JPH0873448A - 1,2−ベンゾイソチアゾール−3−オン類の製造方法 - Google Patents

1,2−ベンゾイソチアゾール−3−オン類の製造方法

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JPH0873448A
JPH0873448A JP6188883A JP18888394A JPH0873448A JP H0873448 A JPH0873448 A JP H0873448A JP 6188883 A JP6188883 A JP 6188883A JP 18888394 A JP18888394 A JP 18888394A JP H0873448 A JPH0873448 A JP H0873448A
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alkylthio
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宏和 加賀野
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博 五田
Katsuhiko Yoshida
勝彦 吉田
Mikio Yamamoto
幹生 山本
Shigeki Sakagami
茂樹 坂上
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Abstract

(57)【要約】 【構成】2−(アルキルチオ)ベンズアルデヒド類とヒ
ドロキシルアミンとを反応させて2−(アルキルチオ)
ベンズアルデヒドオキシム類を得、得られた該ベンズア
ルデヒドオキシム類とハロゲン化剤とを反応させること
を特徴とする1,2−ベンゾイソチアゾール−3−オン
類の製造方法、並びにその中間生成物である2−(アル
キルチオ)ベンズアルデヒドオキシム類とハロゲン化剤
とを反応させることを特徴とする1,2−ベンゾイソチ
アゾール−3−オン類の製造方法。 【効果】本発明の製造方法により、抗菌剤、抗かび剤等
として有用な1,2−ベンゾイソチアゾール−3−オン
類が従来より短い工程で、しかも高価な原料を使用する
ことなく容易なプロセスにより、高収率に得ることがで
きる。このため、本発明は経済的にも工業的にも有利な
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2−(アルキルチオ)
ベンズアルデヒド類、または2−(アルキルチオ)ベン
ズアルデヒドオキシム類を原料とする1,2−ベンゾイ
ソチアゾール−3−オン類の新規な製造方法に関する。
この1,2−ベンゾイソチアゾール−3−オン類は抗菌
剤、抗かび剤として有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】従来、1,2−ベンゾイソチアゾール−
3−オン類の製造方法としては、下記に挙げる方法など
が知られている。
【0003】(A)Bull. Chem. Soc. Jpn., 55, 1183-
7(1982)
【0004】
【化6】
【0005】(B)Org. Prep. Proced. Int., 15(5),
315-19(1983)
【0006】
【化7】
【0007】(C)Ger. Offen. 3500577, (1986)
【0008】
【化8】
【0009】また、これら公知の方法の改良方法とし
て、本出願人らは既に下記の方法について出願済であ
る。 (D)平成5年12月29日出願の「1,2−ベンゾイ
ソチアゾール−3−オン類の製造方法」(特願平5−3
50932号)
【0010】
【化9】
【0011】(E)平成6年6月8日出願の「イソチア
ゾロン誘導体の製造方法」(整理番号SS−6−00
5)
【0012】
【化10】
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの製造
方法は、次のような欠点がある。(A)の方法は、原料
として用いる2−(メチルチオ)ベンゾイルクロライド
が安価に製造できないことおよびその安定性に問題があ
る。また、高価で、取扱い上危険性の高い過よう素酸塩
を用いており、しかも反応工程数が多い。
【0014】(B)および(C)の方法もまた、高価な
チオサリチル酸を原料として用いており、しかも反応工
程数が多いため、工業的に有利な方法とは言い難い。ま
た、本出願人らによる(D)、(E)の方法において
は、出発原料として2−(アルキルチオ)ベンズアミド
類を用い、これをハロゲン化剤と反応させる前記従来法
の改良方法である。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
状況に鑑み、工業的に有利な、しかも高価で取扱い上危
険性の高い物質を使用することなく、簡易かつ経済的に
有利に1,2−ベンゾイソチアゾール−3−オン類を製
造する方法を提供すべく鋭意検討した。その結果、一般
式(II)で表される2−(アルキルチオ)ベンズアルデヒ
ドオキシム類とハロゲン化剤とを反応させることによ
り、一般式(III) で表される1,2−ベンゾイソチアゾ
ール−3−オン類が得られることを見出した。
【0016】
【化11】
【0017】(式中、R1 は炭素数1〜4のアルキル基
を表し、R2 は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、
炭素数1〜4のアルコキシ基、ニトロ基、カルボキシル
基もしくはそのエステル又はハロゲン原子を表す。)
【0018】さらに、本発明者らは、一般式(I)で表
される2−(アルキルチオ)ベンズアルデヒド類とヒド
ロキシルアミンとを反応させることにより、上記の一般
式(II)で表される2−(アルキルチオ)ベンズアルデヒ
ドオキシム類が容易に得られることに着目した。そし
て、上記反応により生成する一般式(II)で表される2−
(アルキルチオ)ベンズアルデヒドオキシム類を、引き
続きハロゲン化剤と反応させることにより、一般式(II
I) で表される1,2−ベンゾイソチアゾール−3−オ
ン類が得られること、さらに、上記反応を非水溶性有機
溶媒の系で行えば、一連の反応をワンポットで行うこと
ができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0019】即ち、本発明の要旨は、 (1) 一般式(I)で表される2−(アルキルチオ)
ベンズアルデヒド類とヒドロキシルアミンとを反応させ
て一般式(II)で表される2−(アルキルチオ)ベンズア
ルデヒドオキシム類を得、得られた該ベンズアルデヒド
オキシム類とハロゲン化剤とを反応させることを特徴と
する一般式(III) で表される1,2−ベンゾイソチアゾ
ール−3−オン類の製造方法、並びに
【0020】
【化12】
【0021】(式中、R1 は炭素数1〜4のアルキル基
を表し、R2 は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、
炭素数1〜4のアルコキシ基、ニトロ基、カルボキシル
基もしくはそのエステル又はハロゲン原子を表す。)
【0022】
【化13】
【0023】(式中、R1 ,R2 は一般式(I)におけ
るR1 ,R2 と同意義を表す。)
【0024】
【化14】
【0025】(式中、R2 は一般式(I)におけるR2
と同意義を表す。) (2) 一般式(II)で表される2−(アルキルチオ)ベ
ンズアルデヒドオキシム類とハロゲン化剤とを反応させ
ることを特徴とする一般式(III) で表される1,2−ベ
ンゾイソチアゾール−3−オン類の製造方法、に関す
る。
【0026】
【化15】
【0027】(式中、R1 は炭素数1〜4のアルキル基
を表し、R2 は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、
炭素数1〜4のアルコキシ基、ニトロ基、カルボキシル
基もしくはそのエステル又はハロゲン原子を表す。)
【0028】
【化16】
【0029】(式中、R2 は一般式(II)におけるR2
同意義を表す。)
【0030】本発明の1,2−ベンゾイソチアゾール−
3−オン類の製造方法の特徴は2−(アルキルチオ)ベ
ンズアルデヒド類を原料として容易に得られる2−(ア
ルキルチオ)ベンズアルデヒドオキシム類とハロゲン化
剤とを反応させることにより、環化反応によって簡単な
工程で、1,2−ベンゾイソチアゾール−3−オン類を
製造できるところにある。
【0031】さらに、もう一つの特徴は、非水溶性有機
溶媒を用いて2−(アルキルチオ)ベンズアルデヒド類
とヒドロキシルアミンとを反応させ、上記2−(アルキ
ルチオ)ベンズアルデヒドオキシム類を得、得られた該
オキシム類を含む溶媒層を分液し、引き続きハロゲン化
剤と反応させて1,2−ベンゾイソチアゾール−3−オ
ン類をワンポットで容易に収率よく得るところにある。
【0032】上記一般式(I)および(II)におけるR1
は、炭素数1〜4のアルキル基を表す。R1 で表される
アルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、
イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、tert−ブチル等を挙げることができる。これら
のうち、R1 の好ましい例としては、メチル、エチル、
n−プロピル、tert−ブチルを挙げることができ
る。
【0033】また、一般式(I)、(II)および(III) に
おけるR2 は、具体的には、水素原子、炭素数1〜4の
アルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ニトロ基、
カルボキシル基もしくはそのエステル又はハロゲン原子
を表す。
【0034】R2 で表されるアルキル基を例示すると、
メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブ
チル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル
等を挙げることができる。R2 で表されるアルコキシ基
を例示すると、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブト
キシ等を挙げることができる。R2 で表されるカルボキ
シル基のエステルを例示すると、メトキシカルボニル、
エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシ
カルボニル等を挙げることができる。R2 で表されるハ
ロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子等を挙げるこ
とができる。これらのうち、R2 の好ましい例として
は、水素原子、塩素原子、ニトロ基を挙げることができ
る。
【0035】本発明の製造方法では、まず一般式(I)
で表される2−(アルキルチオ)ベンズアルデヒド類と
ヒドロキシルアミンとを反応させて一般式(II)で表され
る2−(アルキルチオ)ベンズアルデヒドオキシム類を
得る、オキシム化工程を行う。
【0036】本発明で用いる一般式(I)で表される2
−(アルキルチオ)ベンズアルデヒド類の具体例として
は、例えば、次のものを例示することができる。2−
(メチルチオ)ベンズアルデヒド、2−(エチルチオ)
ベンズアルデヒド、2−(n−プロピルチオ)ベンズア
ルデヒド、2−(tert−ブチルチオ)ベンズアルデ
ヒド、3−メチル−2−(メチルチオ)ベンズアルデヒ
ド、5−ブチル−2−(メチルチオ)ベンズアルデヒ
ド、4−メトキシ−2−(メチルチオ)ベンズアルデヒ
ド、2−メチルチオ−3−ニトロベンズアルデヒド、4
−クロロ−2−(メチルチオ)ベンズアルデヒド、4−
カルボキシ−2−(メチルチオ)ベンズアルデヒド、4
−メトキシカルボニル−2−(メチルチオ)ベンズアル
デヒド。
【0037】これらのうち、入手が容易であること、お
よび生成物が抗菌性に優れている点から、好ましくは2
−(メチルチオ)ベンズアルデヒド、2−(エチルチ
オ)ベンズアルデヒド、2−(n−プロピルチオ)ベン
ズアルデヒド、2−(tert−ブチルチオ)ベンズア
ルデヒドが用いられる。
【0038】本発明におけるヒドロキシルアミンは、実
用上、硫酸等の鉱酸との塩として提供される。従って、
2−(アルキルチオ)ベンズアルデヒドとの反応におい
ては塩基により中和し、系内で遊離させて用いられる。
【0039】本発明のオキシム化工程に用いるヒドロキ
シルアミンの鉱酸塩としては、塩酸塩、硫酸塩等が使用
可能であるが経済的見地より硫酸塩が好ましく用いられ
る。
【0040】ヒドロキシルアミン鉱酸塩の使用量は、2
−(アルキルチオ)ベンズアルデヒド類に対して、通常
0.8〜3.0倍モル、好ましくは1.0〜2.0倍モ
ルの範囲である。ヒドロキシルアミン鉱酸塩の使用量
が、この範囲未満の場合には、未反応の2−(アルキル
チオ)ベンズアルデヒド類が多くなる傾向があり、一
方、この範囲を超えて用いてもそれに見合う効果がな
く、それぞれ好ましくない。
【0041】本発明の前記オキシム化工程において、ヒ
ドロキシルアミン鉱酸塩の中和に用いる塩基としては、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ
金属;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ
金属;ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート等
の金属アルコラート等が挙げられる。中でも、収率およ
び経済的見地から炭酸ナトリウムが好ましく用いられ
る。
【0042】また、塩基の使用量は、ヒドロキシルアミ
ン鉱酸塩を中和するに必要な量の塩基、即ちヒドロキシ
ルアミン鉱酸塩中の酸成分に対して0.8〜1.5倍当
量の範囲である。塩基の使用量が、0.8倍当量未満の
場合には、未反応の2−(アルキルチオ)ベンズアルデ
ヒド類が多くなり、一方、1.5倍当量を超えて用いて
も、それに見合う効果が得られず経済的に不利である。
【0043】オキシム化工程に用いる反応溶媒として
は、反応に対し不活性な溶媒であるなら特に限定される
ものではない。例えば、非水溶性溶媒としてはn−ヘキ
サン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘ
キサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素
類;塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロベ
ンゼン等のハロゲン化炭化水素類等を挙げることができ
る。水溶性溶媒としては、メタノール、エタノール等の
アルコール類を挙げることができる。
【0044】これらのうち、非水溶性溶媒を用いればオ
キシム化工程において得られた一般式(II)で表される2
−(アルキルチオ)ベンズアルデヒドオキシム類をハロ
ゲン化剤と反応させて、一般式(III) で表される1,2
−ベンゾイソチアゾール−3−オン類を得るハロゲン化
工程までをワンポットで行うことができ、きわめて効率
的である。溶媒の使用量は、2−(アルキルチオ)ベン
ズアルデヒド類に対して、通常1〜30倍重量である。
【0045】反応温度は、通常−20〜100℃の範
囲、好ましくは0〜80℃の範囲である。反応温度が、
この範囲を超えると、副反応が問題となる傾向があり、
一方、この範囲未満だと、反応速度が実用上遅すぎる傾
向があるので好ましくない。反応時間は、反応温度、反
応溶媒種等により異なり、一概には言えないが、通常1
〜40時間の範囲である。
【0046】オキシム化工程において得られる反応混合
物から、2−(アルキルチオ)ベンズアルデヒドオキシ
ム類を単離精製する場合、その方法としては、常法通
り、そのまま晶析させるか、または抽出して再結晶させ
る等により行うことができるが、これらに限定されるも
のではない。
【0047】尚、このような方法で得られた2−(アル
キルチオ)ベンズアルデヒドオキシム類は、単離等を行
わずに反応溶媒に溶解した状態で、そのまま本発明の2
−(アルキルチオ)ベンズアルデヒドオキシム類から
1,2−ベンゾイソチアゾール−3−オン類を得るハロ
ゲン化工程の原料として用いることができる。
【0048】本発明の製造方法では、次に、上記のオキ
シム化工程で得られた一般式(II)で表される2−(アル
キルチオ)ベンズアルデヒドオキシム類をハロゲン化剤
と反応させて一般式(III) で表される1,2−ベンゾイ
ソチアゾール−3−オン類を得る、ハロゲン化工程(請
求項7〜10に係る発明)を行う。
【0049】本発明において、一般式(II)で表される2
−(アルキルチオ)ベンズアルデヒドオキシム類の具体
例としては、例えば、次のものを例示することができ
る。2−(メチルチオ)ベンズアルデヒドオキシム、2
−(エチルチオ)ベンズアルデヒドオキシム、2−(n
−プロピルチオ)ベンズアルデヒドオキシム、2−(t
ert−ブチルチオ)ベンズアルデヒドオキシム、3−
メチル−2−(メチルチオ)ベンズアルデヒドオキシ
ム、5−ブチル−2−(メチルチオ)ベンズアルデヒド
オキシム、4−メトキシ−2−(メチルチオ)ベンズア
ルデヒドオキシム、2−メチルチオ−3−ニトロベンズ
アルデヒドオキシム、4−クロロ−2−(メチルチオ)
ベンズアルデヒドオキシム、4−カルボキシ−2−(メ
チルチオ)ベンズアルデヒドオキシム、4−メトキシカ
ルボニル−2−(メチルチオ)ベンズアルデヒドオキシ
ム。
【0050】これらのうち、入手が容易であること、お
よび生成物が抗菌性に優れている点から、好ましくは2
−(メチルチオ)ベンズアルデヒドオキシム、2−(エ
チルチオ)ベンズアルデヒドオキシム、2−(n−プロ
ピルチオ)ベンズアルデヒドオキシム、2−(tert
−ブチルチオ)ベンズアルデヒドオキシムが用いられ
る。
【0051】用いるハロゲン化剤としては、塩素、臭
素、塩化スルフリル、臭化スルフリル等が使用可能であ
るが、経済的見地より塩素、臭素、塩化スルフリルが好
ましく用いられる。
【0052】その使用量は、2−(アルキルチオ)ベン
ズアルデヒドオキシム類に対して、通常0.8〜3.0
倍モル、好ましくは1.0〜2.0倍モルの範囲であ
る。ハロゲン化剤の使用量が、この範囲未満の場合に
は、未反応の2−(アルキルチオ)ベンズアルデヒドオ
キシム類が多くなる傾向があり、一方、この範囲を超え
て用いる場合は、副反応が起こり収率が低下する傾向が
あるため、それぞれ好ましくない。
【0053】ハロゲン化工程に用いる反応溶媒として
は、ハロゲン化反応に対し不活性な溶媒であるなら特に
限定されるものではない。しかし、ワンポットで本反応
を行う場合、前記オキシム化工程において用いる溶媒と
共通である方が好ましい。例えば、n−ヘキサン、n−
ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類;塩化メチ
レン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハ
ロゲン化炭化水素類等を挙げることができる。中でも、
モノクロロベンゼン、トルエンが好ましく用いられる。
溶媒の使用量は、2−(アルキルチオ)ベンズアルデヒ
ドオキシム類に対して、通常1〜30倍重量である。
【0054】反応温度は、通常−20〜170℃の範
囲、好ましくは0〜150℃の範囲である。反応温度
が、この範囲を超えると、副反応が問題となる傾向があ
り、一方、この範囲未満だと、反応速度が実用上遅すぎ
る傾向があるので好ましくない。反応時間は、反応温
度、反応溶媒種等により異なり、一概には言えないが、
通常1〜40時間の範囲である。
【0055】このようにして得られる反応混合物から、
目的とする1,2−ベンゾイソチアゾール−3−オン類
を単離精製する方法としては、常法通り、そのまま晶析
させるか、または抽出して再結晶させる等により行うこ
とができるが、これらに限定されるものではない。
【0056】このようにして得られる、目的の化合物で
ある一般式(III) で表される1,2−ベンゾイソチアゾ
ール−3−オン類の具体例としては、次のようなものが
例示される。
【0057】1,2−ベンゾイソチアゾール−3−オ
ン、7−メチル−1,2−ベンゾイソチアゾール−3−
オン、5−ブチル−1,2−ベンゾイソチアゾール−3
−オン、6−メトキシ−1,2−ベンゾイソチアゾール
−3−オン、7−ニトロ−1,2−ベンゾイソチアゾー
ル−3−オン、6−クロロ−1,2−ベンゾイソチアゾ
ール−3−オン、6−カルボキシ−1,2−ベンゾイソ
チアゾール−3−オン、6−メトキシカルボニル−1,
2−ベンゾイソチアゾール−3−オン。
【0058】
【実施例】以下に、実施例により本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明は、これらの実施例に何等限定され
るものではない。なお、目的物が得られているか否かの
確認は、核磁気共鳴法(1H−NMR)あるいは質量分析
法により行った。
【0059】実施例1 2−(メチルチオ)ベンズアルデヒドから1,2−ベン
ゾイソチアゾール−3−オンのワンポット反応による合
成 攪拌機、温度計、冷却器を備え付けた500ml四つ口
フラスコに、2−(メチルチオ)ベンズアルデヒド3
8.0g(0.25モル)、モノクロロベンゼン150
g、ヒドロキシルアミン・1/2硫酸塩の24.6%水
溶液91.7g(0.275モル)を仕込み、攪拌下、
炭酸ナトリウムの30%水溶液51.2g(0.145
モル)を20〜25℃で滴下し、同温度で2時間反応さ
せた。反応終了後、反応液を40〜50℃まで昇温し、
モノクロロベンゼン層と水層とに分液し、下層の水層を
除去した。残留したモノクロロベンゼン層には2−(メ
チルチオ)ベンズアルデヒドオキシム40.9gが含ま
れていた。2−(メチルチオ)ベンズアルデヒドに対す
る収率は98%であった。
【0060】上記のモノクロロベンゼン層に、引き続き
塩素22.6g(0.32モル)を攪拌下10〜20℃
で吹き込み、90〜100℃で1時間反応させた。反応
終了後、反応液を室温まで冷却し、析出した白色結晶を
モノクロロベンゼンで洗浄後、乾燥させると1,2−ベ
ンゾイソチアゾール−3−オン34.0g(融点157
〜158℃)を得た。2−(メチルチオ)ベンズアルデ
ヒドオキシムに対する収率は92%であった。また、2
−(メチルチオ)ベンズアルデヒドに対する収率は90
%であった。
【0061】実施例2 2−(メチルチオ)ベンズアルデヒドオキシムから1,
2−ベンゾイソチアゾール−3−オンの合成 実施例1と同様の方法により得たモノクロロベンゼン層
を、濃縮、晶析、濾過、乾燥し、2−(メチルチオ)ベ
ンズアルデヒドオキシム(融点88〜89℃)を単離し
た。単離した該オキシム39.7gをトルエン200g
中に溶解させた。その後、実施例1と同様の方法により
塩素を吹き込み、該オキシムをハロゲン化させ、1,2
−ベンゾイソチアゾール−3−オン32.7gを得た。
2−(メチルチオ)ベンズアルデヒドオキシムに対する
収率は91%であった。
【0062】実施例3 2−(メチルチオ)ベンズアルデヒドオキシムから1,
2−ベンゾイソチアゾール−3−オンの合成 実施例1と同様の方法により得たモノクロロベンゼン層
から、実施例2と同様にして2−(メチルチオ)ベンズ
アルデヒドオキシムを単離した。単離した該オキシム3
9.7gをモノクロロベンゼン150g中に溶解させ
た。その後、実施例1で用いた塩素を塩化スルフリル3
5.3g(0.26モル)に変える以外は実施例1と同
様にして該オキシムをハロゲン化させ1,2−ベンゾイ
ソチアゾール−3−オン32.7gを得た。2−(メチ
ルチオ)ベンズアルデヒドオキシムに対する収率は91
%であった。
【0063】実施例4 2−(メチルチオ)ベンズアルデヒドオキシムから1,
2−ベンゾイソチアゾール−3−オンの合成 実施例1と同様の方法により得たモノクロロベンゼン層
から、実施例2と同様にして2−(メチルチオ)ベンズ
アルデヒドオキシムを単離した。単離した該オキシム3
9.7gをモノクロロベンゼン150g中に溶解させ
た。その後、実施例1において塩素の吹き込みを臭素4
9.3g(0.31モル)の滴下に変える以外は実施例
1と同様にして該オキシムをハロゲン化させ1,2−ベ
ンゾイソチアゾール−3−オン32.3gを得た。2−
(メチルチオ)ベンズアルデヒドオキシムに対する収率
は90%であった。
【0064】実施例5 2−(メチルチオ)ベンズアルデヒドから1,2−ベン
ゾイソチアゾール−3−オンのワンポット反応による合
成 攪拌機、温度計、冷却器を備え付けた500ml四つ口
フラスコに、2−(メチルチオ)ベンズアルデヒド3
8.0g(0.25モル)、トルエン200g、ヒドロ
キシルアミン・1/2硫酸塩の24.6%水溶液91.
7g(0.275モル)を仕込み、攪拌下、炭酸ナトリ
ウムの30%水溶液51.2g(0.145モル)を2
0〜25℃で滴下し、同温度で2時間反応させた。反応
終了後、反応液を40〜50℃まで昇温し、トルエン層
と水層とに分液し、下層の水層を除去した。残留したト
ルエン層には、2−(メチルチオ)ベンズアルデヒドオ
キシム40.9gが含まれていた。2−(メチルチオ)
ベンズアルデヒドに対する収率は98%であった。
【0065】上記のトルエン層に、引き続き塩化スルフ
リル36.4g(0.27モル)を攪拌下10〜20℃
で滴下し、90〜100℃で1時間反応させた。反応終
了後、反応液を室温まで冷却し、析出した白色結晶をト
ルエンで洗浄後、乾燥させると1,2−ベンゾイソチア
ゾール−3−オン33.7g(融点157〜158℃)
を得た。2−(メチルチオ)ベンズアルデヒドオキシム
に対する収率は91%であった。また、2−(メチルチ
オ)ベンズアルデヒドに対する収率は89%であった。
【0066】実施例6 4−クロロ−2−(メチルチオ)ベンズアルデヒドから
6−クロロ−1,2−ベンゾイソチアゾール−3−オン
のワンポット反応による合成 実施例1の2−(メチルチオ)ベンズアルデヒドに変え
て4−クロロ−2−(メチルチオ)ベンズアルデヒド4
6.6g(0.25モル)を用いる以外は実施例1と同
様にしてオキシム化反応を行った。同様に残留したモノ
クロロベンゼン層中には4−クロロ−2−(メチルチ
オ)ベンズアルデヒドオキシム49.4gが含まれてい
た。4−クロロ−2−(メチルチオ)ベンズアルデヒド
に対する収率は98%であった。
【0067】上記のモノクロロベンゼン層中に、引き続
き、塩素22.6g(0.32モル)を攪拌下5〜15
℃で吹き込み、90〜100℃で1時間反応させた。反
応終了後、反応液を室温まで冷却し、析出した白色結晶
をモノクロロベンゼンで洗浄後、乾燥させると6−クロ
ロ−1,2−ベンゾイソチアゾール−3−オン40.9
g(融点271〜272℃)を得た。4−クロロ−2−
(メチルチオ)ベンズアルデヒドオキシムに対する収率
は90%であった。また、4−クロロ−2−(メチルチ
オ)ベンズアルデヒドに対する収率は88%であった。
【0068】
【発明の効果】本発明の製造方法により、抗菌剤、抗か
び剤等として有用な1,2−ベンゾイソチアゾール−3
−オン類が従来より短い工程で、しかも高価な原料を使
用することなく容易なプロセスにより、高収率に得るこ
とができる。このため、本発明は経済的にも工業的にも
有利なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 幹生 兵庫県加古郡播磨町宮西346番地の1 住 友精化株式会社第1研究所内 (72)発明者 坂上 茂樹 兵庫県加古郡播磨町宮西346番地の1 住 友精化株式会社第1研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)で表される2−(アルキル
    チオ)ベンズアルデヒド類とヒドロキシルアミンとを反
    応させて一般式(II)で表される2−(アルキルチオ)ベ
    ンズアルデヒドオキシム類を得、得られた該ベンズアル
    デヒドオキシム類とハロゲン化剤とを反応させることを
    特徴とする一般式(III) で表される1,2−ベンゾイソ
    チアゾール−3−オン類の製造方法。 【化1】 (式中、R1 は炭素数1〜4のアルキル基を表し、R2
    は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4
    のアルコキシ基、ニトロ基、カルボキシル基もしくはそ
    のエステル又はハロゲン原子を表す。) 【化2】 (式中、R1 ,R2 は一般式(I)におけるR1 ,R2
    と同意義を表す。) 【化3】 (式中、R2 は一般式(I)におけるR2 と同意義を表
    す。)
  2. 【請求項2】 非水溶性有機溶媒系中で、一連の反応を
    ワンポットで行うことを特徴とする請求項1記載の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 非水溶性有機溶媒がモノクロロベンゼン
    またはトルエンである請求項2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 ハロゲン化剤が塩素または臭素である請
    求項1〜3いずれか記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 ハロゲン化剤が塩化スルフリルである請
    求項1〜3いずれか記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 一般式(I)で表される化合物が2−
    (メチルチオ)ベンズアルデヒドである請求項1〜5い
    ずれか記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 一般式(II)で表される2−(アルキルチ
    オ)ベンズアルデヒドオキシム類とハロゲン化剤とを反
    応させることを特徴とする一般式(III) で表される1,
    2−ベンゾイソチアゾール−3−オン類の製造方法。 【化4】 (式中、R1 は炭素数1〜4のアルキル基を表し、R2
    は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4
    のアルコキシ基、ニトロ基、カルボキシル基もしくはそ
    のエステル又はハロゲン原子を表す。) 【化5】 (式中、R2 は一般式(II)におけるR2 と同意義を表
    す。)
  8. 【請求項8】 ハロゲン化剤が塩素または臭素である請
    求項7記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 ハロゲン化剤が塩化スルフリルである請
    求項7記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 一般式(II)で表される化合物が2−
    (メチルチオ)ベンズアルデヒドオキシムである請求項
    7〜9いずれか記載の製造方法。
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