JPH0873691A - ポリビニルアルコールハイドロゲル及びその製法 - Google Patents

ポリビニルアルコールハイドロゲル及びその製法

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JPH0873691A
JPH0873691A JP18531294A JP18531294A JPH0873691A JP H0873691 A JPH0873691 A JP H0873691A JP 18531294 A JP18531294 A JP 18531294A JP 18531294 A JP18531294 A JP 18531294A JP H0873691 A JPH0873691 A JP H0873691A
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JP
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polyvinyl alcohol
hydrogel
sugar
aqueous solution
gel
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JP18531294A
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Kazuo Yamaura
和男 山浦
Hideji Matsuzawa
秀二 松沢
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】糖を含有するポリビニルアルコールハイドロゲ
ルであって、糖が、一般式: Cn 2nn (式中、nは正の整数) で表される単糖類および一般式: Cn+1 2nn (式中、nは正の整数) で表される還元性二糖類から成る群より選択された少な
くとも1種であるポリビニルアルコールハイドロゲル。 【効果】このポリビニルアルコールハイドロゲルは、水
の脱離が有効に抑制され、優れた熱安定性と形態安定性
を兼ね備えており、例えば医療用材料等の分野で有用で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医療用材料等の分野を
はじめ種々の用途に有用であるポリビニルアルコールハ
イドロゲルに関するものであり、特に熱安定性に優れ、
空気中で水の脱離の少ないポリビニルアルコールハイド
ロゲルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリビニルアルコールは、水と親和性の
ある合成高分子であり、そのハイドロゲルは南部らによ
り見出され(特開昭57−130543号公報、特開昭
58−36530号公報、高分子加工、32(11)、532
〜、1983)、一時的あるいは長期の生体代替物(例えば
高分子刊行会発行「ポバールの世界」111〜、199
2)、コンタクトレンズ、NMR診断用ファントム(特
開昭61−24744号公報)等の医療分野をはじめと
して、種々の分野に応用することが提案されているが、
熱安定性や形態安定性が不満足であるという問題を有し
ている。
【0003】この様なポリビニルアルコールハイドロゲ
ルの熱安定性を向上させる方法としては、(1)ポリビ
ニルアルコール水溶液の凍結・解凍を何回も繰り返した
り或いはその水溶液を凍結乾燥する方法、(2)ゲル化
のための溶媒として水/ジメチルスルホオキシド等の混
合溶媒を使用する方法、(3)ポリビニルアルコールと
してシンジオタクチックに富むポリビニルアルコールを
使用する方法、(4)ポリビニルアルコールをアルデヒ
ドなどの架橋剤で架橋させる方法、等が一般的に知られ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
(1)の方法は、凍結・解凍の繰り返し回数が多く、ま
た凍結乾燥に長時間を要するという欠点があり、(2)
及び(4)の方法は、安全・衛生上好ましくない有機溶
媒を使用する等の問題があり、さらに操作の煩雑さと有
機溶媒を除去する必要があるなどが商業生産の障害とな
っていた。また(3)の方法は、ゲル化しやすいが、体
積変化が大きく、経済性も悪いという欠点を有してお
り、さらには水の脱離を制御できない重大な欠点があっ
た。上記の方法で得られるポリビニルアルコールハイド
ロゲルは、溶媒(水)が蒸発しやすくゲルからの水の脱
離を制御できず、元のゲル状態が保てず、上記(1)及
び(2)の方法では融点が高々70℃程度のハイドロゲ
ルしか得ることが出来なかった。
【0005】そこで、本発明の目的は、熱に安定でかつ
水が脱離しにくい形態安定性も優れた、しかも安全・衛
生上の問題もないポリビニルアルコールハイドロゲルを
提供することにある。
【0006】
【発明を解決するための手段】本発明によれば、糖を含
有するポリビニルアルコールハイドロゲルであって、糖
が、一般式: Cn 2nn (式中、nは正の整数) で表される単糖類および一般式: Cn+1 2nn (式中、nは正の整数) で表される還元性二糖類から成る群より選択された少な
くとも1種であるポリビニルアルコールハイドロゲルが
提供される。さらに、本発明によれば、ポリビニルアル
コールと上記の糖を含む水溶液を調製し、得られた溶液
を100℃以上に加熱した後、急冷する工程を有する上
記のポリビニルアルコールハイドロゲルの製法が提供さ
れる。
【0007】ポリビニルアルコール 本発明のハイドロゲルを構成する主成分として使用され
るポリビニルアルコールとしては、ポリ酢酸ビニルのケ
ン化により得られるポリビニルアルコールが一般的に使
用されるが、これに限定されず、例えばトリフルオロ酢
酸ビニル、ギ酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニ
ル、ピバリン酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニル、
カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニ
ル、ミリスチン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、メタク
リル酸ビニル、クロトン酸ビニル、ソルビン酸ビニル、
安息香酸ビニル、桂皮酸ビニル、t−ブチル安息香酸ビ
ニル、バーサティック酸ビニル等の酢酸ビニル以外のビ
ニルエステルの単独重合体やこれらビニルエステル及び
酢酸ビニルの少なくとも2種からなる共重合体をケン化
して得られたものも使用することができる。
【0008】これらのポリビニルアルコールの平均重合
度(JIS K6726 に準拠した方法による)は特に限定され
ないが、500 〜3000の範囲が工業上一般的であり、この
範囲から選択するのが経済的に有利である。またポリビ
ニルアルコールのケン化度(JIS K6726 に準拠した方法
による)は、好ましくは98モル%以上の完全ケン化品
が望ましいが、特に限定されず80モル%以上の範囲が
工業上一般的であり、この範囲から選択するのが経済的
に有利である。
【0009】また、ポリビニルアルコール系重合体の水
溶性等の特性が損なわれない限りにおいて、上記のポリ
ビニルアルコールと他のモノマーとの共重合体である変
性ポリビニルアルコールも使用することができる。この
ような他のモノマーとしては、例えば不飽和多価カルボ
ン酸又はその塩、アルキルエステル、完全アルキルエス
テル、無水物、アミド、イミド、ニトリル;不飽和スル
ホン酸又はその塩;ビニルエーテル;エチレン;塩化ビ
ニル;炭素原子数3〜30のαオレフィン等の少なくと
も1種を使用することができる。かかる変性ポリビニル
アルコールは、例えば酢酸ビニル及び/又は前述した酢
酸ビニル以外のビニルエステルと、上記の他のモノマー
との共重合体をケン化して得ることができる。
【0010】本発明において用いる糖は、一般式
(1): Cn 2nn (式中、nは正の整数) (1) で表される単糖類および一般式(2): Cn+1 2nn (式中、nは正の整数) (2) で表される還元性二糖類から成る群より選択された少な
くとも1種である。上記の糖の内、単糖類としては、グ
ルコース及びフルクトース(何れも一般式(1)におい
てn=6)が好適であり、還元性二糖類としては、マル
トース等の還元性二糖類が好適である。とりわけ、マル
トースは形態安定性及び熱安定性に優れたポリビニルア
ルコールハイドロゲルを得るのに好適であり、フルクト
ースは形態安定性に特に優れたポリビニルアルコールハ
イドロゲルを得るのに好適である。本発明では特にフル
クトース及びマルトースを用いることが好ましい。ショ
糖等の非還元性二糖類を用いると形態安定性の悪いハイ
ドロゲルが得られて不都合をきたす。
【0011】水溶液中の糖の濃度は、一般に20〜60
重量%、特に50〜60重量%の範囲とすることが好適
である。糖濃度が低すぎるとゲル中の水分の脱離を有効
に抑制することが困難となり、また糖濃度が高すぎると
ポリビニルアルコールの溶解度が低下するため、均一な
ハイドロゲルの形成が困難となる傾向がある。
【0012】その他の成分 本発明におけるポリビニルアルコールハイドロゲルに
は、上記の成分以外にも、その用途に応じて、それ自体
公知の添加剤、例えば染料、顔料などの着色成分;防腐
剤、殺菌剤などの保存成分;付香成分;グリセリン、ポ
リエチレングリコールなどの可塑化成分;炭酸カルシウ
ム、クレー等の無機性あるいはでんぷん、コーンスター
チ等の有機性の充填成分;等を1種単独で又は2種以上
を組み合わせて添加することができる。勿論、これらの
添加剤の量は、形成されるハイドロゲルの物性が損なわ
れない程度に適宜設定される。
【0013】ゲルの製造 本発明のハイドロゲルの製法をより具体的に説明する
と、先ず前述した糖の水溶液に、ポリビニルアルコール
及び場合によっては必要に応じて使用される上述の添加
剤を混合し、少なくとも100℃以上、好ましくは12
0〜140℃の温度に加熱してポリビニルアルコールを
完全に溶解して均一な水溶液を調製する。この加熱は、
沸騰を生じない程度の加圧下で行われるのが一般的であ
る。ポリビニルアルコールの完全な溶解を比較的短時間
で達成するには120℃以上での加熱が好ましい。しか
し、温度が高すぎると、水溶液が黄変する等の不都合を
生じる。
【0014】本発明において、この水溶液中のポリビニ
ルアルコール濃度は、通常3〜12g/dLが好まし
く、糖がマルトースである場合には4〜12g/dLが
より好ましい。一般には特に5〜7g/dLの範囲に設
定することが、溶解およびゲル化を比較的短時間で行う
ことができるのでさらに有利である。この濃度が低すぎ
ると、ゲル化に要する時間が長くなる。またこの濃度が
高すぎると、水溶液の粘度が高くなり、溶解に要する時
間が長くなる。
【0015】上記の加熱による溶解後は、得られた糖含
有ポリビニルアルコール溶液を急冷しゲル化させる。例
えば、加熱された水溶液を適当な型内に注入し、連続的
に或いはバッチ式で急冷すると、ゲル化が行われる。勿
論、前記の加熱をこの型内で行ってもよい。急冷の程度
は、一般に40℃/分以上の範囲とすることが適当であ
る。尚、このような急冷は、目的とする冷却温度に応じ
てフレオン、液体窒素、冷水等の適当な冷媒を使用した
り、冷蔵庫中に水溶液を保存する等、適当な手段によっ
て行うことができる。
【0016】冷却温度は、100℃よりも低い適宜、具
体的には−100℃〜100℃に設定される。例えば強
度の高いゲルを得ようとする場合には、50℃以下の温
度にまで冷却することが好適である。このような温度で
加熱後急冷することにより熱に安定で水が脱離しにくい
形態安定性に優れたポリビニルアルコールハイドロゲル
が得られる。本発明のポリビニルアルコールハイドロゲ
ルを得るには、加熱による溶解後、1)直接−100℃
〜−10℃に凍結させた後、解凍(20〜50℃)し、
その操作を1又は2回以上繰り返す方法。2)−10〜
100℃で1時間以上熟成させる方法がある。この場合
も、必要に応じて−10℃〜−100℃で凍結した後、
20〜50℃で解凍の操作を1又は2回以上供してもよ
い。従って冷却温度は1)、2)の方法から適宜選択で
きる。一般に凍結・解凍サイクル数を増す程、熱安定性
で強度の高い形態安定性の優れたゲルとなる。
【0017】
【作用】本発明のハイドロゲルは、ポリビニルアルコー
ルのゲル化溶媒として、前記の単糖類或いは還元性二糖
類の水溶液を使用したことが重要な特徴であり、これに
より、前述した発明の課題を達成することに成功したも
のである。機構は必ずしも明確でないが、本発明のハイ
ドロゲルにおいては、糖分子に多数の水分子が会合して
おり、このために、ゲル中からの水の脱離が抑制され、
優れた熱安定性と形態安定性とを兼ね備えるものと推定
される。これらの糖は、容易に水に溶解するとともに、
極めて安全且つ衛生的であり、また安価な物質である。
従って、本発明のハイドロゲルはコンタクトレンズ、皮
膚間の癒着防止剤、人口血管、血栓等、医療用などの用
途に特に有用であり、商業的にも極めて満足し得るもの
となる。また本発明のハイドロゲルは、煩雑な操作を用
いることなく製造することができ、しかも糖が容易に水
に溶解し且つ安価な物質であることから、工業的に極め
て有利である。
【0018】
【実施例】
実施例1 ポリ酢酸ビニルのケン化により得たポリビニルアルコー
ル(平均重合度 1300,ケン化度 99.9 モル%)を、濃度
5g/dLになるように各種の糖の水溶液(糖濃度:5
0重量%)又は水(糖濃度:0重量%)に混合後、加圧
下で120℃に加熱してポリビニルアルコールの糖水溶
液を調製した。この水溶液をプラスチック容器(内径2
9mm、深さ50mm)に流し込み、−34℃に急冷して当
該温度で18時間凍結させた後、室温で6時間かけて解
凍し融解させた。その凍結・解凍サイクルを3回繰り返
した後、そのハイドロゲルの圧縮弾性率を、熱機械分析
装置(マックサイエンス社製、商品名TMA4000)で用
いて測定した。即ち、荷重0.5g で0.25Hzの一定の振
動をゲルに加えながら20℃から50℃まで1.5分か
けて昇温しつつ測定した。得られた測定結果では、20
℃から50℃の範囲で測定値はほぼ同一であったので、
約25℃における圧縮弾性率(A)を求めた。水及び糖
の脱離性を調べるための促進試験として、上記の凍結・
解凍サイクルを経たゲルを、水中に浸漬(室温、3日
間)した後、凍結乾燥する処理を施したハイドロゲルの
圧縮弾性率(B)も合わせて測定した。圧縮弾性率比
(B/A)を形態安定性の指標として求め、結果を表1
に示す。
【0019】
【表1】 A:凍結・解凍サイクルを3回繰り返したゲルの圧縮弾性率 B:上記凍結・解凍サイクルを経たゲルを水中に浸漬後、凍結乾燥したゲルの 圧縮弾性率
【0020】上記の結果から、マルトース又はフルクト
ースを含有するハイドロゲルは上述のような過酷な処理
を加えても、圧縮弾性比は8倍程度に増加するだけであ
った。またショ糖を含有するハイドロゲルは圧縮弾性比
が35倍となり、前記の還元性二糖に比べ形態安定性が
著しく劣る。一方、糖を含まない場合は圧縮弾性比が1
00倍にも増加し水がほぼ完全に脱離してしまうことが
理解される。
【0021】実施例2 実施例1で用いたポリビニルアルコールを、マルトース
水溶液50重量%に、濃度が4、8又は12g/dLに
なるように混合した後、加圧下で120℃に加熱してポ
リビニルアルコールを含む4種のマルトース水溶液を調
製した。各水溶液を急冷し、0℃で24時間放置してゲ
ル化させ、得られたハイドロゲルの融点を下記の方法で
測定した。結果を表2に示す。表2から明らかなよう
に、濃度4g/dL以上でポリビニルアルコールを含む
マルトース水溶液を用いた場合には、得られるハイドロ
ゲルの融点は77〜94℃の範囲であり、熱に非常に安
定であった。また30℃で24時間放置してゲル化させ
て得られたハイドロゲルも同程度の融点であった。比較
例として作成した糖を含まないハイドロゲルの融点は1
0〜20℃であり、凍結・解凍を8回繰り返しても融点
は70℃程度にしか高まらなかった。その結果を表2に
示した。
【0022】ハイドロゲルの融点測定方法 ハイドロゲルの一部を封管中に採取し、0.5〜1℃/
分の速度で昇温し、ゲルが流動し始める温度を融点とす
る。
【0023】
【表2】
【0024】実施例3 実施例1で用いたポリビニルアルコールを、濃度3、
4、8又は12g/dLになるようにフルクトース水溶
液(フルクトース濃度:60重量%)に混合した後、加
圧下で120℃に加熱してポリビニルアルコールのフル
クトース水溶液を調製した。この水溶液を急冷し、次い
で0℃で24時間放置してゲル化を行った。得られたハ
イドロゲルの融点を前記と同様にして測定したところ、
表3に示す結果が得られた。表3からわかるように、融
点は83.0℃〜95℃の範囲で熱に非常に安定であっ
た。また10℃で24時間放置してゲル化させたハイド
ロゲルの融点は0℃の場合よりわずかに低く82〜92
℃の範囲であった。
【0025】
【表3】
【0026】実施例4 実施例1で用いたポリビニルアルコールを、種々の濃度
のフルクトース水溶液又はショ糖水溶液(0、20、4
0、60重量%)に、濃度10g/dLになるよう混合
後、加圧下で120℃に加熱してポリビニルアルコール
を含む糖水溶液を調製した。この水溶液を実施例1で用
いたものと同様のプラスチック容器に流し込み、−34℃
に急冷して当該温度で18時間凍結させた後、室温で6
時間かけて解凍し融解させた。その凍結・解凍サイクル
を3回繰り返した。得られたハイドロゲル(初期ゲル)
の重量を測定後、空気中に放置し、定期的に計量して水
の脱離を測定した。50日後ハイドロゲルの重量がほぼ
一定になった(こうして得られたゲルを平衡ゲルとい
う)。その結果を表4に示す。
【0027】
【表4】 (注)*1: 溶媒保持量は、ポリビニルアルコール1g当たりのハイドロゲル中 の溶媒量(g)を示し、下記式: (平衡ゲルの重量−乾燥ゲルの重量)/乾燥ゲルの重量 で算出される値である。 *2: 溶媒保持率(%)は、下記式: (平衡ゲルの重量/初期ゲル重量)×100 で算出される値である。
【0028】上記の結果から、糖濃度の高いハイドロゲ
ル程高い溶媒保持性、即ち水が脱離しにくい結果を示し
た。一方、糖を含まない場合は水がほぼ完全に脱離して
しまうことが理解される。又、目視によりフルクトース
を含むゲルはゲル化初期の形態を保ったまま、溶媒を脱
離縮小し、形態安定性を示した。
【0029】
【発明の効果】本発明のポリビニルアルコールハイドロ
ゲルは、単糖類および/又は還元性二糖類を含有してい
ることによって水の脱離が有効に抑制され、熱安定性を
保持しつつ形態安定性に優れているバランスのよいゲル
である。このハイドロゲルは、種々の用途に有用である
が、特に医療用材料等の分野に極めて有効に供される。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 糖を含有するポリビニルアルコールハイ
    ドロゲルであって、 糖が、一般式: Cn 2nn (式中、nは正の整数) で表される単糖類および一般式: Cn+1 2nn (式中、nは正の整数) で表される還元性二糖類から成る群より選択された少な
    くとも1種であるポリビニルアルコールハイドロゲル。
  2. 【請求項2】 前記糖が、フルクトースまたはマルトー
    スである請求項1に記載のハイドロゲル。
  3. 【請求項3】 ポリビニルアルコールと請求項1に記載
    の糖を含む水溶液を調製し、得られた溶液を100℃以
    上に加熱した後、急冷する工程を有する請求項1に記載
    のポリビニルアルコールハイドロゲルの製法。
  4. 【請求項4】 前記水溶液の糖濃度が、20〜60重量
    %である請求項3に記載のポリビニルアルコールハイド
    ロゲルの製法。
  5. 【請求項5】 前記水溶液のポリビニルアルコール濃度
    が、3〜12g/dLである請求項3に記載のポリビニ
    ルアルコールハイドロゲルの製法。
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