JPH085649B2 - 亜リン酸の製造方法 - Google Patents

亜リン酸の製造方法

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JPH085649B2
JPH085649B2 JP3203004A JP20300491A JPH085649B2 JP H085649 B2 JPH085649 B2 JP H085649B2 JP 3203004 A JP3203004 A JP 3203004A JP 20300491 A JP20300491 A JP 20300491A JP H085649 B2 JPH085649 B2 JP H085649B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【従来の技術】三塩化リン(PCl3 )の加水分解によ
って亜リン酸(H3 PO3 、近時ホスホン酸とも呼ばれ
る)を製造することは公知となっている。しかしなが
ら、工業的反応においては、以下のような事情によって
生ずる困難性を伴う: a)遊離する高い反応熱 上記の反応は、熱収支から2つの部分反応に分けられ
る: PCl3 (液状)+3H2 O(液状)→H3 PO3 (液
状)+3HCl(ガス状)この部分反応は、僅かに発熱
的である。 HCl(ガス状)+xH2 O(液状)→HCl(水性)
ガス状の塩化水素の水への溶解は、強い発熱反応であ
る。
【0002】発生する高い温度は、望ましくない副反応
をもたらす。遊離された熱量の大部分は、塩化水素ガス
の溶解熱によって生ずるので、ドイツ特許出願公開第
1,042,551号においては、PCl3 の加水分解
を濃発煙塩酸を用いて実施することが提案されている。
PCl3 の加水分解の際に遊離された熱量は、この方法
でもたらされる塩化水素ガスの除去のために消費される
熱量によって相殺されるはずである。しかしながら、実
際は上記ドイツ特許出願公開第1,042,551号に
おけるこれに関する記述に反して、全体の反応は、強く
吸熱的になるので、絶えずエネルギーを供給しなければ
ならない。ドイツ特許出願公開第1,042,551号
によれば、更にこの加水分解は、25℃以下の温度にお
いて行われる。またこの方法は、連続的にも実施されう
る。 b)反応成分の劣悪な混和性(下層形成および局部的加
熱) PCl3 および水ないし希薄な亜リン酸の密度の差に基
いて、突然の制御不可能な反応の減少を伴う下層形成の
(Unterschichtung) おそれが常に存在する。フランス特
許第1,214,039号によれば、このおそれは、上
記反応をPCl 3 の沸点(76℃)を超える温度におい
て実施することによって回避される。それでもなお、し
ばしばPCl3 の局部的な高い濃度に基く分解生成物の
生成が観察される。フランス特許第1,214,039
号によれば、PCl3 は、80ないし100℃の温度に
おいて反応塔(充填塔)内に導入される。この反応塔に
は、第2の加熱された充填塔が上に重ねられており、そ
れによってポンプで送られた反応混合物および水が上方
から下方に流される。反応塔の底部において、絶えず粗
反応生成物(H3 PO3 )が取出され、そして一部は上
方の充填塔の頂部へとポンプで循環せしめられ、一部は
純粋なH3 PO3 へと処理される。発生するHClガス
は、上方の充填塔の頂部から取出される。ポンプ輸送さ
れた反応混合物が上方の充填塔に導入される直前に化学
量論的量の水が添加される。 c)ガス相を介するPCl3 の損失 工業的に使用される方法においては、常に使用されたP
Cl3 の一部は、反応の際に発生する塩化水素ガスによ
って運ばれ、そしてHCl吸収段階に到達する。これに
よって条件づけられる経済性の減少と共にこの汚染によ
って、得られる濃塩酸の販売価値が著しく低下する。
【0003】米国特許第2,684,286号には、7
6℃以下の温度、好ましくは40ないし60℃において
理論量の20ないし40%過剰の水でPCl3 を加水分
解することによる、H3 PO3 の連続的製造方法が記載
されている。この場合、出発物質は、H3 PO3 と塩酸
との混合物の受器内に導入される。反応容器の頂部から
流出する塩化水素ガスは、回収されるが、通常なお多少
のPCl3 を含有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の解決すべき課
題は、上記の公知の方法において生ずる上記の困難を克
服しそして上述した諸々の問題の解決を示すことであ
る。
【0005】本発明は、反応生成物が供給される反応帯
域内で高められた温度において水性塩酸で三塩化リンを
加水分解することにより、同時に塩酸を回収しながら亜
リン酸を連続的に製造する方法であって、上記反応帯域
はその上方に配置された第1洗滌帯域と開放的に結合さ
れており、この第1洗滌帯域の頂部には上記反応帯域の
底部よりの反応生成物の一部が再循環され、一方塩化水
素ガスが第1洗滌帯域の頂部から、そして亜リン酸が循
環流から取出されるという上記亜リン酸の連続的製造方
法において、20.2ないし42重量%の純度の塩酸の
同時的回収下に、HPO当量として計算して60な
いし110重量%の亜リン酸を製造するために、第1洗
滌帯域の頂部から流出する塩化水素ガスを、冷却された
第2洗滌帯域内で、反応帯域に供給された三塩化リン1
モルに対して3モルを超える量の水と接触せしめ、そし
て第2洗滌帯域の外部よりの冷却による80ないし11
0℃の内部温度への冷却の程度次第で32ないし20.
2重量%の塩酸を得、これを反応帯域における出発物質
としてまたは第1洗滌帯域の頂部に導き、その際第2洗
滌帯域の外部よりの冷却度が少なければ少ない程、第2
洗滌帯域内の塩酸の濃度は低くなり、そして反応帯域内
の温度は高くなり、またその逆も起こるという事実を考
慮しながら、第2洗滌帯域の外部冷却を、反応帯域内の
温度が外部からの冷却または加熱のエネルギーの供給な
しに90ないし130℃の所望の値に一定に保たれ;そ
して過剰の、反応の際にそれぞれ新たに生じ、そして第
2洗滌帯域の頂部において過剰の水蒸気と共に、溶解さ
れずに逸出する塩化水素ガスから、場合によっては冷却
された吸収帯域において水の添加の下に、20.2ない
し42重量%の純度の塩酸を得るように、調節すること
を特徴とする前記亜リン酸の連続的製造方法に関する。
【0006】その上、本発明による方法は、好ましくは
そして選択的に下記の事項によって特徴づけられる:す
なわち a)吸収帯域において30ないし36重量%の塩酸が得
られる; b)第2洗滌帯域に反応水として好ましくは70重量%
以下のH3 PO3 を有する希薄亜リン酸を導入する; c)反応帯域の底部から反応生成物の一部をその上半部
にポンプで再循環せしめる; d)反応生成物のうちの、反応帯域の底部からその上半
部にポンプで再循環せしめられた部分を、反応生成物の
表面下に、反応帯域の壁部に対して接線的に導入する; e)反応生成物の循環流から取出された亜リン酸を掻取
り(Abstrifen) または減圧下の濃縮によって塩化水素お
よび水を除去する。
【0007】H3 PO3 当量として計算して100重量
%以上の亜リン酸とは、実質的割合のピロ亜リン酸(H
4 2 5 、従来ジ亜リン酸とも呼ばれ、現在ではジホ
スホン酸と呼ばれる)を含有し、そして室温においてあ
るいは高められた温度においてより迅速に、(少なくと
も)理論量の水を添加すると、(高くとも)100重量
%の亜リン酸(H3 PO3 )を与える亜リン酸を意味す
るものとする。例えば、110重量%の亜リン酸の10
0gは、H4 2 5 81gと共にH3 PO319gの
みよりなる。H2 O10g──化学量論的当量に相当す
る──を添加すると、H4 2 5 81gからH3 PO
3 91gが生成し、そして全部で100重量%のH3
3 110gが得られる。
【0008】
【効果】本発明の方法を実施することによって下記の利
点が得られる: 1.亜リン酸が、場合によってはピロ亜リン酸との混合
物として、広い濃度範囲において、すなわち60ないし
110重量%の濃度範囲において製造されうる; 2.加水分解に使用される塩酸水溶液の濃度を20.2
ないし32重量%の間で変化させることによって、反応
受容器内の全熱収支の良好な制御が可能になる; 3.反応器内容物の極めて良好な混合が保証される; 4.PCl3 の損失が認められないので、PCl3 の加
水分解の際に発生する純粋なHClガスから濃縮された
20.2ないし42重量%の純度の塩酸が製造されう
る。
【0009】本発明の方法を添付図面の参照の下に以下
に更に詳細に説明する。
【0010】所望の、60ないし110重量%の間の濃
度(H3 PO3 当量として計算して)の、HClガスで
飽和された亜リン酸がすでに存在する加熱しうる反応器
1の上半部に、予め仕込まれた亜リン酸の表面下に、同
時に導管2を介してPCl3を、そして導管3を介して
20.2ないし32重量%の塩酸をほぼ化学量論的量に
おいて導入する。反応器1内の温度は、90ないし13
0℃に保たれる。濃度が低ければ低いほどそして予め仕
込まれた亜リン酸の温度が高ければ高いほど、PCl3
の反応率は高くなる。しかしながら、それは少なくとも
75%である。
【0011】反応の際に発生するHClガスおよび通常
同伴されるPCl3 の残量は、反応器1の頂部より流出
し、そして充填物を充填されている加熱しうる第1洗滌
塔4に達する。反応器1の底部から反応混合物を連続的
に取出し、そしてポンプ6を用いて加熱導管5を経て洗
滌塔4の頂部に再循環せしめる。このようにして洗滌塔
内で残存するPCl3 は、H3 PO3 まで加水分解さ
れ、そして反応器1に再び注入される。
【0012】加熱された分岐管7によって、反応混合物
が導管5から連続的に取出され、反応器1の上半部に再
循環せしめられ、それによって反応器内容物の十分な混
合が保証され、それはなお反応器1内への導管7の入口
はめ管を反応生成物の表面下において反応器の壁部に対
して接線的に配管した場合に更に改善されうる。しかし
ながら、必要な十分な混合は、反応器1内に撹拌機を設
置しそして運転することによっても達成されうる。
【0013】更に、加熱された分岐管8よって、導管5
よりの反応混合物が連続的に取出され、そしてHPO
当量として計算して60ないし110重量%の所望の
濃度の純粋な亜リン酸へと加工される。水およびHCl
の分離は、好ましくは不活性ガスによる掻取りによりま
たは減圧下に行われる。洗滌塔4内で洗滌されたHCl
ガスは、導管9を経て第2の冷却水に曝される洗滌塔1
0内に流入する。洗滌塔10は、反応器1内に導入され
たPCl 1モルに対して3モルを超える量の水を負荷
される。HClガス流中に場合によってはなお存在する
PClの残存量は、洗滌塔10内でHPOへと変
換される。HOの添加(洗滌塔10における)とPC
の添加(反応器1における)との空間的な分離は、
反応ガスよりのPClの実際上定量的な除去に関し
て、この洗滌塔10を約80ないし110℃までしばし
ば強く冷却することによって、簡単にここでHClガス
流および水から形成される塩酸の濃度を20.2ないし
32重量%HClの広い範囲内において変動せしめうる
という利点をもたらす。その際、塩酸の濃度は、約80
℃に冷却した場合には約32重量%付近であり、そして
約110℃に冷却した場合には約20.2重量%付近で
ある。この塩酸は、使用されたPClを加水分解する
ために導管3を経て反応器1に連続的に供給される。8
0から110℃までの特定の温度そして従って塩酸の特
定の濃度(20.2ないし32重量%)に洗滌塔10内
において調整することによって、今や反応器1において
PClの加水分解の際に遊離される熱量が、供給され
た量のHClの除去のために必要な熱量を正確に補償し
うる。
【0014】塩酸をまた導管3を介して反応器1内に供
給する代りに、導管3および12を経て第1洗滌塔の頂
部へと供給することもできる。このことは、例えば、反
応器1内に存在する亜リン酸の高い濃度(>90重量
%)のために、反応器1内のPCl3 の変換率が75な
いし85%にすぎず、それに応じて洗滌塔4内の未反応
のPCl3 の量がより多量になり、そしてそこから(H
3 PO3 へと加水分解しながら)再び洗滌されなければ
ならないという利点がある。
【0015】導管11を経て純水の代りに、亜リン酸の
希薄水溶液もまた成功を収めて使用されうる。このよう
にして、本発明の方法は、そのほかに希薄な亜リン酸の
濃縮のためにも使用されうる。
【0016】第2洗滌塔10に留ったほとんど純粋なH
Clガスは、過剰の水蒸気と共に導管13を経て、充填
物を満たされそして場合によっては冷却された、導管1
5を介して水が添加されている吸収塔内に送入される。
水量に応じて吸収塔14の底部から導管16を経て2
0.2ないし42重量%の純度の塩酸が取出される。
【0017】
【実施例】実施例1 反応器1にHClで飽和された88.7%の水性H3
3 溶液が97℃の温度において存在する。導管8を介
して同時に生成物を取出しながら、三塩化リン16.0
kg/hを導管2を経て反応器1内に、そして導管11
を経て第2洗滌塔10内に配量することにより、反応器
1内の一定した液面が保証される。同時に第2洗滌塔1
0のジャケット内の0.07m3 /hの冷却水供給量に
おいて10の内部の温度を94℃に調整する。平衡状態
への調整を行った後に(約1時間)、反応器1および第
1洗滌塔4の加熱/冷却を中止する。更に約1時間後
に、新たな定常状態が生ずる。すなわち、反応器温度
は、107〜109℃であり、そしてその後の実験時間
(12時間)の間外部からの冷却または加熱のエネルギ
ーの供給なしに一定のままである。その後第2洗滌塔1
0内の温度は94℃であり、塩酸の濃度は28.9%
(導管3)である。
【0018】全実験時間にわたって循環ポンプ(導管
5)から導管8を経てH3 PO3 88.7%、H2
8.4%およびHCl2.9%よりなる反応生成物1
0.8kg/hが取出される。140℃および50mb
arにおいて濃縮することにより、塩化水素および水が
更に除去され、そしてH3 PO3 (99%)9.65k
g/hが得られる。導管15を経て冷却された吸収段階
14にH2 O23.0kg/hを添加することにより、
34.3%の塩酸36.2kg/hが得られる(導管1
6)。
【0019】例2(比較例) ほかの点では例1と同じ前提条件の下に、第2洗滌塔1
0内の冷却水量を0.40m3 /hに調整する。その結
果、63℃の内部温度および35.1%の塩酸濃度とな
る。1時間後に反応器1および第1洗滌塔4の加熱を中
止する。反応器温度の急速な低下が観察され、従って1
2分後に反応器1の内部温度は、90℃と測定される。
78℃の温度に達した際に(35分後)、実験を中断し
た。何故ならば液状の三塩化リンが存在する場合には、
PCl3 と水ないしは希薄な亜リン酸との密度の差に基
いて、突然の制御不能の副反応を伴う下層が生ずる危険
があるからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するための装置の1例を示
す流れ図である。
【符号の説明】
1 反応器 4 第1洗滌塔 6 ポンプ 10 第2洗滌塔 14 冷却吸収段階 2,3,5,7,8,9,11,12,13,15,1
6 導管

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応生成物が供給される反応帯域におい
    て高められた温度において水性塩酸で三塩化リンを加水
    分解することにより、同時に塩酸を回収しながら亜リン
    酸を連続的に製造する方法であって、上記反応帯域はそ
    の上方に配置された第1洗滌帯域と開放的に結合されて
    おり、この第1洗滌帯域の頂部には上記反応帯域の底部
    よりの反応生成物の一部が再循環され、一方塩化水素ガ
    スが第1洗滌帯域の頂部から、そして亜リン酸が循環流
    から取出されるという上記亜リン酸の連続的製造方法に
    おいて、20.2ないし42重量%の純度の塩酸の同時
    的回収下に、HPO当量として計算して60ないし
    110重量%の亜リン酸を製造するために、第1洗滌帯
    域の頂部から流出する塩化水素ガスを、冷却された第2
    洗滌帯域内で、反応帯域に供給された三塩化リン1モル
    に対して3モルを超える量の水と接触せしめ、そして第
    2洗滌帯域の外部よりの冷却による80ないし110℃
    の内部温度への冷却の程度次第で32ないし20.2重
    量%の塩酸を得、これを反応帯域における出発物質とし
    てまたは第1洗滌帯域の頂部に導き、その際第2洗滌帯
    域の外部よりの冷却度が少なければ少ない程、第2洗滌
    帯域内の塩酸の濃度は低くなり、そして反応帯域内の温
    度は高くなり、またその逆も起こるという事実を考慮し
    ながら、第2洗滌帯域の外部冷却を、反応帯域内の温度
    が外部からの冷却または加熱のエネルギーの供給なしに
    90ないし130℃の所望の値に一定に保たれ;そして
    過剰の、反応の際にそれぞれ新たに生じ、そして第2洗
    滌帯域の頂部において過剰の水蒸気と共に、溶解されず
    に逸出する塩化水素ガスから、場合によっては冷却され
    た吸収帯域において水の添加の下に、20.2ないし4
    2重量%の純度の塩酸を得るように、調節することを特
    徴とする前記亜リン酸の連続的製造方法。
  2. 【請求項2】 第2洗滌帯域において反応水として好ま
    しくは70重量%以下のH3 PO3 を含有する希薄な亜
    リン酸を導入することを特徴とする請求項1に記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 反応帯域の底部よりの反応生成物の一部
    を反応帯域の上半部に再循環せしめることを特徴とする
    請求項1または2に記載の方法。
JP3203004A 1990-08-16 1991-08-13 亜リン酸の製造方法 Expired - Lifetime JPH085649B2 (ja)

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JPH06340406A JPH06340406A (ja) 1994-12-13
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EP (1) EP0471190B1 (ja)
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