JPH086058B2 - インク組成物の製造方法 - Google Patents

インク組成物の製造方法

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JPH086058B2
JPH086058B2 JP61291387A JP29138786A JPH086058B2 JP H086058 B2 JPH086058 B2 JP H086058B2 JP 61291387 A JP61291387 A JP 61291387A JP 29138786 A JP29138786 A JP 29138786A JP H086058 B2 JPH086058 B2 JP H086058B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C09B67/00Influencing the physical, e.g. the dyeing or printing properties of dyestuffs without chemical reactions, e.g. by treating with solvents grinding or grinding assistants, coating of pigments or dyes; Process features in the making of dyestuff preparations; Dyestuff preparations of a special physical nature, e.g. tablets, films
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はインクジェット・プリンタ等に用いられるイ
ンク組成物に係り、特に酸性の水性インク組成物を製造
する方法に関する。
〔従来技術とその問題点〕
従来より、インクジェット・プリンタ等に水性インク
を使用することは周知であった。このようなインク組成
物は比較的安価であり、製造が容易であった。代表的に
は、このインク組成物は水と、通常、ジエチレングリコ
ール等のグリコール・エーテルと染料とから成る。一般
に、上述の水とグリコール・エーテルとは、通常、同じ
比率で混在し、例えば、フッド・ブラック2(food bla
ck 2)は、所望の印刷濃度により、全組成物の約6%以
内で混在する。
しかしながら、水性インク組成物に関係する重大な問
題として、このインク組成物は、或る期間を過ぎると固
まる傾向があり、最後には印刷時にインク滴を発射する
プリンタ機構のオリフィス(orifice)を詰まらせてし
まう場合があった。このオリフィスが閉塞する(crusti
ng over)問題はインク溶媒(ベヒクル,vehicle)から
水が蒸発し、続いてこの水が失なわれた結果として実質
的に不溶性となった染料が沈澱することから生ずる。ま
た、水素指数,pHがおよそ7より低くなれば、すなわ
ち、インク組成物が酸性になれば、アニオン染料が沈澱
する傾向が生ずる。つまり、pHが低くなればこのような
染料が沈澱する可能性が大きくなる。
閉塞の問題を解決するため、幾つかの試みがなされ
た。吸湿剤を加え、空気中の水蒸気分子と吸着する性質
を用いて、インク組成物の水が蒸発する割合を減少させ
た。このような吸湿剤の例として水溶性重合体、アルカ
ノールアミン、アミド、および多価アルコールがある。
これらの吸湿剤により幾分の改善は実現したが、閉塞
問題における総合的解決は未だ達成されていない。更
に、酸性の水性インク組成物中にこれらのアニオン染料
(酸性染料)の沈澱物を防ぐ方法は明らかに知られてい
なかった。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、上述のオリフィスの閉塞問題を解消
しうるインク組成物の製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、水の蒸発が少ないインクジェッ
ト・プリンタ用水性インク組成物を製造する方法を提供
することである。
本発明の他の目的はインク溶媒(ベヒクル)中の染料
の溶解度が大きいインクジェット・プリンタ用水性イン
ク組成物を製造する方法を提供することである。
本発明の他の目的は、酸性媒体中のアニオン染料の溶
解度が大きいインクジェット・プリンタ用水性インク組
成物を製造する方法を提供することである。
〔発明の概要〕
本発明は、水性インク組成物を製造する方法が提供さ
れる。この製造方法(a)1分子あたり少なくとも1つ
の負電荷をもつ官能基を有する染料と、アルカノール・
アンモニウム化合物(alkanol ammonium compound)と
陽イオン・アミド化合物(cationic amide compound)
である陽イオン化合物との溶液を生成し、(b)(a)
で得られた溶液を酸性にし、(c)この酸性溶液を逆浸
透膜(reverse osmosis membrane)を通して循環させる
ことによって、染料分子の少なくとも1個の官能基と結
合している陽イオン化合物を含む濃縮物(concentrat
e)と、染料分子の少なくとも1個の官能基と以前に結
合していた陽イオンを含む透過物(permeate)とを生成
し、(d)必要に応じて水を加え、(e)逆浸透方法に
より、上述の処理を行った染料を濃縮し、(f)少なく
とも一種類のグリコール・エーテルで、処理が完了し
た、濃縮された染料の溶液を生成する、ことから構成さ
れる。溶液の水素指数,pHは約7より低い酸性領域の値
に保っておく。
本発明の製造方法に基づいて製造したインク組成物
は、(a)約5から95%の水とこれと平衡を保つ少なく
とも一種類のグリコール・エーテルから成るベヒクル
と、(b)ベヒクル溶液の約10%以内の量で混在する染
料と、(c)アルカノール・アンモニウム化合物と陽イ
オン・アミド化合物である陽イオン化合物を含み、染料
が有する少なくとも1個の陰性の官能基につき該陽イオ
ン化合物の1分子が少なくとも存在する。特に記載しな
いかぎり、組成率は重量で表わす。
尚、本願発明と同日に提出した「インク組成物」に
は、本願発明記載の製造方法等によって生成されるイン
ク組成物について詳述している。
〔発明の実施例〕
本発明に係る製造方法により得られるインク組成物は
水性ベヒクルと染料とを含む。吸湿性可溶化陽イオンを
インク組成物に加えることによって、インク組成物中の
水の蒸発を減少させ、水性系ベヒクル、特に酸性媒体へ
の染料の溶解度を増大させる。インク組成物のpHは酸性
領域、すなわちおよそ7より低く保つ。
インク組成物のベヒクルは水と少なくとも一種類のグ
リコール・エーテルが含まれる。このグリコール・エー
テルは、好ましくは、H〔O(CnH2n)〕mx−OHで表わ
され、ここでnは1から3までの整数、mは1から4ま
での整数である。本発明の実施に好適なグリコール・エ
ーテルの例としては、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、およびポリエチレングリコール等があ
る。水はベヒクル総量に対し、約5から95%の範囲の量
で存在し、グリコール・エーテル或いは、エーテルで平
衡(balance)が保たれる。ベヒクルは約50%の水とグ
リコール・エーテルとから成ることが好ましい。
このベヒクルに最大約10%の染料、好ましくはアニオ
ン染料(時には酸性染料と呼ばれることがある)を加え
る。加える染料の量は以下の選択条件における関数であ
り、ベヒクルに対する染料の溶解度(これにより染料濃
度の上限が決まる)と所望の印刷時におけるインク濃度
(これにより染料濃度の下限、一般に約0.5%である、
が決まる)とによって大幅に変る。この時点におけるイ
ンク組成物の約6%が染料で構成されることが好まし
い。
本願発明に適合する染料は、一分子当たり少なくとも
一つの負電荷をもつ官能基を有する有機分子である。ス
ホン塩酸(SO3 -)基は本発明の実施により特に効果的で
あるので、このような基を有する染料が望ましい。この
観点から便利な染料は、一分子当たり4つのスルホン酸
塩基を有するフッド・ブラック(FB2)である。スルホ
ン酸塩基の負電荷は最も一般的には陽性のナトリウムイ
オン(Na+)が混在することにより中和される。以下に
詳述するように、酸性媒体におけるアニオン染料の溶解
度は本発明を用いることによって、大きくなるので、他
のアニオン染料も使用することもできる。
ここに開示したインク組成物に利用できる他のアニオ
ン染料の例としては、ダイレクト・レッド9(direct r
ed 9)、ダイレクト・レッド227(direct red 227)、
アシド・イェロー23(acrd yellow 23)、ダイレクト・
イェロー86(direct yellow 86)、アシド・ブルー9
(acid blue 9)、ダイレクト・ブルー86(direct blue
86)、およびアシド・ブルー185(acid blue 185)が
ある。このようなアニオン染料はすべてスルホン酸塩の
官能基を含んでおり、本発明のようにしない場合は酸性
媒体に溶けず、pHが下がるにつれて沈澱する傾向があ
る。
本発明に係る製造方法によって製造したインク組成物
はアルカノール・アンモニウム化合物(alkanol ammoni
um),陽イオンアミド化合物(cationicamide)の群か
ら選択した陽イオン化合物を含む。アルカノール・アン
モニウム陽イオンは一般式、HN+RR′R″で表わされ、
ここで置換基R、R′およびR″のうち少なくとも一つ
は1個から5個までの炭素原子を含む炭素鎖を備え、そ
の炭素鎖の少なくとも一つの炭素原子と結合するアルコ
ール基(−OH)を有する。1つあるいはそれ以上の置換
基が、アルカノール基でない時は、置換基はアルキル基
を含んでよい。陰イオンは一般に塩化物(Cl-)である
が、他の陰イオンもアルカノール・アンモニウム化合物
を生成するのに使用してよい。実際、逆浸透膜を通して
効果的に輸送できるかぎり、どんな陰イオンも好適に利
用することができる。このような他の陰イオンの例では
硫酸塩(SO4 -2)、硝酸塩(NO3 -)、アセチル(CH3C
O2 -)、およびリン酸塩(PO4 -3)等がある。
炭素原子は5個まで許容されるが、これより多く炭素
を含む置換基は染料の可溶化である本願発明の目的を無
効にする傾向がある。更に、与えられた置換基内の各炭
素原子に少なくとも一つのアルコール基を結合させて
も、多価アルコールは低価アルコールより粘性が高いの
で、たとえば、ジオールの方がトリオールより好まし
い。最終インク組成物の粘度は25℃で約50cp以下に保つ
べきである。
本発明の実施に好適なアルカノール・アンモニウム陽
イオンの一例は化学式HN+(C2H5OH)(ここで、R=
R′=R″=C2H5OH)で表わされる、トリエタノールア
ンモニウム陽イオンである。これよりこのトリエタノー
ルアンモニウム陽イオンをTEAH+と呼ぶ。本発明に係る
インク組成物の陽イオン群を例示するこの陽イオンは、
染料のスルホン酸塩基と結合するナトリウム陽イオンを
アルカノール・アンモニウム陽イオンと交換することに
より染料の可溶特性を増加させる。
本実施例に用いられるアルカノール・アンモニウム化
合物はその吸湿性によりインク組成物の水の損失を減少
させる。更に、アルカノール・アンモニウム化合物は、
アミド陽イオンのプロトン化によって、染料を酸性媒体
中に可溶状態にさせる。本実施例に好適に用いられるア
ルカノール・アンモニウム陽イオンの他の例としてはジ
エタノール・アンモニウム陽イオンとモノエタノール・
アンモニウム陽イオン等がある。陽イオンアミド化合物
をアルカノール・アンモニウム化合物の代りに使用する
こともできる。陽イオンアミド化合物の一般式は次の通
りである。
R−C(O)−NH3 + 好適な陽イオンアミド化合物の一例は以下の分子式で
表わされるプロトン化されたホルムアミドである。
HC(O)−NH3 + 以下に詳述するアミド陽イオンとアルカノール・アン
モニウム陽イオンの群を二官能アミド陽イオン(bifunc
tional amide cations)と称する。インク組成物のpHが
上述の二官能陽イオンのプロトン化を妨げるほど充分高
くなると、アニオン染料は、この陽イオンと十分に結合
しなくなってしまう。これにより陽イオンによる染料の
溶解度を向上させるる効果が弱まる。したがって、イン
ク組成物のpHは約7の値より低くしておくのが望まし
い。上述のインク組成物は、それ以上考慮することな
く、ほとんどの型式のインクジェット・プリンタに使用
するのに適している。ただし、熱インクジェット・プリ
ンタについては、以下に述べることを考慮することが必
要である。前述したように、FB2には4個のスルホン酸
塩基の原子団がある。4個のスルホン酸塩原子団全てに
結合する4個のナトリウム陽イオン全てが、二官能アミ
ン陽イオンと置換されれば、コゲーション(kogation)
として知られている現象が起る。コゲーションは、熱イ
ンクジェット印刷に特有な新造語であり、これは、イン
クの泡を用紙サブストレートに向って“発射”する際に
使用する高温抵抗器により高温度に加熱することから染
料の分解が生ずる現象のことをいう。コゲーションは多
数の変数によって大幅に変化するが、その変数の一つに
はTEAH+とFB2を用いる陽イオン置換の度合がある。他の
陽イオン、染料とベヒクルおよび他の操作条件は陽イオ
ン置換に対するコゲーションの依存度に影響する。
FB2の場合、ほぼ等量のナトリウム陽イオンとトリエ
タノール・アンモニウム陽イオン(TEAH+)において、
コゲーションは、受入れることが可能である。コゲーシ
ョンはNa+イオンとTEAH+イオンの比が0:4のとき最もよ
く見られ、4:0のときはあまり見られない。コゲーショ
ンはTEAH+/FB2系に対して約3:1あるいはそれ以下の比の
とき許容可能であることがわかっている。このように、
染料の分子あたり少なくとも一つのナトリウム陽イオン
を二官能アミド陽イオンと置換すべきであるが、分子あ
たり四つのナトリウム陽イオン全てを好ましくは、置換
させない方がよい。
本発明に従って製造するインク組成物は逆浸透(限外
ろ過)(reverse osmosis,ultrafilteration)を用いて
製造するのが望ましい。イオン交換方法を利用してもよ
いが、このような方法はかなりの労力が費やされ、そし
て、ナトリウムイオンとイオン交換を行うために極めて
膨大な量の二官能アミド陽イオンを必要とする。
簡潔に述べれば、本願発明の好適な実施例では、塩酸
HCl等により提供される酸性媒質中で、二官能アミン陽
イオンと塩化物アニオン(TEAH+Cl-)が含まれるアニオ
ン染料の溶液を生成し、そして、逆浸透をおこなうこと
により、過剰のナトリウム・イオンと塩化物イオンが逆
浸透装置の重合体膜を通過する。周知のように、膜を通
過する材料を「透過物」(permeate)と言い、後に残る
ものを「濃縮物」(concentrate)と言う。濃縮物は逆
浸透膜を通して反復循環させ染料分子のナトリウム陽イ
オンを二官能アミド陽イオンと置換する。必要に応じて
水を添加する。水に溶解する染料の溶液は、FB2のよう
な市販の染料は不純物として塩化ナトリウムや硫酸ナト
リウムを含んでいることにより、ナトリウム陽イオンの
濃度が減少するようにあらかじめ逆浸透方法を考慮して
もよい。
前述のインク組成物に用いる逆浸透方法では、濃縮物
は染料陰イオン/ナトリウム陽イオン、二官能アミン
(たとえば、トリエタノール・アンモニウム陽イオン/
塩化物陰イオン)、ナトリウム陽イオン/塩化物陰イオ
ン、および水を含んでいるが、透過物は主としてナトリ
ウム・イオンと塩化物イオン、水と濃縮物にあらかじめ
含有されていた微少量の他イオンとを含んでいる。逆浸
透方法は染料の濃度が濃縮物に1以上のグリコールエー
テルを加えれば、上述のように、所望のインク組成物
(水、グリコール・エーテル、染料および二官能アミ
ン)に生成されるまで続ける。次にpHを、たとえば塩
酸,HCl等を用いてさらに酸性に、あるいは、たとえば水
酸化ナトリウム,NaOH等を用いてよりアルカリ性になる
ように適度に調節する。ただし、いずれにしても、先に
説明したように、pHは約7より低く保っておく。
逆浸透方法では、圧力を加えて不必要なものを膜を通
して追い出す。この膜は代表的には、Osmonics社製の
(ミネソタ州、ホプキンス(Hopkins))「Super 50」
等の酢酸セルローズ等の重合体か、あるいは、De−Sal
社製の(カリフォルニヤ州エスコンディド(Escondid
o))G−50等のポリスルホン等である。
印加する圧力は約1.38×105から約1.38×106Pa(1psi
=6.8947×103Pa)またはそれ以上の範囲である。ただ
し、圧力が高ければ効率も高くなるが(少なくとも一つ
のナトリウム陽イオンを少なくとも一つの二官能アミド
陽イオンと置換させる処理の終了時に残留する染料の量
を測定することによって決定される)より高い圧力は、
また、染料分子をも分子フィルタを通過させる傾向があ
る。このように、圧力は所望の染料保持効率こ必要な処
理時間とによって変えることができる。これらを考慮す
ることによって、染料がFB2で、二官能アミドがトリエ
タノール・アンモニウム陽イオンであるとき約4.14×10
5から約5.52×105Paまでの範囲の圧力を利用することが
望ましい。
逆浸透方法では、最初の装入は、市販のFB2に不純物
として入っているごく微少量のナトリウム含有化合物の
存在によるナトリウム陽イオン,Na+を最小化するため、
FB2等の染料と水とから構成される。逆浸透処理は少な
くとも約1時間、好ましくは約3時間行なわれる。上述
の圧力変数がここで効力をあらわすので、時間と圧力と
は染料と所要効率とによって決まることになる。
二官能アミド陽イオン、たとえば、TEAH+を次に添加
してpHを約7より低くし、望ましくは約3にする。TEAH
+の比は前述したことに基づく。これらの考察と矛盾し
ない好適な開始時の比はNa+濃度の約1.25から1.5倍であ
る。必要に応じて水を時々追加し、処理過程で失われた
分を補う。再び、前述の圧力と時間との考え方がここで
も同様に効力をあらわす。一般には、時間は約15から20
時間である。
塩化物はアルカノール・アンモニウム群と組合せて使
用するには適切な陰イオンであり、塩酸はpHを下げるた
めに用いるのに好適である。最後に、染料を逆浸透処理
で濃縮する。染料の濃度は、グリコールを加えることに
よって、インク中の染料の所望最終濃度を得る。濃縮処
理の所要時間は通常約1時間未満である。
逆浸透処理から組成物を取り出してから、上述するよ
うに、所望のグリコールを組成物に加えて本願発明に係
る組成物を生成する。必要に応じてインク組成物のpHが
約7より低すなるようにpHを調節する。上述の処理は、
全て、室温で便利に操作される。
実施例 染料をNa4 +塩から〔(EtOH)3NH〕4 +塩へ染料フッド
・ブラック2′FB2の転化を以下のように行なった。
Na+イオンの、(EtOH)3NH+で表わされるトリエタノ
ール・アンモニウム陽イオンとの現場交換(in−situ e
xchange)はOsmonic 600M.W.逆浸透膜を用いて行った。
脱イオン水の6%FB2溶液からNa+Cl-塩を除去した。Na+
およびCl-イオンの濃度を観察し、イオン濃度がこれら
イオンと染料のモル比が約2:1になるまで続けた。この
処理の所要時間は約1時間であった。
この時点で、染料は、約50%の対イオンがNa+とな
り、残りがH+という構成であることは明らかである。こ
の染料構造の確認はNa+イオン専有の電極を用いてNa+
オンと染料との化学量論比を比較して行った。モル比が
約2:1になると、化学量論的に過剰のトリエタノール・
アンモニウム化合物をさらに加え、〔(EtOH)3NH〕
と染料の比を約5:1とした。この付加に続き、溶液のpH
をHClを用いて約3に調節した。
KH=8×10-9に基づき、〔(EtOH)3NH〕と(EtO
H)3Nの比は以下の式より約105:1に計算された。
((EtOH)3Nは、トリエタノールアミンであり、以下、
TEAで示す。) Kb=1.25×10-6=〔OH-〕〔TEAH+〕/〔TEA〕 KH=8.00×10-9=〔H+〕〔TEA〕/〔TEAH+〕) ×(〔TEAH+〕/〔TEA〕) =〔H+〕/8.00×10-9 前述の方法は、トリエタノール・アンモニウム化合物
の全てをイオン化し、対イオンとして利用できることを
保証した。このトリエタノール・アンモニウム化合物の
付加の直後にNa+とCl-イオン濃度が共に増加された。Cl
-イオン濃度の増加はTEAH+Cl-の存在あるいはpH調整に
用いられるHClの添加によるものである。Na+イオン濃度
の増加は、染料と結合していたNa+イオンが〔(EtOH)3
NH〕とFB2陰イオンとの競争イオン結合(competitive
ionic exchange)により「遊離」したことと考えられ
る。逆浸透処理はこれらイオンと染料のモル比が再度2:
1になるまで行った。
しかしながら、第1の精製段階に反して、この第2の
精製段階では〔(EtOH)3NH〕によるNa+イオンの陽イ
オン交換のため、Na+とCl-イオンのオフセット濃度を低
くした。この方法は、実質上すべてのNa+イオンを除去
する十分な分離が行われるまで所望の回数だけ繰返すこ
とができる。実際的には、時間制約の経済学から繰返し
数が抑制される。本実施例では、Na+イオンとFB2のモル
比が1:1.4,Cl-イオンとFB2のモル比が1:333になったと
き逆浸透方法を終了した。
続いて、置換された染料を含む溶液から、染料濃度が
分光器(visible spectroscopy)等を用いて12重量%に
なるまで、水を抽出した。(これは、逆浸透方法を用い
て濃縮物から水を連続して抽出することにより行っ
た。)等量(重量)のジエチレングリコールDEGを濃縮
溶液に加え、最終的な置換染料濃度を6%にするととも
に50%DEG−50%水のベヒクルを得た。
表1には、前述にしたがって、ナトリウム・イオンを
TEAH+(トリエタノールアンモニウム陽イオン)と様々
は度合に置換された種々の濃度のFB2(フードブラック
2)染料と数種類のベヒクルのインクに関するコゲーシ
ョンと閉塞のデータが示されている。表1では、濃度は
モル濃度で示されているが、例えば、Na+ 4FB2染料のモ
ル濃度が0.073は6%の濃度と等しい。実験で生成した
すべてのインクのpHは、約6と7のあいだに維持した。
4個のスルホン酸基に結合している4つのトリエタノ
ール・アンモニウム陽イオンを有するフードブラック2
(TEAH+ 4FB2)は、4個のスルホン酸基に結合している
ナトリウム・イオンを有するもの(Na+ 4FB2)と比べ
て、オリフィスの閉塞に関して優れた改善がみられる。
一般に、オリフィスの閉塞の実験結果から、極性の低い
陽イオンがNa+と置換しやすい傾向が示されている。事
実、モノエタノールアンモニウム陽イオンとトリエタノ
ールアンモニウム陽イオンとの間には、実質的な差が見
られた。
溶解度曲線は、水とジエチレングリコールの混合液の
方がトリエタノールアンモニウム陽イオンの溶解度が向
上していることが示されている。このように溶解度の向
上によって、オリフィスの閉塞の改善に寄与しているこ
とが明らかだが、主に陽イオンの水酸化物部分によって
トリエタノールアンモニウム化合物は、相当な量の吸湿
性を提供することに注目されたい。水に対する染料が有
する親和性がかなり高く、これにより、乾燥した染料粉
末は、周囲の相対湿度30%の環境に1時間未満露出させ
ると、タール状になる。
従って、本願発明では、染料の沈澱によってオリフィ
スが詰まることのないインクジェット・プリンタ等に使
用されるインク組成物の製造方法を提供する。本発明に
係る製造方法は、染料が沈澱することなく、低pH環境下
で逆浸透膜を用いて酸性染料の可溶化を行う。
以上の説明より、本発明を多くの変更態様とすること
は、当業者にとって容易である。本発明の趣旨に外れる
ことのないこれらの変更は、全て、本発明の特許請求の
範囲で遂行できるものである。
〔発明の効果〕
以上詳述する本願発明のインク組成物の製造方法で
は、プリンタのオレフェスを詰まらせる等、凝固するこ
となく、インク組成物中の水の蒸発損失を減少させ、さ
らにアニオン染料の酸性媒体に対する溶解度がアルカノ
ール・アンモニウム陽イオンまたはアミド陽イオンが存
在することにより従来より増大したインク組成物を容易
に得ることができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1分子あたり少なくとも1個の負電荷をも
    つ官能基を有する染料とアルカノールアンモニウム化合
    物及び陽イオンアミド化合物からなる群より選ばれた陽
    イオン化合物との溶液を生成し、 前記溶液のpHを7以下に調整し、 前記溶液を逆浸透膜へ循環させ、濃縮物および透過物を
    生成し、前記濃縮物は前記染料の前記官能基とイオン結
    合した前記陽イオンを含むものであり、前記透過物は前
    記染料の前記官能基と結合していた陽イオンを含むもの
    であり、 水および前記陽イオン化合物を前記濃縮物に添加し、 前記染料をさらに逆浸透によって濃縮させ、 前記濃縮された染料をインク溶媒に溶かし、所望の染料
    濃度のインク組成物を生成することを特徴とするインク
    組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】前記染料の陽イオン化合物との溶液を調製
    する前に、不純物を含む染料を水と混合させてから、逆
    浸透膜に循環させて精製することを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載のインク組成物の製造方法。
  3. 【請求項3】前記陽イオン化合物と前記染料の負電荷を
    もつ官能基の比が約1.25から1.5の範囲であることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載のインク組成物の製
    造方法。
  4. 【請求項4】前記インク溶媒は、水とグリコールエーテ
    ルの混合液であることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載のインク組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】前記アルカノールアンモニウム化合物は、
    トリエタノールアンモニウム陽イオンを含むことを特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載のインク組成物の製造
    方法。
  6. 【請求項6】前記染料は、アニオン染料であり、前記負
    電荷をもつ官能基はスルホン酸基であることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載のインク組成物の製造方
    法。
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