JPH0870833A - 固形物又は固形物含有液状物の殺菌方法及び装置 - Google Patents

固形物又は固形物含有液状物の殺菌方法及び装置

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JPH0870833A
JPH0870833A JP20855494A JP20855494A JPH0870833A JP H0870833 A JPH0870833 A JP H0870833A JP 20855494 A JP20855494 A JP 20855494A JP 20855494 A JP20855494 A JP 20855494A JP H0870833 A JPH0870833 A JP H0870833A
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伸氏 坂本
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勉 山本
Megumi Imamura
恵 今村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 品質の劣化や風味の低下を防止し、短時間で
効率よく殺菌処理し得る固形物又は固形物含有液状物の
殺菌方法及び装置を提供する。 【構成】 固形物aと液状物bとを別々に加熱殺菌し、
殺菌後、両者を混合して、袋c又は容器内に充填し、密
封する。固形物を殺菌する際、固形物を1パック分ずつ
リテイナーdに計量し、小分けして殺菌し、殺菌後、リ
テイナーから袋又は容器内に充填し、密封する。固形物
の殺菌を短時間で満遍無く行わせるためにリテイナーを
回転させ、その都度停止ショックを与えている。リテイ
ナーの回転は、殺菌処理槽2を揺動させて転がすことに
より行わせている。また、バッチ処理のサイクルタイム
を短縮させるため、殺菌処理槽を工程順に複数の処理室
に仕切って複数段階を経て殺菌処理させている。袋又は
容器内に充填密封後、レトルト処理又は冷蔵・冷凍処理
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、レトルト食品
の前段階の予備殺菌等に利用する固形物又は固形物含有
液状物の殺菌方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、レトルト食品は、未殺菌の食
品、例えば、固形物と液状物とを混合してプラスチック
やアルミ製の袋等に充填し、密封してレトルト装置にか
け、加熱殺菌処理している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の殺菌方法は、固
形物と液体とを密封した袋等を通して同時に加熱処理す
るため、固形物に適した処理や液体に適した処理を別々
に行うことができず、処理時間が数十分乃至数時間と長
くなりがちで、袋の厚みが大きければ、それだけ多くの
時間を要した。そのため、食品は、長時間に亘って高温
に曝され、品質の劣化や風味が低下する等の問題点があ
った。
【0004】また、従来、固形物のみを殺菌処理する場
合、大量のものを1つの大きな圧力釜等によって長時間
かけて殺菌処理しており、処理ムラが発生し易く、オー
バークッキングとなったり、処理後の袋等への充填のた
めに計量や分配が必要となり、形崩れを起こし易く、そ
の上、殺菌処理時に固形物から滲み出したドリップ等の
液汁は大きな圧力釜の底部に溜り、これを各袋に固形物
と一緒に小分け充填することは非常に困難となるため、
旨味成分の含まれたドリップを廃棄処分しているのが現
状であった。
【0005】本発明は、これらの問題点に鑑みて提案さ
れたもので、その目的とするところは、品質の劣化や風
味の低下を防止し、短時間で効率よく殺菌処理し得る固
形物又は固形物含有液状物の殺菌方法及び装置を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、固形物を1パック分ずつリテイナーに計量
し、小分けして収容し、かつ、工程順に複数の処理室に
仕切られた殺菌処理槽内でリテイナーを回転させつつ複
数段階を経て順次殺菌処理し、殺菌処理後、この固形物
をリテイナーから別に殺菌した液状物と混合して、袋又
は容器内に充填し、密封するようにしたものである。
【0007】また、本発明は、固形物を1パック分ずつ
リテイナーに計量し、小分けして収容し、かつ、工程順
に複数の処理室に仕切られた殺菌処理槽内でリテイナー
を回転させつつ複数段階を経て順次殺菌処理し、殺菌処
理後、この固形物をリテイナーから袋又は容器内に充填
し、密封するようにしたものである。
【0008】さらに本発明は、固形物を1パック分ずつ
小分けして収容する上部開放で有底円筒形状のリテイナ
ーと、リテイナーを入口と出口の間で整列した状態で、
しかも、開放部を上向きにした状態で転がり回転可能に
受容支持し、かつ、排出でき、リテイナーに収容された
固形物を順次殺菌処理するために工程順に複数の処理室
に仕切られた殺菌処理槽と、殺菌処理槽の入口及び出口
並びに複数に仕切られた各処理室の間に設置された開閉
バルブと、殺菌処理槽を上下にシーソー状に揺動させる
揺動装置とを具備させたものである。
【0009】上記複数の処理室は、真空アップ兼昇温
室、加熱殺菌室及び真空冷却室の3室としたものであ
る。
【0010】また、本発明は、殺菌処理槽の各処理室内
で各処理室の長手方向に沿って平行に配置された複数本
のガイドレールによってリテイナーを整列方向に対して
これと直交する横方向に若干角度傾斜させた状態で転が
り回転可能に支持させたものである。
【0011】さらに本発明は、リテイナーの内周面形状
を丸形又は多角形若しくは突起を有する形状としたもの
である。
【0012】また、本発明は、殺菌処理槽に収容した複
数のリテイナーに相対する位置に端管を設け、この端管
よりリテイナー内の固形物に直接蒸気を吹付けるように
したものである。
【0013】
【作用】固形物を1パック分ずつリテイナーに計量し、
小分けして収容し、かつ、工程順に複数の処理室に仕切
られた殺菌処理槽内でリテイナーを回転させつつ複数段
階を経て順次殺菌処理し、殺菌処理後、この固形物をリ
テイナーから別に殺菌した液状物と混合して、袋又は容
器内に充填し、密封することによって、固形物と液状物
とを、短時間で効率よくそれぞれに最適の方法で殺菌処
理することができる。上記固形物の殺菌処理中、リテイ
ナーを回転させることによって、リテイナー内で固形物
に攪拌作用を付与でき、固形物を短時間内で満遍無く殺
菌処理することができる。しかも、固形物の殺菌処理中
に、固形物から滲み出したドリップは、リテイナーの底
部に滞留させておくことができるため、殺菌処理後、こ
のドリップを固形物と一緒に袋又は容器内に充填させる
ことできる。その結果、品質の劣化や風味の低下を防止
でき、むしろ風味を向上させ、高品質のレトルト食品を
提供することができる。また、固形物を1パック分ずつ
リテイナーに計量し、小分けして殺菌したことにより、
固形物の殺菌を短時間で一様に行うことができ、処理時
間を一層短縮して高品質のレトルト食品を提供すること
ができると共に、殺菌後の固形物の充填作業を容易化で
き、かつ、固形物の形崩れ等も防止できる。
【0014】また、殺菌処理槽を揺動装置により、上下
にシーソー状に揺動させると、殺菌処理槽内でリテイナ
ーが高い方の位置から低い方の位置へ向けて転がりつつ
移動し、これを交互に繰り返すによって、簡単な構成で
リテイナーを交互に反対方向に回転させて、その都度停
止ショックを与えることができる。
【0015】上記殺菌処理槽を工程順に複数の処理室に
仕切り、複数段階を経て殺菌処理することによって、バ
ッチ処理のサイクルタイムを短縮することができる。そ
してこの複数の処理室は、真空アップ兼昇温室、加熱殺
菌室及び真空冷却室としたから、各処理室における処理
効率をアップさせることができる。
【0016】また、殺菌処理槽内でこの処理槽の長手方
向に沿って平行に配置された複数本のガイドレールによ
ってリテイナーを整列方向に対してこれと直交する横方
向に若干角度傾斜させた状態で転がり回転可能に支持さ
せたことによって、殺菌処理槽の揺動によるリテイナー
の高所から低所への移動作用を、ガイドレールとリテイ
ナーとの摩擦力でリテイナーを回転させる作用に確実に
変換させることができる。
【0017】さらに、リテイナーの内周面形状を丸形又
は多角形若しくは突起を有する形状としたことにより、
リテイナーを回転させた際、リテイナー内に収容した固
形物を確実に攪拌させることができる。これによって、
リテイナー内の固形物は、その全表面を順次、転換露出
させて殺菌作用を短時間で効率よく受けさせることがで
きる。
【0018】また、殺菌処理槽に収容した複数のリテイ
ナーに相対する位置に端管を設け、この端管よりリテイ
ナー内の固形物に直接蒸気を吹付けることによって、一
層、短時間で殺菌することができる。
【0019】上記殺菌は、加熱で行い、その加熱の前後
に殺菌処理槽内を真空処理することにより、効率良く加
熱及び冷却を行うことができる。
【0020】
【実施例】以下本発明の構成を図面に示す実施例につい
て説明する。
【0021】図1の(A)(B)は本発明装置の第1実
施例の構成を示す概略平面図と概略側面図、図2の
(A)は本発明が対象とする商品の概略側面図、(B)
はリテイナーの概略斜視図、(C)は固形物押し込み装
置の正面図、(D)は殺菌処理槽の一例を示す縦断正面
図である。本発明は、図1及び図2に示すように、固形
物(a)を固形物押し込み装置(1)により殺菌処理槽
(2)に装填し、該殺菌処理槽(2)内で固形物(a)
を殺菌し、殺菌後、殺菌処理槽(2)より排出装置
(3)により排出して充填機並びに包装機(4)によ
り、別に殺菌処理した液状物(b)と共に袋(c)内に
充填し、密封して中間製品又は最終製品として取出し、
この後、レトルト処理又は冷蔵・冷凍処理を行うもので
ある。
【0022】殺菌処理槽(2)に投入する固形物(a)
は、図2の(B)に示すように、予め、1パックずつリ
テイナー(d)に計量し、小分けして収容し、この状態
で図1に示すように、固形物押し込み装置(1)により
殺菌処理槽(2)に装填する。このリテイナー(d)
は、耐熱プラスチック又は金属製とされ、上部が開口し
た外周面が円筒状で内周面が多角形をなし底面を有する
カップ形状とされている。なお、多角形の代わりに、丸
形とし、或いは丸形の内周面に突起を設けてもよい。
【0023】固形物押し込み装置(1)は、リテイナー
(d)に収容された固形物(a)を殺菌処理槽(2)に
順次装填するためのもので、図示例は、2個一対のスク
リューコンベア(1a)(1a)でリテイナー(d)を
1個ずつ両側から挟んで支持板(1b)上を移動させて
送り込むようにした場合を示しているが、他の構成、例
えば、ベルトコンベア方式やプッシャー方式等の公知の
方式を採用することができる。
【0024】殺菌処理槽(2)は、バッチ処理のサイク
ルタイムを短縮するため、工程順に複数の処理室に仕切
られている。本実施例では、真空アップ兼昇温室(2
a)と、殺菌室(2b)と、真空冷却室(2c)とに仕
切られている。これらの真空アップ兼昇温室(2a)
と、殺菌室(2b)と、真空冷却室(2c)は、耐圧性
を有する円筒状又は多角筒状をした長尺の圧力釜で構成
されており、殺菌処理槽(2)の両端と各処理室の間に
は入口バルブ(2d)と出口バルブ(2e)及び中間部
の仕切りバルブ(2f)(2g)とが設けてある。この
入口バルブ(2d)と出口バルブ(2e)及び中間部の
仕切りバルブ(2f)(2g)は、ボールバルブ形式の
場合を例示しており、エアシリンダ等の開閉装置(2
d’)(2e’)(2f’)(2g’)で自動的に開閉
可能としている。しかし、スライドバルブ形式その他種
々の形式のバルブが採用できる。そして、リテイナー
(d)に収容された固形物(a)を殺菌処理槽(2)の
真空アップ兼昇温室(2a)に固形物押し込み装置
(1)で装填する際、入口バルブ(2d)が開放され、
また、真空アップ兼昇温室(2a)から殺菌室(2b)
へリテイナー(d)に収容された固形物(a)を移す
際、仕切りバルブ(2f)が開放され、殺菌室(2b)
から真空冷却室(2c)へリテイナー(d)に収容され
た固形物(a)を移す際、仕切りバルブ(2g)が開放
され、さらに、真空冷却室(2c)からリテイナー
(d)に収容された固形物(a)を取り出す際、出口バ
ルブ(2e)が開放される。また、リテイナー(d)に
収容された固形物(a)を殺菌処理槽(2)の各処理室
内で処理処理する際、上記各バルブ(2d)〜(2g)
は気密状態に閉鎖される。
【0025】真空アップ兼昇温室(2a)の内部は、リ
テイナー(d)に収容された固形物(a)を1列で押せ
押せ状態に受容し、真空アップ兼昇温処理をして、殺菌
室(2b)へ排出できるように構成されている。真空ア
ップ兼昇温室(2a)は、図2の(D)に最もよく示す
ように、ステンレス鋼等の耐食性金属からなる耐圧性に
有利な円筒形状とし、内部両側には、空間を最小にする
ためのデッドスペーサー(2h)(2h)が全長に亘っ
て装着してある。そして、真空アップ兼昇温室(2a)
内の全長に亘ってリテイナー(d)を直立状態から若干
傾斜させた状態で転がり回転可能に支持するための複数
本(最低でも4本)のガイドレール(2i)・・・が平
行に設置してある。このガイドレール(2i)・・・
は、丸棒状をなし、リテイナー(d)への摩擦面積を最
小限に少なくして転がり回転を容易化し、かつ、安定に
支持するために、リテイナー(d)の傾斜下面側の側面
に上下2本配置し、傾斜上面側の側面上部に1本配置
し、さらに、傾斜上面側に偏った底面に1本配置してあ
る。(2j)は真空アップ兼昇温室(2a)の内面上部
に形成した圧力分配室である。殺菌室(2b)及び真空
冷却室(2c)の内部構成も上記と同様である。
【0026】そして、真空アップ兼昇温室(2a)に
は、図1の(B)に示すように、圧力調整弁(6)及び
電磁開閉弁(7)を具備し、真空ポンプ(図示省略)へ
接続した減圧配管(8)と、供給量調整弁(9)及び電
磁開閉弁(10)を具備し、蒸気発生源(図示省略)へ
接続した蒸気供給配管(11)と、電磁開閉弁(12)
を具備し、大気へ開放する排気兼大気導入管(13)が
可撓性配管(14)を介して接続してある。また、殺菌
室(2b)には、供給量調整弁(15)及び電磁開閉弁
(16)を具備し、蒸気発生源(図示省略)へ接続した
蒸気供給配管(17)と、電磁開閉弁(18)を具備
し、大気へ開放する排気兼大気導入管(19)が可撓性
配管(20)を介して接続してある。さらに、真空冷却
室(2c)には、圧力調整弁(21)及び電磁開閉弁
(22)を具備し、真空ポンプ(図示省略)へ接続した
減圧配管(23)と、電磁開閉弁(24)を具備し、大
気へ開放する大気導入管(25)とが可撓性配管(2
6)を介して接続してある。また、上記各処理室には、
ドレン弁(27)及びトラップ(28)を具備するドレ
ン管(29)が接続してある。
【0027】排出装置(3)は、図示例では、ベルトコ
ンベアの場合を例示しているが、これ以外の構成、例え
ば、固形物押し込み装置(1)と同様なスクリューコン
ベアであってもよい。
【0028】充填機並びに包装機(4)は、殺菌処理槽
(2)の出口バルブ(2e)から排出装置(3)によっ
てリテイナー(d)に収容された状態のままで排出され
た殺菌済みの固形物(a)を、リテイナー(d)から袋
(c)内に移し替え充填し、この固形物(a)とは別に
殺菌処理した液状物(b)も袋(c)内に充填し、密封
して中間製品又は最終製品として送り出すようにした構
成からなり、この後、レトルト処理又は冷蔵・冷凍処理
が行われる。この充填機及び包装機(4)は、殺菌処理
槽(2)の出口バルブ(2e)と共にクリーンブース
(無菌室)内に設置されている。
【0029】上記充填機並びに包装機(4)により固形
物(a)を袋(c)内に充填して空となったリテイナー
(d)は、回収されて固形物押し込み装置(1)側に戻
され、再使用される。この場合、リテイナー(d)の汚
れの程度等によって、洗浄機を通して洗浄してから再使
用するようにしてもよい。
【0030】殺菌処理槽(2)は、図3の(A)に示す
ように、その中央部を支柱(30)の支点軸(31)に
上下にシーソー状に揺動可能に支持させてあり、揺動装
置(32)により水平方向に対して10°〜20°の角
度範囲で上下に揺動せしめられる。この揺動装置(3
2)は、エアシリンダの場合を例示しているが他の構成
であってもよい。
【0031】本発明の実施例は、上記構成からなり、次
に、全体の動作を説明する。先ず、固形物(a)をリテ
イナー(d)に1パック分ずつ投入する。そして、固形
物(a)を投入したリテイナー(d)を固形物押し込み
装置(1)により殺菌処理槽(2)の真空アップ兼昇温
室(2a)内に入口バルブ(2d)を開放して所定個数
を順次投入装填する。この場合、真空アップ兼昇温室
(2a)内にリテイナー(d)を一杯に詰め込まない
で、数個分、例えば、3個分だけ隙間を残存させて装填
する。装填後、入口バルブ(2d)を閉鎖し、仕切りバ
ルブ(2f)(2g)及び出口バルブ(2e)も閉じて
おく。この状態で、減圧配管(8)の電磁開閉弁(7)
を開放し、真空ポンプ(図示省略)を駆動し、真空アッ
プ兼昇温室(2a)内を減圧脱気する(−700mmH
gG以上が望ましい)。この減圧脱気後、減圧配管
(8)の電磁開閉弁(7)を閉じ、蒸気供給配管(1
1)の電磁開閉弁(10)を開放して、蒸気供給源(図
示省略)から真空アップ兼昇温室(2a)内に蒸気(飽
和蒸気)を注入して昇温する。この場合、真空アップ兼
昇温室(2a)内に注入する蒸気量を供給量調整弁
(9)で調節する。この後、仕切りバルブ(2f)を開
放し、揺動装置(32)で殺菌処理槽(2)を傾斜させ
て、真空アップ兼昇温室(2a)内の固形物(a)をリ
テイナー(d)と共に殺菌室(2b)に移動させる。移
動後、殺菌処理槽(2)を水平に戻し、仕切りバルブ
(2f)を閉じて、真空アップ兼昇温室(2a)には次
の固形物(a)を収容したリテイナー(d)が前記した
要領で装填される。そして、殺菌室(2b)において
は、電磁開閉弁(16)を開放し、蒸気供給配管(1
7)から殺菌室(2b)内に飽和蒸気を供給し、一定温
度で一定時間ホールドする(例えば、2kg/cm2 、
133℃、30秒〜10分)。これにより、各リテイナ
ー(d)内に収容された固形物(a)を一様に加熱殺菌
する。このように、殺菌室(2a)内を減圧して蒸気を
注入することにより、野菜等の固形物(a)の組織中の
気泡を脱気し、昇温・殺菌中の煮崩れを防止できると共
に固形物(a)に含有された水分の沸点が下がり、短時
間での殺菌が達成でき、固形物(a)の熱ダメージを軽
減できる。そして、この間に、揺動装置(20)によっ
て、殺菌処理槽(2)を上下にシーソー状にゆっくりと
揺動させる。例えば、30〜60secのピッチで3〜
5分間揺動させる。この揺動により、殺菌処理槽(2)
の各処理室内でリテイナー(d)が高い方の位置から低
い方の位置へ向けて予め残存させておいた隙間分だけガ
イドレール(2i)・・・の上で転がりつつ往復移動
し、これを交互に繰り返すことになる。即ち、リテイナ
ー(d)は右回転と左回転とを交互に繰り返しし、その
都度停止ショックが与えられ、かつ、内部の固形物
(a)は多角形内周面によって、混ぜられ、攪拌され、
全周面が加熱蒸気により次々に接触せしめられて満遍無
く殺菌される。
【0032】上記殺菌室(2b)内での一定温度、一定
時間のホールド終了後、電磁開閉弁(18)を開放して
排気兼大気導入管(19)により殺菌室(2b)内の蒸
気を排出し大気を導入させ、次に、仕切りバルブ(2
g)を開放し、揺動装置(32)で殺菌処理槽(2)を
傾斜させて、殺菌室(2b)の固形物(a)をリテイナ
ー(d)と共に真空冷却室(2c)に移動させる。移動
後、殺菌処理槽(2)を水平に戻し、仕切りバルブ(2
g)を閉じる。そして、電磁開閉弁(22)を開放し、
真空ポンプにより減圧配管(23)を介して真空冷却室
(2c)内を減圧脱気して真空化する。これにより、固
形物(a)を適正な速度で適正な温度まで真空冷却する
(例えば、100℃から常温へ冷却する)。冷却後、減
圧配管(23)の電磁開閉弁(22)を閉じ、大気導入
管(25)の電磁開閉弁(24)を開放し、フィルタ
(図示省略)で無菌化した大気を真空冷却室(2c)内
に導入する。この後、出口バルブ(2e)を開放して、
揺動装置(32)により殺菌処理槽(2)を傾斜させ
て、殺菌済みの固形物(a)をリテイナー(d)と共に
取出し、排出装置(3)でクリーンブース内に搬出し、
充填機並びに包装機(4)によって、別に殺菌した液状
物(b)と共に袋(c)内に充填し、密封する。リテイ
ナー(d)は、この後、再使用される。そして、充填機
並びに包装機(4)から取り出されたものは、中間製品
又は最終製品とされ、中間製品は、レトルト処理や冷蔵
・冷凍処理される。真空アップ兼昇温室(2a)内に
は、次の固形物(a)の投入装填が前記のように行われ
て殺菌処理され、取り出される。以後、これを繰り返し
て固形物(a)を1パックずつリテイナー(d)に収容
した状態で所定個数づつ殺菌処理槽(2)の各処理室内
でバッチ方式で殺菌処理される。上記各処理室における
リテイナー(d)の収容個数は、一杯に詰めず、転動回
転を生じさせるための隙間を残存させておくものであ
り、また、各処理室間のリテイナー(d)の移動時期は
同時的にするものであり、その際、前方、即ち、真空冷
却室(2c)のものから先に順番に出していくようにす
るものである。
【0033】上記実施例は、固形物(a)と液状物
(b)とを袋(c)内に充填密封する場合を例示した
が、本発明は、固形物(a)のみを袋(c)内に充填密
封する場合に適用してもよい。また、殺菌処理槽(2)
の各処理室には、固形物(a)を収容したリテイナー
(d)は、複数列にして装填してもよい。
【0034】また、殺菌処理槽(2)に収容した複数の
リテイナー(d)に相対する位置に端管を設け、この端
管よりリテイナー(d)内の固形物(a)に直接蒸気を
吹付けるようにすることができ、これによって、短時間
で殺菌を行わせることができる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、固形物と液状物とを、
短時間で効率よくそれぞれに最適の方法で殺菌処理する
ことができる。上記固形物の殺菌処理中、リテイナーを
回転させることによって、リテイナー内で固形物に攪拌
作用を付与でき、固形物を短時間内で満遍無く殺菌処理
することができる。しかも、固形物の殺菌処理中に、固
形物から滲み出したドリップは、リテイナーの底部に滞
留させておくことができるため、殺菌処理後、このドリ
ップを固形物と一緒に袋又は容器内に充填させることで
きる。その結果、品質の劣化や風味の低下を防止でき、
むしろ風味を向上させ、高品質のレトルト食品を提供す
ることができる。また、固形物を1パック分ずつリテイ
ナーに計量し、小分けして殺菌したことにより、固形物
の殺菌を短時間で一様に行うことができ、処理時間を一
層短縮して高品質のレトルト食品を提供することができ
ると共に、殺菌後の固形物の充填作業を容易化でき、か
つ、固形物の形崩れ等も防止できる。
【0036】また、殺菌処理槽を揺動装置により、上下
にシーソー状に揺動させると、殺菌処理槽内でリテイナ
ーが高い方の位置から低い方の位置へ向けて転がりつつ
移動し、これを交互に繰り返すによって、簡単な構成で
リテイナーを交互に反対方向に回転させて、その都度停
止ショックを与え、攪拌作用を向上させることができ
る。
【0037】また、上記殺菌処理槽を工程順に複数の処
理室に仕切り、複数段階を経て殺菌処理することによっ
て、バッチ処理のサイクルタイムを短縮することができ
る。そしてこの複数の処理室は、真空アップ兼昇温室、
加熱殺菌室及び真空冷却室としたから、各処理室におけ
る処理効率をアップさせることができる。
【0038】また、殺菌処理槽内でこの処理槽の長手方
向に沿って平行に配置された複数本のガイドレールによ
ってリテイナーを整列方向に対してこれと直交する横方
向に若干角度傾斜させた状態で転がり回転可能に支持さ
せたことによって、殺菌処理槽の揺動によるリテイナー
の高所から低所への移動作用を、ガイドレールとリテイ
ナーとの摩擦力でリテイナーを回転させる作用に確実に
変換させることができる。
【0039】さらに、リテイナーの内周面形状を丸形又
は多角形若しくは突起を有する形状としたことにより、
リテイナーを回転させた際、リテイナー内に収容した固
形物を確実に攪拌させることができる。これによって、
リテイナー内の固形物は、その全表面を順次、転換露出
させて殺菌作用を短時間で効率よく受けさせることがで
きる。
【0040】また、殺菌処理槽に収容した複数のリテイ
ナーに相対する位置に端管を設け、この端管よりリテイ
ナー内の固形物に直接蒸気を吹付けることによって、一
層、短時間で殺菌することができる。
【0041】上記殺菌は、加熱で行い、その加熱の前後
に殺菌処理槽内を真空処理することにより、効率良く加
熱及び冷却を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明装置の第1の実施例の構成を示
す概略平面図、(B)はその概略側面図。
【図2】(A)は本発明の対象商品の一例を示す側面
図、(B)は本発明で使用するリテイナーの一例を示す
概略斜視図、(C)は本発明で使用する固形物押し込み
装置の一例を示す正面図、(D)は本発明で使用する殺
菌処理槽の一例を示す縦断正面図。
【図3】本発明における殺菌処理槽の揺動装置の一例を
示す概略側面図。
【符号の説明】
1 固形物押し込み装置 2 殺菌処理槽 2a 真空アップ兼昇温室 2b 殺菌室 2c 真空冷却室 3 排出装置 4 充填機並びにび包装機 d リテイナー a 固形物 b 液状物 c 袋 2d 入口バルブ 2e 出口バルブ 2f,2g 仕切りバルブ 2i ガイドレール 32 揺動装置
フロントページの続き (72)発明者 坂本 伸氏 山形県天童市北久野本2丁目9−17 (72)発明者 山本 勉 奈良県香芝市上中807−3 (72)発明者 今村 恵 大阪府東大阪市中鴻池町1−7−38

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固形物を1パック分ずつリテイナーに計
    量し、小分けして収容し、かつ、工程順に複数の処理室
    に仕切られた殺菌処理槽内でリテイナーを回転させつつ
    複数段階を経て順次殺菌処理し、殺菌処理後、この固形
    物をリテイナーから別に殺菌した液状物と混合して、袋
    又は容器内に充填し、密封することを特徴とする固形物
    含有液状物の殺菌方法。
  2. 【請求項2】 固形物を1パック分ずつリテイナーに計
    量し、小分けして収容し、かつ、工程順に複数の処理室
    に仕切られた殺菌処理槽内でリテイナーを回転させつつ
    複数段階を経て順次殺菌処理し、殺菌処理後、この固形
    物をリテイナーから袋又は容器内に充填し、密封するこ
    とを特徴とする固形物の殺菌方法。
  3. 【請求項3】 殺菌を加熱で行い、その加熱の前後に真
    空処理を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の
    殺菌方法。
  4. 【請求項4】 固形物を1パック分ずつ小分けして収容
    する上部開放で有底円筒形状のリテイナーと、 リテイナーを入口と出口の間で整列した状態で、しか
    も、開放部を上向きにした状態で転がり回転可能に受容
    支持し、かつ、排出でき、リテイナーに収容された固形
    物を順次殺菌処理するため、工程順に複数の処理室に仕
    切られた殺菌処理槽と、 殺菌処理槽の入口及び出口並びに複数に仕切られた各処
    理室の間に設置された開閉バルブと、 殺菌処理槽を上下にシーソー状に揺動させる揺動装置と
    を具備させたことを特徴とする固形物の殺菌装置。
  5. 【請求項5】 殺菌処理槽の複数に仕切られた処理室
    は、真空アップ兼昇温室、加熱殺菌室及び真空冷却室の
    3室としたことを特徴とする請求項4に記載の固形物の
    殺菌装置。
  6. 【請求項6】 殺菌処理槽の各処理室内で各処理室の長
    手方向に沿って平行に配置された複数本のガイドレール
    によってリテイナーを整列方向に対してこれと直交する
    横方向に若干角度傾斜させた状態で転がり回転可能に支
    持させたことを特徴とする請求項4又は5に記載の固形
    物の殺菌装置。
  7. 【請求項7】 リテイナーの内周面形状が丸形又は多角
    形若しくは突起を有することを特徴とする請求項4〜6
    のいずれかに記載の固形物の殺菌装置。
  8. 【請求項8】 殺菌処理槽に収容した複数のリテイナー
    に相対する位置に端管を設け、この端管よりリテイナー
    内の固形物に直接蒸気を吹付けるようにしたことを特徴
    とする請求項4〜7のいずれかに記載の固形物の殺菌装
    置。
  9. 【請求項9】 殺菌を加熱で行い、その加熱の前後に殺
    菌処理槽内を真空処理することを特徴とする請求項4〜
    8のいずれかに記載の固形物の殺菌装置。
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