JPH087313B2 - 可変焦点装置付カメラの鏡胴駆動装置 - Google Patents

可変焦点装置付カメラの鏡胴駆動装置

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JPH087313B2
JPH087313B2 JP62273917A JP27391787A JPH087313B2 JP H087313 B2 JPH087313 B2 JP H087313B2 JP 62273917 A JP62273917 A JP 62273917A JP 27391787 A JP27391787 A JP 27391787A JP H087313 B2 JPH087313 B2 JP H087313B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、撮影レンズを保持した鏡胴をカメラボデ
ィに対して進退させることにより、撮影レンズの焦点距
離が切り替わる可変焦点装置を備えたカメラのこの鏡胴
を進退させる駆動装置に関する。
〔従来の技術〕 写真撮影を手軽に行なえるように、焦点距離を標準撮
影位置と望遠撮影位置に切り替えられる二焦点カメラ、
あるいは焦点距離を連続的に変化させられるズームレン
ズ付カメラのような可変焦点装置付カメラが普及してい
る。
この可変焦点装置は、モータなどの動力を用いて撮影
レンズを保持した鏡胴をカメラボディに対して光軸方向
に進退させて焦点距離を変更している。
従来、この種のカメラでは、鏡胴が停止したときには
その位置で鏡胴がカメラボディに固定されるようになっ
ている。特に、二焦点カメラでは標準位置と望遠位置と
で合焦するようになっているので、それ以外の位置に鏡
胴が位置しては不都合があるため当該位置で鏡胴がロッ
クされる。ズームレンズ付カメラでも、突出している鏡
胴が不用意に押し戻されたりするとこれを駆動する部品
などが破損してしまうため鏡胴がロックされる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、鏡胴が突出している場合に、カメラを不用意
に落下させたり打ち付けたりして鏡胴に外部から力が加
えられたときに、鏡胴が破損しあるいは変形してしまう
おそれがある。そのため、この変形部や破損部が障害と
なって鏡胴を後退させられなくなってしまい、以後鏡胴
を後退させた位置で撮影ができなくなってしまう。
また、外部から鏡胴を引き出そうとする力が加えられ
た場合には、ロック機構を破損してしまうおそれがあ
る。
そこで、この発明は、外部から鏡胴に力が加えられた
場合に、鏡胴が当該力によって自由に移動できるように
するとともに、外部からの力が僅かである場合にも鏡胴
が自由に移動してしまっては不都合であるので、外力に
対して適宜に抵抗できる鏡胴駆動装置を提供することを
目的としている。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、この発明に係る鏡胴駆動
装置は、モータの回転により鏡胴をカメラボディに対し
て進退させて撮影レンズの焦点距離を変更する可変焦点
装置を具備したカメラの鏡胴駆動装置において、前記モ
ータから前記鏡胴に至る動力伝達経路中に回転軸を同一
にした一対の動力伝達要素を設け、この一対の動力伝達
要素を相互に回転自在とし、前記動力伝達要素の回転軸
方向の面であって対向した面のそれぞれの回転方向に傾
斜した傾斜面を有する山部を形成し、前記一対の動力伝
達要素のいずれか一方を軸方向に摺動自在とし、前記一
対の動力伝達要素に形成した傾斜面を、前記動力伝達要
素の摺動によって係脱自在とするとともに、これら傾斜
面が係合する方向に該動力伝達要素に付勢し、係合時に
これら傾斜面間に働く摩擦力によってよってこれら動力
伝達要素間で動力の伝達を行ない、モータから前記動力
伝達要素に至る動力伝達経路の伝達要素のいずれかを、
モータから前記動力伝達要素への動力は伝達し、該動力
伝達要素からモータへの動力の伝達に対しては大きな負
荷となる一方向伝達要素としてあることを特徴としてい
る。
〔作 用〕
前記一対の動力伝達要素間の動力伝達を摩擦力によっ
て行なうとともに、これらを相互に回転自在としてある
から、いずれかの動力伝達要素に加えられる負荷がこの
摩擦力よりも大きい場合には、一方の動力伝達要素が回
転しても、他方は回転しない。したがって、モータの作
動中に例えば前記鏡胴の前進を阻止する方向に外力が加
えられた場合には、前記モータ側の動力伝達要素はモー
タの動力によって回転するが鏡胴側の動力伝達要素は回
転しない。また、モータから上記一対の動力伝達要素の
うちの一方に動力を伝達する動力伝達要素を、モータか
らの動力は伝達するが上記一方の動力伝達要素からモー
タへ動力を伝達する場合には大きな負荷となる一方向伝
達要素としてあるから、モータの停止中に鏡胴を移動さ
せる外力が加えられた場合には、鏡胴側の動力伝達要素
は回転するが、モータ側のものは回転しない。すなわ
ち、外力によって鏡胴はカメラボディに対して進退す
る。
しかも、前記一対の動力伝達要素の対向した面に山部
が形成されているから、これら動力伝達要素間の摩擦力
が大きくなり確実に動力を伝達できるとともに、負荷が
加えられた場合には、一方の動力伝達要素が回転すると
きに、いずれかの動力伝達要素が軸に沿って摺動して傾
斜面の係合が解除される。したがって、一方の動力伝達
要素は回転するが他方は回転しない。すなわち、外力に
よって鏡胴はカメラボディに対して進退することにな
る。
〔実施例〕
以下、図示した実施例に基づいて、この発明に係る可
変焦点装置付カメラの鏡胴駆動装置を具体的に説明す
る。
まず、第4図に基づいて、この鏡胴駆動装置によって
レンズ群が移動するズームレンズを装着したコンパクト
カメラのレンズ駆動部の構造について説明する。
このズームレンズは、前群レンズ1と後群レンズ2と
の2群ズームである。前群レンズ1はシャッターユニッ
ト3に収められ、このシャッターユニット3の移動鏡胴
4の前部に3本の止めネジ3aによって止着する。なお、
この止めネジ3aのうち2本の止めネジ3aには、バネ座金
3bを介在させることにより前群レンズ1の光軸方向の倒
れを調整できる。
移動鏡胴4はほぼ直方体の枠状部材に上記シャッター
ユニット3を止着する取付板4aを形成した形状としてあ
る。移動鏡胴4の上面後方にはほぼ矩形状に光軸と平行
に透孔を形成してガイド孔4bを設け、このガイド孔4b
に、後群レンズ2のレンズマウント5の上端部に形成し
た突起部5aを挿通することによりこの後群レンズ2を移
動鏡胴4の後部に配設する。
上記レンズマウント5の下部の側端部には光軸と平行
な方向の透孔を形成してガイド部5bを設け、このガイド
部5bにブッシュ5cを嵌着する。このブッシュ5cに後群ガ
イド棒6aを挿通し、この後群ガイド棒6aの移動鏡胴4側
先端部を移動鏡胴4内に設けた支持部で支持させる。後
群ガイド棒6aの後端部には押さえ板6bを当接させ、この
押さえ板6bを止めネジ6cによって移動鏡胴4に止着す
る。なお、後群ガイド棒6aのレンズマウント5と移動鏡
胴4内の上記支持部との間には押しバネ6dを巻装し、そ
の復元力を、レンズマウント5が前記ガイド孔4bと後群
ガイド棒6aとに案内されて後方に移動するよう付勢して
ある。
レンズマウント5の下面には適宜な窪み部を形成し、
この窪み部に焦点調整ピン7の偏心ピン7aとフランジ部
7bとを嵌入し、押さえ板7cを止めネジ7dによってレンズ
マウント5に止着することにより焦点調整ピン7をレン
ズマウント5に固定する。レンズマウント5に固定した
上記焦点調整ピン7には円形の支点ピン7eを形成してあ
り、この支点ピン7eを上記押さえ板7cの透孔部7fを貫通
させて連動レバー8の連動孔8aに遊挿する。
連動レバー8はほぼL字形をし、その一方の腕部の先
端に上記連動孔8aを形成してある。ほぼL字形の屈曲部
には透孔8bを形成し、この透孔8bを貫通する支持ネジ8c
を移動鏡胴4の下面に締め付けて、連動レバー8を移動
鏡胴4に対してこの支持ネジ8cを中心にして回動自在に
設ける。また、連動レバー8の他方の腕部の先端には、
移動鏡胴4とは反対の方向に指向して突出した連動ピン
8dを設けてある。
移動鏡胴4の側面後方には、透孔を形成してカム部9
を設けてある。
また、移動鏡胴4の上面の側端部には光軸方向に透孔
を形成した主ガイド部4cを設け、この主ガイド部4cにブ
ッシュ4dを嵌着する。この主ガイド部4cの側方近傍には
カム面10aを形成したカム板10を固着してある。なお、
このカム板10は上記主ガイド部4cと共通にして、主ガイ
ド部4cの側面に上記カム面10aを形成したものであって
も構わない。移動鏡胴4の上記カム部9を設けた側面と
は反対側の側面の下部には、破線で示すように、先端部
をほぼU字形に切り欠いた副ガイド部4eを設けてある。
以上のように前群レンズ1、後群レンズ2、連動レバ
ー8などを装着した移動鏡胴4を、カメラボティA(第
5図示)に固定した固定枠11に収容させる。このとき、
上記主ガイト部4cに主ガイド棒4fを挿通し、固定枠11の
後端部上方にある支持部11aにこの主ガイド棒4fの後端
部を支持させる。また、上記副ガイド部4eの先端の切欠
部に副ガイド棒4gを挿通し、その後端部を固定枠11の内
側の側面に設けた支持部11bに支持させる。そして、固
定枠11の前側周縁に、枠状の蓋体12を止めネジ12aで締
め付けて止着する。
固定枠11の下面には、第4図および第5図に示すよう
に、カム面13aが形成されたカム孔13を設け、前記連動
レバー8の連動ピン8dの側面がこのカム面13a当接す
る。
また、固定枠11の側面には垂直方向を回転軸としたウ
ォーム14を配設してあり、このウォーム14の回転軸を固
定枠11の上面よりも上方に突出させ、この突出部に駆動
ギヤ15を設けてある。固定枠11の上面にはギヤ16aなど
適宜枚数のギヤからなる適宜な減速比のギヤ列16を配設
し、図示しないモータの回転をこのギヤ列16を介して駆
動ギヤ15に伝達している。ウォーム14には固定枠11の側
面に軸支したウォームホイール17が噛合し、これらウォ
ーム14とウォームホイール17との組み合わせによって一
方向伝達要素が構成されている。このウォームホイール
17と同軸上に伝達ギヤ18を設けてある。これらウォーム
ホイール17と伝達ギヤ18とは相互に回転自在としてあ
り、これらの側面間に適宜な摩擦力を付与して、これら
のギヤに加えられた負荷が所定の大きさ以上になると、
一方のギヤが停止し他方のギヤが空転するようにしてあ
る。なお、この動力伝達系については後に詳述する。
上記伝達ギヤ18には固定枠11に軸支した中間ギヤ19が
噛合し、この中間ギヤ19にエンコーダ20を駆動するギヤ
20aと扇形ギヤ21とが噛合している。
上記扇形ギヤ21の回動軸21aは固定枠11の側面に形成
した透孔11cを貫通し、この回動軸21aの先端部は、前記
移動鏡胴4の後方下端部に形成した切欠部4hを通過して
固定枠11に収容した移動鏡胴4の内側に位置する。そし
て、この回動軸21aの先端部に入力レバー22の基端部を
止めネジ22aによって止着し、この入力レバー22と扇形
ギヤ21が同期して回動するようにしてある。この入力レ
バー22の自由端部には扇形ギヤ21の方向に指向して駆動
ピン22bを突設してあり、この駆動ピン22bを移動鏡胴4
の側面に形成した前記カム部9に遊挿してある。
固定枠11の上面であって、これに収容した移動鏡胴4
の前記カム板10のほぼ上方に位置する部分には、カム面
10aに対応した形状の透孔11dを形成してある。また、固
定枠11の上面には連動板23を、止めネジ23aによってそ
のほぼ中央部で回動自在に軸支してある。この連動板23
の一端部には下方に指向した係合ピン23bを突設してあ
り、この係合ピン23bが上記透孔11dを貫通してカム板10
のカム面10aに当接している。連動板23の他端部には上
方に指向した入力ピン23cを突設してあり、この入力ピ
ン23cをファインダーの図示しない変倍機構に連動して
ある。なお、連動板23は、カメラボディAあるいはファ
インダーのケースなどに軸支したものであっても構わな
い。
次に、ウォーム14から伝達ギヤ18に至る動力伝達系を
第1図ないし第3図に基づいて説明する。
第2図は一部を切断した正面断面図で、同図に示すよ
うに、伝達ギヤ18は右方に長く延びたボス部18aと一体
に形成してある。このボス部18aの端部には軸受36を設
け、この軸受36を固定枠11に止着したブラケット37に取
り付ける。また、伝達ギヤ18の上記ボス部18aとは反対
側にジャーナル部18bを形成し、このジャーナル部18bを
固定枠11に設けた軸受部に遊挿して、この伝達ギヤ18を
固定枠11に対して回転自在とする。
上記伝達ギヤ18のボス部18aにウォームホイール17を遊
嵌して、これらウォームホイール17と伝達ギヤ18とを相
互に回転自在とするとともに、ウォームホイール17を伝
達ギヤ18に対して軸方向に摺動自在とする。このウォー
ムホイール17のボス部17aの端面を上記軸受36に臨ま
せ、このボス部17aに押しバネ38を巻装する。この押し
バネ38の復元力は、ウォームホイール17を常時伝達ギヤ
18に押圧するよう、ウォームホイール17の側面と軸受36
との間に付勢してある。
ウォームホイール17と伝達ギヤ18との対向したそれぞ
れの面には、放射状に山部39を形成し、この山部39の両
側を傾斜面39a,39bとしてある。そして、緩斜面39aは緩
斜面に、傾斜面39bは急斜面にしてあり、ウォームホイ
ール17の緩斜面39aと伝達ギヤ18の緩斜面39aとが対向
し、ウォームホイール17と伝達ギヤ18の急斜面39b同士
が対向する。
また、ウォーム14とウォームホイール17とは、条数や
進み角を適宜にすることにより、図示しないモータの回
転はウォーム14からウォームホイール17に伝達されてウ
ォームホイール17が回転するが、ウォームホイール17が
回転しようとしてもウォーム14が負荷となってウォーム
ホイール17が回転しないようにしてある。
以上により構成したこの発明に係る鏡胴駆動装置の動
作を、前群レンズ1と後群レンズ2の移動動作とともに
説明する。
図示しないモータが回転すると、ギヤ列16を介して駆
動ギヤ15が回転してウォーム14が回転する。ウォーム14
が回転するとこれに噛合したウォームホイール17が回転
し、このウォームホイール17との間の摩擦力により伝達
ギヤ18が回転する。この伝達ギヤ18の回転が中間ギヤ19
を介して扇形ギヤ21に伝達され、この扇形ギヤ21が回動
軸21aを中心に第4図上矢標P方向に回動する。なお、
扇形ギヤ21をこの方向に回転させるときのモータの回転
を正回転とする。
扇形ギヤ21が回動すると、これと同軸上にある入力レ
バー22が同期して同方向に揺動する。このため、入力レ
バー22の駆動ピン22bは回動軸21aを中心に扇形ギヤ21と
同方向に旋回する。この駆動ピン22bの旋回によりカム
部9が押され、駆動ピン22bがカム部9の上端部から下
端部に移動する。したがって、このカム部9を形成して
ある移動鏡胴4が、主ガイド部4cと副ガイド棒4gに案内
されて固定枠11に対して前方、即ち被写体側に移動す
る。移動鏡胴4の前部には前群レンズ1を含むシャッタ
ーユニット3が止着してあり、前群レンズ1も前進す
る。
移動鏡動4が前進すると、この移動鏡動4に軸支して
ある連動レバー8も同様に移動する。連動レバー8の連
動ピン8dは固定枠11に形成したカム孔13aのカム面13aに
当接しているから、連動レバー8が固定枠11に対して前
進すると、この連動レバー8はカム面13aに案内されて
支持ネジ8cを中心として第5図上反時計回り方向に回動
する。他方、連動レバー8には焦点調整ピン7を介して
後群レンズ2のレンズマウント5が連繋しているから、
連動レバー8の回動により押しバネ6dの復元力に抗して
レンズマウント5が移動鏡胴4に対して前方に移動す
る。このため、後群レンズ2が移動鏡胴4に対して前方
に移動し、前群レンズ1との間隔を狭めることになり、
焦点距離を連続的に変化させる。移動鏡胴4が最前方ま
で移動したときに、前群レンズ1と後群レンズ2とが最
前方に位置するとともに、後群レンズ2が前群レンズ1
に最も近づき、焦点距離が最長になる。また、駆動ピン
22bがカム部9の下端部に位置し、移動鏡胴4の先端部
が固定枠11から突出した位置とな。なお、前群レンズ1
と後群レンズ2がズーミングを行なう場合の光学的な位
置関係を確保するには、カム面13aのカム曲線を所定の
ものとなるように設計すればよい。
駆動ピン22bがカム部9のT端部9cに位置して移動鏡
胴4が最前方に位置している状態から、移動鏡胴4を後
退させるには、図示しないモータを逆回転させればよ
い。モータの逆回転により扇形ギヤ21が第4図上反矢標
P方向に回動するから、駆動ピン22bも同方向に旋回す
る。このため、移動鏡胴4は上述とは逆に固定枠11に収
容されながら後退する。
レンズマウント5は常時後方に移動するよう押しバネ
6dの復元力を受けていて、連動レバー8は焦点調整ピン
7を介して、第5図上時計回り方向に回動する力を受け
ているから、その連動ピン8dはこの力によりカム面13a
に当接している。したがって、連動ピン8dはカム面13a
に案内されて支持ネジ8cを中心として第5図上時計回り
方向に旋回する。このため、支点ピン7eも同方向に旋回
し、レンズマウント5が移動鏡胴4に対して後退する。
これにより後群レンズ2が後退し、移動鏡胴4に伴われ
る前群レンズ1の後退と協働して焦点距離を最短距離ま
で連続的に変化させる。
そして、移動鏡胴4が固定枠11から突出した状態で、
カメラを不用意に落したり打ち付けたりして不用意に鏡
胴に外力が加えられたときには、この外力によって移動
鏡胴4が後退して扇形ギヤ21が第4図上反矢標P方向に
回動する。扇形ギヤ21のこの回転により中間ギヤ19が回
転し、この回転が伝達ギヤ18に伝達される。他方、この
伝達ギヤ18と傾斜面39a,39bによって係合しているウォ
ームホイール17は負荷となっているウォーム14と噛合し
ているから、ウォームホイール17は回転しない。そのた
め、伝達ギヤ18の回転によりウォームホイール17に加わ
る力が、押しバネ38の復元力に抗してウォームホイール
17が第2図上右方向に摺動する。この摺動によりウォー
ムホイール17と伝達ギヤ18の傾斜面39a,39bの係合が解
除される。また、ウォームホイール17の山部39が伝達ギ
ヤ18の山部39を乗り越えると、押しバネ38の復元力によ
りウォームホイール17が左方向に摺動して、第2図に示
すように上記傾斜面39a,39bが係合する。このように、
傾斜面39a,39bが係脱を繰り返して、伝達ギヤ18はウォ
ームホイール17に対して空転する。したがって、前記外
力により移動鏡胴4の後退が許容される。なお、ウォー
ムホイール17の摺動時には、ウォーム14とウォームホイ
ール17の歯すじがねじられているから、この歯すじに案
内されて僅かに回転する。
また、後退している移動鏡胴4を不用意に引き出して
しまう場合にも、移動鏡胴4の前進による扇形ギヤ21の
回転が伝達ギヤ18に伝達されてこれが回転するが、ウォ
ームホイール17は回転しないから、伝達ギヤ18が空転し
て移動鏡胴4の前進が許容される。
図示しないモータの回転により移動鏡胴4が進退する
場合に、移動鏡胴4が前進端あるいは後退端に位置した
とき、または移動鏡胴4の進退が妨害されたときなど移
動鏡胴4の停止により伝達ギヤ18が回転しない場合に
は、モータが回転し続けても、停止した伝達ギヤ18に対
してウォームホイール17が空転し、他の動力伝達要素な
どを損傷しない。
本実施例では山部39の側面と緩斜面39aと急斜面39bと
に形成したが、等しい角度の傾斜面39a,39bであっても
構わない。しかし、一般にはモータの伝達トルクと外力
により生じる伝達トルクとの大きさが異なるから、傾斜
角を異ならせることにより、ウォームホイール17と伝達
ギヤ18との間の摩擦力を回転方向に応じて異ならせるこ
とができ、回転方向により最大伝達トルクを異ならせる
ことができる。たとえば、移動鏡胴4を後退させる方向
の外力に対しては、伝達ギヤ18が容易に空転することが
好ましく、従ってこの方向の外力によって生じる伝達ギ
ヤ18の回転方向では、緩斜面39a同士が接触するように
する。また、山部39の数の変更、山部39の半径方向の長
さの変更、押しバネ38の弾性系数の変更などによっても
ウォームホイール17と伝達ギヤ18との間の摩擦力の大き
さを調整できる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、この発明に係る可変焦点装置付
カメラの鏡胴駆動装置によれば、モータから鏡胴に至る
動力伝達経路中に摩擦力によって動力を伝達する一対の
動力伝達要素を設けたから、外力などの負荷が摩擦力よ
りも大きい場合には、一方の動力伝達要素が他方の動力
伝達要素に対して空転するので、鏡胴が外力によって移
動することが許容され、この鏡胴や内部の部品などが変
形したり破損したりしない。このため、鏡胴や部品の耐
久性を高められる。
しかも、一対の動力伝達要素間の摩擦力が作用する面
に山部を形成したから、その傾斜面の傾斜角を回転方向
に対して異ならせたり、山部の数や長さを変えたりする
ことにより、回転方向に応じて摩擦力を異ならせること
ができる。したがって、モータの回転や外力に応じた伝
達トルクに容易に対処できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明に係る鏡胴駆動装置の要部を示す側
面図である。第2図は、同じく一部を切断した正面断面
図である。第3図は、一対の動力伝達要素のうちの一方
のものの対向面を示す一部省略した斜視図である。第4
図は、この発明に係る鏡胴駆動装置を具備したズームレ
ンズの一実例例を示す分解斜視図である。第5図は、移
動鏡胴が固定枠に収容された状態の水平線に沿った一部
断面図である。 1……前群レンズ、2……後群レンズ 4……移動鏡胴、5……レンズマウント 11……固定枠、14……ウォーム 17……ウォームホイール(動力伝達要素) 17a……ボス部 18……伝達ギヤ(動力伝達要素) 18a……ボス部、19……中間ギヤ 21……扇形ギヤ、22……入力レバー 36……軸受、37……ブラケット 38……押しバネ、39……山部 39a……緩斜面、39b……急斜面 A……カメラボディ
フロントページの続き (72)発明者 高村 雅司 東京都港区西麻布2丁目26番30号 富士写 真フイルム株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−163010(JP,A) 実開 昭60−70818(JP,U) 実公 昭45−13923(JP,Y1)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータの回転により鏡胴をカメラボディに
    対して進退させて撮影レンズの焦点距離を変更する可変
    焦点装置を具備したカメラの鏡胴駆動装置において、 前記モータから前記鏡胴に至る動力伝達経路中に回転軸
    を同一にした一対の動力伝達要素を設け、 この一対の動力伝達要素を相互に回転自在とし、 前記動力伝達要素の回転軸方向の面であって対向した面
    のそれぞれの回転方向に傾斜した傾斜面を有する山部を
    形成し、 前記一対の動力伝達要素のいずれか一方を軸方向に摺動
    自在とし、 前記一対の動力伝達要素に形成した傾斜面を、前記動力
    伝達要素の摺動によって係脱自在とするとともに、これ
    ら傾斜面が係合する方向に該動力伝達要素に付勢し、係
    合時にこれら傾斜面間に働く摩擦力によってよってこれ
    ら動力伝達要素間で動力の伝達を行ない、 モータから前記動力伝達要素に至る動力伝達経路の伝達
    要素のいずれかを、モータから前記動力伝達要素への動
    力は伝達し、該動力伝達要素からモータへの動力の伝達
    に対しては大きな負荷となる一方向伝達要素としてある
    ことを特徴とする可変焦点装置付カメラの鏡胴駆動装
    置。
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