JPH085387B2 - 乳母車 - Google Patents

乳母車

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JPH085387B2
JPH085387B2 JP15996086A JP15996086A JPH085387B2 JP H085387 B2 JPH085387 B2 JP H085387B2 JP 15996086 A JP15996086 A JP 15996086A JP 15996086 A JP15996086 A JP 15996086A JP H085387 B2 JPH085387 B2 JP H085387B2
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健造 葛西
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、前後および左右方向に折りたたみ可能な
乳母車に関し、特にシンプルな構造で軽量化を図った乳
母車に関するものである。
[従来の技術] 現在、市場には多種多様の乳母車が流通している。需
要者は、これらの中から自分の好みや要求に合致した乳
母車を選ぶ。この選択の決め手となるものは各人各様で
あるが、その中の1つに「軽量」という条件がある。す
なわち、構造がシンプルで軽量であることは、乳母車の
商品価値を高めるための1つの要素であるといえる。
本願と同一の出願人は、特願昭61−72099号におい
て、軽量化を実現し得る折りたたみ可能な乳母車を開示
した。ここに開示された乳母車においては、押棒の下方
部が前脚の上方部に回動可能に連結され、かつ当該乳母
車が開状態にあるとき押棒の下方部が前脚の上方部にほ
ぼ重なり合うようになっている。また、X字状に交差し
その交差部において回動可能に連結された1対の交差棒
は、その上端部が押棒に回動可能に連結され、その下端
部が後脚に回動可能に連結されている。この乳母車は、
骨組を構成する部材の数が少なく、構造もシンプルで、
軽量化の実現に大きく寄与し得る。
[発明が解決しようとする問題点] しかし、この乳母車にも改善すべき余地が残されてい
る。この先行出願に開示されている乳母車では、その開
状態を固定するために、フックおよび1対のリンク棒を
設けている。フックは、前脚上に回動可能に取付けられ
ており、押棒上に設けられた係合ピンと係合することに
より前脚に対する押棒の回動を禁止している。1対のリ
ンク棒は、1対の交差棒の交差部近くに設けられ、互い
に係合することによって1対の交差棒の交差角度を固定
している。フックと1対のリンク棒とは、互いに離れた
ところに設けられているので、乳母車の開状態をロック
するための操作や、そのロックを解除するための操作が
やや面倒である。
そこで、この発明の目的は、構造がシンプルで軽量化
を実現でき、なおかつ開状態におけるロック操作やロッ
ク解除操作などを簡単に行なうことのできる乳母車を提
供することである。
[問題点を解決するための手段] この発明は、前後および左右方向に折りたたみ可能な
乳母車であって、以下のものを備える。
a. それぞれその下方部に前輪を有する1対の前脚。
b. それぞれその下方部に後輪を有し、かつ前記前脚に
回動可能に連結された1対の後脚。
c. それぞれその下方部が前脚の上方部に前後方向に回
動し得るように連結され、かつ当該乳母車が開状態にあ
るときその下方部が前記前脚の上方部にほぼ平行に重な
り合うようにされた1対の押棒。
d. 1対の押棒に前後上下に延びる平面内を回転し得る
ようにされた1対の連結部材。
e. X字状に交差しその交差部において回動可能に連結
され、かつその上端部が1対の連結部材に回動可能に連
結され、その下端部が1対の後脚に回動可能に連結され
た1対の交差棒。
f. その中央部分において上方に折曲げ可能とされてお
り、かつその両端部が1対の連結部材に回動可能に連結
された幅方向連結棒。
g. 当該乳母車の開状態を固定するための開状態ロック
手段。
また、上記開状態ロック手段は、以下のものを備え
る。
a. 前脚に対する前記押棒の回動を禁止する押棒ロック
機構。
b. 押棒に固定して設けられ、該押棒が前記押棒ロック
機構によってその回動を禁じられているとき前記幅方向
連結棒の上面に当接してこの幅方向連結棒の折れ曲がり
を禁ずる押え壁。
[作用] 乳母車の押棒が押棒ロック機構によってその回動を禁
じられているとき、押え壁が幅方向連結棒の上面に当接
して、この幅方向連結棒の折れ曲がりを禁止している。
その結果、1対の交差棒の交差角度も固定される。こう
して、乳母車は開状態に維持される。一方、押棒ロック
機構によるロック状態を解除して押棒を回動させれば、
押え壁が幅方向連結棒の上面から離れ、それによって幅
方向連結棒の折れ曲がりが許容され、それに応じて1対
の交差棒のロック状態も解除される。
[実施例] 第1図および第2図は、この発明の一実施例の側面図
が示されている。第1図は、乳母車の開状態を示し、第
2図は折りたたまれている状態を示している。両図とも
乳母車の左側面を示しているが、乳母車の右側面の方向
は、図示したものと対称的に現われる。
図示する乳母車は、それぞれその下方部に前輪1を有
する1対の前脚2と、それぞれその下方部に後輪3を有
する1対の後脚4と、1対の座席支持棒5と、1対の座
席吊下棒6と、1対の押棒7と、乳母車の左右の各側面
の間を連結する幅方向連結手段としての前脚連結部材8
と、同じく幅方向連結手段として作用する1対の交差棒
9,10と、乳母車の開状態を固定するための開状態ロック
手段11とを備えている。
前脚2と後脚4とは互いに交差するように設けられて
おり、その交差部分においてそれらはピン12を介して回
動可能に連結されている。座席支持棒5の前方部は、ピ
ン13を介して後脚4の上方部に回動可能に連結される。
また、座席吊下棒6は、その下方部がピン14を介して座
席支持棒5の後方部に回動可能に連結される。
押棒7の下方部は、連結軸15を介して前脚2の上方部
に回動可能に連結されている。また、乳母車の開状態に
おいては、押棒7の下方部と前脚2の上方部とほぼ平行
に重なり合うようにされる。押棒7の上端部には、乳母
車を押す人が掴むべき把手16が設けられている。この押
棒7と座席吊下棒6とは、ピン17を介して回動可能に連
結される。
前脚連結部材8は、明瞭に図示されていないが、その
両端がそれぞれ1対の前脚2に回動可能に連結されてお
り、さらにその中央部分において下方に折曲げ可能とさ
れている。
第3図は、第1図に示されている1対の交差棒9,10の
部分を乳母車の背後から見た図である。1対の交差棒9,
10は、X字状に交差しており、その交差部においてそれ
らはピン18を介して回動可能に連結されている。この1
対の交差棒9,10は、1対の押棒7と1対の後脚4とを連
結しているが、その詳しい取付態様等に関しては後述す
る。
第1図を参照して、前脚2は、その上をスライドし得
るようにされた前脚スリーブ19を有している。また、座
席支持棒5は、その上スライドし得るようにされた座席
スリーブ20を有している。前脚スリーブ19と座席スリー
ブ20とは互いに回動可能に連結される。第4図は、前脚
スリーブ19と座席スリーブ20との連結部分を拡大して示
す断面図である。この図を参照して、前脚スリーブ19は
前脚2をスライド可能に受入れ、座席スリーブ20は座席
支持棒5をスライド可能に受入れている。そして、前脚
スリーブ19の座席スリーブ20とは、ピン21を介して回動
可能に連結される。
第1図および第2図には現われていないが、座席スリ
ーブ20のスライド動作と、前脚連結部材8の折曲げ動作
とを連動させるために、座席スリーブ20と前脚連結部材
8との間には突張棒が設けられている。
第1図は、乳母車の開いた状態を示しているが、この
状態を固定するために開状態ロック手段11が設けられて
いる。開状態ロック手段11は、前脚2に対する押棒7の
回動を禁止し、さらに1対の交差棒9,10の交差角度を固
定する。この開状態ロック手段11の詳細については後述
する。
乳母車に乗せられる子供を支えるためのシートは、そ
の座部が座席支持棒5を利用して取付けられ、その背も
たれ部が座席吊下棒6を利用して取付けられる。なお、
シートの背もたれ部は、押棒7を利用して取付けるよう
にしてもよい。
前脚2と座席支持棒5とは、図示した実施例では、前
脚スリーブ19および座席スリーブ20を介して連結されて
いる。しかし、座席吊下棒6が座席支持棒5の後方部を
支持しているので、前脚2と座席支持棒5とを必ずしも
連結する必要はない。ただ、図示したように、前脚スリ
ーブ19および座席スリーブ20を介してそれらを連結する
ようにすれば、より強固な構造が得られる。また、前脚
スリーブ19は前脚2をスライド可能に受入れ、座席スリ
ーブ20は座席支持棒5をスライド可能に受入れているの
で、前脚2と座席支持棒5との間の連結が、後述する乳
母車の折りたたみ動作に支障をきたすようなことはな
い。なお、乳母車が開状態になったときに、座席スリー
ブ20がたとえば座席吊下棒6に当接することによって後
方へスライドの終端を規定するようにしておけば、乳母
車の開状態はより強固なものとなる。
乳母車を折りたたもうとするときには、開状態ロック
手段11によるロック状態を解除する。その状態で、押棒
7を前方に向かって押す。すると、押棒7は、第1図に
おいて連結軸15を中心として反時計方向に回動する。こ
の押棒7の回動に伴なって、座席支持棒5と座席吊下棒
6とを連結するピン14は後方に移動する。このとき、座
席支持棒5は、座席スリーブ20内を相対的にスライドす
る。さらに、座席支持棒5は、前脚スリーブ19と座席ス
リーブ20との連結部分を中心として回動する。その結
果、後輪3は、前輪1に向かって移動する。
なお、上記動作の途中において、前脚スリーブ19、前
脚2上をわずかにスライドする。また、上記折りたたみ
動作に伴なって、乳母車の左右の側面は互いに近づき、
幅方向の間隔が狭められる。
第2図は、第1図に示した乳母車が折りたたまれてい
る状態を示している。図示するように、前輪1と後輪3
とはほぼ同じ高さに位置し、乳母車の自立を可能にして
いる。言い換えれば、前脚2、後脚4、座席支持棒5、
座席吊下棒6、押棒7、および幅方向連結手段は、上述
の動作を達成するように、すなわち、乳母車が折りたた
まれるとき後輪3は前輪1に向かって移動し、乳母車が
折りたたまれた状態にあるとき後輪3と前輪1とがほぼ
同じ高さ位置し当該乳母車の自立を可能にするように、
その長さおよび連結位置が選ばれている。
以下に、この発明の要部ともいうべき開状態ロック手
段11の詳細を説明する。
第5図および第6図には、開状態ロック手段11の側面
断面図が示されている。図示する開状態ロック手段11
は、スライド部材22と、ばね23と、互いに嵌まり合う係
合凸部24および係合凹部25、26と、係合壁27とを備えて
いる。
第7図〜第9図には、第5図に示されているスライド
部材22が単独で図示されており、また第14図には、スラ
イド部材22と前脚2との連結部分の断面側面図が示され
ている。これらの図を参照して、スライド部材22は、前
脚2の上端部上をその長さ方向に沿って相対的に上方に
位置する第1の位置と相対的に下方に位置する第2の位
置との間をスライドし得るように設けられている。具体
的に説明する。前脚2の上端部の内部には、ピン28を介
してばねケース29が固定して取付けられている。このば
ねケース29および前脚2には、上下方向に長い長孔30が
貫通して設けられている。この長孔30を挿通するように
ピン31が配置されており、このピン31にスライド部材22
が固定して取付けられている。第7図および第9図に示
す貫通穴32は、ピン31を挿通させるためのものである。
こうして、スライド部材22は、ピン31が長孔30内を移動
できる範囲とほぼ同じ量だけ上下方向にスライドするこ
とができる。
第14図に示すように、前脚2の内部においてピン31に
はばね受け部材33が固定して取付けられている。このば
ね受け部材33は、ばねケース29内に収容される。ばねケ
ース29の底壁とばね受け部材33との間にはばね23が配置
される。このばね23は、ばね受け部材33を常に上方に移
動させるように付勢している。つまり、ばね23は、スラ
イド部材22を、相対的に上方に位置する第1の位置に復
帰させるようにして付勢している。
第7図〜第9図を参照して、スライド部材22は、該ス
ライド部材22内を挿通する前脚2に沿って延びるように
形成された柱状部34を有しており、この柱状部34の上端
部分に係合凸部24が形成されている。また、第5図によ
く示されるように、スライド部材22には押棒7の下端部
に係合し得る係合壁27が形成されている。そして、この
係合壁27に連なって案内壁36も形成されている。さら
に、第8図に示すように、押棒7の下端部を受入れる対
向した壁には、次第にその間隔が狭められるようになっ
ている1対の傾斜面37が形成されている。係合壁27、案
内壁36および傾斜面37の作用については、後述する。
第5図および第6図を参照して、押棒7の下端部に
は、該押棒7を囲む押棒スリーブ38がピン39および40を
介して固定して取付けられている。この押棒スリーブ38
は第10図〜第13図に示されており、また押棒スリーブ38
と押棒7との連結部の側面断面図が第15図に示されてい
る。これらの図を参照して、押棒スリーブ38は前方に突
出した1対の張出壁41を有しており、この張出壁41が第
5図および第6図に示されている連結軸15を介して前脚
2の上端部に回動可能に連結される。つまり、押棒7
は、連結軸15を回動軸心として回動する。第10図に示さ
れている貫通穴42および43は、それぞれピン39および40
を挿通させるためのものである。また、連結軸15は、第
10図に示されている貫通穴44および第14図に示されてい
る貫通穴45を挿通する。
押棒スリーブ38の張出壁41の前端面とスライド部材22
の柱状部34とは、乳母車が開いた状態において、対面す
る位置関係にある。そして、張出壁41の前端面には、ス
ライド部材22の係合凸部24と嵌合し得る係合凹部25およ
び26が形成されている。
第5図に示すように、スライド部材22が相対的に上方
に位置する第1の位置にあるとき、スライド部材22の係
合凸部24は上方に位置する係合凹部25に嵌合する。一
方、第6図に示すようにスライド部材22が相対的に下方
に位置する第2の位置にあるとき、係合凸部24は下方に
位置する係合凹部26に嵌合している。
次に、第5図および第6図を参照して前脚2と押棒7
との間の関連動作について説明する。
乳母車が開状態にあるとき、前脚2の上端部と押棒7
の下端部とほぼ平行に重なり合った状態で整列してい
る。スライド部材22が第5図に示す第1の位置にあると
き、係合壁27は押棒7の下端部と係合して、該押棒7の
回動を禁止している。このロック状態は、ばね23の作用
によって堅く維持される。また、係合凸部24と係合凹部
25との嵌合も、係合壁27によるロック状態を堅く維持す
るのに有効に作用する。
次に、乳母車を折りたたもうとするときには、スライ
ド部材22を第6図に示す第2の位置にまでスライド操作
する。スライド部材22の移動に応じて柱状部34は一旦外
方に撓み、その後係合凸部24が押棒スリーブ38の係合凹
部26に嵌合する。ばね23はスライド部材22を上方に移動
させるように作用しているが、係合凸部24と係合凹部26
との嵌合がこの移動を阻止する。スライド部材22が第2
の位置にあるときには、係合壁27と押棒7の下端部との
係合は解除される。したがって、押棒7を前方へ向かっ
て押せば、この押棒7とともに押棒スリーブ38が第6図
において反時計方向に回動する。その結果、スライド部
材22の係合凸部24と押棒スリーブ38の係合凹部26との嵌
合状態が解除され、スライド部材22はばね23の作用によ
って第5図に示す第1の位置にまで復帰する。
次に、乳母車が折りたたみ状態から開状態に移行する
ときの動作について説明する。乳母車の開状態を実現さ
せるために押棒7を回動させると、まず第16図に示すよ
うに押棒7の下端部がスライド部材22の案内壁36に当接
する。その状態から押棒7をさらに時計方向に回動させ
ると、案内壁36が押棒7の下端部によって下方に押圧さ
れ、それによってスライド部材22が下方にスライドす
る。そして、押棒7の下端部と前脚2の上端部とがほぼ
平行に整列したとき、スライド部材22は、ばね23の作用
によって上方にスライドし、第5図に示す状態が得られ
る。こうして、案内壁36の存在によって、開状態ロック
手段11をロック状態とするのに特別な操作が必要とされ
ない。しかし、操作性が多少悪くなることを許容し得る
ならば、案内壁36を設けなくてもよい。その場合には、
前脚2の上端部と押棒7の下端部とがほぼ平行に整列す
る直前に、スライド部材22を下方にスライド操作するこ
とが必要になる。
なお、スライド部材22に形成されている傾斜面37は、
第16図において押棒7を時計方向へ回動させるときこの
押棒7の移動を滑かに案内するように作用する。
第17図は、1対の押棒7と1対の交差棒9,10との連結
部分の構造を上方から見た図である。なお、この図にお
いては、説明に関係のない部分の図示を省略している。
また、第18図は、第17図に示す部分を後方から見た図で
ある。
第17図および第18図とともに第3図を参照して、左右
に位置する1対の押棒スリーブ38の内側面には、それぞ
れ、L字形状をしている連結部材46がピン40を介して取
付けられている。この連結部材46は、前後上下に延びる
平面内を回転し得るようにされている。一方の交差棒9
は、その上端部がピン48を介して乳母車の右側面に位置
する連結部材46に回動可能に連結されている。また、他
方の交差棒10は、その上端部がピン47を介して乳母車の
左側面に位置している連結部材46に回動可能に連結され
ている。また、1対の連結部材46間には、乳母車の幅方
向に延びる幅方向連結棒49がピン47および48を介して連
結されている。第3図から明らかなように、幅方向連結
棒49は、中央部材49a、左方部材49bおよび右方部材49c
の3つの部材から構成されている。左方部材49bは、そ
の左方端がピン47を介して連結部材46に回動可能に連結
され、その右方端がピン50を介して中央部材49aに回動
可能に連結されている。右方部材49cは、その右方端が
ピン48を介して連結部材46に回動可能に連結され、その
左方端がピン51を介して中央部材49aに回動可能に連結
されている。つまり、幅方向連結棒49は、第3図におい
て矢印Aおよび矢印Bで示すように、その中央部分にお
いて上方に折曲げ可能とされている。
第19図は、幅方向連結棒49の中央部材49aと右方部材4
9cとの連結部分を拡大して示している。図示するよう
に、中央部材49aには、右方部材49cの上面部分に当接し
て下方への折れ曲がりを禁止する当り壁52が形成されて
いる。乳母車が開状態にあるときには、この当り壁52が
右方部材49cの上面部に当接している。左方部材49bと中
央部材49aとの間にも同様の構造が採用される。第19図
において、中央部材49aと右方部材49cとがわずかに上方
に折れ曲がった位置を想像線で示している。
第1図および第3図を参照して、1対の後脚4には、
それぞれ、ピン63を介して取付具56が回動可能に取付け
られている。この1対の取付具56間には、後脚連結部材
53がピン57および58を介して連結されている。後脚連結
部材53は、第3図に示すように、左リンク棒53aと右リ
ンク棒53bとから構成される。左リンク棒53aはピン57を
介して乳母車の左側面に位置する取付具56に回動可能に
連結されている。右リンク棒53bは、ピン58を介して乳
母車の右側面に位置する取付具56に回動可能に連結され
ている。そして、左リンク棒53aと右リンク棒53bとは、
ピン54を介して回動可能に連結されている。右リンク棒
53bには左リンク棒53aの上面に当接する当り部55が形成
されており、この当り部55によって連結部材53の下方へ
の折れ曲がりを禁じている。しかし、後脚連結部材53
は、第3図に示す状態から上方へ折り曲がることは可能
である。
第3図に示すように、一方の交差棒9の下方端は、ピ
ン59を介して左リンク棒53aに回動可能に連結され、他
方の交差棒10はピン60を介して右リンク棒53bに回動可
能に連結されている。
第17図および第18図とともに、第11図および第12図を
参照して、押棒スリーブ38の内側面には、内側方に向か
って延びる押え壁61が固定して設けられている。押え壁
61の形状は、第11図〜第13図を参照すれば明らかとな
る。第13図は、第12図の線XIII−XIIIに沿って見た断面
図である。第13図に示すように、押え壁61は、下方に突
出した垂下部62を有している。
第20図は、第17図の線XX−XXに沿って見た図を示してい
る。この第20図とともに第17図および第18図を参照し
て、押え壁61は、乳母車が開状態にあるとき、すなわち
押棒7がスライド部材22の係合壁27によってその回動を
禁じられているとき、幅方向連結棒49の上面に当接して
この幅方向連結棒49の折れ曲がりを禁止する。第3図を
参照して、幅方向連結棒49の折れ曲がりが禁止されるこ
とによって、1対の交差棒9,10の交差角度は固定され、
乳母車の幅方向の折りたたみは禁じられる。また、第1
図を参照すれば明らかなように、1対の交差棒9,10の交
差角度が固定されることにより、前脚2と後脚4との曲
の交差角度も固定される。こうして、乳母車は、前脚2
上に設けられているスライド部材22と押棒7との下端部
とを係合させるだけで、その開状態が安定に保持され
る。
乳母車を折りたたもうとするときには、スライド部材
22を第6図に示す第2の位置にまでスライド操作すれば
よい。この状態から押棒7を前方へ回動させれば、第21
図に示すように、押え壁61が幅方向連結棒49の上面から
離れる。したがって、幅方向連結棒49の上方への折れ曲
がりが許容され、それに応じて1対の交差棒9,10の回動
も許容される。こうして、乳母車は、押棒9を回動させ
ることによって、前後および左右方向に折りたたまれ、
第2図に示す状態が得られる。
なお、図示した実施例は、この発明を具体化した一例
にすぎない。したがって、この発明の均等の範囲内にお
いて、種々の修正や変形が可能である。たとえば、第3
図に示されている後脚連結部材53を必ずしも設ける必要
はない。その場合には、1対の交差棒9,10は、たとえば
球面軸受等を介して1対の後脚4に回動可能に連結され
ることになろう。ただ、後脚連結部材53を設けることに
よって、乳母車の開状態における構造はより強固なもの
となる。
さらに前述した実施例では、前脚2に対する押棒7の
回動を禁止する押棒ロック機構として、1対のスライド
部材22と、1対のばね23と、互いに嵌合する凹凸部24,2
6と、1対の係合壁27とを用いた。しかし、異なった態
様の押棒ロック機構を採用してもよい。たとえば、特願
昭61−72099号に開示されている乳母車のように、フッ
クと係合ピンとを用いて押棒の回動を禁止するようにし
てもよい。
[発明の効果] 以上のように、この発明によれば、前脚に対する押棒
の回動を禁止すれば1対の交差棒の交差角度も自動的に
固定されるので、乳母車の開状態におけるロック操作や
ロック解除操作などを簡単に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例を示す側面図である。第
2図は、第1図に示す乳母車の折りたたみ状態を示す側
面図である。第3図は、第1図に示されている1対の交
差棒9,10に関連した部分の構造を乳母車の背後から見た
図である。第4図は、第1図に示されている前脚スリー
ブ19と座席スリーブ20との連結部分を拡大して示す断面
図である。 第5図は、前脚2と押棒7との連結部分の構造を示す断
面図である。第6図は、第5図に示す状態からスライド
部材22を下方に移動させた後の状態を示す図である。 第7図は、第5図および第6図に示されているスライド
部材22の側面図である。第8図は、スライド部材22の平
面図である。第9図は、スライド部材22の側面断面図で
ある。 第10図は、第5図および第6図に示されている押棒スリ
ーブ38の側面図である。第11図は、押棒スリーブ38の正
面図である。第12図は、押棒スリーブ38の平面図であ
る。第13図は、第12図の線XIII−XIIIに沿って見た断面
図である。 第14図は、スライド部材22と前脚2との連結部分の側面
断面図である。第15図は、押棒スリーブ38と押棒7との
連結部分の側面断面図である。 第16図は、前脚2と押棒7との連結部分の構造を示す側
面断面図であり、押棒7の下端部がスライド部材22の案
内壁36に当接している状態を示している。 第17図は、押棒7と交差棒10との連結部分の構造を上方
から見た図である。第18図は、第17図に示す構造を乳母
車の背後から見た図である。第19図は、第3図に示され
ている横方向連結棒49の中央部材49aと右方部材49cとの
連結部分を拡大して示す図である。 第20図は、第17図の線XX−XXに沿って見た図である。第
21図は、第20図に示す状態から押棒スリーブ38が前方へ
わずかに回動している状態を示す図である。 図において、2は前脚、4は後脚、7は押棒、9は交差
棒、10は交差棒、11は開状態ロック手段、22はスライド
部材、23はばね、24は係合凸部、25は係合凹部、26は係
合凹部、27は係合壁、46は連結部材、49は幅方向連結
棒、61は押え壁を示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前後および左右方向に折りたたみ可能な乳
    母車であって、 それぞれその下方部に前輪を有する1対の前脚と、 それぞれその下方部に後輪を有し、かつ前記前脚に回動
    可能に連結された1対の後脚と、 それぞれその下方部が前記前脚の上方部に前後方向に回
    動し得るように連結され、かつ当該乳母車が開状態にあ
    るときその下方部が前記前脚の上方部にほぼ平行に重な
    り合うようにされた1対の押棒と、 前記1対の押棒に前後上下に延びる平面内を回転し得る
    ように取付けられた1対の連結部材と、 X字状に交差しその交差部において回動可能に連結さ
    れ、かつその上端部が前記1対の連結部材に回動可能に
    連結され、その下端部が前記1対の後脚に回動可能に連
    結された1対の交差棒と、 その中央部分において上方に折曲げ可能とされており、
    かつその両端部が前記1対の連結部材に回動可能に連結
    された幅方向連結棒と、 当該乳母車の開状態を固定するための開状態ロック手段
    と、 を備え、 前記開状態ロック手段は、 前記前脚に対する前記押棒の回動を禁止する押棒ロック
    機構と、 前記押棒に固定して設けられ、該押棒が前記押棒ロック
    機構によってその回動を禁じられているとき前記幅方向
    連結棒の上面に当接してこの幅方向連結棒の折れ曲がり
    を禁ずる押え壁と、 を備える、乳母車。
  2. 【請求項2】前記幅方向連結棒および前記1対の交差棒
    は、同一のピンによって前記1対の連結部材に連結され
    ている、特許請求の範囲第1項に記載の乳母車。
  3. 【請求項3】前記押棒ロック機構は、 前記前脚の上端部上をその長さ方向に沿って相対的に上
    方に位置する第1の位置と相対的に下方に位置する第2
    の位置との間をスライドし得るように設けられた1対の
    スライド部材と、 前記スライド部材を前記第1の位置に復帰させるように
    付勢している1対のばねと、 前記スライド部材と前記押棒とが対面する部分に形成さ
    れ、前記スライド部材が少なくとも前記第2の位置にあ
    るとき該スライド部材の移動を禁止するように嵌合する
    凹凸部と、 前記スライド部材に固定して設けられ、該スライド部材
    が前記第1の位置にあるときには前記押棒の下端部と係
    合して該押棒の回動を禁じ、前記スライド部材が前記第
    2の位置にあるときには前記押棒との係合を解除して該
    押棒の回動を許容する1対の係合壁と、 を備える、特許請求の範囲第1項または第2項に記載の
    乳母車。
  4. 【請求項4】前記スライド部材には、当該乳母車が折り
    たたみ状態から開状態に移行するときに前記押棒の下端
    部によって下方に押圧され、それによって該スライド部
    材を下方にスライドさせる案内壁が形成されている、特
    許請求の範囲第3項に記載の乳母車。
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