JPH0874131A - 消臭繊維、その製造方法およびこれを用いた消臭繊維製品 - Google Patents

消臭繊維、その製造方法およびこれを用いた消臭繊維製品

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JPH0874131A
JPH0874131A JP7172539A JP17253995A JPH0874131A JP H0874131 A JPH0874131 A JP H0874131A JP 7172539 A JP7172539 A JP 7172539A JP 17253995 A JP17253995 A JP 17253995A JP H0874131 A JPH0874131 A JP H0874131A
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fiber
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anionic functional
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deodorant
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Yoko Misaki
陽子 三崎
Katsuhiko Seki
克彦 世喜
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タバコ臭のような悪臭性のカルボニル基を含
有する化合物や酸性化合物の悪臭、さらには塩基性化合
物の悪臭に対して優れた消臭性能を有し、取り扱いが容
易でかつ安全性、加工性、洗濯耐久性かつ染色性に優れ
る消臭繊維、その製造方法およびこれを用いた消臭繊維
製品を提供する。 【解決手段】 モノマー1単位当たりのアミノ基の含有
量が1当量ないし2当量で、重合度が7以上、2400
以下の水溶性ポリアミン化合物を、湿式紡糸法によって
得られるアクリル系合成繊維の凝固後、乾燥前に該繊維
に0.1%owf以上、10%owf以下含有させた、
酸性基を繊維当たり0.01mol/kg以上、2.5
mol/kg以下含有するアクリル系合成繊維5重量%
以上と、0.2当量/kg以上、10当量/kg以下の
陰イオン性官能基または該陰イオン性官能基が0.1当
量/kg以上、5当量/kg以下の遷移金属と結合した
遷移金属塩を含有する繊維0.1重量%以上を含有させ
て消臭繊維製品とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、消臭繊維、その製
造方法およびこれを用いた消臭繊維製品に係り、特にカ
ルボニル基を含有する化合物、酸性化合物、塩基性化合
物等の悪臭を消臭する機能を有する消臭繊維、その製造
方法およびこれを用いた消臭繊維製品に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、生活環境における快適性への関心
が高まり、室内、冷蔵庫内、車内または種々の環境内に
存在する悪臭の除去に関して様々な提案がなされてい
る。中でもオフィス、家庭または自動車内におけるタバ
コ臭の消臭は、禁煙運動の浸透に伴いクローズアップさ
れてきている。
【0003】ところで、従来の消臭、防臭技術の多く
は、活性炭を用いたもの、または積極的に悪臭成分を吸
引して消臭するフィルターを用いたものが主流であり、
例えば生活環境で発生する各種悪臭成分を除去するフィ
ルターとしては、対象臭気の異なる消臭有効成分が含浸
された担体を複数種組み合わせた空気清浄フィルターが
開示されている(特公平02ー22673号公報)。ま
た、アルデヒド除去用フィルターとしては、タバコフィ
ルターをポリエチレンイミンとカルボン酸を含む処理溶
液で被覆したものが知られている(特開平02ー257
870号公報)。
【0004】しかしながら、これらの技術はいずれも消
臭剤を担体に単に含浸または塗布することにより、消臭
成分を繊維表面に付着させたものであるために、繊維製
品の風合いが硬く、また洗濯により容易に消臭成分が脱
落し、洗濯耐久性またはファッション性が要求される衣
料分野またはインテリア分野への応用は不可能であっ
た。
【0005】また、アミン系化合物を利用する消臭材に
ついても提案がなされている。例えば、ポリエチレンイ
ミンは非イオン性の吸水性有機物を保有する消臭材が特
開平3−146064号公報に示されているが、この提
案によるものは洗濯耐久性および加工性において十分満
足できるレベルにあるものとは言えなかった。また、セ
ルロース分子に反応性基を導入してポリエチレンイミン
を反応させるタバコ喫煙用フィルターのための素材が特
開昭57−16687号公報に示されているが、この提
案によるものは反応性基部位を均一にできないため反応
したポリエチレンイミンの偏在化が起こりポリエチレン
イミンが脱落しやすいものであった。さらに、洗濯耐久
性向上の目的でアクリル繊維製造段階の膨潤ゲル繊維に
アミノ基を導入した金属ポルフィリンを処理後乾燥緻密
化する消臭性アクリル系合成繊維およびその製造方法が
特開昭62−141128号公報に示されているが、こ
の提案によるものは洗濯耐久性においては満足できるレ
ベルにあるが、染色耐久性においては十分満足できるレ
ベルにあるものとは言えなかった。染色耐久性は、繊維
上の付着物を熱による強い熱力学的作用により付着物を
剥離したときの性能保持率を示すものであり、物理吸着
物およびイオン的結合による結合物の脱落を示すもので
ある。従って、染色加工後の悪臭物質に対する消臭性能
保持は非常に困難な問題として扱われていた。また、ア
ミン系化合物を利用したものや繊維中にアミノ基を導入
した金属ポルフィリンを含有させる方法は、カルボニル
基を含有する化合物や酸性化合物は消臭可能であるが、
塩基性化合物を消臭することができず、タバコ臭のよう
なカルボニル基を有する化合物、酸性化合物、塩基性化
合物を含む悪臭の消臭は充分に達成できていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、タバコ臭の
ようなカルボニル基を含有する化合物や酸性化合物およ
び塩基性化合物を含有する悪臭に対して優れた吸着性能
を示し、その上取り扱い性が容易でかつ安全性、加工
性、洗濯耐久性が良好であることに加え、染色耐久性が
良好である消臭繊維、その製造方法およびこれを用いた
消臭繊維製品の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、つぎの構
成をなすことにより、本発明目的を達成できることを見
出し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本願で
特許請求される発明は、以下のとおりである。 (1)モノマー1単位当たりのアミノ基の含有量が1当
量ないし2当量で、重合度が7以上、2400以下の水
溶性ポリアミン化合物を、湿式紡糸法によって得られる
アクリル系合成繊維の凝固後、乾燥前に該繊維に0.1
%owf以上、10%owf以下含有させた、酸性基を
繊維当たり0.01mol/kg以上、2.5mol/
kg以下含有するアクリル系合成繊維5重量%以上と、
0.2当量/kg以上、10当量/kg以下の陰イオン
性官能基または該陰イオン性官能基が0.1当量/kg
以上、5当量/kg以下の遷移金属と結合した遷移金属
塩を含有する繊維0.1重量%以上を含有することを特
徴とする消臭繊維製品。
【0008】(2)湿式紡糸法によって得られるアクリ
ル系合成繊維の凝固後、乾燥前に該繊維にモノマー1単
位当たりのアミノ基の含有量が1当量ないし2当量で、
重合度が7以上、2400以下の水溶性ポリアミン化合
物を均一に付着させ、得られる繊維を100℃以上18
0℃以下の水蒸気で処理し、繊維中の酸性基と水溶性ポ
リアミン化合物を湿熱結合させることを特徴とする消臭
繊維の製造方法。
【0009】(3)(2)において、アクリル系合成繊
維の酸性基と水溶性ポリアミン化合物のアミノ基の結合
率が50mol%以上100mol%以下である消臭繊
維。 (4)0.2当量/kg以上、10当量/kg以下の陰
イオン性官能基または該陰イオン性官能基が0.1当量
/kg以上、5当量/kg以下の遷移金属と結合した遷
移金属塩を含有することを特徴とする、陰イオン性官能
基または該イオン性官能基が遷移金属と結合した遷移金
属塩を含有する消臭繊維。
【0010】(5)(4)において、陰イオン性官能基
または該陰イオン性官能基が遷移金属と結合した遷移金
属塩を含有する繊維が、アクリル系合成繊維であって繊
維形成前に陰イオン性官能基を持つモノマーを共重合す
ることにより得られた消臭繊維、またはこうして得られ
た陰イオン性官能基含有の繊維を1価の陽イオンを対イ
オンとする塩を含むアルカリ水溶液で処理した後、遷移
金属化合物と反応させた消臭繊維。
【0011】(6)(4)において、陰イオン性官能基
または該陰イオン性官能基が遷移金属と結合した遷移金
属塩を含有する繊維が、繊維形成後に陰イオン性官能基
を持つモノマーをグラフト重合することにより得られた
消臭繊維、またはこうして得られた陰イオン性官能基含
有の繊維を1価の陽イオンを対イオンとする塩を含むア
ルカリ水溶液で処理した後、遷移金属化合物と反応させ
た消臭繊維。
【0012】(7)(4)において、陰イオン性官能基
または該陰イオン性官能基が遷移金属と結合した遷移金
属塩を含有する繊維が、アクリル系合成繊維または再生
セルロース繊維の湿式紡糸法において凝固後、乾燥前に
陰イオン性官能基を持つポリマーを付与することにより
得られた消臭繊維、またはこうして得られた陰イオン性
官能基含有の繊維を1価の陽イオンを対イオンとする塩
を含むアルカリ水溶液で処理した後、遷移金属化合物と
反応させた消臭繊維。
【0013】(8)(4)において、陰イオン性官能基
または該イオン性官能基が遷移金属と結合した遷移金属
塩を含有する繊維が、繊維形成前に陰イオン性官能基を
持つポリマーをポリマーブレンドすることにより得られ
た消臭繊維、またはこうして得られた陰イオン性官能基
含有の繊維を1価の陽イオンを対イオンとする塩を含む
アルカリ水溶液で処理した後、遷移金属化合物と反応さ
せた消臭繊維。
【0014】(9)(4)において、陰イオン性官能基
または該陰イオン性官能基が遷移金属と結合した遷移金
属塩を含有する繊維が、アクリル系合成繊維であってア
ルカリ存在下で加水分解することにより陰イオン性官能
基を導入した消臭繊維、またはこうして得られた陰イオ
ン性官能基含有の繊維を1価の陽イオンを対イオンとす
る塩を含むアルカリ水溶液で処理した後、遷移金属化合
物と反応させた消臭繊維。
【0015】以下において、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明において、水溶性ポリアミン化合物として
は、例えばポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ア
ミノ変性アクリルポリマー等のアミノ基を含有するポリ
マー1種または2種以上が用いられ、そのモノマー1単
位当たりのアミノ基の含有量は1当量ないし2当量であ
る。この範囲外では、本発明の目的を達成することは困
難である。
【0016】モノマー1単位当たりのアミノ基の含有量
が1当量ないし2当量である水溶性ポリアミン化合物の
重合度は7以上、2400以下が好ましく、重合度7未
満では毒性が強いため取り扱いが困難であり、2400
を越えると粘度が高すぎて取り扱い上困難であり好まし
くない。該水溶性ポリアミン化合物の含有量は0.1%
owf以上、10%owf以下が好ましく、さらには
0.5%owf以上、5%owf以下が好ましい。水溶
性ポリアミン化合物の含有量が0.1%owf未満であ
るとアセトアルデヒド消臭効果が弱く、10%owfを
越えると繊維が硬化するため好ましくない。水溶性ポリ
アミン化合物の含有量が0.5%owf以上、5%ow
f以下であれば、アセトアルデヒド消臭効果が強く、ま
た繊維が硬化することもない。
【0017】本発明によるアクリル系合成繊維は、紡糸
原液を紡糸口金を通して凝固浴中に紡出し、水洗後、沸
水中で延伸し、得た未乾燥繊維にアミノ基を持った水溶
性ポリアミン化合物を含む水溶液中に浸漬処理し、脱
水、乾燥後、加圧水蒸気で湿熱処理を行い、アクリル系
合成繊維中の酸性基とアミノ基を含有する水溶性ポリア
ミン化合物を湿熱結合させるものであり、湿熱結合によ
り結合率が向上し、洗濯耐久性および染色耐久性がより
良好な消臭繊維が得られる。アクリル系合成繊維の酸性
基含有量は、繊維当たり0.01mol/kg以上、
2.5mol/kg以下であり、好ましくは0.03m
ol/kg以上、2.0mol/kg以下である。本発
明における湿熱結合とは、湿熱下で形成される結合であ
り、100℃以上180℃以下の温度の加圧水蒸気で処
理することが好ましく、特に105℃以上130℃以下
の温度の加圧水蒸気で処理することが好ましい。
【0018】本発明の水溶性ポリアミン化合物のアミノ
基と酸性基の結合率は50mol%以上、100mol
%以下が好ましく、特に好ましくは、60mol%以
上、100mol%以下である。次に、本発明でいう陰
イオン性官能基とはカルボキシル基またはスルホン基を
指し、含有量は0.2当量/kg繊維以上、10当量/
kg繊維以下が必要であり、さらには0.4当量/kg
繊維以上、5当量/kg繊維以下が好ましい。陰イオン
性官能基の量が0.2当量/kg繊維未満であると消臭
効果が小さく、10当量/kg繊維を越えると繊維自体
の吸湿、吸水性が高くなりすぎ洗濯時の形態安定性や耐
久性が悪くなり、また洗濯後の風合いが硬化するため好
ましくない。含有量が0.4当量/kg繊維以上、5当
量/kg繊維以下であれば、消臭効果が大きく、繊維製
品の洗濯時の形態安定性や耐久性が良好となり、洗濯後
に風合いが硬化することもない。カルボキシル基とスル
ホン基は単独でも、共存させても良いが、多量に導入す
るにはカルボン酸の方が容易であり、かつ性能的にも優
れていることから、カルボキシル基の方が好ましい。
【0019】本発明でいう遷移金属とは、銅、亜鉛、
鉄、ニッケル、クロム、コバルト等を指し、遷移金属化
合物は、銅化合物(CuSO4 、Cu(NO3
2 等)、亜鉛化合物(ZnSO4 、Zn(NO3
2 等)、鉄化合物(FeSO4 、Fe(NO3 2 )、
ニッケル化合物(NiSO4 、Ni(NO3 2 等)、
クロム化合物(CrSO4 、Cr(NO3 2 等)、コ
バルト化合物(CoSO4 、Co(NO3 2 等)等を
用いることができるが、効果が顕著であるという点で銅
化合物または亜鉛化合物が好ましい。また、その含有量
は0.1当量/kg繊維以上、5当量/kg繊維以下が
好ましく、さらには0.2当量/kg繊維以上、3当量
/kg繊維以下が好ましい。0.1当量/kg繊維未満
では消臭効果が小さく、5当量/kg繊維を越えると陰
イオン性官能基の含有量が小さくなるためアンモニア等
の消臭効果が小さくなり好ましくない。0.2当量/k
g繊維以上、3当量/kg繊維以下であれば、消臭効果
が特に優れ、陰イオン性官能基の含有量を適性に保つこ
とができるので、アンモニア消臭効果も良好となる。
【0020】本発明でいう、陰イオン性官能基を有する
アクリル系合成繊維としては、共重合によってカルボキ
シル基、スルホン酸基等の酸性基、望ましくはスルホン
酸基を含有するか、および/または強酸性触媒により重
合する際に末端基に導入されたスルホン酸基を含有する
アクリル系合成繊維であって、50重量%以上のアクリ
ロニトリルとアクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、イタコン酸、メタクリル酸、メタクリル酸メ
チル、スチレン、アクリルアミド、メタクリルアミド、
酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、メタリルス
ルホン酸、メタリルスルホン酸塩、スチレンスルホン
酸、スチレンスルホン酸塩、アリルスルホン酸、アリル
スルホン酸塩等のビニル単量体の1種または2種以上を
共重合させて得られる合成繊維である。本発明において
特に好ましく用いられるものは、80重量%以上のアク
リロニトリルとアクリル酸、アクリル酸メチル、メタク
リル酸メチル、アクリルアミド、酢酸ビニル、塩化ビニ
リデン、メタリルスルホン酸塩、スチレンスルホン酸塩
等のビニル単量体の1種または2種以上を共重合させて
得られる合成繊維である。
【0021】本発明において、陰イオン性官能基とし
て、例えばカルボキシル基を繊維中に導入する方法は、
特に限定されるものではないが、繊維中のアミド基、ア
ミノ基、水酸基等を利用してアクリル酸等をグラフト重
合する方法、または、例えばアクリル繊維をアルカリに
よって加水分解する方法、アクリル酸のようなカルボキ
シル基を持つポリマーを共重合するか、もしくはポリマ
ーブレンドする方法等が挙げられる。さらには湿式紡糸
した後、未乾燥状態で前記ポリマーの水溶液に浸漬した
後、乾燥する方法もある。 本発明において、陰イオン
性官能基を有する繊維の、前記陰イオン性官能基に遷移
金属を結合させて遷移金属塩を含有させる方法として
は、陰イオン性官能基含有の繊維を1価の陽イオンを対
イオンとする塩を含むアルカリ水溶液で処理、例えば含
浸した後、遷移金属化合物と反応させる方法が上げられ
る。
【0022】本発明の請求項6における陰イオン性官能
基または該陰イオン性官能基が遷移金属と結合した遷移
金属塩を含有する繊維としては、例えばセルロース繊
維、アクリル系合成繊維、ポリアミド繊維を繊維成形後
に陰イオン性官能基を持つモノマーをグラフト重合する
ことにより得られた繊維の1種または2種以上、または
こうして得られた陰イオン性官能基含有の繊維を1価の
陽イオンを対イオンとする塩を含むアルカリ水溶液で処
理した後、遷移金属化合物と反応させた繊維をいう。
【0023】本発明の請求項8における陰イオン性官能
基または該陰イオン性官能基が遷移金属と結合した遷移
金属塩を含有する繊維としては、例えばアクリル系合成
繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル、再生セルロース
繊維を繊維形成前に陰イオン性官能基を持つポリマーを
ポリマーブレンドすることにより得られた繊維の1種ま
たは2種以上、またはこうして得られた陰イオン性官能
基含有の繊維を1価の陽イオンを対イオンとする塩を含
むアルカリ水溶液で処理した後、遷移金属化合物と反応
させた繊維をいう。
【0024】また、水溶性ポリアミン化合物が繊維内部
に埋没された状態で存在する繊維と陰イオン性官能基ま
たは該陰イオン性官能基が遷移金属と結合している遷移
金属塩を含有する繊維を組み合わせる方法としては、混
紡、交撚、交織、交編等いずれでも良く、特に限定する
ものではない。その構成比はアミノ基を含有するポリマ
ーが繊維内部に埋没された状態で含有する繊維が5重量
%以上、99.9重量%以下、好ましくは10重量%以
上、99重量%以下である。5重量%未満ではカルボニ
ル基を有する化合物および酸性化合物の悪臭を消臭する
効果が弱い。また10重量%以上あれば、前記カルボニ
ル基を有する化合物および酸性化合物の消臭効果が顕著
となるからである。陰イオン性官能基または該陰イオン
性官能基が遷移金属と結合している遷移金属塩を含有す
る繊維は0.1重量%以上、95重量%以下が好まし
く、さらには1重量%以上、90重量%以下が好まし
い。0.1重量%未満では、塩基性化合物の悪臭を消臭
する効果が弱い。また1重量%以上であれば、前記塩基
性化合物の悪臭に対する消臭効果が顕著となるからであ
る。水溶性ポリアミン化合物が繊維内部に埋没された状
態で存在する繊維と陰イオン性官能基または該陰イオン
性官能基が遷移金属と結合している遷移金属塩を含有す
る繊維を単独で用いる場合、前者のみではカルボニル基
を有する化合物および酸性化合物の悪臭は消臭できる
が、塩基性化合物の悪臭を消臭することが困難で、後者
のみでは塩基性化合物の悪臭は消臭できるが、カルボニ
ル基含有化合物および酸性化合物の消臭効果が弱くなる
おそれがある。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例をさらに具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、洗濯試験はJIS−L−0217−103法に準拠
して行なった。悪臭物質の消臭性能の測定は、容量60
0mlのマイヤーフラスコ中に悪臭成分と共に繊維製品
1gを入れ、60分後の残存ガス濃度を北川式ガス検知
管で測定した。悪臭成分の初期濃度はカルボニル基を含
有する化合物としてアセトアルデヒド100ppm、酸
性化合物として酢酸40ppmおよび硫化水素25pp
m、塩基性化合物としてトリメチルアミン140ppm
およびアンモニア140ppmとした。
【0026】また、風合いの評価を次の3段階評価で行
なった。 ○−硬くない △−やや硬い ×−硬い さらに官能評価としてタバコ煙を用い、容積600ml
のマイヤーフラスコ中にタバコ(マイルドセブン)の煙
を0.5ml注入し、2時間放置後、フラスコ内の臭い
および繊維自体の臭いについて16人のモニターに次の
判定を行なってもらい、総合得点で評価した。
【0027】 官能評価 全く効果なし :1点 ほとんど効果なし:2点 やや効果あり :3点 かなり効果あり :4点 著しく効果あり :5点 酸性基の結合率の測定は、繊維の総酸性基量およびポリ
アミン化合物の官能基と結合していない残存酸性基量
(以下、残存酸性基量という)によって下式より求め
た。 酸性基の結合率(mol%) =(総酸性基量−残存酸性基
量)/総酸性基量×100 ただし、総酸性基量および残存酸性基量の単位は〔mo
l/kg〕である。
【0028】残存酸性基量の測定は、繊維1gを10重
量%塩化ナトリウム水溶液300mlに入れ、40℃恒
温槽中で30時間振とうした後、精製水で付着塩化ナト
リウムを十分に洗浄し、80℃で1時間乾燥して残存酸
性基ナトリウム置換繊維とした。次いで、該繊維を96
重量%硫酸5ml、62重量%硝酸40ml、70重量
%過塩素酸2ml混合液中で電熱ヒーター上で5時間湿
式分解を行なった。ここで得られた液体を精製水で10
0倍に希釈し、炎光分析によりナトリウム定量分析を行
い、このナトリウム量より残存酸性基量の測定を行なっ
た。
【0029】染色処理は、染料としてAstrazon
Blue F2RL 200%(バイエルジャパン
(株)製)を用い、染料濃度を0.5%owfとし、p
H調整剤として酢酸を用いてpH4に調整し、浴比1:
50、100℃で30分間行い、水洗後、アンモニア1
重量%水溶液で5分間ソーピングを行なった後、十分に
水洗した。
【0030】実施例1 アクリロニトリル94.5重量%、アクリル酸メチル
5.0重量%、メタリルスルホン酸ナトリウム0.5重
量%を共重合して得られた重合体を70重量%の硝酸に
溶解して重合体濃度15.5重量%の紡糸原液を調整し
た。該紡糸原液を0.06mmの細孔を有する紡糸口金
を通して0℃に保った37重量%の硝酸系凝固浴に紡出
し、水洗後沸水中で9倍に延伸し未乾燥繊維を得た。
【0031】該未乾燥繊維を分子量約70000のポリ
エチレンイミン(株式会社日本触媒製)2.5重量%の
20℃水溶液に1分間浸漬処理を行い脱水した。この時
の絞り率は80重量%であった。脱水後80℃で1時間
乾燥し、オートクレーブで120℃の飽和蒸気にて5分
間の湿熱処理を行い得られた繊維と、アクリロニトリル
とアクリル酸を重量比80:20の混合割合で共重合し
たポリマーを75%硝酸浴中に紡糸して得られた繊維
と、通常のアクリル繊維(旭化成工業(株)製カシミロ
ンFK)を3:1:6の割合で混紡した紡績糸で織物を
構成した。
【0032】実施例2 アクリロニトリル94.5重量%、アクリル酸メチル
5.0重量%、メタリルスルホン酸ナトリウム0.5重
量%を共重合して得られた重合体を70重量%の硝酸に
溶解して重合体濃度15.5重量%の紡糸原液を調整し
た。該紡糸原液を0.06mmの細孔を有する紡糸口金
を通して0℃に保った37重量%の硝酸系凝固浴に紡出
し、水洗後沸水中で9倍に延伸し未乾燥繊維を得た。
【0033】該未乾燥繊維を分子量約70000のポリ
エチレンイミン(株式会社日本触媒製)2.5重量%の
20℃水溶液に1分間浸漬処理を行い脱水した。この時
の絞り率は80重量%であった。脱水後80℃で1時間
乾燥し、オートクレーブで120℃の飽和蒸気にて5分
間の湿熱処理を行い得られた繊維と、アクリロニトリル
とアクリル酸を重量比80:20の混合割合で共重合し
たポリマーを75%硝酸浴中に紡糸して得られた繊維を
1.5mol/lの塩化ナトリウムを含む20℃20%
の水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬した後、10%硫酸
銅水溶液に浸漬後、水洗、脱水、乾燥して得られた遷移
金属を含有する繊維と、通常のアクリル繊維(旭化成工
業(株)製カシミロンFK)を3:1:6の割合で混紡
した紡績糸で織物を構成した。
【0034】比較例1 スルホン酸基を0.06mol/kg含有するアクリル
繊維の織物に分子量70000のポリエチレンイミン1
2重量%の20℃水溶液に1分間浸漬処理を行い、脱水
した。この時の絞り率は17重量%であった。次いで8
0℃で乾燥を1時間行い、比較例1の繊維を得た。
【0035】実施例1〜2および比較例1の織物につい
て各種悪臭に対する消臭性能を、洗濯10回後の性能と
併せて評価した。評価結果を表1に示した。
【0036】
【表1】
【0037】表1によれば、実施例1および2は、比較
例1に比べてカルボニル基含有化合物および酸性化合物
ばかりでなく、塩基性化合物をも消臭し、かつその性能
は洗濯10回後も良好であったことが分かる。また、風
合いに関しても実施例1および2は良好であったことが
分かる。 実施例3〜6、比較例2〜3 アクリロニトリル74.7重量%、塩化ビニリデン2
5.0重量%、メタスルホン酸ナトリウム0.3重量%
を共重合して得られた重合体をジメチルホルムアミドに
溶解して重合体濃度18.0重量%の紡糸原液を調整し
た。該紡糸原液を0.15mmの細孔を有する紡糸口金
を通して30℃に保った75重量%のジメチルホルムア
ミド系凝固浴に紡出し、80℃に保った75重量%のジ
メチルホルムアミド系延伸浴中で5.0倍延伸し、水洗
後沸水中で1.2倍に延伸した。得られた未乾燥繊維を
分子量約30000のポリアリルアミンpH10水溶液
0.05重量%から15.0重量%まで変化させて25
℃で1分間浸漬処理を行い脱水した。この時の絞り率は
100重量%であった。脱水後80℃で1時間乾燥し、
オートクレーブで120℃の飽和蒸気にて5分間の湿熱
処理を行い得た繊維と、再生セルロース繊維キュプラ
(旭化成工業(株)製)にカルボキシル基が2.0当量
/kg含有するようにアクリル酸をグラフト重合した繊
維と、通常のアクリル繊維(カシミロンFK)をそれぞ
れ3:0.5:6.5の割合で混紡した紡績糸でそれぞ
れ織物を構成し、前記実施例1と同様の悪臭に対する消
臭性能の評価を行なった。
【0038】各織物を構成する繊維のポリアリルアミン
の含有量、および悪臭に対する消臭性能の評価結果を表
2に示した。
【0039】
【表2】
【0040】表2によれば、ポリアリルアミン含有量が
0.1〜10%owfのもの(実施例3〜6)は、カル
ボニル基含有化合物および酸性化合物ばかりでなく、塩
基性化合物をも消臭し、かつタバコ消臭性能にも優れ、
その風合いは良好であったことが分かる。 実施例7〜10、比較例4〜5 アクリロニトリル94.5重量%、アクリル酸メチル
5.0重量%、メタリルスルホン酸ナトリウム0.5重
量%を共重合して得られた重合体を70重量%の硝酸に
溶解して重合体濃度15.5重量%の紡糸原液を調整し
た。該紡糸原液を0.06mmの細孔を有する紡糸口金
を通して0℃に保った37重量%の硝酸系凝固浴に紡出
し、水洗後沸水中で9倍に延伸し未乾燥繊維を得た。
【0041】該未乾燥繊維を分子量約30000のポリ
アリルアミンpH10水溶液2.5重量%の25℃水溶
液に1分間浸漬処理を行い脱水した。この時の絞り率は
100重量%であった。脱水後80℃で1時間乾燥し、
オートクレーブで120℃の飽和蒸気にて5分間の湿熱
処理を行い得られた繊維と、上記と同様の未乾燥繊維を
ポリアクリル酸に浸漬処理し、カルボキシル基の含有量
が0.1mol/kgから15.0mol/kgとなる
ようにした繊維と、通常のアクリル繊維(旭化成工業
(株)製カシミロンFK)を3:0.5:6の割合で混
紡した紡績糸で織物を構成した。
【0042】各織物を構成する繊維のカルボキシル基の
含有量、および悪臭に対する消臭性能の評価結果を表3
に示した。
【0043】
【表3】
【0044】表3によれば、カルボキシル基含有量が
0.2〜10mol/kgのもの(実施例7〜10)
は、カルボニル基含有化合物および酸性化合物ばかりで
なく、塩基性化合物も消臭し、かつタバコ消臭性能にも
優れていることが分かる。また、洗濯耐久性も良好で、
洗濯後の風合いも良好であったことが分かる。 実施例11〜14、比較例6〜7 アクリロニトリル74.7重量%、塩化ビニリデン2
5.0重量%、メタスルホン酸ナトリウム0.3重量%
を共重合して得られた重合体をジメチルホルムアミドに
溶解して重合体濃度18.0重量%の紡糸原液を調整し
た。該紡糸原液を0.15mmの細孔を有する紡糸口金
を通して30℃に保った75重量%のジメチルホルムア
ミド系凝固浴に紡出し、80℃に保った75重量%のジ
メチルホルムアミド系延伸浴中で5.0倍延伸し、水洗
後沸水中で1.2倍に延伸した。得られた未乾燥繊維を
分子量約70000のポリエチレンイミン3.8重量%
の20℃水溶液に1分間浸漬処理を行い、絞り率が80
%となるように脱水し、80℃で1時間乾燥後、オート
クレーブで120℃の飽和蒸気にて5分間の湿熱処理を
行い得た繊維と、アクリロニトリルとアクリル酸を重量
比80:20の混合割合で共重合したポリマーとポリア
クリロニトリルを30:70の割合でポリマーブレンド
して得られた繊維のカルボキシル基に結合した銅の含有
量を0.05〜6.0当量/kgの範囲で変化させたア
クリル繊維と通常のポリエステル繊維を3:0.5:
6.5の割合で混紡した紡績糸で織物を構成し、前記実
施例1と同様の悪臭に対する消臭性能の評価を行なっ
た。
【0045】各織物を構成する繊維の銅含有量、および
悪臭に対する消臭性能の評価結果を表4に示した。
【0046】
【表4】
【0047】表4によれば、銅の含有量が0.1〜5当
量/kgのもの(実施例11〜14)は、カルボニル基
含有化合物および酸性化合物ばかりでなく、塩基性化合
物をも消臭し、かつタバコ消臭性能にも優れ、その風合
いは良好であったことが分かる。 実施例15〜19、比較例8〜11 アクリロニトリル94.5重量%、アクリル酸メチル
5.0重量%、メタリルスルホン酸ナトリウム0.5重
量%を共重合して得られた重合体を70重量%の硝酸に
溶解して重合体濃度15.5重量%の紡糸原液を調整し
た。該紡糸原液を0.06mmの細孔を有する紡糸口金
を通して0℃に保った37重量%の硝酸系凝固浴に紡出
し、水洗後沸水中で9倍に延伸し未乾燥繊維を得た。
【0048】該未乾燥繊維を分子量約30000のポリ
アリルアミンpH10水溶液5.0重量%の25℃水溶
液に1分間浸漬処理を行い、絞り率が100重量%とな
るように脱水して80℃で1時間乾燥し、オートクレー
ブで120℃の飽和蒸気にて5分間の湿熱処理を行い得
られた繊維と、ナイロン繊維にカルボキシル基が0.8
mol/kg含有するようにアクリル酸をグラフト重合
した繊維と、通常のアクリル繊維(カシミロンFK)と
の混率をそれぞれ変化させて混紡した紡績糸で編物を構
成し、前記実施例1と同様の悪臭に対する消臭性能の評
価を行なった。
【0049】各編物を構成する繊維のポリアリルアミン
含有アクリル繊維と、カルボキシル基含有ナイロン繊維
との混率、および悪臭に対する消臭性能の評価結果を表
5に示した。
【0050】
【表5】
【0051】表5によれば、ポリアリルアミン含有アク
リル繊維の混率が5重量%以上で、かつカルボキシル基
含有ナイロン繊維の混率が0.1重量%以上の繊維を用
いたもの(実施例15〜19)は、カルボニル基含有化
合物および酸性化合物ばかりでなく、塩基性化合物をも
消臭し、かつタバコ消臭性能にも優れていることが分
る。
【0052】実施例20〜24、比較例12〜15 アクリロニトリル74.7重量%、塩化ビニリデン2
5.0重量%、メタスルホン酸ナトリウム0.3重量%
を共重合して得られた重合体をジメチルホルムアミドに
溶解して重合体濃度18.0重量%の紡糸原液を調整し
た。該紡糸原液を0.15mmの細孔を有する紡糸口金
を通して30℃に保った75重量%のジメチルホルムア
ミド系凝固浴に紡出し、80℃に保った75重量%のジ
メチルホルムアミド系延伸浴中で5.0倍延伸し、水洗
後沸水中で1.2倍に延伸した。該繊維を分子量約30
000のポリアリルアミン5.0重量%pH10水溶液
中に25℃で1分間浸漬処理を行い、絞り率が100重
量%となるように脱水後80℃で1時間乾燥し、オート
クレーブで120℃の飽和蒸気にて5分間の湿熱処理を
行い得た繊維と、通常のアクリル繊維(カシミロンF
K)にカルボキシル基が2.0当量/kg含有するよう
にアクリル酸をグラフト重合して得られた繊維のカルボ
キシル基に結合した亜鉛の含有量を0.2当量/kgで
あるアクリル繊維と、通常のアクリル繊維(カシミロン
FK)をそれぞれ3:0.5:6.5の割合で混紡した
紡績糸でそれぞれ織物を構成し、前記実施例1と同様の
悪臭に対する消臭性能の評価を行なった。
【0053】各織物を構成する繊維のポリアリルアミン
含有アクリル繊維と、亜鉛含有アクリル繊維との混率、
および悪臭に対する消臭性能の評価結果を表6に示し
た。
【0054】
【表6】
【0055】表6によれば、ポリアリルアミン含有アク
リル繊維の混率が5重量%以上で、かつ亜鉛含有アクリ
ル繊維の混率が0.1重量%以上の繊維を用いたもの
(実施例20〜24)は、カルボニル基含有化合物およ
び酸性化合物ばかりでなく、塩基性化合物をも消臭し、
かつタバコ消臭性能にも優れていることが分かる。 実施例25、比較例16 アクリロニトリル94.6重量%、アクリル酸メチル
5.0重量%、イタコン酸0.4重量%を共重合して得
られた重合体を70重量%の硝酸に溶解して重合体濃度
16.0重量%の紡糸原液を調整した。この紡糸原液を
0.06mmの細孔を有する紡糸口金を通して0℃に保
った35重量%の硝酸系凝固浴に紡出し、水洗後沸水中
で8倍に延伸し未乾燥繊維を得た。該繊維を分子量約7
0000のポリエチレンイミン2.5重量%の20℃水
溶液に1分間浸漬処理を行い、絞り率が80%となるよ
うに脱水後80℃で1時間乾燥し、オートクレーブで1
20℃の飽和蒸気にて5分間の湿熱処理を行い得られた
繊維と、アクリルニトリルとアクリル酸を重量比80:
20の混合割合で共重合したポリマーとポリアクリロニ
トリルを30:70の割合でポリマーブレンドして得ら
れた繊維と、通常のアクリル繊維を3:1:6の割合で
混紡した紡績糸で織物を構成した(実施例25)。比較
例として実施例25の繊維において湿熱処理をしない以
外は同様にして織物を構成し、比較例16とした。実施
例および比較例につき、前記実施例1と同様の悪臭に対
する消臭性能の評価と洗濯10回後と染色後の悪臭に対
する消臭性能の評価を行なった。評価結果を表7に示し
た。
【0056】
【表7】
【0057】表7によれば、アクリル系合成繊維にポリ
エチレンイミンを湿式紡糸法において凝固後、乾燥前に
付与する際に湿熱処理を行い、酸性基とポリエチレンイ
ミンの結合率を50mol/kg以上としたものは、カ
ルボニル基含有化合物および酸性化合物に対する消臭性
能が洗濯10回後および染色後において良好であったこ
とが分かる。
【0058】
【発明の効果】本願の請求項1記載の発明によれば、タ
バコ臭のようなカルボニル基を含有する化合物、酸性化
合物、塩基性化合物からなる悪臭に対して優れた消臭性
能を有し、しかもその消臭性能が洗濯耐久性および染色
耐久性を有する消臭繊維製品が得られる。
【0059】本願の請求項2記載の発明によれば、タバ
コ臭のようなカルボニル基を含有する化合物、酸性化合
物、塩基性化合物からなる悪臭に対して優れた消臭性能
を有し、しかもその消臭性能が洗濯耐久性および染色耐
久性を有する消臭繊維の製造方法が得られる。本願の請
求項3〜9記載の発明によれば、タバコ臭のようなカル
ボニル基を含有する化合物、酸性化合物、塩基性化合物
からなる悪臭に対して優れた消臭性能を有し、しかもそ
の消臭性能が洗濯耐久性および染色耐久性を有する消臭
繊維が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D04H 1/42 R D06M 15/61

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モノマー1単位当たりのアミノ基の含有
    量が1当量ないし2当量で、重合度が7以上、2400
    以下の水溶性ポリアミン化合物を、湿式紡糸法によって
    得られるアクリル系合成繊維の凝固後、乾燥前に該繊維
    に0.1%owf以上、10%owf以下含有させた、
    酸性基を繊維当たり0.01mol/kg以上、2.5
    mol/kg以下含有するアクリル系合成繊維5重量%
    以上と、0.2当量/kg以上、10当量/kg以下の
    陰イオン性官能基または該陰イオン性官能基が0.1当
    量/kg以上、5当量/kg以下の遷移金属と結合した
    遷移金属塩を含有する繊維0.1重量%以上を含有する
    ことを特徴とする消臭繊維製品。
  2. 【請求項2】 湿式紡糸法によって得られるアクリル系
    合成繊維の凝固後、乾燥前に該繊維にモノマー1単位当
    たりのアミノ基の含有量が1当量ないし2当量で、重合
    度が7以上、2400以下の水溶性ポリアミン化合物を
    均一に付着させ、得られる繊維を100℃以上180℃
    以下の水蒸気で処理し、繊維中の酸性基と水溶性ポリア
    ミン化合物を湿熱結合させることを特徴とする消臭繊維
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、アクリル系合成繊維
    の酸性基と水溶性ポリアミン化合物のアミノ基の結合率
    が50mol%以上、100mol%以下である消臭繊
    維。
  4. 【請求項4】 0.2当量/kg以上、10当量/kg
    以下の陰イオン性官能基または該陰イオン性官能基が
    0.1当量/kg以上、5当量/kg以下の遷移金属と
    結合した遷移金属塩を含有することを特徴とする、陰イ
    オン性官能基または該イオン性官能基が遷移金属と結合
    した遷移金属塩を含有する消臭繊維。
  5. 【請求項5】 請求項4において、陰イオン性官能基ま
    たは該陰イオン性官能基が遷移金属と結合した遷移金属
    塩を含有する繊維が、アクリル系合成繊維であって繊維
    形成前に陰イオン性官能基を持つモノマーを共重合する
    ことにより得られた消臭繊維、またはこうして得られた
    陰イオン性官能基含有の繊維を1価の陽イオンを対イオ
    ンとする塩を含むアルカリ水溶液で処理した後、遷移金
    属化合物と反応させた消臭繊維。
  6. 【請求項6】 請求項4において、陰イオン性官能基ま
    たは該陰イオン性官能基が遷移金属と結合した遷移金属
    塩を含有する繊維が、繊維形成後に陰イオン性官能基を
    持つモノマーをグラフト重合することにより得られた消
    臭繊維、またはこうして得られた陰イオン性官能基含有
    の繊維を1価の陽イオンを対イオンとする塩を含むアル
    カリ水溶液で処理した後、遷移金属化合物と反応させた
    消臭繊維。
  7. 【請求項7】 請求項4において、陰イオン性官能基ま
    たは該陰イオン性官能基が遷移金属と結合した遷移金属
    塩を含有する繊維が、アクリル系合成繊維または再生セ
    ルロース繊維の湿式紡糸法において凝固後、乾燥前に陰
    イオン性官能基を持つポリマーを付与することにより得
    られた消臭繊維、またはこうして得られた陰イオン性官
    能基含有の繊維を1価の陽イオンを対イオンとする塩を
    含むアルカリ水溶液で処理した後、遷移金属化合物と反
    応させた消臭繊維。
  8. 【請求項8】 請求項4において、陰イオン性官能基ま
    たは該イオン性官能基が遷移金属と結合した遷移金属塩
    を含有する繊維が、繊維形成前に陰イオン性官能基を持
    つポリマーをポリマーブレンドすることにより得られた
    消臭繊維、またはこうして得られた陰イオン性官能基含
    有の繊維を1価の陽イオンを対イオンとする塩を含むア
    ルカリ水溶液で処理した後、遷移金属化合物と反応させ
    た消臭繊維。
  9. 【請求項9】 請求項4において、陰イオン性官能基ま
    たは該陰イオン性官能基が遷移金属と結合した遷移金属
    塩を含有する繊維が、アクリル系合成繊維であってアル
    カリ存在下で加水分解することにより陰イオン性官能基
    を導入した消臭繊維、またはこうして得られた陰イオン
    性官能基含有の繊維を1価の陽イオンを対イオンとする
    塩を含むアルカリ水溶液で処理した後、遷移金属化合物
    と反応させた消臭繊維。
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