JPH0866928A - 積層体及びその製造方法 - Google Patents
積層体及びその製造方法Info
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- JPH0866928A JPH0866928A JP20569494A JP20569494A JPH0866928A JP H0866928 A JPH0866928 A JP H0866928A JP 20569494 A JP20569494 A JP 20569494A JP 20569494 A JP20569494 A JP 20569494A JP H0866928 A JPH0866928 A JP H0866928A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 表皮材のシート状成形工程及び接着剤の使用
を省略して基材と表皮材を一体化した積層体において、
その積層体の製造時や長期間使用時に基材と表皮材との
熱膨張の差に起因して積層体が湾曲したり、基材と表皮
材とが剥がれたりするのを阻止すること、またそのよう
な積層体を製造する方法を提供すること。 【構成】 多孔性の木質系基材11を一対の成形型20,21
間にセットする。この両成形型20,21の凸部20b,20c,20
d,20e,21b,21c,21d,21eは木質系基材11の両面に当接
し、表側成形型21の凸部21hは裏側成形型20の成形面に
当接する。木質系基材11と両成形型20,21との間に表皮
材となる溶融樹脂12meltを注入装置22によって注入して
冷却・硬化させ、表皮材12と木質系基材11をアンカー効
果で一体化する。表皮材12のホール部12b,12c,12d,12e
は、付属品によって覆われる。
を省略して基材と表皮材を一体化した積層体において、
その積層体の製造時や長期間使用時に基材と表皮材との
熱膨張の差に起因して積層体が湾曲したり、基材と表皮
材とが剥がれたりするのを阻止すること、またそのよう
な積層体を製造する方法を提供すること。 【構成】 多孔性の木質系基材11を一対の成形型20,21
間にセットする。この両成形型20,21の凸部20b,20c,20
d,20e,21b,21c,21d,21eは木質系基材11の両面に当接
し、表側成形型21の凸部21hは裏側成形型20の成形面に
当接する。木質系基材11と両成形型20,21との間に表皮
材となる溶融樹脂12meltを注入装置22によって注入して
冷却・硬化させ、表皮材12と木質系基材11をアンカー効
果で一体化する。表皮材12のホール部12b,12c,12d,12e
は、付属品によって覆われる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のドアトリム、車
両用内装材、屋内用内装材等に使用される積層体及びそ
の製造方法に関する。
両用内装材、屋内用内装材等に使用される積層体及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】上記した用途に使用される積層体とし
て、所定形状に形成された木質系材料からなる基材に樹
脂層を被覆したものが知られている。このような積層体
の一例としては、図7及び図8に示すように、ドアトリ
ムの形状に形成された木質系のハードボードからなる基
材31と、この基材31の表面に接着されてこれを全面
被覆する表皮材32とからなり、必要に応じてその表皮
材32の一部分をオーナメント33及びインサイドベセ
ル34で被覆したドアトリム30がある。
て、所定形状に形成された木質系材料からなる基材に樹
脂層を被覆したものが知られている。このような積層体
の一例としては、図7及び図8に示すように、ドアトリ
ムの形状に形成された木質系のハードボードからなる基
材31と、この基材31の表面に接着されてこれを全面
被覆する表皮材32とからなり、必要に応じてその表皮
材32の一部分をオーナメント33及びインサイドベセ
ル34で被覆したドアトリム30がある。
【0003】そしてこのような構成のドアトリム30は
図9(a)〜(c)に示されているように、あらかじめ
シート状に成形された表皮材32と裏側成形型38にセ
ットされた木質系基材31とを両成形型38,39の間
で接着剤を用いて接着し(図9(a)及び(b)参
照)、続いてインサイドベセル34の取り付け穴31a
部分の表皮材32を打ち抜くとともに、表皮材32が木
質系基材31の端部からはみ出ているはみ出し部分32
aを接着剤を用いて木質系基材31の端面を被覆すべく
接着する(図9(c)参照)ことによって製造されてい
た。
図9(a)〜(c)に示されているように、あらかじめ
シート状に成形された表皮材32と裏側成形型38にセ
ットされた木質系基材31とを両成形型38,39の間
で接着剤を用いて接着し(図9(a)及び(b)参
照)、続いてインサイドベセル34の取り付け穴31a
部分の表皮材32を打ち抜くとともに、表皮材32が木
質系基材31の端部からはみ出ているはみ出し部分32
aを接着剤を用いて木質系基材31の端面を被覆すべく
接着する(図9(c)参照)ことによって製造されてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記従来のド
アトリム30においては、木質系基材31と表皮材32
とが接着剤を用いて接着されているため、接着部分では
木質系基材31と表皮材32と接着剤を構成する三つの
材料が関与している。そこでこのドアトリム30を長期
間使用すると、それらの三つの材料の熱膨張係数などの
物理化学的性質の違いによって、接着部分、とくに接着
剤の層にひずみが生じて基材31と表皮材32とがはが
れてしまう可能性がある。また上記従来の製造方法で製
造されたドアトリム30では、製造時における接着剤の
塗布むらなどに起因して充分な接着効果を奏していない
部分が形成される可能性もある。さらにこのような製造
方法においては、接着剤を塗布などによって基材31側
あるいは表皮材32側に供給する装置及び工程が必要で
あるとともに、基材31に接着させる表皮材32はあら
かじめシート状に成形しておかなくてはならず、したが
って表皮材32を成形するのための別個の装置及び工程
も必要となり、一連の製造装置及び製造工程数が増加し
て複雑であるという問題点があった。
アトリム30においては、木質系基材31と表皮材32
とが接着剤を用いて接着されているため、接着部分では
木質系基材31と表皮材32と接着剤を構成する三つの
材料が関与している。そこでこのドアトリム30を長期
間使用すると、それらの三つの材料の熱膨張係数などの
物理化学的性質の違いによって、接着部分、とくに接着
剤の層にひずみが生じて基材31と表皮材32とがはが
れてしまう可能性がある。また上記従来の製造方法で製
造されたドアトリム30では、製造時における接着剤の
塗布むらなどに起因して充分な接着効果を奏していない
部分が形成される可能性もある。さらにこのような製造
方法においては、接着剤を塗布などによって基材31側
あるいは表皮材32側に供給する装置及び工程が必要で
あるとともに、基材31に接着させる表皮材32はあら
かじめシート状に成形しておかなくてはならず、したが
って表皮材32を成形するのための別個の装置及び工程
も必要となり、一連の製造装置及び製造工程数が増加し
て複雑であるという問題点があった。
【0005】
【発明の目的】そこで本発明は上記の課題を解決するた
めになされたもので、表皮材をシート状に形成すること
なく、また接着剤を用いることなく基材及び表皮材を一
体化してなる積層体であって、その積層体の製造時や長
期間使用時に基材と表皮材との熱膨張係数の差に起因し
て積層体が湾曲したり、また基材と表皮材とが剥がれた
りすることのない積層体を提供すること、及びそのよう
な積層体を製造する方法を提供することを目的とする。
めになされたもので、表皮材をシート状に形成すること
なく、また接着剤を用いることなく基材及び表皮材を一
体化してなる積層体であって、その積層体の製造時や長
期間使用時に基材と表皮材との熱膨張係数の差に起因し
て積層体が湾曲したり、また基材と表皮材とが剥がれた
りすることのない積層体を提供すること、及びそのよう
な積層体を製造する方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになされたもので、まず請求項1に記載された
発明は、多孔性の木質系基材と、この木質系基材の表側
表面及び裏側表面のそれぞれ少なくとも一箇所に被覆さ
れていない部分を設けて同木質系基材の両側表面を全面
的に被覆する樹脂系材料からなる表皮材とで構成された
積層体であって、表皮材を構成する樹脂系材料と木質系
基材の両側のそれぞれの表面との接合部では前記樹脂系
材料が木質系基材の両側のそれぞれの表面側の孔内に含
浸された状態で硬化している(以下、アンカー効果によ
る接合という。)ことを特徴とする。
するためになされたもので、まず請求項1に記載された
発明は、多孔性の木質系基材と、この木質系基材の表側
表面及び裏側表面のそれぞれ少なくとも一箇所に被覆さ
れていない部分を設けて同木質系基材の両側表面を全面
的に被覆する樹脂系材料からなる表皮材とで構成された
積層体であって、表皮材を構成する樹脂系材料と木質系
基材の両側のそれぞれの表面との接合部では前記樹脂系
材料が木質系基材の両側のそれぞれの表面側の孔内に含
浸された状態で硬化している(以下、アンカー効果によ
る接合という。)ことを特徴とする。
【0007】また請求項3に記載された発明は、請求項
1に記載された積層体の製造方法であって、積層体の裏
側表面の形状に合わせた裏側成形面を設けた裏側成形型
と積層体の表側表面の形状に合わせた表側成形面を設け
た表側成形型とを重合させた状態で木質系基材をそれら
の成形型間にセットし、この木質系基材の表側表面と裏
側表面とに表皮材となる溶融樹脂系材料を注入すること
により木質系基材の両側に表皮材をアンカー効果で接合
したことを特徴とする。
1に記載された積層体の製造方法であって、積層体の裏
側表面の形状に合わせた裏側成形面を設けた裏側成形型
と積層体の表側表面の形状に合わせた表側成形面を設け
た表側成形型とを重合させた状態で木質系基材をそれら
の成形型間にセットし、この木質系基材の表側表面と裏
側表面とに表皮材となる溶融樹脂系材料を注入すること
により木質系基材の両側に表皮材をアンカー効果で接合
したことを特徴とする。
【0008】そして請求項1に記載された発明及び請求
項3に記載された発明において、木質系材料の表側表面
に表皮材が設けられていない部分が積層体の表側表面に
取り付けられる付属品によって覆われる部分であること
が好ましい。
項3に記載された発明において、木質系材料の表側表面
に表皮材が設けられていない部分が積層体の表側表面に
取り付けられる付属品によって覆われる部分であること
が好ましい。
【0009】
【発明の作用・効果】このように構成された本発明の積
層体においては、表皮材を構成する樹脂系材料が木質系
基材の少なくとも表面に直接含浸された状態で硬化して
いるので、接合部では表皮材と木質系基材を構成する二
つの材料しか関与しておらず、そしてその二つの材料が
直接アンカー効果で接合されているため、従来の接着剤
を用いて接着したもののように接着剤層にひずみが発生
することがない。したがって、たとえ長期間この積層体
が使用されたとしても表皮材と木質系基材との間には剥
がれることのない接合強度が保たれている。また接着剤
を用いていないため、製造時における接着剤の塗布むら
などに起因して確実に接着されていない箇所が形成され
る可能性もない。
層体においては、表皮材を構成する樹脂系材料が木質系
基材の少なくとも表面に直接含浸された状態で硬化して
いるので、接合部では表皮材と木質系基材を構成する二
つの材料しか関与しておらず、そしてその二つの材料が
直接アンカー効果で接合されているため、従来の接着剤
を用いて接着したもののように接着剤層にひずみが発生
することがない。したがって、たとえ長期間この積層体
が使用されたとしても表皮材と木質系基材との間には剥
がれることのない接合強度が保たれている。また接着剤
を用いていないため、製造時における接着剤の塗布むら
などに起因して確実に接着されていない箇所が形成され
る可能性もない。
【0010】そして木質系基材と表皮材とがこのように
アンカー効果でしっかりと接合されているため、木質系
基材と表皮材とはそれらの熱膨張係数の差に起因して両
者が剥がれるよりはむしろ両者が湾曲する可能性の方が
大きいが、表皮材を構成する樹脂系材料が、木質系基材
の両面をほぼ全面的に被覆しているため、木質系基材と
表皮材との熱膨張係数に差に起因して生じる力、即ち表
皮材が木質系基材を湾曲させようとする力は、その木質
系基材の両面から反対方向にはたらくことになり、した
がって木質系基材自体にかかるこの力は相殺されて積層
体が湾曲するのを阻止することができる。そして木質系
基材の両側表面のそれぞれ少なくとも一箇所には表皮材
で被覆されていない部分が設けられているため、表皮材
を構成する樹脂系材料の使用量を低減することができ
る。
アンカー効果でしっかりと接合されているため、木質系
基材と表皮材とはそれらの熱膨張係数の差に起因して両
者が剥がれるよりはむしろ両者が湾曲する可能性の方が
大きいが、表皮材を構成する樹脂系材料が、木質系基材
の両面をほぼ全面的に被覆しているため、木質系基材と
表皮材との熱膨張係数に差に起因して生じる力、即ち表
皮材が木質系基材を湾曲させようとする力は、その木質
系基材の両面から反対方向にはたらくことになり、した
がって木質系基材自体にかかるこの力は相殺されて積層
体が湾曲するのを阻止することができる。そして木質系
基材の両側表面のそれぞれ少なくとも一箇所には表皮材
で被覆されていない部分が設けられているため、表皮材
を構成する樹脂系材料の使用量を低減することができ
る。
【0011】またこのような積層体は、請求項3に記載
された製造方法、即ち、一対の成形型間にセットされた
木質系基材の表側に表皮材となる溶融樹脂系材料を注入
してこの溶融樹脂系材料を木質系基材の内部の少なくと
も表側に含浸・硬化させる方法によって簡単に製造する
ことができる。
された製造方法、即ち、一対の成形型間にセットされた
木質系基材の表側に表皮材となる溶融樹脂系材料を注入
してこの溶融樹脂系材料を木質系基材の内部の少なくと
も表側に含浸・硬化させる方法によって簡単に製造する
ことができる。
【0012】なお、この製造方法に用いられる両成形型
には、木質系基材の表側表面及び裏側表面のそれぞれ少
なくとも一箇所に表皮材によって被覆されていない部分
を形成すべく、そのそれぞれの成形面に、これらの成形
型の間にセットされた木質系基材の両側表面に当接する
凸部が形成されており、この凸部は木質系基材とそれぞ
れの成形面との間隔を一定に保ち、形成される表皮材の
厚みを均一に保つための役割も果たしている。
には、木質系基材の表側表面及び裏側表面のそれぞれ少
なくとも一箇所に表皮材によって被覆されていない部分
を形成すべく、そのそれぞれの成形面に、これらの成形
型の間にセットされた木質系基材の両側表面に当接する
凸部が形成されており、この凸部は木質系基材とそれぞ
れの成形面との間隔を一定に保ち、形成される表皮材の
厚みを均一に保つための役割も果たしている。
【0013】このように本発明の積層体の製造方法によ
れば、従来の製造方法においては必須であった接着剤の
塗布工程、表皮材の成形工程を行う必要がなく、製造工
程を簡略化することができる。さらに、接着剤を使用し
ていないことによって使用材料を低減できる点も効果的
である。
れば、従来の製造方法においては必須であった接着剤の
塗布工程、表皮材の成形工程を行う必要がなく、製造工
程を簡略化することができる。さらに、接着剤を使用し
ていないことによって使用材料を低減できる点も効果的
である。
【0014】そして請求項1及び請求項3に記載されて
いる発明において、木質系材料の表側表面に表皮材が設
けられていない部分を積層体の表側表面に取り付けられ
る付属品(例えばオーナメント)によって覆われる部分
とすれば、積層体の美観を損ねることがなく、その意匠
性を保つ点からも好ましい。
いる発明において、木質系材料の表側表面に表皮材が設
けられていない部分を積層体の表側表面に取り付けられ
る付属品(例えばオーナメント)によって覆われる部分
とすれば、積層体の美観を損ねることがなく、その意匠
性を保つ点からも好ましい。
【0015】
【実施例】本発明の積層体の実施例として車両用のドア
トリム及びその製造方法を採用し、図面を用いて以下に
その構造及び製造工程を説明する。この実施例のドアト
リムは、図1〜図3に示すような自動車用のドアトリム
10であって、ドアトリムの形状に形成された基材11
とこの基材11の表側表面を全面的に被覆する表皮材1
2とからなり、付属品として、図3に示されているよう
な表皮材12の一部分を装飾するオーナメント13と、
このオーナメント13に形成されたホール13cの周辺
部に取り付けられるインサイドベゼル14と、オーナメ
ント13の下側に取り付けられたアームレスト15を備
えている。
トリム及びその製造方法を採用し、図面を用いて以下に
その構造及び製造工程を説明する。この実施例のドアト
リムは、図1〜図3に示すような自動車用のドアトリム
10であって、ドアトリムの形状に形成された基材11
とこの基材11の表側表面を全面的に被覆する表皮材1
2とからなり、付属品として、図3に示されているよう
な表皮材12の一部分を装飾するオーナメント13と、
このオーナメント13に形成されたホール13cの周辺
部に取り付けられるインサイドベゼル14と、オーナメ
ント13の下側に取り付けられたアームレスト15を備
えている。
【0016】この基材11は木質のチップや繊維、粉末
などの主材料にフェノール樹脂を結着剤として添加混合
した集合体を多孔性を保って成形した木質系基材11で
あって、同木質系基材11には、インサイドベゼル14
を取り付けるためのホール部11hとオーナメント13
の周縁部を木目込み処理するための溝部11aとが設け
られている。
などの主材料にフェノール樹脂を結着剤として添加混合
した集合体を多孔性を保って成形した木質系基材11で
あって、同木質系基材11には、インサイドベゼル14
を取り付けるためのホール部11hとオーナメント13
の周縁部を木目込み処理するための溝部11aとが設け
られている。
【0017】表皮材12は熱可塑性樹脂であるポリプロ
ピレン樹脂からなり、木質系基材11の表側表面及び裏
側表面のほぼ全面、それにホール部11hの端面を被覆
している。なおこのホール部11hの端面を表皮材12
で被覆することによって、ドアトリム10にインサイド
ベゼル14の取り付け用ホール部10hが形成されてい
る。そしてこの表皮材12には、木質系基材11の表側
表面及び裏側表面を被覆していない部分として、ホール
部12b,12c,12d,12eが設けられており、
また、木質系基材11の溝部11aの形状に沿ってオー
ナメントの木目込み用溝部12aが形成されている。
ピレン樹脂からなり、木質系基材11の表側表面及び裏
側表面のほぼ全面、それにホール部11hの端面を被覆
している。なおこのホール部11hの端面を表皮材12
で被覆することによって、ドアトリム10にインサイド
ベゼル14の取り付け用ホール部10hが形成されてい
る。そしてこの表皮材12には、木質系基材11の表側
表面及び裏側表面を被覆していない部分として、ホール
部12b,12c,12d,12eが設けられており、
また、木質系基材11の溝部11aの形状に沿ってオー
ナメントの木目込み用溝部12aが形成されている。
【0018】多孔性の木質系基材11と表皮材12との
接合部は、表皮材12を構成するポリプロピレン樹脂が
木質系基材11の両側のそれぞれの表面側の孔内に含浸
・充填された状態で硬化した形態になっており、即ち両
部材11,12がアンカー効果で接合されている。
接合部は、表皮材12を構成するポリプロピレン樹脂が
木質系基材11の両側のそれぞれの表面側の孔内に含浸
・充填された状態で硬化した形態になっており、即ち両
部材11,12がアンカー効果で接合されている。
【0019】またこのドアトリム10の表皮材12の一
部分を装飾すべく取り付けられるオーナメント13は、
ポリウレタンフォームからなるベース部13aとこのベ
ース部13aに接着されたファブリック部13bで構成
されている。そしてこのオーナメント13は前述したよ
うに、インサイドベセル14を取り付けるホール部13
cが設けられており、またその端末部分13dは木質系
基材11及び表皮材12に形成された木目込み用溝部1
1a,12aに挿入されて、表皮材12を構成する樹脂
に接合されている。
部分を装飾すべく取り付けられるオーナメント13は、
ポリウレタンフォームからなるベース部13aとこのベ
ース部13aに接着されたファブリック部13bで構成
されている。そしてこのオーナメント13は前述したよ
うに、インサイドベセル14を取り付けるホール部13
cが設けられており、またその端末部分13dは木質系
基材11及び表皮材12に形成された木目込み用溝部1
1a,12aに挿入されて、表皮材12を構成する樹脂
に接合されている。
【0020】このように構成されたドアトリム10にお
いては、表皮材12を構成するポリプロピレン樹脂が木
質系基材11の表面側の孔内に直接含浸された状態で硬
化しているので、接合部では表皮材12と木質系基材1
1を構成する二つの材料しか関与しておらず、そしてそ
の二つの材料が直接アンカー効果で接合されているた
め、従来の接着剤を用いて接着したもののように接着剤
層にひずみが発生することがない。したがって、たとえ
長期間このドアトリム10が使用されたとしても表皮材
12と木質系基材11との間には剥がれることのない接
合強度が保たれている。また接着剤を用いていないた
め、製造時における接着剤の塗布むらなどに起因して確
実に接着されていない箇所が形成される可能性もない。
いては、表皮材12を構成するポリプロピレン樹脂が木
質系基材11の表面側の孔内に直接含浸された状態で硬
化しているので、接合部では表皮材12と木質系基材1
1を構成する二つの材料しか関与しておらず、そしてそ
の二つの材料が直接アンカー効果で接合されているた
め、従来の接着剤を用いて接着したもののように接着剤
層にひずみが発生することがない。したがって、たとえ
長期間このドアトリム10が使用されたとしても表皮材
12と木質系基材11との間には剥がれることのない接
合強度が保たれている。また接着剤を用いていないた
め、製造時における接着剤の塗布むらなどに起因して確
実に接着されていない箇所が形成される可能性もない。
【0021】そして木質系基材11と表皮材12とがこ
のようにアンカー効果でしっかりと接合されているた
め、木質系基材11と表皮材12とはそれらの熱膨張係
数の差に起因して、両者が剥がれるよりはむしろ両者が
湾曲する可能性の方が大きいが、表皮材12を構成する
ポリプロピレン樹脂が、木質系基材11の両面をほぼ全
面的に被覆しているため、木質系基材11と表皮材12
との熱膨張係数に差に起因して生じる力、即ち表皮材1
2が木質系基材11を湾曲させようとする力は、その木
質系基材11の両面から反対方向にはたらくことにな
り、したがって木質系基材11自体にかかるこの力はつ
りあってドアトリム10が湾曲するのを阻止することが
できる。またこの表皮材12には、木質系基材11の両
側表面を被覆していないホール部12b,12c,12
d,12eが設けられているため、表皮材12を構成す
るポリプロピレン樹脂の使用量を低減することができ
る。なお、表皮材12に形成されたホール部12b及び
12cはこのドアトリム10の付属品であるアームレス
ト15によって、ホール部12dはオーナメント13に
よって、ホール部12eはオーナメント13及びインサ
イドベゼル14によって覆われるため、外観からは見え
ず、ドアトリム10の意匠性が損なわれることはない。
のようにアンカー効果でしっかりと接合されているた
め、木質系基材11と表皮材12とはそれらの熱膨張係
数の差に起因して、両者が剥がれるよりはむしろ両者が
湾曲する可能性の方が大きいが、表皮材12を構成する
ポリプロピレン樹脂が、木質系基材11の両面をほぼ全
面的に被覆しているため、木質系基材11と表皮材12
との熱膨張係数に差に起因して生じる力、即ち表皮材1
2が木質系基材11を湾曲させようとする力は、その木
質系基材11の両面から反対方向にはたらくことにな
り、したがって木質系基材11自体にかかるこの力はつ
りあってドアトリム10が湾曲するのを阻止することが
できる。またこの表皮材12には、木質系基材11の両
側表面を被覆していないホール部12b,12c,12
d,12eが設けられているため、表皮材12を構成す
るポリプロピレン樹脂の使用量を低減することができ
る。なお、表皮材12に形成されたホール部12b及び
12cはこのドアトリム10の付属品であるアームレス
ト15によって、ホール部12dはオーナメント13に
よって、ホール部12eはオーナメント13及びインサ
イドベゼル14によって覆われるため、外観からは見え
ず、ドアトリム10の意匠性が損なわれることはない。
【0022】次に本発明の積層体の製造方法の実施例で
ある上記の構成のドアトリムの製造方法を図4〜図6を
用いて説明する。この実施例にかかるドアトリムの製造
方法においては、ドアトリム10の裏側表面の形状に合
わせた裏側成形面を設けた裏側成形型20と、ドアトリ
ム10の表側表面の形状に合わせた表側成形面を設けた
表側成形型21とが用いられる。なおこの両成形型2
0,21のそれぞれの成形面には、これらの成形型2
0,21の間にセットされた木質系基材11の両側表面
に当接する凸部20b,20c,20d,20e,21
b,21c,21d,21eが形成されており、また表
側成形型21には、木質系基材11のホール部11hを
貫通する凸部21hが形成されている。さらに裏側成形
型20の内部には、木質系基材11と両成形面との間に
表皮材となる溶融樹脂12meltを注入装置22より注入
する経路である溶融樹脂供給通路23と、溶融樹脂12
meltの供給途中に同溶融樹脂12meltが冷却・硬化する
のを防止するヒータ24とが内蔵されている。
ある上記の構成のドアトリムの製造方法を図4〜図6を
用いて説明する。この実施例にかかるドアトリムの製造
方法においては、ドアトリム10の裏側表面の形状に合
わせた裏側成形面を設けた裏側成形型20と、ドアトリ
ム10の表側表面の形状に合わせた表側成形面を設けた
表側成形型21とが用いられる。なおこの両成形型2
0,21のそれぞれの成形面には、これらの成形型2
0,21の間にセットされた木質系基材11の両側表面
に当接する凸部20b,20c,20d,20e,21
b,21c,21d,21eが形成されており、また表
側成形型21には、木質系基材11のホール部11hを
貫通する凸部21hが形成されている。さらに裏側成形
型20の内部には、木質系基材11と両成形面との間に
表皮材となる溶融樹脂12meltを注入装置22より注入
する経路である溶融樹脂供給通路23と、溶融樹脂12
meltの供給途中に同溶融樹脂12meltが冷却・硬化する
のを防止するヒータ24とが内蔵されている。
【0023】この実施例の製造方法においてはまず、一
対の成形型20,21の各成形面の間に木質系基材11
がセットされる。図4にはこの工程で上型21を取り除
いた場合の上面図が、図5には図4において線5−5に
おいて切断した断面図が示されている。図5において明
らかなように、裏側成形型20の成形面に形成された凸
部20b,20c,20d,20eは木質系基材11の
裏側の表面に当接し、一方表側成形型21の成形面に形
成された凸部21b,21c,21d,21eは木質系
基材11の表側の表面に当接しており、それぞれの成形
型20,21の成形面と木質系基材11の表面との間隔
を均一に保つ役割を果たしている。また、木質系基材1
1のホール部11hにおいては、表側成形型21に形成
された凸部21hが裏側成形型20の成形面に当接して
いる。
対の成形型20,21の各成形面の間に木質系基材11
がセットされる。図4にはこの工程で上型21を取り除
いた場合の上面図が、図5には図4において線5−5に
おいて切断した断面図が示されている。図5において明
らかなように、裏側成形型20の成形面に形成された凸
部20b,20c,20d,20eは木質系基材11の
裏側の表面に当接し、一方表側成形型21の成形面に形
成された凸部21b,21c,21d,21eは木質系
基材11の表側の表面に当接しており、それぞれの成形
型20,21の成形面と木質系基材11の表面との間隔
を均一に保つ役割を果たしている。また、木質系基材1
1のホール部11hにおいては、表側成形型21に形成
された凸部21hが裏側成形型20の成形面に当接して
いる。
【0024】次に図6に示されているように、この木質
系基材11の両面と各成形型20,21の成形面との間
に表皮材12を構成する溶融状態(180℃〜200
℃)のポリプロピレン樹脂12meltを注入装置22によ
って溶融樹脂供給通路23より高圧(100〜300k
g/cm2)で注入する。それにより溶融樹脂12melt
は木質系基材11の表面側の孔内に含浸されて直ちに冷
却・硬化し、木質系基材11の両面がほぼ全面的にポリ
プロピレン樹脂からなる表皮材12で被覆された図1〜
図3に示されたドアトリム10が形成される。ただし、
各成形面に形成された凸部20b,20c,20d,2
0e,21b,21c,21d,21eが当接している
部分の木質系基材11には表皮材12が形成されない。
また、木質系基材11のホール部11hにはその端面を
被覆するように表皮材12が形成される。
系基材11の両面と各成形型20,21の成形面との間
に表皮材12を構成する溶融状態(180℃〜200
℃)のポリプロピレン樹脂12meltを注入装置22によ
って溶融樹脂供給通路23より高圧(100〜300k
g/cm2)で注入する。それにより溶融樹脂12melt
は木質系基材11の表面側の孔内に含浸されて直ちに冷
却・硬化し、木質系基材11の両面がほぼ全面的にポリ
プロピレン樹脂からなる表皮材12で被覆された図1〜
図3に示されたドアトリム10が形成される。ただし、
各成形面に形成された凸部20b,20c,20d,2
0e,21b,21c,21d,21eが当接している
部分の木質系基材11には表皮材12が形成されない。
また、木質系基材11のホール部11hにはその端面を
被覆するように表皮材12が形成される。
【0025】ここに説明した実施例のドアトリム10の
製造方法によれば、従来の製造方法においては必須であ
った接着剤を塗布する工程、表皮材12をあらかじめシ
ート状に成形する工程を行う必要がなく、製造工程を簡
略化することができる。さらに、接着剤を使用していな
いことによって使用材料を低減できる点も効果的であ
る。
製造方法によれば、従来の製造方法においては必須であ
った接着剤を塗布する工程、表皮材12をあらかじめシ
ート状に成形する工程を行う必要がなく、製造工程を簡
略化することができる。さらに、接着剤を使用していな
いことによって使用材料を低減できる点も効果的であ
る。
【0026】なお上記の実施例においては、木質系基材
11の両面における表皮材12の形成されない部分、即
ち表皮材12のホール部12b,12c,12d,12
eは木質系基材11の表側と裏側における互いに対応す
る位置に設けたが、表皮材12が両表面を全面的に被覆
していれば、そのホール部の数が幾つであってもどの位
置に設けられていてもよい。
11の両面における表皮材12の形成されない部分、即
ち表皮材12のホール部12b,12c,12d,12
eは木質系基材11の表側と裏側における互いに対応す
る位置に設けたが、表皮材12が両表面を全面的に被覆
していれば、そのホール部の数が幾つであってもどの位
置に設けられていてもよい。
【0027】また上記の実施例では、表皮材としてポリ
プロピレン樹脂を用いたが、他のオレフィン樹脂、例え
ば塩化ビニルやポリエチレン、エチレン−プロピレン共
重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ア
クリル酸重合体などや、ポリアミド樹脂、ASA樹脂等
の熱可塑性樹脂を単独で、あるいは二種以上を配合して
用いてもよい。また、表皮材に光沢を付与する光沢付与
剤や、難燃剤などを添加することも、出来上り製品の見
栄えや性能等を考慮して適宜行うことができる。
プロピレン樹脂を用いたが、他のオレフィン樹脂、例え
ば塩化ビニルやポリエチレン、エチレン−プロピレン共
重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ア
クリル酸重合体などや、ポリアミド樹脂、ASA樹脂等
の熱可塑性樹脂を単独で、あるいは二種以上を配合して
用いてもよい。また、表皮材に光沢を付与する光沢付与
剤や、難燃剤などを添加することも、出来上り製品の見
栄えや性能等を考慮して適宜行うことができる。
【図1】 本発明にかかる積層体の一実施例であるドア
トリムの斜視図である。
トリムの斜視図である。
【図2】 図1における線2−2で切断した斜視図であ
る。
る。
【図3】 図1における線3−3で切断した縦断面図で
ある。
ある。
【図4】 図1〜図3に示されたドアトリムの製造方法
を説明するための一工程図であり、上型を取り除いた場
合の上面図である。
を説明するための一工程図であり、上型を取り除いた場
合の上面図である。
【図5】 図4における線5−5で切断した横断面図で
ある。
ある。
【図6】 図4及び図5に示す工程の次の工程を示し、
図5に対応する横断面図である。
図5に対応する横断面図である。
【図7】 従来のドアトリムの斜視図である。
【図8】 図7における線8−8で切断した縦断面図で
ある。
ある。
【図9】 (a)〜(c)は、図7及び図8に示された
ドアトリムの製造方法を説明するための各工程図であ
る。
ドアトリムの製造方法を説明するための各工程図であ
る。
10,30…ドアトリム、10h…インサイドベゼル取
り付け用ホール部、11,31…木質系基材、11a…
溝部、11h…ホール部、12,32…表皮材、12a
…溝部、12b,12c,12d,12e…ホール部、
13,33…オーナメント、14,34…インサイドベ
ゼル、20,38…裏側成形型、20b,20c,20
d,20e…凸部、21,39…表側成形型、21b,
21c,21d,21e,21h…凸部、22…注入装
置、23…溶融樹脂供給通路、24…ヒータ。
り付け用ホール部、11,31…木質系基材、11a…
溝部、11h…ホール部、12,32…表皮材、12a
…溝部、12b,12c,12d,12e…ホール部、
13,33…オーナメント、14,34…インサイドベ
ゼル、20,38…裏側成形型、20b,20c,20
d,20e…凸部、21,39…表側成形型、21b,
21c,21d,21e,21h…凸部、22…注入装
置、23…溶融樹脂供給通路、24…ヒータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 105:20 711:14 B29L 9:00 31:58 (72)発明者 岩瀬 健二 愛知県豊田市吉原町上藤池25番地 アラコ 株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 多孔性の木質系基材と、この木質系基材
の表側表面及び裏側表面のそれぞれ少なくとも一箇所に
被覆されていない部分を設けて同木質系基材の両側表面
を全面的に被覆する樹脂系材料からなる表皮材とで構成
された積層体において、前記表皮材を構成する樹脂系材
料と前記木質系基材の両側のそれぞれの表面との接合部
では前記樹脂系材料が同木質系基材の両側のそれぞれの
表面側の孔内に含浸された状態で硬化していることを特
徴とする積層体。 - 【請求項2】 前記木質系材料の表側表面に表皮材が設
けられていない部分が前記積層体の表側表面に取り付け
られる付属品によって覆われる部分であることを特徴と
する請求項1に記載の積層体。 - 【請求項3】 多孔性の木質系基材と、この木質系基材
の表側表面及び裏側表面のそれぞれ少なくとも一箇所に
被覆されていない部分を設けて同木質系基材の両側表面
を全面的に被覆する樹脂系材料からなる表皮材とで構成
された積層体の製造方法であって、 前記積層体の裏側表面の形状に合わせた裏側成形面を設
けた裏側成形型と前記積層体の表側表面の形状に合わせ
た表側成形面を設けた表側成形型とを重合させた状態で
前記木質系基材をそれらの成形型間にセットし、この木
質系基材の表側表面と裏側表面とに表皮材となる溶融樹
脂系材料を注入することにより前記木質系基材の両側の
それぞれの表面側の孔内に同溶融樹脂系材料を含浸・硬
化させることを特徴とする積層体の製造方法。 - 【請求項4】 前記木質系材料の表側表面に表皮材が設
けられていない部分が前記積層体の表側表面に取り付け
られる付属品によって覆われる部分であることを特徴と
する請求項3に記載の積層体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20569494A JPH0866928A (ja) | 1994-08-30 | 1994-08-30 | 積層体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20569494A JPH0866928A (ja) | 1994-08-30 | 1994-08-30 | 積層体及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0866928A true JPH0866928A (ja) | 1996-03-12 |
Family
ID=16511169
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP20569494A Pending JPH0866928A (ja) | 1994-08-30 | 1994-08-30 | 積層体及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0866928A (ja) |
-
1994
- 1994-08-30 JP JP20569494A patent/JPH0866928A/ja active Pending
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