JPH0860206A - 耐摩耗性のすぐれたFe基焼結合金製バルブシートの製造法 - Google Patents
耐摩耗性のすぐれたFe基焼結合金製バルブシートの製造法Info
- Publication number
- JPH0860206A JPH0860206A JP21953394A JP21953394A JPH0860206A JP H0860206 A JPH0860206 A JP H0860206A JP 21953394 A JP21953394 A JP 21953394A JP 21953394 A JP21953394 A JP 21953394A JP H0860206 A JPH0860206 A JP H0860206A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐摩耗性のすぐれたFe基焼結合金製バルブ
シートを製造する。 【構成】 Fe−C系合金の素地に、Cr−Fe系合金
の硬質粒子が分散分布した組織を有するFe基焼結合金
で構成されたバルブシートの製造法において、前記素地
と硬質粒子との界面部にNiを主成分とする合金層を連
続的および/または断続的に存在させて前記硬質粒子の
前記素地に対する密着性を向上させる。
シートを製造する。 【構成】 Fe−C系合金の素地に、Cr−Fe系合金
の硬質粒子が分散分布した組織を有するFe基焼結合金
で構成されたバルブシートの製造法において、前記素地
と硬質粒子との界面部にNiを主成分とする合金層を連
続的および/または断続的に存在させて前記硬質粒子の
前記素地に対する密着性を向上させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、すぐれた耐摩耗性を
有するFe基焼結合金製バルブシートの製造法に関する
ものである。
有するFe基焼結合金製バルブシートの製造法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に、例えば特開昭51−14
631号、特開昭61−117254号公報、および特
開昭62−96659号公報などに記載される通り、F
e基焼結合金製バルブシートが数多く知られており、か
つこれらバルブシートを構成するFe基焼結合金が、F
e−C系合金の素地に、Cr−Fe系合金の硬質粒子が
分散分布した組織を有することも知られている。
631号、特開昭61−117254号公報、および特
開昭62−96659号公報などに記載される通り、F
e基焼結合金製バルブシートが数多く知られており、か
つこれらバルブシートを構成するFe基焼結合金が、F
e−C系合金の素地に、Cr−Fe系合金の硬質粒子が
分散分布した組織を有することも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年の各種内燃
機関の高性能化および高出力化、さらに運転の高速化は
めざましく、これに伴ない、これの構造部材であるバル
ブシートの使用条件は一段と厳しさを増す状況にある
が、上記の従来Fe基焼結合金製バルブシートの場合、
より一段と苛酷な条件下での使用では硬質粒子の素地か
らの剥離が起り易く、比較的短時間で使用寿命に至るの
が現状である。
機関の高性能化および高出力化、さらに運転の高速化は
めざましく、これに伴ない、これの構造部材であるバル
ブシートの使用条件は一段と厳しさを増す状況にある
が、上記の従来Fe基焼結合金製バルブシートの場合、
より一段と苛酷な条件下での使用では硬質粒子の素地か
らの剥離が起り易く、比較的短時間で使用寿命に至るの
が現状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、上記の従来Fe基焼結合金製バ
ルブシートに着目し、特に硬質粒子の素地に対する密着
性向上をはかるべく研究を行なった結果、バルブシート
を構成するFe基焼結合金において、Cr−Fe系合金
からなる硬質粒子とFe−C系合金からなる素地との界
面部に、Niを主成分とする合金層を介在させると、前
記合金層の前記硬質粒子および素地の両方に対する結合
力はきわめて高いものであることから、前記硬質粒子の
前記素地に対する密着性が著しく向上し、この結果のF
e基焼結合金製バルブシートは、苛酷な条件下での実用
に際しても前記硬質粒子の前記素地からの剥離が著しく
抑制されるようになることから、すぐれた耐摩耗性を長
期に亘って発揮するという研究結果を得たのである。
上述のような観点から、上記の従来Fe基焼結合金製バ
ルブシートに着目し、特に硬質粒子の素地に対する密着
性向上をはかるべく研究を行なった結果、バルブシート
を構成するFe基焼結合金において、Cr−Fe系合金
からなる硬質粒子とFe−C系合金からなる素地との界
面部に、Niを主成分とする合金層を介在させると、前
記合金層の前記硬質粒子および素地の両方に対する結合
力はきわめて高いものであることから、前記硬質粒子の
前記素地に対する密着性が著しく向上し、この結果のF
e基焼結合金製バルブシートは、苛酷な条件下での実用
に際しても前記硬質粒子の前記素地からの剥離が著しく
抑制されるようになることから、すぐれた耐摩耗性を長
期に亘って発揮するという研究結果を得たのである。
【0005】この発明は、上記の研究結果にもとづいて
なされたものであって、Fe−C系合金の素地に、Cr
−Fe系合金の硬質粒子が分散分布した組織を有するF
e基焼結合金で構成されたバルブシートの製造法におい
て、前記硬質粒子と素地との界面部にNiを主成分とす
る合金層を連続的および/または断続的に存在させて前
記硬質粒子の前記素地に対する密着性を向上させること
によりFe基焼結合金製バルブシートの耐摩耗性を向上
させる方法に特徴を有するものである。
なされたものであって、Fe−C系合金の素地に、Cr
−Fe系合金の硬質粒子が分散分布した組織を有するF
e基焼結合金で構成されたバルブシートの製造法におい
て、前記硬質粒子と素地との界面部にNiを主成分とす
る合金層を連続的および/または断続的に存在させて前
記硬質粒子の前記素地に対する密着性を向上させること
によりFe基焼結合金製バルブシートの耐摩耗性を向上
させる方法に特徴を有するものである。
【0006】また、この発明の方法において、硬質粒子
は、重量%で(以下、%は重量%を示す)、Cr:40
〜65%、 Co:5〜20%、Mo:5〜15
%、 Ni:5〜30%、C:0.5〜3%、
Si:0.5〜2%、を含有し、残りがFe
と不可避不純物からなる組成を有するCr−Fe系合金
で構成するのが望ましく、また素地は、C:0.5〜2
%、 Ni:3〜10%、Co:0.5〜8
%、 Mo:0.5〜2%、を含有し、残りがF
eと不可避不純物からなる組成を有するFe−C系合金
で構成するのが望ましい。さらに、この発明の方法にお
いて、素地中に分散する硬質粒子の割合は5〜25%で
あるのが望ましい。
は、重量%で(以下、%は重量%を示す)、Cr:40
〜65%、 Co:5〜20%、Mo:5〜15
%、 Ni:5〜30%、C:0.5〜3%、
Si:0.5〜2%、を含有し、残りがFe
と不可避不純物からなる組成を有するCr−Fe系合金
で構成するのが望ましく、また素地は、C:0.5〜2
%、 Ni:3〜10%、Co:0.5〜8
%、 Mo:0.5〜2%、を含有し、残りがF
eと不可避不純物からなる組成を有するFe−C系合金
で構成するのが望ましい。さらに、この発明の方法にお
いて、素地中に分散する硬質粒子の割合は5〜25%で
あるのが望ましい。
【0007】
【実施例】つぎに、この発明の方法を実施例により具体
的に説明する。硬質粒子形成用原料粉末として、いずれ
も47〜69μmの範囲内の所定の平均粒径および表1
に示される組成をもったCr−Fe系合金粉末A〜Mを
用意し、さらに素地形成用原料粉末として、いずれも1
00μm以下の粒度を有するNi粉末、Co粉末、Mo
粉末、Fe粉末、および黒鉛粉末を用意し、また、さら
に上記Cr−Fe系合金粉末A〜Mのそれぞれを5μm
の平均粒径を有するカーボニルNiの所定量と一緒に混
合した後、これを水素雰囲気中、900℃に1時間保持
の条件で加熱し、冷却後解砕してNi被覆Cr−Fe系
合金粉末とし、これらの原料粉末を表2,3に示される
配合組成に配合し、これに潤滑材として1%のステアリ
ン酸亜鉛を加えてミキサーにて30分間混合した後、7
ton /cm2の圧力で圧粉体にプレス成形し、この圧粉体
を500℃に30分間保持して脱脂し、ついで真空中、
1100〜1200℃の範囲内の所定温度に1時間保持
の条件で焼結することにより本発明法1〜13および従
来法1〜13をそれぞれ実施し、いずれも外径:34mm
×厚さ:7mmの寸法を有し、かつ上記配合組成と実質的
に同じ組成をもったFe基焼結合金製バルブシートを製
造した。
的に説明する。硬質粒子形成用原料粉末として、いずれ
も47〜69μmの範囲内の所定の平均粒径および表1
に示される組成をもったCr−Fe系合金粉末A〜Mを
用意し、さらに素地形成用原料粉末として、いずれも1
00μm以下の粒度を有するNi粉末、Co粉末、Mo
粉末、Fe粉末、および黒鉛粉末を用意し、また、さら
に上記Cr−Fe系合金粉末A〜Mのそれぞれを5μm
の平均粒径を有するカーボニルNiの所定量と一緒に混
合した後、これを水素雰囲気中、900℃に1時間保持
の条件で加熱し、冷却後解砕してNi被覆Cr−Fe系
合金粉末とし、これらの原料粉末を表2,3に示される
配合組成に配合し、これに潤滑材として1%のステアリ
ン酸亜鉛を加えてミキサーにて30分間混合した後、7
ton /cm2の圧力で圧粉体にプレス成形し、この圧粉体
を500℃に30分間保持して脱脂し、ついで真空中、
1100〜1200℃の範囲内の所定温度に1時間保持
の条件で焼結することにより本発明法1〜13および従
来法1〜13をそれぞれ実施し、いずれも外径:34mm
×厚さ:7mmの寸法を有し、かつ上記配合組成と実質的
に同じ組成をもったFe基焼結合金製バルブシートを製
造した。
【0008】この結果得られた各種のバルブシートにつ
いて、耐摩耗性を評価する目的で摩耗試験を行なった。
摩耗試験は、バルブシートを、排気量:2000ccのガ
ソリンエンジンに組み込み、無鉛ガソリンを用い、バル
ブ材質:JIS・SUS36、エンジン回転数:600
0r.p.m.、試験時間:100時間の条件で行ない、バル
ブシートの最大摩耗深さおよび相手部材であるバルブの
最大摩耗深さを測定した。これらの測定結果を表4に示
した。
いて、耐摩耗性を評価する目的で摩耗試験を行なった。
摩耗試験は、バルブシートを、排気量:2000ccのガ
ソリンエンジンに組み込み、無鉛ガソリンを用い、バル
ブ材質:JIS・SUS36、エンジン回転数:600
0r.p.m.、試験時間:100時間の条件で行ない、バル
ブシートの最大摩耗深さおよび相手部材であるバルブの
最大摩耗深さを測定した。これらの測定結果を表4に示
した。
【0009】
【表1】
【0010】
【表2】
【0011】
【表3】
【0012】
【表4】
【0013】
【発明の効果】表4に示される結果から、本発明法1〜
13によって製造されたFe基焼結合金製バルブシート
は、これを構成するFe基焼結合金の硬質粒子と素地の
界面部に存在するNiを主成分とする合金層(焼結時
に、原料粉末であるNi被覆Cr−Fe系合金粉末の被
覆Ni中に、硬質粒子を構成する前記Cr−Fe系合金
および素地の構成成分が固溶してNiを主成分とする合
金層が形成される)の作用で素地に対する硬質粒子の密
着性が著しく向上するようになるので、上記の高速運転
条件でも相手攻撃性の低い状態で、すぐれた耐摩耗性を
示すのに対して、従来法1〜13で製造されたFe基焼
結合金製バルブシートにおいては、硬質粒子の素地に対
する密着性が十分でないために、硬質粒子に剥離が発生
し易く、耐摩耗性および相手攻撃性のいずれの特性も劣
ったものになることが明らかである。上述のように、こ
の発明の方法によれば、硬質粒子の素地に対する密着性
の著しくすぐれたFe基焼結合金で構成されたバルブシ
ートを製造することができ、したがってこの結果のFe
基焼結合金製バルブシートは苛酷な条件下でも低い相手
攻撃性で、すぐれた耐摩耗性を発揮するのである。
13によって製造されたFe基焼結合金製バルブシート
は、これを構成するFe基焼結合金の硬質粒子と素地の
界面部に存在するNiを主成分とする合金層(焼結時
に、原料粉末であるNi被覆Cr−Fe系合金粉末の被
覆Ni中に、硬質粒子を構成する前記Cr−Fe系合金
および素地の構成成分が固溶してNiを主成分とする合
金層が形成される)の作用で素地に対する硬質粒子の密
着性が著しく向上するようになるので、上記の高速運転
条件でも相手攻撃性の低い状態で、すぐれた耐摩耗性を
示すのに対して、従来法1〜13で製造されたFe基焼
結合金製バルブシートにおいては、硬質粒子の素地に対
する密着性が十分でないために、硬質粒子に剥離が発生
し易く、耐摩耗性および相手攻撃性のいずれの特性も劣
ったものになることが明らかである。上述のように、こ
の発明の方法によれば、硬質粒子の素地に対する密着性
の著しくすぐれたFe基焼結合金で構成されたバルブシ
ートを製造することができ、したがってこの結果のFe
基焼結合金製バルブシートは苛酷な条件下でも低い相手
攻撃性で、すぐれた耐摩耗性を発揮するのである。
【手続補正書】
【提出日】平成6年10月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】この結果得られた各種のバルブシートにつ
いて、耐摩耗性を評価する目的で摩耗試験を行なった。
摩耗試験は、バルブシートを、排気量:2000ccのガ
ソリンエンジンに組み込み、無鉛ガソリンを用い、バル
ブ材質:JIS・SUH36、エンジン回転数:600
0r.p.m.、試験時間:100時間の条件で行ない、バル
ブシートの最大摩耗深さおよび相手部材であるバルブの
最大摩耗深さを測定した。これらの測定結果を表4に示
した。
いて、耐摩耗性を評価する目的で摩耗試験を行なった。
摩耗試験は、バルブシートを、排気量:2000ccのガ
ソリンエンジンに組み込み、無鉛ガソリンを用い、バル
ブ材質:JIS・SUH36、エンジン回転数:600
0r.p.m.、試験時間:100時間の条件で行ない、バル
ブシートの最大摩耗深さおよび相手部材であるバルブの
最大摩耗深さを測定した。これらの測定結果を表4に示
した。
Claims (1)
- 【請求項1】 Fe−C系合金の素地に、Cr−Fe系
合金の硬質粒子が分散分布した組織を有するFe基焼結
合金で構成されたバルブシートの製造法において、前記
硬質粒子と素地との界面部にNiを主成分とする合金層
を連続的および/または断続的に存在させて前記硬質粒
子の前記素地に対する密着性を向上させることを特徴と
する耐摩耗性のすぐれたFe基焼結合金製バルブシート
の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21953394A JPH0860206A (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 耐摩耗性のすぐれたFe基焼結合金製バルブシートの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21953394A JPH0860206A (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 耐摩耗性のすぐれたFe基焼結合金製バルブシートの製造法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0860206A true JPH0860206A (ja) | 1996-03-05 |
Family
ID=16736981
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21953394A Withdrawn JPH0860206A (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 耐摩耗性のすぐれたFe基焼結合金製バルブシートの製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0860206A (ja) |
-
1994
- 1994-08-22 JP JP21953394A patent/JPH0860206A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20011106 |