JPH0853853A - 構造部材の金属被覆方法 - Google Patents

構造部材の金属被覆方法

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JPH0853853A
JPH0853853A JP20818994A JP20818994A JPH0853853A JP H0853853 A JPH0853853 A JP H0853853A JP 20818994 A JP20818994 A JP 20818994A JP 20818994 A JP20818994 A JP 20818994A JP H0853853 A JPH0853853 A JP H0853853A
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信弘 後藤
Kazumi Matsuoka
和巳 松岡
Shiyunichi Tou
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被覆金属との間に硬化性充填材を未充填部や
空気だまりを生じさせることなく均一に充填でき、かつ
被覆金属の変形を生じさせない構造部材の金属被覆方法
を提供する。 【構成】 まず、構造部材(1)の表面に帯板状の間隔
保持材(4)を長手方向に所定間隔をおいて複数取り付
ける。次に、間隔保持材(4)上に被覆金属(2)とし
てチタン合金等の薄板を巻き付ける。続いて、下方また
は上方から構造部材(1)と被覆金属(2)との間に合
成樹脂等の硬化性充填材(3)を注入する。硬化性充填
材(3)の硬化により、構造部材(1)の表面を硬化性
充填材(3)と被覆金属(2)によって保護する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば耐食性金属等の
被覆金属を構造部材に被覆するに際し、耐衝撃性の向上
などを目的として構造部材表面と被覆金属との間に合成
樹脂あるいはモルタル類等の硬化性充填材を注入する場
合の金属被覆方法に関するものであり、橋梁、海洋構造
物、パイプライン、地下構造物などの土木、建築構造物
の構築等に利用される。
【0002】
【従来の技術】特開平2−256713号公報には、鋼
管杭の外表面に塗装用下地処理を施し、その上にウレタ
ンエストマー、あるいはポリエチレン、ナイロン、ビニ
ロン系等の接着性樹脂を2mm厚程度塗覆し、さらにそ
の上にエンボス加工を施したステンレス箔等の耐食性金
属薄板を巻き付けた複層被覆鋼管杭が開示されている。
上記複層被覆鋼管杭においては、塗覆した接着性樹脂と
エンボス加工を施した耐食性金属薄板の各々が、被覆し
た鋼管杭の防食性能、耐衝撃性を向上させる機能を有し
ている。また、特開平5−132966号公報には、内
管としての鋼管と鋼管を囲繞するステンレスあるいはチ
タン等の耐食性金属からなる外管との間にコンクリート
充填層を設けた耐食三重管およびその製造方法が開示さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平2−256
713号公報に記載の複層被覆鋼管杭の場合、樹脂自体
が間隔保持機能を有するために、間隔保持材は必要ない
と考えられる。しかし、その製造においては、塗装用下
地処理に加え、樹脂を2mm厚程度(それ以上でもよ
い)に均一に塗布する作業が必要であり、手間がかかる
上に、接着性樹脂層およびその上に巻き付けられる耐食
性金属薄板の層が均一に形成される保証がない。また、
耐食性金属薄板を樹脂層の上に巻き付け、閉合部を折り
込みまたは、かしめ等によって緊結する旨の記載がある
が、円形閉合させた状態でのかしめ作業は困難であり、
樹脂層との間に隙間が生じたり、あるいは鋼管杭との間
隔が一様でなくなる恐れもある。
【0004】一方、上記特開平5−132966号公報
に記載の防食三重管の場合、用途によっては防食性能の
他、強度の面で優れた構造部材となるが、例えば重量や
コストの増加を抑えるために充填層や耐食性金属の外管
を薄くしたい場合、コンクリートの充填性の問題等があ
る。また、充填層の厚さを一定に保持するためのスペー
サーを適宜配置する旨の記載もあるが、被覆する金属が
薄い場合、スペーサー部で被覆金属の変形による凹凸が
発生し、美観上好ましくない。さらに、被覆金属を円形
閉合させる場合、上記した特開平2−256713号公
報に記載の複層被覆鋼管杭と同様の問題が生ずる。
【0005】そこで、本発明は、構造部材と被覆金属と
の間に硬化性充填材の層を設ける金属被覆方法におい
て、硬化性充填材を未充填部や空気だまりを生じさせる
ことなく均一に充填でき、かつ被覆金属の変形を生じさ
せることなく容易に取り付けることができる金属被覆方
法を提供することを目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の金属被覆方法
は、上記の目的を達成するために、構造部材の表面に所
定の間隙をおいて被覆金属を設け、構造部材と被覆金属
間の間隙に硬化性充填材を注入する構造部材の金属被覆
方法において、被覆金属を設けるのに先立ち、構造部材
の表面に間隙に対応する所定厚の帯板状の間隔保持材を
所要数所要間隔で取り付け、次にこの間隔保持材上に被
覆金属を設けて、硬化性充填材の注入を行うことを特徴
とする。
【0007】前記の構造部材が鋼管の場合には、帯板状
の間隔保持材として構造部材(鋼管)の曲率に応じた曲
率を有する鋼板等を用いることができる。被覆金属はこ
の間隔保持材表面上に巻き付けて円形閉合させる。円形
閉合は、従来の甲はぜ継手、スリップ継手他、特に限定
されず、継手部分をかしめるか、溶接するか等も特に限
定されない。
【0008】前記構造部材が板状または壁状構造部材の
場合、例えば鋼板やあるいは鋼材からなる壁構造物の一
部などの場合には、間隔保持材および被覆金属は、通
常、その片面に取り付けることになるが、構造や用途に
よっては両面に取り付けることもあり得る。
【0009】また、前記帯板状の間隔保持材には、硬化
性充填材の注入方法に対しテーパーを設けるとよい。主
として狭い間隔に充填するため、未充填部や空気だまり
を生じさせないようにする必要があり、硬化性充填材の
材料の選択以外に、このように間隔保持材にテーパーを
設けることも有用である。注入方向としては、比較的流
動性の高い硬化性充填材を下から圧力をかけて充填する
ことで、未充填部、空気だまりの発生を抑えることが容
易となるが、注入方向は下からに限らず、上からの場
合、横からの場合、さらに複数箇所からの場合等、適
宜、選択することができる。
【0010】さらには、被覆金属が間隔保持材の角部で
折れたり、しわが入るのを防止するために、間隔保持材
の被覆金属と接する面の角部を面取りすることも有用で
ある。特に、被覆金属の厚さが薄い場合などに効果的で
ある。なお、構造部材は必ずしも鋼製に限定する必要は
なく、それ以外でもよい。
【0011】また、被覆金属としては、主として耐食性
金属が適用されるが、本発明の適用範囲としては、耐食
性金属に限定する必要はない。耐食性金属の例として
は、チタン、チタン合金、ステンレス、アルミニウム合
金等の箔あるいは薄板、亜鉛溶融めっき鋼板、アルミニ
ウム溶融めっき鋼板等がある。また、硬化性充填材は、
数mmないし十数mm程度(それ以上でもよい)の間隙
に充填可能な合成樹脂、あるいは流動性を高めたモルタ
ル類等を挙げることができるが、用途(例えば防食が目
的でない場合等も含む)等に応じて、被覆金属の種類、
厚さ、硬化性充填材の種類(有機、無機)を選択するこ
とができる。
【0012】
【作用】本発明の金属被覆方法においては、帯板状の間
隔保持材の存在により、構造部材の表面全体にわたり硬
化性充填材を均一な厚さに充填することができる。特に
硬化性充填材の厚さを薄くしたい場合や、被覆金属が薄
い場合などにおいても、均一な厚さの確保が容易であ
る。また、巻き付けた薄肉の被覆金属を甲はぜ継手、ス
リップ継手その他の接合方法で円形閉合させる場合、帯
板状の間隔保持材と接する位置で接合を行なうなどし
て、被覆金属に凹凸を生じさせることなく接合すること
ができる。
【0013】本発明の金属被覆方法によれば、構造部材
が鋼管の場合のように被覆金属を円形閉合させる場合に
限らず、板状または壁状構造部材の場合のように、平板
状の構造部材や、平面または曲面を有する構造部材(構
造体の一部である場合を含む)の場合であっても、被覆
金属の凹凸を生じさせず、硬化性充填材を均一な厚さに
充填することができる。帯板状の間隔保持材に関して
は、硬化性充填材注入方向に対し、テーパーを設けるこ
とで、注入圧に対する抵抗を減少させ、充填性を改善す
ることができる。
【0014】さらには、間隔保持材の被覆金属と接する
面の角部を面取りすることによって、被覆金属が薄い場
合などにおいて、間隔保持材の角部で被覆金属に折れ、
あるいは、しわが入るのを防止することができる。
【0015】
【実施例】次に、図面を参照しながら本発明の実施例に
ついて説明する。なお、作図上、各図における各部材の
寸法関係、拡大図における倍率等は必ずしも一致してい
ない。まず、図1は、本発明の金属被覆方法の実施例を
概略的に示したものである。図1において、構造部材
(1)は鋼管(1a)を適用している。まず、鋼管(1
a) の表面に帯板状の間隔保持材(4)を長手方向に所
定間隔をおいて複数取り付ける。本実施例では間隔保持
材(4)を円周方向に2分割し、所定間隔をおいて配置
することとしているが、分割数は3分割以上でもよく、
また必ずしも同じ水平断面上に配置する必要はなく、長
手方向に千鳥配置としてもよい。間隔保持材(4)の取
り付け手段は、溶接の他、接着剤等でもよい。次に、間
隔保持材(4)上に被覆金属(2)としてチタン合金等
の薄板を巻き付けて円形閉合させ、鋼管(1a)と被覆
金属(2)との間に硬化性充填材(3)を注入する。硬
化性充填材(3)の硬化により、構造部材(1)として
の鋼管(1a)の表面が硬化性充填材(3)とその上の
被覆金属(2)によって保護され、耐食性および耐衝撃
性が大幅に改善される。
【0016】図1(b)は図1(a)のA−A線拡大断
面、すなわち金属被覆した鋼管(1a)の横断面を示し
たもので、寸法の一例を挙げると、鋼管(1a)の鋼厚
1=16mm、被覆金属の板厚t2 =0.5mm、硬
化性充填材(3)の厚さt3=5mmとなる。なお、こ
の数値はあくまで一例を挙げたに過ぎず、構造部材
(1)の種類、用途等に応じて異なる。図1(c)は図
1(a)のB−B線拡大断面図、即ち金属被覆した鋼厚
(1a)の縦断面を示したもので、間隔保持材(4)の
板厚t3 ′と硬化性充填材(3)の厚さt3 の関係は、
実質的にt3 ′=t3 となる。
【0017】図2は、金属被覆方法として構造部材
(1)が鋼板(1b)の場合の実施例を概略的に示した
ものである。図2では帯板状の間隔保持材(4)を上下
方向について千鳥状に配置しているが、間隔保持材
(4)の寸法、配置間隔等は、被覆金属(2)に凹凸を
生じさせず、かつ硬化性充填材(3)を均一な厚さに注
入充填可能な寸法、配置として適宜設計される。その
他、間隔保持材(4)の取り付け手段や硬化性充填材
(3)の注入等は、基本的には図1の実施例の場合と同
様である。
【0018】図3は、間隔保持材(4)にテーパー部
(5)を設けたもので、被覆金属および硬化性充填材は
省略している。図3(a)は、硬化性充填材(3)を下
から注入する場合である。下から注入圧をかけた状態
で、硬化性充填材(3)が間隔保持材(4)のテーパー
部(5)に沿って側方へ回り込むため、間隔保持材
(4)の下部に未充填部あるいは空気だまりが生ずるの
を防ぐことができる。図中の矢線は硬化性充填材の注入
方向および流動方向を示している。図3(b)は、硬化
性充填材(3)の注入方向が上下あるいはその何れか一
方の場合の例であり、間隔保持材(4)の上下にテーパ
ー部(5)を形成してある。
【0019】図4は、面取りした間隔保持材(4)の形
状を示したものである。この図4は間隔保持材(4)に
テーパー部がない場合を示したものであり、正面からみ
て長方形の間隔保持材(4)に4周に渡る面取り部
(6)を形成してある。面取り部(6)があることによ
り、間隔保持材(4)どうしの間隔がある程度広い場合
でも、巻き付けた被覆金属(2)が間隔保持材(4)の
角部で折れたり、しわが入るのを防いでいる。
【0020】図5は、間隔保持材(4)が硬化性充填材
(3)の注入方向に対するテーパー部(5)を有し、か
つ周辺部に面取り部(6)を形成した形状を示してい
る。
【0021】
【発明の効果】本発明で開示した構造部材の金属被覆方
法によって以下に述べるような効果を有することができ
る。 (1)構造部材にあらかじめ帯板状の間隔保持材を取り
付けておくことによって、被覆金属の巻き付けが容易と
なり、また構造部材の表面全体にわたり硬化性充填材を
均一な厚さに充填することができる。特に硬化性充填材
の厚さを薄くしたい場合や、被覆金属が薄い場合などに
おいても、凹凸を生じさせず、かつ均一な厚さの確保が
容易であり、美観、品質の良好な金属被覆構造が得られ
る。 (2)被覆金属を円形閉合させる場合においても、帯板
状の間隔保持材と接する位置で接合を行うこと等によ
り、被覆金属に凹凸を生じさせることなく確実に接合す
ることができる。 (3)硬化性充填材の注入方向に対し、間隔保持材にテ
ーパーを設けることにより、注入圧に対する抵抗を減少
させ、充填性を改善することができる。 (4)間隔保持材の被覆金属と接する面の角部を面取り
することにより、被覆金属が薄い場合でも、被覆金属に
折れ、あるいは、しわが入るのを防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属被覆方法を構造部材としての鋼管
に適用した場合の一実施例を概略的に示したものであ
る。(a)は斜視図、(b)はそのA−A線拡大断面
図、(c)はB−B線拡大断面図
【図2】本発明の金属被覆方法を構造部材としての鋼板
に適用した場合の一実施例を示したもので、(a)は正
面図、(b)はそのC−C線断面図
【図3】本発明の構成要件である間隔保持材にテーパー
部を設けた実施例を示したものである。(a)は硬化性
充填材が下から注入される場合の間隔保持材のテーパー
形状を示す正面図、(b)は硬化性充填材が上下あるい
はその何れか一方から注入される場合の間隔保持材のテ
ーパー形状を示す正面図
【図4】本発明の間隔保持材を面取りした実施例を示し
たものである。(a)は面取りした間隔保持材を構造部
材に取り付けた正面図、(b)はそのD−D線拡大断面
【図5】テーパー部を設け、かつ面取りした本発明の間
隔保持材を構造部材に取り付けた正面図
【符号の説明】
1 構造部材 1a 鋼管 1b 鋼板 2 被覆金属 3 硬化性充填材 4 間隔保持材 5 テーパー部 6 面取り部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造部材の表面に所定の間隙をおいて被
    覆金属を設け、前記構造部材と被覆金属間の間隙に硬化
    性充填材を注入する構造部材の金属被覆方法において、
    前記被覆金属を設けるのに先立ち、前記構造部材の表面
    に前記間隙に対応する所定厚の帯板状の間隔保持材を所
    要数所要間隔で取り付け、次に前記間隔保持材上に前記
    被覆金属を設けて、硬化性充填材の注入を行うことを特
    徴とする構造部材の金属被覆方法。
  2. 【請求項2】 前記構造部材が鋼管であり、前記帯板状
    の間隔保持材は前記鋼管の曲率に応じた曲率を有する部
    材であり、前記間隔保持材表面上において前記被覆金属
    を円形閉合させて設置する請求項1記載の構造部材の金
    属被覆方法。
  3. 【請求項3】 前記構造部材が板状または壁状構造部材
    であり、前記帯板状の間隔保持材および被覆金属を前記
    構造部材の片面または両面に取り付ける請求項1記載の
    構造部材の金属被覆方法。
  4. 【請求項4】 前記帯板状の間隔保持材には、前記硬化
    性充填材の注入方向に対しテーパーを設けてある請求項
    1,2または請求項3記載の構造部材の金属被覆方法。
  5. 【請求項5】 前記帯板状の間隔保持材は、前記被覆金
    属と接する面の角部を面取りしてある請求項1,2,3
    または請求項4記載の構造部材の金属被覆方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014136902A (ja) * 2013-01-17 2014-07-28 Nippon Steel & Sumikin Engineering Co Ltd 防食構造体とその施工方法

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