JPH087219B2 - リポソーム封入生理活性蛋白質の定量方法 - Google Patents

リポソーム封入生理活性蛋白質の定量方法

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JPH087219B2 JP13423692A JP13423692A JPH087219B2 JP H087219 B2 JPH087219 B2 JP H087219B2 JP 13423692 A JP13423692 A JP 13423692A JP 13423692 A JP13423692 A JP 13423692A JP H087219 B2 JPH087219 B2 JP H087219B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リポソーム内に封入さ
れた生理活性蛋白質を高精度に、かつ効率良く定量する
方法に関する。本方法は医薬品の製造のさいあるいは治
療上に有用に利用できる。
【0002】
【従来の技術】リポソーム(liposome)は脂質人工膜の一
種である。リポソームを製造するには、多くのリン脂
質、グリセロ糖脂質を少なくとも50%以上の水に、その
脂質固有のゲル─液晶相転移温度以上で懸濁すると自動
的に脂質二重層よりなる閉鎖小胞が形成される。この小
胞をリポソームと呼ぶ。さらに、機械的な振動を与える
ことによってつくると直径 0.1〜10μm の多重の同心円
状のラメラ(二分子膜) を有する小胞ができる。狭義に
はこの小胞をリポソームと呼ぶ場合もある。多重ラメラ
小胞(MLV) と呼ばれることが多い。MLVを超音波処理し
たり、エタノールに溶解した脂質を急速に水と混和、ま
たはコール酸と脂質の混合液からコール酸のみを透析な
どで除去する時に生ずる小胞は、直径20〜50nmで一重膜
からなる。小さな単ラメラ小胞(SUV)と呼ばれる。また
直径1μm くらいのおおきなラメラ(LUV) も作製でき
る。このような脂質膜内には水溶液や水分散液を封入さ
せることができる。またリポソームはその製造方法に基
づいた名称でもよばれており、特に脂質の有機溶媒溶液
を水と混和させた後、有機溶媒を除去し、相の転換を行
って調製した場合REV(reverse-phase evaporation vesi
cle)と呼んでいる。
【0003】リポソーム内部の水層や脂質二分子層に種
々の物質を保持させることが可能であり、マイクロカプ
セルとしてしばしば利用されている。また脂質膜に保護
されており、封入物質の安定性に対する効果や、ホルモ
ンなどの目的組織への到達性改善などに利用されてい
る。医薬品などのリポソームによる製剤化では上述のRE
V がしばしば採用されており、水溶液中に蛋白質やホル
モンなどの生理活性物質を溶解、若しくは分散させ、リ
ポソーム化製剤として調製される。リポソーム内に封入
された物質を定量するためには、リポソームを物理的に
破壊して測定する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】リポソーム中に封入さ
れた生理活性蛋白質を定量する場合はしばしば免疫測定
法、たとえばエンザイムイムノアッセイ法(EIA) やラジ
オイムノアッセイ法(RIA) などの抗体を用いた測定方法
が採用される。リポソームは上述したように直径 0.1〜
10μm の微小な小胞であるが、生理活性蛋白質を封入す
る際の工程から、リポソーム表面には相当量の生理活性
蛋白質が吸着される。リポソーム表面に吸着された生理
活性蛋白質とリポソーム内に封入された蛋白質は、医薬
品として人体に使用された場合、異なった挙動を示すた
め、医薬品としてリポソーム製剤を使用する場合は、リ
ポソーム内に封入された生理活性蛋白質を正確に定量す
る必要がある。このため、まずリポソーム表面に吸着お
よび外相液に存在する生理活性蛋白質をまず測定し、つ
いでリポソームを破壊した後、再度測定し、破壊後の値
と破壊前の値の差を封入された生理活性蛋白質量として
いる。しかし、生理活性蛋白質の定量方法として、その
精度がもっとも高いと考えられているEIA 法やRIA 法な
どの抗体を用いた測定方法においては、抗体の抗原結合
部位に対して、リポソームがはるかに大きいため、測定
にあたっては立体障害が出現する。このためリポソーム
内に封入された生理活性蛋白質量を正確に測定すること
は困難であった。
【0005】本発明は、このようなリポソームに封入さ
れた、生理活性蛋白質量を正確に定量する方法について
検討をすすめた結果、従来になく、精度よくリポソーム
封入蛋白質量を定量する方法を見出した。本発明は、リ
ポソーム封入生理活性蛋白質定量方法の提供を課題とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、リポソームに
封入された生理活性蛋白質を定量するにあたり、(1)
リポソーム表面に吸着した生理活性蛋白質をプロテアー
ゼにより蛋白質の抗原特性が失われるまで処理した後、
(2)プロテアーゼ阻害剤を添加してプロテアーゼを失
活させ、(3)ついでリポソームを破壊し、リポソーム
内に封入された生理活性蛋白質をリポソーム外に溶出さ
せ、(4)リポソーム外に溶出した生理活性蛋白質を免
疫測定法により定量することよりなるリポソーム封入生
理活性蛋白質の定量方法に関する。本発明においてリポ
ソームとは、上述した脂質人工膜により構成された小胞
をさす。このようなリポソーム封入生理活性蛋白質を測
定する場合は、本発明の方法を用いることにより、容易
に正確に測定できる。生理活性蛋白質には、エリスロポ
エチン、TNF 、t-PA、CSF 等を例示することができる。
生理活性蛋白質を封入したリポソームはどのような方
法、どのような脂質により調製されたものでも良い。リ
ポソームはPBS 等の緩衝液に懸濁させた後、プロテアー
ゼを添加し、リポソーム表面に吸着した生理活性蛋白質
および外相液に存在する生理活性蛋白質をプロテアーゼ
により失活させる。この場合、酵素処理の条件は、使用
するプロテアーゼの至適条件とする。ついで、リポソー
ム懸濁液にプロテアーゼインヒビターを添加し、プロテ
アーゼ活性を阻害する。使用するプロテアーゼとプロテ
アーゼインヒビターとを例示すると次のとおりである。
また、プロテアーゼとプロテアーゼインヒビターとの組
合せを例示すると表1のとおりである。しかし、プロテ
アーゼ、プロテアーゼインヒビター及びその組合せは本
例示によるものばかりではなく、本発明における目的が
達成される限り、どのようなプロテアーゼ、プロテアー
ゼインヒビターを用い、どのような組合せを用いてもよ
い。
【0007】プロテアーゼ;ペプシン、トリプシン、パ
パイン、フィシン、プロメライン、プラスミン、トロン
ビン、サーモリシン、サブチリシン、エラスターゼ、コ
ラゲナーゼ、ファクターXa、アミノペプチダーゼ、キモ
トリプシンA、エンドプロテナーゼ、カルボキシペプチ
ダーゼ、ロイシンアミノペプチダーゼ プロテアーゼインヒビター;α2 −マクログロブリン、
アプロチニン、α1 −アンチトリプシン、エチレンジア
ミンテトラ酢酸(EDTA)、トリプシンインヒビター、TPK
、TLCK、ロイペプチン、ペプスタンチン
【0008】
【表1】
【0009】プロテアーゼをプロテアーゼインヒビター
により阻害した後、リポソームを破壊する。リポソーム
の破壊には、浸透圧変化、蛋白毒素処理、界面活性剤処
理等の方法が用いられる。しかし、リポソームを懸濁し
た溶液に界面活性剤を添加し、リポソームを破壊する方
法が、不純物を少くして生理活性蛋白質をリポソーム外
に溶出させることができるので望ましい。界面活性剤に
は、ツイーン(Tween)シリーズ、スパン(Span)シリー
ズ、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコー
ル(Pluronic)等が用いられるが、リポソーム膜を破壊
し、生理活性蛋白質の定量に影響のないものであればど
のような界面活性剤でも使用可能である。このような界
面活性剤としてオクトキシノール(商品名 トリトンX
−100)などが例示できる。界面活性剤を添加し緩や
かに攪拌混合し、リポソームを破壊する。次いで生理活
性蛋白質に結合性を有する抗体を用いたEIA 法もしくは
RIA 法により定量を行う。
【0010】例えば、エリスロポエチンを測定する場合
のEIA 法の例を下記に示す。 (1) 1次抗体(抗EPO 抗体) のコーティング 抗EPO 抗体を下記緩衝液で抗体濃度が10μg/ml濃度に希
釈し、これをマイクロプレート各ウエルに100 μl ずつ
入れ、室温で2 時間、あるいは4℃で半日間放置する。 コーティング用緩衝液組成: NaHCO3 2.1g NaN3 0.1g 1N NaOH(pH 9.6) 約5ml /500ml
【0011】(2) 洗浄 (1) で作成したプレートを上記緩衝液で3回洗浄する。 (3) ブロッキング 下記組成のブロッキング剤を200 μl ずつ各ウエルに入
れ、4℃で16時間以上インキュベートする。 ブロッキング溶液組成: NaH2PO4・2H2O 0.436g Na2HPO4・12H2O 2.575g NaCl 8.5g NaN3 0.2g BSA 10g /l
【0012】(4) サンプルの希釈 EPO 濃度が0.1U/ml 程度になるように希釈を行う。希釈
液として下記の緩衝液を用いる。 希釈用緩衝液組成: NaH2PO4・2H2O 0.436g Na2HPO4・12H2O 2.575g NaCl 8.5g NaN3 0.2g BSA 2g 0.25M EDTA(pH8) 8ml Tween20 1ml /l
【0013】(5) プレートの洗浄 プレートを再度下記の洗浄液で 3回洗浄を行う。 洗浄液組成: pH7.4 NaH2PO4・2H2O 0.436g Na2HPO4・12H2O 2.575g NaCl 8.5g NaN3 0.2g Tween20 1ml /l
【0014】(6) スタンダード溶液の調製及び添加 EPO 標準品を(4) 記載の緩衝液を用い調製し、20,40,10
0,160,200,240,300mU/mlの濃度系列を作成し、各50μl
ウエルに入れる。
【0015】(7) サンプルの添加 (4) で調製したサンプル50μl ずつウエルに入れる。 (8) 二次抗体の調製及び添加 常法により抗EPO 抗体をアルカリホスファターゼ(ALP)
で修飾した二次抗体とし抗体希釈用緩衝液で希釈する。 抗体希釈用緩衝液組成: NaH2PO4・2H2O 0.436g Na2HPO4・12H2O 2.575g NaCl 8.5g NaN3 0.2g /l 希釈した抗体を50μl ずつウエルに加え室温で2 時間放
置する。
【0016】(9) プレートの洗浄 2 時間経過後(5) 記載の洗浄液でプレートを8回洗浄す
る。 (10)基質溶液の調製及び添加 基質p-ニトロフェニルリン酸2 ナトリウム(シグマ社
製) を下記の基質用緩衝液で希釈し、2mg/mlの溶液を調
製する。 基質用緩衝液組成: ジエタノールアミン 52.57g (pH 9.8) NaN3 0.1g 1M MgCl2 250μl /500ml 塩酸でpHを9.8 に調整する。 調製した基質溶液を100 μl ずつウエルに加え、15分間
放置し反応を行わせる。 (11)反応の停止 3N NaOH水溶液を50μl ずつウエルに加え、反応を停止
させる。 (12)定量 イムノリーダーを用い、405nm の吸光度を測定し、定量
を行う。
【0017】以下に実施例、比較例を示しさらに本発明
を詳細に説明する。
【実施例1】エリスロポエチン封入リポソームの調製 卵黄レシチン179mg 、コレステロール90mg、ジセチルリ
ン酸12.7mgをクロロホルム15 ml に溶解し、次いで減圧
濃縮により溶媒を留去し、脂質の薄膜を形成させた。こ
の薄膜をジエチルエーテル15 ml で溶解し、この溶液を
試験管に移し、PBS に6000U/ml濃度で溶解したエリスロ
ポエチン(EPO) 溶液 5 ml を加え良く混合した。その後
チップ型ソニケーターで超音波処理しエマルジョン(W/O
型) とした。この溶液をナス型フラスコに入れ、再び溶
媒を減圧で留去し、得られたゲル状の物質をボルテクス
ター(vortexter: メーカー名) を使用して振盪し、相逆
転を行った。これを、再びエバポレーターで減圧処理を
行った。以上の操作でEPO封入REV タイプのリポソーム
2mlを得た。このリポソームをPBS で約50倍に希釈し、
11000rpm、15000gで60分間遠心分離を行い、沈殿を回収
した。この洗浄、遠心分離操作を4 回繰り返し、リポソ
ーム内に封入されなかったEPO を除去した。EPO封入リ
ポソームをPBS 10mlで希釈し精製リポソーム液を10ml得
た。
【0018】
【実施例2】リポソーム封入EPO 活性の測定 上述したように、リポソームをプロテアーゼ処理によ
り、リポソーム表面に吸着したEPO を失活させるための
最適酵素条件及び、プロテアーゼインヒビター処理条件
の検討を行った。 (1) トリプシン処理によるEPO の失活条件 298U/ml のEPO PBS 溶液2ml に0.1mg/mlのトリプシンPB
S 溶液の2ml を混合し、30℃でインキュベートし、約1
分間隔でサンプリングし、EIA 法によりEPO を測定し
た。測定結果を図1に示した。EPO は酵素処理10分で完
全に消失することが確認できた。 (2) プロテアーゼ阻害剤によるトリプシン活性の阻害 上記(1) で使用したトリプシンに対する阻害剤としてア
プロチニンを選択し、アプロチニンによるトリプシン活
性阻害効果を測定した。0.1mg/mlのトリプシンPBS 溶液
1ml に、アプロチニンを1nM/ml、10nM/ml 、100nM/mlの
濃度に調整したPBS 溶液を1ml 加え混合し、30℃で10分
間反応させた。次いでEPO 最終濃度が、約50U/mlになる
ように調整したEPO 溶液を加え、混合後EIA 法によりEP
O 活性を測定した。結果を表2 に示した。
【0019】トリプシン濃度0.1mg/mlの場合、アプロチ
ニン10nM/ml の溶液を等量混合することで、酵素活性を
阻害することができた。またトリプシン濃度1.0mg/mlの
場合、アプロチニン100nM/mlの溶液を等量混合すること
で、酵素活性を阻害することができた。
【0020】
【表2】
【0021】(3) リポソーム封入EPO の封入量の測定 PBS で10倍に希釈したリポソーム1ml に0.1mg/ml濃度の
トリプシンPBS 溶液1ml を混合し、30℃で10分間インキ
ュベートした後、さらに10nMアプロチニンPBS溶液1ml
を加え、混合し、さらに30℃で10分間インキュベートし
た。このような酵素処理を行った試料液のうち1ml に対
して、PIERCE社製10%トリトンX-100 溶液をPBS で5 倍
希釈して調製した2 %トリトンX-100 を1ml 添加し、リ
ポソームを崩壊させた。それをさらにPBS で50倍希釈し
てEIA 測定を行った。さらにリポソーム1 mlに0.1mg/ml
の濃度のトリプシンPBS 溶液1ml と混合し、30℃で10分
間インキュベートした後、さらに10nMアプロチニンPBS
溶液1ml を加え、混合し、さらに30℃で10分間インキュ
ベートした。こうして得られた処理液に2 %トリトンX-
100 1ml を添加し、リポソームを崩壊させた。この溶液
をさらにPBS で50倍に希釈したものを試料としてEIA 法
によりEPO 活性を測定した。この測定値をENZ とした。
またリポソーム1ml を試料として直接EIA 法により、測
定し、リポソーム表面及び外相に存在するEPO 量を測定
した。PBS で10倍に希釈したリポソーム溶液をさらにPB
S で100 倍希釈し、EIA 法により測定した。この値をFR
EEとした。さらにEPO をENZ 測定試料と同様に操作し、
リポソームを破壊し、EPO を測定した。この測定値をTo
tal とした。従来の測定では、Total とFREEの差を封入
EPO としていた。測定結果を表3に示した。測定はA,B
2 回に渡って、同一サンプルについて測定した。
【0022】
【表3】
【0023】(4) 封入率の算出 総EPO に対する測定値から封入率を求めた。表3に示し
た測定値から、従来法として、Total とFreeの差、及び
本発明のENZ 法を封入率として下記表4に示した。本測
定方法が、従来法に比較して低値を示した。本測定方法
は、リポソーム内のEPO のみを選択的に測定しているの
に対し、従来方法は外相液およびリポソーム吸着EPO ま
であわせて測定している。しかしFreeとして測定する場
合、リポソームの立体障害などが原因で、実際の値より
低く測定される。従来法は真の値を反映していない。
【0024】
【表4】
【0025】
【実施例3】封入率の測定比較 実施例1と同様にして調製した種々の封入量のEPO リポ
ソームの封入率を多数サンプルについて測定、従来法
と、本発明のENZ 法を比較し、表5に示した。本発明方
法が従来法に比較して、常に封入率を低く算出すること
が確認された。またこれらの封入EPO を動物に投与した
ところ、本発明方法で測定したEPO 封入率に一致した生
物活性が得られた。このことから、本測定方法が真の封
入率を表していることが確認された。
【0026】
【表5】
【0027】
【実験例1】水相マーカを用いた真の封入率の算定 実施例で示した封入率の本発明による測定値と従来法の
測定値の差を確認するため、5(6)─カルボキシルフルオ
ロセインを用い、リポソーム封入率の測定を行った。 (1) 水相マーカー封入リポソームの調製 卵黄レシチン179mg 、コレステロール90mg、ジセチルリ
ン酸12.7mgをクロロホルム15mlに溶解し、ついで減圧濃
縮により、溶媒を除去し、脂質の薄膜を形成させた。こ
の薄膜をジエチルエーテル15mlで溶解し、試験管に移
し、次いでPBS に2mM の濃度に溶解した5-(6)-カルボキ
シフルオロセイン(CF)溶液5ml を加え、良く混合した。
その後チップ型ソニケーターで超音波処理し、W/O 型エ
マルジョンとした。この溶液をナス型フラスコに入れ、
再び溶媒を減圧留去し、得られたゲル状の物質をボルテ
クスターを使用して振盪し、相逆転を行った。これを再
びエバポレーターで減圧処理を行った。以上の操作でCF
封入REV タイプのリポソーム2ml を得た。このリポソー
ムをPBS で約50倍希釈し、11000rpm、1500G で60分間遠
心分離を行い、沈殿を回収した。この操作を4 回繰り返
し、リポソームを十分洗浄し、リポソームに封入されな
かったCFを除去した。沈殿したCF封入リポソームをPBS
10mlで希釈し、精製リポソーム10mlを得た。
【0028】 (2) 水相マーカー封入リポソームの蛍光強度測定 蛍光分光光度計を用いて測定を行った。波長490nm で励
起し、520nm の蛍光強度を測定した。測定にあたり、検
量線(CF 濃度 0─5 μM/ml) を作成し測定を行った。測
定は、リポソーム表面及び外相に存在するCFを測定し、
ついで界面活性剤によりリポソームを破壊し、CF濃度を
測定した。
【0029】(3) 測定結果 測定結果を下記表6に示した。蛍光法による定量は、EI
A など抗体を用いる方法と異なり、立体障害がないた
め、リポソームの表面や外相に存在する物質を正確に測
定することができる。従って、リポソームに封入された
物質の量は、リポソームを破壊して測定して得た値と外
相、リポソーム表面を測定して得られた値に等しいとい
える。実施例に示したEPO の測定例では、いずれも、こ
の外相、リポソーム表面に吸着された量に相当するFree
の値が低く測定されていることが推定された。EIA 法の
ように、立体障害を考慮する場合は、Free値に相当する
量が低く測定されていることが予想される。従って、EI
A 法など抗体を用いて、リポーソーム封入蛋白質量を正
確に測定する方法は、測定精度上問題があることが予測
された。
【0030】
【表6】
【0031】
【発明の効果】本発明の実施により、リポソーム内に封
入された生理活性蛋白質の量を正確に測定することが可
能となる。本測定方法は、医薬品の製品管理に利用する
ことができ、製品の品質安定に貢献する。
【図面の簡単な説明】
【図1】トリプシン処理によるEPO 活性の失活を測定し
た例を示す。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−55561(JP,A) 特開 昭62−242856(JP,A) 特開 昭61−501921(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リポソームに封入された生理活性蛋白質
    を定量するにあたり、リポソーム表面に吸着された生理
    活性蛋白質をプロテアーゼにより、蛋白質の抗原特異性
    が失われるまで処理した後、プロテアーゼ阻害剤を添加
    してプロテアーゼを失活させ、ついでリポソームを破壊
    し、リポソーム内に封入された生理活性蛋白質をリポソ
    ーム外に溶出させ、リポソーム外に溶出した生理活性蛋
    白質を免疫測定法により定量することを特徴とする、リ
    ポソーム封入生理活性蛋白質の定量方法。
  2. 【請求項2】 リポソームの破壊を、リポソーム含有溶
    液に界面活性剤を添加することにより行う請求項1記載
    の方法。
  3. 【請求項3】 生理活性蛋白質がエリスロポエチンであ
    る請求項1または2記載の方法。
JP13423692A 1992-04-27 1992-04-27 リポソーム封入生理活性蛋白質の定量方法 Expired - Lifetime JPH087219B2 (ja)

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