JPH0864200A - 二次電池用電極および該電極を有する二次電池 - Google Patents

二次電池用電極および該電極を有する二次電池

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JPH0864200A
JPH0864200A JP6220892A JP22089294A JPH0864200A JP H0864200 A JPH0864200 A JP H0864200A JP 6220892 A JP6220892 A JP 6220892A JP 22089294 A JP22089294 A JP 22089294A JP H0864200 A JPH0864200 A JP H0864200A
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secondary battery
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plasticizer
battery
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JP6220892A
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Toshishige Fujii
俊茂 藤井
Toshiyuki Osawa
利幸 大澤
Nobuo Katagiri
伸夫 片桐
Toshiyuki Kahata
利幸 加幡
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高強度でフレキシブル、かつ高エネルギー密
度の二次電池および該電池に使用し、その目的を達成す
ることのできる電極の提供。 【構成】 少なくとも1種類の電気化学的に酸化還元反
応を示す高分子材料を有する電池用電極において、前記
高分子材料が可塑剤を含有するものであることを特徴と
する二次電池用電極および該二次電池用電極を正極とし
て使用した二次電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は高強度でフレキシブル、かつ高エ
ネルギー密度の二次電池および該電池に使用する電極に
関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】リチウムイオンが正極と負
極の間を行き来することを基本とする二次電池(以下リ
チウム二次電池と略記する)は、鉛畜電池やニッケル−
カドミウム電池より単純な構成で良い上に、理論上最も
高い起電力を持つから極めて注目されている。そして、
1970年代には金属リチウムを負極活物質として二硫
化チタンを正極活物質とする二次電池が、1987年に
は前記二次電池の正極活物質を二硫化モリブデンに変え
た二次電池が市販されるまでに開発が進んでいる。ま
た、1987年には金属リチウムを負極活物質としポリ
アニリンを正極活物質とする二次電池が実用化され、こ
のほかにも導電性ポリマーを電極とするリチウム二次電
池の開発が進んでいる。しかし、現在発表されている試
作電池はリチウム二次電池の能力を充分に生かしている
とは言えず、この主因の一つは電極性能が悪いため、と
考えられている。リチウム二次電池に使用される正極活
物質としては、チタン、モリブデン、ニオブ、クロム、
マンガン、バナジウム、コバルト等のカルコゲン化合物
のほか、ポリアニリンやポリピロール等の導電性有機高
分子化合物等が検討されている。しかし、前記のカルコ
ゲン化合物を正極にすると、充・放電の際の電極反応時
にカオチンの電極内拡散速度が遅く、そのため急速充・
放電がむずかしい上に過放電では可逆性が悪い難点もあ
る。また、無機活物質を電極にする場合は成型に結着剤
を使用するが、一般に使われているテフロン粉末等を結
着剤にする場合は、加圧・加熱成形法で充分に機械的強
度が大きい電極を得るのがむずかしい。
【0003】電極形成用の結着剤には、電解液に不溶な
上に均一溶触が困難な高融点微粉末状の結着剤を使用す
るのが望ましく、一般にポリエチレンやテフロン等のポ
リオレフィン系高分子の微粉末が使われている。そし
て、無機活物質微粒子は結着剤微粉末と良く混合して加
熱・加圧すると固定されるが、リチウム二次電池の充・
放電では活物質結晶中へのリチウムカチオンの挿入・放
出が繰り返されるから、活物質としての能力を持たない
前記結着剤がリチウムカチオンの挿入・放出効率を下げ
る上に、電極単位容量あたりのエネルギー効率の低下も
招くことになる。
【0004】リチウム二次電池の電極活物質に使用され
る導電性高分子は、成形や加工面でプラスチックの利点
を生かすことができる上に、これを電極活物質とした二
次電池では100%の放電をくり返しても高いサイクル
特性を示すことができる。しかし、導電性高分子を電極
活物質にした二次電池では、活物質の密度が小さいため
に体積エネルギー密度が低下するような問題がある。一
方、導電性高分子にアニオンを可逆的に挿入・放出さ
せ、この電極反応で二次電池を形成させることも試みら
れているが、この場合は負極でカチオンの出し入れが行
われるから、電解液中に該電極反応に充分に足りるだけ
の電解質が必要になる。また、この場合は充・放電反応
に伴って電解液濃度が大きく変わるから液抵抗などの変
化が大きく、充・放電反応を円滑に進めるためには過剰
な電解液が必要である。そして、これらのために体積エ
ネルギー密度の向上が困難である。
【0005】前記の難点を排除するために、特開昭63
−102162号公報及び特開平5−82120号公報
には、正極を導電性高分子と無機カルコゲン化合物で形
成させる方法が開示されている。しかし、これらの出願
では前記二者を粉体として混合するだけで正極が形成さ
れており、エネルギー密度を充分に高める方法とは言え
ない。また、特開平2−220373号公報には、導電
性のポリアニリンをN−メチルピロリドンに溶解した塗
膜形成液を調製し、これを支持体用基板上に塗布・乾燥
して多孔質膜を得、該多孔質膜を正極活物質とする二次
電池が開示されている。しかし、この方法で得られる膜
は無機活物質より体積あたりのエネルギー密度が低いポ
リアニリンを活物質としているためにエネルギー密度の
大きい電極が得られず、得られた塗布膜は固くてもろい
ためフレキシブル性に乏しく基板との密着性も低い。
【0006】膜と基板の密着性を高める方法は従来か
ら、いくつかの方法がある。一つは基板の表面を粗面化
し、基板と密着させる方法である。しかしこの方法で
は、膜と基板との物理的な接着を高めるだけであるため
活物質の膨張、収縮のくり返しにより徐々にはがれが生
じることはさけられなかった。二つ目は基板と膜との間
に膜の組成に近いアンカー層を設けることが考えられ
る。しかしこの方法では膜と基板との電子の授受のため
に該アンカー層は導電性とする必要があり多くの制約を
受ける。また厚膜のひび割れによる剥離までは解決する
ことができない。以上のように、従来法ではエネルギー
密度が高い二次電池用電極を得るのが困難であり、これ
が理想的二次電池の開発を阻んでいると言える。
【0007】
【目的】本発明は前記従来技術の問題点を解消し、高強
度でフレキシブル、かつ高エネルギー密度の二次電池お
よび該電池に使用し、その目的を達成することのできる
電極の開発を目的とする。
【0008】
【構成】本発明は、少なくとも1種類の電気化学的に酸
化還元反応を示す高分子材料〔以下、活物質(1)とい
う〕を有する電池用電極において、前記活物質(1)
が、可塑剤を含有するものであることを特徴とする二次
電池用電極に関する。本発明者らは、電極作成中におけ
る乾燥工程において、前記活物質(1)に添加された可
塑剤が、電極膜中に残留し基板との密着性を高めるとい
うことを発明し、本発明に到達したものである。本発明
において活物質(1)に添加される可塑剤は、該活物質
(1)を可塑化できるものであれば特にその種類は制限
されないが、乾燥の際に該可塑剤が活物質(1)中に残
留し、基板との密着性を高めるという機能を充分に発揮
させるためには、沸点200℃以上で蒸気圧が5mmH
g(85℃)以下の溶媒であることが好ましい。またこ
れら溶媒としては、電極反応によって容易に酸化還元を
受け難いこと、電解液中に溶け出しても電池性能に悪影
響を及ぼさないこと、あるいは電解質塩に対して溶解性
を示すこと等の特性を有するものが好ましい。前記の溶
媒としては、例えばフタル酸ジブチル(DBP)、フタ
ル酸ジ−n−オクチル(DnOP)、フタル酸ジ(2−
エチルヘキシル)(DOP)、アジピン酸ジ(2−エチ
ルヘキシル)(DOA)、セバシン酸ジ(2−エチルヘ
キシル)(DOS)およびセバシン酸ジブチルよりなる
群から選ばれた少なくとも1種類のものが挙げられる。
本発明において採用される前記可塑剤の添加量は、使用
する可塑剤の種類によっても相違するが通常前記活物質
(1)に対し、0.1〜5wt%の範囲が好ましい。
0.1wt%以下であると可塑剤を含有させた効果があ
まり期待できず、逆に5wt%を越えると基板との密着
性をかえって劣化させる。特に好ましくは0.2〜2w
t%である。また、反応性のある可塑剤、例えば電極反
応によって酸化還元(反応)を受けて分解し、電池特性
に悪影響を及ぼすような可塑剤は、0.5wt%を越え
ると該電極を使用した電池のサイクル寿命を大きく低下
させるので0.3wt%以下が好ましい。
【0009】本発明の電極形成に使用される活物質
(1)は、少なくともその一部が電気化学的に酸化還元
性を示し電極活物質としての能力を持つと共に、電解液
に不溶で高分子同士が結着できる材料である。また、こ
の高分子が導電性高分子の場合は無機活物質を配合する
と、該無機活物質が該高分子に包括され、無機活物質周
辺の全部が導電性を持つようになるから、電極材料とし
ては極めて好ましい。電極形成に使用される前記の活物
質(1)を具体的に示すと、ポリアセチレン、ポリピロ
ール、ポリチオフェン、ポリアニリン等の導電性高分
子;ポリジフェニルベンジジン、ポリビニルカルバゾー
ル、ポリトリフェニルアミンなどのRedox活性導電
性高分子;等が挙げられる。また、導電性や電気化学特
性等のない従来の電極形成用結着剤、例えばテフロンや
ポリエチレンなどを前記高分子と併用しても良い。しか
し、この量が過大では高分子の電気的特性が発現され
ず、そのために電極性能が大幅に低下する。なお、前記
の電気的特性を持つ高分子は単独でも2種以上混合して
使っても良い。
【0010】本発明で使用される前記電気的特性を持つ
高分子は、溶媒可溶性のものを使用すると電極形成等の
点で特に有利である。これは、電気的特性を持つ前記高
分子の溶液に無機活物質微粒子を分散させた分散液、或
いはこの液に更に少量のテフロン微粉や各種添加物等を
分散させた液を作製し、これを集電体上に塗布・乾燥さ
せて形成した電極が極めて好ましいからである。該電極
は、均質で強固な上に加熱・加圧で形成される電極より
緻密に形成されるから、小容量で高出力の二次電池を得
ることが出来る。また、該電極では無機活物質が前記高
分子に均質に包括されているために、過充電や過放電を
行っても無機活物質が前記高分子に保護され、容量低下
等の問題を起こさない。電極形成に使われる前記高分子
のうち、特に電極材料に好適なものは、窒素を含む高分
子であり、該高分子は電池を形成している電解質がドー
プされている際に10-5S/cm2以上の電気伝導度を
示し、電解質イオンの拡散性にも優れている。特にポリ
アニリンは、重量当り電気容量が比較的大きく比較的安
定に充放電を行うことができるから、本発明の電極形成
用高分子として最適と言える。
【0011】また本発明においては、前記活物質(1)
のマトリックス中に少なくとも一種の粒子状無機活物質
〔以下、活物質(2)という〕が均質に分散されている
ものが好ましい。前記粒子状活物質(2)としては、放
電時に100mAh/gの放電量で電位の変化が1V以
下、好ましくは0.8V以下のプラトー領域の存在する
活物質が好ましい。100mAh/gの放電量で1V以
上の電位が変化する活物質では作製される電池の放電電
圧範囲が、大きすぎ実用的でない。具体的には、V,C
o,Mn,Ni等の遷移金属の酸化物あるいは前記遷移
金属とアルカリ金属との複合酸化物を例示することがで
き、電解液が安定な電極電位、電圧平坦性、エネルギー
密度を考慮すると結晶性バナジウム酸化物が好ましく、
特に、五酸化バナジウムが好ましい。その理由は、結晶
性五酸化バナジウムの放電曲線の電位平坦部が、上記導
電性高分子のアニオン挿入、脱離に伴なう電極電位に比
較的近いところにあることによる。ただ、五酸化バナジ
ウムは導電性が悪く、その周囲を活物質(1)で被覆
し、その導電性を良くしてもその粒子径が大きければイ
オンの粒子内拡散が律速となり、電圧降下の影響が無視
できなくなる。
【0012】活物質(1)と(2)の複合方法として
は、活物質(1)および(2)を適量採取し、十分混
合する方法、活物質(1)が溶解あるいは一部溶解す
る溶媒中で活物質(1)と(2)を充分混合する方法、
活物質(2)の存在下で活物質(1)を化学的あるい
は電気化学的に製造することにより複合する方法などが
好ましく用いられる。特に基板上に高密度で膜を得るた
めには、が最も望ましく、塗料溶液を塗布することに
よりち密で均一に活物質が均一に分散された膜が得られ
る。電極活物質用の前記活物質(2)は、該化合物と共
に電極を構成する前記活物質(1)と良く密着するよう
に平均粒径10μm以下、好ましくは3μm以下で、最
大粒径30μm以下、好ましくは10μm以下にするの
が良い。微粒化すると高分子と良く密着する上に、電極
を塗布液で形成する際には液が均質となって均質な膜が
得られるから、集電体から電極が脱落する等のトラブル
が防止されるし、電極反応の際に無機化合物中への電解
質イオンの拡散速度が低下する等のトラブルも防止され
る。以上に詳記した活物質(2)は、電極全重量の70
〜95%となる量を添加すればよい。活物質(2)の添
加量が95重量%を越えると、電極の結着能が不足して
電極の形成が困難になり、70重量%より少ないとエネ
ルギー密度の低い高分子が多くなるために全体のエネル
ギー密度が低下する。
【0013】本発明の電極は正極としても負極としても
使用可能であるが、一般的には正極とする場合が多く、
負極には金属リチウムを使う場合が多い。そして該電極
を正極とする際には二次電池の正極に添加される公知の
添加剤を加えることができる。すなわち、必要に応じて
アセチレンブラック、アニリンブラック、活性炭粉末、
グラファイト粉末等の導電性炭素粉末;ポリアクリロニ
トリル、ピッチ、セルロース、フェノール樹脂等から形
成される炭素体の粉末;Ti,Sn,In等の金属で構
成される酸化物微粉末;ステンレスやニッケル等の金属
の粉末又は繊維状物;等を導電助剤として加えることが
できる。同様に、該電極を負極にする場合も前記と同一
の導電助剤等の公知添加物を加えることができる。
【0014】前記のように本発明の電極は塗膜状に形成
するのが好ましく、ポリアニリンなどの高分子をポリア
ルキルチオフェン、ジメチルホルムアミド、N−メチル
ピロリドン、テトラヒドロフランなどの極性非水溶媒に
溶解し、この液に無機活物質等の微粉末を良く分散させ
て分散液を作製してから、これを任意の基板上、好まし
く集電体基板上にワイヤーバーやブレードコーターなど
で塗布するか、或いはスプレー法で塗布後に乾燥して形
成すれば良い。この場合、塗布液中の固形分重量は溶媒
重量の20%以上とするのが望ましく、塗布液粘度は1
000cpm以上で10000cpm以下とするのが良
い。粘度が1000cpmより低いと無機活物質等の固
形分が溶液中で沈降し易く、粘度が10000cpmを
越えると高粘度のために塗布が困難になる。また、固形
分の分散にはボールミルやバレンミル等が使用される。
なお、高分子としてポリアニリンを使用する場合は、液
中濃度を8〜15重量%にすると特に好結果が得られ
る。
【0015】上記の塗布液は、導電性高分子の変質を防
ぐために不活性ガス雰囲気中で作製及び塗布作業を行う
のが望ましい。塗布厚は、乾燥厚で10μm以上、好ま
しくは20〜100μmとするのが良い。このようにし
て形成された電極は、密度1.8g/cm3以上、好ま
しくは2.2g/cm3以上のものである。本発明の二
次電池は、正極と負極と電解液の他、セパレーター、集
電体及び隔壁等の部材で構成される。そして、正極には
本発明の電極が使用され、負極には本発明の電極のほ
か、金属リチウムやリチウムを層間に取り込むことので
きる種々の物質、例えば黒鉛化した炭素体等のインター
カレーション型物質等が使用される。また、電解液とセ
パレーターの代りに固体電解質を使っても良い。セパレ
ーターは、電解質溶液のイオン移動に低抵抗で溶液保持
性に優れたものが良く、ガラス繊維フィルター;ポリエ
ステル、テフロン、ポリフロン、ポリプロピレン等の高
分子で形成されるポアフィルターや不織布;ガラス繊維
と前記高分子からなる不織布;等が好ましく用いられ
る。
【0016】電解液はリチウム塩を有機溶媒に溶解した
液であり、該有機溶媒はリチウム塩を良く溶解し、電極
構成物質やリチウム塩等と反応しなければ良いが、比較
的極性の大きい溶媒が好ましい。具体的には、プロピレ
ンカーボネート、エチレンカーボネート、ベンゾニトリ
ル、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、2−メチル
テトラヒドロフラン、γ−ブチロラクトン、ジオキソラ
ン、トリエチルホスファイト、トリエチルホスフェー
ト、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジ
メチルスルホキシド、ジオキサン、ジメトキシエタン、
ポリエチレングリコール、スルホラン、ジクロロエタ
ン、クロルベンゼン、ニトロベンゼン、ジエチルカーボ
ネート等の有機溶媒の1種または2種以上の混合液が挙
げられる。電解質として好適なリチウム塩を具体的に示
すとLiPF6,LiSbF6,LiAsF6,LiB
4,LiClO4,LiCF3CO3,LiI,LiAl
Cl4などを例示することができるが、これ等に限定さ
れるものではない。なお、これらのリチウム塩は単独で
も2種以上混合して使っても良い。
【0017】本発明の二次電池に電解液を使う場合は、
液漏れ防止に充分な注意が必要である。また、セパレー
ターにはあらかじめ電解液を含ませて使うのが望まし
い。これらの煩雑さを避けるために、本発明では固体電
解質を使うのが好ましく、固体電解質を使うと正負極間
の間隔を一定に保つ等の点でも有利である。本発明の二
次電池用に好適な固体電解質を具体的に示すと、LiI
−Li2S(37wt%)−P25(18wt%)など
の無機化合物複合体;ポリエチレンオキサイド、ポリプ
ロピレンオキサイド、ポリフッ化ビニリデン、ポリアク
リルアミド等のポリマーマトリックス中にLiI,Li
BF4,CF3SO3Li等のリチウム塩を溶解した複合
体;またはこれらのゲル架橋体などであるが、これらに
限定されるものではない。なお、固体電解質は単独で使
っても良いが、電流密度の均一化や短絡防止などの点か
らセパレーターと複合して使用するのが望ましい。
【0018】本発明の二次電池では、ニッケル、チタ
ン、銅、ステンレス鋼、アルミニウム等を金属フィルム
集電体とし、該集電体フィルムを基板としてこの上に電
極をフィルム状に形成されるのが望ましく、特にアルミ
ニウムは安価・軽量で展延性や導電性も高いから、前記
集電体フィルムの材料として最適である。本発明の電池
に使われる隔壁(フレーム)は、絶縁体で電池要素と反
応性がなく集電体や外装と接着可能なものが良い。具体
的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポ
リエステル等の樹脂層と接着層で構成されているものが
良く、接着層には変性ポリエチレンや変性ポリプロピレ
ン等の熱融着性樹脂、或いはエポキシ系やアクリル系等
の接着剤が使われる。特に、樹脂層としてポリエチレン
又はポリプロピレンを使用し、接着層に変性ポリエチレ
ン又は変性ポリプロピレンを使用すると、集電体との接
着性や安定性等の点から最適である。
【0019】以下、本発明の具体的実施態様を示す。但
し、以下の具体的実施態様は、本発明の実施態様の1例
であって、これら実施態様によって本発明が限定される
ものではない。 1. 少なくとも1種類の活物質(1)を有する電池用
電極において、前記活物質(1)が可塑剤を含有するも
のであることを特徴とする二次電池用電極。 2. 前記1の二次電池用電極において、活物質(1)
がポリアニリンである二次電池用電極。 3. 前記1または2の二次電池用電極において、活物
質(1)のマトリックス中に少なくとも1種の粒子状活
物質(2)が均質に分散されている二次電池用電極。 4. 前記3の二次電池用電極において、活物質(2)
が電極全重量の70〜95%である二次電池用電極。 5. 前記4の二次電池用電極において、活物質(2)
が平均粒径10μm以下、好ましくは3μm以下、最大
粒径30μm以下、好ましくは10μm以下の微粒状物
である二次電池用電極。 6. 前記3,4または5の二次電池用電極において、
活物質が(2)がV,Co,Mn,Ni等の遷移金属の
酸化物あるいは前記遷移金属とアルカリ金属との複合酸
化物である二次電池用電極。 7. 前記6の二次電池用電極において、活物質(2)
が五酸化バナジウムである二次電池用電極。 8 前記3,4,5,6または7の二次電池用電極にお
いて、活物質(1)が溶解あるいは少なくとも一部溶解
する溶媒中で活物質(1)と(2)を複合化したもので
ある二次電池用電極。 9. 前記1,2,3,4,5,6,7または8の二次
電池用電極において、可塑剤が高分子材料を可塑化する
ことができ、かつ電極反応によって容易に酸化還元を受
け難いものである二次電池用電極。 10.前記9の二次電池用電極において、可塑剤が沸点
200℃以上、蒸気圧5mmHg(85℃)以下である
有機溶媒である二次電池用電極。 11.前記9または10の二次電池用電極において、フ
タル酸ジフチル(DBP)、フタル酸ジ−n−オクチル
(DnOP)、フタル酸ジ(2−エチルヘキシル)(D
OP)、アジピン酸ジ(2−エチルヘキシル)(DO
A)、セバシン酸ジ(2−エチルヘキシル)(DOS)
およびセバシン酸ジブチルよりなる群から選ばれた少な
くとも1種の可塑剤である二次電池用電極。 12.前記3,4,5,6,7,8,9,10または1
1の二次電池用電極において、可塑剤の含有量が活物質
(1)に対し0.1〜5重量%である二次電池用電極。 13.前記1,2,3,4,5,6,7,8,9,1
0,11または12の二次電池用電極を正極として用い
た二次電池。
【0020】
【実施例】次に本発明を実施例及び比較例によってより
具体的に説明するが、本発明はこの実施例によって限定
されるものではない。
【0021】実施例1 化学重合法で作製したポリアニリン粉末をN−メチルピ
ロリドンに溶解し、ポリアニリンを13重量%含有する
溶液を調整した。この液に平均粒径5μmの微粉末のV
25微粉末をポリアニリン:V25=3:7(重量比)
となるように添加した。該分散液にDBPをポリアニリ
ン固形分重量の1%となる様に添加し、正極形成用均質
分散液aを作製した。一方、外径140×140mm、
厚さ30μmのアルミ箔1の上に、外径140×140
mm,内径130×130mm、厚さ350μmのポリ
プロピレン製隔壁2を熱融着法で接着した。そして、隔
壁2で仕切られたアルミ箔1の上に、前記正極形成用分
散液aを厚みが100μmになるように均質に塗布して
から100℃で30分間乾燥させて正極部材3を作製し
た。該正極部材の作製手順を図で示すと図1のとおりで
ある。
【0022】次に容量比7:3のプロピレンカーボネー
トとジメトキシエタンの混合液1リットルに3モルのL
iBF4を溶解した液80重量%、エトキシジエチレン
グリコールアクリレート19.2重量%及びベンゾイン
イソプロピルエーテル0.8重量%よりなる高分子固体
電解質形成液bを調製した。この液を厚さ25μmのポ
リプロピレン製ポアフィルター(商品名:セルガード)
に浸透させ、これを正極部材3に積層してから高圧水銀
灯の紫外光を照射し、ゲル化した固体電解質を積層した
正極部材4を得た。一方、外径140×140mm、厚
さ30μmの銅板製集電体5の上に市販の導電性接着剤
で外径130×130mm,厚さ100μmの金属リチ
ウム製負極6を張り合せ、該負極の上に高分子固体電解
質形成液bを塗布してから高圧水銀灯の紫外光を照射
し、金属リチウムの上に高分子の固体電解質を積層した
負極部材7を得た。該部材は集電体5の上に負極6を積
層し、その上に高分子固体電解質を積層した部材であ
る。
【0023】次に、図2に示すように部材4と部材7と
を圧着して高分子固体電解質同士を張り合せ、隔壁2を
集電体5と熱融着して封止し、外径140mm×140
mm、厚さ約0.4mmのシート状薄型電池を作製し
た。この電池を出力電圧が4.2Vになる容量まで充電
後、電流値50mAで出力電圧が2.5Vになる容量ま
で放電した。前記の評価試験を繰り返して各種の電池評
価を行った結果を表1に示す。なお、表1に示した初期
容量は5サイクル目のデータである。以上のほか、電池
の折り曲げ(5回)試験も行った結果を表1に示す。
【0024】実施例2 DBPの代りにDOAを用いた以外は実施例1と同様に
して厚さ約0.4mmのシート状薄型電池を作製した。
該電池の評価試験の結果を表1に示す。
【0025】実施例3 DBPの代りにセバシン酸ジブチルを用いた以外は実施
例1と同様にして、厚さ約0.4mmのシート状薄型電
池を作製した。該電池の評価試験の結果を表1に示す。
【0026】比較例1 DBPを添加せず正極を塗布・乾燥させた以外は実施例
1と同様にして、厚さ約0.4mmのシート状薄型電池
を作製した。該電池の評価試験の結果を表2に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【効果】
1. 請求項1、3、4、5および6の発明について 活物質(1)に活物質(1)を可塑化することのできる
可塑剤、特に電極反応によって容易に酸化還元を受け難
いもの、あるいは沸点200℃以上、蒸気圧5mmHg
(85℃)以下である有機溶媒である可塑剤を配合する
ことにより、フレキシブルで基板との密着性の高い二次
電池用電極を得ることができた。 2. 請求項2の発明について 活物質(1)に粒子状活物質(2)を均質に分散させる
ことにより、エネルギー密度が高く、サイクル特性の優
れた二次電池用電極を得ることができた。 3.請求項7の発明について 高強度でフレキシブル、かつ高エネルギー密度の二次電
池を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】正極部材の作製手順を示す説明図である。
【図2】図1に示した正極部材を使って薄型電池を作製
する手順を示す説明図である。
【符号の説明】
a 正極形成用分散液 b 高分子固体電解質形成液 1 アルミ箔 2 隔壁 3 正極部材 4 固体電解質を積層した正極部材 5 集電体 6 負極 7 固体電解質を積層した負極部材
フロントページの続き (72)発明者 加幡 利幸 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1種類の電気化学的に酸化還
    元反応を示す高分子材料を有する電池用電極において、
    前記高分子材料が可塑剤を含有するものであることを特
    徴とする二次電池用電極。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の二次電池用電極におい
    て、高分子材料のマトリックス中に少なくとも一種の粒
    子状無機活物質が均質に分散されていることを特徴とす
    る二次電池用電極。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の二次電池用電極
    において可塑剤が高分子材料を可塑化することができ、
    かつ電極反応によって容易に酸化還元を受け難いもので
    あることを特徴とする二次電池用電極。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の二次電池用電極におい
    て、可塑剤が沸点200℃以上、蒸気圧5mmHg(8
    5℃)以下である有機溶媒であることを特徴とする二次
    電池用電極。
  5. 【請求項5】 請求項3または4記載の二次電池用電極
    において、フタル酸ジブチル(DBP)、フタル酸ジ−
    n−オクチル(DnOP)、フタル酸ジ(2−エチルヘ
    キシル)(DOP)、アジピン酸ジ(2−エチルヘキシ
    ル)(DOA)、セバシン酸ジ(2−エチルヘキシル)
    (DOS)およびセバシン酸ジブチルよりなる群から選
    ばれた少なくとも1種の可塑剤であることを特徴とする
    二次電池用電極。
  6. 【請求項6】 請求項1,2,3,4または5記載の二
    次電池用電極において、可塑剤の含有量が活物質(1)
    に対し0.1〜5重量%であることを特徴とする二次電
    池用電極。
  7. 【請求項7】 請求項1,2,3,4,5または6記載
    の二次電池用電極を正極として使用したことを特徴とす
    る二次電池。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1999044246A1 (en) * 1998-02-27 1999-09-02 Valence Technology, Inc. Novel electrochemically stable plasticizer
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