JPH086025Y2 - 溶融金属炉の炉底部締結構造 - Google Patents

溶融金属炉の炉底部締結構造

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JPH086025Y2
JPH086025Y2 JP731092U JP731092U JPH086025Y2 JP H086025 Y2 JPH086025 Y2 JP H086025Y2 JP 731092 U JP731092 U JP 731092U JP 731092 U JP731092 U JP 731092U JP H086025 Y2 JPH086025 Y2 JP H086025Y2
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furnace
flange
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雅行 斉藤
学 坂本
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Kawasaki Motors Ltd
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Kawasaki Jukogyo KK
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、炉体に対して炉底部が
取り付け・取り外しされる溶融金属炉(たとえば底吹転
炉)における、炉底部を炉体に締結するための構造に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】底吹転炉は、炉体の底部に設けた羽口
(吹込み口)から溶鋼(溶銑)中に酸素等を吹き込むこ
とにより、その精錬を行う転炉である。溶鋼を受けるた
め内部には耐火物が張られているが、羽口付近の耐火物
はとくに損耗が激しいことなどから、羽口を含む炉底部
は炉体の他の部分と別体に構成される。炉体に対して炉
底部のみを交換することにより、耐火物の更新などを行
うのである。
【0003】炉体に対して炉底部を締結する最も一般的
な手段は、接合用のフランジを両者に設けておき、それ
らを複数のボルト・ナットにて結合するものである。底
吹転炉の場合には、たとえば、炉体の下方に来た炉底部
交換用の台車が炉底部を持ち上げ、炉体下部のフランジ
に炉底部のフランジを下から重ねた状態で、作業員が両
フランジの穴にボルトを通し、かつナットをそれに嵌め
て締め付ける。
【0004】そのほか、炉底部の取り付けを迅速化して
炉の稼働率や生産性を向上することなどを目的とし、特
公昭59−26642号公報等に開示の締結手段が適用
されることもある。すなわち、炉体には揺動可能にラッ
チレバー(掛け金)が設けられ、炉底部には、そのラッ
チレバーに掛けられる支持爪とラッチレバーを保持する
揺動式の保持リンクとが設けられたものである。交換用
台車などにより炉底部が持ち上げられた状態で、作業員
がラッチレバーを操作して支持爪に掛け、さらに保持リ
ンクを操作してそのラッチレバーに係合させる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】炉底部締結のための従
来の手段は、いずれも、作業員によって直接に操作され
る必要があった。一般的なボルト・ナットによる締結の
場合は、合わせたフランジにボルトを通したりボルトに
ナットを嵌めたりする作業が、そのフランジの付近で作
業員の手によって行われる。ラッチレバーや支持爪・保
持リンクによる締結の場合にも、ラッチレバーを支持爪
に掛けたり保持リンクを係合させたりする操作を、作業
員が直接に手を下して行わねばならない。
【0006】炉底部の締結時に作業員の直接的な操作が
必要であることはつぎの点で不都合である。すなわち、
イ)作業員に高所(転炉の場合、下方に受鋼台車が入るの
で、その炉底部は相当の高所にある)での重作業(たと
えば、炉底部の重量等を支えるためボルト・ナットは通
常かなり大きく、相当の重さがある)を強いる、ロ)炉体
は運転(操業)中に高温度になっているため、作業員が
作業する前に十分な冷却時間をおく必要があり、運転の
休止時間が長くなる、ハ)人手による作業なので一般的に
非能率的で高コストとなる。
【0007】本考案の目的は、炉体の下方位置からの遠
隔(つまり直接的でない)操作のみによって炉底部の締
結が行えて、上記イ)・ロ)・ハ)の不都合を解消することの
できる炉底部締結構造を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案による溶融金属炉
の炉底部締結構造は、前述のように、溶融金属炉の炉体
下部のフランジ(以下、炉体フランジという)に炉底部
のフランジ(以下、炉底部フランジという)を下から重
ねて複数のボルト・ナットで結合する構造であるが、a)
上記のボルトとして、軸部と直角に頭部が長いT形のボ
ルトを使用し、b)炉体フランジに、上記ボルトの頭部が
特定向きのときにのみ通される長穴を設けるとともに、
ボルトの頭部が当たる回り止めをこの炉体フランジの上
面側に形成し、c)炉底部フランジに、ボルトの軸部のみ
が挿し通される丸穴を設けた−ものである。
【0009】
【作用】本考案の炉底部締結構造は、つぎのように扱わ
れるとき、溶融金属炉の下方(たとえば地上面)におけ
る作業のみによって炉底部を炉体に締結することができ
る。
【0010】 まず、炉底部が炉体寄りに持ち上げら
れる前に、炉底部フランジにおける丸穴(上記c))に、
頭部を上にしてT形のボルト(上記a))の軸部を挿し通
し、そのネジの下端部付近にナットを装着しておく。そ
して炉底部が持ち上げられる直前には、ボルトの頭部の
向きを炉体フランジにおける長穴(上記b))の向きに合
わせておく。
【0011】 前述した炉底部交換用の台車などによ
って炉底部を持ち上げ、炉体フランジの下に炉底部フラ
ンジを重ねる。このとき、炉底部フランジの丸穴が炉体
フランジの長穴の中央に合うようにすれば、その長穴の
中に上記ボルトの頭部が入りこむ。
【0012】 昇降式にしたインパクトレンチなど、
ソケットを遠隔操作できる手段を用いて、遠隔下方の位
置から上記のナットにソケットをかぶせ、まずナットと
ともにボルトを押し上げてその頭部を炉体フランジの上
面に出す。
【0013】 上記の手段により、続いてナットを
回し、そのナットと上記ボルトの頭部との間に炉体・炉
底部の両フランジを締めこむ。このとき、ボルトの頭部
は炉体フランジの回り止め(上記b))に当たってそれ以
上の回転(いわゆる共回り)をしないため、この締めこ
みは円滑かつ確実に行える。
【0014】−以上のように、本考案の締結構造におい
ては、接合されるフランジに作業員が近づかなくても、
炉底部が地上等にある間の作業と、簡単な遠隔操作手段
を用いる下方位置からの作業とによって、炉底部の締結
が完全に行える。
【0015】炉底部フランジに設けたボルト穴が丸穴で
ボルトの軸部のみを通す(頭部は通さない)ことから、
本考案の締結構造にはつぎのような作用的特徴もある。
すなわち、炉底部が下方にあるとき炉底部フランジにボ
ルトを通して安定させておける(この穴を通ってボルト
が落下することはない)ので、炉体・炉底部の両フラン
ジを重ねたのちに下方からボルトを供給して穴に通す必
要がない。前述のようにボルト・ナットが大型であるこ
とが多いことを考えると、下方からフランジ位置までの
それらの供給が不要であることは、設備的にも作業性の
面でもメリットが大きい。そのほか、この穴が長穴であ
る場合に必要な特殊な座金が不要であることも、利点の
一つである。
【0016】なお、炉底部を炉体から再び取り外すには
下記のようにする。つまり、 前記の台車などにより炉底部を支えた状態で、上記
・の手段を用いてナットを緩める。ボルトの頭部は
上記の回り止め(または炉体フランジの長穴の内面)に
当たって回転しないので、ナットはスムーズに緩められ
る。ナットが緩んでボルトの頭部から十分に離れた(ナ
ットは外してしまわない)時点で、上記とは逆の要領
でボルト・ナットを炉底部フランジ上にまで降ろし、さ
らに、ボルト・ナットを付けたままと逆に炉底部を下
げる。炉体フランジのボルト穴が丸穴であるため、この
場合にも、ボルトを落下させてしまう恐れはない。
【0017】
【実施例】図1〜図3に、本考案の一実施例を示す。こ
の例は底吹転炉におけるもので、図1に示す炉体1に対
し、炉底部2を交換可能に締結する構造である。炉底部
2は、前述のように酸素等の吹込み用羽口(図示せず)
を有し、その付近の耐火物の損耗が激しいために、炉体
1とは別に構成されて交換可能になっている。なお取り
付け・取り外しの際は、交換用の台車(図示せず)によ
り地上から持ち上げられて支えられる。
【0018】図1(a)に示すようにこの例は、炉体1の
下部に設けたフランジ(炉体フランジ)3の下面に炉底
部2のフランジ(炉底部フランジ)4を重ね、両者をボ
ルト5・ナット7にて結合することにより炉体1に炉底
部2を締結するものである。炉底部2の全重量がボルト
5にかかるため、ボルト5としては太さ100ミリに近
いものが数十本、環状のフランジ3・4上に配列されて
いる。図示した締結構造の特徴は、以下の点にある。
【0019】構造的特徴の第一は、フランジ3・4の結
合のための上記のボルト5をT字の形にしたことであ
る。つまり、ボルト5は頭部5aが軸部5bと直角に長
く、そのため図1(a)のように横から見たときT形に見
える。長さに比してその頭部5aの幅は大きくなく、軸
部5bの直径にほぼ等しい。図示のとおりボルト5は頭
部5aを上(鉛直上方)にして使用するが、下方のネジ
部には通常の平座金(またはバネ座金)6およびナット
7を嵌める。
【0020】構造面の第二の特徴は、炉体1側のフラン
ジ3について、ボルト5を通す穴3aを図1(b)のよう
に長穴にし、ボルト5の頭部5aが向きの合ったときの
み通るようにしたことと、上面に、その頭部5aに当た
る回り止め突起3bを二つ設けたことである。したがっ
てボルト5の頭部5aは、図1(a)の仮想線の位置から
同(b)の仮想線のように穴3a内を通されてフランジ3
の上面に出て、そこで回されるとき同(b)の実線のごと
く突起3bに当たって止まる。
【0021】また第三の特徴として、炉底部2のフラン
ジ4におけるボルト5の通し穴4aを、図1(c)のとお
り丸穴とした。この穴4aは、図のように、ボルト5の
軸部5bは通せるが頭部5aを通すことはできない。し
たがって、頭部5aを上にして使用する本例のボルト5
は、フランジ4に対して下から通すことができないた
め、炉底部2が地上にあるうちにフランジ4の上面から
挿し通しておく必要がある(座金6・ナット7も同時に
付けておく)。ただし、こうすれば、イ)穴4aを頭部5
aが通り抜けることがないので、炉底部2が持ち上げら
れたときまたはその途中でボルト5の落下することがな
い、ロ)地上でボルト5やナット7等を付けておくので、
持ち上げられた炉底部2のフランジ4(穴4a)に対し
て下方からボルト5などを供給する必要がなくなる、ハ)
穴4aが丸穴なので、通常の薄型の座金6が使用できる
ほか、それを省略することも可能である−といった利
点がある。なお、穴4aの上端の面には、ボルト5の頭
部5aの長手向きを穴3aの長手の向きに一致させてお
くための溝(凹部)4bを形成している。
【0022】そしてもう一つの特徴は、転炉である炉体
1が傾動させられる際にフランジ4がフランジ3に対し
てずれること(ボルト5と穴3a・4aとの隙間分のズ
レ)のないように、両フランジ3・4間に、図2(a)の
ように、転炉の傾動中心としての回転軸と平行なズレ止
め手段8を二箇所(180°おいて)設けたことであ
る。このズレ止め手段8は、同(b)のようにフランジ3
・4の各凹部8a・8bにシャーピン8cを入れたもの
だが、同(c)のようにフランジ3・4間に凹部8dと凸
部8eとを形成して互いに噛み合わせるものでもよい。
【0023】以上の特徴をもつこの締結構造では、炉体
1への炉底部2の締結を、下記の手順にしたがって行う
ことができる。すなわち、 まず、炉底部2が地上にあるうちに、そのフランジ
4における穴4aに、ボルト5の軸部5bを上から挿し
通し、そのネジ部に座金6とナット7とを装着する。下
記においてボルト5を押し上げたとき頭部5aが炉体
1のフランジ3より上に出るように、また下記で頭部
5aが突起3bに当たるように、頭部5a・座金6間の
内のり寸法が、フランジ3・4の合計厚さを超えて、そ
の合計厚さに突起3bの高さを加えた寸法を超えないよ
うにする。なお、炉底部2が持ち上げられる前には頭部
5aを溝4bに入れ、その頭部5aの長手向きを、穴3
aの長手向きに対し図1(b)の仮想線の位置関係になる
よう合わせておく。
【0024】 炉底部交換用の台車により炉底部2を
持ち上げ、炉体1のフランジ3の下にフランジ4を重ね
る。このとき、フランジ3・4間で前述のズレ止め手段
8の位置を合わせる。また、フランジ4の穴4aがフラ
ンジ3の穴3aの中央に合う(図1(c)参照)ようにす
れば、その穴3aの中にボルト5の頭部5aが入りこ
み、図1(a)の仮想線の状態になる。
【0025】 上記の台車上には、図3のように昇降
式に構成したレンチ装置10を搭載しているが、その装
置10を起動し、ソケット11を上昇させてまずナット
7にかぶせたうえ、ナット7や座金6とともにボルト5
を押し上げてその頭部5aをフランジ3の上面に出す。
このレンチ装置10は、ソケット11のほかに自在継手
部分12・油圧モータ13・回転量検出機14などを昇
降フレーム15上に組みこみ、それらを、フレーム15
ごと上下軌道16に沿って油圧シリンダ17により昇降
させるよう構成したものである。
【0026】 続いてレンチ装置10でナット7を回
すことにより、ボルト5・ナット7によるフランジ3・
4の結合を、図1に実線で示すとおりに完成させる。こ
の途中、ボルト5の頭部5aは回り止め突起3bに当た
って回転しなくなるため、ナット7はボルト5に対しス
ムーズに回して締めこむことができる。
【0027】 逆に炉底部2を炉体1から取り外す場
合には、前記の台車にて炉底部2を支えた状態で、上記
の手順をからへ逆(ボルト5やナット7の上げ下げ
の方向も逆)に行えばよい。
【0028】このように、本例の締結構造によれば、転
炉より下方に離れた地上位置から機械(たとえば図3の
レンチ装置10)を操作することによって、炉体1と炉
底部2との締結およびその解除が行える。なお、レンチ
装置10は、炉底部交換用台車の上に二台がそれぞれ移
動可能に設けられているので、環状のフランジ3・4に
おける最も離れた二箇所(いわゆる対角線上の二箇所)
のナット7を同時に締めこみ、あるいは緩めることがで
きる。
【0029】以上、一実施例を紹介したが、本考案が転
炉以外の炉底部の締結にも適用できることは言うまでも
ない。溶融還元炉など他の溶融金属炉においても、炉底
部からのガスの吹き込み等が行われるものがあり、やは
りその炉底部が交換可能に構成される場合があるからで
ある。また、溶融金属炉以外のフランジ接合部分におい
ても、その一方の側からのみの操作によって締結を行え
るよう、本考案を応用することが可能である。
【0030】
【考案の効果】本考案の炉底部締結構造によれば、炉体
に対する炉底部の締結に必要なすべての操作を炉体より
離れた下方の位置から行えるので、作業員による高所作
業の必要がない。また、炉体や炉底部が高温度である間
にも作業ができるうえ、操作が簡単で能率的であること
から、炉底部の取り付け・取り外しが速やかに行え、そ
の炉の稼働率が増して生産性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、本考案の一実施例としての炉底部
締結構造を示す側方視断面図である。また、同(b)は同
(a)におけるb−b矢視図、同(c)は同(a)におけるc
−c矢視図である。
【図2】図2(a)は図1(a)におけるII−II矢視図であ
り、同(b)・同(c)はそのx−x矢視図である。
【図3】図1の締結構造についての締結作業を示す側面
図である。
【符号の説明】
1 炉体 2 炉底部 3 (炉体の)フランジ 3a 穴(長穴) 3b 突起(回り止め) 4 (炉底部の)フランジ 4a 穴(丸穴) 5 ボルト 5a 頭部 5b 軸部 7 ナット 8 ズレ止め手段 10 レンチ装置 11 ソケット

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融金属炉の炉体下部のフランジに対
    し、交換式炉底部のフランジを下から重ね、ボルト・ナ
    ットで結合する締結構造であって、 上記のボルトとして、軸部と直角に頭部が長いT形のボ
    ルトを使用し、 上記炉体のフランジに、上記ボルトの頭部が特定向きの
    ときにのみ通される長穴を設けるとともに、ボルトの頭
    部が当たる回り止めをこのフランジの上面側に形成し、 炉底部のフランジに、ボルトの軸部のみが挿し通される
    丸穴を設けたことを特徴とする溶融金属炉の炉底部締結
    構造。
JP731092U 1992-01-23 1992-01-23 溶融金属炉の炉底部締結構造 Expired - Fee Related JPH086025Y2 (ja)

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Publication Number Publication Date
JPH0562561U JPH0562561U (ja) 1993-08-20
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