JPH0870906A - 凹凸成形シート並びにその製造方法 - Google Patents

凹凸成形シート並びにその製造方法

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JPH0870906A
JPH0870906A JP23404594A JP23404594A JPH0870906A JP H0870906 A JPH0870906 A JP H0870906A JP 23404594 A JP23404594 A JP 23404594A JP 23404594 A JP23404594 A JP 23404594A JP H0870906 A JPH0870906 A JP H0870906A
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JP
Japan
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stencil
pattern
pattern element
concavo
sheet
Prior art date
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Application number
JP23404594A
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English (en)
Inventor
Motoyasu Nakanishi
幹育 中西
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Suzuki Sogyo Co Ltd
Original Assignee
Suzuki Sogyo Co Ltd
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Publication date
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  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 防滑性に極めて優れ、意匠的にも優れる凹凸
成形シート並びにその製造方法を提供する。 【構成】 本発明の凹凸成形シートSは、素地シート1
0の一面に所定形状の凹凸パターン3が密着形成される
とともに、前記凹凸パターン3は硬さの違う二種以上の
パターン要素4を組み合わせることによって構成される
ことを特徴としている。また本発明の凹凸成形シートの
製造方法は、一のパターン要素4を形成する一次成形工
程と、前記一のパターン要素4とは性状を異にする他の
パターン要素4を形成する二次成形工程とを具えて成る
ことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【産業上の利用分野】本発明は運動靴の靴底のように防
滑性を目的として設けられる凹凸パターンを具えたシー
ト状部材並びにその製造方法に関するものであって、特
に更なる防滑性及び意匠性の向上を図った凹凸成形シー
ト並びにその製造方法に係るものである。
【0002】
【発明の背景】従来からジョギング、バスケット、テニ
ス等の各種スポーツの用に供される運動靴には軽量化と
衝撃吸収力の向上を図るため、直接地面と接する靴底最
下層であるアウターソールを充実ゴムや高密度スポンジ
で形成し、その上層をEVA(エチレンビニルアセテー
ト)のような軽量で緩衝性に優れるスポンジを一枚ある
いは複数枚重ね合わせて構成し、靴底を多層構造とする
試みがなされている。
【0003】しかしこれらの充実ゴムや高密度スポンジ
は比較的硬質で地面把持力や耐摩耗性の点では優れた効
果を発揮するものの、その一方において重量が嵩み、軽
量化を図る上では難点があった。
【0004】そこで近時は靴底の素材の改良に加え、種
々の靴底の成形手法が案出されてきている。例えば不織
布シート上のポリウレタン樹脂皮膜と、滑り止め突起化
前の液状ポリウレタン配合物とを金型に入れ、これを熱
硬化させて一体的に結合する方法(特開平1−3106
01号公報)がその一例として挙げられる。また本出願
人にあっても不織布上に孔版を密着状態で置き、孔版に
は増粘剤を含むポリウレタンエラストマーを流し込み、
スキージ処理をした後、加熱硬化してエンボスシートを
成形する方法「エンボスシートの製造方法」(特願平4
−185922号)をはじめとして数多くの出願に及ん
でいる。
【0005】しかしながら上記の出願にあっては、素材
の改良により防滑性の向上を図るものであり、素材の改
良にも限界があり、更なる防滑性の向上を図るために
は、運動靴の靴底に形成される凹凸パターンの形状や配
置等、他の要素も勘案する必要がある。また上記凹凸パ
ターンは一の素材により形成される場合が多く、靴底に
おける配色を考えた場合、靴底底面に貼設される素地シ
ートの色と、この素地シートに対して形成される凹凸パ
ターンの色との二色のみの組み合わせによって構成され
るものがほとんどであり、これ以上の色彩の組み合わせ
を図る試みはほとんどなされていない。
【0006】
【解決を試みた技術的事項】本発明はこのような背景の
認識に立って案出され、上記問題点の解決を試みたもの
であって、性状を異にする二種以上のパターン要素を組
み合わせることによって、更なる防滑性の向上と、意匠
性の向上とを図るようにした新規な凹凸成形シート並び
にその製造方法を提案するものである。
【0007】
【発明の構成】
【目的達成の手段】すなわち請求項1記載の凹凸成形シ
ートは、素地シートの一面に所定形状の凹凸パターンが
密着形成されて成る凹凸成形シートにおいて、前記凹凸
パターンは、硬さの違う二種以上のパターン要素を組み
合わせることによって構成されていることを特徴として
成るものである。
【0008】また請求項2記載の凹凸成形シートは、前
記要件に加え、前記パターン要素は隣接する他のパター
ン要素との間に若干の間隙を有するように配設されてい
ることを特徴として成るものである。
【0009】更にまた請求項3記載の凹凸成形シート
は、前記要件に加え、前記パターン要素には隣接する他
のパターン要素に対して異なる配色となるよう彩色が施
されていることを特徴として成るものである。
【0010】更にまた請求項4記載の凹凸成形シート
は、前記要件に加え、前記凹凸成形シートは靴底最下層
に形成されるアウターソールであることを特徴として成
るものである。
【0011】更にまた請求項5記載の凹凸成形シートの
製造方法は、ベース上にあらかじめ所定形状の孔部また
は凹部がパターン状に形成された孔版または凹版を載置
し、これらの孔部または凹部に対し一のエラストマー液
体原料を注入するとともにスキージ処理をし、爾後その
上方から素地シートを載置し、更にこれを加圧・加熱す
ることで素地シートの一面に一のパターン要素を密着形
成する一次成形工程と、更に素地シートの前記一面に対
して、前記一のパターン要素とは性状を異にする他のパ
ターン要素を密着形成する二次成形工程とを具えて成る
凹凸成形シートの製造方法において、前記二次成形工程
は、前記一次成形工程により素地シートの一面に一のパ
ターン要素が密着形成されたものを前記孔版または凹版
から脱版するとともに反転させて、前記一のパターン要
素が上になるようにベース上に載置し、前記一のパター
ン要素における凹陥部に対し、他のエラストマー液体原
料を注入するとともに、スキージ処理をし、更にこれを
加圧・加熱することにより構成されることを特徴として
成るものである。
【0012】更にまた請求項6記載の凹凸成形シートの
製造方法は、前記請求項5記載の要件に加え、前記二次
成形工程は、前記一次成形工程により素地シートの一面
に一のパターン要素が密着形成されたものを前記孔版ま
たは凹版から脱版するとともに反転させて、前記一のパ
ターン要素が上になるようにベース上に載置し、更にそ
の上方からあらかじめ所定形状の孔部がパターン状に形
成された他の孔版または仕切枠を載置し、その後、前記
孔版における孔部または仕切枠の内部に対し、他のエラ
ストマー液体原料を注入するとともにスキージ処理を
し、更にこれを加圧・加熱後、前記孔版または仕切枠を
脱版または取り外すことにより構成されることを特徴と
して成るものである。
【0013】更にまた請求項7記載の凹凸成形シートの
製造方法は、ベース上にあらかじめ所定形状の孔部また
は凹部がパターン状に形成された孔版または凹版を載置
し、これらの孔部または凹部に対し、硬化後性状を異に
する一のエラストマー液体原料と他のエラストマー液体
原料との両方を注入し、更にスキージ処理をした後、そ
の上方から素地シートを載置して、これを加圧・加熱
し、爾後前記孔版または凹版から脱版することにより構
成されることを特徴として成るものである。
【0014】更にまた請求項8記載の凹凸成形シートの
製造方法は、ベース上に素地シートを載置するととも
に、この素地シート上にあらかじめ所定形状の孔部がパ
ターン状に形成された孔版を設置し、この孔版の孔部に
対し、一のエラストマー液体原料を注入するとともにス
キージ処理をし、更にこれを加圧・加熱することで素地
シートの一面に一のパターン要素を密着形成する一次成
形工程と、更に素地シートの前記一面に対して前記一の
パターン要素とは性状を異にする他のパターン要素を密
着形成する二次成形工程とを具えて成る凹凸成形シート
の製造方法において、前記二次成形工程は前記一次成形
工程により素地シートの一面に一のパターン要素が密着
形成されたものから前記孔版を脱版し、前記一のパター
ン要素における凹陥部に対し、他のエラストマー液体原
料を注入するとともにスキージ処理をし、更にこれを加
圧・加熱することにより構成されることを特徴として成
るものである。
【0015】更にまた請求項9記載の凹凸成形シートの
製造方法は、前記請求項8記載の要件に加え、前記二次
成形工程は、前記一次成形工程により素地シートの一面
に一のパターン要素が密着形成されたものから前記孔版
を脱版し、更にその上方からあらかじめ所定形状の孔部
がパターン状に形成された他の孔版または仕切枠を載置
し、その後、前記孔版における孔部または仕切枠の内部
に対し、他のエラストマー液体原料を注入するとともに
スキージ処理をし、更にこれを加圧・加熱後、前記孔版
または仕切枠を脱版または取り外すことにより構成され
ることを特徴として成るものである。
【0016】更にまた請求項10記載の凹凸成形シート
の製造方法は、ベース上に素地シートを載置するととも
に、この素地シート上にあらかじめ所定形状の孔部がパ
ターン状に形成された孔版を載置し、これらの孔部に対
し硬化後性状を異にする一のエラストマー液体原料と他
のエラストマー液体原料との両方を注入し、更にスキー
ジ処理をした後、これを加圧・加熱し、爾後前記孔版を
脱版することにより構成されることを特徴として成るも
のである。そしてこれら各請求項記載の発明の構成を手
段として前記目的を達成しようとするものである。
【0017】
【発明の作用】請求項1記載の凹凸成形シートは、凹凸
パターンを硬さの違う二種以上のパターン要素を組み合
わせることによって構成している。これにより硬質パタ
ーン要素の有する制動力に軟質パターン要素の有する弾
性力が作用して、より一層の防滑性の向上が達成され
る。
【0018】また請求項2記載の凹凸成形シートは、前
記パターン要素を隣接する他のパターン要素との間に若
干の間隙が形成されるように配設するという構成をと
る。これにより上記間隙に毛細管現象が生じ雨水等が吸
収されるため、凹凸パターンと地面との間に存在する雨
水等の量を少なくし、更に一層の防滑性の向上が達成さ
れる。
【0019】更にまた請求項3記載の凹凸成形シート
は、前記パターン要素の彩色を隣接する他のパターン要
素の彩色と異なる配色となるように設定するという構成
をとる。これにより素地シートの彩色と、これら数種類
のパターン要素の彩色との組み合わせにより、更に一層
の意匠性の向上が達成される。
【0020】更にまた請求項4記載の凹凸成形シート
は、前記凹凸成形シートを靴底最下層に形成されるアウ
ターソールとする構成をとる。これにより防滑性と意匠
性とに優れる靴底を提供することが可能となる。
【0021】更にまた請求項5及び8記載の凹凸成形シ
ートの製造方法は、一次成形工程と二次成形工程とを具
えて成り、このうち二次成形工程では、一次成形工程に
より素地シートの一面に一のパターン要素が密着形成さ
れたものを脱版し、前記一のパターン要素の凹陥部に対
し他のエラストマー液体原料を注入するという構成をと
る。これにより素地シートの一面に性状を異にする二種
以上のパターン要素によって構成される凹凸パターンが
容易に形成される。
【0022】更にまた請求項6及び9記載の凹凸成形シ
ートの製造方法は、前記二次成形工程において、他のエ
ラストマー液体原料を注入するに先立ち、孔版または仕
切枠を載置し、これら孔版における孔部または仕切枠の
内部に対し、前記他のエラストマー液体原料を注入する
という構成をとる。これにより前記一のパターン要素と
他のパターン要素との間に若干の間隙が形成されるよう
になる。
【0023】更にまた請求項7及び10記載の凹凸成形
シートの製造方法は、ベース上に載置され、あるいは素
地シートを介して載置される孔版または凹版の孔部また
は凹部に対し、硬化後性状を異にする一のエラストマー
液体原料と他のエラストマー液体原料との両方を注入す
るという構成をとる。従ってこの製造方法による場合で
あっても素地シートの一面に性状を異にする二種以上の
パターン要素によって構成される凹凸パターンが容易に
形成される。
【0024】
【実施例】以下本発明の凹凸成形シート並びにその製造
方法について、運動靴1の靴底2並びにその製造過程を
例にとり、図示の概念図に従って具体的に説明する。な
お説明にあたっては、まず本発明の凹凸成形シートSの
構成について説明し、次いでこの凹凸成形シートSを成
形する際、使用する孔版5の構成並びにこの孔版5の作
成方法について説明し、最後に本発明の凹凸成形シート
の製造方法について言及する。
【0025】〔I〕凹凸成形シートの構成 本発明の凹凸成形シートSは、素地シート10に対し所
定形状の凹凸パターン3を密着形成して成るものであ
る。具体的には運動靴1の靴底2の形状に合わせて裁断
される素地シート10に対し、運動靴1の滑り止め等の
役目をする所定形状の凹凸パターン3をパターン状にレ
イアウトし、これを素地シート10に密着接合すること
により構成される。
【0026】素地シート10としては、例えば合成樹
脂、ゴム、不織布など従来から運動靴1のアウターソー
ルのベース生地として使用されている種々の素材が適用
できる。素地シート10として不織布を適用する場合に
は、熱可塑性繊維、熱硬化性繊維のいずれによるもので
もよく、その一例としてバックスキン状人工皮革である
東レ株式会社製のエクセーヌ(登録商標)などを適用す
ることができる。因みにこのエクセーヌ(登録商標)に
は、黄色、オレンジ色など種々の色があるので、後述す
る凹凸パターン3を例えば黒色系とすることで色彩的な
コントラストによる意匠を靴底2に施すことができる。
【0027】このほか、引き裂き強度、引張強度、耐摩
耗性のある通常の不織布シートをはじめ、厚手のフィル
ムシート等も適用できるし、接着性を具えるものや樹脂
皮膜コートを具えるものでもよい。通常の不織布シート
としては、ウレタン等の弾性長繊維を自己接着させたも
のが好適である。この場合、例えば厚さ1cm程度の厚
手の不織布シートを適用すれば、緩衝性に優れた靴底2
を提供することができる。なおフィルムシートを素地シ
ート10として用いるときは、人工皮革や不織布に比較
すると素材の対比を意匠的に表現し難いが、色彩的なコ
ントラストにより意匠性を高めることができる。
【0028】また凹凸パターン3を形成するエラストマ
ー液体原料Pとして紫外線硬化樹脂を使用する場合には
上述したような素地シート10に対し、更に凹凸パター
ン3に対応するパターンデザインを印刷しておくことも
可能である。因みにこのようにすれば凹凸パターン3を
透明または半透明とすることにより、素地シート10に
印刷した前記パターンデザインの色彩が認識できるよう
になり、前記実施例とは趣を変えた意匠的効果を得るこ
とができる。
【0029】また素地シート10の色彩と、この素地シ
ート10に印刷されるパターンデザイン部分のインクの
色彩との間でも種々の色彩的コントラストが選択でき
る。例えば素地シート10を黒色とし、これに印刷され
るインクを黄色、オレンジ色などの鮮やかな色とした
り、また素地シート10を赤色とし、インクを青色とす
るなど、素地シート10の色とインクの色とが、彩度、
明度、色相のいずれか、またはこれらの組み合わせを異
ならせることにより、インクの色が相対的に目立つよう
な対比色の関係にすることも可能である。
【0030】次に凹凸パターン3について説明する。凹
凸パターン3は本発明の凹凸成形シートSの特徴的構成
を成す部分であって、性状を異にする二種以上のパター
ン要素4を組み合わせることによって構成されている。
なお以下述べる実施例においては、硬さの違う二種類の
パターン要素4を組み合わせた凹凸パターン3を示すも
のであって、これらのパターン要素4を区別する必要が
ある場合には、他のパターン要素4に比べ、比較的硬質
のものを硬質パターン要素4hとして、そしてこの硬質
パターン要素4hに比べ、比較的軟質のものを軟質パタ
ーン要素4sとしてこれらを区別する。
【0031】またこれらの硬質パターン要素4hと軟質
パターン要素4sとは、互いに隣接するように配設され
るものであって、隣接するこれらの硬質パターン要素4
hと軟質パターン要素4sとの間には図5に示すように
若干の間隙Oを形成することが望ましい。因みにこのよ
うな間隙Oを形成した場合には、防滑性(特に雨天時の
防滑性)が更に向上する。すなわち一般的に靴底2と路
面との間に水膜が形成され、これが靴底2の滑りの原因
になっていると考えられている。従って靴底2と路面と
の間に水膜を形成させなければ防滑性は向上することに
なる。一方、上記のように若干の間隙Oを形成した場合
には、その間隙Oに毛細管現象が生じ、その間隙O内に
水が吸収されるため、靴底2と路面との間には水膜は形
成されず、靴底2が直接路面に接するようになり、防滑
性が向上するのである。
【0032】更にこのようなパターン要素4には、隣接
する他のパターン要素4に対して異なる配色となるよう
彩色を施すことも可能である。因みにこのような彩色を
施せば前記素地シート10の彩色と相まって更に多岐に
わたる配色態様をとることが可能となり、意匠性の向上
に寄与し得る。なお彩色を施す態様としては彩度、明
度、色相(色調)濃淡の全部あるいはこれらの一部を異
にする種々の組み合わせが可能である。
【0033】以下このようにして成る凹凸パターン3の
具体的構成を図5に示す実施例を例にとって説明する。
因みに図5(b)に示すものは、先に素地シート10を
設置し、その上に孔版5を積み重ねてゆく手法により形
成される凹凸パターン3を示すものであり、この手法の
場合には、後述するようにスキージ処理面が凹凸パター
ン3の接地面3a側に現れる。従って図5(b)に示す
ように接地面3aが全体的に緩やかな凹陥状となって、
その周縁部が凹凸パターン3の側面を上方に幾分延長し
て鋭角的に形成され、これにより地面把持力の向上が図
られ、防滑性が高められる。また図5(a)に示すもの
は孔版5または凹版6を積み重ねた後(爾後的に)素地
シート10を設置する手法により形成され凹凸パターン
3を示すものであり、この手法の場合には、後述するよ
うにスキージ処理面は、素地シート10との接合面に現
れる。従って接地面3aは図5(a)に示すように平滑
となるが、後述するように通気性シートを使用する場合
には、この通気性シートの作用により、また外気との接
触を遮断することで靴底2の質感を損なわせる不要な光
沢を排除できる。
【0034】次にこのような凹凸パターン3の形状、配
設態様を異ならせた他の実施例について説明する。まず
図6(a)に示すものは後述する図8、12に示す製造
方法によって製造される凹凸パターン3を示すものであ
って、性状を異にするパターン要素4間には間隙Oは形
成されておらず、硬質パターン要素4hと軟質パターン
要素4sとが密着状態に接合された実施例を示すもので
ある。
【0035】また図6(b)に示すものは、硬質パター
ン要素4hと軟質パターン要素4sとの高さを異ならせ
た実施例であり、因みに硬質パターン要素4hの方を軟
質パターン要素4sに比べ、若干高くした場合には靴底
2と路面との間に介在する水膜を前記硬質パターン要素
4hが破ることとなるため、防滑性向上に寄与すること
となる。更に図6(c)に示すものは、軟質パターン要
素4sを硬質パターン要素4hによって覆い隠すように
配設したものである。この他、凹凸パターン3は多段状
に配設することも可能であり、この場合において図6
(d)に示すように上段と下段とで大きさを異ならせ、
上段のみに間隙Oを形成するようにすることもできる
し、図6(e)に示すように上段と下段とで硬質パター
ン要素4hと軟質パターン要素4sとを互い違いとなる
ように配設することも可能である。
【0036】更に凹凸パターン3を平面方向から見た状
態においては、図7(a)に示すように硬質パターン要
素4hと軟質パターン要素4sとを単に平面的に接合し
たものであってもよいし、図7(b)に示すように硬質
パターン要素4hと軟質パターン要素4sとを一部係合
させた状態で接合することも可能である。この他、図7
(c)に示すようにリング状の硬質パターン要素4hの
中心に軟質パターン要素4sを配設することも可能であ
るし、この場合において、図7(d)に示すように硬質
パターン要素4h内に複数の軟質パターン要素4sを適
宜配設するようにすることも可能である。
【0037】なお上記図6、7に示す実施例において、
硬質パターン要素4hと軟質パターン要素4sとの配置
を逆とすることももちろん可能である。また各パターン
要素4間で異ならせる性状としては、前述した硬さ、色
彩のほか、弾性力、衝撃吸収力、光沢あるいは梨地感等
が挙げられる。以上で本発明の凹凸パターン3の構成の
説明は、ひとまず終了し、凹凸パターン3の材質につい
ての説明は、後述する凹凸成形シートの製造方法の項で
詳述することとする。
【0038】〔II〕孔版の構成とその作成方法 次にこのようにして成る本発明の凹凸成形シートSを製
造する際、使用される孔版5の構成並びにその作成方法
について簡単に触れておく。本発明では製造方法の違い
によって硬質パターン要素成形孔版5h、軟質パターン
要素成形孔版5s、及び硬質パターン要素4hと軟質パ
ターン要素4sとを一挙に成形できる全パターン要素成
形孔版5tの三種類の孔版5が使用される。
【0039】そしてこれらの孔版5はいずれも1mm〜
数mm程度の厚さの一例として鉄板に対して、成形しよ
うとする凹凸パターン3の形状及びそのレイアウトに合
わせて所定形状の孔部5aがパターン状に刻設されるこ
とにより成っている。また孔版5にはガイド孔7が穿設
されていることが望ましく、このガイド孔7を利用して
孔版5を正しい位置に載置したり、複数の孔版5を使用
する場合の位置ズレを防止している。更にこのような孔
版5をベース20上に載置するにあたっては、孔版5と
ベース20との密着性や複数の孔版5を重ね合わせて使
用する場合の孔版5間の密着性を高める工夫が必要とな
る。
【0040】そしてここでは、その一例として磁力を利
用して孔版5を密着させる手法について説明する。なお
このような磁力を利用して孔版5を密着させる手法とし
ては、ベース20側に磁力を持たせるか、孔版5側に磁
力を持たせるかによって二つの手法が選択できる。ここ
では実際の使用に最も適するベース20側に磁力を持た
せる場合についてまず説明する。この場合はベース20
を例えば平面研削盤の工作物保持装置として広く利用さ
れている電磁チャックにより構成し、これにより吸着さ
れる孔版5を上述したような厚み寸法の比較的肉薄の鉄
板により構成する。なおベース20としては同様の作用
が期待できる永磁チャックや、永久磁石等ももちろん使
用できる。
【0041】また孔版5における孔部5aの形成手法と
しては、一例としてエッチングによる手法が考えられ
る。すなわちエッチングによる場合には、まず複数枚の
薄板を用意し、これらの薄板をエッチング処理すること
により、それぞれの薄板に同一形状、同一パターンの孔
部5aを形成する。そしてこのようにして孔部5aが形
成された薄板を貼り合わせ、積層状態に接合することに
より孔版5を作成する。また孔版5における孔部5aの
他の形成手法としては、本出願人の出願に係る特願平4
−307574号「エンボスシートの製造方法」、特願
平4−343146号「エンボスシートの製造方法」等
において開示したマスター型を利用する方法、光硬化性
樹脂フィルムを利用する方法、サンドブラストによる方
法のほか、金属板、樹脂板などにワイヤカット、レーザ
ー、パンチング、プレス等による方法で孔部5aを形成
して孔版5を作成する方法等、種々の方法をとり得るも
のである。
【0042】またベース20と孔版5との間、あるいは
孔版5間の密着手法としてはこのような磁力を利用する
方法のほか、孔版5間に霧状の水滴をスプレーし、これ
を凍らせることにより孔版5間の密着を図ったり、この
ほか孔版5間に水滴や仮接着用の接着液を数滴滴下し
て、これらを重ね合わせることで密着を図ったり、ベー
ス20と孔版5との間、あるいは孔版5間に機械的係合
手段を別途設けることによって密着を図る等、種々の密
着手段を採用し得る。なお素地シート10と接する孔版
5については例えば永久磁石により構成されるベース2
0を用い、孔版5と、このベース20とによる磁力作用
により素地シート10を挟持する構成をとる場合には、
少なくとも孔版5の表面に磁性体金属を担持させておく
必要があることは言うまでもない。
【0043】〔III 〕凹凸成形シートの製造方法 以下本発明の凹凸成形シートの製造方法をベース20上
に孔版5または凹版6を載置した後に素地シート10を
設置する「素地シート後置き」の場合と、ベース20上
に先に素地シート10を載置し、その上に孔版5を設置
する「素地シート先置き」の場合とに大別し、更にそれ
ぞれの場合について製造手法の異なる三種の実施例を挙
げて、具体的に説明する。
【0044】(A)素地シート後置きの場合 (a)各パターン要素を別々に成形する実施例(図8参
照) すなわち本実施例は、例えば図6(a)に示すような凹
凸パターン3を形成するのに使用できる凹凸成形シート
Sの製造方法の一例を示すものであって、素地シート1
0の一面に一のパターン要素4(本実施例では硬質パタ
ーン要素4h)を密着形成する一次成形工程と、更に素
地シート10の前記一面に対して前記一のパターン要素
とは性状を異にする他のパターン要素4(本実施例では
軟質パターン要素4s)を密着形成する二次成形工程と
を具えることにより構成される。
【0045】(i)一次成形工程 (1)孔版または凹版の設置(図8(a)参照) まずベース20上に一のパターン要素4(図示の実施例
にあっては硬質パターン要素4h)を形成するための孔
版5または凹版6を設置する。このとき孔版5または凹
版6とベース20との間には、両者を密着させる手段、
例えば電磁チャックを利用した吸着手段が設けられてい
るから、上記孔版5または凹版6はベース20によって
密着状態に支持されている。なお図示の実施例にあって
は、孔版5(上記硬質パターン要素成形孔版5hに相当
する)を使用し、孔版5をベース20上に設置する状態
を示しており、この孔版5の設置にあたっては、孔版5
に形成されているガイド孔7を利用して位置合わせを行
うようにする。
【0046】(2) エラストマー液体原料の注入(図8
(a)参照) 次にこのような孔版5または凹版6の孔部5aまたは凹
部6aに対し、一のエラストマー液体原料Pを注入す
る。また図示の実施例では硬質パターン要素成形孔版5
hの孔部5aに対し硬化後硬質パターン要素4hとなる
エラストマー液体原料Pを注入する状態を示す。なおエ
ラストマー液体原料Pとしては、一例としてポリウレタ
ンエラストマーの液体原料が使用でき、このような液体
原料を前記孔部5aに注入するに際しては、図示を省略
する容器内で上記液体原料を構成する二液を混合し脱泡
して注ぐ方法のほか、工業的に多く使用されているスタ
ティックミキサー等を用い、シリンダ内で前記二液を混
合し、ノズルから注入する方法や、図8(a)に示すよ
うにノズル先端で前記液体原料の二液を衝突混合しなが
ら吹き付けるようにして注入することも可能である。因
みにこの衝突混合による手法を使用した場合には、硬化
後の凹凸パターン3に小さな気泡が入り、これが靴底2
と路面との間に存在する水膜の水を吸収する空間となっ
て雨天時等の防滑性向上に寄与し得る。
【0047】このポリウレタンエラストマーは、プレポ
リマーとポリイソシアネートとの混合液から成り、これ
を加熱することによって硬化するものであり、特にノズ
ルから吹き付けて供給するポリウレタンエラストマーと
して好適なものに、日本合成化学工業株式会社の無溶剤
即硬ウレタン樹脂などがある。このものはノズルによる
スプレー混合前にエラストマー液体原料Pを加熱してお
くのが望ましく、ゲルタイム20秒程度で硬化する。ま
たこのものに対し粘度、硬度調整のため、別途溶剤を添
加することも可能である。更にポリウレタンエラストマ
ーとしては、プレポリマーである日本ポリウレタン工業
株式会社のニッポラン(登録商標)に、ポリイソシアネ
ートである大日本インキ株式会社のパンデックス(登録
商標)を混合したものや、その他、三井東圧化学株式会
社のSX−320A&Bなどを用いることができる。ま
た後述する孔版5からの流出を防止する必要がある場合
も予想され、そこでこれら原料には、増粘剤を混入する
ことが好ましい。
【0048】なお増粘剤の具体例として、日本アエロジ
ル株式会社製造販売のAEROSIL(登録商標)があ
る。このものは工業的に得られる最高純度のシリカ(S
iO2 99.8%)であり、7mμ〜50mμの超微粒
子から成り、高表面積、高分散性を有する無害の物質で
ある。このAEROSIL(登録商標)は、表面に有す
るシラノール基の水素架橋結合の働きにより、少量の添
加でポリエステルやエポキシ樹脂等の液状物質の加工に
必要なレオロジー特性を与えることができるため増粘剤
としての機能を有する。また前記AEROSILに限ら
ず、その他のフィラーを添加することももちろん可能で
ある。
【0049】また他のエラストマー液体原料Pとして光
硬化性樹脂を適用することもできる、ここでは光硬化性
樹脂のうち、紫外線の照射により短時間で硬化する紫外
線硬化樹脂を例にとって以下説明する。
【0050】紫外線硬化樹脂の選択にあたっては、紫外
線が孔部5aの深くまで届くように、あるいは素地シー
ト10に印刷されたパターンの色が透けて見えるよう
に、硬化前及び硬化後において透明ないし半透明のもの
を適用する。しかも本発明では凹凸パターン3は靴底2
として用いられるから、硬化したものが適度な弾力を有
し、引張強度、引き裂き強度、耐摩耗性、その他の要求
されるべき物性面で靴底2の凹凸パターン3として耐え
られるような紫外線硬化樹脂を適用する。この場合、引
き裂き強度を向上させるため、硬化を阻害しない程度に
短繊維等のフィラーを紫外線硬化樹脂に混入しておいて
もよい。
【0051】(3)スキージ処理(図8(b)参照) そして所定量のエラストマー液体原料Pを孔版5の孔部
5aまたは凹版6の凹部6aに流し込んだら、図8
(b)に示すようにスキージ具30を用いて、孔部5a
または凹部6aの上面からはみ出て存在する上記エラス
トマー液体原料Pを除去する。このとき各孔部5aまた
は凹部6a中のエラストマー液体原料Pのうち、孔部5
aまたは凹部6a上面直下付近に存在するものの一部
を、これらエラストマー液体原料Pと孔版5の孔部5a
または凹部6a並びにスキージ具30の先端との表面張
力、接触角、濡れなどの関係から、スキージ具30の先
端で引きずるようにして一緒に取り去るようにする。
【0052】(4)素地シートの設置、加圧・加熱(図8
(c)参照) このようにしてスキージ処理が行われ、余分なエラスト
マー液体原料Pが除去された孔版5または凹版6の上面
に素地シート10を設置する。次にこのようにしてベー
ス20上において、孔版5または凹版6、そしてその上
に素地シート10が積層されたものを例えばプレス装置
を用いて上下から加圧し、更に加熱することで、エラス
トマー液体原料Pを脱版可能状態となるまで硬化させ
る。
【0053】(ii)二次成形工程 (1)脱版、反転載置(図8(d)(e)参照) そしてエラストマー液体原料Pが脱版可能状態まで硬化
し、硬質パターン要素4hが形成されたところで、素地
シート10ごと前記孔版5または凹版6から脱版すると
ともに、上下反転させて上記硬質パターン要素4hが上
になるようにベース20上に載置する。
【0054】(2)エラストマー液体原料の注入、スキー
ジ処理、加圧・加熱(図8(e)(f)(g)参照) 次に前記硬質パターン要素4hにおける凹陥部4aに対
し、硬化後軟質パターン要素4sとなる他のエラストマ
ー液体原料Pを前述と同様に注入するとともにスキージ
処理をし、更に加圧・加熱する。そして前記他のエラス
トマー液体原料Pが硬化し、軟質パターン要素4sが素
地シート10の前記硬質パターン要素4hの形成されて
いる面に、同じく密着形成されれば図8(h)に示すよ
うな硬質パターン要素4hと軟質パターン要素4sとが
密着接合した凹凸パターン3を有する本発明の凹凸成形
シートSが完成する。なお上記パターン要素4の成形に
あたり、その成形の順序は適宜とり得るものであって、
先に軟質パターン要素4sを形成し、爾後硬質パターン
要素4hを形成するようにすることももちろん可能であ
る。
【0055】(b)各パターン要素を別々に成形する他
の実施例(図9参照) すなわち本実施例は、前記実施例とその基本的思想を同
じくするものであり、硬質パターン要素4hと軟質パタ
ーン要素4sとの間に若干の間隙Oが形成されるよう
に、その構成の一部を改良したものである。従って以下
の説明では前記実施例との相違点についてのみ説明する
こととする。
【0056】すなわち本実施例は前記実施例と同様、一
次成形工程と二次成形工程とを具えることにより成って
おり、このうち二次成形工程の構成につき、若干の相違
点を有するものである。具体的には脱版され、ベース2
0上に反転載置された素地シート10の一面に硬質パタ
ーン要素4hの密着形成されたものに対し、孔版5(軟
質パターン要素成形孔版5sに相当する)または仕切枠
9を載置し、その後、前記孔版5における孔部5aまた
は仕切枠9の内部に対し、前記他のエラストマー液体原
料Pを注入するという構成を有する点で前記実施例と相
違する。
【0057】ここで使用する軟質パターン要素成形孔版
5sには、軟質パターン要素4sを成形するための前記
孔部5aのほかに、一次成形工程によってすでに形成さ
れている硬質パターン要素4hの逃げ部5bが形成され
ている。なおこの逃げ部5bは構成上、硬質パターン要
素4hに対応するようにこれと同一配置、同一形状のも
のとして形成されるため、この逃げ部5bを前記硬質パ
ターン要素成形孔版5hにおける孔部5aとして利用す
ることも可能である。
【0058】すなわちこの場合には、図10に示すよう
に硬質パターン要素4hと軟質パターン要素4sの両方
のパターン要素4を成形するための孔部5aを形成した
孔版5(前記全パターン要素成形孔版5tに相当する)
を用い、硬質パターン要素4hを成形する場合には、図
10(a)〜(d)に示すように軟質パターン要素4s
成形用の孔部5aを孔栓5cにより一時的に閉塞し、硬
質パターン要素4h成形用の孔部5aのみにエラストマ
ー液体原料Pを注入するようにする。一方、軟質パター
ン要素4sを成形する場合には、図10(e)に示すよ
うに孔版5を取り付けた状態で素地シート10の一面に
硬質パターン要素4hが密着形成されたものを上下反転
させてベース20上に載置し、前記孔栓5cを取り外し
て、軟質パターン要素4s成形用の孔部5aにエラスト
マー液体原料Pを注入するようにするのである。
【0059】またこのような孔版5に代えて図9
(a′)〜(d′)に示すような仕切枠9を使用するこ
とも可能である。すなわちこの仕切枠9は前記実施例に
おいて説明した硬質パターン要素4hの凹陥部4aに対
して内嵌めされるような形状を有するものであり、この
仕切枠9の内厚が爾後間隙Oとなるのである。
【0060】(c) 各パターン要素を一挙に成形する実
施例(図11参照) すなわち本実施例は、一の孔版5(前記全パターン要素
成形孔版5tに相当する)または凹版6を用い、この孔
版5または凹版6をベース20上に設置した状態で硬質
パターン要素4hと軟質パターン要素4sの成形を同時
にあるいは、連続的に行うようにしたものである。
【0061】具体的には前記二種の実施例における一次
成形工程と同様にベース20上にあらかじめ所定形状の
孔部5aまたは凹部6aがパターン状に形成された孔版
5または凹版6を載置し、これらの孔部5aまたは凹部
6aに対し、硬化後性状を異にする二種以上のエラスト
マー液体原料Pを順次注入し、更にスキージ処理をした
後、その上方から素地シート10を載置するとともに、
これを加圧・加熱し、爾後前記孔版5または凹版6から
脱版することによって構成される。
【0062】なお前記二種以上のエラストマー液体原料
Pを孔版5または凹版6の孔部5aまたは凹部6aに注
入するに際しては、注入するエラストマー液体原料Pに
対応する所定の孔部5aまたは凹部6aにのみエラスト
マー液体原料Pが注入されるように図11(a)に示す
ようなマスキングシート5dを用いたり、前記実施例に
おいて説明した図10に示す孔栓5cを使用するように
する。もちろんコンピュータ等によって複数のノズルの
移動軌跡を制御でき、あらかじめ設定しておいたプログ
ラムに従ってノズルの位置出し、エラストマー液体原料
Pの注入・停止が制御できるのであればこの限りでな
い。
【0063】(B)素地シート先置きの場合 すなわちこの場合には、構成上凹版6は使用できないの
で孔版5を使用することとなる。またこの場合にも前記
素地シート後置きの場合と同様の思想に基づく三種の実
施例が想定できる。 (a)各パターン要素を別々に成形する実施例(図12
参照) すなわち前記素地シート後置きの場合の(A)(a)及
び図8に示す実施例に対応するものであり、これと同様
にして一次成形工程と二次成形工程とを具えることによ
って構成される。
【0064】(i)一次成形工程 (1)素地シートの載置、孔版の設置(図12(a)
(b)参照) まずベース20上に素地シート10を載置するととも
に、この素地シート10上にあらかじめ所定形状の孔部
5aがパターン状に形成された孔版5(硬質パターン要
素成形孔版5hに相当する)を設置し、孔版5をベース
20上に素地シート10を介在させた状態で固定する。
【0065】(2)エラストマー液体原料の注入(図12
(b)参照) 次に上記孔版5の孔部5aに対し、一のエラストマー液
体原料P(例えば硬化後、硬質パターン要素4hとなる
エラストマー液体原料P)を注入する。なお本実施例に
おいてもエラストマー液体原料Pとしてポリウレタンエ
ラストマーの液体原料が使用でき、その注入の手法は前
記素地シート後置きの場合に説明した種々の手法が採用
できる。
【0066】(3)スキージ処理、加圧・加熱(図12
(c)(d)参照) そして所定量のエラストマー液体原料Pが注入されたと
ころで、スキージ具30を用いて孔部5aの上面からは
み出て存在する余分のエラストマー液体原料Pを除去す
る。そしてこのようにスキージ処理がされ、ベース20
上において、下に素地シート10、上に孔版5を積層し
たものを上下から加圧し、更に加熱することで注入した
エラストマー液体原料Pを脱版可能状態となるまで硬化
させる。
【0067】(ii) 二次成形工程 (1)脱版(図12(e)参照) そしてエラストマー液体原料Pが脱版可能状態まで硬化
し、硬質パターン要素4hが形成されたところで、前記
孔版5を脱版し、硬質パターン要素4hが密着形成され
た素地シート10はそのままベース20上に載置した状
態としておく。 (2)エラストマー液体原料の注入、スキージ処理、加圧
・加熱(図12(f)(g)(h)参照) なお脱版以後のこれらの工程は、前記素地シート後置き
の場合の(a)(ii)(2) に開示するものと同様であるの
で、ここでは省略する。
【0068】(b)各パターン要素を別々に成形する他
の実施例 すなわち前記素地シート後置きの場合の(A)(b)及
び図9に示す実施例に対応するものであり、前記(B)
(a)に開示する実施例の構成の一部を改変したもので
ある。従って以下の説明では前記実施例との相違点につ
いてのみの説明とする。
【0069】すなわち本実施例では前記実施例の(B)
(a)(ii)(1)に開示する脱版工程終了後、孔版5また
は仕切枠9を載置し、その後、孔版5における孔部5a
または仕切枠9の内部に対し、硬化後軟質パターン要素
4sとなるエラストマー液体原料Pを注入する点におい
て相違する。なおここで使用する孔版5及び仕切枠9の
構成、爾後のスキージ処理、加圧・加熱工程について
は、前記素地シート後置きの場合の(A)(b)、
(A)(a)(ii)(2) に開示するものと同様であるの
で、これらを参照されたい。
【0070】(c)各パターン要素を一挙に成形する実
施例(図13参照) すなわち前記素地シート後置きの場合の(A)(c)及
び図4に示す実施例に対応するものであり、一の孔版5
(前記全パターン要素成形孔版5tに相当する)を用
い、この孔版5をベース20上に載置した素地シート1
0上に設置した状態で硬質パターン要素4hと軟質パタ
ーン要素4sの成形を同時にあるいは連続的に行うよう
にしたものである。
【0071】具体的には前記(B)(a)(b)に示す
二種の実施例における一次成形工程と同様に、まずベー
ス20上に素地シート10を載置し、この素地シート1
0上に更にあらかじめ所定形状の孔部5aがパターン状
に形成された孔版5を載置し、これらの孔部5aに対
し、硬化後性状を異にする二種以上のエラストマー液体
原料Pを順次注入し、更にスキージ処理をした後、これ
を加圧・加熱し、爾後前記孔版5を脱版することによっ
て構成される。
【0072】なお本実施例においても前記素地シート後
置きの場合の(A)(c)に開示する二種以上のエラス
トマー液体原料Pの分類注入手法が採用できるものであ
って、これらの記載を参照されたい。
【0073】なお本発明の凹凸成形シートSは、前記運
動靴1における靴底2に限らず、以下述べる種々のもの
に適用できる。例えばその一例を示せば、運動靴1のア
ッパー部分に設けられるデザインや補強保護用のストラ
イプ(ライン)、自転車やテニス、バトミントン用ラケ
ットのグリップ、自転車のサドルやスノーボード、サー
フボードの滑り止め、野球、サッカー、自転車等の各種
競技用グローブ、各種工具のグリップ、カメラやビデオ
カメラ等のグリップ等である。
【0074】
【発明の効果】本発明の凹凸成形シート並びにその製造
方法は、以上述べたような構成を有することにより成っ
ており、このような構成を有することによって以下述べ
るような種々の効果が発揮される。請求項1記載の凹凸
成形シートは、凹凸パターン3を硬さの違う二種以上の
パターン要素4を組み合わせることによって構成してい
る。これにより硬質パターン要素4hの有する制動力に
軟質パターン要素4sの有する弾性力が作用して、より
一層の防滑性の向上が達成される。その他、軟質パター
ン要素4sが変形すると、例えばこれに隣接する硬質パ
ターン要素4hの縁をエッジ状に上方に立ち上げること
となるため、これも防滑性の向上に寄与している。
【0075】また請求項2記載の凹凸成形シートは、前
記パターン要素4を隣接する他のパターン要素4との間
に若干の間隙Oが形成されるように配設するという構成
をとる。これにより上記間隙Oに毛細管現象が生じ雨水
等が吸収されるため、凹凸パターン3と地面との間に存
在する雨水等の量を少なくし、更に一層の防滑性の向上
が達成される。
【0076】更にまた請求項3記載の凹凸成形シート
は、前記パターン要素4の彩色を隣接する他のパターン
要素4の彩色と異なる配色となるように設定するという
構成をとる。これにより素地シート10の彩色と、これ
ら数種類のパターン要素4の彩色との組み合わせによ
り、更に一層の意匠性の向上が達成される。
【0077】更にまた請求項4記載の凹凸成形シート
は、前記凹凸成形シートSを靴底最下層に形成されるア
ウターソールとする構成をとる。これにより防滑性と意
匠性とに優れる靴底2を提供することが可能となる。
【0078】更にまた請求項5及び8記載の凹凸成形シ
ートの製造方法は、一次成形工程と二次成形工程とを具
えて成り、このうち二次成形工程では、一次成形工程に
より素地シート10の一面に一のパターン要素4が密着
形成されたものを脱版し、前記一のパターン要素4の凹
陥部4aに対し他のエラストマー液体原料Pを注入する
という構成をとる。これにより素地シート10の一面に
性状を異にする二種以上のパターン要素4によって構成
される凹凸パターン3が容易に形成される。
【0079】更にまた請求項6及び9記載の凹凸成形シ
ートの製造方法は、前記二次成形工程において、他のエ
ラストマー液体原料Pを注入するに先立ち、孔版5また
は仕切枠9を載置し、これら孔版5における孔部5aま
たは仕切枠9の内部に対し、前記他のエラストマー液体
原料Pを注入するという構成をとる。これにより前記一
のパターン要素4と他のパターン要素4との間に若干の
間隙Oが形成されるようになる。
【0080】更にまた請求項7及び10記載の凹凸成形
シートの製造方法は、ベース20上に載置され、あるい
は素地シート10を介して載置される孔版5または凹版
6の孔部5aまたは凹部6aに対し、硬化後性状を異に
する一のエラストマー液体原料Pと他のエラストマー液
体原料Pとの両方を注入するという構成をとる。従って
この製造方法による場合であっても素地シート10の一
面に性状を異にする二種以上のパターン要素4によって
構成される凹凸パターン3が容易に形成される。そして
これら各請求項記載の構成によりもたらされる効果が相
乗的に作用することにより防滑性に優れ、意匠的にも極
めて利用価値の高い凹凸成形シートS並びにその製造方
法の提供が可能となるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の凹凸成形シートを運動靴の靴底に適用
した実施例を示す分解斜視図である。
【図2】孔版を使用して素地シートを後置きする場合
と、素地シートを先置きする場合とのそれぞれの凹凸成
形シートの製造方法を対比して示す縦断側面図である。
【図3】凹版を使用して凹凸成形シートを製造するよう
にした実施例を示す縦断側面図である。
【図4】複数枚の孔版を使用するとともに、孔版のガイ
ド孔にピンを嵌合させることにより孔版の位置合わせを
行うようにした実施例を示す縦断側面図である。
【図5】素地シート後置きと、素地シート先置きのそれ
ぞれの手法によって製造される本発明の凹凸成形シート
を示す縦断側面図である。
【図6】凹凸パターンの側面形状を異ならせた種々の実
施例を示す縦断側面図である
【図7】凹凸パターンの平面形状を異ならせた種々の実
施例を示す平面図である。
【図8】本発明の凹凸成形シートの製造方法を段階的に
示す説明図である。
【図9】同上他の二種の実施例を段階的に示す説明図で
ある。
【図10】同上更に他の実施例を段階的に示す説明図で
ある。
【図11】同上更に他の実施例を段階的に示す説明図で
ある。
【図12】同上更に他の実施例を段階的に示す説明図で
ある。
【図13】同上更に他の実施例を段階的に示す説明図で
ある。
【符号の説明】
1 運動靴 2 靴底 3 凹凸パターン 3a 接地面 4 パターン要素 4a 凹陥部 4h 硬質パターン要素 4s 軟質パターン要素 5 孔版 5a 孔部 5b 逃げ部 5c 孔栓 5d マスキングシート 5h 硬質パターン要素成形孔版 5s 軟質パターン要素成形孔版 5t 全パターン要素成形孔版 6 凹版 6a 凹部 7 ガイド孔 9 仕切枠 10 素地シート 20 ベース 30 スキージ具 O 間隙 P エラストマー液体原料 S 凹凸成形シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 21:00

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素地シートの一面に所定形状の凹凸パタ
    ーンが密着形成されて成る凹凸成形シートにおいて、前
    記凹凸パターンは、硬さの違う二種以上のパターン要素
    を組み合わせることによって構成されていることを特徴
    とする凹凸成形シート。
  2. 【請求項2】 前記パターン要素は隣接する他のパター
    ン要素との間に若干の間隙を有するように配設されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の凹凸成形シート。
  3. 【請求項3】 前記パターン要素には隣接する他のパタ
    ーン要素に対して異なる配色となるよう彩色が施されて
    いることを特徴とする請求項1または2記載の凹凸成形
    シート。
  4. 【請求項4】 前記凹凸成形シートは靴底最下層に形成
    されるアウターソールであることを特徴とする請求項
    1、2または3記載の凹凸成形シート。
  5. 【請求項5】 ベース上にあらかじめ所定形状の孔部ま
    たは凹部がパターン状に形成された孔版または凹版を載
    置し、これらの孔部または凹部に対し一のエラストマー
    液体原料を注入するとともにスキージ処理をし、爾後そ
    の上方から素地シートを載置し、更にこれを加圧・加熱
    することで素地シートの一面に一のパターン要素を密着
    形成する一次成形工程と、更に素地シートの前記一面に
    対して、前記一のパターン要素とは性状を異にする他の
    パターン要素を密着形成する二次成形工程とを具えて成
    る凹凸成形シートの製造方法において、前記二次成形工
    程は、前記一次成形工程により素地シートの一面に一の
    パターン要素が密着形成されたものを前記孔版または凹
    版から脱版するとともに反転させて、前記一のパターン
    要素が上になるようにベース上に載置し、前記一のパタ
    ーン要素における凹陥部に対し、他のエラストマー液体
    原料を注入するとともに、スキージ処理をし、更にこれ
    を加圧・加熱することにより構成されることを特徴とす
    る凹凸成形シートの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記二次成形工程は、前記一次成形工程
    により素地シートの一面に一のパターン要素が密着形成
    されたものを前記孔版または凹版から脱版するとともに
    反転させて、前記一のパターン要素が上になるようにベ
    ース上に載置し、更にその上方からあらかじめ所定形状
    の孔部がパターン状に形成された他の孔版または仕切枠
    を載置し、その後、前記孔版における孔部または仕切枠
    の内部に対し、他のエラストマー液体原料を注入すると
    ともにスキージ処理をし、更にこれを加圧・加熱後、前
    記孔版または仕切枠を脱版または取り外すことにより構
    成されることを特徴とする請求項5記載の凹凸成形シー
    トの製造方法。
  7. 【請求項7】 ベース上にあらかじめ所定形状の孔部ま
    たは凹部がパターン状に形成された孔版または凹版を載
    置し、これらの孔部または凹部に対し、硬化後性状を異
    にする一のエラストマー液体原料と他のエラストマー液
    体原料との両方を注入し、更にスキージ処理をした後、
    その上方から素地シートを載置して、これを加圧・加熱
    し、爾後前記孔版または凹版から脱版することにより構
    成されることを特徴とする凹凸成形シートの製造方法。
  8. 【請求項8】 ベース上に素地シートを載置するととも
    に、この素地シート上にあらかじめ所定形状の孔部がパ
    ターン状に形成された孔版を設置し、この孔版の孔部に
    対し、一のエラストマー液体原料を注入するとともにス
    キージ処理をし、更にこれを加圧・加熱することで素地
    シートの一面に一のパターン要素を密着形成する一次成
    形工程と、更に素地シートの前記一面に対して前記一の
    パターン要素とは性状を異にする他のパターン要素を密
    着形成する二次成形工程とを具えて成る凹凸成形シート
    の製造方法において、前記二次成形工程は前記一次成形
    工程により素地シートの一面に一のパターン要素が密着
    形成されたものから前記孔版を脱版し、前記一のパター
    ン要素における凹陥部に対し、他のエラストマー液体原
    料を注入するとともにスキージ処理をし、更にこれを加
    圧・加熱することにより構成されることを特徴とする凹
    凸成形シートの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記二次成形工程は、前記一次成形工程
    により素地シートの一面に一のパターン要素が密着形成
    されたものから前記孔版を脱版し、更にその上方からあ
    らかじめ所定形状の孔部がパターン状に形成された他の
    孔版または仕切枠を載置し、その後、前記孔版における
    孔部または仕切枠の内部に対し、他のエラストマー液体
    原料を注入するとともにスキージ処理をし、更にこれを
    加圧・加熱後、前記孔版または仕切枠を脱版または取り
    外すことにより構成されることを特徴とする請求項8記
    載の凹凸成形シートの製造方法。
  10. 【請求項10】 ベース上に素地シートを載置するとと
    もに、この素地シート上にあらかじめ所定形状の孔部が
    パターン状に形成された孔版を載置し、これらの孔部に
    対し硬化後性状を異にする一のエラストマー液体原料と
    他のエラストマー液体原料との両方を注入し、更にスキ
    ージ処理をした後、これを加圧・加熱し、爾後前記孔版
    を脱版することにより構成されることを特徴とする凹凸
    成形シートの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008280449A (ja) * 2007-05-11 2008-11-20 Seiren Co Ltd 模様の形成された皮革およびその製造方法

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