JPH0860652A - ネジ継手構造ならびに鋼管杭および鋼管矢板 - Google Patents
ネジ継手構造ならびに鋼管杭および鋼管矢板Info
- Publication number
- JPH0860652A JPH0860652A JP19506094A JP19506094A JPH0860652A JP H0860652 A JPH0860652 A JP H0860652A JP 19506094 A JP19506094 A JP 19506094A JP 19506094 A JP19506094 A JP 19506094A JP H0860652 A JPH0860652 A JP H0860652A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel pipe
- pile
- screw
- joint
- joint portion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Piles And Underground Anchors (AREA)
- Bulkheads Adapted To Foundation Construction (AREA)
Abstract
部の外れが起きにくいネジ継手構造ならびにそれを用い
た鋼管杭および鋼管矢板を提供する。 【構成】 鋼管杭又は鋼管矢板を接続するための雄ネジ
継手部および雌ネジ継手部について、ネジ継手部9のネ
ジはテーパネジであり、そのネジ山の2つの斜面の内、
鋼管本体側の斜面と中心軸とのなす角度が75度以上で
あり、雄ネジ継手部3は鋼管本体1の板厚より小さい段
差のショルダ部を有し、雌ネジ継手部2の外径は鋼管本
体1の外径と同等であることを特徴とするネジ継手構
造。更に、テーパの大きさが、1/3〜1/10である
ネジ継手構造。また、これらの継手構造に基づく雄ネジ
継手部3又は雌ネジ継手部2を、鋼管本体1の少なくと
も1つの端部に備えていることを特徴とする鋼管杭又は
鋼管矢板。
Description
止あるいは土留め等地盤から受ける横方向の力を支える
ことの可能なネジ継手部に適用するためのネジ継手構
造、およびそれを適用した鋼管杭および鋼管矢板に関す
る。
の強化のための基礎杭として用いられることが多いが、
コンクリート等に比べ施工が簡単なことから、地すべり
抑止用あるいは継手を付けて土留め用鋼管矢板としても
用いられるようになってきた。これらの用途では、従来
の基礎杭に比べより大きな曲げに対して抵抗させる傾向
にある。また、市街地での鋼管杭は、杭の施工空間に制
限を受けることから小径厚肉化する傾向にある。
って説明するが、本発明は地すべり抑止用に限定される
ものではなく、上記した地盤から横方向の力を支える目
的の鋼管杭を対象としており、他に土留め用鋼管杭、基
礎杭および鋼管矢板にも適用される。
地すべりが起こり易い地すべり地帯に主に設置される。
従って、その施工場所は山間部等の急傾斜地であること
が多く、杭打ち機等の重機の搬入が困難である。また、
その他の特別な機械も使用しにくく、使用したとしても
不経済である。そのため、一般に打撃により杭を打ち込
むことは不可能であり、地盤を予め削孔し(プレボーリ
ング)、その孔に杭を建て込んでいる。
の外に、一般の鋼管杭に比べて、外径が小さい割に厚さ
が大きい(小径肉厚杭)という特徴がある。また、地す
べりの際の土圧に耐えるために、継手の部分にも杭本体
と同等の強度(特に曲げ強度)が要求される。
質等の状況により相違するが、一般に20〜30mに達
する場合が多い。通常、輸送等の制限があるため、複数
の杭を現場で接続(継杭)しながら施工している。この
継杭作業は、不安定な作業環境下で行われるため迅速に
行われる必要があり、同時に確実な作業が要求される。
業により実施されていたが、種々の欠点があった。ま
ず、継杭作業に多くの時間を要しており、例えば、外径
300mm×厚さ30mm程度の鋼管杭の溶接作業でも、継杭作
業の場合は2 〜3 時間必要である。次に、現場が山間部
で天候が変わり易いため、溶接部の品質が天候に大きく
左右され、溶接部の強度等にばらつきが多くなる。ま
た、現場の作業環境が悪く、優れた溶接技能者を確保し
にくい。
合、限られた空間と時間内で施工しなければならない場
合が多く、また築造される構造物と隣地境界との距離が
短いことが多い。これらの理由から、鋼管矢板の施工は
短時間で行うことが要求され、かつサイズは小径肉厚の
ものが使用される傾向にある。
の防止のため中掘り工法か先掘り建て込み工法で施工さ
れるのが大半である。これらの工法は打撃工法に比べ施
工速度が遅いという問題があり、かつ従来鋼管矢板の接
合は溶接接合に限られていたため、施工時間の3〜5割
程度を占めかつ雨天での施工が困難である溶接接合の時
間の短縮が課題の一つである。この解決策として鋼管矢
板を建て込み前に横に置いて溶接する方法もあるが、こ
の場合にも施工上建て込める長さの限界があり、かつ溶
接ヤードを別途設けなければならないという問題点を有
しているため、抜本的な解決策になっていない。市街地
で使用される鋼管矢板の寸法は通常外径が500mm〜
1000mm程度で肉厚9〜14mmである。しかし、
前記の隣地との境界の問題からさらに外径を小さくし板
厚を厚くする傾向にある。
管杭や、地下の橋の下など施工空間の高さに制限のある
場所で施工する鋼管杭の場合、主に施工上の理由により
杭は小径肉厚で、1組の杭を構成する各杭は短いものを
使用する。そのため、杭の接合の時間の短縮は重要な課
題である。また、閉鎖された場所で施工する場合、溶接
を行うと作業環境が悪化する。さらに、化学工場内など
火器の使用を許可されない場合、溶接接合が行えない。
て、継杭にネジ継手を用いる技術が検討され、いくつか
の技術が開示されている。
技術という) 図12は、この公報に記載された鋼管杭の継手の断面を
示す断面図である。図中、1は鋼管杭、19は継手金物
(ニプル)、2は雌ネジ継手部、3は雄ネジ継手部をそ
れぞれ示す。雌ネジ継手部2、2と雄ネジ継手部3、3
は、それぞれ図中の上半分と下半分で互いに逆ネジにな
っている。継杭作業は、継手金物19を図示しない機械
で上下の鋼管杭1、1の雌ネジ継手部2、2にネジ込む
ことにより実施する。
術という) 図13は、この公報に記載された鋼管杭の継手の断面を
示す断面図である。図中20は継手金物(ソケット)を
示し、他の符号は図12に同じである。ネジ継手部2、
2は、それぞれ互いに逆ネジになっている。継杭作業
は、継手金物20を上の鋼管杭1の雄ネジ継手部3と、
図示しない下の鋼管杭の雄ネジ継手部にネジ込むことに
より実施する。
れた鋼管杭の外観を示す正面図である。図中9は継手部
を示し、他の符号は図12、図13に同じである。
術という) 図15は、この公報に記載された鋼管杭の継手の外観お
よび断面を示す正面図である。図中の符号は図12、図
13に同じである。この技術は、建造物等の基礎杭を対
象としたネジ継手式鋼管杭を用いるものである。雌ネジ
継手部2は、図中上方の鋼管杭1の管端を拡大(拡管)
して加工してあり、雄ネジ継手部3は、図中下方の鋼管
杭1の管端にそのまま加工してある。継杭作業は、上方
の鋼管杭1を図示しない機械により回転させ、ネジ込む
ことにより行う。
術という) 図16は、この公報に記載された鋼管杭の継手の外観と
断面を示す正面図である。また、図17は、継手部の断
面を拡大して示した拡大断面図である。これらの図中、
21はフランジを示し、他の符号は図12、図13に同
じである。雌ネジ継手部2、2と雄ネジ継手部3、3
は、従来技術、と同様、それぞれ図中の上半分と下
半分で互いに逆ネジになっている。継杭作業は、継手金
物19を図示しない機械で上下の鋼管杭1、1の雌ネジ
継手部2、2にネジ込むことにより実施する。
の従来技術は地すべり抑止杭、鋼管杭、鋼管矢板に用い
た場合、それぞれ次のような問題点がある。
ル)の外径が、鋼管本体に比べてかなり小さくなるた
め、断面係数を鋼管本体と同等とすることが困難であ
る。地すべり抑止杭の場合、鋼管の管厚は通常は外径の
10%程度はあるので、継手金物の外径は鋼管本体の外
径の80%程度となる。管の場合、断面係数は外径の3
乗に比例するので、継手金物の断面係数は鋼管本体の約
51%に低下することになる。なお、この場合、継手金
物の断面係数を鋼管本体と同等にするには、継手金物の
管厚さを数倍に増加させれば不可能ではないが、計算す
ると鋼管本体の外径の25%程度の厚さが必要となり、
重量等の点で実用性に乏しい。
まで、ネジ山の数だけ継手金物を回転させる必要があ
る。地すべり抑止杭、鋼管杭、鋼管矢板用鋼管杭におい
ては、ネジ山の数は15〜30山程度となるため、吊荷
重をコントロールしながら、人力で多数回回転させるこ
とは困難である。結局、ネジ込みのために特別な機械が
必要であり、これを山岳斜面上の狭い用地内や市街地の
限られた用地内で施工する地すべり抑止用鋼管杭や鋼管
矢板に用いることはできない。
ネジとなっているため、上下の鋼管杭に同時にネジ込む
必要がある。もしずれると、先にネジ込みが始まった方
の鋼管杭が継手金物の中央に到達しても、他方が到達せ
ず隙間があくことになる。この隙間をなくして締め付け
るためには、一方の杭を回転させる必要があるが、そう
すると、今度はそちらの杭と継手金物の間のネジが緩む
という問題がある。
ト形式のため、外径が鋼管杭の外径より大きくなる。従
って、地盤に削孔する孔の内径を、鋼管杭の外径より大
きくする必要があり、施工コストが増大する。その結
果、一般に工事費全体が前述の溶接による継杭作業より
高くなり、現実的でない。また、鋼管矢板の場合、継手
部に矢板継手部材を取り付けることが困難である。
本体と同等にできるが、鋼管杭の雄ネジ継手部は、ネジ
加工で肉厚が減るため本体より断面係数が低下するのみ
ならず、引張強度、剪断強度いずれも低下する。
ネジとなっているため、従来技術と同様、上下の鋼管
杭のネジ込みを一致させるのが困難である。
様、継手部の外径が鋼管本体の外径より大きくなる。そ
の結果、地盤に削孔する孔の内径を、鋼管本体の外径よ
り大きくする必要があるため、施工コストが増大する。
また、矢板継手を取り付けて鋼管矢板として用いること
ができない。
管杭をそのまま又は拡径してからネジ加工するため、ネ
ジの谷部で肉厚が減ることが避けられない。そのため、
鋼管杭の雌ネジ継手部は、杭本体より断面係数が低下す
るのみならず、引張強度、剪断強度いずれも低下する。
とにより曲げ強度を大きくすることができると記載され
ているが、締め付け力は理論上曲げ強度の増加には寄与
しない。その他、この技術は、従来技術と同様の形式
の継手を用いており、従って、継手金物の曲げ強度が低
く、ネジ込みに要する回転数が多く、逆ネジのため締め
付けが困難という同様の問題がある。
いくつかある。まず、いずれの技術においても、ネジ込
み作業においてトルク管理が必要である。トルク管理の
ためには特別な機械が必要であり、市街地で施工する鋼
管杭、鋼管矢板及び山岳斜面上の狭い現場で施工する地
すべり抑止用鋼管杭の継手としては不適当である。
用するが、これは継手部に対して、曲げの内側には圧縮
力、曲げの外側には引張力として同時に作用する。その
際、従来技術で用いられているネジ継手のネジ山には、
半径方向の分力が発生する。従来技術では、ネジ山の斜
面が中心軸の方向に対してなす角度があまり大きくない
(通常60度)ので、大きな分力が発生する。その結
果、雄ネジが内側に雌ネジが外側に変形し、いわゆるネ
ジ山の逃げが大きくなり、継手管が楕円形に変形し、最
終的にネジの結合状態が保てなくなるという問題があ
る。
継手部の断面を示す断面図である。図18に示すネジ継
手部のネジ山の断面は、通常の三角形であり、図19は
台形、図20は矩形のネジが加工されている。この中
で、三角形と台形の断面のネジ山を持つネジ継手は、ネ
ジ山の斜面が、継手の引張・圧縮方向に対して60度前
後の角度となっている。また、図20の矩形の断面のネ
ジは、上記のような問題はないが、ネジ込みの際の摩擦
力が大きく、ネジ込み作業が困難となる。
決するため、傾斜地や都市部等の施工上不利な環境でも
継杭作業が容易となり、かつ、曲げ変形に対して継手部
の外れが起きにくいネジ継手構造ならびにそれに基づく
ネジ継手を備えた鋼管杭および鋼管矢板を提供する。
杭又は鋼管矢板を接続するため鋼管本体の端部に設けら
れる雄ネジ継手部および雌ネジ継手部のネジ継手構造に
おいて、(イ)このネジ継手部のネジはテーパネジであ
り、(ロ)このネジ継手部のネジ山の2つの斜面の内、
鋼管本体側の斜面と中心軸とのなす角度が75度以上で
あり、(ハ)雄ネジ継手部は、鋼管本体の板厚より小さ
い段差のショルダ部を有し、(ニ)雌ネジ継手部の外径
については、鋼管本体の外径と同等であることを特徴と
するネジ継手構造である。
ーパの大きさが、1/3〜1/10であることを特徴と
する請求項1のネジ継手構造である。
記載の継手構造に基づく雄ネジ継手部又は雌ネジ継手部
を、鋼管本体の少なくとも1つの端部に備えていること
を特徴とする鋼管杭又は鋼管矢板である。
手部に設けられたネジ山の数が多くても、ネジ込みの最
初から継手部を回転させる必要はない。このネジ継手部
の軸方向の移動だけで、ネジ山にして数山を残す程度ま
で、雄ネジと雌ネジを重ね合わせることができる。従っ
て、数回の回転でネジ込みが完了する。
継手部の肉厚をこれを取りつける鋼管本体の板厚よりそ
れ程厚くせずに、継手の強度を確保することができる。
一般に、ネジ継手においては、その付け根の部分(鋼管
本体側)の断面性能が鋼管本体と同等かそれ以上であれ
ばよいことが知られている。従って、ネジ継手部の肉厚
を端部に近づくにつれて薄くすること、即ちテーパネジ
とすることは強度上全く問題がない。
(ネジの部分)は、鋼管本体の外径より雌ネジ継手部の
端部の肉厚だけ小さくなるが、テーパネジであるためそ
れ程小さくせずに済む。従って、雄ネジ継手部の肉厚を
鋼管本体と比べて多少厚くするだけで、鋼管本体と同等
の断面係数が得られることになる。
用した場合は、双方のネジ継手部のネジ山の斜面のうち
鋼管本体の方向を向いている斜面、即ち鋼管本体側の斜
面に力が作用し、半径方向の分力を発生する。この分力
は、中心軸と斜面とのなす角度θを大きくすることによ
り減少し、θが90度の場合0となる。この発明ではこ
の角度θを75度以上、好ましくは80度以上、更に好
ましくは85度以上としているので、通常のネジ山(θ
は60度前後)に比べて、半径方向の分力を1/2程度
以下にまで小さくできる。その結果、同じ大きさの引張
力に対して雄ネジと雌ネジのネジ山どうしの逃げが少な
くなるので、ネジの結合状態を保ち易くなり曲げの外側
におけるネジの外れが起こりにくくなる。
いるので、雌ネジ継手部の端部とこのショルダ部とを密
着できるよう加工しておくことにより、鋼管杭等からこ
のネジ継手部に作用する圧縮力の一部を受け止めること
ができる。従って、曲げの内側におけるネジ継手部のネ
ジ山どうしの外れを防ぐことができる。
継手部をネジ込んで行くと、最終的にこのショルダ部に
雌ネジ継手部の端部(先端)が接触し、それ以上の無理
なネジ込みが防止され、ネジ山の破壊を回避できる。こ
のショルダ部の段差の寸法は、鋼管本体の板厚より大き
くなると、雄ネジ継手部の断面係数が小さくなるので、
鋼管本体の板厚より小さくする。
つける鋼管本体と同等とすることにより、ネジ継手部を
含めた鋼管杭全体又は鋼管矢板全体の外径が同一とな
る。
ーパの大きさの限定理由を説明する。まず、上限の1/
3は、継手強度を確保するための数値限定であり、テー
パの大きさが1/3を超えるとネジ部の中心軸方向の長
さが短くなり、必要なネジ山の数が確保できなくなるた
め強度が確保できない。
通常の平行ネジに近くなり、雄ネジ継手の端部の外径と
雌ネジ継手の端部の内径との差(クリアランス)が小さ
くなる。その結果、継杭作業における先行杭と後行杭の
ネジ継手部が合わせ難くなる。また、テーパが小さいと
ネジ込みに要する鋼管杭または鋼管矢板の回転数が増加
し、テーパネジによるネジ込みの容易さが損なわれる。
以上より、ネジ継手部のテーパの大きさについて、1/
10以上、1/3以下とする。
の発明のネジ継手構造が鋼管杭又は鋼管矢板に適用され
ているので、ネジ継手部のネジ込みに要する鋼管本体の
回転数も少なくて済む。従って、鋼管杭又は鋼管矢板を
接続する継杭作業が容易となる。また、ネジ継手の強度
が鋼管本体と同等又はそれ以上であるので、曲げ変形等
に対する強度に関して、長尺の鋼管杭又は鋼管矢板を用
いた場合と同等の性能が得られる。
面を示す正面図である。図中、1は鋼管本体、1cは鋼
管本体の外面、1dは鋼管本体の内面、2は雌ネジ継手
部、3は雄ネジ継手部をそれぞれ示す。図2は、上記実
施例のネジ継手部の断面を示す断面図である。図中、2
aは雌ネジ継手部の先端部、8はショルダ部をそれぞれ
示し、他の符号は図1に同じである。
ネジ山の断面形状を示す断面図である。図中、Rはネジ
継手をネジ込む方向、14はネジ山の端部側の斜面、1
6はネジ山の本体側の斜面を示し、他の符号は図1に同
じである。ネジ込む方向Rは、継手の端部側の方向でも
ある。
おけるネジ継手部について、ネジ山の接触状況を示す断
面図である。図中、15は接触部、17は隙間を示し、
他の符号は図1および図3に同じである。接触部15
は、ネジがテーパネジであるため、ネジ山の断面形状が
直線であっても斜面の一部の接触に留まり、平行ネジに
比べてネジ込みの際の摩擦力を軽減できる。
の斜面については、中心軸となす角度を45〜85°、好ま
しくは60〜85°とするのがよい。下限未満では、ネジ込
みの際の接触面(ネジ山の斜面)に作用する垂直抗力が
大きくなり、それに伴いこの接触面に作用する摩擦力が
大きくなるため、ネジ込み作業が困難となる。
の上限は、図4に示したネジ山の斜面の間の隙間17を
確保するための制限である。この上限を超えると隙間1
7が小さくなり過ぎ、矩形ネジの場合と同様ネジ込みの
過程でネジ山の2つの斜面が両側とも接触するようにな
る。その結果、摩擦力が大きくなり、ネジ込み作業が困
難となる。
て、その断面形状の一部、好ましくは端部側の斜面全部
の断面形状を曲線に加工しておけば、図4に示した接触
部15は基本的に線接触となり、ネジ込みの際の摩擦力
が大幅に軽減できる。
応力状態を示す説明図である。図中、1は鋼管杭、9は
ネジ継手部、18は中心軸を示す。中心軸18を境に、
応力状態は、曲げの外側で引張、内側で圧縮となる。
無かった場合の、曲げ変形におけるネジ継手部の変形挙
動を示す説明図である。図中、2aは雌ネジ継手部の先
端部を示す。曲げの内側で圧縮された時、ショルダ部が
あれば、先端部2aがそこに密着することにより、圧縮
力を緩和できる。しかし、この図の場合はショルダ部が
無いので、圧縮力をネジ継手のネジ山の端部側の斜面で
受け止める必要がある。この斜面は、中心軸とのなす角
があまり大きくないので、半径方向の分力が無視できな
い大きさで発生し、最終的にネジが外れることになる。
断面を示す断面図である。図中、4は溶接部、9はネジ
継手部、10はネジ結合部をそれぞれ示し、他の符号は
図1に同じである。
の寸法を有する鋼管を使用した。この鋼管本体を2本用
意し、1本の鋼管の端部にテーパ状の雌ネジ継手部を、
他の1本の鋼管の端部にテーパ状の雄ネジ継手部を、そ
れぞれ工場で溶接して製作した。材料は、杭本体1、1
が65キロ級の鋼、ネジ継手部がそれより材料強度が高
い80キロ級の鋼を用いた。
(中心軸方向の距離に対する外径又は内径の変化量)を
1/6 、ネジのピッチを8.5mm 、ネジ山の高さを2.4 〜2.
5 mmとして加工した。ネジ山の斜面の角度は、中心軸に
対して、端部側は60度、本体側は87度にそれぞれ形成し
た。
もショルダ部に近い部分で、鋼管本体と同等以上とする
ことにより、ネジ継手部の強度を鋼管本体の強度と同等
以上とすることができる。一般に、ネジ継手部に作用す
る力は、鋼管本体側では鋼管本体と同様の大きさであり
端部に近づくにつれて低下する。従って、少なくともこ
のショルダ部で肉厚が確保されていれば、端部に近づく
につれて肉厚を薄くしても継手強度の点で何ら問題はな
い。
調べた。図9は、ネジ継手部の曲げ強度を調べるため
の、4点載荷純曲げ試験の概要を示す説明図である。図
中、11は支点、12は載荷点、Pは試験荷重をそれぞ
れ示す。試験条件は、支点11、11の間隔が5400mm、
載荷点12、12の間隔が1500mmである。試験材にはネ
ジ継手部を曲げ中央に配置したもの、比較材には試験材
の杭本体と同じ材質、寸法の鋼管を用いた。
線図である。図中、縦軸は荷重(tf:トン重)、横軸は
中央部の変位(中央変位:mm)、曲線Aは試験材、曲線
Bは比較材の結果をそれぞれ示す。図より、試験材(ネ
ジ継手部)においては、同一の変位に対する荷重が比較
材(杭本体)と同等かそれよりやや大きいことがわか
る。
断面降伏荷重(118.45tf)は、鋼材の降伏強度から理論
的に推定した値である。ここで、前者は曲げ変形におけ
る応力が最大となる部分(一般に杭の外縁)が降伏し始
める時の荷重、後者は杭全体が降伏する(曲げ破壊す
る)時の荷重である。また、この図の試験では、中央変
位50〜100mm 付近に荷重0 に戻る荷重・変位曲線がある
が、これは曲げ試験の途中で一旦除荷し再度載荷したた
めである。図にも見られるとおり、載荷後は除荷前の状
態に戻っており、曲げ試験としては試験を中断せず連続
して行った場合と同等の結果となることが知られてい
る。
25mmの寸法を有する鋼管を使用し、材料は、杭本体1、
1が65キロ級の鋼、ネジ継手部がそれより材料強度が
高い80キロ級の鋼を用いて曲げ試験を行った。
1/4 、ネジのピッチを8.7mm 、ネジ山の高さを3.0mm と
して加工した。ネジ山の斜面の角度は、中心軸に対して
端部側は80度、鋼管本体側は87度にそれぞれ形成した。
このネジ継手部の曲げ強度を調べた。試験方法および試
験条件は、図10に示した実施例におけると同様であ
る。
位線図である。図中、縦軸、横軸、曲線A、曲線Bは、
図9に同じである。図より、試験材(ネジ継手部)にお
いては、同一の変位に対する荷重が、比較材(杭本体)
と同等かやや大きいことがわかる。
曲げ強度を、鋼管杭本体の曲げ強度と同等かやや大きく
することができる。その結果、この発明の鋼管杭は、継
杭された状態で、ネジ継手部を含む全長にわたって、杭
本体と同等の曲げ強度即ち曲げ耐力をほぼ均一に有して
いることがわかる。
鋼管杭を除き、通常の外径の範囲(外径300 〜800 )で
は、ピッチ5mm 以上15mm以下、ネジ山の高さ2mm 以上5m
m 以下とするのが好ましい。その理由は、次のようにな
る。
なりすぎ、ネジ込みのための回転数が増加し、継杭作業
の能率が低下する。また、ネジ山の数が多くなるためネ
ジ込みの際の摩擦力が大きくなり、人力でのネジ込み作
業が困難となる。ピッチが15mmを超えると、ネジ山の数
が少なくなり、継手強度が低下する。また、ネジ山1個
当たりの負担する力が大きくなり、ネジ山の側面の応力
が高くなりすぎる。
すぎ、曲げ荷重によるネジ継手部の変形で容易に抜けて
しまう。ネジ山の高さが5mm を超えると、ネジの底部が
肉厚不足となる。また、ネジ山の斜面の接触面積が増加
し、摩擦力が大きくなる。その結果、人力でのネジ込み
作業が困難となる。
したが、鋼管矢板においても基本的には適用可能であ
る。
業を実施した。図11は、継杭作業の様子を示す説明図
である。図中、5はワイヤ、6は仮設足場、7は作業
者、13は孔、22は山岳斜面をそれぞれ示し、他の符
号は図1〜2に同じである。
を用いて後行杭1bを吊り下げ、先行杭1aと中心軸を
合わせた後、ワイヤ5を繰出し徐々に後行杭1bを降下
させた。更に、後行杭1bの雄ネジ継手部3の先端を先
行杭1aの雌ネジ継手部2の中に降下させ、それ以上降
下できなくなったところで、ワイヤ5の繰り出しを停止
した。
1bの重量の一部をワイヤ5で負担するように、半吊り
状態にした。この状態で、仮設足場6の上の作業者7
が、後行杭1bを約2回転手動で回転させネジ継手部を
ネジ込んだ。双方のネジ継手部のネジ山は接触している
が、後行杭1bの重量は一部がかかるのみであるから、
容易に回転可能である。次いで、チェーントングを後行
杭1bに掛け回して、雌ネジ継手部2の先端が雄ネジ継
手部3のショルダ部に当たるまで、更に約1.5回転締
め込んだ。
作業に特別な機械を必要としないので、ネジ継手の締め
付けやトルク管理のための機械の搬入が不要である。こ
れは、道路が整備されていない山間部の斜面のような現
場では、非常に意味がある。また、図に見るように、作
業床は作業者が作業できればよいので仮設足場6でよ
く、機械を据えつけるような本格的な作業デッキを構築
する必要はない。従って、この発明の鋼管杭を用いるこ
とにより、継杭作業のための付帯作業も大幅に削減でき
る。
は、次のとおりである。調査は、外径350mm 、厚さ20m
m、長さ7mの鋼管杭を用いた。ネジ継手の寸法諸元は、
テーパ1/6 、ネジ山の高さ2.5mm 、ピッチ8.7mm であ
る。
施し、上記の鋼管杭50本について、5 本ずつ継杭して全
長35m の地すべり防止用鋼管杭を10本、傾斜地面に建て
込んだ。従って、継手数は、各地すべり防止用鋼管杭に
ついて4箇所、合計40箇所である。継杭作業における後
行杭のネジ込みは、作業者2人で行った。
り平均で18分であり、その内ネジ込みに要した時間は
僅か4分で済んだ。作業性も、作業者2人で容易にネジ
込みができた。比較のため、上記の鋼管本体部分に開先
加工を施した鋼管杭について、以前から行われている溶
接による継杭作業を行った。溶接による継杭作業では、
継杭作業時間は継手1箇所あたり平均で90分もかかっ
た。
ジ継手部に適用するネジ継手構造に、テーパネジを用い
ているので、ネジ込みに要する回転数が大幅に削減さ
れ、人力で容易にネジ込みが可能となる。その結果、締
め付け用の機械を用いる必要がなくなり、継杭作業の準
備も含め作業全体の工事期間及び費用を大幅に低減でき
る。
状を適切に規定することにより、ネジ継手部の外径を鋼
管本体より拡大することなく、ネジ継手部の強度を鋼管
本体と同等あるいはそれ以上とすることができる。
面図。
形状を示す断面図。
状況を示す断面図。
す説明図。
を示す説明図。
図。
図。
図。
図。
図。
図。
面図(3角ネジ)。
面図(台形ネジ)。
面図(矩形ネジ)。
Claims (3)
- 【請求項1】 鋼管杭又は鋼管矢板を接続するため鋼管
本体の端部に設けられる雄ネジ継手部および雌ネジ継手
部のネジ継手構造において、(イ)このネジ継手部のネ
ジはテーパネジであり、(ロ)このネジ継手部のネジ山
の2つの斜面の内、鋼管本体側の斜面と中心軸とのなす
角度が75度以上であり、(ハ)雄ネジ継手部は、鋼管
本体の板厚より小さい段差のショルダ部を有し、(ニ)
雌ネジ継手部の外径については、鋼管本体の外径と同等
であることを特徴とするネジ継手構造。 - 【請求項2】 ネジ継手部のネジのテーパの大きさが、
1/3〜1/10であることを特徴とする請求項1のネ
ジ継手構造。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の継手構造に
基づく雄ネジ継手部又は雌ネジ継手部を、鋼管本体の少
なくとも1つの端部に備えていることを特徴とする鋼管
杭又は鋼管矢板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19506094A JP2882286B2 (ja) | 1994-08-19 | 1994-08-19 | ネジ継手構造ならびに鋼管杭および鋼管矢板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19506094A JP2882286B2 (ja) | 1994-08-19 | 1994-08-19 | ネジ継手構造ならびに鋼管杭および鋼管矢板 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0860652A true JPH0860652A (ja) | 1996-03-05 |
| JP2882286B2 JP2882286B2 (ja) | 1999-04-12 |
Family
ID=16334894
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19506094A Expired - Fee Related JP2882286B2 (ja) | 1994-08-19 | 1994-08-19 | ネジ継手構造ならびに鋼管杭および鋼管矢板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2882286B2 (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2000045267A (ja) * | 1998-07-29 | 2000-02-15 | Geotop Corp | 継杭施工方法 |
| JP2006283314A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Jfe Steel Kk | 地すべり抑止用鋼管杭の継手構造及びこれを備えた地すべり抑止用鋼管杭 |
| JP2010149548A (ja) * | 2008-12-24 | 2010-07-08 | Kayaba Ind Co Ltd | 車高調整装置 |
| JP2016151114A (ja) * | 2015-02-17 | 2016-08-22 | 鹿島建設株式会社 | 鋼管矢板の接続構造 |
| CN112211185A (zh) * | 2020-09-29 | 2021-01-12 | 王庆利 | 一种旋进式圆钢管混凝土桩接长结构及施工方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2827845B2 (ja) | 1993-09-30 | 1998-11-25 | 日本鋼管株式会社 | 地すべり抑止用鋼管杭 |
-
1994
- 1994-08-19 JP JP19506094A patent/JP2882286B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2000045267A (ja) * | 1998-07-29 | 2000-02-15 | Geotop Corp | 継杭施工方法 |
| JP2006283314A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Jfe Steel Kk | 地すべり抑止用鋼管杭の継手構造及びこれを備えた地すべり抑止用鋼管杭 |
| JP2010149548A (ja) * | 2008-12-24 | 2010-07-08 | Kayaba Ind Co Ltd | 車高調整装置 |
| JP2016151114A (ja) * | 2015-02-17 | 2016-08-22 | 鹿島建設株式会社 | 鋼管矢板の接続構造 |
| CN112211185A (zh) * | 2020-09-29 | 2021-01-12 | 王庆利 | 一种旋进式圆钢管混凝土桩接长结构及施工方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2882286B2 (ja) | 1999-04-12 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP5335200B2 (ja) | スパイラル鋼管杭 | |
| US8079781B2 (en) | Push pier assembly with hardened coupling sections | |
| US20070243025A1 (en) | Helical anchor with hardened coupling sections | |
| JP2882286B2 (ja) | ネジ継手構造ならびに鋼管杭および鋼管矢板 | |
| JP4645268B2 (ja) | 地すべり抑止用鋼管杭の継手構造及びこれを備えた地すべり抑止用鋼管杭 | |
| CN202417556U (zh) | 渐进让压复合式可伸长锚杆 | |
| JP4452060B2 (ja) | 鋼管杭頭部の接合構造および鋼管杭頭部の施工方法 | |
| JP3216048B2 (ja) | ねじ込み式鋼管杭 | |
| US5286142A (en) | Reduced moment anchor hub | |
| JP2827845B2 (ja) | 地すべり抑止用鋼管杭 | |
| JP2001348867A (ja) | ねじ込み式鋼管杭及びその施工方法 | |
| JP2800656B2 (ja) | 地すべり抑止用鋼管杭 | |
| JP4508854B2 (ja) | 杭とフーチングの接合構造 | |
| JPH05339937A (ja) | 中空管の接合構造 | |
| JPH10183617A (ja) | パイルアンカー | |
| JPS59228521A (ja) | 地すべり防止杭 | |
| KR101217488B1 (ko) | 기초파일 연장구조 | |
| CN211036968U (zh) | 一种快速锚锭桩 | |
| CN115324070A (zh) | 一种螺旋锚基坑支护结构及施工方法 | |
| JP2002256549A (ja) | 鋼管および鋼管杭の接続構造 | |
| KR100370177B1 (ko) | 거더의 외부강선 보강을 위한 압축형 단부브라켓 | |
| JPH0525966B2 (ja) | ||
| JPH08246444A (ja) | ねじ継手付き鋼管杭 | |
| JP4059751B2 (ja) | トンネル覆工内面保護・補強用のセグメント及びトンネル覆工内面保護・補強構造 | |
| JP6905813B2 (ja) | 合成セグメント及びリング体 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19990105 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080205 Year of fee payment: 9 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090205 Year of fee payment: 10 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100205 Year of fee payment: 11 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100205 Year of fee payment: 11 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110205 Year of fee payment: 12 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120205 Year of fee payment: 13 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120205 Year of fee payment: 13 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130205 Year of fee payment: 14 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130205 Year of fee payment: 14 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |