JPH0867746A - フェノールアラルキル樹脂、その製造方法およびエポキシ樹脂組成物 - Google Patents

フェノールアラルキル樹脂、その製造方法およびエポキシ樹脂組成物

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JPH0867746A
JPH0867746A JP7144595A JP14459595A JPH0867746A JP H0867746 A JPH0867746 A JP H0867746A JP 7144595 A JP7144595 A JP 7144595A JP 14459595 A JP14459595 A JP 14459595A JP H0867746 A JPH0867746 A JP H0867746A
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phenol aralkyl
aralkyl resin
allyl
resin
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JP7144595A
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English (en)
Inventor
Tomoyuki Kawabata
朋之 川畑
Teruo Yuasa
照雄 湯浅
Shigeru Iimuro
茂 飯室
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】溶融粘度が低いアリルエーテル化フェノールア
ラルキル樹脂およびアリル化フェノールアラルキル樹
脂、かつ、それらの製造法の提供、耐熱性、耐湿性に優
れた硬化物を与えるエポキシ樹脂組成物。 【構成】有機溶媒中、塩基存在下で、フェノールアラル
キル樹脂とアリルハライドとを室温〜100℃で反応さ
せてアリルエーテル化フェノールアラルキル樹脂を得
る。これを160〜250℃でクライゼン転位させるこ
とによってアリル化フェノールアラルキル樹脂を得る。
次にこのアリル化フェノールアラルキル樹脂を含有する
エポキシ樹脂組成物を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アリルエーテル化フェ
ノールアラルキル樹脂、アリル化フェノールアラルキル
樹脂および同アリルエーテル化フェノールアラルキル樹
脂、同アリル化フェノールアラルキル樹脂の製造方法、
およびアリル化フェノールアラルキル樹脂を硬化剤とし
て用いるエポキシ樹脂組成物に関する。本発明のフェノ
ールアラルキル樹脂は、IC封止材用、積層材用、耐熱
接着剤用、塗料またはレジスト用等のエポキシ樹脂を製
造するための中間体、成形材料、エポキシ樹脂やマレイ
ミド樹脂の硬化剤として有用である。
【0002】
【従来の技術】フェノール類とアリルハライドとを反応
して得られるアリルエーテル化フェノール系樹脂および
アリル化フェノール系樹脂は公知であり、おもにエポキ
シ樹脂やマレイミド樹脂の硬化剤として広く用いられて
いる。例えば、特開平4−23824号公報にはエポキ
シ樹脂の硬化剤としてポリアリルフェノールを用いた樹
脂組成物が開示されている。これら公知のアリル化フェ
ノール系樹脂の硬化物が常温および高温で強度、剛性に
優れ、しかも価格が比較的安価で安定している。しか
し、比較的多量の水分を吸収しやすく、多湿な条件下で
の機械的特性が悪くなる欠点があった。
【0003】さらに、特開平4−4212号公報には吸
湿性、低応力特性を改善した半導体封止用樹脂組成物の
一成分としてフェノール・芳香族炭化水素樹脂のアリル
化物が開示されている。しかしながら、この公報ではア
リルエーテル化フェノールアラルキル樹脂およびアリル
化フェノールアラルキル樹脂、およびそれらの製造方法
に関する記述が全くなされていない。実施例中において
も、水/アセトン混合溶媒が用いられており、得られた
樹脂は結果としてアリルエーテル化、フェノール核のア
リル化が同時に進行したコポリマー型樹脂となってい
る。アリルエーテル化フェノールアラルキル樹脂および
アリル化フェノールアラルキル樹脂が選択的に得られて
いるわけではない。該コポリマー型樹脂は下記式(4)
の組成で示されるアリル化フェノール・芳香族炭化水素
樹脂
【0004】
【化5】 (R3、R4:−H又はメチル基 0<a,b,c,d<100 かつ a+b+c+d=
100 a,b,c,dは各樹脂成分の百分率を示す。)であ
る。
【0005】最近の電気・電子分野での技術のめざまし
い進歩の中で、樹脂に要求される性能もより少量で性能
の優れたものが要求されるようになってきた。例えばI
C封止材では、成形加工性に優れ、フィラーの高充填が
可能な低粘度の樹脂が要求されている。耐熱性、耐湿性
といった要求性能を満たす性質を保ちつつ粘度を下げる
ことが重要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、粘度
が低いアリルエーテル化フェノールアラルキル樹脂およ
びアリル化フェノールアラルキル樹脂、かつ、それらの
製造法、耐熱性、耐湿性に優れた硬化物を与えるエポキ
シ樹脂組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、下
記の一般式(1)で表されるアリルエーテル化フェノー
ルアラルキル樹脂
【0008】
【化6】 (但し、式中のnは0〜10の整数を示し、Aはアリル
基を示す)
【0009】および、下記の一般式(2)で表されるア
リル化フェノールアラルキル樹脂
【0010】
【化7】 (但し、式中のnは0〜10の整数を示し、Aはアリル
基を示す)
【0011】および、下記の一般式(3)
【0012】
【化8】 (但し、式中のnは0〜10の整数を示す)で表される
フェノールアラルキル樹脂と、有機溶媒中、塩基存在下
でアリルハライドとを反応させることを特徴とするアリ
ルエーテル化フェノールアラルキル樹脂の製造方法、
【0013】および、下記の一般式(3)
【0014】
【化9】 (但し、式中のnは0〜10の整数を示す)で表される
フェノールアラルキル樹脂と、塩基存在下でアリルハラ
イドとを反応させて得られるアリルエーテル化フェノー
ルアラルキル樹脂をクライゼン転位させることを特徴と
するアリル化フェノールアラルキル樹脂の製造方法、
【0015】および、エポキシ樹脂および前記したアリ
ル化フェノールアラルキル樹脂からなることを特徴とす
るエポキシ樹脂組成物に関する。
【0016】フェノールアラルキル樹脂の製造 以下、本発明を詳細に説明する。フェノールアラルキル
樹脂は、フェノール類とアラルキル化合物とをフリーデ
ルクラフツ反応によって縮合させた樹脂で、フリーデル
クラフツ樹脂とも呼ばれる。
【0017】本発明のフェノールアラルキル樹脂を得る
には、アラルキル化合物1モルに対して、フェノール化
合物を通常1.0〜4.0モルの範囲で、好ましくは
1.5〜3.5モルの範囲で加え、酸触媒の存在下でそ
のまま昇温して後述の温度で反応させる。反応終了後、
当然のことながら未反応のフェノールが残存するが、こ
れを真空下で留去させて得られた樹脂が上記の一般式
(3)で表されるフェノールアラルキル樹脂である。
【0018】この反応に使用されるフェノール化合物と
しては、フェノール性水酸基を有する化合物であればい
かなる化合物でもよく、例えば、フェノール、o−クレ
ゾール、p−クレゾール、m−クレゾール、p−ter
t−ブチルフェノール等のアルキル置換フェノール類、
p−フェニルフェノール等の芳香族置換フェノール類が
挙げられる。
【0019】また、この反応に使用されるアラルキル化
合物としては、縮合付加が可能である2価のハロメチル
基、ヒドロキシメチル基、アルコキシメチル基等を有す
る芳香環化合物が使用される。例えば、α,α’−ジク
ロロ−p−キシレン等のジハロメチル芳香環化合物、p
−キシリレングリコール等のジヒドロキシメチル芳香環
化合物、α,α’−ジメトキシ−p−キシレン、α,
α’−ジエトキシ−p−キシレン等のジアルコキシメチ
ル芳香環化合物が挙げられる。
【0020】触媒としては、塩化第二錫、塩化亜鉛、塩
化第二鉄、塩化第二銅、硫酸第二銅、硫酸第一水銀、硫
酸第二水銀、塩化第一水銀、塩化第二水銀、硫酸銀、塩
化銀、硫酸水素ナトリウム、等の無機化合物、あるい
は、硫酸、モノエチル硫酸、ジメチル硫酸、ジエチル硫
酸等の硫酸化合物、p−トルエンスルホン酸、p−フェ
ノールスルホン酸、メタンスルホン酸等の有機スルホン
酸類が使用される。これら触媒は単独で使用するかまた
は併用してもよい。触媒の使用量は、フェノール化合物
とアラルキル化合物の全重量の0.01〜5重量%であ
る。
【0021】反応温度は通常110℃以上である。11
0℃より低いと反応は極端に遅くなる。また、反応時間
を短縮するためには約130〜240℃の温度範囲が望
ましい。反応時間は通常1〜20時間である。
【0022】さらに、所望により比較的高沸点の有機溶
剤が用いられる。例えば、メタノール、エタノール、n
−プロパノール,イソプロパノール、n−ブタノール、
tert−ブタノール等のアルコール、トルエン、キシ
レン、メシチレン等の芳香族化合物が挙げられる。
【0023】アリルエーテル化フェノールアラルキル樹
脂の製造 上記のような方法によって得られるフェノールアラルキ
ル樹脂をベースレジンとしたアリルエーテル化フェノー
ルアラルキル樹脂は、フェノール類をアリル化する周知
の方法で得ることができる。
【0024】即ち、ベースレジンとなるフェノールアラ
ルキル樹脂を有機溶媒に溶解したのち、塩基を添加し、
次いで塩化アリル、臭化アリル、ヨウ化アリル等のアリ
ルハライドを加えて室温〜100℃で1〜5時間反応さ
せると、一般式(1)で表されるアリルエーテル化フェ
ノールアラルキル樹脂が得られる。
【0025】ここで使用する有機溶媒としてはn−プロ
パノール、2−プロパノール、n−ブタノール等のアル
コール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
類、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムア
ミド等の非プロトン性極性溶媒が挙げられる。使用する
有機溶媒によって反応生成物の収率が変化するが、上記
の有機溶媒を使用すれば通常95%以上の反応率で進行
する。得ようとする樹脂の使用目的によって有機溶媒を
変えれば良いので、フェノールアラルキル樹脂と反応生
成物が可溶であり、塩基によって有機溶媒自体が分解、
反応等を起こさないものであれば使用できる。好ましく
は、アルコール類が挙げられる。
【0026】また、塩基は水酸化カリウム、水酸化ナト
リウム等のアルカリ金属水酸化物が挙げられる。その使
用量はアリル化したいフェノール性水酸基に対して1.
0〜3.0当量の塩基を使用する。好ましくは1.0〜
1.2当量の塩基を使用した場合である。
【0027】加えるアリルハライドの量は、塩基に対し
て当量以上である。
【0028】アリル化フェノールアラルキル樹脂の製造 本発明の一般式(2)で表されるアリル化フェノールア
ラルキル樹脂は、得られた生成物、すなわちアリルエー
テル化フェノールアラルキル樹脂を160〜250℃程
度まで加熱することにより、エーテル結合していたアリ
ル基を転位させて得ることができる。
【0029】このように、フェノールアラルキル樹脂を
ベースレジンとして用いることによって得られるアリル
エーテル化フェノールアラルキル樹脂、それを熱転位す
ることによって得られるアリル化フェノールアラルキル
樹脂は、粘度が低く、かつ、硬化物の耐熱性、耐湿性に
優れている。これは、このアリル化フェノールアラルキ
ル樹脂が、従来の、例えばノボラック型フェノール樹脂
等と比較して、その構造から理解されるように耐熱性、
耐湿性に寄与するアラルキル基を介して、フェノールが
結合しているという化学構造上の特徴を有しているから
である。
【0030】エポキシ樹脂組成物 エポキシ硬化物は、上記アリル化フェノールアラルキル
樹脂とエポキシ樹脂とからなるエポキシ樹脂組成物を、
硬化促進剤の存在下、通常100〜250℃の温度範囲
で処理することによって得られる。
【0031】エポキシ樹脂としては、一分子中にエポキ
シ基を2個以上有するエポキシ樹脂であればよく、例え
ば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノール
F型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹
脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、テトラメチ
ルビフェニル型エポキシ等のグリシジルエーテル型エポ
キシ樹脂、(3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチ
ル)−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレー
ト等の脂環型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらエポ
キシ樹脂は単独で使用しても、2種類以上を併用しても
よい。
【0032】アリル化フェノールアラルキル樹脂の使用
量は、エポキシ樹脂100重量部に対して、20〜25
0重量部の量であり、好ましくは30〜200重量部で
ある。
【0033】硬化促進剤としては、トリフェニルホスフ
ィン等の有機ホスフィン化合物、2−エチル−4−メチ
ルイミダゾール等のイミダゾール化合物、1,8−ジア
ザビシクロ(5,4,0)ウンデカ−7−エン等の2環
性含窒素化合物等が挙げられる。添加量は、アリル化フ
ェノールアラルキル樹脂とエポキシ樹脂の全重量の0.
01〜5%であり、好ましくは0.05〜1%である。
【0034】さらに、必要に応じて、シリカ、アルミ
ナ、タルク、クレー等の充填剤、三酸化アンチモン等の
難燃剤、カーボンブラック等の着色剤、アクリロニトリ
ル−ブタジエンゴム、シリコーンオイル等の可撓剤を添
加することができる。
【0035】
【実施例】以下実施例および比較例により本発明をさら
に詳しく説明する。なお、実施例における各種特性値の
評価または測定は下記(1)〜(5)の方法により実施
した。 (1)溶融粘度 樹脂の溶融粘度はICIコーン&プレート型粘度計(リ
サーチ・エクイップメント社製:ロンドン)を用いて、
80℃で測定した。 (2)ガラス転移温度(Tg) 硬化物のTgはリガク社製TMA8146を用いて熱機
械分析(TMA)法により線膨張係数を測定して求め
た。 (3)赤外吸収スペクトル(IR)分析 樹脂のIR分析は島津製作所製FT−IR4200を用
いて行った。 (4)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)分析 樹脂は複数の種類の分子即ち成分から構成され、各成分
は独自の繰り返し単位数を有する。GPCチャートは各
成分の分布状況を示す。各成分の含量は各ピークの高さ
等から求められる。 カラム数:2本、カラム種類:G4000HXL+G2
500HXL+G2000HXL(商品名、東ソー社
製)、溶離液:テトラヒドロフラン (5)吸水率と吸水率比 硬化物の吸水率は煮沸吸水率であり、100℃/2時間
で各サンプルの煮沸を行ない、その重量増加率で示す。
その計算式Fを以下に示す。 A=水吸収後の硬化物の重量 B=水吸収前の硬化物
の重量 F=〔(A−B)/B〕×100 (%) 吸水率比は比較例2の吸水率に対する各サンプルの吸水
率の比である。
【0036】製造例1(フェノールアラルキル樹脂の製
造) 904.3g(9.64モル)のフェノールと31.8
gのメタノール及び0.853gのジエチル硫酸を70
℃の冷却水を通した凝縮器を備えた反応機に装入し、攪
拌しながらオイルバスで昇温した。液温が140℃に達
したところでα,α’−ジメトキシ−p−キシレンの装
入を開始した。800g(4.81モル)のα,α’−
ジメトキシ−p−キシレンを4時間かけて連続的に装入
した後、さらに液温140℃で90分間熟成反応を行っ
た。次いで液温を160℃に昇温し、減圧下で未反応の
フェノールを除去して、1025gのフェノールアラル
キル樹脂を得た。
【0037】製造例2(フェノールアラルキル樹脂の製
造) 1582g(16.84モル)のフェノールと31.8
gのメタノール及び0.853gのジエチル硫酸を70
℃の冷却水を通した凝縮器を備えた反応機に装入し、攪
拌しながらオイルバスで昇温した。液温が140℃に達
したところでα,α’−ジメトキシ−p−キシレンの装
入を開始した。800g(4.81モル)のα,α’−
ジメトキシ−p−キシレンを4時間かけて連続的に装入
した後、さらに液温140℃で90分間熟成反応を行っ
た。次いで液温を160℃に昇温し、減圧下で未反応の
フェノールを除去して、1008gのフェノールアラル
キル樹脂を得た。
【0038】製造例3(ノボラック型フェノール樹脂の
製造) 撹拌機、温度調節装置、還流冷却器、全縮器、減圧装置
等を備えた5000mlの反応機に、フェノール200
0gと37%ホルマリン水溶液1150gとを混合し、
シュウ酸二水和物5.6gを加えて、70℃で4時間縮
合反応を行った。ついで反応生成物の混合物を大気圧下
に160℃まで加熱して、水および少量のフェノールを
取り除き、さらに20mmHgで170℃まで加熱して
未反応のフェノールを分離した。その後、6mmHgで
210℃まで加熱してフェノールを除去した。次に、径
15mm、高さ20mmのマクマホンパッキング等の充
填物を付した装置により最終圧力3mmHgで最終温度
220℃まで温度を上げて蒸留を行い、ノボラック型フ
ェノール系樹脂を得た。
【0039】実施例1 撹拌装置、温度計、冷却器、滴下ロートを付設した10
00ml四口セパラブルフラスコに、反応溶媒に2−プ
ロパノール360gを用い、製造例1で得たフェノール
アラルキル樹脂103gを溶解し、水酸化カリウム4
5.6gを加え均一になるまで撹拌した。これに塩化ア
リル56.7gを10分間で滴下した後反応溶液を40
℃で1時間撹拌し、さらに70℃で5時間加熱撹拌して
アリルエーテル化反応を完結させた。次いで反応液を濾
別して副生した塩化カリウムを除去した後、2−プロパ
ノールを留去して回収した。残留物を酢酸エチルに溶解
し、水で洗浄後、酢酸エチルを留去し、アリルエーテル
化フェノールアラルキル樹脂を得た。得られたアリルエ
ーテル化フェノールアラルキル樹脂のIR分析の結果は
1100cmー1付近にエーテルの吸収がみられ、340
0cmー1付近のフェノール性水酸基の吸収は殆どみられ
なかった。また、1640cmー1付近にアリル基に由来
する炭素−炭素の二重結合の吸収がみられ、アリルエー
テル化していることを示している。得られたアリルエー
テル化フェノールアラルキル樹脂のIR分析のチャート
を図1に示した。また、該樹脂のGPC分析のチャート
を図2に示した。
【0040】得られたアリルエーテル化フェノールアラ
ルキル樹脂120gを300mlセパラブルフラスコに
とり、195℃に加熱して5時間撹拌して熱転位を行わ
せ、アリル化フェノールアラルキル樹脂を得た(収率9
8%)。この得られた樹脂のIR分析の結果はアリルエ
ーテル化フェノールアラルキル樹脂の結果と比較してエ
ーテルの吸収がなくなり、フェノール性水酸基の吸収の
増加が顕著であったため、アリルエーテル化フェノール
アラルキル樹脂のアリル基が熱転位してアリル化フェノ
ールアラルキル樹脂になっていることを示している。ま
た、この得られた樹脂の粘度を表1に示した。得られた
アリル化フェノールアラルキル樹脂のIR分析のチャー
トを図3に示した。また、該樹脂のGPC分析のチャー
トを図4に示した。
【0041】比較例1 製造例2で得たフェノールアラ
ルキル樹脂
【0042】比較例2 実施例と同様の撹拌装置、温度計、冷却器、滴下ロート
を付設した1000ml四口セパラブルフラスコに、2
−プロパノール320g、製造例3で得られたノボラッ
ク型フェノール樹脂を106g溶解し、実施例と同様の
条件下でアリルエーテル化反応を行い、アリルエーテル
化ノボラック型フェノール樹脂を得た。次いで得られた
アリルエーテル化ノボラック型フェノール樹脂130g
とり、300mlセパラブルフラスコに移し、実施例と
同様にしてアリル化フェノール樹脂を得た(収率96
%)。この得られた樹脂の粘度を表1に示した。また、
IR分析の結果は実施例1と同様なチャートが得られ、
フェノール性水酸基の吸収が大きく、エーテルの吸収が
ほぼなくなっており、アリル基が熱転位し、アリル化物
となったことを示した。
【0043】アリル化物を硬化剤として用いたエポキシ
硬化物の製造 実施例および比較例1〜2で得られた樹脂を硬化剤とし
て、エポキシ樹脂および触媒をできるだけ少量のアセト
ンに溶解し、約2mm厚の注型板を作成し評価に供し
た。エポキシ樹脂、硬化剤および硬化促進剤の配合比
は、エポキシ樹脂100重量部に対して硬化剤49重量
部、硬化促進剤1重量部である。主剤としてはエポキシ
樹脂(日本化薬(株)製EOCN−102S)を使用
し、硬化促進剤はトリフェニルホスフィン(TPP)を
使用した。硬化は175℃で5時間硬化を行った。得ら
れた硬化物の物性を表1に示す。
【0044】
【表1】 (注)実施例1の樹脂:本発明のアリル化フェノールアラルキル樹脂 比較例1の樹脂:製造例2で得たフェノールアラルキル樹脂 比較例2の樹脂:製造例3で得たノボラック型フェノール樹脂のアリル化 した樹脂である。 溶融粘度:樹脂の溶融粘度である。 硬化条件:エポキシ硬化物を得る条件である。
【0045】
【発明の効果】本発明の樹脂は従来のフェノールアラル
キル樹脂(比較例1)より溶融粘度が低い。本発明の樹
脂を含有する硬化物のガラス転移温度と従来のフェノー
ルアラルキル樹脂(比較例1)または従来のアリル化ノ
ボラック型フェノール樹脂(比較例2)を含有する硬化
物のガラス転移温度が同等であるとき、本発明の樹脂を
含有する硬化物の方が低吸水率であることから、本発明
の樹脂を使用すればエポキシ樹脂の硬化反応の際に成形
物にクラックが入る等の問題が発生することが少なくな
り、その用途は半導体封止材料、積層材料、塗料、接着
剤、成形材料等、広範である。
【図面の簡単な説明】
【図1】は実施例1のアリルエーテル化フェノールアラ
ルキル樹脂の赤外吸収スペクトルである。
【図2】は実施例1の樹脂のGPCチャートである。
【図3】は実施例1のアリル化フェノールアラルキル樹
脂の赤外吸収スペクトルである。
【図4】は実施例1の樹脂のGPCチャートである。
【符号の説明】
整数0、1、2、3〜はそれぞれ各成分の繰り返し単位
の数0、1、2、3〜を表わす。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(1)で表されるアリルエ
    ーテル化フェノールアラルキル樹脂。 【化1】 (但し、式中のnは0〜10の整数を示し、Aはアリル
    基を示す)
  2. 【請求項2】 下記の一般式(2)で表されるアリル化
    フェノールアラルキル樹脂。 【化2】 (但し、式中のnは0〜10の整数を示し、Aはアリル
    基を示す)
  3. 【請求項3】 下記の一般式(3) 【化3】 (但し、式中のnは0〜10の整数を示す)で表される
    フェノールアラルキル樹脂と、有機溶媒中、塩基存在下
    でアリルハライドとを反応させることを特徴とする請求
    項1記載のアリルエーテル化フェノールアラルキル樹脂
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 有機溶媒がn−プロパノール、2−プロ
    パノール、n−ブタノール、アセトン、メチルエチルケ
    トン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルム
    アミドからなる群から選ばれた少なくとも一種であるこ
    とを特徴とする請求項3記載のアリルエーテル化フェノ
    ールアラルキル樹脂の製造方法。
  5. 【請求項5】 有機溶媒が2−プロパノールであること
    を特徴とする請求項3記載のアリルエーテル化フェノー
    ルアラルキル樹脂の製造方法。
  6. 【請求項6】 塩基が水酸化カリウムであることを特徴
    とする請求項3記載のアリルエーテル化フェノールアラ
    ルキル樹脂の製造方法。
  7. 【請求項7】 アリルハライドが塩化アリルであること
    を特徴とする請求項3記載のアリルエーテル化フェノー
    ルアラルキル樹脂の製造方法。
  8. 【請求項8】 下記の一般式(3) 【化4】 (但し、式中のnは0〜10の整数を示す)で表される
    フェノールアラルキル樹脂と、塩基存在下でアリルハラ
    イドとを反応させて得られるアリルエーテル化フェノー
    ルアラルキル樹脂をクライゼン転位させることを特徴と
    する請求項2記載のアリル化フェノールアラルキル樹脂
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 クライゼン転位反応させる際の温度が1
    60〜250℃の範囲で加熱することを特徴とする請求
    項8記載のアリル化フェノールアラルキル樹脂の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 エポキシ樹脂および請求項2記載のア
    リル化フェノールアラルキル樹脂からなることを特徴と
    するエポキシ樹脂組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017031239A (ja) * 2015-07-29 2017-02-09 明和化成株式会社 アリルエーテル変性ビフェニルアラルキルノボラック樹脂、アリル変性ビフェニルアラルキルノボラック樹脂、その製造方法、及びそれを用いた組成物
JP2018123334A (ja) * 2013-02-05 2018-08-09 日本化薬株式会社 アリルエーテル樹脂及びエポキシ樹脂

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