JPH0866986A - 積層体の製造方法 - Google Patents

積層体の製造方法

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Publication number
JPH0866986A
JPH0866986A JP6205042A JP20504294A JPH0866986A JP H0866986 A JPH0866986 A JP H0866986A JP 6205042 A JP6205042 A JP 6205042A JP 20504294 A JP20504294 A JP 20504294A JP H0866986 A JPH0866986 A JP H0866986A
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JP
Japan
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thickness
primer
layer
steel
silane
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Application number
JP6205042A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Takematsu
敏行 竹松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】熱水中や内外面で温度差があるような過酷な条
件下で使用されても、長期に渡り鉄鋼表面の錆の発生が
無く、耐蝕性、耐熱水性に優れた積層体を得る。 【構成】熱延鋼板を表面温度395℃に加熱して厚さ1
0μの酸化被膜を形成した後、ジ−i−プロポキシ・ビ
ス(アセチルアセトナト)チタンの60wt%イソプロ
パノール溶液を刷毛で塗布、風乾した後、加熱して厚さ
15μmのプライマー焼結層を設け、この表面に、直鎖
状低密度ポリエチレン100重量部に対しビニルトリメ
トキシシラン1重量部、ジ−t−ブチルパーオキシド
0.01重量部を添加して190℃で、混練し、変性し
たシラングラフトポリエチレンを押出し融着させて厚さ
2mmのシラングラフト直鎖状低密度ポリエチレン被覆
層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は積層体の製造方法に関
し、詳しくは、耐蝕性、耐熱水性に優れた、鉄鋼/シラ
ングラフトポリオレフィン積層体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属板の耐蝕性を改善するため、従来よ
り金属板の表面に合成樹脂層を形成した積層体が知られ
ており、このような積層体は、屋根材や壁材、自動車用
部材、樹脂被覆金属管等に使用されている。例えば特開
平5−169585号公報には、熱水と冷水に繰り返し
浸漬されるような過酷な条件下においても耐蝕性、耐熱
水性に優れた積層体を提供するべく、金属体面に有機チ
タネートを焼結したプライマー層に合成樹脂層(シラン
グラフトポリオレフィン層)を形成した積層体が提案さ
れている。
【0003】しかし、上記公報記載の積層体において
も、熱水中や内外面で温度差があるような過酷な環境下
では、耐蝕性、耐熱水性が十分であるとは言えないもの
であった。即ち、上記過酷な環境下において使用する
と、水が合成樹脂中を拡散・浸透しプライマー層との界
面にまで達し、更に有機チタネートプライマー層中に次
第に水が拡散・浸透しやがては金属との界面に達し金属
を錆びさせ、これにより合成樹脂層は金属体との接着強
度が低下し金属体層から剥離する場合があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
従来技術の問題点に鑑みてなされたものであって、高温
の熱水中や内外面で温度差があるような過酷な環境にお
いても、耐蝕性、耐熱水性に優れ、長期に渡って合成樹
脂層が金属体表面から剥離することのない積層体の製造
方法を提供することを目的とする。
【0005】
【問題を解決するための手段】本発明者は、所謂“スケ
ール”と称される鉄の酸化皮膜付きの鋼板に有機チタネ
ートプライマーを塗布しても、プライマーが鉄鋼基材か
ら剥離しやすいことを見出だした。また、鉄鋼に対し表
面温度が150℃以上550℃以下となる如く加熱処理
を施すと耐久性に寄与し得る酸化被膜が形成されるとの
知見を得て、かかる知見を基に本発明を完成させた。
【0006】本発明の積層体の製造方法は、上述の説明
において金属体として鉄鋼を用い合成樹脂としてシラン
グラフトポリオレフィンを用いるもので、鉄鋼に対し、
表面温度が150℃〜550℃となる如く加熱処理した
後、その表面に有機チタネートのプライマー焼結層を設
け、更ににその表面にシラングラフトポリオレフィン被
覆層を形成することを特徴とし、このことにより上記目
的が達成される。
【0007】本発明において使用される鉄鋼の種類は、
特に限定されることなく、熱延鋼板、冷延鋼板、配管用
炭素鋼鋼管等、通常の鋼板、鋼管が広く用いられ、形状
も板状、管状のものに限らず棒状、その他の形状であっ
ても良い。通常、市販されている鋼板や鋼管の表面には
スケールが形成されている(特に熱延鋼板、配管用炭素
鋼鋼管等)場合が多いので、鉄鋼表面を加熱する前に、
場合によってはサンドブラスト処理を含め、ケイ酸ソー
ダなどによる脱脂処理及び塩酸、硝酸、硫酸などによる
酸処理によりスケールを除去しておくのが好ましい。
【0008】その後、鉄鋼の表面温度が150℃以上、
550℃以下、好ましくは300℃以上、500℃以下
となる如く鉄鋼を加熱する。これは、加熱処理によって
鉄鋼表面に鉄の酸化皮膜(従来のスケールとは異なる構
成と考えられる。)を形成させることにより、積層体を
蒸気雰囲気中や熱水中などの過酷な条件下で用いた場合
に酸化皮膜表面にまで水が到達しても鉄鋼を錆びにくく
するものである。加熱処理時の表面温度が150℃未満
では、本発明において十分な効果を発揮する酸化皮膜が
得られない。また、550℃を超えると酸化皮膜の脆化
により表層が鉄鋼基材から剥離し、或いは鉄鋼中に含ま
れる炭素成分が表面に集積し、酸化皮膜表面に更に形成
するプライマー焼結層との接着性を低下せしめる。
【0009】また、上述の加熱処理により形成された酸
化被膜の厚みは5〜50μm程度が好ましい。これは、
5μm未満でも、50μmを越えた場合でも本発明にお
ける接着耐久性に対する十分な効果が得られにくいから
である。本発明における有機チタネートプライマーと
は、分子中に無機物と結合し得る有機基(例えばイソプ
ロピル基のような加水分解基)と、有機物に親和性を有
する有機基(例えばステアロイル基、N−アミノエチル
−アミノエチル基、ドデシルベンゼンスルホニル基のよ
うな有機基)とを有する有機チタネート化合物を意味
し、市販品としては例えば、味の素社製「プレンアク
ト」や日本曹達社製の「チタコート」が挙げられる。
【0010】このような有機チタネートプライマーの代
表的な例としては、イソプロピル(N−アミノエチル−
アミノエチル)チタネート、エチルトリ(N−アミノエ
チル−アミノエチル)チタネート、ジイソプロピルジ
(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、ブチ
ルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネー
ト、ジブチルジ(N−アミノエチル−アミノエチル)チ
タネート、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラ(2−
エチルヘキシルオキシ)チタン、テトラ−i−プロポキ
シチタン等がある。
【0011】中でも上記加水分解基と有機物に親和する
有機基とが2個ずつTi原子に結合したものが好まし
く、ジ−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナト)
チタン、ジ−n−ブトキシ・ビス(トリエタノールアミ
ナト)チタンがこの点で特に好ましい。
【0012】これらの有機チタネートを主にアルコール
系の溶剤で希釈してロール、ブラシ、刷毛、コーティン
グロッド、スプレー等の通常の塗布手段で上記鉄鋼表面
に塗布する。塗布は上記加熱処理を行った後、鉄鋼の表
面温度が100℃以下になってから行うのが好ましい。
100℃より高い温度で塗布を行うと有機チタネートを
薄めるのに使用している溶剤が急激に揮発し、均一な有
機チタネート層が得られにくくなるためであり、又、危
険で作業環境上においても好ましくないからである。
【0013】さらに、塗膜をバーナー加熱、熱風吹き付
け、誘導加熱などにより200〜450℃好ましくは2
30〜420℃の温度で焼結することによりプライマー
焼結層を形成する。プライマー焼結層の厚みは、通常、
0.01〜100μm、好ましくは5〜50μmとす
る。0.01μm未満であれば水分拡散の抑制効果が十
分に得られず、100μmを超過すれば積層体に曲げな
どの加工を行ったときに割れや亀裂を生じやすくなり、
本発明における効果が十分に得られなくなる恐れがある
からである。。
【0014】本発明においてはプライマー焼結層の表面
にシラングラフトポリオレフィン被覆層を形成する。そ
の理由は、有機チタネート焼結層との良好な接着性を有
し高温熱水に浸漬した状態においても長期接着耐久性に
優れているためでもある。シラングラフトポリオレフィ
ンは、例えばポリオレフィンにシランカップリング剤と
有機過酸化物とを混合し加熱溶融して、ポリオレフィン
をグラフト変性することによって得られる。ポリオレフ
ィンには高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低
密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン等のポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリブテン等公知のものが使
用され、ポリエチレン、中でも線状低密度ポリエチレン
が好ましく使用される。
【0015】シランカップリング剤としては分子中に加
水分解可能なアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、
βメトキシエトキシ基等)やクロル基等を持ち、かつ同
じ分子中にビニル基、アクリル基、メタクリル基等のよ
うなポリオレフィン中に発生した遊離ラジカル部位と反
応する二重結合部位をもつ化合物が例示される。
【0016】分子中に加水分解分解可能な官能基を有す
るのは、有機チタネート焼結層との結合、すなわち接着
に必要であり、二重結合部位をもつのはポリオレフィン
が有機過酸化物と共に加熱反応により生成したラジカル
部位と容易に反応しグラフト反応を起こさせるためであ
る。かかるシランカップリング剤の例としては、ビニル
トリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニ
ルトリアセトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン等があげられる。
【0017】また、有機過酸化物の好適な例としてはジ
メチルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイ
ド、ジクミルパーオキサイド、ジプロピオニルパーオキ
サイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルヒドロ
パーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド等があ
る。
【0018】本発明におけるシラングラフトポリオレフ
ィン被覆層の厚みは特に制限はないが、積層体に曲げ加
工を施した場合に亀裂等が生じないようにするため5m
m以下にすることが望ましい。また、シラングラフトポ
リオレフィン層には本発明の効果を損なわない範囲で酸
化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤等を転化してもよい。
【0019】プライマー焼結層が形成された鉄鋼表面
に、シラングラフトポリオレフィン被覆層を形成する方
法としては、押出機を使って加熱溶融されたシラングラ
フトポリオレフィンを被覆する方法、粉体状シラングラ
フトポリオレフィンの流動層中に加熱した鉄鋼を浸漬し
て樹脂を付着・溶融する方法、シラングラフトポリオレ
フィンのシートを接着剤を介して或いは介せずに加熱圧
着する方法などが挙げられる。
【0020】
【作用】例えば熱延鋼板は、800℃から1000℃も
の高温で加熱し熱間圧延して製造されるものであり、各
種鋼板の多くは製造工程上の熱履歴により表面に“スケ
ール”と呼ばれる酸化被膜が形成されるているが、この
“スケール”は酸化被膜としては脆いものであり、鉄鋼
の耐蝕性を高め得るものではない。かかるスケールの詳
細な組成は不明であるが、Fe2 O3 、Fe3 O4 、及
びFeOが所定比で結合し又は混合した構成と考えられ
ている。本発明においては、鉄鋼に対し、表面温度が1
50℃〜550℃となる如く加熱処理することにより、
詳細は不明であるが、従来のスケールとは異なる構成の
酸化皮膜が形成されているものと推定される。
【0021】そして、加熱処理した後に有機チタネート
プライマー焼結層を設けるので、新規な構成の酸化皮膜
に強固に結合したプライマー焼結層が形成されることと
なり、更にその表面に強固に接着・形成したシラングラ
フトポリオレフィン被覆層により耐蝕性の高い積層体が
完成されるのである。即ち、過酷な環境下で経時によ
り、撥水性が強いシラングラフトポリオレフィン層に水
が侵入・透過し、更に、樹脂と酸化皮膜の双方に強固に
結合したプライマー焼結層に侵入・透過したとしても上
記新規な酸化皮膜が鉄鋼表面への到達を阻止・遅延せし
めるので、錆が極めて生じにくいのである。
【0022】
【実施例】以下の実施例、比較例において、酸化被膜の
膜厚測定は、板断面に対しEPMA(Electron Probe of
Micro Analysis)による濃度のマッピングアナライザ−
によってマッピング(各場所における酸素濃度分布を異
なった色で表すもの)を行い、厚み方向の分布を調べた
上で測定した。又、積層体中の焼結プライマー層とシラ
ングラフトポリエチレン間の剥離接着強度は、JIS
K6854「接着剤の剥離接着強さ試験方法」に準拠し
て(但し、幅10mmの「T型剥離試験片」にて実
施。)測定した。
【0023】(実施例1)熱延鋼板(SPHC)を60
℃のリン酸ソーダ系脱脂剤(日本パーカライジング製、
P−3,5%水溶液)に1分間浸漬(脱脂処理)し、水
洗ののち25℃10%硝酸に1分間浸漬(エッチング)
し、水洗した後400℃に設定したオーブンにいれて1
0分間加熱処理を行った。熱電対による測定結果では、
鋼板の表面温度は395℃であった。この表面に形成さ
れた酸化被膜の膜厚は10μmであった。
【0024】鋼板の表面温度が25℃に低下してから、
片面にジ−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナ
ト)チタンの60wt%イソプロパノール溶液を刷毛で
塗布、風乾した後、再びオーブンにいれて10分加熱処
理を行い395℃とした。これにより得られたプライマ
ー焼結層の厚さは15μmであった。さらにこのプライ
マー焼結層の表面に、直鎖状低密度ポリエチレン100
重量部に対しビニルトリメトキシシラン1重量部、ジ−
t−ブチルパーオキシド0.01重量部を添加して19
0℃で、混練し、変性したシラングラフトポリエチレン
を押出し融着させて厚さ2mmのシラングラフト直鎖状
低密度ポリエチレン(G−LLDPE)被覆層を形成し
目的とする積層体を得た。
【0025】この積層体の、プライマー焼結層とシラン
グラフトポリエチレン被覆層間の剥離接着強度は、36.0
kgf/2cm であった。次いで、この積層体を85℃の熱水
に5分間浸漬し、その後20℃の冷水に5分間浸漬する
操作を20000サイクル繰り返す加熱−冷却テストを
行った。テスト終了後、各層の剥離とその他異常発生の
有無を観察した結果、各層間の剥離、浮き、膨れ、錆に
よる変色等の異常は認められなかった。冷熱繰り返し後
の接着強度は、31.8kgf/2cm であった。
【0026】(実施例2)鋼板を300℃に設定したオ
ーブンにいれて10分間加熱処理を行いその表面温度を
297℃とした以外は全て実施例1と同様にして厚さ1
5μmのプライマー焼結層と厚さ2mmのG−LLDP
E被覆層が形成された積層体を得た。尚、加熱処理後に
形成された酸化被膜の膜厚は10μmであった。
【0027】実施例1と同様にして測定したプライマー
焼結層とG−LLDP被覆層間の剥離接着強度は、35.7
kgf/2cm であった。実施例1と同様の冷熱繰り返しテス
トの結果は、各層間の剥離、浮き、膨れ、錆による変色
等の異常は認められず、冷熱繰り返し後の接着強度は、
29.8kgf/2cm であった。
【0028】(実施例3)鋼板を200℃に設定したオ
ーブンにいれて10分間加熱処理を行いその表面温度を
198℃とした以外は全て実施例1と同様にして厚さ1
5μmのプライマー焼結層と厚さ2mmのG−LLDP
E被覆層が形成された積層体を得た。尚、加熱により表
面に形成された酸化被膜の膜厚は8μmであった。実施
例1と同様にして測定したプライマー焼結層とG−LL
DP被覆層間の剥離接着強度は、35.0kgf/2cm であっ
た。実施例1と同様の冷熱繰り返しテストの結果は、各
層間の剥離、浮き、膨れ、錆による変色等の異常は認め
られず、冷熱繰り返し後の接着強度は、27.9kgf/2cm で
あった。
【0029】(実施例4)鋼板を500℃に設定したオ
ーブンにいれて10分間加熱処理を行いその表面温度を
479℃とした以外は全て実施例1と同様にして、厚さ
15μmのプライマー焼結層と厚さ2mmのG−LLD
PE被覆層が形成された積層体を得た。尚、加熱により
表面に形成された酸化被膜の膜厚は20μmであった。
実施例1と同様にして測定したプライマー焼結層とG−
LLDP被覆層間の剥離接着強度は、35.6kgf/2cm であ
った。実施例1と同様の冷熱繰り返しテストの結果は、
各層間の剥離、浮き、膨れ、錆による変色等の異常は認
められず、冷熱繰り返し後の接着強度は、30.9kgf/2cm
であった。
【0030】( 実施例5)実施例1と同様にして鋼板表
面温度を395℃とし、厚さ10μmの酸化皮膜を得
た。次いで鋼板の片面にジ−i−プロポキシ・ビス(ア
セチルアセトナト)チタンの10wt%イソプロパノー
ル溶液を刷毛で塗布、風乾したのち再び400℃に設定
されたオーブンに入れてで4分間加熱処理を行った。こ
の塗布、風乾、加熱からなる工程を3回行って、厚さ1
0μmのプライマー焼結層を形成した。さらにこの表面
に、実施例1と同じG−LLDPEを同様に押出し融着
させて厚さ2mmのG−LLDPE被覆層が形成された
積層体を得た。実施例1と同様にして測定したプライマ
ー焼結層とG−LLDP被覆層間の剥離接着強度は、3
9.0kgf/2cm であった。実施例1と同様の冷熱繰り返し
テストの結果は、各層間の剥離、浮き、膨れ、錆による
変色等の異常は認められず、冷熱繰り返し後の接着強度
は、34.8kgf/2cm であった。
【0031】( 実施例6)一般構造用圧延鋼材(SS4
1)からなるソケット型管継手を実施例1と同様に脱
脂、エッチングした後、実施例1と同様に鋼板表面温度
を395℃とし、厚さ10μmの酸化皮膜を得た。この
後、実施例1と同様にしてプライマーを継手の内表面に
均一に塗布し、400℃で10分間加熱を行い、厚さ1
7μmのプライマー焼結層を設けた。この管継手を20
0℃に加熱し粉体塗装装置に接続し、その内表面に実施
例1と同じG−LLDPEを、噴射により積層した。こ
のとき、G−LLDPEの厚みは、2.0mmであっ
た。この継手に対し85℃の熱水を5分間通湯し、その
後20℃水を5分間通水する冷熱繰り返しテストを20
000サイクル行ったところ継手内面において金属体−
樹脂間の剥離、金属体層の錆等の異常は見られなかっ
た。また、この冷熱繰り返しテスト前後の接着強度を管
継手の一部を切り出しT型剥離試験にて実施したとこ
ろ、冷熱繰り返しテスト前は、30.7kgf/2cm 、テス
ト後は27.6kgf/2cm であった。
【0032】(実施例7)鋼板の加熱条件を200℃で
30分間として表面温度を199℃とした以外は全て実
施例3と同様にして、厚さ2mmのG−LLDPE被覆
層が形成された積層体を得た。実施例1と同様にして測
定したプライマー焼結層とG−LLDP被覆層間の剥離
接着強度は、32.6kgf/2cm であった。実施例1と同様の
冷熱繰り返しテストの結果は、各層間の剥離、浮き、膨
れ、錆による変色等の異常は認められず、冷熱繰り返し
後の接着強度は、31.9kgf/2cm であった。
【0033】(実施例8)この例は本発明を管に応用し
たものである。外径114mm、長さ2.5mの配管用
炭素鋼鋼管(SGP)を実施例1と同様にして脱脂、エ
ッチングした後、400℃設定で10分間加熱し表面温
度を395℃とし、厚さ10μmの酸化皮膜を得た。こ
の後、実施例1と全く同じプライマー溶液を鋼管の内表
面に均一に塗布し、400℃で10分間加熱を行い、表
面温度395℃とした。プライマー焼結層の厚さは17
μmであった。この内表面に、実施例1と同じ方法で得
た実施例1と同じG−LLDPEを温度190℃、圧力
100kg/cm2 にて積層した。このとき、G−LLD
PE被覆層の厚さは、2.0mmであった。
【0034】この鋼管に対し85℃熱水を5分間通湯
し、その後20℃水を5分間通水する冷熱繰り返しテス
トを20000サイクル行ったが、鋼管内面において金
属体−樹脂間の剥離、金属体層の錆等の異常は見られな
かった。また、この冷熱繰り返しテスト前後の接着強度
測定のため鋼管を短冊状に切断しT型剥離試験にて測定
したところ、冷熱繰り返しテスト前は、35.3kgf/2
cm、テスト後は31.6kgf/2cmであった。
【0035】(比較例1)鋼板に加熱処理を施さなかっ
た以外は、実施例1と全く同様にして、厚さ10μmの
プライマー焼結層と厚さ2mmのG−LLDPE被覆層
が形成された積層体を得た。実施例1と同様にして測定
したプライマー焼結層とG−LLDP被覆層間の剥離接
着強度は、37.3kgf/2cm であった。実施例1と同様の冷
熱繰り返しテスト後、各層間の剥離等の異常発生の有無
を観察したところ、プライマー層−シラングラフトポリ
エチレン層間で剥離による多数の膨れが見られた。ま
た、鋼板表面には黒錆と思われる変色があった。さらに
接着強度を測定したところ、12.6kgf/2cm であっ
た。
【0036】(比較例2)プライマー焼結層を設けず、
実施例1と同じ方法で得たG−LLDPのシートを20
0℃で加熱積層した以外は、実施例1と同様にして、厚
さ10μmの酸化皮膜と厚さ2mmのG−LLDPE被
覆層が形成された積層体を得た。実施例1の方法に準拠
して測定した鉄鋼とG−LLDP被覆層間の剥離接着強
度は、33.3kgf/2cm であった。実施例1と同様の冷熱繰
り返しテスト後、各層間の剥離等の異常発生の有無を観
察したところ、鋼板−シラングラフトポリエチレン層間
で多数の膨れが見られた。また、鋼板表面には黒錆と思
われる変色があった。さらに接着強度を測定したとこ
ろ、14.6kgf/2cm であった。
【0037】(比較例3)前処理としての鋼板への加熱
条件を100℃で60分とし厚さ2μmの酸化皮膜を形
成した以外は、実施例1と全く同様にして、厚さ10μ
mのプライマー焼結層と厚さ2mmのG−LLDPE被
覆層が形成された積層体を得た。実施例1と同様にして
測定したプライマー焼結層とG−LLDP被覆層間の剥
離接着強度は、33.5kgf/2cm であった。実施例1と同様
の冷熱繰り返しテスト後、各層間の剥離等の異常発生の
有無を観察したところ、プライマー層−シラングラフト
ポリエチレン層間で多数の膨れが見られた。また、鋼板
表面には黒錆と思われる変色があった。さらに接着強度
を測定したところ、15.6kgf/2cm であった。
【0038】(比較例4)前処理としての鋼板への加熱
条件を600℃で10分とし、表面温度を575℃とし
て厚さ2μmの酸化皮膜を形成した以外は、実施例1と
全く同様にして、厚さ10μmのプライマー焼結層と厚
さ2mmのG−LLDPE被覆層が一応形成された積層
体を得た。実施例1と同様にしてプライマー焼結層とG
−LLDP被覆層間の剥離接着強度を測定しようとした
が、酸化皮膜が脆化していてプライマー焼結層が剥離し
易い状態であり、測定不能であった。
【0039】
【発明の効果】本発明の積層体の製造方法は、鉄鋼に対
し、表面温度が150℃〜550℃となる如く加熱処理
をするものであるので、鉄鋼表面に新規な構成の酸化皮
膜を存在せしめ、更にその後有機チタネートプライマー
焼結層を設け、シラングラフトポリオレフィン被覆層を
形成するので、本発明によれば、熱水中や内外面で温度
差があるような場合や熱水−冷水の繰り返し等と言った
過酷な条件下においても、長期に渡って鉄鋼表面の錆の
発生が無い耐蝕性、耐熱水性に優れた積層体を提供する
ことが可能である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄鋼に対し、表面温度が150℃〜550
    ℃となる如く加熱処理した後、その表面に有機チタネー
    トのプライマー焼結層を設け、更ににその表面にシラン
    グラフトポリオレフィン被覆層を形成することを特徴と
    する積層体の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003016047A3 (en) * 2001-08-17 2003-05-01 3M Innovative Properties Co Glazing prelaminates, glazing laminates, and methods of making same
JP2006283307A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Lonseal Corp 金属製ドレイン

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