JPH0859715A - 顔料含有重合体粒子およびその製造方法 - Google Patents

顔料含有重合体粒子およびその製造方法

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JPH0859715A
JPH0859715A JP6223954A JP22395494A JPH0859715A JP H0859715 A JPH0859715 A JP H0859715A JP 6223954 A JP6223954 A JP 6223954A JP 22395494 A JP22395494 A JP 22395494A JP H0859715 A JPH0859715 A JP H0859715A
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monomer
pigment
concentration
particles
yellow
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JP6223954A
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Tomoe Kikuchi
智江 菊地
Mikio Kamiyama
幹夫 神山
Kenji Hayashi
健司 林
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小粒径で優れた分光反射特性を有し、耐光
性、耐退色性に優れるイエロー顔料含有重合体粒子及び
その製造方法、優れた特性を有する電子写真用イエロー
トナー及び免疫学的診断試薬用担体を提供すること。 【構成】 下記式(I)又は(II)のイエロー有機顔料
粒子を含有する重合体粒子であって、重合体がイエロー
有機顔料粒子が臨界ミセル形成濃度(CMC)未満の濃
度で存在する界面活性剤の存在下で分散された水系内に
おいて、式 0.001≦a≦0.03 式
0.004≦(a/b)≦0.10〔式中、aは、重合
開始剤の濃度(モル/リットル)、bは、単量体成分の
濃度(モル/リットル)を表す。〕の条件を満たす重合
開始剤及び単量体成分の存在下で、疎水性モノマーを含
む単量体成分を重合し得られたものであるイエロー顔料
含有重合体粒子。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イエロー顔料含有重合
体粒子およびその製造方法、電子写真用イエロートナー
並びに免疫学的診断試薬用担体に関する。
【0002】
【発明の背景】例えば、電子写真用トナーを構成するト
ナー粒子や免疫学的診断試薬用担体などとして、樹脂
(重合体)と着色剤とが複合化されてなる着色剤含有重
合体粒子が用いられている。
【0003】電子写真用トナーを構成するトナー粒子や
免疫学的診断試薬担体のような用途に利用される着色剤
含有重合体粒子は、その粒径ができるだけ小さいもので
あることが好ましく、0.5μm程度の粒径を有する小
粒径の着色剤含有重合体粒子の提供が望まれている。
【0004】電子写真用トナーの分野に於いては、小粒
径の着色剤含有重合体粒子を会合させてトナー粒子を製
造すれば、当該トナー粒子は、いわゆる混練粉砕法等に
よって製造されたトナー粒子に比べて小粒径でかつ粒度
分布の狭いトナーの製造、顔料の分散向上、あるいは形
状制御等の観点で優れたものとなることが期待される。
【0005】また、免疫学的診断薬用担体等の分野にお
いては、着色剤含有重合体粒子の小粒径化によって、凝
集速度が大きくて感度の高い免疫学的診断試薬が得られ
ることが期待される。
【0006】そこで、本発明者らは、顔料粒子を着色剤
とする顔料含有重合体粒子の小粒径化を以下の方法で行
った。 臨界ミセル形成濃度(CMC)以上の界面活性剤の存
在下で、顔料粒子を水系に分散させ顔料分散液を調整す
る。 得られた顔料分散液を、臨界ミセル形成濃度(CM
C)未満に希釈した水系において、少なくとも1種類以
上の重合性単量体を添加し、水系析出重合を行い顔料含
有重合体粒子を得る。
【0007】しかしながら、顔料を水系に分散すること
が容易ではなく、特に、顔料がイエロー顔料である場合
には、小粒径化がかなり困難であるため、小粒径のイエ
ロー顔料含有重合体粒子の製造は難しかった。
【0008】また、電子写真用トナーとして用いられる
イエロー顔料は、色再現性の向上のため、優れた分光反
射特性を有することが要求されている。また、色重ね時
の混色性やOHPでの投影像の発色を満足するために良
好な分光透過特性を示すことが必要であり、さらに、画
像が長期にわたり安定した発色を有するために耐光性、
耐退色性に優れていることが必要である。
【0009】
【発明の目的】従って、本発明の第1の目的は、小粒径
のイエロー顔料含有重合体粒子を提供することにある。
【0010】本発明の第2の目的は、優れた分光反射特
性を有し、耐光性、耐退色性に優れているイエロー顔料
含有重合体粒子を提供することにある。
【0011】本発明の第3の目的は、優れた特性を有す
る電子写真用イエロートナーを提供することにある。
【0012】本発明の第4の目的は、優れた特性を有す
る免疫学的診断試薬用担体を提供することにある。
【0013】
【発明の構成】上記本発明の目的は、 (1)下記式(I)又は(II)で示される構造を有する
イエロー有機顔料粒子を含有する重合体粒子であって、
重合体が、該イエロー有機顔料粒子が臨界ミセル形成濃
度(CMC)未満の濃度で存在する界面活性剤の存在下
で分散された水系内において、 式 0.001≦a≦0.03 式 0.004≦(a/b)≦0.10 〔式中、aは、重合工程において用いる重合開始剤の濃
度(モル/リットル)を表し、bは、単量体成分の濃度
(モル/リットル)を表す。〕で示される条件を満たす
重合開始剤及び単量体成分の存在下で、疎水性モノマー
を含む単量体成分を重合することにより得られたもので
あることを特徴とするイエロー顔料含有重合体粒子。
【0014】
【化3】 (2)水系内において分散されたイエロー有機顔料粒子
が、一次粒子径の10倍以下の粒径を有する凝集粒子で
あることを特徴とする上記(1に記載のイエロー顔料含
有重合体粒子。 (3)単量体成分が、親水性モノマーの割合が0.1〜
15重量%である疎水性モノマーと親水性モノマーとを
含むものであることを特徴とする上記(1)または
(2)に記載のイエロー顔料含有重合体粒子。 (4)単量体成分を構成する親水性モノマーが、カルボ
キシル基含有モノマー、スルホン基含有モノマー、リン
酸基含有モノマー、水酸基含有モノマー、第1級アミン
含有モノマー、第2級アミン含有モノマー、第3級アミ
ン含有モノマーおよび第4級アンモニウム塩含有モノマ
ーよりなる群から選ばれた少なくとも1種のモノマーで
あることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに
記載のイエロー顔料含有重合体粒子。 (5)臨界ミセル形成濃度(CMC)以上の界面活性剤
の存在下で、下記式(I)又は(II)で示される構造を
有するイエロー有機顔料粒子を分散させて顔料分散液を
調製する工程、該顔料分散液を希釈し、該イエロー有機
顔料粒子が臨界ミセル形成濃度(CMC)未満の濃度で
存在する界面活性剤の存在下で分散された水系内におい
て、 式 0.001≦a≦0.03 式 0.004≦(a/b)≦0.10 〔式中、aは、重合工程において用いる重合開始剤の濃
度(モル/リットル)を表し、bは、単量体成分の濃度
(モル/リットル)を表す。〕で示される条件を満たす
重合開始剤及び単量体成分の存在下で、疎水性モノマー
を含む単量体成分を重合する工程からなることを特徴と
するイエロー顔料含有重合体粒子の製造方法。
【0015】
【化4】 (6)水系内において分散されたイエロー有機顔料粒子
が、一次粒子径の10倍以下の粒径を有する凝集粒子で
あることを特徴とする上記(5)に記載のイエロー顔料
含有重合体粒子の製造方法。 (7)単量体成分が、親水性モノマーの割合が0.1〜
15重量%である疎水性モノマーと親水性モノマーとを
含むものであることを特徴とする上記(5)または
(6)に記載のイエロー顔料含有重合体粒子の製造方
法。 (8)単量体成分を構成する親水性モノマーが、カルボ
キシル基含有モノマー、スルホン基含有モノマー、リン
酸基含有モノマー、水酸基含有モノマー、第1級アミン
含有モノマー、第2級アミン含有モノマー、第3級アミ
ン含有モノマーおよび第4級アンモニウム塩含有モノマ
ーよりなる群から選ばれた少なくとも1種のモノマーで
あることを特徴とする上記(5)〜(7)のいずれかに
記載のイエロー顔料含有重合体粒子の製造方法。 (9)上記(1)〜(4)の何れかに記載のイエロー顔
料含有重合体粒子を会合、融着させて得られた粒子から
なることを特徴とする電子写真用トナー。 (10)上記(1)〜(4)の何れかに記載のイエロー
顔料含有重合体粒子よりなることを特徴とする免疫学的
診断試薬用担体。 によって達成される。
【0016】以下、本発明について詳細に説明する。
【0017】本発明の記式(I)で示される構造を有す
るイエロー有機顔料粒子及び式(II)で示される構造を
有するイエロー有機顔料粒子は、例えば、KET YE
LLOW 402(DIC製)、KET YELLOW
416(DIC製)として市販されており本発明にお
いては、これら市販のイエロー有機顔料を使用すること
ができる。
【0018】次に、本発明において用いられる単量体成
分について説明する。
【0019】本発明においては単量体成分には、疎水性
モノマーが用いられる。
【0020】単量体成分を構成するこれら疎水性モノマ
ーとしては、特に限定されるものではなく従来公知のモ
ノマーを用いることができる。
【0021】具体的には、モノビニル芳香族系、(メ
タ)アクリル酸エステル系、ビニルエステル系、ビニル
エーテル系、モノオレフィン系、ジオレフィン系、ハロ
ゲン化オレフィン系、ポリビニル系などのラジカル重合
性モノマーを好ましく用いることができる。
【0022】本発明で用いられるビニル芳香族系モノマ
ーとしては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、
m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキ
シスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロロスチレ
ン、p−エチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p
−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレ
ン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレ
ン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレ
ン、2,4−ジメチルスチレン、3,4−ジクロロスチ
レンなどのスチレン系モノマーおよびその誘導体が挙げ
られる。
【0023】(メタ)アクリル酸エステル系モノマーと
しては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−
エチルヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ
−アミノアクリル酸プロピル、メタクリル酸ステアリ
ル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸
ジエチルアミノエチルなどが挙げられる。
【0024】ビニルエステル系モノマーとしては、例え
ば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニ
ルなどが挙げられる。
【0025】ビニルエーテル系モノマーとしては、例え
ば、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビ
ニルイソブチルエーテル、ビニルフェニルエーテルなど
が挙げられる。
【0026】モノオレフィン系モノマーとしては、例え
ば、イソブチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メ
チル−1−ペンテンなどが挙げられる。
【0027】ジオレフィン系モノマーとしては、例え
ば、ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどが挙げ
られる。
【0028】これらの疎水性モノマーは、単独であるい
は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0029】また、本発明においては、単量体成分とし
て、上記疎水性モノマーと共に親水性モノマーを用いる
ことができる。用いることができる親水性モノマーは特
に限定されるものではないが、例えば、カルボキシル基
含有モノマー、スルホン基含有モノマー、リン酸基含有
モノマー、水酸基含有モノマー、第1級アミン含有モノ
マー、第2級アミン含有モノマー、第3級アミン含有モ
ノマー、第4級アンモニウム塩含有モノマーなどであっ
て、得られる重合体の側鎖に極性基を導入しうるモノマ
ーを好ましく用いることができる。
【0030】本発明で用いられるカルボキシル基含有モ
ノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、
フマール酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、マレ
イン酸モノブチルエステル、マレイン酸モノオクチルエ
ステルなどが挙げられる。
【0031】スルホン基含有モノマーとしては、例え
ば、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミドプロピル
スルホン酸などが挙げられる。
【0032】リン酸基含有モノマーとしては、例えば、
α−フェニルビニルホスホン酸などが挙げられる。
【0033】水酸基含有モノマーとしては、例えば、ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチル
アクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレートな
どが挙げられる。
【0034】アミン系及び第4級アンモニウム塩系のモ
ノマーとしては、例えば、ジメチルアミノエチルアクリ
レート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチ
ルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメ
タクリレート、3−ジメチルアミノフェニルアクリレー
ト、2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルト
リメチルアンモニウム塩などが挙げられる。
【0035】これらの親水性モノマーは、単独であるい
は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0036】単量体成分に、疎水性モノマーと共に親水
性モノマーを用いることにより、重合時における重合速
度が大きくなり、また、重合体の分子量制御が容易とな
る。さらに、重合体中に極性基が導入される結果、電子
写真用トナーとして用いる場合において、荷電制御剤な
どを添加しなくても帯電性の制御を図ることができる。
【0037】単量体成分中に親水性モノマーを含有させ
る場合、親水性モノマーを、0.1〜15重量%含有さ
せることが好ましく、更に好ましくは0.5〜12重量
%である。親水性モノマーの含有量が0.1重量%未満
では、親水性モノマーを用いた上記の効果を十分に達成
することができず、一方、含有量が15重量%を超える
と、親水性モノマーのみの重合が進行し、ホモポリマー
が形成されるので好ましくない。
【0038】また、本発明においては、単量体成分とし
て、架橋性モノマーを存在させることができる。
【0039】これら架橋性モノマーとしては、例えば、
ジビニルベンゼン、ジビニルナフタリン、ジビニルエー
テル、ジエチレングリコールメタクリレート、エチレン
グリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコール
ジメタクリレート、フタル酸ジアリル等の不飽和結合を
2個以上有するものが挙げられる。
【0040】単量体成分に架橋性モノマーを含有させる
ことにより、強度などの特性を向上させることができ
る。
【0041】次に、本発明においてイエロー有機顔料粒
子の分散に用いられる界面活性剤について説明する。
【0042】本発明で用いられる界面活性剤としては、
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アリールアル
キルポリエーテルスルホン酸ナトリウム、3,3−ジス
ルホンジフェニル尿素、4,4−ジアゾ−ビス−アミノ
−8−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム、オルト
−カルボキシベンゼン−アゾ−ジメチルアニリン、2,
2,5,5−テトラメチル−トリフェニルメタン−4,
4−ジアゾ−ビス−β−ナフトール−6−スルホン酸ナ
トリウムなどのスルホン酸塩;テトラデシル硫酸ナトリ
ウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナト
リウムなどの硫酸エステル塩;オレイン酸ナトリウム、
ラウリン酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、カプリ
ル酸ナトリウム、カプロン酸ナトリウム、ステアリン酸
カリウム、オレイン酸カルシウムなどの脂肪酸塩などを
挙げることができる。
【0043】本発明の下記式(I)又は(II)で示され
る構造を有するイエロー有機顔料粒子を含有する重合体
粒子であって、重合体が、該イエロー有機顔料粒子が臨
界ミセル形成濃度(CMC)未満の濃度で存在する界面
活性剤の存在下で分散された水系内において、 式 0.001≦a≦0.03 式 0.004≦(a/b)≦0.10 〔式中、aは、重合工程において用いる重合開始剤の濃
度(モル/リットル)を表し、bは、単量体成分の濃度
(モル/リットル)を表す。〕で示される条件を満たす
重合開始剤及び単量体成分の存在下で、疎水性モノマー
を含む単量体成分を重合することにより得られたイエロ
ー顔料含有重合体粒子(以下、本発明の顔料含有重合体
粒子という。)は、臨界ミセル形成濃度(CMC)以上
の界面活性剤の存在下で、下記式(I)又は(II)で示
される構造を有するイエロー有機顔料粒子を分散させて
顔料分散液を調製する工程、該顔料分散液を希釈し、該
イエロー有機顔料粒子が臨界ミセル形成濃度(CMC)
未満の濃度で存在する界面活性剤の存在下で分散された
水系内において、 式 0.001≦a≦0.03 式 0.004≦(a/b)≦0.10 〔式中、aは、重合工程において用いる重合開始剤の濃
度(モル/リットル)を表し、bは、単量体成分の濃度
(モル/リットル)を表す。〕で示される条件を満たす
重合開始剤及び単量体成分の存在下で、疎水性モノマー
を含む単量体成分を重合する工程によって製造すること
ができる。
【0044】
【化5】 〈本発明の顔料含有重合体粒子の製造方法〉本発明の顔
料含有重合体粒子は、顔料分散時および水系析出重合反
応時のそれぞれにおいて、水系内に存在する界面活性剤
の濃度を制御しながら製造される。 (1)顔料分散工程 臨界ミセル形成濃度(CMC)以上の界面活性剤の存在
下で、顔料粒子を水系中に分散させて顔料分散液を調製
する。
【0045】ここに、分散方法としては、サンドグライ
ンダー等による機械的撹拌処理、超音波等による音波処
理、マントンゴーリン等による加圧分散処理などを挙げ
ることができる。又分散時の温度は少なくとも室温以下
に抑えることが好ましい。
【0046】顔料粒子は、一次粒子レベルまで分散させ
ることは困難であるため、通常は、一次粒子が凝集して
なる凝集粒子の状態で水系中に分散される。
【0047】分散されている顔料粒子の粒径としては、
一次粒子径の10倍以下であることが好ましく、更に好
ましくは8倍以下である。
【0048】顔料粒子の粒径が過大である場合には、目
的とする小粒径の顔料含有重合体粒子を製造することが
できなくなり、また、粒径の大きい顔料粒子が反応系外
に移行して、顔料と重合体との複合化を十分に達成する
ことができない。
【0049】顔料分散工程において、水系内に存在する
界面活性剤の濃度は、臨界ミセル形成濃度(CMC)以
上であることが必要である。
【0050】界面活性剤の濃度が臨界ミセル形成濃度
(CMC)以上であることによって初めて、0.05〜
1μm程度の顔料粒子の分散が好適に行われる。
【0051】界面活性剤の臨界ミセル形成濃度(CM
C)は常法に従い測定することが可能である。例えば、
光散乱法、蒸気圧降下法、表面張力法、色素滴定法、屈
折率法、伝導度法等により求めることができる。これら
測定法は、「改訂三版 油脂化学便覧」(編者 日本油
化学協会、1990年、九善(株)発行、東京)に記述
されている。本発明において、臨界ミセル形成濃度(C
MC)は、重合体水性分散液に添加したときの室温にお
ける濃度を基準としている。また、界面活性剤の臨界ミ
セル形成濃度(CMC)は温度、共存イオン、共存有機
溶媒等によって異なることが知られているが、本発明に
おいては、添加される水性分散系を基準にして求めた値
である。 (2)希釈工程 顔料分散工程によって調製された顔料分散液を、界面活
性剤の濃度が臨界ミセル形成濃度(CMC)未満となる
まで希釈して希釈分散液を調製する。 (3)重合工程 希釈工程によって調製された希釈分散液に、単量体成分
と重合開始剤とを添加して水系析出重合を行う。
【0052】水系析出重合反応を開始するために用いる
重合開始剤としては、水溶性のラジカル重合開始剤、例
えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸
塩;4,4′−アゾビス−4−シアノ吉草酸およびその
塩、2,2′−アゾビス(2−アミノジプロパン)塩等
のアゾ系化合物;パーオキサイド化合物などを好適に用
いることができる。また、上記の重合開始剤と還元剤と
組み合わせ、重合活性の大きいレドックス系の重合開始
剤として用いてもよい。レドックス系の重合開始剤を用
いることにより、低温下での重合反応が可能となり、更
に重合時間の短縮が期待できる。
【0053】水系析出重合の反応系における重合開始剤
の濃度は、0.001〜0.03モル/リットルとする
ことが必要であり、好ましくは0.003〜0.025
モル/リットルである。
【0054】また、重合開始剤の濃度をa(モル/リッ
トル)、単量体成分の濃度をb(モル/リットル)とす
るとき、「a/b」の値が0.004〜0.10の範囲
にあることが必要である。
【0055】重合開始剤の濃度がこれよりも少ないと、
ラジカル生成量が少ないため、重合反応が完了せず単量
体成分が残存する。一方、重合開始剤の濃度が過大であ
る場合には、ソープフリー重合が起こり、顔料を含有し
ない重合体が生成し、重合体と有機顔料との相分離が起
こるので好ましくない。
【0056】重合反応温度としては、重合開始剤の最低
ラジカル生成温度以上であればどの温度を選択してもよ
いが、通常は50〜80℃の範囲とされる。また、常温
開始の重合開始剤、例えば、過酸化水素とアスコルビン
酸などの還元剤とを組み合わせてなる重合開始剤を用い
ることにより、常温下において重合反応させることもで
きる。
【0057】既述したように、本発明においては、界面
活性剤の濃度が臨界ミセル形成濃度(CMC)未満とな
る状態下で水系析出重合反応を行わせる点に特徴を有し
ている。
【0058】本発明の顔料含有重合体粒子は、小さい粒
径を持ち、各種の優れた性質を有することから、各種材
料の素材として用いることができる。特に、本発明の顔
料含有重合体粒子を用いて得られた電子写真用トナー、
免疫学的診断試薬用担体は優れた性質を有している。
【0059】以下に、本発明の顔料含有重合体粒子を用
いて得られた電子写真用トナーおよび免疫学的診断試薬
用担体について説明する。 (1)電子写真用トナー 本発明の顔料含有重合体粒子を複数個会合、融着させる
ことにより、電子写真用のトナー粒子とすることができ
る。このようにして得られたトナー粒子は、電子写真用
現像剤を構成する材料として優れた諸特性を有するもの
であり、特に、その粒径分布をシャープにすることがで
き、しかも、粒径分布の経時的変化も小さくて耐久性に
優れている。
【0060】本発明の顔料含有重合体粒子をトナー粒子
とする場合、電子写真用トナーとして必要な種々の内添
剤および外添剤を添加してもよい。
【0061】トナー粒子に添加される内添剤としては、
低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、酸化
処理されたポリエチレン、酸化処理されたポリプロピレ
ン、酸変性処理されたポリエチレン、酸変性処理された
ポリプロピレンなどの定着性向上剤;ニグロシン系電子
供与性染料、ナフテン酸金属塩、高級脂肪酸金属塩、ア
ルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩、アルキル
アミド、金属錯体、フッ素処理活性剤などのプラス帯電
性の荷電制御剤;電子受容性有機錯体、塩素化パラフィ
ン、塩素化ポリエステル、銅フタロシアニンのスルホニ
ルアミンなどのマイナス帯電性の荷電制御剤などを挙げ
ることができる。これらの内添剤は、単量体成分中に必
要量添加することによって、トナー粒子中に導入するこ
とができる。
【0062】また、トナー粒子に添加される外添剤とし
ては、疎水性シリカ、酸化チタン、アルミナ並びにこれ
らの硫化物および窒化物、炭化ケイ素などの無機微粉末
からなる流動化剤;ポリフッ化ビニリデン粉末、ポリス
チレン粉末、ポリメチルメタクリレート粉末およびポリ
エチレン微粒子などからなる帯電制御剤;脂肪酸金属塩
粉末などからなる滑剤などを挙げることができる。 (2)免疫学的診断試薬用担体 本発明の顔料含有重合体粒子は、その粒径が小さくかつ
均一であること、挟雑物によって粒子表面が汚染されて
いないことなどから、免疫学的診断試薬用坦体として好
適である。
【0063】本発明の顔料含有重合体粒子を免疫学的診
断試薬用担体として用いる場合には、当該粒子の表面に
免疫学的に活性な物質(例えば、抗原、抗体またはレセ
プタ)を固定する必要がある。
【0064】免疫学的に活性な物質の固定方法には、物
理吸着法および化学固定化法が知られている。
【0065】物理吸着法は、免疫学的に活性な物質を疎
水性表面に物理的に吸着させて固定する方法であり、顔
料含有重合体粒子の製造に際して、例えば、スチレンお
よびその誘導体、(メタ)アクリル酸エステルなどを単
量体成分として用いることにより、免疫学的に活性な部
位〔例えば、(Fab)′〕が吸着しない形で固定化す
ることができる。また、IgGを抗体として用いる場
合、Fcフラグメントを消化した(Fab′)2または
Fab′を用いることもできる。
【0066】化学的固定化法は、例えば、カルボキシル
基、アミノ基、チオール基などを含有する官能基含有モ
ノマーを単量体成分として用い、得られた重合体粒子
に、公知の二官能性試薬を用いて免疫学的に活性な物質
を反応させて固定化する方法であり、顔料含有重合体粒
子の製造に際して、前記官能基含有モノマーを単量体成
分の一部として用いることにより固定化することができ
る。ここに、単量体成分中における官能基含有モノマー
の含有割合としては、0.1〜15重量%であることが
好ましい。
【0067】抗体としては、ポリクローナル抗体、モノ
クローナル抗体を用いることができるが、凝集試験また
は凝集阻止試験を行う場合にあっては、ポリクローナル
抗体を用いることが好ましい。モノクローナル抗体を用
いる場合は、抗原に対する結合部位の異なる数種の抗体
を混合して用いることが好ましい。
【0068】
【実施例】以下に、本発明を実施例により具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるも
のではない。
【0069】なお、顔料分散液中に分散されている顔料
粒子の粒径、得られた顔料含有重合体粒子の粒径は、電
気泳動光散乱光度計「ELS−800」〔大塚電子
(株)製〕を用いて測定した。
【0070】実施例1−A 〈顔料分散液の調製〉C.I.ピグメントイエロー15
4(DIC製;KET YELLOW 402)〔式
(I)で示される構造を有する化合物〕(一次粒子径1
00nm)6.5g、ドデシル硫酸ナトリウム〔CMC=
8.1×10-3モル/リットル〕1.38g及び脱気イ
オン交換水200ミリリットルを混和した後、加圧型分
散器を用いて有機顔料を分散させ顔料分散液(界面活性
剤濃度=2.4×10-2モル)を調製した。
【0071】顔料分散液中に分散されている有機顔料粒
子は、体積平均粒径d50が0.38μm、粒度分布値が
0.27であった。
【0072】〈顔料含有重合体粒子の製造〉温度セン
サ、窒素導入管および撹伴装置(ディスクタービン型撹
拌羽根付き)を装着してなる内容積500ミリリットル
の円筒型セパラブルフラスコ内に、上記調製方法で調製
した顔料分散液50ミリリットル、脱気イオン交換水2
50ミリリットル及びスチレン(疎水性モノマー)3
1.2g(0.3モル)を仕込み(モノマー濃度=1モ
ル/リットル、界面活性剤濃度=4×10-3モル/リッ
トル)、窒素雰囲気下において、300rpmの撹伴速
度で撹伴しながら加熱した。
【0073】反応系の温度が70℃に達したところで、
重合開始剤として過硫酸カリウム0.87g(重合開始
剤濃度0.01モル/リットル)を添加して重合を開始
した。重合反応を7時間にわたって行って本発明の顔料
含有重合体粒子を得た。
【0074】得られた顔料含有重合体粒子を透過型顕微
鏡(TEM)により観察したところ、有機顔料と重合体
との複合化が達成されていることが認められた。
【0075】また、この顔料含有重合体粒子は、その体
積平均粒径d50が0.4μm、粒度分布値が0.30で
あって、粒径が小さく単分散性に優れたものであった。
【0076】実施例1−B 実施例1−Aにおいて、C.I.ピグメントイエロー1
54に代えて、C.I.ピグメントイエロー151(D
IC製;KET YELLOW 416)〔式(II)で
示される構造を有する化合物〕(一次粒子径95nm)を
用いた以外は、実施例1−Aと同様にして顔料分散液を
調製した。顔料分散液中に分散されている有機顔料粒子
は、体積平均粒径d50が0.30μm、粒度分布値が
0.23であった。
【0077】次いで、顔料分散液を上記顔料分散液に代
えた以外は実施例1−Aと同様にして本発明の顔料含有
重合体粒子を得た。
【0078】得られた顔料含有重合体粒子を透過型顕微
鏡(TEM)により観察したところ、有機顔料と重合体
との複合化が達成されていることが認められた。
【0079】また、この顔料含有重合体粒子は、その体
積平均粒径d50が0.32μm、粒度分布値が0.25
であって、粒径が小さく単分散性に優れたものであっ
た。
【0080】比較例1−a 実施例1−Aにおいて、顔料分散液の調製時におけるド
デシル硫酸ナトリウムの使用量を3.50g〔界面活性
剤濃度:6.1×10-2モル/リットル〕と変更した以
外は実施例1−Aと同様にして顔料含有重合体粒子の製
造を試みたが、重合体と有機顔料粒子との相分離が生じ
て複合化することはできなかった。なお、顔料含有重合
体粒子の製造時の界面活性剤濃度は1.0×10-2モル
/リットルであった。
【0081】比較例1−b 実施例1−Aにおいて、顔料含有重合体粒子の製造時に
おける過硫酸カリウムの添加量を3.24g(重合開始
剤濃度0.04モル/リットル)と変更した以外は実施
例1−Aと同様にして顔料含有重合体粒子の製造を試み
たが、重合体と有機顔料粒子との相分離が生じて複合化
することはできなかった。
【0082】比較例1−c 実施例1−Aにおいて、顔料含有重合体粒子の製造時に
おける過硫酸カリウムの添加量を0.06g(重合開始
剤濃度0.0008モル/リットル)と変更した以外は
実施例1−Aと同様にして顔料含有重合体粒子を試みた
が、重合反応が完結せず、モノマーが残存していた。
【0083】比較例1−d 実施例1−Aにおいて、顔料含有重合体粒子の製造時に
おけるスチレンの使用量を104g〔重合開始剤濃度/
単量体成分濃度=0.003〕に変更した以外は実施例
1−Aと同様にして顔料含有重合体粒子の製造を試みた
が、重合反応が完結せず、モノマーが残存していた。
【0084】比較例1−e 実施例1−Aにおいて、顔料含有重合体粒子の製造時に
おけるスチレンの使用量を2.1g〔重合開始剤濃度/
単量体成分濃度=0.15〕に変更した以外は実施例1
−Aと同様にして顔料含有重合体粒子の製造を試みた
が、重合体と有機顔料粒子との相分離が生じて複合化す
ることはできなかった。
【0085】上記の実施例1−A、実施例1−Bおよび
比較例1−a〜比較例1−eにおける顔料分散液の調製
及び顔料含有重合体粒子の製造の条件、顔料含有重合体
粒子の平均粒径および粒度分布値を表1に示す。
【0086】尚、粒度分布値は標準偏差/平均粒径の値
である。
【0087】
【表1】
【0088】実施例2−A 実施例1−Aの顔料含有重合体粒子の製造時において、
単量体成分として、スチレン29.6g(疎水性モノマ
ー、0.28モル)及びメタクリル酸モノマー1.6g
(親水性モノマー、0.02モル)を用いた以外は実施
例1−Aと同様にして本発明の顔料含有重合体粒子を得
た。
【0089】得られた顔料含有重合体粒子を透過型顕微
鏡(TEM)により観察したところ、有機顔料と重合体
との複合化が達成されていることが認められた。
【0090】また、この顔料含有重合体粒子は、その体
積平均粒径d50が0.43μm、粒度分布値が0.29
であって、粒径が小さく単分散性に優れたものであっ
た。
【0091】実施例2−B 実施例2−Aにおいて、C.I.ピグメントイエロー1
54に代えて、C.I.ピグメントイエロー151(D
IC製;KET YELLOW 416)〔式(II)で
示される構造を有する化合物〕(一次粒子径95nm)を
用いた以外は、実施例2−Aと同様にして顔料分散液を
調製した。
【0092】次いで、顔料分散液を上記顔料分散液に代
えた以外は実施例2−Aと同様にして本発明の顔料含有
重合体粒子を得た。
【0093】得られた顔料含有重合体粒子を透過型顕微
鏡(TEM)により観察したところ、有機顔料と重合体
との複合化が達成されていることが認められた。
【0094】また、この顔料含有重合体粒子は、その体
積平均粒径d50が0.36μm、粒度分布値が0.27
であって、粒径が小さく単分散性に優れたものであっ
た。
【0095】比較例2−a 実施例2−Aにおいて、顔料分散液の調製時におけるド
デシル硫酸ナトリウムの使用量を3.50g〔界面活性
剤濃度:6.1×10-2モル/リットル〕と変更した以
外は実施例2−Aと同様にして顔料含有重合体粒子の製
造を試みたが、重合体と有機顔料粒子との相分離が生じ
て複合化することはできなかった。なお、顔料含有重合
体粒子の製造時の界面活性剤濃度は1.0×10-2モル
/リットルであった。
【0096】比較例2−b 実施例2−Aにおいて、顔料含有重合体粒子の製造時に
おける過硫酸カリウムの添加量を3.24g(重合開始
剤濃度0.04モル/リットル)と変更した以外は実施
例2−Aと同様にして顔料含有重合体粒子の製造を試み
たが、重合体と有機顔料粒子との相分離が生じて複合化
することはできなかった。
【0097】比較例2−c 実施例2−Aにおいて、顔料含有重合体粒子の製造時に
おける過硫酸カリウムの添加量を0.06g(重合開始
剤濃度0.0008モル/リットル)と変更した以外は
実施例2−Aと同様にして顔料含有重合体粒子の製造を
試みたが、重合反応が完結せず、モノマーが残存してい
た。
【0098】比較例2−d 実施例2−Aにおいて、顔料含有重合体粒子の製造時に
おけるスチレンの使用量を104g〔重合開始剤濃度/
単量体成分濃度=0.003〕に変更した以外は実施例
2−Aと同様にして顔料含有重合体粒子の製造を試みた
が、重合反応が完結せず、モノマーが残存していた。
【0099】比較例2−e 実施例2−Aにおいて、顔料含有重合体粒子の製造時に
おける単量体成分の使用量を2.1g〔重合開始剤濃度
/単量体成分濃度=0.15〕に変更した以外は実施例
2−Aと同様にして顔料含有重合体粒子の製造を試みた
が、重合体と有機顔料粒子との相分離が生じて複合化す
ることはできなかった。
【0100】上記の実施例2−A、実施例2−Bおよび
比較例2−a〜比較例2−eにおける顔料分散液の調製
及び顔料含有重合体粒子の製造の条件、顔料含有重合体
粒子の平均粒径および粒度分布値を表2に示す。
【0101】
【表2】
【0102】実施例3 《現像剤T1、T2の調製》 〈トナーの製造〉実施例1−A、実施例1−Bによって
得られた顔料含有重合体粒子の分散液に対し、臨界凝集
濃度以上の電解質を添加することで複数個を会合させ、
さらに、水に無限溶解する有機溶媒により処理した後十
号体量子のガラス転移温度の−5℃から+50℃の温度
で加熱融着し、次いで、乾燥し、解砕してトナー粒子を
製造した。
【0103】得られたトナー粒子(以下、トナー1A、
トナー1Bという。)の各々100重量部に対し、疎水
性シリカ微粒子「R−972」(日本アエロジル社製)
を0.5重量部添加し、更に、疎水性酸化チタン微粒子
「T−805」(日本アエロジル社製)を1.0重量
部、ステアリン酸アルミニウム(滑剤)を0.2重量部
添加した。ヘンシェルミキサーにて混合処理することに
よりイエロートナー粒子(以下、T1、T2という。)
を製造した。
【0104】〈キャリアの製造〉体積平均粒径が45μ
mであるフェライトのコア粒子の表面に、コアに対して
2.0重量%となるように、メタクリル酸メチル−スチ
レン共重合体からなる樹脂被覆層を設け樹脂被覆キャリ
アを製造した。
【0105】〈現像剤の調製〉トナーT1、T2の各々
と、上記樹脂被覆キャリアとを、トナー濃度が7重量%
となる割合で混合して現像剤T1、T2を調製した。
【0106】《現像剤T3、T4の調製》実施例1−
A、実施例1−Bによって得られた顔料含有重合体粒子
に代え、実施例2−A、実施例2−Bによって得られた
顔料含有重合体粒子の各々を用いた以外は上記現像剤T
1、T2の調製と同様にして現像剤T3、T4を調整し
た。
【0107】《現像剤H1の調製》顔料含有重合体粒子
のイエロー顔料をC.I.ピグメントイエロー17(大
日本インキ製;KET Yellow 403)に変更
した以外は上記現像剤T1、T2の調製と同様にして現
像剤H1を調整した。
【0108】《現像剤H2の調製》顔料含有重合体粒子
のイエロー顔料をC.I.ピグメントイエロー12(大
日本インキ製;KEY Yellow 406)に変更
した以外は上記現像剤T1、T2の調製と同様にして現
像剤H2を調整した。
【0109】《現像剤H3の調製》顔料含有重合体粒子
のイエロー顔料をC.I.ピグメントイエロー174
(Hoechst製;Permanent Yello
w GRY−80)に変更した以外は上記現像剤T1、
T2の調製と同様にして現像剤H3を調整した。
【0110】《現像剤H4の調製》顔料含有重合体粒子
のイエロー顔料をC.I.ピグメントイエロー74(三
菱化成製;Dialight Brilliant Y
ellow 5GX)に変更した以外は上記現像剤T
1、T2の調製と同様にして現像剤H4を調整した。
【0111】《現像剤H5の調製》顔料含有重合体粒子
のイエロー顔料をC.I.ピグメントイエロー77(日
本化薬製;Kayaset Yellow G)に変更
した以外は上記現像剤T1、T2の調製と同様にして現
像剤H5を調整した。
【0112】上記現像剤T1〜現像剤T4及び現像剤H
−1〜現像剤H−5を使用して画像の出力を行い、下記
の評価方法により、分光反射特性、分光透過特性、
耐光性、耐退色性、現像スリーブ、定着ローラーの
汚染について評価した。
【0113】なお、画像の出力には、定着装置を、図1
に示す構成を有する定着装置に変更したコニカ製フルカ
ラー複写機「Konica 9028」を使用した。
【0114】図1は変更した定着装置を示すものであっ
て、図1において、Aは定着ローラー、Bは圧着ローラ
ーを示す。定着ローラーAは、直径60mmの中空アルミ
ローラ2の表面にLTVゴム層3が形成されており、中
空アルミローラ2の中央にはヒーターランプ1(ハロゲ
ンランプ、600W)が内蔵されている。また、圧着ロ
ーラーBは、直径60mmの中空アルミローラー2′の表
面にHTVゴム層4が形成されており、中空アルミロー
ラ2′の中央にはヒーターランプ1′が内蔵されてい
る。定着ローラAと圧着ローラBは互いに接触して配置
されており、トナー像を形成した紙片等は、矢印方向に
定着ローラA−圧着ローラB間を通り、定着される。
【0115】図1において、5はクリーニングローラ
ー、6はオイル塗布ローラー、7はオイル供給ローラ
ー、8はシリコンオイル貯槽、9はオイル規制ブレード
であり、図1に示すように配置されている。
【0116】定着は、上記図1に示される装置を使用
し、定着ローラー、圧着ローラーの表面温度を共に15
0℃とし、普通紙を定着する場合には、定着線速を16
0mm/秒、OHPシートを定着する場合には、定着線速
を75mm/秒に設定した。
【0117】[評価方法] 分光反射特性の評価 普通紙上に形成された画像の分光反射率を、マクベス社
製分光光度計「CE−700」にて測定し、波長450
nmでの反射率〔R450(%)〕及び波長650nmでの反
射率〔R650(%)〕の差△R(%)〔△R(%)=R
650(%)−R450(%)〕を求めた。この△R(%)が
75%以上である場合、良好な分光反射特性を有してい
ると判断できる。
【0118】分光透過特性の評価 OHPシート上に形成された画像の分光透過率を、マク
ベス社製分光光度計「CE-7000」にて測定し、波長45
0nmでの透過率〔T450(%)〕及び650nmでの透過
率〔T650(%)〕の差ΔT(%)〔ΔT(%)=T650
(%)−T450(%)〕を求めた。この△T(%)が8
0%以上である場合、良好な分光透過特性を有している
と判断できる。
【0119】耐光性、耐退色性の評価 普通紙上に形成された画像にカーボンアーク燈光を24
時間照射し、照射前後の色度(L*a*b*表示におけ
るa*b*値)を測定し、照射前後での色度の変化(△
a*、△b*)を下記の定義にて求めた。
【0120】△a*=a*(照射前)−a*(照射後) △b*=b*(照射前)−b*(照射後)
【0121】現像スリーブ、定着ローラーの汚染の評
価 10,000枚複写した後において、現像スリーブの汚
染状況を観察し、下記の3段階で評価した。
【0122】○:現像スリーブ及び撹拌ローラー等の汚
染は見られない △:現像スリーブ及び撹拌ローラー等に汚染が見られる
が、現像剤に搬送量、帯電特性等に問題は生じていない ×:現像スリーブ及び撹拌ローラー等に汚染が見られ、
現像剤の搬送量低下、帯電不良等が発生
【0123】又、定着ローラーの汚染によるホットオフ
セットの発生時期を調べた。得られた評価結果を表3に
示す。
【0124】
【表3】
【0125】表3の結果から、本発明の顔料含有重合体
粒子から得られた本発明のトナー粒子(トナーT1〜T
4)を含有する現像剤は、分光反射特性、分光透過特
性、耐光性、耐退色性、現像スリーブ及び定着ローラー
汚染の全ての性能に優れ、安定したイエロー画像を得る
ことが可能であることがわかる。
【0126】実施例4−A 実施例1−Aで得られた顔料含有重合体粒子を用い、以
下に示すようにして免疫学的診断試薬粒子を調製した。
【0127】分画分子量1000のセルロース透析バッ
ク内に、実施例1−Aで得られた顔料含有重合体粒子を
入れ、純水で24時間透析を行った後、限外濾過装置を
用いて固形分濃度が5%となるまで濃縮し、これに緩衝
剤および塩化ナトリウムを加え、0.1M、PBS(リ
ン酸塩緩衝液)に懸濁させて分散液を調製した。
【0128】得られた分散液に、抗α−フェトプロテイ
ン抗体(IgG分画)を加え、4℃で24時間物理吸着
を行った。
【0129】これをポリマー固形分が0.2重量%にな
るように、0.1M、PBS(pH=7.2)で希釈
し、AFP(2−フェトプロテイン:肝臓癌のマーカー
となる蛋白質)用免疫診断試薬1Aとした。
【0130】精製したヒトα−フェトプロテイン(ダコ
社製)(AFP)の1000mg/ミリリットル溶液を母
液として、希釈系列1000mg/ミリリットル、500
mg/ミリリットル、250mg/ミリリットル、125m
g/ミリリットル、62.5mg/ミリリットル、31.
25mg/ミリリットル、15.63mg/ミリリットル、
7.81mg/ミリリットルを作製した。上記α−フェト
プロテイン溶液25μリットルと、AFP用免疫診断試
薬1A25μリットルとを分取し、マイクロプレート中
で混和した後、1時間静置してその凝集像を観察した。
対照として「セロディアAFPmono」(富士レビオ
製)を用い、常法に従って同様の検液を測定した。結果
を後記表4に示す。
【0131】実施例4−B 実施例1−Bで得られた顔料含有重合体粒子を用いたこ
と以外は実施例4−Aと同様にしてAFP用免疫診断試
薬2Aを調製し、実施例4−Aと同様にしてその評価を
行った。結果を後記表4に示す。
【0132】実施例4−C 実施例2−Aで得られた顔料含有重合体粒子を用いたこ
と以外は実施例4−Aと同様にしてAFP用免疫診断試
薬3Aを調製し、実施例4−Aと同様にしてその評価を
行った。結果を後記表4に示す。
【0133】実施例4−D 実施例2−Bで得られた顔料含有重合体粒子を用いたこ
と以外は実施例4−Aと同様にしてAFP用免疫診断試
薬4Aを調製し、実施例4−Aと同様にしてその評価を
行った。結果を後記表4に示す。
【0134】
【表4】 表4カラー写真感光材料明らかなように、本発明のAF
P用免疫診断試薬1A〜AFP用免疫診断試薬4Aと比
較のセロディアAFPmonoは共に、識別感度の下限
は15.63mg/ミリリットルであったが、AFPの濃
度が1000mg/ミリリットルと高い場合には、比較の
セロディアAFPmonoでは凝集像が明瞭に観察でき
なかったが、本発明のものは、凝集像が明瞭に観察で
き、このような欠点を持たないことがわかる。
【0135】このように抗原が過剰に存在する領域で抗
原抗体反応が進みにくくなる現象をプロゾーン現象と称
しているが、このようになると、抗原(この場合はAF
P)が多いにも拘らず、抗原低濃度と判定してしまこと
になり診断試薬としては問題となる。
【0136】
【発明の効果】本発明の式(I)又は(II)で示される
構造を有するイエロー顔料を含有する重合体粒子は、イ
エロー顔料の樹脂への分散性が良好であり、小粒径でか
つ粒度分布の狭いものを容易に得ることができる。ま
た、電子写真用トナーの素材として用いた場合、イエロ
ー顔料が樹脂へ良く分散しているため、分光反射特性や
分光透過特性が良好で、色重ね時の混色性や投影像の発
色性が優れ、しかも、耐光性、耐退色性など耐久性も優
れている。また、免疫学的診断試薬用担体として用いた
場合、優れた免疫学的診断試薬を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の評価に使用する定着装置の構成図であ
る。
【符号の説明】
A 定着ローラー B 圧着ローラー 1、1′ ヒーターランプ 2、2′ 中空アルミローラー 3 ゴム層 4 ゴム層 5 クリーニングローラー
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 9/087 // C07D 235/26 B

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(I)又は(II)で示される構造
    を有するイエロー有機顔料粒子を含有する重合体粒子で
    あって、重合体が、該イエロー有機顔料粒子が臨界ミセ
    ル形成濃度(CMC)未満の濃度で存在する界面活性剤
    の存在下で分散された水系内において、 式 0.001≦a≦0.03 式 0.004≦(a/b)≦0.10 〔式中、aは、重合工程において用いる重合開始剤の濃
    度(モル/リットル)を表し、bは、単量体成分の濃度
    (モル/リットル)を表す。〕で示される条件を満たす
    重合開始剤及び単量体成分の存在下で、疎水性モノマー
    を含む単量体成分を重合することにより得られたもので
    あることを特徴とするイエロー顔料含有重合体粒子。 【化1】
  2. 【請求項2】 水系内において分散されたイエロー有機
    顔料粒子が、一次粒子径の10倍以下の粒径を有する凝
    集粒子であることを特徴とする請求項1に記載のイエロ
    ー顔料含有重合体粒子。
  3. 【請求項3】 単量体成分が、親水性モノマーの割合が
    0.1〜15重量%である疎水性モノマーと親水性モノ
    マーとを含むものであることを特徴とする請求項1また
    は2に記載のイエロー顔料含有重合体粒子。
  4. 【請求項4】 単量体成分を構成する親水性モノマー
    が、カルボキシル基含有モノマー、スルホン基含有モノ
    マー、リン酸基含有モノマー、水酸基含有モノマー、第
    1級アミン含有モノマー、第2級アミン含有モノマー、
    第3級アミン含有モノマーおよび第4級アンモニウム塩
    含有モノマーよりなる群から選ばれた少なくとも1種の
    モノマーであることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かに記載のイエロー顔料含有重合体粒子。
  5. 【請求項5】 臨界ミセル形成濃度(CMC)以上の界
    面活性剤の存在下で、下記式(I)又は(II)で示され
    る構造を有するイエロー有機顔料粒子を分散させて顔料
    分散液を調製する工程、該顔料分散液を希釈し、該イエ
    ロー有機顔料粒子が臨界ミセル形成濃度(CMC)未満
    の濃度で存在する界面活性剤の存在下で分散された水系
    内において、 式 0.001≦a≦0.03 式 0.004≦(a/b)≦0.10 〔式中、aは、重合工程において用いる重合開始剤の濃
    度(モル/リットル)を表し、bは、単量体成分の濃度
    (モル/リットル)を表す。〕で示される条件を満たす
    重合開始剤及び単量体成分の存在下で、疎水性モノマー
    を含む単量体成分を重合する工程からなることを特徴と
    するイエロー顔料含有重合体粒子の製造方法。 【化2】
  6. 【請求項6】 水系内において分散されたイエロー有機
    顔料粒子が、一次粒子径の10倍以下の粒径を有する凝
    集粒子であることを特徴とする請求項5に記載のイエロ
    ー顔料含有重合体粒子の製造方法。
  7. 【請求項7】 単量体成分が、親水性モノマーの割合が
    0.1〜15重量%である疎水性モノマーと親水性モノ
    マーとを含むものであることを特徴とする請求項5また
    は6に記載のイエロー顔料含有重合体粒子の製造方法。
  8. 【請求項8】 単量体成分を構成する親水性モノマー
    が、カルボキシル基含有モノマー、スルホン基含有モノ
    マー、リン酸基含有モノマー、水酸基含有モノマー、第
    1級アミン含有モノマー、第2級アミン含有モノマー、
    第3級アミン含有モノマーおよび第4級アンモニウム塩
    含有モノマーよりなる群から選ばれた少なくとも1種の
    モノマーであることを特徴とする請求項5〜7のいずれ
    かに記載のイエロー顔料含有重合体粒子の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜4の何れかに記載のイエロー
    顔料含有重合体粒子を会合、融着させて得られた粒子か
    らなることを特徴とする電子写真用トナー。
  10. 【請求項10】 請求項1〜4の何れかに記載のイエロ
    ー顔料含有重合体粒子よりなることを特徴とする免疫学
    的診断試薬用担体。
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