JPH08511541A - Des−tyrダイノルフィンおよび類似体に関する抗炎症組成物並びに方法 - Google Patents
Des−tyrダイノルフィンおよび類似体に関する抗炎症組成物並びに方法Info
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Abstract
(57)【要約】
炎症症状を治療する方法が提供され、この方法では、以下の配列を有するペプチドが炎症を低下させるために有効な量で投与される:G-G-F-L-R-R-I-R-P-K-L-K-W-D-N-Q(配列番号:1)、G-G-F-L-R-R-I-R-P-K-L-K-W-D-N-Q-NH2(配列番号:2)、Ac-R-R-I-R-P-K-L-NH2(配列番号:3)、またはAc-R-R-I-R-P-K-1-NH2(配列番号:4)。
Description
【発明の詳細な説明】
DES-TYRダイノルフィンおよび類似体に関する抗炎症組成物並びに方法 発明の分野
本発明は、一般に、ダイノルフィン類の化合物でその通常のN−末端のチロシ
ンが欠落しているものに関する。より具体的には、ある種のダイノルフィンA関
連化合物の抗炎症剤としての使用に関する。
本発明は、NIDA/US公衆衛生事業から付与されたグラント第DA−00
091号により政府の支援を受けて行われた。したがって国は本発明に関して特
定の権利を有する。発明の背景
脈管系は、ガスと栄養物の交換のため、さらに老廃物排出のためにその最外郭
部分において血液と組織との間で表面積を維持できるようにデザインされた複雑
な血管のネットワークである。炎症の初期段階では、微小血管の灌流に関係する
鋭敏なメカニズムが変化し、それによって血管の完全性は低下し、血液の内容物
は組織中に滲み出し、さらに鬱血が生じることがある。全身においては、微小循
環に対する重篤で急激な損傷は組織構造を歪め、細胞への酸素の伝播を妨げ、さ
らに、血管部分からのはなはだしい体液の損失を引起して浮腫、電解質不均衡、
ショックおよび他の循環障害をもたらす。この炎症即時反応を調節する薬剤を明
らかにすることによって、臨床的に有用な薬剤が製造できるかもしれない。
最近の研究によって、ある種のペプチドは炎症を抑制する作動薬として作用す
ることが示唆されたが、これはコトランらによって末梢損傷に対する血管に富む
生組織の反応として明らかにされた(Cotranら、“ロビンス:疾病の病理学的基
礎”(Robbins:Pathologic Basis of Disease)より、ロビンス編、2:39-86、フ
ィラデルフィア:サウンダース)。構造が特異的な拮抗物質は、炎症を促進する
物質に対して1:1で作用し、1以上の仲介物質が組織の損傷中に放出される場
合、1の拮抗物質の効果は限られたものとなろう。もし1以上の仲介物質によっ
て開始した収斂性過程を作動薬(アゴニスト)(これはリュース(Br.J.Pharm
ac
ol.,3,129-62(1948))によって導入された用語で、生物学的事象を活性化する
化学物質を意味する)が抑制できるとしたら、作動薬は拮抗物質よりもさらに効
果的であろう。抗炎症性作動薬としての薬剤の概念は、スベンショーとペルソン
によって考察された(Svensjo & Persson(1985):炎症ハンドブック(Handbook o
f Inflammation)、ボンタ(Bonta)編、5:51-82、アムステルダム:エルセビアー
)。
例えば、我々は、1組の比較的小型のCRF−関連ペプチドについて報告した
が(Wei & Thomas,Annu.Rev.Pharmacol.Toxicol.,33.91-108(1993))、さ
らに、我々のうちの1人は、関連する別の1組の小型CRF−関連ペプチドの抗
炎症剤としての使用について報告した(Wei、米国特許第5,177,060号(本出願と
の共有譲渡)、1993年1月5日発行)。したがって、ヒト/ラットCRFのカル
ボキシ末端11残基に一致する粗ペプチドは、抗炎症活性を有することが分かっ
た。さらに、この粗ペプチド混合物内の構造の性状決定によって、グルタミン酸
残基(E)のアニソール付加グルタミン酸誘導体による置換は全体的な抗炎症能
力を高めることが明らかにされた。このアニソール誘導体は、明らかに温度依存
性フリーデル−クラフツアシル化反応(これはグルタミル含有ペプチドのフッ化
水素切断時に生じる)の副産物であった。アニソール付加グルタミン酸誘導体を
含むいくつかのペプチドはD−アミノ酸置換(小文字の1文字コードで示される
)によって作られる。審査中の米国特許出願第07/925081号(1992年8
月4日出願、発明者:Wei & Thomas、本出願との共有譲渡)はまた、CRF−関
連ペプチドの抗炎症的使用について開示している。
抗炎症的利用に有用なまた別の化合物の探索が続いている。以前、我々のうち
の1人が、特定のダイノルフィン化合物の抗炎症的用途の開発の価値があるかど
うかを調べようとした。1986年にウェイらは、知覚神経の逆方向性刺激が小
血管壁からの血漿蛋白の滲出を昂進させている生理学的に病的状態である、“神
経性炎症”でダイノルフィンA(1−13)およびダイノルフィンA(1−10
)アミドを調べた(Weiら、J.Pharmacol.Exp.Therap.238:783-787(1986))
。神経性炎症に対する検査系で染料滲出の50%抑制を生じる中間有効量(ED50
)として生理的食塩水注射対照と比較して測定した場合は、ダイノルフィンA
(1
−13)およびダイノルフィンA(1−10)アミドの有効性は高くなかった:
それぞれ1.9(1.5−2.4)mg/kgおよび5.0(3.5−7.2)
mg/kgが静脈から注射された。したがって、これらは、臨床利用のための有
効な開発に値する範囲ではなかった。
続いて、3.75mg/kgの用量で静脈投与したダイノルフィンA(1−1
3)は、熱傷後の麻酔ラットの足の浮腫を防止することが報告された(Wei & Ki
ang,European J.of Pharmacology,168:81-86(1989))。これらの実験によっ
て、ダイノルフィンA(1−13)は損傷モデルにおける炎症を減少させる能力
を欠くという結論が得られた。
内在性オピオイドペプチドは、3種の別個の種類に分けることができ(エンド
ルフィン、エンケファリンおよびダイノルフィン)、全ては、2種の5アミノ酸
配列の1つをそのアミノ末端に含み、中枢および末梢神経系内の種々の神経経路
に存在する。分子遺伝学による実験によって、これら3種類のオピオイドペプチ
ド3種の別個の前駆体から誘導されることが示された。プロオピオメラノコルチ
ン(POMC)は、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)およびメラニン細胞刺激
ホルモン(MSH)同様にエンドルフィンを生じる。〔Met〕エンケファリン
、〔Leu〕エンケファリン並びに関連ヘプタペプチドおよびオクタペプチドは
プロエンケファリンから誘導される。第三の種類はプロダイノルフィンから誘導
され、ダイノルフィンA、ダイノルフィンB(リモルフィンとしてもまた知られ
ている)並びにα−およびβ−ネオエンドルフィンが含まれる。
ダイノルフィンおよびダイノルフィン関連化合物の様々な使用は、麻酔性鎮痛
剤またはアヘン誘導体活性に関連して組み合わせることが、適切な用途で既に知
られている。さらに、ダイノルフィンA(1−13)化合物関連化合物(但し、
N−末端チロシンおよびグリシンをもたず、時にダイノルフィンA(3−13)
と呼ばれる)は、最近の研究の興味の対象であった。さらに別のペプチドフラグ
メントも研究されているが、例えばタケモリら(JPETアブストラクト、1993年)
は、ダイノルフィンA(2−17)が、モルヒネ依存マウスにおけるモルヒネ寛
容のナロキソン誘発による消失と発現を抑制すること、ダイノルフィンA(2−
14)、(2−11)および(2−8)についてさらに同様な抑制活性を報告し
た。
米国特許第4361553号(発明者:Loh & Lee、1982年11月30日発行)は、
天然のダイノルフィンA(17個のアミノ酸を含む)について最初の13個のペ
プチド配列を示したが、これは、モルモット回腸およびマウス精管で強力な作動
薬特性を有することが見出された。この特許は、ダイノルフィンおよび特定のダ
イノルフィンA(1−13)は、薬物に未経験の動物で認められた作用とは反対
に麻酔性鎮痛剤に対して寛容の動物で作用(モルヒネまたはβ−エンドルフィン
誘発鎮痛作用)を示すことを開示する。したがって、ダイノルフィンA(1−1
3)は寛容動物で鎮痛効果を高める。ダイノルフィンは、麻酔性鎮痛剤と共同し
て、1服用量当たり投与される麻酔性鎮痛剤の量を減少させるために有用である
ことが判明した。
米国特許第4396606号(発明者:Goldstein、1983年8月2日発行)は
、チロシンを有するN−末端で始まる構造をもつダイノルフィンA(1−13)
の単離を開示する。この化合物は、モルモット回腸検査ではエンケファリンやβ
−エンドルフィンよりも実質的にさらに活性が高いことが分り、この化合物を含
む組成物は鎮痛剤として提唱された。
米国特許第4462941号(発明者:Leeら、1984年7月31日発行)は、最初
の7個のアミノ酸がダイノルフィンA(1−17)および1−13と同様である
が、次の7個のアミノ酸がAA8−AA9−AA10であるダイノルフィンアミド類
似体を開示する。ここで、AA8はイソロイシン、ロイシンまたはリジンで、A
A9はアルギニンまたはプロリンで、AA10はプロリンで、AA10末端のカルボ
ニル炭素はアミド化されている。他方耐性動物では、ダイノルフィンA(1−1
0)アミド類似体は、ダイノルフィンA(1−13)よりも強力で選択性のある
類似体のようである。
米国特許第4481191号(発明者:Weiら、1984年11月6日)は、ダイノル
フィン関連オピオイドペプチドを投与することによる高血圧と心機能障害の治療
方法を開示する。内在性オピオイドペプチドは、心拍および血圧に影響を与える
刺激に対する末梢神経の感受性を調節するようである。
米国特許第4684624号(発明者:ホソブチら、1987年8月4日発行)は
、
酸またはアミド化形のある種のダイノルフィン関連ペプチドを、脳虚血の患者の
治療に使用することについて開示する。急性巣状脳虚血の患者にこれらオピオイ
ドを投与することは延命に有用で、さらに脳虚血によって生じる神経性欠損を部
分的に回復させることに有用であるように思える。発明の要旨
血管からの滲出は急性炎症状態で発生し、一般に、組織が平衡状態にある体液
交換から、血清とその溶質が周囲組織に自由に流れ出る状態に移行したことを示
す。物質は、神経末端からまたは、血管透過性が高まった損傷組織内の細胞から
遊離される。血液中の体液および蛋白は、続いて血管区画から組織区画へと痛み
を伴いながら移動し、結果として組織は損傷を受ける。本発明による投与は、急
性炎症を生じている患者に血管からの滲出を制限または最小にするために用いら
れる場合は、臨床的有効性を提供する。
本発明の特徴の1つとして、抗炎症性組成物が提供されるが、この組成物は、
患者に静脈内、皮内または皮下注射で投与したとき、約0.1から約5mg/k
g患者体重を提供するために十分な濃度をもつ以下の配列を有するアミド化ペプ
チド(その塩を含む)を含み、さらにこのペプチドは、医薬的に許容できる担体
中に存在する:
G-G-F-L-R-R-I-R-P-K-L-K-W-D-N-Q-NH2(配列番号:2)、
Ac-R-R-I-R-P-K-L-NH2(配列番号:3)または
Ac-R-R-I-R-P-K-l-NH2(配列番号:4)
本発明の別の特徴として、血管からの滲出が問題となる(例えば肺水腫)よう
な炎症状態を治療する方法が提供されるが、その場合、ペプチドは炎症を減少さ
せるために十分な量で投与される。このペプチドは非アヘン誘導体で、ダイノル
フィンA(6−12)配列を含む。好ましいペプチド(塩の形態であってもよい
)は以下の配列を有する:
G-G-F-L-R-R-I-R-P-K-L-K-W-D-N-Q(配列番号:1)、
G-G-F-L-R-R-I-R-P-K-L-K-W-D-N-Q-NH2(配列番号:2)、
Ac-R-R-I-R-P-K-L-NH2(配列番号:3)または
Ac-R-R-I-R-P-K-l-NH2(配列番号:4)。図面の簡単な説明
図1は、本発明のdes−Tyrダイノルフィン化合物の1つの実質的な抗炎
症特性を示すグラフであるが、同様な抗炎症作用を引き起こす能力を実質的に欠
くことが分かっているダイノルフィンA(1−13)およびダイノルフィンA(
1−17)と対照されている。好ましい実施例の詳細な説明
内在性オピオイドペプチド類(N−末端の最初の4個のアミノ酸は同じで、5
番目としてメチオニンまたはロイシンを含む)は、脳および末梢組織の主要なオ
ピオイドレセプターサブタイプ(μ、κ、およびδ)と相互作用する。これらペ
プチドの薬理活性と構造的特性に基づいて、幾つかの特色がオピオイドとこのペ
プチドとの相互作用を決定することが分かった。必要条件は、(a)アミノ末端
のチロシン残基(Xieら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,89:4124-4128(1992))お
よび(b)ナロキソン(アルカロイドオピオイドレセプター拮抗剤)のこれらペ
プチドの薬理活性を減弱させる能力である
チロシン基が排除されている、オピオイドペプチドのエンドルフィンおよびダ
イノルフィン類由来のペプチド(des−Tyr類似体)は、低用量で薬理活性
を有することが示された。例えば、β−エンドルフィンのdes−Tyr類似体
は、抗分裂病作用を有すると言われている。動物では、ダイノルフィンAのde
s−Tyr類似体(ダイノルフィンA(2−17)とも呼ばれる)は、脳室内投
与後行動性変化を生じる(Walkerら、Science 218:1136-1138(1982))。その19
93年のアブストラクトで、タケモリらは、ダイノルフィンAのdes−Tyr
類似体はモルヒネ寛容と依存性に対する作用を有すると主張している。オピオイ
ドペプチドのdes−Tyr類似体の作用は、その薬剤作用がオピオイドレセプ
ターによって仲介されないので、“非オピオイド”と定義される。非オピオイド
薬剤作用は、それにもかかわらず、該ペプチドを与えられる生物体に対する生理
学的現象であり、薬剤を使用するために研究する必要があるかもしれない。
我々は、ダイノルフィンAのdes−Tyr類似体は非オピオイド作用を有す
ることを見出したが、このことは以前には認識されていなかった。この作用は、
損傷後の組織中への血液構成成分の滲出を抑制する作用である。炎症の即時徴候
(コトランらにより定義された通り、上掲書)は、浮腫と腫脹を生じる血液成分
の組織マトリックスへの滲出であるので、我々は、この薬剤作用を“抗炎症性”
と呼んだ。本発明による抗炎症的利用として有用な化合物は、N−末端のチロシ
ンを持たず、ダイノルフィン(6−12)部分を含み(但し幾つかの置換は可能
である)、非アヘン誘導体である。これらの基準は以下でさらに考察する。
分子モデルに関する予備実験によって、10位のプロリンはループを形成し、
隣接するアルギニンはこのヘアピンと一緒になって、活性に必要な固定された空
間的連なりを構成するのかもしれない。des−TyrダイノルフィンA(また
はダイノルフィンA(2−17))、ダイノルフィンA(1−17)およびダイ
ノルフィンA(1−13)で認められる活性の特定のパターンによって、これら
ペプチドの構造とその生物学的活性との間に正確な関係が存在することが示唆さ
れた。ペプチドについては、生物学的活性は、細胞レセプターの環境下における
分子の形態によって決定される。生物学的活性のために要求される分子の必要条
件を確認するために、我々は、コンピューター支援定量的構造活性関係(quanti
tative structure activity relationship)(QSAR)実験および比較分子野
分析(comparative molecular field analysis)(CoMFA)と呼ばれる技術
を用いた。QSAR/CoMFA系は、トリポスアソシエーツ(Tripos Associa
tes)(セントルイス、ミズーリー)によるシビル(Sybyl)ソフトウェアープログ
ラムの一部分として1988年に開発され、それはシリコングラフィクスIRI
S4D機または同等な機種を起動させる。QSAR/CoMFAプログラムは部
分的最小平方退縮分析(partial least squares regression analysis)を用い、
分子の分子野(独立変数)と生物学的特性(例えば有効性、(従属変数))との
相関性を調べる。予備的データによれば、des−TyrダイノルフィンAフラ
グメントの幾つかの特性または分子野は、完全なダイノルフィンAペプチドと比
較してより大きい有効性を決定することが示唆された。このモデリング方法によ
って、(1)ダイノルフィンAの10位のプロリン残基は、このペプチドのアミ
ノ末端とカルボキシ末端が近接するように分子を折り畳み、ヘアピンループの形
成を誘発する、(2)ヘアピンループの緊張がダイノルフィンAの二重のアルギ
ニン残基(すなわちArg6およびArg7)の陽性荷電の配置、空間の取り方、
特性を順に設定し、さらに、これら2つの塩基性アミノ酸の相対的配置は生物活
性のために重要であるかもしれない、(3)いずれかの末端におけるコアペプチ
ド(6−12)への付加(または欠落)は、(ヘアピンの捩れまたは回転によっ
て)このペプチドの他の領域の構造変化を引き起こすかもしれず、したがって生
物学的活性にも影響を与えるかもしれないことを示した。これまで調べたペプチ
ドのうち、血管からの滲出抑制のために最適な構造は、ダイノルフィンA(2−
17)によって与えられる構造である。
抗炎症性残基としてdes−TyrダイノルフィンA分子のコアまたは必須の
部分は、ダイノルフィンA(6−12)配列(−Arg−Arg−Ile−Ar
g−Pro−Lys−Leu−、配列番号:5)であると我々は考えている。こ
のコアは、2つの塩基性残基と2つの疎水性残基とを有し、これまでに知られて
いた抗炎症性ペプチド作動薬と同じ大きさ(7残基)である。例えば、これまで
に知られていたCRF(31−41)およびミスチキシンと呼ばれる関連する類
似体(ニューロテンシン関連ペプチド、アンチフラミン1およびVIP)は全て
、二重の塩基性残基を有する(すなわち、−Arg−Lys−、−Lys−Ar
g−、−Arg−Arg−、または−Lys−Lys−)。またこれらの全てに
、少なくとも2個の疎水性残基(すなわち、ロイシン、イソロイシン、メチオニ
ンまたはバリン)が存在する。ダイノルフィンAの構造の比較分子野分析によっ
て、プロリン残基によって付与される構造的な硬直性は、抗炎症性作用を促進さ
せるために必要なものであることが示唆された。
例えば酵素による分解に対する防御のような目的のために、コアのために適切
である変更や置換には、N−アセチル化または、N−末端の第一のアミノ酸残基
と第二のアミノ酸残基との間にシュードペプチド結合を導入することが含まれる
と、我々は考えている。酵素による分解に対する耐性を付与するこれらの技術は
、例えば、ルグリンらの論文に記載されている(Lugrinら、Europ.J.Pharmaco
l.205:191-198(1991))。さらに、安定化、有効性の強化、および作用時間の延
長を付与した天然に存在しないアミノ酸は、例えばネスターらの論文に記載され
ている(Nestorら、J.Medicinal Chem.,31(1):65-72(1988)および27:320-305(
1984))。コア配列を修飾する別の技術は、L−アミノ酸残基をD−アミノ酸残
基で
置換するものである。修飾のまた別の技術は、ペプチド結合を例えばCH2NH
(Ψ還元)結合をもつ誘導体によって置換するものである。
本発明では、ダイノルフィン関連化合物(またはその塩)を用いて、哺乳類の
皮膚、粘膜、または、筋肉の裂傷もしくは脳の損傷が存在する(または存在する
であろう)場所の炎症が抑制される。投与は、静脈内、経口または局所的手段に
よるべきで、用量は、約0.001から5mg/kg体重である。しかしながら
、投与は静脈内、皮内または皮下注射が好ましく、少なくとも1回の投与量は、
好ましくは約0.1から5mg/kg体重である。さらに、投与は、意図的に生
じる筋肉の裂傷(例えば腹腔内または歯科手術時)の約2時間前まで、また、外
科手術または事故による損傷後3日まで可能である。投与は最も好ましくは血流
を介して行われるが、損傷組織(例えば筋肉)への局所注射も用いることができ
る。
本発明のdes−Tyrペプチドの使用によって組織の血管からの滲出の抑制
特性が提供されるので、種々の多数の治療的応用が可能である。これらペプチド
の臨床的な使用が考えられる特定の組織には、皮膚および粘膜(瞼、鼻粘膜、口
腔咽頭膜、上気道、食道、下部消化管)、骨格筋、平滑筋、心筋、脳血管、肺お
よび腎の血管が含まれる。例えば、これらペプチドの治療的使用には、熱傷、照
射火傷、凍傷、または皮膚の他の炎症状態の治療のための投与が含まれる。この
ペプチドは、腫脹、疼痛、および血漿溢出を減少させるために用いることができ
る。上気道に堆積した刺激物のため、または慢性アレルギー状態(例えば喘息)
では、このペプチドは、過敏性、気管炎症、浮腫および血漿溢出を減少させるた
めに用いることができる。全組織に対する裂傷または外傷(例えばナイフの切り
傷、外科手術および自動車事故後に生じるような損傷)については、このペプチ
ドは、腫脹、疼痛、および炎症を減少させるために用いることができる。例えば
卒中または心筋梗塞後に発生する組織低酸素症、虚血性無酸素症および浮腫を生
じる組織の梗塞のためには、このペプチドは、組織マトリックス中への血液成分
の流出を減少させ、残りの組織の生存を高めるために用いることができる。内皮
を直接障害する内在性または外来化学物質(例えば、内毒素や炎症性仲介物のよ
うなもので、敗血症性ショック症状をもたらす)の作用を防止するためには、こ
のペプチドは、血液量の損失を減少させるために用いることができる。投与は、
器官の血管樹の完全性を保存するために、移植では器官の摘出前または摘出中に
行うことができる。移植される器官は腎、肝または心臓である。
des−Tyrダイノルフィン関連ペプチドは、医薬的に許容できる担体(例
えば等張食塩水、リン酸緩衝液など)と組み合わせて投与できる。このペプチド
は比較的小型であるので、局所投与もまた適切である。
鼻粘膜を介する小型ペプチドの投与に有用な組成物および賦形剤は、例えば英
国特許出願第8719248号(出願人:サンド・リミテッド、1988年2月24日
公告)に開示されている。無傷の皮膚への浸透を強化した局所用組成物は増強剤
を含むが、これらの多くは米国特許第4091090号(発明者:Sipos、1978
年5月23日発行)に記載されている。
このペプチドは医薬的に許容できる塩を形成し、塩の形で投与できる。医薬的
に許容できる塩を形成するために適切な酸の例は、塩酸、硫酸、リン酸、酢酸、
安息香酸、クエン酸、マロン酸、サリチル酸、リンゴ酸、フマル酸、コハク酸、
酒石酸、乳酸、グルコン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、ベンゼンスルホン酸
、メタンおよびエタンスルホン酸、ヒドロキシメタンおよびヒドロキシエタンス
ルホン酸である。塩はまた医薬的に許容できる有機の塩基付加塩で作ることもで
きる。これらの有機塩基は、ひとつのクラスを形成し、その限界は当業者には容
易に理解できる。単に例として挙げれば、そのようなクラスとは、モノ−、ジ−
およびトリアルキルアミン例えばメチルアミン、ジメチルアミン、およびトリメ
チルアミン;モノ−、ジ−、またはトリヒドロキシアルキルアミン例えばモノ−
、ジ−、およびトリエタノールアミン;アミノ酸例えばアルギニンおよびリジン
;グアニジン;N−メチルグルコサミン;N−メチルグルカミン;L−グルタミ
ン;N−メチルピペラジン;モルフォリン;エチレンジアミン;N−ベンジルフ
ェネチルアミン;トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンなどである(具体的
には、「医薬の塩」“Pharmaceutical Salts”J.Pharm.Sci.66(1):1-19(1977
)を参照のこと)。
ペプチドは種々の適切な化学的方法で合成できるが、好ましくは、メリーフィ
ールド(Merrifield)によって最初開発され、スチュワートとヤングが記載した
(J.M.Stewart & J.D.Young「固相ペプチド合成」“Solid Phase Peptide Sy
nthesis”(1984))自動または手動固相合成法によって合成される。化学合成は
、アミノ酸を予め定めた配列でC−末端から結合させていく。塩基固相法は、C
−末端保護アルファ−アミノ酸を適切な不溶性の樹脂支持体に共役させることを
必要とする。記述のペプチドでは、ベンジヒドリルアミン(BHA)または4−
メチルベンジヒドリルアミン(MBHA)樹脂が、完了の際にC−末端アミドを
生成することを必要とする。合成のためにアミノ酸は、アルファ−アミノ基の保
護を必要とし、それによって先行する残基(または樹脂支持体)との適切なペプ
チド結合が確保される。カルボキシ末端の縮合反応の完了後、アルファ−アミノ
保護基は除去され、次の残基の付加が可能になる。アルファ保護基の幾つかの種
類は既に報告されている(J.M.Stewart & J.D.Young,“Solid Phase Peptide
Synthesis”(1984)を参照のこと)が、酸不安定ウレタン−基剤第三ブチルオキ
シカルボニル(Boc)がこれまで用いられており好ましい。他の保護基や関連
する化学的方法もまた用いることができるが、これらには、塩基不安定性9−フ
ルオレニルメチルオキシカルボニル(FMOC)が含まれる。また、反応性アミ
ノ酸側鎖官能基は、合成が完了するまでブロックされている必要がある。機能的
な保護基の複雑な配列は、それらを使用するさいの技術や制限も含めて以下の文
献に記載されている(M.Bodansky「ペプチド合成」“Peptide Synthesis”(197
6),J.M.Stewart & J.D.Young“Solid Phase Peptide Synthesis”(1984))。
固相合成は、既述のC−末端アルファ−保護アミノ酸残基の共役によって開始
される。共役は、活性化剤(例えばジシクロヘキシカルボジイミド(DCC))
が1−ヒドロキシベンゾ−トリアゾル(HOBT)と共に又は単独で、ジイソプ
ロピルカルボジイミド(DIIPC)またはエチルジメチルアミノプロピルカル
ボジイミド(EDC))が必要とされる。
特に好ましい本発明の抗炎症性用途のためのdes−Tyrダイノルフィン関
連化合物は、表1に挙げたダイノルフィンA(2−17)、ダイノルフィンA(
2−17)アミドおよび2つのdes−Tyrダイノルフィン関連フラグメント
である。
配列番号:1(実施例1)および配列番号:2(実施例2)の好ましい例は、
それぞれダイノルフィンA(2−17)およびアミド化ダイノルフィンA(2−
17)である。配列番号:3(実施例3)の好ましい例は、ダイノルフィンA(
6−12)配列を含むが、アシル化アミノ末端およびアミド化カルボキシル末端
を有し、一方、配列番号:4(実施例4)の好ましい例は、さらにロイシンがD
−ロイシンでアミノ酸置換されている。アミド化は効能を高めると考えられてい
る。
そのC−末端にアミドまたはカルボキシル部分をもつダイノルフィンA類似体
を直接比較したとき、アミド化形はカルボキシル形よりも約2倍有効性が高いこ
とが分かった。したがって、D−Ala2−ダイノルフィンA(2−17)アミ
ドのED50は0.65mg/kg(静注)で、これに対して、D−Ala2−ダ
イノルフィンA(2−17)では1.2mg/kg(静注)であった。同様な結
果がD−Ala2−ダイノルフィンA(1−17)アミドで得られ、ED50は0
.5mg/kg(静注)で、それに対してD−Ala2−ダイノルフィンA(1
−17)のED50は1.0mg/kg(静注)であった。これらの結果から、ア
ミド化ペプチドは、天然のカルボキシル末端をもつペプチドよりも大きな効能を
有するであろうと考えられる。
本発明の態様は以下の実施例によってこれから詳述するが、これらは単なる例
であって制限のためのものでないことは理解されよう。これらの実施例はバイオ
アッセイの使用に関連する。
ペプチドの“抗炎症性”特性を定義するために、炎症のどの段階が調べられて
いるかを明確に説明し、実験モデルの重要性を明らかにすることは有用であろう
。
持続的症状(例えば関節炎、喘息および関連疾患)の重要性のために、慣例的に
は、薬理学研究者らは慢性的な炎症に興味を持ってきた。炎症の急性期を抑制す
る薬剤のためのバイオアッセイは工程時間が短く、原則として実施が迅速である
。なぜならば、外傷性損傷の単純な、非選択的方法が、組織反応についての即時
指標を得るために利用できるからである。以下に述べる2通りのバイオアッセイ
が、迅速なスクリーニング手段として有用である。第一のものは、熱誘発腫脹と
浮腫を測定する。第二のものは、エピネフリン誘発浮腫に対する薬剤の作用の測
定を求める。これらのバイオアッセイは、完全な動物体で実施される。これらの
結果は、組織に対して急性損傷が存在するヒトの症状に適用できる。
第一のバイオアッセイでは、標準的固相法で合成されたダイノルフィンA(2
−17)を滅菌生理食塩水に溶かし、種々の用量で麻酔ラットの大腿静脈の分岐
部に静注した。10分後、後ろ脚を58℃の湯に1分間浸けた。熱に曝してから
30分後にくるぶしの結合部で足を除去し、重さを測定した。熱処置していない
足に対する熱処置した足の重量の%増加を、炎症性熱性浮腫の指標として採用し
た。この方法の一般的原理は、ウェイとトーマスによって考察されている(Wei
& Thomas Ann.Rev.of Pharmacol.& Toxicol.,33:91-108(1993))。
別のバイオアッセイでは、エピネフリン二酒石酸塩30μg/kgを静注する
10分前に、生理食塩水(1mg/kg)またはダイノルフィンA(2−17)
(0.2mg/kg)のいずれかを静注した。このバイオアッセイは、肺浮腫の
モデルである。エピネフリン(血管を収縮させる)は、血液量を筋肉と内蔵から
肺に急激に移動させる。肺の血管の流体静力学的圧における増加は、内皮による
障壁を破壊し、続いて血液は肺の空隙に侵入し、肺の水分含有量(および重量)
は増加する。正常な未処置のラットでは、肺重量は体重の約0.5%で、213
±3gのラットでは1.06gに当たる。エピネフリン二酒石酸塩処置後30分
で、肺重量は1.90±0.16gまで増加し、実験動物は喘ぎ呼吸を示し、気
管を切開したとき桃色の泡が認められた。ダイノルフィンA(2−17)で処置
した後、肺重量は1.32±0.11gであった。この結果は極めて有意で(P
<0.01)、ダイノルフィンA(2−17)は、エピネフリン誘導肺浮腫を抑
制することを示している。
血管からの滲出は、血液が灌流している生組織に損傷を生じる何らかの刺激に
対する炎症反応である。des−TyrダイノルフィンAペプチドの抗炎症作用
をさらに明示するために、炎症過程の促進物質として作用する物質Pを麻酔ラッ
トに注射した。エバンスブルー染料(血液蛋白に結合し、血管からの滲出に対す
るマーカーまたは標識として働く)で前処置したラットに、物質Pを40μg/
kgで皮下注射して、注射部位(皮膚および筋肉)および体の他の血管富裕領域
(耳介、食道、気管、膀胱など)に強い青斑を誘発させた。物質P静注の10分
前にダイノルフィンA(2−17)(1mg/kg)を静注して前処置した動物
では、上記の組織の青斑(炎症反応の指標となる)は抑制された(N=4の動物
ペアで調べた)。この作用は裸眼で明瞭で、組織の顕微鏡検査で確認された。熱
誘発浮腫およびエピネフリン誘発浮腫と合わせて、これらの結果は、ダイノルフ
ィンA(2−17)の抗炎症特性が血管からの滲出に対する普遍的な抑制作用で
あることを明瞭に示している。
0.2mg/kgで静注されたdes−TyrダイノルフィンAは、10−1
5分持続するわずかな血圧降下を生じたが、その後平均動脈圧は基準値に復帰し
た。この用量を投与したラットの酸素摂取は良好のようであった;チアノーゼも
、腸の低酸素状態を示唆する腸の運動も認められなかった。
さらに、表1に配列番号:3(実施例3)および配列番号:4(実施例4)と
して示した2種のペプチドを合成した。ペプチドは、p−メチルベンジヒドリル
アミン(アミド化ペプチドのため)またはクロロメチルポリスチレン樹脂のいず
れかの上で、標準的な教書(メリーフィールド(1963);スチュワートとヤング(1
984))にしたがって固相法で製造した。アミノ末端のアセチル化は、アセチル基
の源として無水酢酸を用いて実施した。組み立てたペプチドの樹脂からの切断と
脱保護は、10%アニソールと1%(容量%)メチルエチルスルフィド中のフッ
化水素を用いて0℃、1時間で実施した。生成物をゲル濾過と陽イオン交換クロ
マトグラフィーで精製した。最終精製物の純度は、高性能液体クロマトグラフィ
ーで決定し、精製生成物の同定は、H/Pアミノクォントアミノ酸分析装置によ
るアミノ酸分析で証明した。
これらのペプチドは、1.4(0.6−3.7)mg/kgおよび2.2(1
.
2−4.1)mg/kg(静注)というED50の値で示されるように熱性浮腫を
低下させ、生物学的に活性であることが分かった。配列番号:1(0.5mg/
kg、静注)および配列番号:3(3mg/kg、静注)の抗炎症作用は、オピ
オイドレセプター拮抗物質であるナロキソン(4mg/kg、静注)によって拮
抗されなかった。
麻酔ラットに生理食塩水(1ml/kg)またはナロキソン塩酸塩(4ml/
kg)を静注し、その5分後に生理食塩水(1mg/kg)、ダイノルフィンA
(2−17)(0.5mg/kg)またはN−アセチル−ダイノルフィンA(6
−12)−アミド(3mg/kg)を静注した。第二の注射の10分後に、ラッ
トの後足を58℃の湯に1分間浸し、さらに30分後にこのラットを安楽死させ
、熱処置および非熱処置足の重量を測定した。生理食塩水/生理食塩水、または
ナロキソンHCl/生理食塩水で処置した後、非熱処置足と比較したときの熱処
置足の重量の%増加は、それぞれ104±1−%および98±9%であった。生
理食塩水/ダイノルフィンA(2−17)およびナロキソンHCl/ダイノルフ
ィンA(2−17)群の%増加は、それぞれ26±6%および26±5%であっ
た。生理食塩水/N−アセチル−ダイノルフィンA(6−12)アミドおよびナ
ロキソンHCl/N−アセチル−ダイノルフィンA(6−12)アミド群の%増
加は、それぞれ21±3%および27±12%であった。
これらの結果はdes−TyrダイノルフィンAペプチドの抗炎症作用は高用
量のナロキソンによって拮抗されないことを明瞭に示し、さらに、これらのペプ
チドはチロシンを含まないという事実と合わせて、この薬物の作用は、オピオイ
ドレセプターの活性化と無関係であることを示している。
図1では、des−TyrダイノルフィンAについて容量反応関係が示されて
いる。このデータは、さらに、ダイノルフィンA(2−17)、ダイノルフィン
A(1−13)およびダイノルフィンA(1−17)の有効性を比較することに
よって、des−TyrダイノルフィンAペプチドの固有の非オピオイド抗炎症
特性を示している。ダイノルフィンA(2−17)は熱性浮腫の強力な抑制物質
で、0.15(0.09−0.24)mg/kg(静注)という臨床的に意義の
ある平均有効用量(ED50)を有する。対照的に、ダイノルフィンA(1−13
)
およびダイノルフィンA(1−17)のED50は、それぞれ3.2(1.9−5
.5)mg/kg(静注)および1.7(1.2−2.4)mg/kg(静注)
で、この値はdes−Tyrペプチドよりも有効性が1オーダー低く、臨床テス
トを実施するには不十分な値である。
好ましい実施例と組み合わせて発明を上記で詳述したが、これらの記載および
実施例は単なる例示で、制限的なものではないことは理解されよう。発明の範囲
は添付の請求の範囲によって限定されるであろう。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY,
CA,CH,CN,CZ,DE,DK,ES,FI,G
B,GE,HU,JP,KG,KP,KR,KZ,LK
,LU,LV,MD,MG,MN,MW,NL,NO,
NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SI,S
K,TJ,TT,UA,UZ,VN
(72)発明者 トーマス、ホーリー エー.
アメリカ合衆国 60091 イリノイ州 ウ
ィルメッテ クリーブランド ストリート
1215
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.G-G-F-L-R-R-I-R-P-K-L-K-W-D-N-Q-NH2(配列番号:2)、 Ac-R-R-I-R-P-K-L-NH2(配列番号:3)または Ac-R-R-I-R-P-K-l-NH2 の配列を有するアミド化ペプチドまたはその塩を、静脈内、皮内または皮下注 射によって患者に投与した場合、約0.1から約5mg/kg患者体重を提供す ることができるように十分な濃度で含む抗炎症組成物であって、該ペプチドが医 薬的に許容できる担体中に存在する、前記抗炎症組成物。 2. 血管からの滲出が要素となっている急性炎症症状に対して患者を 治療する方法であって、当該方法が、炎症を減少させるために十分な量のペプチ ド(その塩を含む)を投与することを含み、当該投与されるペプチドが、−Ar g−Arg−Ile−Arg−Pro−Lys−Leu−(配列番号:5)を含 むコア配列を有する非アヘン誘導体である、前記急性炎症症状のための治療方法 。 3. 該急性炎症症状が肺性浮腫である、請求の範囲第2項の方法。 4. 該投与が静脈内、皮内、または皮下注射である、請求の範囲第2 項または3項の方法。 5. 該ペプチドが、医薬的に許容される担体と組み合わせて投与され 、さらに、場合によって酵素による分解に対する抵抗性を与えるため、または安 定性を強化するために修飾される、請求の範囲第4項の方法。 6. 該投与が、約0.1から約0.5mg/kg患者体重の間の注射 用量または輸液用量である、請求の範囲第2項の方法。 7. 該ペプチドまたはその塩が、 G-G-F-L-R-R-I-R-P-K-L-K-W-D-N-Q(配列番号:1)、 G-G-F-L-R-R-I-R-P-K-L-K-W-D-N-Q-NH2(配列番号:2)、 Ac-R-R-I-R-P-K-L-NH2(配列番号:3)または Ac-R-R-I-R-P-K-l-NH2 の配列を有する、請求の範囲第2項の方法。 8. G-G-F-L-R-R-I-R-P-K-L-K-W-D-N-Q(配列番号:1)、 G-G-F-L-R-R-I-R-P-K-L-K-W-D-N-Q-NH2(配列番号:2)、 Ac-R-R-I-R-P-K-L-NH2(配列番号:3)または Ac-R-R-I-R-P-K-l-NH2 の配列を有するアミド化ペプチドまたはその塩を医薬的に許容できる担体と組 み合わせて組織を曝すことを含む、組織の炎症症状を治療する方法。 9. 該組織が、移植のための除去前、または除去時の器官を含む、請 求の範囲第8項の方法。 10. 該組織が損傷の約2時間前、および損傷の後約3日までに曝さ れる、請求の範囲第8項の方法。
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