JPH0860453A - オープンエンド精紡機の紡出方法及びロータ式オープンエンド精紡機 - Google Patents

オープンエンド精紡機の紡出方法及びロータ式オープンエンド精紡機

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Publication number
JPH0860453A
JPH0860453A JP19667594A JP19667594A JPH0860453A JP H0860453 A JPH0860453 A JP H0860453A JP 19667594 A JP19667594 A JP 19667594A JP 19667594 A JP19667594 A JP 19667594A JP H0860453 A JPH0860453 A JP H0860453A
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JP
Japan
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rotor
fiber
fiber bundle
outer rotor
inner rotor
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Pending
Application number
JP19667594A
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English (en)
Inventor
Masashi Kaneko
政司 金子
Noriaki Miyamoto
紀明 宮本
Yasuyuki Kawai
泰之 河合
Hisaaki Hayashi
久秋 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 繊維束を構成する繊維が比較的真っ直ぐに伸
びた状態で糸に撚り込まれた引張強度が大きな糸を製造
し、ロータ回転速度が高い場合や甘撚り紡出の場合も繊
維束の引き出しを容易にする。 【構成】 アウターロータ6内に、アウターロータ6と
独立して積極駆動されるインナーロータ11がアウターロ
ータ6と同軸線上に設けられている。インナーロータ11
には繊維束導入用の開口31が形成され、繊維集束部6a近
傍から糸引出し通路と対向する位置まで繊維束Fを案内
する。インナーロータ11はハウジングと対応する側に環
状の溝30が形成され、前記開口31を挟んでインナーロー
タ11の回転方向と反対側に、第1端部が溝30の側面に、
第2端部が前記開口31近傍に開口された噴射孔33が形成
されている。噴射孔33からはぎ取り点Pに向かって圧縮
空気が噴射される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は開繊された状態で供給さ
れた繊維が集束する繊維集束部を有するアウターロータ
内に、アウターロータと独立して積極駆動されるととも
に一部が糸引出し通路の端部と対応するインナーロータ
を設けたロータ式オープンエンド精紡機の紡出方法及び
ロータ式オープンエンド精紡機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にロータ式オープンエンド精紡機に
おいては、供給スライバがコーミングローラにより開繊
されて不純物が分離され、ばらばらに開繊された繊維が
高速回転するロータ内の負圧に基づいて繊維輸送チャン
ネル内に生じる気流によってロータ内に輸送される。そ
して、ロータ内へ輸送された繊維はロータの最大内径部
である繊維集束部(繊維集束溝)に集束され、ネーブル
の中心に設けられたガイド孔(糸引出し通路)から引出
しローラの作用により加撚されつつ引出され、ボビンに
パッケージとして巻取られるようになっている。すなわ
ち、ロータ式オープンエンド精紡機においては、繊維集
束部に集束された繊維束が繊維集束部からはぎ取られて
ネーブルの中心に形成されたガイド孔の壁面に沿って引
出される際に、その壁面との摩擦により繊維束がロータ
の回転に伴いガイド孔の内壁面に沿って自転しながら引
出されることにより繊維束に撚が加えられる。
【0003】ところが、繊維集束部に集束された繊維束
はロータの回転に伴う遠心力の作用で繊維集束部の内壁
面に付着しているだけであるので、ガイド孔に沿って自
転しながら引出される繊維束に加えられる撚りが繊維集
束部に付着した状態で糸として引出される以前の繊維束
にまで伝播して繊維集束部内の繊維束が自転する。この
ため撚りかけ時に十分な張力が得られず、繊維が十分に
伸ばされない状態で撚りが加えられるため繊維が真っ直
ぐに撚り込まれず、糸強力が上がらないという問題があ
る。
【0004】この糸強力が上がらないという問題を解決
するため、特開昭51−64034号公報には、繊維集
束部を有するロータ(アウターロータ)の内側に繊維集
束部に集束された繊維束を引出すための引出し孔を有す
るドラフトロータ(インナーロータ)を設けた装置が提
案されている。この装置は図9に示すように、アウター
ロータ71の内側にインナーロータ72が同心状に設け
られている。インナーロータ72には引出し孔73より
インナーロータ72の回転方向側に小円盤74が装備さ
れている。小円盤74は放射方向に延びるように形成さ
れたガイド溝75に沿って移動可能に支承されている。
そして、インナーロータ72がアウターロータ71より
若干速く回転し、インナーロータ72に形成された引出
し孔73を経て繊維束Fを引き出すことにより繊維束F
にドラフトを与えながら紡出する。このとき、小円盤7
4は遠心力の作用により繊維集束部71aに集束された
繊維束Fを繊維集束部71a側に圧着しながら繊維集束
部71aに沿って転動する。従って、繊維束Fは小円盤
74によりその浮動が抑制された状態でドラフトされな
がら紡出される。
【0005】又、特開平5−86512号公報にもアウ
ターロータとインナーロータの2個のロータを使用して
紡出を行うオープンエンド精紡機が開示されている。こ
の装置では、開繊された状態で供給された繊維が集束す
る繊維集束部を有するアウターロータ内に、アウターロ
ータと独立して積極駆動されるとともに一部が糸引出し
通路の端部と対応するインナーロータがアウターロータ
と同軸線上に設けられている。そして、インナーロータ
には繊維集束部近傍から糸引出し通路と対向する位置ま
で繊維束を案内する糸道が形成され、糸道の繊維集束部
側端部に撚伝播防止部が設けられている。従って、この
装置では繊維束に加えられる撚りが撚伝播防止部の作用
により、当該部分より上流(繊維集束部側)の繊維束に
伝播するのが抑制される。そして、繊維束は撚り掛け時
に繊維にテンションが加えられて繊維が引き伸ばされた
状態で撚り掛けを受ける。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開昭51−6403
4号公報の装置では繊維集束部71aからはぎ取られた
繊維束Fに撚りが加えられる際、当該繊維束Fの端部は
小円盤74により繊維集束部71aに圧着された状態に
あるので、撚りかけ時に十分な張力が得られる。しか
し、小円盤74が遠心力により強い力でアウターロータ
71へ押さえ付けられるため、所定の圧着力で繊維束F
に沿って円滑に回転移動するようにインナーロータ72
に対して小円盤74を取り付けることは難しい。又、小
円盤74とアウターロータ71との接圧が大きいとイン
ナーロータ72がアウターロータ71を回転させてしま
い、インナーロータ72とアウターロータ71とを所定
の速度差で回転させるように接圧を管理するのが難し
い。接圧管理を厳しくせずに両ロータ71,72を所定
の速度差で回転させるには、アウターロータ71の駆動
トルクを大きくする必要があり、駆動エネルギーが大き
くなるとともに駆動モータも大型化するという問題があ
る。又、小円盤74がアウターロータ71と接触しつつ
回転するため、小円盤74又はアウターロータ71が摩
耗し易いという問題もある。
【0007】又、特開平5−86512号公報に開示さ
れた装置では、繊維束に加えられる撚りが撚伝播防止部
より上流側に伝播し難いため、繊維集束部からはぎ取ら
れたばかりの繊維束は強度が弱い。その結果、ロータ回
転速度が高くなった場合や、甘撚り紡出を行う場合に繊
維束を引き出すのが困難になる。
【0008】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は繊維束を構成する繊維が比較的
真っ直ぐに伸びた状態で糸に撚り込まれ、引張強度が大
きな糸を製造することができ、ロータ回転速度が高い場
合や甘撚り紡出の場合も繊維束を容易に引き出すことが
できるオープンエンド精紡機の紡出方法及びロータ式オ
ープンエンド精紡機を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め請求項1に記載の発明では、開繊された状態で供給さ
れた繊維が集束する繊維集束部を有するアウターロータ
内に、アウターロータと独立して積極駆動されるととも
に一部が糸引出し通路の端部と対応し、かつ前記繊維集
束部と対向して繊維束導入用の開口を形成したインナー
ロータを設けるようにしたロータ式オープンエンド精紡
機において、前記繊維集束部に集束した繊維束をアウタ
ーロータからはぎ取り、インナーロータの回転により加
撚しながら前記糸引出し通路へ導き、糸として引き出す
際に、インナーロータに設けた気体噴射手段からアウタ
ーロータのはぎ取り点近傍における繊維集束部の繊維束
に対して、気体を噴射して繊維束を繊維集束部から浮か
せるようにする。
【0010】又、請求項2に記載の発明では、開繊され
た状態で供給された繊維が集束する繊維集束部を有する
アウターロータ内に、アウターロータと独立して積極駆
動されるとともに一部が糸引出し通路の端部と対応し、
かつ前記繊維集束部と対向して繊維束導入用の開口を形
成したインナーロータを設けるようにしたロータ式オー
プンエンド精紡機において、繊維束導入用の開口の近傍
で、アウターロータの繊維集束部に向かって繊維集束部
内の繊維束を浮かすように気体を噴射する気体噴射手段
を設けた。
【0011】又、請求項3に記載の発明では、請求項2
に記載の発明において、前記気体噴射手段は、糸引出し
通路へ導かれる繊維束に対してインナーロータの回転方
向と反対側に位置し、第1端部が圧縮気体供給部に連通
し、第2端部が前記繊維束導入用開口近傍ではぎ取り点
を指向するように開口された噴射孔とから構成されてい
る。
【0012】又、請求項4に記載の発明では、請求項2
に記載の発明において、前記気体噴射手段は、インナー
ロータのアウターロータの開口側と対向する面に形成さ
れるとともにハウジング側から圧縮気体が供給される環
状の溝と、糸引出し通路へ導かれる繊維束に対してイン
ナーロータの回転方向と反対側に位置し、第1端部が前
記溝に連通し、第2端部が前記繊維束導入用開口近傍で
はぎ取り点に指向するように開口された噴射孔とから構
成されている。
【0013】又、請求項5に記載の発明では、請求項2
に記載の発明において、前記アウターロータには繊維集
束部の外側に環状の空間が形成されるとともに、繊維集
束部の底部に繊維集束部を前記空間と連通させる多数の
孔が形成され、前記気体噴射手段は、インナーロータの
アウターロータの開口側と対向する面に形成されるとと
もにハウジング側から圧縮気体が供給される環状の溝
と、第1端部が前記溝に連通し、第2端部が前記空間内
を移動可能に形成された突部において前記各孔の端部と
対応する位置に開口した噴射孔とから構成されている。
【0014】
【作用】請求項1及び請求項2に記載の発明では、繊維
輸送チャンネルからアウターロータ内に送り込まれた開
繊繊維はロータ壁面に沿って滑動し、繊維集束部に集束
される。繊維集束部に集束された繊維束の一端は引出し
ローラにより引出される糸と繋がっている。繊維束は繊
維集束部からはぎ取られてアウターロータより若干速い
速度で回転するインナーロータの回転により加撚されな
がら、インナーロータに案内されて糸として引出され
る。
【0015】インナーロータに設けられた気体噴射手段
からアウターロータのはぎ取り点近傍における繊維集束
部の繊維束に対して気体が噴射され、繊維束が繊維集束
部から浮く状態となる。従って、繊維集束部から繊維束
をはぎ取るのに必要な力が小さくなり、繊維束の引き出
しが容易となる。
【0016】又、請求項3に記載の発明では、糸引出し
通路へ導かれる繊維束に対してインナーロータの回転方
向と反対側に位置する噴射孔に圧縮気体供給部から圧縮
気体が供給され、噴射孔からはぎ取り点に向かって噴射
される。そして、はぎ取り点近傍の繊維集束部から繊維
束が浮き上がる状態となる。
【0017】又、請求項4に記載の発明では、圧縮気体
はインナーロータのアウターロータの開口側と対向する
面に形成された環状の溝にハウジング側から供給され、
溝と連通する噴射孔からはぎ取り点に向かって噴射され
る。そして、はぎ取り点近傍の繊維集束部から繊維束が
浮き上がる状態となる。
【0018】又、請求項5に記載の発明では、インナー
ロータはその一部がアウターロータの繊維集束部の外側
に形成された環状の空間内を移動する。そして、その部
分に形成された噴射孔の開口から繊維集束部と連通する
孔に向かって圧縮気体が噴射され、はぎ取り点近傍の繊
維集束部から繊維束が浮き上がる状態となる。
【0019】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明を具体化した第1実施例を図
1〜図3に従って説明する。図3に示すように機台フレ
ーム(図示せず)に固定されたベース1に、一対の回転
軸2(一方のみ図示)が軸受3を介して互いに平行に支
持されている。回転軸2の両端には支持円板4がそれぞ
れ一体回転可能に嵌着され、隣接する各一対の支持円板
4により楔状凹所5(図1に示す)が形成されている。
楔状凹所5内には先端にアウターロータ6が嵌着固定さ
れた中空のロータシャフト7が、その外周面が各支持円
板4に接触する状態で支承されている。2対の支持円板
4間には複数錘共通の駆動ベルト8がロータシャフト7
を支持円板4に圧接する状態でロータシャフト7と直交
する方向に配設されている。そして、図示しない駆動モ
ータにより駆動ベルト8が駆動され、駆動ベルト8の走
行によりロータシャフト7が回転駆動されるようになっ
ている。
【0020】ロータシャフト7にはその両端に形成され
た大径部7a内にベアリング9が固定され、ロータシャ
フト7を貫通するシャフト10がベアリング9を介して
ロータシャフト7と同軸上に回転自在に支持されてい
る。シャフト10は先端にインナーロータ11が一体回
転可能に嵌着固定され、基端がスラスト軸受12に当接
している。シャフト10には前記駆動ベルト8と同様複
数錘共通に設けられた駆動ベルト13がシャフト10と
直交する方向に走行する状態で圧接され、駆動ベルト1
3の走行によりシャフト10が回転駆動されるようにな
っている。スラスト軸受12は潤滑油Oが収容されたケ
ース14と、フェルト製のオイル供給部材15に支承さ
れたボール16と、ボール16にシャフト10の反対側
から当接する調整ネジ15aとを備えている。
【0021】なお、前記支持円板4は特公昭53−32
409号公報に記載されたものと同様に、ロータシャフ
ト7の回転に伴って支持円板4が回転する際、ロータシ
ャフト7に対してスラスト軸受12側に向かうスラスト
荷重が働くように僅かに傾斜した状態で回転軸2に固定
されている。そして、ロータシャフト7に作用するスラ
スト荷重がベアリング9を介してシャフト10に伝達さ
れ、スラスト軸受12で支持されるようになっている。
【0022】アウターロータ6の開放側と対向する位置
に配設されたハウジング17には、ボス部18がアウタ
ーロータ6内に突出する状態に形成されている。ボス部
18にはフィードローラ19及びプレッサ20の作用に
より供給されるとともにコーミングローラ21により開
繊された繊維fを、アウターロータ6内に案内する繊維
輸送チャンネル22の一端が開口されている。ボス部1
8の中央には糸引出し通路23の一端が開口されたネー
ブル24が配設されている。糸引出し通路23の一部を
構成するヤーンパイプ25はネーブル24の中心線と交
差する状態で配設され、ヤーンパイプ25のネーブル2
4寄り端部25aが糸(繊維束F)の撚り開始点となっ
ている。又、ハウジング17と対向する位置にはアウタ
ーロータ6を覆うケーシング26がハウジング17の端
面にOリング27を介して当接される状態で配設されて
いる。ケーシング26はパイプ28を介して負圧源(図
示せず)に接続されている。
【0023】インナーロータ11はその周面の一部がア
ウターロータ6の繊維集束部6a近傍まで延出されると
ともに、最大外径部の半径がアウターロータ6の開口端
の内面の半径より大きく形成されている。インナーロー
タ11にはボス部18と対応する側の中央部にネーブル
24が遊嵌される凹部29が形成され、その外側に溝3
0が環状に形成されている。インナーロータ11の最大
外径部にはアウターロータ6の繊維集束部6a近傍に繊
維束導入用として開口31を形成している。そしてこの
開口31は小径に形成されるとともに、撚り止めとして
働く。すなわちインナーロータ11の回転方向側が繊維
束Fに対する摩擦抵抗が大きな状態、例えば角ばった状
態に形成されている。
【0024】ハウジング17には第1端部が圧縮空気源
(図示せず)に連通し、第2端部が前記溝30と対応す
る位置に開口するエア通路32(図2にのみ図示)が形
成されている。溝30及びエア通路32が圧縮気体供給
部を構成する。そして、インナーロータ11は溝30に
供給される圧縮気体としての圧縮空気がボス部18とイ
ンナーロータ11との間から漏れるのを防止するため、
できるかぎりボス部18の端面との隙間が小さくなるよ
うにシャフト10に固定されている。インナーロータ1
1には開口31を挟んでインナーロータ11の回転方向
と反対側に、第1端部が溝30の側面に、第2端部が開
口31の近傍に開口された噴射孔33が形成されてい
る。噴射孔孔33は糸引出し通路23に連なる糸経路の
延長線と繊維集束部6aとのほぼ交点を指向するように
形成されている。溝30、及び噴射孔33により繊維集
束部6aのはぎ取り点Pの近傍に向かって圧縮気体を噴
射する気体噴射手段が構成されている。
【0025】次に前記のように構成された装置の作用を
説明する。紡出運転時には駆動ベルト8,13が同方向
に走行され、ロータシャフト7及びシャフト10を介し
てアウターロータ6及びインナーロータ11がそれぞれ
同方向に回転駆動される。インナーロータ11はアウタ
ーロータ6の回転速度とは異なり、繊維集束部6aから
の繊維束Fのはぎ取り速度(アウターロータ6の回転速
度より若干速い)で回転する。又、エア通路31に圧縮
空気源から圧縮空気が供給される。この状態でコーミン
グローラ21の作用により開繊されて繊維輸送チャンネ
ル22からアウターロータ6内に送り込まれた開繊繊維
fがアウターロータ6の内壁面に沿って滑動し、最大内
径部である繊維集束部6aに集束される。繊維集束部6
aに集束された繊維束Fは繊維集束部6aからはぎ取ら
れて糸道31内に導かれる。繊維束Fは引出しローラ
(図示せず)によりヤーンパイプ25を経て引出される
糸Yと繋がっており、糸Yの引出しに伴い繊維集束部6
aからはぎ取られ、インナーロータ11の回転により加
撚されながら糸Yとして引出される。
【0026】糸Y及び繊維束Fに加わる撚りはヤーンパ
イプ25の端部25aを始点としてアウターロータ6の
繊維集束部6a側へ伝わるが、開口31に撚り止め部が
形成されているため、開口31より上流側すなわち繊維
集束部6aに集束されている繊維束Fにはほとんど伝わ
らない。そして、繊維束Fは開口31で撚り止めされる
とともに糸引出し通路23へ向かって真っ直ぐ伸びた状
態で撚り掛けを受ける。従って、繊維が真っ直ぐに撚り
込まれるようになって糸強力が増し、締まりの良い糸が
得られる。
【0027】前記のように繊維束Fに加えられる撚りは
開口31より上流への伝播が阻止されるため、繊維集束
部6aからはぎ取られたばかりの繊維束Fは強度が弱
い。しかし、エア通路32に供給された圧縮空気が溝3
0を経て噴射孔33から、インナーロータ11の回転方
向と反対側からはぎ取り点Pに向かって噴射される。そ
して、はぎ取り点P付近の繊維集束部6aに集束された
繊維束Fが繊維集束部6aから浮き上がる状態となる。
従って、繊維束Fを引き出す際に、繊維束Fを繊維集束
部6aからはぎ取るのに必要な力が小さくなり、はぎ取
られた後の繊維束Fを引き出す張力があれば繊維束Fの
引き出しが可能となる。その結果、繊維束Fを小さな力
で引き出すことができ、撚りが掛かってなくて弱い状態
の繊維束Fでも円滑に引き出すことができる。又、アウ
ターロータ6の回転速度が高くなっても、繊維束Fを円
滑に引き出すことができる。又、甘撚り糸を紡出する場
合も、安定紡出が可能となる。
【0028】(実施例2)次に第2実施例を図4及び図
5に従って説明する。この実施例ではアウターロータ6
及びインナーロータ11の構成が前記実施例と異なって
おり、その他の構成は同じである。第1実施例と同じ部
分は同一符号を付して詳しい説明を省略する。図4及び
図5に示すように、アウターロータ6には繊維集束部6
aの外側に環状の空間34が形成されている。アウター
ロータ6はロータシャフト7に嵌着された本体6Aと、
繊維集束部6aが形成されるとともに本体6Aに圧入等
により嵌着固定された環状部品6Bとから構成されてい
る。そして、環状部品6Bには繊維集束部6aの底部と
対応する位置に多数の孔35が形成されている。
【0029】インナーロータ11はその最大外径が繊維
集束部6aの径より大きく形成され、その先端に前記空
間34内を移動可能な突部36が一体に形成されてい
る。突部36には第1端部が溝33に連通する噴射孔3
7の第2端部が前記各孔35の端部と対応する位置に開
口するように形成されている。噴射孔37は溝30の底
部に連通してシャフト10と平行に延びる部分37a
と、当該部分37aと連通するとともにシャフト10と
直交する平面内をインナーロータ11の先端まで延びる
部分37bと、突部36内でシャフト10と平行に延び
る部分37cと、突部36内で開口31に向かって延び
る部分37dとからなる。
【0030】この実施例ではエア通路32から供給され
た圧縮空気は噴射孔37から、繊維集束部6aに連通す
る孔35に向かって噴射されるため、繊維集束部6aに
集束された繊維束Fは繊維集束部6aの底部側から噴射
気流の作用を受ける。従って、前記実施例に比較して繊
維束Fが繊維集束部6aからより浮き上がり易くなる。
【0031】(実施例3)次に第3実施例を図6及び図
7に従って説明する。この実施例ではインナーロータ1
1に形成された溝30の形状と、噴射孔33の形成位置
が第1実施例と異なっており、その他の構成は第1実施
例と同じである。すなわち、噴射孔33はアウターロー
タ6の開口側から繊維集束部6aへ向かって傾斜する様
に形成されている。従って、この実施例でも噴射孔33
から噴射された圧縮空気がはぎ取り点P近傍の繊維束F
を繊維集束部6aから浮き上がらせるように作用する。
【0032】(実施例4)次に第4実施例を図8に従っ
て説明する。この実施例ではインナーロータ11に形成
された開口31に撚り止め部が設けられていない点と、
開口31にガイドが配設されている点が前記各実施例と
異なっている。すなわち、インナーロータ11には開口
31の形成要素としてインナーロータ11の回転方向側
寄りに第1のガイド38が配設されている。第1のガイ
ド38はほぼ半円柱状に形成されている。第1のガイド
38は糸引出し通路23へ導かれる繊維束Fに対してイ
ンナーロータ11の回転方向側から接触可能となってい
る。第1のガイド38の円弧面と対向する位置には、第
1のガイド38の円弧面に沿って伸びる壁面を有する壁
39が形成されている。壁39の先端は第1のガイド3
8の円弧面よりインナーロータ11の回転方向側に位置
し、壁39の先端が第2のガイド40を構成している。
【0033】又、噴射孔33は開口31よりインナーロ
ータ11の回転方向と反対側に形成され、その繊維集束
部6a寄りの開口部がはぎ取り点Pを指向するように形
成されている。
【0034】この実施例では、繊維束Fははぎ取り点P
が第2のガイド40よりインナーロータ11の回転方向
側となる速度で引き出される。そして、噴射孔33から
はぎ取り点Pに向かってはぎ取り点Pの移動方向と反対
側から圧縮空気が噴射される。そして、前記各実施例と
同様にはぎ取り点Pの近傍における繊維集束部6aから
繊維束Fが浮き上がる状態となり、繊維束Fが容易に引
き出される。
【0035】又、繊維集束部6aからはぎ取られた繊維
束Fは、開口31に設けられた第2のガイド40及び第
1のガイド38に接触する状態で糸引出し通路23へ導
かれる。すなわち、繊維束Fはインナーロータ11の回
転方向側が第1のガイド38の円弧面に接触する状態で
引き出される。従って、はぎ取り点(撚り掛かり点)P
付近における繊維束Fの引き出し方向と、繊維集束部6
aに集束している繊維束Fとの成す角度すなわち撚り掛
け角度θが鈍角となる。そして、繊維集束部6aからは
ぎ取られつつ撚り掛けを受ける繊維束Fは内側と外側と
の経路差が少なくなり、繊維が真っ直ぐに伸びた状態で
全体にほぼ均等な力で繊維束Fに撚りが加わる。その結
果、引き出された糸は外周部に凹凸が表れ難くなり、布
にした時の風合いが良くなる。
【0036】なお、本発明は前記各実施例に限定される
ものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。 (1)ボス部18とインナーロータ11との間にラビリ
ンスシールを設けてもよい。この場合、溝30からの圧
縮気体の漏れが少なくなる。
【0037】(2)インナーロータ11への圧縮気体の
供給をシャフト10側から行う構成としてもよい。すな
わち、シャフト10に圧縮気体供給部として圧縮気体源
に連通する孔を形成し、その孔と連通する噴射孔をイン
ナーロータ11に形成する。この場合、圧縮気体の漏れ
量が少なくなる。
【0038】(3)圧縮気体は圧縮空気に限らず圧縮窒
素など他の気体を使用してもよい。 (4)孔35の形状を繊維集束部6a側が周方向に延び
る細いスリット状としてもよい。
【0039】(5)インナーロータ11の形状を開口3
1と反対側も繊維集束部6a近傍まで延びた回転対称形
状としたり、円盤状に形成してもよい。すなわち、イン
ナーロータ11の形状は回転時の動バランスが保てる形
状であればよい。
【0040】(6)特開昭51−64034号公報に開
示された装置のように、インナーロータ11の繊維集束
部6a寄りに引出孔(牽出孔)を形成し、繊維束Fをド
ラフトしながら紡出する装置に適用してもよい。この場
合も、繊維束Fの引き出しに必要な必要な力が小さくて
すみ、遠心力が大きな場合や甘撚り紡出の場合に繊維束
の引き出しが容易となる。
【0041】(7)第4実施例において第1のガイド3
8及び第2のガイド40のみをセラミックで形成しても
よい。この場合、第1のガイド38及び第2のガイド4
0の摩耗が抑制され、耐久性が向上する。又、長期使用
により交換が必要なほど摩耗した場合にも、両ガイド3
8,40のみの交換で済み、インナーロータ11全体を
交換しなくてよい。
【0042】前記各実施例及び変更例から把握できる請
求項記載以外の発明について、以下にその効果とともに
記載する。 (1)請求項1〜請求項5に記載の発明において、イン
ナーロータに繊維束導入用開口近傍に撚り止め部を設け
る。この場合、撚り止め部より上流の繊維束に撚りが伝
わり難く、引張強度の大きい糸が得られる。
【0043】(2)請求項2に記載の発明において、イ
ンナーロータが嵌着固定されたシャフトに気体噴射手段
への圧縮気体を供給する孔を形成する。この場合、圧縮
気体の漏れが少なくなる。
【0044】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1〜請求項5
に記載の発明によれば、繊維束を構成する繊維が比較的
真っ直ぐに伸びた状態で糸に撚り込まれ、引張強度が大
きな糸を製造することができ、ロータ回転速度が高い場
合や甘撚り紡出の場合も繊維束を容易に引き出すことが
できる。
【0045】又、請求項5に記載の発明によれば、繊維
集束部の底部から繊維束に向かって圧縮気体が噴射され
るため、はぎ取り点近傍の繊維集束部から繊維束がより
浮き上がり易くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を具体化した第1実施例を示し、図2
のI−I線断面図である。
【図2】 同じく部分拡大断面図である。
【図3】 同じくオープンエンド精紡機の部分断面図で
ある。
【図4】 第2実施例の部分拡大断面図である。
【図5】 図4のV−V線断面図である。
【図6】 第3実施例の部分拡大断面図である。
【図7】 同じく部分拡大断面図である。
【図8】 第4実施例の部分拡大断面図である。
【図9】 従来例の一部破断平面図である。
【符号の説明】
6…アウターロータ、6a…繊維集束部、10…シャフ
ト、11…インナーロータ、23…糸引出し通路、30
…気体噴射手段及び圧縮気体供給部を構成する溝、3
3,37…同じく噴射孔、31…繊維束導入用の開口、
32…圧縮気体供給部を構成するエア通路、34…空
間、35…孔、36…突部、F…繊維束、P…はぎ取り
点。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 久秋 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開繊された状態で供給された繊維が集束
    する繊維集束部を有するアウターロータ内に、アウター
    ロータと独立して積極駆動されるとともに一部が糸引出
    し通路の端部と対応し、かつ前記繊維集束部と対向して
    繊維束導入用の開口を形成したインナーロータを設ける
    ようにしたロータ式オープンエンド精紡機において、 前記繊維集束部に集束した繊維束をアウターロータから
    はぎ取り、インナーロータの回転により加撚しながら前
    記糸引出し通路へ導き、糸として引き出す際に、インナ
    ーロータに設けた気体噴射手段からアウターロータのは
    ぎ取り点近傍における繊維集束部の繊維束に対して、気
    体を噴射して繊維束を繊維集束部から浮かせるようにす
    るロータ式オープンエンド精紡機の紡出方法。
  2. 【請求項2】 開繊された状態で供給された繊維が集束
    する繊維集束部を有するアウターロータ内に、アウター
    ロータと独立して積極駆動されるとともに一部が糸引出
    し通路の端部と対応し、かつ前記繊維集束部と対向して
    繊維束導入用の開口を形成したインナーロータを設ける
    ようにしたロータ式オープンエンド精紡機において、 繊維束導入用の開口の近傍で、アウターロータの繊維集
    束部に向かって繊維集束部内の繊維束を浮かすように気
    体を噴射する気体噴射手段を設けたロータ式オープンエ
    ンド精紡機。
  3. 【請求項3】 前記気体噴射手段は、糸引出し通路へ導
    かれる繊維束に対してインナーロータの回転方向と反対
    側に位置し、第1端部が圧縮気体供給部に連通し、第2
    端部が前記繊維束導入用開口近傍ではぎ取り点を指向す
    るように開口された噴射孔とから構成されている請求項
    2に記載のロータ式オープンエンド精紡機。
  4. 【請求項4】 前記気体噴射手段は、インナーロータの
    アウターロータの開口側と対向する面に形成されるとと
    もにハウジング側から圧縮気体が供給される環状の溝
    と、糸引出し通路へ導かれる繊維束に対してインナーロ
    ータの回転方向と反対側に位置し、第1端部が前記溝に
    連通し、第2端部が前記繊維束導入用開口近傍ではぎ取
    り点に指向するように開口された噴射孔とから構成され
    ている請求項2に記載のロータ式オープンエンド精紡
    機。
  5. 【請求項5】 前記アウターロータには繊維集束部の外
    側に環状の空間が形成されるとともに、繊維集束部の底
    部に繊維集束部を前記空間と連通させる多数の孔が形成
    され、前記気体噴射手段は、インナーロータのアウター
    ロータの開口側と対向する面に形成されるとともにハウ
    ジング側から圧縮気体が供給される環状の溝と、第1端
    部が前記溝に連通し、第2端部が前記空間内を移動可能
    に形成された突部において前記各孔の端部と対応する位
    置に開口した噴射孔とから構成されている請求項2に記
    載のロータ式オープンエンド精紡機。
JP19667594A 1994-08-22 1994-08-22 オープンエンド精紡機の紡出方法及びロータ式オープンエンド精紡機 Pending JPH0860453A (ja)

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