JPH0859540A - 微粒状アントラキノンの製造方法及び供給方法 - Google Patents

微粒状アントラキノンの製造方法及び供給方法

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JPH0859540A
JPH0859540A JP20263994A JP20263994A JPH0859540A JP H0859540 A JPH0859540 A JP H0859540A JP 20263994 A JP20263994 A JP 20263994A JP 20263994 A JP20263994 A JP 20263994A JP H0859540 A JPH0859540 A JP H0859540A
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JP
Japan
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anthraquinone
water
slurry
concentration
sulfate
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JP20263994A
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English (en)
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Katsumi Matsuzaki
克己 松崎
Hatsuo Hondo
初夫 本道
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Kawasaki Kasei Chemicals Ltd
Original Assignee
Kawasaki Kasei Chemicals Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 1,4−ジヒドロ−9,10−ジヒドロキシ
アントラセンの水溶性塩の水溶液を、5重量%以下のア
ントラキノンのスラリーになるような濃度において酸素
含有ガスにより酸化することによって微粒状アントラキ
ノンを製造する方法であり、又、得られる微粒状のアン
トラキノンスラリーをそのまま硫酸塩還元菌が存在する
水系に供給する微粒状アントラキノンの供給方法であ
る。 【効果】 アントラキノンを特別な粉砕工程を使用する
ことなく、アントラキノン製造の前駆体である1,4−
ジヒドロ−9,10−ジヒドロキシアントラセンの水溶
性塩の水溶液から2.5μm以下の微粒状アントラキノ
ンを製造することができ、硫酸塩還元菌が存在する水系
の硫化物の生成抑制剤に好適な粒径を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パルプ蒸解助剤、又は
汚泥、工場排水、ビルピット排水、下水、嫌気性処理系
若しくは油田排水等の硫酸塩還元菌及び硫酸イオンが存
在する水系における硫化物の生成を抑制するための抑制
剤等の工業用資材として使用する微粒状アントラキノン
の製造方法及びその供給方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パルプ蒸解助剤としてアントラキ
ノンを使用して蒸解効果を向上させる方法については、
公知であり、かつ日本はもとより世界中で実施されてい
る。その場合、木材チップに早急に浸透させるためにア
ントラキノンを微粒状のスラリーとして供給することが
有利とされている(例えば、特開平6−33386号公
報等)。
【0003】又、汚泥、ビルピット排水、下水関係の管
路施設、ポンプ場、その終末処理場及びパルプ製造等の
工場排水では、これらを処理する施設を構成するコンク
リートや金属材料が腐食される被害が多く報告されてい
る。その主な原因としては、これらの汚泥、排水、下水
等の水系に、硫酸塩還元菌及び硫酸イオン並びに有機物
等のエネルギー源が含まれ、嫌気性状態において生成し
た硫化物が硫化水素として気相に排出され、この硫化水
素がコンクリートや金属材料の表面において硫黄酸化細
菌の作用により、硫酸となりコンクリートや金属材料を
腐食することが報告されている(例えば、用水と廃水第
31巻第5号391〜396頁(1989))。又、硫
化水素は、有毒ガスであり、不快な臭気を伴うため環境
衛生上好ましくない。
【0004】このような硫酸塩還元菌に基づく腐食等の
トラブルを抑制する方法については、従来から種々の提
案がなされている。例えば、(1)下水への酸素供給に
より好気性状態にして硫酸塩還元菌の働きを抑制する方
法、(2)塩素、過酸化水素又は過マンガン酸カリウム
を加えることによる硫化物の酸化、(3)鉄塩添加によ
る硫化物の沈澱、(4)硝酸塩添加による硫酸塩還元作
用の抑制、(5)強アルカリによるpHの上昇による硫
化水素の発生防止、(6)抗生物質、界面活性剤、アル
デヒド、ベラパミル塩酸塩等の薬剤、コチニールピグメ
ント等の色素を嫌気性醗酵による排水処理工程に添加し
て硫酸塩還元反応を抑制する方法が提案されている(例
えば、用水と廃水,第31巻第5号,391〜396頁
(1989)、特開昭48−33035号、特開平1−
249196号、特開平1−249197号、特開平1
−249198号、特開平1−249199号各号公報
等)。又、最近において、アントラキノン又はアントラ
キノン化合物を硫酸塩還元菌による硫化物産生の阻害剤
として使用する方法が提案された(特表平5−5066
58号公報)。
【0005】(1)乃至(3)及び(5)の方法は、添
加量等のコスト面において実用的ではない。(4)の方
法は、硫化物生成の抑制の効果はあまりない。(6)の
方法は、アントラキノン化合物について記載されている
が、アントラキノン化合物が水に殆ど溶解しないため、
その使用にあたってはエタノール等の有機溶媒に溶解し
て使用する等の実用上において問題点がある。
【0006】これに対して、2.5μm以下、好ましく
は2μm以下という、特定の粒径以下の微粒子状のアン
トラキノンを使用して硫酸塩還元菌からの硫化物の生成
を防止するアントラキノン製剤に係る特許出願が提案さ
れた(ヨーロッパ特許出願公開第591000号)。し
かしながら、通常、工業的に得られるアントラキノン
は、蒸留工程を経てくるため、フレーク状やこれらを粉
砕しても、かなり大きい粒子状を呈しており、このヨー
ロッパ特許出願のような微粒子状のアントラキノンを得
るには、特別な粉砕工程を必要とする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかして、本発明が解
決しようとする課題は、特別な粉砕工程を使用すること
なく、上記特開平6−33386号公報等やヨーロッパ
特許出願公開に相当する特定の微粒子状のアントラキノ
ンを製造する方法及び特に、硫酸塩還元菌が存在する水
系に容易に分散し、目的とする硫化物、特に硫化水素の
生成を効果的に抑制できるような、アントラキノンスラ
リーを硫酸塩還元菌が存在する水系に供給する方法を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の課
題を解決するために鋭意検討した結果、1,4−ジヒド
ロ−9,10−ジヒドロキシアントラセンのジナトリウ
ム塩水溶液を、酸化して得られるアントラキノンスラリ
ーの濃度が約5重量%以下になるような濃度に調節して
空気で酸化したところ、全体のアントラキノン分に対し
て約10〜約35%位の1,4‐ジヒドロアントラヒド
ロキノンを含むが、上記アントラキノン製剤に適用しう
る粒子径以下の微粒状アントラキノンスラリーを得るこ
と、及びこの微粒状アントラキノンスラリーを使用して
硫酸塩還元菌が存在する水系に添加したしたところ上記
先行技術と同様に硫化物の生成を効果的に抑制すること
を見出し、本発明を完成した。
【0009】即ち、本発明は、1,4−ジヒドロ−9,
10−ジヒドロキシアントラセンの水溶性塩の水溶液
を、5重量%以下のアントラキノンのスラリー濃度とな
るような濃度において酸素含有ガスにより酸化すること
を特徴とする微粒状アントラキノンの製造方法であり、
さらには、しかして、得られる微粒状のアントラキノン
スラリーを硫酸塩還元菌が存在する水系に供給すること
を特徴とする硫化物の生成抑制に使用するための微粒状
アントラキノンの供給方法に存する。
【0010】本発明において、1,4−ジヒドロ−9,
10−ジヒドロキシアントラセンは、一般に1,4−ナ
フトキノンと1,3−ブタジエンとのディールス・アル
ダー反応によって得られる1,4,4a,9a−テトラ
ヒドロアントラキノンを、約当量(1,4,4a,9a
−テトラヒドロアントラキノンの2モル倍)以上の水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ性水溶液と
接触することによりその塩の水溶液を得ることができ
る。この水溶液中における水酸化ナトリウム等のアルカ
リ金属水酸化物の量が多ければ、それだけ相対的に1,
4‐ジヒドロアントラキノンの含有量が少ない微粒状の
アントラキノンが得られる。工業的にこの水溶液を得る
には、製造設備において取り扱う各装置の容量を考慮す
ると、通常、1,4−ジヒドロ−9,10−ジヒドロキ
シアントラセンの水溶性塩の溶解度に近い20〜23重
量%の水溶液(以下、1,4−ジヒドロ−9,10−ジ
ヒドロキシアントラセンの水溶性塩の濃度は、全てアン
トラキノンに換算した濃度として表す。)として得られ
る。本発明において使用する1,4−ジヒドロ−9,1
0−ジヒドロキシアントラセンの水溶性塩の水溶液の濃
度は、本発明の条件に適合する濃度のアントラキノンス
ラリーが得られるならば、この濃度のまま使用すること
もできる。又は、この濃度以下の水溶液を使用すること
もできる。例えば、最初から目的のアントラキノンスラ
リーの濃度である5重量%以下のスラリー濃度に相当す
る1,4−ジヒドロ−9,10−ジヒドロキシアントラ
センの水溶性塩の濃度の水溶液を使用することもでき
る。
【0011】1,4−ジヒドロ−9,10−ジヒドロキ
シアントラセンは、いずれもアルカリ性化合物、特に強
アルカリ性化合物の水溶液と接触させれば主としてその
塩として、溶解度に差はあるものの、その水溶液として
溶解する。これらの塩としては、例えば、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属、テトラ
メチルアンモニウムヒドロオキシド等の水酸化第四級ア
ンモニウム等との中和反応によって得られるナトリウ
ム、カリウム等のアルカリ金属塩及び第四級アンモニウ
ム塩等が挙げられる。
【0012】本発明において、最終的に得られるアント
ラキノンスラリー濃度は、5重量%以下、好ましくは3
重量%以下、水系に使用する濃度以上であればよい。5
重量%以下で3重量%以上では、2.5μm以下の粒子
になりやすく、3重量%以下では2μm以下の主として
アントラキノンを含む微粒状のアントラキノンスラリー
が容易に得られる。
【0013】本発明の微粒状のアントラキノンスラリー
を製造し、又は供給する方法としては、次のように実施
することができる。例えば、(1)20重量%以上の濃
度の比較的濃厚な1,4−ジヒドロ−9,10−ジヒド
ロキシアントラセンの水溶性の塩の水溶液を、攪拌下酸
化するのに十分な量の空気等の酸素含有ガスを導入して
いる、仕上がりのアントラキノンスラリーの濃度が5重
量%以下になるような水等の水性媒体中に供給し、導入
している酸素含有ガス中の酸素の吸収が観察されなくな
った後、反応を停止することによって微粒状アントラキ
ノンスラリーを製造する方法、(2)最初から仕上がり
のアントラキノンスラリーの濃度が5重量%以下になる
ような1,4−ジヒドロ−9,10−ジヒドロキシアン
トラセンの水溶性の塩の濃度に調整した水溶液に、空気
等の酸素含有ガスを供給し、酸化して微粒状のアントラ
キノンスラリーを製造する方法、(3)十分な酸化反応
時間を有する5重量%以下のアントラキノンスラリーの
連続反応器中に、連続的に空気等の酸素含有ガスを供給
し、及び抜き出し量に相当する1,4−ジヒドロ−9,
10−ジヒドロキシアントラセンの水溶性の塩の水溶液
を供給し、この反応器から連続的に所定量のアントラキ
ノンスラリーを抜き出しながら連続的に微粒状アントラ
キノンスラリーを製造する連続的方法、(4)十分な酸
化反応時間を有する5重量%以下のアントラキノンスラ
リーの連続反応器中に、連続的に空気等の酸素含有ガス
を供給し、及び抜き出し量に相当する1,4−ジヒドロ
−9,10−ジヒドロキシアントラセンの水溶性の塩濃
度の水溶液及び希釈水を供給し、この反応器から連続的
に所定量のアントラキノンスラリーを抜き出す方法等の
製造方法が挙げられる。このようにして得られた微粒状
アントラキノンスラリーは、蒸解助剤としてパルプ蒸解
系に、又は硫酸塩還元菌が存在する水系等の目的の水系
にそのまま所定量を供給する方法等を採用することがで
き、工業的に極めて有利である。この調製方法におい
て、発泡する場合には、要すれば消泡剤を添加すること
ができる。又、要すればこのスラリーを沈降濃縮等の方
法によってアントラキノンのスラリー濃度を向上するこ
とも可能である。
【0014】この反応は、一般に攪拌下で行なわれ、空
気等の酸素含有ガスの供給は水中吹き込み、又は水面吹
きつけ等が採用され、反応時間は空気等の酸素含有ガス
の供給速度及び反応温度にもよるが、一般にはガス中の
酸素の吸収状態を観察することにより容易に決定するこ
とができる。反応温度は常温〜95°Cまで比較的広い
範囲で行なうことができ、温度による粒子径の変化は比
較的少ない。
【0015】上記のような調製方法によって得られた微
粒状アントラキノンスラリーには、スラリーの沈降防
止、アントラキノンの分散性の向上、並びに黴及び菌の
発生防止等の必要がある場合には、界面活性剤、防黴
剤、抗菌剤又はスラリーコントロール等の公知の薬剤を
添加することができる。
【0016】界面活性剤としては、陽イオン界面活性
剤、陰イオン界面活性剤及び両性界面活性剤等のイオン
性界面活性剤並びに非イオン界面活性剤が挙げられる。
具体的には、例えば、ジオクチルスルホコハク酸塩等の
脂肪族スルホン酸塩;ドデシルベンゼンスルホン酸塩、
ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、リグニンスル
ホン酸塩等の芳香族スルホン酸塩等の陰イオン界面活性
剤、ポリオキシエチレンオクタデシルアルキルアミン等
のアミン類;トリメチルーヘキサデシルーアンモニウム
ブロマイド等の陽イオン界面活性剤、エチレンオキサイ
ドと高級アルコールとのエーテル、アルキルフェノール
ホルマリン縮合物の酸化エチレン誘導体、ポリオキシエ
チレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン
グリコール脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド
等の非イオン界面活性剤及びアミノカルボン酸塩、カル
ボキシベタイン型等の両性界面活性剤等が挙げられる。
界面活性剤の使用量はアントラキノンスラリーに対して
0.1ppm〜1重量%である。
【0017】パルプ蒸解助剤としては、公知の蒸解助剤
と同様に使用することができる。例えば、ソーダ法(有
効アルカリ8〜20重量%)、クラフト法(有効アルカ
リ14〜20重量%、硫化度10〜30重量%)、ホリ
サルファイド蒸解法及び亜硫酸塩蒸解法等のアルカリ蒸
解法に有利に使用することができる。
【0018】本発明で対象とする「硫酸塩還元菌」と
は、文字通り硫酸塩を還元する能力を有するものであれ
ばその属や種を問わない。例えば、用水と廃水,第31
巻第4号,294〜305頁(1989)に記載されて
いるものを対象とすることができる。代表的な菌種とし
ては、デスルホビブリオ デスルフリカンス(Desu
lfovibrio desulfuricans)、
デスルホビブリオ バアルシィ(Desulfovib
rio baarsii)、デスルホビブリオサポボラ
ンス(Desulfovibrio sapovora
ns)、デスルホビブリオ サレキシゲンス(Desu
lfovibrio salexigens)、デスル
ホビブリオ ブルガリス(Desulfovibrio
vulgaris)、デスルホビブリオ アフリカヌ
ス(Desulfovibrioafricanu
s)、デスルホビブリオ ギガス(Desulfovi
brio gigas)等のデスルホビブリオ属、デス
ルホバクター ポストガテイ(Desulfobact
er postgatei)等のデスルホバクター属、
デスルホブルブス プロピオニクス(Desulfob
ulbus propionics)等のデスルホブル
ブス属、デスルホコッカス マルチボランス(Desu
lfococus multivorans)等のデス
ルホコッカス属、デスルホネマ リミコラ(Desul
fonema limicola)、デスルホネマ マ
グナム(Desulfonema magnum等のデ
スルホネマ属、デスルホサルシナ バリアビリス(De
sulfosarcina variabilis)等
のデスルホサルシナ属、デスルホモナス ピグラ(De
sulfomonas pigra)等のデスルホモナ
ス属、デスルホトマクルムニグリフィカンス(Desu
lfotomaculum nigrifican
s)、デスルホトマクルム アセトキシダンス(Des
ulfotomaculum acetoxidan
s)等のデスルホトマクルム属が挙げられる。
【0019】本発明は硫酸塩還元菌及び硫酸イオンが存
在していて硫化水素が発生する水系一般を対象とするこ
とができる。このような水系としては、汚泥、工場排
水、ビルピット排水、下水、嫌気性処理系又は油田排水
等が挙げられる。工場排水としては、パルプ工場、皮革
工場及び石油工場からの多量の有機物、有機スルホン酸
塩、亜硫酸塩及び硫酸塩を含む排水が挙げられる。下水
においては、その管路施設、ポンプ場、終末処理場にお
ける下水が挙げられる。油田排水としては、石油油田の
溢流水等が挙げられる。
【0020】これらの硫酸塩還元菌及び硫酸イオンが存
在する水系に、本発明の微粒状アントラキノンを硫化物
生成抑制剤として適用する場合には、使用する水系にお
ける有機酸等のエネルギー源、硫酸イオンの量及び温度
等の条件によっても異なるが、一般に、その水系に対し
て、0.05〜100ppm、通常0.1〜50pp
m、好ましくは1〜20ppmであればよい。多過ぎて
も効果は変わらず、少な過ぎれば効果が現れない。又、
本発明の硫化物生成抑制剤に加えて、前述したような従
来の硫化物生成抑制剤、例えば硝酸ナトリウム等の硝酸
塩等を併用することもできる。
【0021】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を詳細に説明する
が、本発明は本実施例によって限定されるものではな
い。本明細書において、特に断らない限り、「%」は
「重量%」を表す。
【0022】「実施例1」仕上がりのアントラキノンス
ラリーの濃度が2、4、6及び12重量%になるよう
に、水90.9、81.8、72.7及び45.5の各
gをそれぞれ硝子製フラスコに入れ、30℃で、0.2
15Nリットル/分の供給量の空気を、攪拌下、水中に
導入しながら、この中に22重量%の1,4−ジヒドロ
−9,10−ジヒドロキシアントラセン(以下、DDA
という。)のジナトリウム塩水溶液(過剰の水酸化ナト
リウムはDDAに対して約0.2モル倍)の9.1、1
8.2、27.3及び54.5の各gを10分間で滴下
した。出口酸素濃度が、供給する空気中の酸素濃度(2
0.9%)と殆ど同じになったら、空気の供給を停止
し、反応を終了した。しかしながら、アントラキノンス
ラリーが6重量%以上の場合には、反応中に発泡が観ら
れ、その時点で反応を停止した。反応後、各反応混合物
を濾過し、取得したアントラキノンの粒度分布を、レー
ザ回折法を用いた粒度分布測定装置(セイシン企業社
製、商品名「SK LASER MICRONSIZE
R PRO−7000」)によって測定した結果を「表
1」に示した。なお、仕上がりアントラキノンスラリー
中のアントラキノン分(アントラキノンと1,4‐ジヒ
ドロアントラキノンとの合計量、以下単にアントラキノ
ン分と呼び、表中ににおいてはAQと表示する。)にお
ける1,4‐ジヒドロアントラキノンの含有量は、仕上
がりアントラキノンスラリー濃度が2%の場合(表1の
1−1)及び4%(表1の1−2)の場合において、そ
れぞれ14.3%及び11.2%であった。
【0023】
【表1】
【0024】「実施例2」仕上がりのアントラキノンス
ラリーの濃度が2、4、6及び12重量%になるよう
に、水90.9、81.8、72.7及び45.5の各
gをそれぞれ硝子製フラスコに入れ、30℃で、0.2
15Nリットル/分の供給量の空気を、攪拌下、水表面
に吹きつけるように導入しながら、この中に22重量%
のDDAのジナトリウム塩水溶液9.1、18.2、2
7.3及び54.5の各gを10分間で滴下した。出口
酸素濃度が、供給する空気中の酸素濃度(20.9%)
と殆ど同じになったら、空気の供給を停止し反応を終了
した。反応後、各反応混合物を濾過し、取得したアント
ラキノンの粒度分布を、レーザ回折法を用いた粒度分布
測定装置(セイシン企業社製、商品名「SK LASE
R MICRON SIZER PRO−7000」)
によって測定した結果を「表2」に示した。なお、仕上
がりアントラキノンスラリー中のアントラキノン分おけ
る1,4‐ジヒドロアントラキノンの含有量は、仕上が
りアントラキノンスラリー濃度が2%の場合(表2の2
−1)及び4%(表2の2−2)の場合において、それ
ぞれ15.5%及び12.4%であった。
【0025】
【表2】
【0026】「実施例3」仕上がりのアントラキノンス
ラリーの濃度が2、4、6、12及び22重量%になる
ように、窒素雰囲気下で、22重量%のDDAのジナト
リウム塩水溶液9.1、18.2、27.3、45.4
及び100の各gに、水90.9、81.8、72.
7、54.5及び0の各gを加えて希釈したDDAのジ
ナトリウム塩水溶液をそれぞれ硝子製フラスコに入れ、
30℃まで液温を上げた後、、0.215Nリットル/
分の供給量の空気を、攪拌下、水中に導入し、反応させ
た。出口酸素濃度が、供給する空気中の酸素濃度(2
0.9%)と殆ど同じになったら、空気の供給を停止
し、反応を終了した。しかしながら、アントラキノンス
ラリーが6重量%以上の場合には、反応中に発泡が観ら
れ、その時点で反応を停止した。反応後、各反応混合物
を濾過し、取得したアントラキノンの粒度分布を、レー
ザ回折法を用いた粒度分布測定装置(セイシン企業社
製、商品名「SK LASER MICRON SIZ
ER PRO−7000」)によって測定した結果を
「表3」に示した。なお、仕上がりアントラキノンスラ
リー中のアントラキノン分おける1,4‐ジヒドロアン
トラキノンの含有量は、仕上がりアントラキノンスラリ
ー濃度が2%の場合(表3の3−1)及び4%(表3の
3−2)の場合において、それぞれ15.0%及び1
2.2%であった。
【0027】
【表3】
【0028】「実施例4」実施例3において、仕上がり
のアントラキノン濃度が2重量%になる場合について、
反応温度の30℃を90℃に変更した以外は、実施例3
と同様に実施して、反応時間30分後、約100%の転
化率で平均粒径1.7μmのアントラキノンスラリーを
得た。なお、仕上がりアントラキノンスラリー中のアン
トラキノン分おける1,4‐ジヒドロアントラキノンの
含有量は、8.2%であった。
【0029】「実施例5」 (硫酸塩還元菌含有汚泥における硫化物発生の抑制実
験) (1)硫酸塩還元菌を含む水系の硫化物生成抑制剤の調
製 実施例1で得られた仕上がりのアントラキノン濃度が2
重量%であるアントラキノンスラリー(平均粒径約1.
5μm)に界面活性剤としてベータナフタレンスルホン
酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩をアントラキノンに
対して3重量%加えて調製した。
【0030】(2)硫酸塩還元菌含有水系における硫化
物発生抑制試験 マグネチックスターラー及び窒素ガス導入管がフラスコ
の底部に達するように備えられ、さらに発生する硫化水
素を排出するための排出管を頭部に備えた1リットルの
四つ口フラスコを硫化物発生抑制試験の装置として使用
した。この硫化水素排出管には、緩衝用の空瓶並びに硫
化水素を捕集するための水酸化ナトリウムの10重量%
の水溶液100ml及び500mlを入れた2つの洗浄
瓶を直列に接続した。
【0031】下水処理浄化センターで採取した生汚泥
4,000mlに硫酸ナトリウム37gを水500ml
に溶解した溶液を加えて充分攪拌した。この混合物のう
ち900mlずつを、前記のような装置の滅菌した2つ
のフラスコにそれぞれ加え、さらに一つのフラスコには
水100ml及び50重量%乳酸ナトリウム溶液12.
4g(比較)並びにもう一方のフラスコには水100m
lと(1)で調製した硫化物生成抑制剤(アントラキノ
ンスラリー)1g(アントラキノンとして20mg、2
0ppm)及び50重量%乳酸ナトリウム溶液12.4
gを加え、それぞれ約5分間攪拌した後、攪拌を停止し
た。このようにして得られた試験汚泥のpHは6.5で
あった。なお、試薬及び水はすべて滅菌したものを使用
した。
【0032】この2つの試験汚泥を、それぞれ室温にお
いて、窒素ガス約40ml/分を試験汚泥中に導入して
試験汚泥中に発生した硫化水素を排出し、洗浄瓶で捕集
した。この試験中、それぞれ3、6、9、13、17、
20、24、27及び30日毎にサンプリングすると同
時に、試験汚泥中に50重量%乳酸ナトリウム24.8
g(乳酸として10,000ppm)を加え、さらに酵
母エキス1.0g、燐酸水素2カリウム0.5g、硫酸
マグネシウム1.0g、適量の燐酸及び水60mlから
なる栄養源を16日に加えた。又、16日、26日に硫
酸イオン濃度が5000ppmになるように5重量%硫
酸ナトリウム水溶液を適量加えた。その他、時間の経過
とともにpHが上昇するので、pHを測定しながら、p
Hが9を越えないように乳酸を添加した。そのpHはお
よそ6.3〜9の間であった。サンプリングした試験汚
泥及び洗浄瓶により捕集された硫化水素についての分析
は、下記の方法により分析し、その分析結果を「表4」
に示した。
【0033】(3)試験汚泥の分析及び排出したガス中
の硫化水素の分析 (イ)試験汚泥のサンプリングは次のように行なった。 a)1リットル四ッ口フラスコの栓を開け、ピペットに
より汚泥を抜取り、メスシリンダーにて30mlを採
り、50mlの遠心沈降管(ポリプロピレン製)に移
し、密栓する。
【0034】(ロ)試験汚泥の分析は次のように行なっ
た。 a)(イ)ーa)で採取した汚泥を遠心沈降機(6,0
00r.p.m.、60分)で沈降させる。 b)この上澄み液の0.2〜10mlを、ピペットを使
用して採取し、ヘドロテックーS分析管(株式会社ガス
テック製、検知管により硫化水素の絶対量を測定する装
置)に入れる。 c)この分析管に濃硫酸1〜2mlを加え、発生した硫
化水素を検知管により測定する。 d)残った上澄み液を、0.2μmの濾紙で吸引濾過
し、濾液0.5mlをピペットマンで採取し、水で50
mlに希釈し、これを試験液として硫酸イオンの量をイ
オンクロマトグラフィーにより定量する。
【0035】(ハ)排出ガス中の硫化水素の分析 a)アルカリ一次洗浄瓶を新しい洗浄瓶と交換し、硫化
水素を含む洗浄瓶の2個を、分析するまで、シリコン栓
で密閉する。 b)(ハ)ーa)で得られた洗浄瓶の試料の0.2〜5
mlを、ピペットを使用して採取し、ヘドロテックーS
分析管に入れる。 c)この分析管に濃硫酸1〜2mlを加え、発生した硫
化水素を検知管により測定する。
【0036】
【表4】
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、アントラキノンを粉砕
するような面倒な工程を経由することなく、アントラキ
ノンを製造する際の前駆体であるDDAの水溶性塩の水
溶液から、例えばパルプ蒸解助剤等に有用な、又は硫化
物生成抑制剤として使用するために好適な粒径を有する
微粒状のアントラキノンを調製することができ、このア
ントラキノンは、一般に1,4‐ジヒドロアントラキノ
ンを一部含有するアントラキノンスラリーとして得られ
るが、このスラリーは、主として2.5μm以下の微粒
状アントラキノンが主体であり、1,4‐ジヒドロアン
トラキノンも同様に硫化物の生成を抑制する効果を有す
るので、硫酸塩還元菌を有する水系に供給することによ
り、硫酸塩を含む水系における硫化物の生成を抑制する
ことが十分に可能である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1,4−ジヒドロ−9,10−ジヒドロ
    キシアントラセンの水溶性塩の水溶液を、5重量%以下
    のアントラキノンのスラリーになるような濃度において
    酸素含有ガスにより酸化することを特徴とする微粒状ア
    ントラキノンの製造方法。
  2. 【請求項2】 1,4−ジヒドロ−9,10−ジヒドロ
    キシアントラセンの水溶性塩が、1,4−ジヒドロ−
    9,10−ジヒドロキシアントラセンのジナトリウム塩
    である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 アントラキノンのスラリー濃度が、3重
    量%以下である請求項1又は請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 酸素含有ガスが空気である請求項1、2
    又は3記載の方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4の何れかの方法によって
    得られる微粒状のアントラキノンスラリーを硫酸塩還元
    菌が存在する水系に供給することを特徴とする硫化物の
    生成抑制に使用するための微粒状アントラキノンの供給
    方法。
  6. 【請求項6】 水系が硫酸塩還元菌及び硫酸イオンが存
    在する水系である請求項5記載の方法。
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