JPH0878183A - 除電装置 - Google Patents

除電装置

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JPH0878183A
JPH0878183A JP21139994A JP21139994A JPH0878183A JP H0878183 A JPH0878183 A JP H0878183A JP 21139994 A JP21139994 A JP 21139994A JP 21139994 A JP21139994 A JP 21139994A JP H0878183 A JPH0878183 A JP H0878183A
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隆 原田
Isao Sugano
功 菅野
Kenkichi Izumi
健吉 和泉
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Abstract

(57)【要約】 【目的】除電に寄与する正負のイオンを生成する正側及
び負側有効除電電流を検出し、それにより除電に寄与す
る正負のイオンの生成を制御する。 【構成】外部接地用抵抗11の電圧により正側及び負側
有効除電電流の差分の電流Iaを検出する手段17と、
電流Iaの時間的変化率dIa/dtを求める手段18
と、各放電電極1,2に付与する高電圧V+ ,V- をそ
の全体的変化が緩やかなものとなるように制御しつつ高
電圧V+ に微小時間づつ繰り返し微小変動を生ぜしめる
手段21,22と、正側有効除電電流I1+を次式により
求める手段25と、有効除電電流I1+から電流Iaを減
算して負側有効除電電流を求める手段26とを備える。
求めた有効除電電流が設定値に合致するように高電圧V
+ ,V- を全体的に緩やかに増減させることで、除電に
寄与する正負のイオンのバランスをとる。 【数1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、帯電体の除電を行う除
電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】帯電体の除電を行う除電装置は、例えば
正側放電電極に正側高電圧生成回路から正側トランスを
介して正の高電圧を付与すると共に、正側放電電極と並
設された負側放電電極に負側高電圧生成回路から負側ト
ランスを介して負の高電圧を付与し、これにより各放電
電極を放電させて正負のイオンを大気中に生成し、その
正負の生成イオンにより帯電体を除電する。かかる除電
装置にあっては、各高電圧生成回路やトランスは、金属
等の導体材料あるいはプラスチック等の絶縁材料から成
る筐体に収納され、その筐体から各放電電極が外方に突
出される。また、筐体の内部に収納した高電圧生成回路
やトランス等の回路は、通常、筐体外部の適所に設けた
外部接地部に接地され、特に、筐体が導電材料から成る
場合には、該筐体を介して外部接地部に接地される。
【0003】この種の除電装置を用いて帯電体の除電を
確実に行うためには、各放電電極の放電による正負のイ
オン生成量のバランス(所謂、イオンバランス)をとる
必要があるが、正負のイオン生成量は、各放電電極に付
与する高電圧を一定としても、一般に、各放電電極の汚
れの程度や、大気状態等の環境条件、あるいは筐体が導
電材料であるか絶縁材料であるか等によって変化する。
このため、何等かの手法により正負のイオン生成量を時
々刻々把握し、それに応じて各高電圧生成回路により各
放電電極に付与する高電圧を制御してイオンバランスを
制御する必要がある。
【0004】そして、このようなイオンバランス制御を
行う除電装置としては、例えば特開平3−266398
号公報に開示されているものが知られている。
【0005】この除電装置においては、正側放電電極と
負側放電電極との中間に、正イオンの生成量と負イオン
の生成量との差に相当するイオン電流を検出するための
針状の電流検出電極を配置している。そして、イオンバ
ランスを制御するに際しては、正側放電電極と負側放電
電極とに交互に正の高電圧及び負の高電圧を高電圧生成
回路から付与し、各々の高電圧の付与時に前記電流検出
電極を介してイオン電流を検出する。
【0006】この場合、一方の放電電極に高電圧を付与
している際には、他方の放電電極への高電圧の付与は休
止しているので、各々の高電圧の付与時に検出されるイ
オン電流は、各放電電極の放電によるイオン生成量に相
当する。そこで、上記除電装置においては、各々の高電
圧の付与時に検出されたイオン電流を正負各々のイオン
生成量として把握する共にそれらを互いに比較し、それ
らの大小関係に応じて、両者を一致させるように一方の
高電圧生成回路あるいは両高電圧生成回路による高電圧
を増減させることによりイオンバランスを制御するよう
にしている。
【0007】尚、この除電装置においては、上記のよう
に正側放電電極と負側放電電極とに正の高電圧及び負の
高電圧を高電圧生成回路から交互に継続的に付与するパ
ルス除電モードと、両放電電極に正負の高電圧を同時に
継続的に付与する直流除電モードとを選択可能としてい
るが、直流除電モードにおいても、イオンバランスを制
御するに際しては、周期的にパルス除電モードを実行し
て上記のようにイオンバランスを制御するようにしてい
る。また、この除電装置においては、各々の高電圧の付
与時に検出されたイオン電流が所定値を下回った場合
に、放電を停止せしめたり、各放電電極の清掃が必要で
ある旨の警報を発するようにしている。
【0008】しかしながら、かかる除電装置にあって
は、次のような不都合があった。
【0009】すなわち、電流検出電極を介して検出され
るイオン電流は、各放電電極の放電時に生成される正負
の総イオンのごく一部の生成イオンによる微小な電流で
あり、そのようなイオン電流は、必ずしも総イオン生成
量に相当するものとは限らず、また、電流検出電極の汚
れや、大気状態等の環境条件の影響を受けやすい。従っ
て、電流検出電極を介して検出される正負のイオン電流
のバランスをとっても、正負のイオン生成量が全体とし
てバランスしているとは限らない。さらに、電流検出電
極は、細い針状のもので、筐体の外方に突出されるた
め、折れ曲がり易く、そのような損傷を受けた場合に
は、正負いずれかのイオン電流が多く検出されることと
なって、イオンバランスを制御することはできない。
【0010】また、正負の総イオン電流あるいは総イオ
ン生成量は、基本的には各放電電極を流れる放電電流に
応じたものとなるのであるが、本発明者等の知見によれ
ば、一般に、各放電電極の放電電流には、両放電電極の
前方に配置される帯電体に到達し得る、換言すれば帯電
体の除電に寄与するイオンを生成する有効除電電流の他
に、両放電電極間で流れる電極間電流があり、さらに筐
体が導電材料から成る場合には、各放電電極と筐体との
間で流れる電極・筐体間電流がある。この場合、該電極
・筐体間電流や電極間電流は、それぞれ電極・筐体間及
び電極間で流れるイオンを生成することとなるので、そ
れらの電流は、除電に寄与するイオンを生成しない無効
電流である。従って、帯電体の除電を確実に行うべくイ
オンバランスを制御するためには、本来、前記有効除電
電流により生成される正負のイオンの総量をバランスさ
せる必要がある。
【0011】しかるに、前記公報の除電装置にあって
は、前記電流検出電極が単に両放電電極の中間に配置さ
れているだけなので、該電流検出電極により検出される
イオン電流には、前記有効除電電流だけでなく、電極・
筐体間無効電流や電極間無効電流の一部も含まれてしま
う場合が多く、従って、イオンバランスの制御を的確に
行うことが困難なものであった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は除電装置の改
良を目的とし、正側及び負側の放電電極を流れる放電電
流のうち、帯電体の除電に実質的に寄与する正負のイオ
ンを生成する有効除電電流を検出することができ、これ
により、除電に寄与する正負のイオンの生成を的確に制
御することができる除電装置を提供することを目的とす
る。
【0013】さらに、電極間で流れる電極間無効電流や
電極・筐体間で流れる電極・筐体間無効電流をも検出す
ることができる除電装置を提供することを目的とする。
【0014】さらに、有効除電電流や無効電流を簡単な
構成で検出することができる除電装置を提供することを
目的とする。
【0015】さらに、検出された有効除電電流を基に正
負の生成イオンのイオンバランスを的確且つ確実に制御
することができ得る除電装置を提供することを目的とす
る。
【0016】さらに、検出された有効除電電流や無効電
流を基に装置の作動状態を的確に監視することができ得
る除電装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様は、
前記の目的を達成するために、正側放電電極及び負側放
電電極と、各放電電極にそれぞれ二次側コイルの一端を
接続してなる正側トランス及び負側トランスと、各トラ
ンスを介して各放電電極に正の高電圧及び負の高電圧を
生成・付与する正側高電圧生成回路及び負側高電圧生成
回路と、前記放電電極を外方に向けて該放電電極、前記
トランス及び高電圧生成回路を収納した導電材料から成
る筐体とを備えた除電装置において、前記正側トランス
及び負側トランスの二次側コイルの接地端である他端を
互いに接続せしめると共に、その接続部を前記筐体の外
部の外部接地部に外部接地用抵抗を介して接続し、さら
に、両トランスの二次側コイルの接地端の接続部に前記
筐体を接続し、各放電電極の放電時に流れる電流のう
ち、除電に寄与するイオンを生成する正側有効除電電流
(I1+) 及び負側有効除電電流(I1-)の差(Ia=I
1+−I1-)を前記外部接地用抵抗に生じる電圧により検
出する有効電流差分検出手段と、前記各放電電極に前記
各高電圧生成回路により付与される正側高電圧(V+
及び負側高電圧(V- )の時間的変化率(dV+ /dt
及びdV- /dt)が
【0018】
【数11】
【0019】の関係を微小時間づづ繰り返し満たし、且
つ、該微小時間内における前記正側高電圧(V+ )及び
負側高電圧(V- )の変化量(ΔV+ ,ΔV- )が ΔV+ ≪V+ 及びΔV- ≪V- ……(2) の関係を満たすように各高電圧生成回路を制御する高電
圧制御手段と、前記微小時間内において前記有効電流差
分検出手段により得られた両有効除電電流(I1+
1-)の差(Ia)の時間的変化率(dIa/dt)を
求める微分手段と、前記両有効除電電流(I1+,I1-
の一方の有効除電電流(I1+又はI1-)を
【0020】
【数12】
【0021】の関係式を用いて求める第1の有効除電電
流検出手段と、他方の有効除電電流(I1-又はI1+
を、前記有効電流差分検出手段により得られた両有効除
電電流(I1+,I1-)の差(Ia=I1+−I1-)と前記
第1の有効除電電流検出手段により得られた正側有効除
電電流(I1+) 又は負側有効除電電流(I1-)とから減
算演算又は加算演算により求める第2の有効除電電流検
出手段とを備え、各有効除電電流検出手段により得られ
た各有効除電電流(I1+,I1-)を制御することによ
り、除電に寄与する正負のイオンの生成を制御すること
を特徴とする。
【0022】さらに、前記両トランスの二次側コイルの
接地端の接続部に前記筐体を筐体接地用抵抗を介して接
続し、各放電電極の放電時に流れる電流のうち、正側放
電電極及び負側放電電極と前記筐体との間でそれぞれ流
れる正側電極・筐体間無効電流(I2+)及び負側電極・
筐体間無効電流(I2-)の差(Ib=I2+−I2-)を前
記筐体接地用抵抗に生じる電圧により検出する電極・筐
体間無効電流差分検出手段と、前記微小時間内において
前記電極・筐体間無効電流差分検出手段により得られた
両電極・筐体間無効電流(I2+,I2-)の差(Ib)の
時間的変化率(dIb/dt)を求める第2の微分手段
と、前記両電極・筐体間無効電流(I2+,I2-)の一方
の電極・筐体間無効電流(I1+又はI2-)を
【0023】
【数13】
【0024】の関係式を用いて求める第1の電極・筐体
間無効電流検出手段と他方の電極・筐体間無効電流(I
2-又はI2+)を、前記電極・筐体間無効電流差分検出手
段により得られた両電極・筐体間無効電流(I2+
2-)の差(Ib=I2+−I2-)と前記第1の電極・筐
体間無効電流検出手段により得られた正側電極・筐体間
無効電流(I2+) 又は負側電極・筐体間無効電流
(I2-)とから減算演算又は加算演算により求める第2
の電極・筐体間無効電流検出手段とを備えたことを特徴
とする。
【0025】さらに、少なくとも前記両放電電極のうち
の一方の放電電極の全放電電流(I S+又はIS-)を検出
する放電電流検出手段と、該放電電流検出手段により得
られた全放電電流(IS+又はIS-)からこれに対応する
前記有効除電電流(I1+又はI1-)及び電極・筐体間無
効電流(I2+又はI2-)を減算することにより前記両放
電電極間で流れる電極間無効電流(I3 )を求める電極
間無効電流検出手段とを備えたことを特徴とする。
【0026】また、本発明の第2の態様は前記の目的を
達成するために、正側放電電極及び負側放電電極と、各
放電電極にそれぞれ二次側コイルの一端を接続してなる
正側トランス及び負側トランスと、各トランスを介して
各放電電極に正の高電圧及び負の高電圧を生成・付与す
る正側高電圧生成回路及び負側高電圧生成回路と、前記
放電電極を外方に向けて該放電電極、前記トランス及び
高電圧生成回路を収納した導電材料から成る筐体とを備
えた除電装置において、前記正側トランス及び負側トラ
ンスの二次側コイルの接地端である他端を直列に接続さ
れた一対の外部接地用抵抗を介して互いに接続すると共
に、両外部接地用抵抗の中点を前記筐体の外部の外部接
地部に接続し、さらに、少なくとも一方のトランスの二
次側コイルの接地端と前記外部接地用抵抗との接続部に
前記筐体を接続し、各放電電極の放電時に流れる電流の
うち、除電に寄与するイオンを生成する正側有効除電電
流(I1+) 及び負側有効除電電流(I1-)の差(Ia=
1+−I1-)を前記一対の外部接地用抵抗にそれぞれ生
じる電圧の差により検出する有効電流差分検出手段と、
前記各放電電極に前記各高電圧生成回路により付与され
る正側高電圧(V+ )及び負側高電圧(V- )の時間的
変化率(dV+ /dt及びdV- /dt)が
【0027】
【数14】
【0028】の関係を微小時間づづ繰り返し満たし、且
つ、該微小時間内における前記正側高電圧(V+ )及び
負側高電圧(V- )の変化量(ΔV+ ,ΔV- )が ΔV+ ≪V+ 及びΔV- ≪V- ……(2) の関係を満たすように各高電圧生成回路を制御する高電
圧制御手段と、前記微小時間内において前記有効電流差
分検出手段により得られた両有効除電電流(I1+
1-)の差(Ia)の時間的変化率(dIa/dt)を
求める微分手段と、前記両有効除電電流(I1+,I1-
の一方の有効除電電流(I1+又はI1-)を
【0029】
【数15】
【0030】の関係式を用いて求める第1の有効除電電
流検出手段と、他方の有効除電電流(I1-又はI1+
を、前記有効電流差分検出手段により得られた両有効除
電電流(I1+,I1-)の差(Ia=I1+−I1-)と前記
第1の有効除電電流検出手段により得られた正側有効除
電電流(I1+) 又は負側有効除電電流(I1-)とから減
算演算又は加算演算により求める第2の有効除電電流検
出手段とを備え、各有効除電電流検出手段により得られ
た各有効除電電流(I1+,I1-)を制御することによ
り、除電に寄与する正負のイオンの生成を制御すること
を特徴とする。
【0031】さらに、前記両トランスの二次側コイルの
接地端と前記一対の外部接地用抵抗との接続部にそれぞ
れ各別の筐体接地用抵抗を介して前記筐体を接続し、各
放電電極の放電時に流れる電流のうち、正側放電電極及
び負側放電電極と前記筐体との間でそれぞれ流れる正側
電極・筐体間無効電流(I2+)及び負側電極・筐体間無
効電流(I2-)の差(Ib=I2+−I2-)を前記各筐体
接地用抵抗に生じる電圧の差により検出する電極・筐体
間無効電流差分検出手段と、前記微小時間内において前
記電極・筐体間無効電流差分検出手段により得られた両
電極・筐体間無効電流(I2+,I2-)の差(Ib)の時
間的変化率(dIb/dt)を求める第2の微分手段
と、前記両電極・筐体間無効電流(I2+,I2-)の一方
の電極・筐体間無効電流(I2+又はI2-)を
【0032】
【数16】
【0033】の関係式を用いて求める第1の電極・筐体
間無効電流検出手段と、他方の電極・筐体間無効電流
を、前記電極・筐体間無効電流差分検出手段により得ら
れた両電極・筐体間無効電流(I2+,I2-)の差(Ib
=I2+−I2-)と前記第1の電極・筐体間無効電流検出
手段により得られた正側電極・筐体間無効電流(I2+)
又は負側電極・筐体間無効電流(I2-)とから減算演算
又は加算演算により求める第2の電極・筐体間無効電流
検出手段とを備えたことを特徴とする。
【0034】さらに、少なくとも前記両放電電極のうち
の一方の放電電極の全放電電流(I S+又はIS-)を検出
する放電電流検出手段と、該放電電流検出手段により得
られた全放電電流(IS+又はIS-)からこれに対応する
前記有効除電電流(I1+又はI1-)及び電極・筐体間無
効電流(I2+又はI2-)を減算することにより前記両放
電電極間で流れる電極間無効電流(I3 )を求める電極
間無効電流検出手段とを備えたことを特徴とする。
【0035】また、本発明の第3の態様は前記の目的を
達成するために、正側放電電極及び負側放電電極と、各
放電電極にそれぞれ二次側コイルの一端を接続してなる
正側トランス及び負側トランスと、各トランスを介して
各放電電極に正の高電圧及び負の高電圧を生成・付与す
る正側高電圧生成回路及び負側高電圧生成回路と、前記
放電電極を外方に向けて該放電電極、前記トランス及び
高電圧生成回路を収納した絶縁材料から成る筐体とを備
えた除電装置において、前記正側トランス及び負側トラ
ンスの二次側コイルの接地端である他端を互いに接続せ
しめると共に、その接続部を前記筐体の外部の外部接地
部に外部接地用抵抗を介して接続し、各放電電極の放電
時に流れる電流のうち、除電に寄与するイオンを生成す
る正側有効除電電流(I1+) 及び負側有効除電電流(I
1-)の差(Ia=I1+−I1-)を前記外部接地用抵抗に
生じる電圧により検出する有効電流差分検出手段と、前
記各放電電極に前記各高電圧生成回路により付与される
正側高電圧(V+ )及び負側高電圧(V- )の時間的変
化率(dV+ /dt及びdV- /dt)が
【0036】
【数17】
【0037】の関係を微小時間づづ繰り返し満たし、且
つ、該微小時間内における前記正側高電圧(V+ )及び
負側高電圧(V- )の変化量(ΔV+ ,ΔV- )が ΔV+ ≪V+ 及びΔV- ≪V- ……(2) の関係を満たすように各高電圧生成回路を制御する高電
圧制御手段と、前記微小時間内において前記有効電流差
分検出手段により得られた両有効除電電流(I1+
1-)の差(Ia)の時間的変化率(dIa/dt)を
求める微分手段と、前記両有効除電電流(I1+,I1-
の一方の有効除電電流(I1+又はI1-)を
【0038】
【数18】
【0039】の関係式を用いて求める第1の有効除電電
流検出手段と、他方の有効除電電流(I1-又はI1+
を、前記有効電流差分検出手段により得られた両有効除
電電流(I1+,I1-)の差(Ia=I1+−I1-)と、前
記第1の有効除電電流検出手段により得られた正側有効
除電電流(I1+) 又は負側有効除電電流(I1-)とから
減算演算又は加算演算により求める第2の有効除電電流
検出手段を備え、各有効除電電流検出手段により得られ
た各有効除電電流(I1+,I1-)を制御することによ
り、除電に寄与する正負のイオンの生成を制御すること
を特徴とする。
【0040】また、本発明の第4の態様は前記の目的を
達成するために、正側放電電極及び負側放電電極と、各
放電電極にそれぞれ二次側コイルの一端を接続してなる
正側トランス及び負側トランスと、各トランスを介して
各放電電極に正の高電圧及び負の高電圧を生成・付与す
る正側高電圧生成回路及び負側高電圧生成回路と、前記
放電電極を外方に向けて該放電電極、前記トランス及び
高電圧生成回路を収納した絶縁材料から成る筐体とを備
えた除電装置において、前記正側トランス及び負側トラ
ンスの二次側コイルの接地端である他端を直列に接続さ
れた一対の外部接地用抵抗を介して互いに接続すると共
に、両外部接地用抵抗の中点を前記筐体の外部の外部接
地部に接続し、各放電電極の放電時に流れる電流のう
ち、除電に寄与するイオンを生成する正側有効除電電流
(I1+) 及び負側有効除電電流(I1-)の差(Ia=I
1+−I1-)を前記一対の外部接地用抵抗に生じる電圧の
差により検出する有効電流差分検出手段と、前記各放電
電極に前記各高電圧生成回路により付与される正側高電
圧(V+ )及び負側高電圧(V- )の時間的変化率(d
+ /dt及びdV- /dt)が
【0041】
【数19】
【0042】の関係を微小時間づづ繰り返し満たし、且
つ、該微小時間内における前記正側高電圧(V+ )及び
負側高電圧(V- )の変化量(ΔV+ ,ΔV- )が ΔV+ ≪V+ 及びΔV- ≪V- ……(2) の関係を満たすように各高電圧生成回路を制御する高電
圧制御手段と、前記微小時間内において前記有効電流差
分検出手段により得られた両有効除電電流(I1+
1-)の差(Ia)の時間的変化率(dIa/dt)を
求める微分手段と、前記両有効除電電流(I1+,I1-
の一方の有効除電電流(I1+又はI1-)を
【0043】
【数20】
【0044】の関係式を用いて求める第1の有効除電電
流検出手段と、他方の有効除電電流(I1-又はI1+
を、前記有効電流差分検出手段により得られた両有効除
電電流(I1+,I1-)の差(Ia=I1+−I1-)と前記
第1の有効除電電流検出手段により得られた正側有効除
電電流(I1+) 又は負側有効除電電流(I1-)とから減
算演算又は加算演算により求める第2の有効除電電流検
出手段を備え、各有効除電電流検出手段により得られた
各有効除電電流(I1+,I1-)を制御することにより、
除電に寄与する正負のイオンの生成を制御することを特
徴とする。
【0045】さらに、前記の第3又は第4の態様におい
て、少なくとも前記両放電電極のうちの一方の放電電極
の全放電電流(IS+又はIS-)を検出する放電電流検出
手段と、該放電電流検出手段により得られた全放電電流
(IS+又はIS-)から前記有効除電電流(I1+又は
1-)を減算することにより前記両放電電極間で流れる
電極間無効電流(I3 )を求める電極間無効電流検出手
段とを備えたことを特徴とする。
【0046】また、前記の各態様において、前記各高電
圧生成回路は、前記高電圧制御手段から与えられる正側
高電圧指示値及び負側高電圧指示値に応じた高電圧(V
+ ,V- )を生成する回路であって、前記高電圧制御手
段は、前記正側高電圧指示値及び負側高電圧指示値を前
記微小時間を含む小時間内において略一定として生成す
る正側指示値生成手段及び負側指示値生成手段と、該正
側指示値生成手段又は負側指示値生成手段により生成さ
れた正側高電圧指示値又は負側高電圧指示値に微小変動
を前記微小時間づづ繰り返し生ぜしめる指示値加工手段
とを備え、該指示値加工手段により微小変動を生ぜしめ
た正側高電圧指示値又は負側高電圧指示値をこれに対応
する高電圧生成回路に付与すると共に、他の高電圧指示
値をこれに対応する高電圧生成回路に前記負側指示値生
成手段又は正側指示値生成手段から付与することによ
り、前記(1),(2)の関係を満たすように各高電圧
生成回路を制御することを特徴とする。
【0047】さらに、前記指示値加工手段による前記正
側高電圧指示値又は負側高電圧指示値の微小変動は、前
記(3),(4)の関係式における正側高電圧(V+
とその時間的変化率dV+ /dtとの比の値又は負側高
電圧(V- )とその時間的変化率dV- /dtとの比の
値が一定となる指数関数的微小変動であり、前記第1の
有効除電電流検出手段は、前記(3),(4)の関係式
における前記比の値を一定値として、前記微分手段によ
り得られた前記時間的変化率(dIa/dt)により前
記正側有効除電電流(I1+) 又は負側有効除電電流(I
1-)を求めることを特徴とする。
【0048】さらに、前記正側指示値生成手段及び負側
指示値生成手段は、前記正側高電圧指示値及び負側高電
圧指示値をこれに対応したレベルの指示値信号として生
成し、前記指示値加工手段は、抵抗及びコンデンサから
成る時定数回路を用いて前記指示値信号のレベルに指数
関数的微小変動を生ぜしめることを特徴とする。
【0049】
【作用】本発明の第1の態様によれば、前記両放電電極
の放電時には、前記外部接地用抵抗に前記正側有効除電
電流(I1+)及び負側有効除電電流(I1-)の差(Ia
=I1+−I1-)に相当する電流が流れる(詳細は後述の
実施例で説明する)。このため、前記有効電流差分検出
手段により前記外部接地用抵抗の電圧を検出すること
で、両有効除電電流の差(Ia)が検出される。また、
前記高電圧制御手段により、前記(1),(2)の関係
を満たすように前記各高電圧生成回路を制御すると、前
記(3)又は(4)の関係式が成立する(詳細は後述の
実施例で説明する)。従って、前記微分手段により、両
有効除電電流の差(Ia)の時間的変化率(dIa/d
t)を求めれば、その時間的変化率(dIa/dt)か
ら前記(3)又は(4)の関係式を用いて正側有効除電
電流(I1+)及び負側有効除電電流(I1-)の一方を求
めることが可能となり、また、その求めた一方の有効除
電電流(I1+又はI1-)と、前記両有効除電電流の差
(Ia)とから減算演算又は加算演算により他方の有効
除電電流(I1-又はI1+)を求めることが可能となる。
そして、このようにして求められた各有効除電電流は、
除電に寄与する正負各々のイオンの総生成量を示すもの
であるので、その求めた有効除電電流を制御することに
より、除電に寄与する正負各々のイオンの生成を制御す
ることが可能となる。
【0050】尚、前記(3),(4)式における高電圧
(V+ 又はV- )とその時間的変化率(dV+ /dt又
はdV- /dt)との比の値は、直接的に求めること
も、あるいは後述するように一定値とすることも可能で
ある。
【0051】この場合、さらに、前記筐体接地用抵抗を
設けたときには、該筐体接地用抵抗に、前記正側電極・
筐体間無効電流(I2+)及び負側電極・筐体間無効電流
(I 2-)の差(Ib=I2+−I2-)に相当する電流が流
れる(詳細は後述の実施例で説明する)。このため、前
記電極・筐体間無効電流差分検出手段により前記筐体接
地用抵抗の電圧を検出することで、両電極・筐体間無効
電流の差(Ib)が検出される。そして、前記(1),
(2)の条件下では、前記(5)又は(6)の関係式が
成立する(詳細は後述の実施例で説明する)。従って、
前記第2の微分手段により、両電極・筐体間無効電流の
差(Ib)の時間的変化率(dIb/dt)を求めれ
ば、その時間的変化率(dIb/dt)から前記(5)
又は(6)の関係式を用いて正側電極・筐体間無効電流
(I2+)及び負側電極・筐体間無効電流(I2-)の一方
を求めることが可能となり、また、その求めた一方の電
極・筐体間無効電流(I2+又はI2-)と、前記両電極・
筐体間無効電流の差(Ib)とから減算演算又は加算演
算により他方の電極・筐体間無効電流(I2-又はI2+
を求めることが可能となる。
【0052】さらに、少なくとも前記両放電電極のうち
の一方の放電電極の全放電電流(I S+又はIS-)を検出
する放電電流検出手段とを備えたときには、前記のよう
に得られた有効除電電流(I1+又はI1-)及び電極・筐
体間無効電流(I2+又はI2-)を放電電流検出手段によ
り得られた全放電電流(IS+又はIS-)から減算するこ
とで、電極間無効電流(I3 )を求めることが可能とな
る。
【0053】次に、本発明の第2の態様によれば、前記
一対の外部接地用抵抗の電圧の差が、前記正側有効除電
電流(I1+)及び負側有効除電電流(I1-)の差(Ia
=I 1+−I1-)に相当するものとなる(詳細は後述の実
施例で説明する)。このため、前記有効電流差分検出手
段により前記一対の外部接地用抵抗の電圧の差を検出す
ることで、両有効除電電流の差(Ia)が検出される。
そして、この場合においても、前記(1),(2)の条
件下で前記(3)又は(4)の関係式が成立し、従っ
て、前記第1の態様と同様に各有効除電電流(I1-,I
1+)を求めることが可能となる。そして、該有効除電電
流(I1-,I1+)を制御することで、除電に寄与する正
負のイオンの生成を制御することが可能となる。
【0054】この場合、さらに、前記両トランスの二次
側コイルの接地端と前記一対の外部接地用抵抗との接続
部にそれぞれ各別の筐体接地用抵抗を介して前記筐体を
接続したときには、各筐体接地用抵抗の電圧の差が、前
記正側電極・筐体間無効電流(I2+)及び負側電極・筐
体間無効電流(I2-)の差(Ib=I2+−I2-)に相当
するものとなる(詳細は後述の実施例で説明する)。そ
して、このように両電極・筐体間無効電流の差(Ib)
が求まれば、前記第1の態様と同様に、前記(1),
(2)の条件下で前記(5),(6)の関係式等を用い
て各電極・筐体間無効電流(I2-,I2+)を求めること
が可能となる。
【0055】また、上記のように各有効除電電流
(I1-,I1+)及び各電極・筐体間無効電流(I2-,I
2+)が求まれば、前記第1の態様と同様に、いずれか一
方の放電電極の全放電電流(IS+又はIS-)を検出する
ことで、電極間無効電流(I3 )を求めることが可能と
なる。また、前記第1の態様と同様に、各放電電極の全
放電電流(IS+及びIS-)を検出すれば、その全放電電
流(IS+,IS-)と有効除電電流(I1-,I1+)とから
各放電電極の総無効電流を求めることが可能となる。
【0056】尚、本発明の前記第1及び第2の態様にお
いて、各放電電極の全放電電流(I S+,IS-)は、例え
ば該放電電極に対応するトランスの二次側コイルに直列
に接続された放電電流検出用抵抗を備えることで、該放
電電流検出用抵抗に生じる電圧により全放電電流
(IS+,IS-)を検出することが可能である。あるい
は、本発明の第2の態様にあっては、前記一対の筐体接
地用抵抗を備えたときには、例えば互いに同じトランス
の二次側コイルの接地端に接続された一方の外部接地用
抵抗及び筐体接地用抵抗に生じる電圧の和により該トラ
ンス側の放電電極の全放電電流(IS+又はIS-)を検出
することが可能である。
【0057】また、本発明の第1及び第2の態様におい
て、各放電電極の全放電電流(IS+及びIS-)の両者を
検出すれば、その各全放電電流(IS+,IS-)から前述
のように得られる各有効除電電流(I1+,I1-)を減算
することにより、各電極・筺体間無効電流(I2+
2-)と電極間無効電流(I3 )とを併せた各放電電極
の総無効電流を求めることが可能となる。
【0058】次に、本発明の第3の態様によれば、前記
外部接地用抵抗には、前記第1の態様と同様に、前記正
側有効除電電流(I1+)及び負側有効除電電流(I1-
の差(Ia=I1+−I1-)に相当する電流が流れ、該外
部接地用抵抗の電圧により両有効除電電流の差(Ia=
1+−I1-)が検出される。従って、前記第1の態様と
同様に、前記(1),(2)の条件下で前記(3),
(4)の関係式等を用いて各有効除電電流(I1-
1+)を求めることが可能となる。そして、該有効除電
電流(I1-,I1+)を制御することで、除電に寄与する
正負のイオンの生成を制御することが可能となる。尚、
この場合には、筐体は絶縁材料から成るので、電極・筐
体間に電流は流れず、該筐体を前記トランス等と接続す
る必要はない。
【0059】また、本発明の第4の態様によれば、前記
一対の外部接地用抵抗の電圧の差は、前記第2の態様と
同様に、前記正側有効除電電流(I1+)及び負側有効除
電電流(I1-)の差(Ia=I1+−I1-)に相当するも
のとなり、両外部接地用抵抗の電圧の差により両有効除
電電流の差(Ia=I1+−I1-)が検出される。従っ
て、前記第1、2又は3の態様と同様に、前記(1),
(2)の条件下で前記(3),(4)の関係式等を用い
て各有効除電電流(I1-,I1+)を求めることが可能と
なる。そして、該有効除電電流(I1-,I1+)を制御す
ることで、除電に寄与する正負のイオンの生成を制御す
ることが可能となる。尚、この場合にも、前記第3の態
様と同様に、電極・筐体間に電流は流れず、該筐体を前
記トランス等と接続する必要はない。
【0060】さらに、これらの第3または第4の態様に
おいて、少なくとも前記両放電電極のうちの一方の放電
電極の全放電電流(IS+又はIS-)を検出する放電電流
検出手段とを備えたときには、全放電電流(IS+又はI
S-)から有効除電電流(I1-又はI1+)を減算すること
で、電極間無効電流(I3 )を求めることが可能とな
る。
【0061】尚、本発明の第3又は第4の態様におい
て、各放電電極の全放電電流(IS+,IS-)は、例えば
該放電電極に対応するトランスの二次側コイルに直列に
接続された放電電流検出用抵抗を備えることで、該放電
電流検出用抵抗に生じる電圧により全放電電流(IS+
S-)を検出することが可能である。あるいは、第4の
態様においては、各外部接地用抵抗に生じる電圧により
各放電電極の全放電電流(IS+,IS-)を検出すること
も可能である。
【0062】また、前記の各態様において、例えば前記
(3),(4)の関係式における正側高電圧(V+ )と
その時間的変化率dV+ /dtとの比の値又は負側高電
圧(V- )とその時間的変化率dV- /dtとの比の値
が少なくとも前記微小時間内において一定となるよう
に、該微小時間内において指数関数的に正側高電圧(V
+ )又は負側高電圧(V- )を変化せしめるようにすれ
ば、前記(3),(4)の関係式における上記の比の値
をあらかじめ一定値としておくことが可能となる。この
ようにすれば、上記の比の値を逐次求めずとも、前記両
有効除電電流の差(Ia)の時間的変化率(dIa/d
t)から簡単に一方の有効除電電流(I1-又はI1+)を
求めることが可能となり、このことは、前記(5),
(6)の関係式を用いて電極・筐体間無効電流(I2-
はI2+)を求める場合も同様である。
【0063】次に、本発明の前記の各態様において、前
記各高電圧生成回路は、前記高電圧制御手段から与えら
れる正側高電圧指示値及び負側高電圧指示値に応じた高
電圧(V+ ,V- )を生成する回路であるときには、前
記正側及び負側指示値生成手段により前記正側高電圧指
示値及び負側高電圧指示値を前記微小時間を含む小時間
内において略一定として生成すると共に、生成された正
側高電圧指示値又は負側高電圧指示値に前記指示値加工
手段により微小変動を前記微小時間づづ繰り返し生ぜし
める。そして、微小変動を生ぜしめた正側高電圧指示値
又は負側高電圧指示値を対応する高電圧生成回路に付与
すると共に、他の高電圧生成回路に対応する高電圧指示
値を前記負側指示値生成手段又は正側指示値生成手段か
ら付与する。このようにすることにより、比較的簡単な
構成で各高電圧生成回路を前記(1),(2)の関係を
満たすように制御することが可能となる。
【0064】この場合、前記正側高電圧指示値又は負側
高電圧指示値の微小変動を指数関数的微小変動とするこ
とで、前記(3),(4)の関係式における正側高電圧
(V + )とその時間的変化率dV+ /dtとの比の値又
は負側高電圧(V- )とその時間的変化率dV- /dt
との比の値が一定値となり、従って、前記第1の有効除
電電流検出手段は、前述したように、両有効除電電流の
差(Ia)の時間的変化率(dIa/dt)から極めて
簡単に一方の有効除電電流(I1-又はI1+)を求めるこ
とが可能となる。このことは、前記第1の電極・筐体間
無効電流検出手段を備え、電極・筐体間無効電流を前記
(5),(6)の関係式を用いて求める場合においても
同様である。
【0065】上記のような指数関数的微小変動は、抵抗
及びコンデンサから成る時定数回路を用いれば簡単な回
路構成で生ぜしめることが可能である。
【0066】尚、前記(3),(4)の関係式における
正側高電圧(V+ )とその時間的変化率dV+ /dtと
の比の値又は負側高電圧(V- )とその時間的変化率d
-/dtとの比の値は、前記指示値加工手段により微
小変動を生ぜしめた正側高電圧指示値又は負側高電圧指
示値の前記微小時間内における時間的変化率と、該微小
時間内における前記正側高電圧指示値又は負側高電圧指
示値との比の値であるので、該比の値を演算により求め
ることも可能である。そして、このように該比の値を演
算により求めれば、その求めた比の値を、両有効除電電
流の差(Ia)の時間的変化率(dIa/dt)に乗算
することで、前記(3),(4)の関係式により一方の
有効除電電流(I1-又はI1+)を求めることが可能とな
る。このことは、前記電極・筐体間無効電流を前記
(5),(6)の関係式を用いて求める場合においても
同様である。
【0067】また、前記の各態様において前記指示値生
成手段及び指示値加工手段を備えたときには、例えば次
のようにして正負のイオンの生成を制御することが可能
となる。すなわち、例えば前記高電圧制御手段に対して
正側有効除電電流及び負側有効除電電流の設定値を指示
すると共に、その設定値と各有効除電電流(I1+及びI
1-)との大小関係に応じてそれらの偏差を解消する向き
に増減するように前記正側高電圧指示値及び負側高電圧
指示値を生成する。この時、該正側高電圧指示値及び負
側高電圧指示値が前記微小時間を含む小時間内において
略一定となるように該高電圧指示値及び負側高電圧指示
値を緩やかに増減させる。このようにすることにより、
正側有効除電電流及び負側有効除電電流を求めるのに必
要な前記(1),(2)の条件を満たしつつ、各有効除
電電流を設定値に制御することが可能となり、従って、
除電に寄与する正負のイオンの生成量を各有効除電電流
の設定値で示される生成量に制御することが可能とな
る。
【0068】この場合、特に、正側有効除電電流
(I1+)及び負側有効除電電流(I1-)によりそれぞれ
生成される正イオン及び負イオンが所定の比率で均衡す
る割合でもって、正側有効除電電流(I1+)及び負側有
効除電電流(I1-)の設定値を設定すれば、除電に寄与
する正負のイオンの総生成量をバランスさせることが可
能となり、従って、帯電体の除電を確実に行うことが可
能となる。
【0069】また、前記の各態様において前記指示値生
成手段及び指示値加工手段を備えたときには、例えば前
記各高電圧指示値が所定の設定値を越えたとき、警報を
発するようにすることで、各放電電極の汚れ等の異常の
有無を監視することが可能となる。
【0070】さらに、前記各電極・筐体間無効電流や電
極間無効電流を検出する場合において、各電極・筐体間
無効電流や電極間無効電流が所定の設定値を越えたと
き、警報を発するようにしてもよい。
【0071】
【実施例】まず、本発明の第1乃至第4の各態様の基本
原理を図1乃至図4を参照して説明する。図1乃至図4
はそれぞれ本発明の第1の態様、第2の態様、第3の態
様及び第4の態様の除電装置の基本構成を説明するため
の説明図である。
【0072】図1を参照して、1,2はそれぞれ正側放
電電極及び負側放電電極、3,4はそれぞれ正側放電電
極1及び負側放電電極2に正側トランス5及び負側トラ
ンス6を介して正の高電圧V+ 及び負の高電圧V- を生
成・付与する正側高電圧生成回路及び負側高電圧生成回
路、7は放電電極1,2、高電圧生成回路3,4及びト
ランス5,6を収納した筐体である。この場合、筐体7
は金属等の導電材料からなるものであり、放電電極1,
2は、筐体7の前面部に設けられた開口(図示しない)
を介して所定の間隔を存して筐体7の外方前方に向けら
れている。該開口には網(図示しない)が取着されてい
る。
【0073】各トランス5,6の二次側コイルの一端に
は、それぞれ放電電極1,2が接続され、各トランス
5,6の二次側コイルの接地端である他端は、それに各
々直列に接続された放電電流検出用抵抗8,9を介して
接続されている。
【0074】そして、両トランス5,6の二次側コイル
の接続点である放電電流検出用抵抗8,9の中点は、筐
体7外部の適所に設けられた外部接地部10に外部接地
用抵抗11を介して接続され、さらに、筐体7に筐体接
地用抵抗12を介して接続されている。
【0075】尚、放電電極1,2の中間には、これらの
放電電極1,2の前方に向かって送風する図示しない送
風ファンが設けられている。
【0076】このような構成の除電装置において、各高
電圧生成回路3,4により各放電電極1,2に正の高電
圧V+ 及び負の高電圧V- を付与すると、各放電電極
1,2が放電し、その放電により大気中に正負のイオン
が生成される。そして、その正負の生成イオンが両放電
電極1,2の前方に配置される帯電体(図示しない)に
到達し、また、帯電体に到達する正負のイオンの生成量
のバランスがとれておれば、帯電体が除電される。
【0077】この場合、各放電電極1,2の放電により
生成される正負のイオンの全生成量は、基本的には、各
放電電極1,2に対応して大気中で流れる放電電流(イ
オン電流)に応じたものとなるのであるが、各放電電極
1,2に流れる全放電電流I S+,IS-には、各放電電極
1,2と導体材料からなる筐体7との間でイオン電流あ
るいは漏れ電流として流れる正側電極・筐体間無効電流
2+及び負側電極・筐体間無効電流I2-と、両放電電極
1,2間でイオン電流あるいは漏れ電流として流れる電
極間無効電流I3 と、これらの無効電流I2+,I2-,I
3 を除いた正側有効除電電流I1+及び負側有効除電電流
1-とが含まれる。すなわち、 IS+=I1++I2++I3 ……(7) IS-=I1-+I2-+I3 ……(8) そして、前記の無効電流I2+,I2-,I3 は、各放電電
極1,2と筐体7との間、あるいは両放電電極1,2の
間で流れるイオンを生成するにすぎないものであるか
ら、帯電体の除電に寄与するイオンを生成することはな
い。また、前記各有効除電電流I1+,I1-は、各放電電
極1,2と除電装置の外部との間でイオン電流として流
れるものであるから、各有効除電電流I1+,I1-に対応
して生成される正負のイオンは、帯電体の除電に寄与し
得る(帯電体に到達し得る)ものとなる。そして、この
ように帯電体の除電に寄与する正負のイオンの生成量は
各有効除電電流I1+,I1-に応じたものとなる。
【0078】従って、各有効除電電流I1+,I1-を検出
すれば、帯電体の除電に寄与する正負のイオンの生成量
を把握・監視することができ、また、各有効除電電流I
1+,I1-を制御することで、除電に寄与する正負のイオ
ンの生成量を制御することができることとなる。
【0079】一方、前記の構成の除電装置において、図
1に示すように、各放電電極1,2を流れる全放電電流
S+,IS-は、それぞれ放電電流検出用抵抗8,9を流
れる。そして、これらの抵抗8,9に全放電電流IS+
S-に比例した電圧が生じ、従って、各抵抗8,9の電
圧により全放電電流IS+,IS-が検出される。
【0080】また、正側放電電極1から除電装置の外部
に流れる正側有効除電電流I1+は、外部接地部10から
外部接地用抵抗11、放電電流検出用抵抗8及び正側ト
ランス5の二次側コイルを介して正側放電電極1に還流
する。同様に、除電装置の外部から負側放電電極2に流
れる負側有効除電電流I1-は、外部接地用抵抗11を介
して外部接地部10に還流する。従って、外部接地用抵
抗11には、両有効除電電流I1+,I1-の差分の電流I
aが流れる。すなわち、 Ia=I1+−I1- ……(9) そして、外部接地用抵抗11には両有効除電電流I1+
1-の差分の電流Iaに比例した電圧が生じ、該抵抗1
1の電圧により電流Iaが検出される。
【0081】また、正側放電電極1から筐体7に流れる
正側電極・筐体間無効電流I2+は、筐体7から筐体接地
用抵抗12、放電電流検出用抵抗8及び正側トランス5
の二次側コイルを介して正側放電電極1に還流する。同
様に、筐体7から負側放電電極2に流れる負側電極・筐
体間無効電流I2-は、筐体接地用抵抗12を介して筐体
7に還流する。従って、筐体接地用抵抗12には、両電
極・筐体間無効電流I 2+,I2-の差分の電流Ibが流れ
る。すなわち、 Ib=I2+−I2- ……(10) そして、筐体接地用抵抗12には両電極・筐体間無効電
流I2+,I2-の差分の電流Ibに比例した電圧が生じ、
該抵抗12の電圧により電流Ibが検出される。
【0082】尚、正側放電電極1から負側放電電極2に
流れる電極間無効電流I3 は、負側トランス6の二次側
コイル、放電電流検出用抵抗9,8及び正側トランス5
の二次側コイルを介して正側放電電極1に還流する。
【0083】ところで、一般に、各放電電極1,2に付
与される正負の高電圧V+ ,V- を増減すると、それに
応じて各有効除電電流I1+,I1-等の放電電流は増減す
るのであるが、この場合、正負の高電圧V+ ,V- の変
化量(増減量)ΔV+ ,ΔV - が高電圧V+ ,V- の大
きさに比して充分小さい範囲では、正負の高電圧V+
- の増減に比例して各有効除電電流I1+,I1-等の放
電電流が増減すると考えられる。そして、その場合の比
例定数は、正負の高電圧V+ ,V- が変化する微小時間
内では一定に維持されると考えられる。
【0084】すなわち、上記のような条件の基では、次
の(11)〜(14)式が成り立つ。
【0085】I1+=k1 ・V+ ……(11) I2+=k2 ・V+ ……(12) I1-=k3 ・V- ……(13) I2-=k4 ・V- ……(14) 尚、k1 〜k4 はそれぞれ一定の比例定数である。
【0086】そこで、これらの(11)〜(14)式を
前記(9),(10)式に代入すると、 Ia=k1 ・V+ −k3 ・V- ……(15) Ib=k2 ・V+ −k4 ・V- ……(16) が得られ、さらに、(15),(16)式の両辺を時間
で微分すると、
【0087】
【数21】
【0088】が得られる。ここで、前記の条件の基で、
例えば(dV+ /dt)≫(dV- /dt)とすると、
(17),(18)式の右辺の第2項を無視することが
でき、従って、(17),(18)式は、
【0089】
【数22】
【0090】となる。従って、前記(11),(19)
式の組、並びに(12),(20)式の組からそれぞ
れ、前記(3),(5)の関係式が得られる。
【0091】尚、例えば(dV+ /dt)≪(dV-
dt)とした場合には、上記の場合と同様にして、前記
(4),(6)の関係式が得られる。
【0092】従って、各放電電極1,2に付与する高電
圧V+ ,V- の時間的変化率dV+/dt及びdV-
dt)が前記(1)の関係式を前記(11)〜(14)
式の比例関係が成り立つような微小時間づつ繰り返し満
たし、且つ、該微小時間内における高電圧V+ ,V-
変化量ΔV+ ,ΔV- が、前記(2)式の関係を満たす
ように、換言すれば、高電圧V+ ,V- の両者の全体的
な時間的変化を比較的緩やかなものとしつつ、いずれか
一方の高電圧V+ ,V- に微小時間づづ微小変動が生じ
るように高電圧V+ ,V- を制御してやれば、前記
(3),(5)式、あるいは(4),(6)式を用いて
正側有効除電電流I1+及び正側電極・筐体間無効電流I
2+、あるいは負側有効除電電流I1-及び負側電極・筐体
間無効電流I 2-を時々刻々検出することができることと
なる。
【0093】この場合、(3),(4)式における“d
Ia/dt”は前記外部接地用抵抗11の電圧により検
出される電流Iaの時間的変化率を前記微小時間内にお
いて求めることで得られ、また、(5),(6)式にお
ける“dIb/dt”は前記筐体接地用抵抗12の電圧
により検出される電流Ibの時間的変化率を前記微小時
間内において求めることで得られる。尚、詳細は後述す
るが、(3),(5)式における“V+ ”と“dV+
dt”との比の値(以下、比の値K+ と称する)や、
(4),(6)式における“V- ”と“dV- /dt”
との比の値(以下、比の値K- と称する)は、あらかじ
め所定の一定値としておくことが可能である。
【0094】このように一方の有効除電電流I1+又はI
1-と、一方の電極・筐体間無効電流I2+又はI2-とを検
出すれば、前記(9),(10)式を用いて他方の有効
除電電流I1-又はI1+と、他方の電極・筐体間無効電流
2-又はI2+とを求めることができ、さらに、前記
(7),(8)式のいずれか一方を用いて電極間無効電
流I3 を求めることができる。すなわち、(dV+ /d
t)≫(dV- /dt)として正側の有効除電電流I1+
や電極・筐体間無効電流I2+を(3),(5)式を用い
て求めた場合には、負側の有効除電電流I1-や電極・筐
体間無効電流I2-は、次の(22),(23)式の減算
演算により求まる。
【0095】I1-=I1+−Ia ……(22) I2-=I2+−Ib ……(23) 同様に、(dV+ /dt)≪(dV- /dt)として負
側の有効除電電流I1-や電極・筐体間無効電流I2-
(3),(5)式を用いて求めた場合には、正側の有効
除電電流I1+や電極・筐体間無効電流I2+は、次の(2
4),(25)式の加算演算により求まる。
【0096】I1+=I1-+Ia ……(24) I2+=I2-+Ib ……(25) さらに、電極間無効電流I3 は、次の(26),(2
7)式のいずれか一方のの演算により求まる。
【0097】I3 =IS+−I1+−I2+ ……(26) I3 =IS-−I1-−I2- ……(27) この場合、(22)〜(27)式における“Ia”や
“Ib”、“IS+”、“IS-”は、それぞれ外部接地用
抵抗11、筐体接地用抵抗12、放電電流検出用抵抗
8,9に生じる電圧により検出される。
【0098】上記のように、両有効除電電流I1+,I1-
が判れば、それにより、除電に寄与する正負のイオンの
生成量を把握することができ、従って、前記(1),
(2)の条件を満たしつつ、両有効除電電流I1+,I1-
を制御する(この制御は各高電圧生成回路3,4が生成
する高電圧V+ ,V- を増減制御することで行われる)
ことで、除電に寄与する正負のイオンの生成量を制御す
ることができる。さらに、電極・筐体間無効電流I2+
2-や、電極間無効電流I3 が判れば、放電状態の良否
等を監視することができる。これが、本発明の第1の態
様の基本原理である。
【0099】ところで、(3)〜(6)式を用いて一方
の有効除電電流I1+又はI1-と、一方の電極・筐体間無
効電流I2+又はI2-とを求めるために必要な前記比の値
+,K- は、これらに対応する高電圧V+ ,V- に適
切な微小変動を生ぜしめることであらかじめ所定の一定
値としておくことができる。すなわち、例えば(3),
(5)式を用いる場合(dV+ /dt≫dV- /dtの
場合)において、前記微小時間内で高電圧V+ の時間的
微小変動を示す関数を例えば V+ =A+ ・exp(−t/τ)……(28) とする。ここで、tは時間、Aは時刻t=0における高
電圧V+ の大きさ、τは任意の時定数である。このよう
にすると、dV+ /dt=(−1/τ)・V+ であるか
ら、前記比の値K+ は、定数(=−τ)となり、従っ
て、(3),(6)式は、次のように簡略化される。
【0100】
【数23】
【0101】同様に、(4),(6)式を用いる場合
(dV+ /dt≪dV- /dtの場合)においては、前
記微小時間内で高電圧V- の時間的微小変動を示す関数
を例えば V- =A- ・exp(−t/τ)……(29) とすれば、(4),(6)式は次のように簡略化され
る。
【0102】
【数24】
【0103】従って、前記微小時間内における高電圧V
+ ,V- のいずれか一方に生ぜしめる時間的微小変動を
上記(28),(29)式で示したような指数関数的微
小変動としてやれば、外部接地用抵抗11を流れる電流
Iaや筐体接地用抵抗12を流れる電流Ibの時間的変
化率のみから、上記(3)’〜(6)’式を用いて一方
の有効除電電流I1+又はI1-と、一方の電極・筐体間無
効電流I2+又はI2-とを簡単に求めることができる。
尚、(3)’〜(6)’式における時定数τ(=K+
はK- )は単なる定数であるので、これを省略し、電流
Iaや電流Ibの時間的変化率そのものを、それぞれ有
効除電電流I1+又はI1-と、電極・筐体間無効電流I2+
又はI2-とに相当するものとして求めてもよい。
【0104】尚、詳細は後述するが、前記(3)〜
(6)式における前記比の値K+ ,K-を随時求めるこ
とにより、(3)〜(6)式を直接的に使用して一方の
有効除電電流I1+又はI1-と、一方の電極・筐体間無効
電流I2+又はI2-とを求めることも可能である。
【0105】以上の説明においては、有効除電電流
1+,I1-に加えて、電極・筐体間無効電流I2+,I2-
及び電極間無効電流I3 の全てを求める場合について説
明したが、帯電体の除電を行う上で特に重要なものは、
有効除電電流I1+,I1-であるから、該有効除電電流I
1+,I1-のみを求めるようにしてもよい。この場合に
は、前述したことから明らかなように、前記放電電流検
出用抵抗8,9及び筐体接地用抵抗12は必要ではな
く、これらの抵抗8,9,12の部分を短絡し、外部接
地用抵抗11のみを備えるようにすればよい。これは、
外部接地用抵抗11を流れる電流Iaさえ検出できれ
ば、有効除電電流I1+,I1-を求めることができるから
である。
【0106】また、例えば有効除電電流I1+,I1-に加
えて、電極・筐体間無効電流I2+,I2-のみを求めるよ
うにしてもよい。この場合には、前述したことから明ら
かなように、前記放電電流検出用抵抗8,9は必要では
なく、これらの抵抗8,9,部分を短絡し、外部接地用
抵抗11及び筐体接地用抵抗12のみを備えるようにす
ればよい。これは、それらの抵抗11,12を流れる電
流Ia,Ibさえ検出できれば、有効除電電流I1+,I
1-と電極・筐体間無効電流I2+,I2-を求めることがで
きるからである。
【0107】また、有効除電電流I1+,I1-に加えて、
電極・筐体間無効電流I2+,I2-及び電極間無効電流I
3 の全てを求める場合においても、放電電流検出用抵抗
8,9はのいずれか一方は必要ではなく、いずれか一方
の放電電流検出用抵抗8,9の部分を短絡してもよい。
これは、外部接地用抵抗11及び筐体接地用抵抗12を
流れる電流Ia,Ibさえ検出できれば、有効除電電流
1+,I1-と電極・筐体間無効電流I2+,I2-を求める
ことができ、さらに、いずれか一方の放電電極1,2の
全放電電流IS+,IS-を検出すれば、前記(26),
(27)式のいずれか一方を用いて電極間無効電流I3
を求めることができるからである。
【0108】さらに、有効除電電流I1+,I1-に加え
て、各放電電極1,2における総無効電流(=I2++I
3 及びI2-+I3 )を求めるようにしてもよい。この場
合には、筐体接地用抵抗12は必要ではなく、その抵抗
12の部分を短絡し、外部接地用抵抗11と両放電電流
検出用抵抗8,9のみを備えればよい。これは、外部接
地用抵抗12を流れる電流Iaから求められる各有効除
電電流I1+,I1-を、各放電電流検出用抵抗8,9を流
れる全放電電流IS+,IS-から減算すれば、各放電電極
1,2における総無効電流(=I2++I3 及びI2-+I
3 )求めることができるからである。
【0109】次に、図2を参照して本発明の第2の態様
の基本原理を説明する。
【0110】同図において、この除電装置は、図1の除
電装置と同一構成の放電電極1,2と、高電圧生成回路
3,4と、トランス5,6と、放電電極1,2、高電圧
生成回路3,4及びトランス5を収納した導電材料から
成る筐体7とを備えている。そして、この除電装置にあ
っては、直列に接続された一対の外部接地用抵抗13,
14を備え、これらの抵抗13,14の抵抗13側に
は、正側トランス5の二次側コイルの接地端が接続さ
れ、抵抗14側には、負側トランス6の二次側コイルの
接地端が接続されている。そして、外部接地用抵抗1
3,14の中点は外部接地部10に短絡接続されてい
る。
【0111】また、直列に接続された一対の筐体接地用
抵抗15,16が外部接地用抵抗13,14に並列に接
続され、これらの筐体接地用抵抗15,16の中点は導
電材料からなる筐体7に短絡接続されている。従って、
筐体7は、各トランス5,6の二次側コイルの接地端側
に各別の抵抗15,16を介して接続されている。
【0112】かかる構成の除電装置にあっては、同図を
参照して明らかなように、外部接地用抵抗13,14の
中点に、正側有効除電電流I1+及び負側有効除電電流I
1-の差分の電流Ia(=I1+−I1-)が外部接地部10
から流れる。また、筐体接地用抵抗15,16の中点
に、正側電極・筐体間無効電流I2+及び負側電極・筐体
間無効電流I2-の差分の電流Ib(=I2+−I2-)が筐
体7から流れる。尚、電極間無効電流I3 は外部接地用
抵抗13,14及び筐体接地用抵抗15,16の両者に
流れる。
【0113】ここで、同図に示すように、各外部接地用
抵抗13,14及び各筐体接地用抵抗15,16に流れ
る電流をそれぞれIc,Id,Ie,Ifとすると、キ
ルヒホッフの法則により、 Ia=Ic−Id ……(30) Ib=Ie−If ……(31) となる。従って、各外部接地用抵抗13,14に生じる
電圧の差を検出することで、(30)式に従って電流I
aが検出され、また、各筐体接地用抵抗15,16に生
じる電圧の差を検出することで、(31)式に従って電
流Ibが検出される。
【0114】そして、このように電流Ia,Ibが検出
されれば、前記図1の除電装置について説明した手法と
全く同一の手法により、各有効除電電流I1+,I1-、各
電極・筐体間無効電流I2+,I2-及び電極間無効電流I
3 を求めることができる。尚、この場合、電極間無効電
流I3 を求めるために必要ないずれか一方の放電電極
1,2の全放電電流IS+又はIS-は、前記電流Ic〜I
dを用いて、 IS+=Ic+Ie ……(32) IS-=Id+If ……(33) と表されるので、例えば外部接地用抵抗13及び筐体接
地用抵抗15に生じる電圧の和により全放電電流IS+
検出され、また、外部接地用抵抗14及び筐体接地用抵
抗16に生じる電圧の和により全放電電流IS-が検出さ
れる。あるいは、前記図1の除電装置の場合と同様に放
電電流検出用抵抗を各トランス5,6の二次側コイルに
直列に接続し、それらの放電電流検出用抵抗に生じる電
圧により全放電電流IS+,IS-を検出することも可能で
ある。
【0115】従って、図2の除電装置においても、除電
に寄与する正負のイオンの生成量の制御や放電状態の良
否の監視を行うことができることとなる。これが、本発
明の第2の態様の基本原理である。
【0116】尚、上記の説明においては、有効除電電流
1+,I1-に加えて、電極・筐体間無効電流I2+,I2-
及び電極間無効電流I3 の全てを求める場合について説
明したが、前記図1の除電装置の場合と同様に、有効除
電電流I1+,I1-のみを求めるようにしてもよい。この
場合には、筐体接地用抵抗15,16の両者あるいはい
ずれか一方は必要でなく、例えば筐体接地用抵抗15,
16のいずれか一方の部分を短絡し、あるいは、筐体接
地用抵抗15,16の両者を削除して、外部接地用抵抗
13,14のいずれか一方の抵抗側で筐体7をいずれか
一方のトランス5又は6の二次側コイルの接地端に接続
すればよい。このようにしても、上記(30)式に従っ
て、電流Iaを検出することができ、従って、各有効除
電電流I 1+,I1-を求めることができる。
【0117】また、例えば有効除電電流I1+,I1-に加
えて、電極・筐体間無効電流I2+,I2-のみを求めるよ
うにしてもよい。この場合には、外部接地用抵抗13,
14と筐体接地用抵抗15,16の両者が必要である。
【0118】さらに、有効除電電流I1+,I1-に加え
て、各放電電極1,2における総無効電流(=I2++I
3 及びI2-+I3 )を求めるようにしてもよい。この場
合には、筐体接地用抵抗15,16の両者あるいはいず
れか一方は必要ではなく、例えば筐体接地用抵抗15,
16のいずれか一方の部分を短絡し、あるいは、筐体接
地用抵抗15,16の両者を削除して、外部接地用抵抗
13,14のいずれか一方の抵抗側で筐体7をいずれか
一方のトランス5又は6の二次側コイルの接地端に接続
してもよい。但し、筐体接地用抵抗15,16のいずれ
か一方の部分を短絡した場合には、その短絡した側の放
電電極1又は2については、放電電流検出用抵抗等を用
いて全放電電流IS+又はIS-を検出する必要がある。ま
た、筐体接地用抵抗15,16の両者を削除した場合に
は、筐体7を接続したトランス5又は6側の放電電極1
又は2については放電電流検出用抵抗等を用いて全放電
電流IS+又はIS-を検出する必要がある。そして、他方
の全放電電流IS+又はIS-は、それに対応する側の外部
接地用抵抗13又は14の電圧により検出される。
【0119】次に、図3を参照して本発明の第3の態様
の基本原理を説明する。
【0120】図3において、この除電装置は、図1の除
電装置と同一構成の放電電極1,2と、高電圧生成回路
3,4と、トランス5,6と、放電電極1,2、高電圧
生成回路3,4及びトランス5を収納した筐体7とを備
えている。この場合、筐体7は、プラスチック等の絶縁
材料から成るものである。そして、該除電装置において
は、図1の除電装置と同一の接続構成でもって、外部接
地用抵抗11及び放電電流検出用抵抗8,9が備えられ
ている。
【0121】かかる構成の除電装置にあっては、筐体7
が絶縁材料から成るため、電極・筐体間無効電流は流れ
ず、各放電電極1,2の全放電電流IS+,IS-は、各有
効除電電流I1+,I1-と電極間無効電流I3 とを併せた
ものとなる。そして、この点を除き、図1の除電装置の
場合と同様の手法でもって、各有効除電電流I1+,I 1-
と電極間無効電流I3 とが求められる。
【0122】すなわち、外部接地用抵抗11に生じる電
圧により、両有効除電電流I1+,I 1-の差分の電流Ia
が検出され、それにより、図1の除電装置の場合と全く
同一の手法でもって、各有効除電電流I1+,I1-が求め
られる。また、いずれか一方の放電電流検出用抵抗8又
は9に生じる電圧により検出される一方の放電電極1又
は2の全放電電流IS+又はIS-からそれに対応する有効
除電電流I1+又はI1-を減算することで、電極間無効電
流I3 が求められる。この減算演算は、前記(26)又
は(27)式においてI2+=I2-=0としたものであ
る。
【0123】従って、図3の除電装置においても、除電
に寄与する正負のイオンの生成量の制御や放電状態の良
否の監視を行うことができることとなる。これが、本発
明の第3の態様の基本原理である。
【0124】尚、図1の除電装置について説明したこと
から明らかなように、両有効除電電流I1+,I1-のみを
求める場合には、放電電流検出用抵抗8,9は不要であ
る。また、電極間無効電流I3 を求める場合であって
も、放電電流検出用抵抗8,9のいずれか一方のみを備
えておけば充分である。
【0125】次に、図4を参照して本発明の第4の態様
の基本原理を説明する。
【0126】図4において、この除電装置は、図2の除
電装置と同一構成の放電電極1,2と、高電圧生成回路
3,4と、トランス5,6と、放電電極1,2、高電圧
生成回路3,4及びトランス5を収納した筐体7とを備
えている。この場合、筐体7は、図3の除電装置と同様
に、プラスチック等の絶縁材料から成るものである。そ
して、該除電装置においては、図2の除電装置と同一の
接続構成でもって、一対の外部接地用抵抗13,14が
備えられている。
【0127】かかる構成の除電装置にあっては、図3の
除電装置と同様に電極・筐体間無効電流は流れず、この
点を除き、図2の除電装置の場合と同様の手法でもっ
て、各有効除電電流I1+,I1-と電極間無効電流I3
が求められる。
【0128】すなわち、各外部接地用抵抗13,14に
生じる電圧の差により、両有効除電電流I1+,I1-の差
分の電流Iaが検出され、それにより、図1及び図2の
除電装置の場合と全く同一の手法でもって、各有効除電
電流I1+,I1-が求められる。また、明らかにIS+=I
c、IS-=Idであるので、いずれか一方の外部接地用
抵抗13又は14に生じる電圧により一方の放電電極1
又は2の全放電電流I S+又はIS-が検出され、該全放電
電流IS+又はIS-からそれに対応する有効除電電流I1+
又はI1-を減算することで、電極間無効電流I3 が求め
られる。
【0129】従って、図4の除電装置においても、除電
に寄与する正負のイオンの生成量の制御や放電状態の良
否の監視を行うことができることとなる。これが、本発
明の第4の態様の基本原理である。
【0130】以上説明した本発明の第1乃至第4の態様
の基本原理を基礎として、次に、本発明の第1の態様の
さらに具体的な実施例を図1並びに図5及び図6を参照
して説明する。図5は本実施例の除電装置の回路構成
図、図6は本実施例の除電装置の作動を説明するための
線図である。
【0131】図5を参照して、本実施例の除電装置は、
図1に示した除電装置と基本構成は同一であり、正側及
び負側放電電極1,2と、正側及び負側高電圧生成回路
3,4と、正側及び負側トランス5,6と、導電材料か
ら成る筐体7と、放電電流検出用抵抗8,9と、外部接
地用抵抗11と、筐体接地用抵抗12とが備えられてお
り、これらの接続構成は図1の除電装置と同一である。
尚、各高電圧生成回路3,4の接地部は、それに対応す
るトランス5,6の二次側コイルの接地端に接続されて
いる。また、各高電圧生成回路3,4は、これに後述す
る高電圧指示値信号(電圧信号)を付与することによ
り、該高電圧指示値信号のレベルに比例した正負の高電
圧V+ ,V- を各トランス5,6を介して各放電電極
1,2に生成・付与するものである。
【0132】また、本実施例の除電装置は、外部接地用
抵抗11の電圧により前記両有効除電電流I1+,I1-
差分の電流Iaを検出する有効電流差分検出手段17
と、電流Iaの時間的変化率dIa/dtを求める微分
器(第1の微分手段)18と、筐体接地用抵抗12の電
圧により前記両電極・筐体間無効電流I2+,I2-の差分
の電流Ibを検出する電極・筐体間無効電流差分検出手
段19と、電流Ibの時間的変化率dIb/dtを求め
る微分器(第2の微分手段)20と、前記(1),
(2)の条件を満たすように高電圧生成回路3,4をそ
れぞれ制御しつつ、除電に寄与する正負のイオンの生成
を制御する正側及び負側高電圧制御手段21,22と、
各高電圧制御手段21,22に対して各有効除電電流I
1+,I1-の設定値を与える設定手段である正側及び負側
設定器23,24と、各有効除電電流I 1+,I1-をそれ
ぞれ求める第1及び第2の有効除電電流検出手段25,
26と、各電極・筐体間無効電流I2+,I2-をそれぞれ
求める第1及び第2の電極・筐体間無効電流検出手段2
7,28と、各放電電流検出用抵抗8,9の電圧により
各放電電極1,2の全放電電流IS+,IS-をそれぞれ検
出する正側及び負側放電電流検出手段29,30と、前
記電極間無効電流I3 を求める電極間無効電流検出手段
31と、各有効除電電流I1+,I1-、各電極・筐体間無
効電流I2+,I2-及び電極間無効電流I3 がそれぞれ所
定の設定値を越えたとき、警報を発する警報手段32,
33,34,35,36とを備えている。
【0133】尚、本実施例においては、高電圧制御手段
21,22は、前記(1)の条件において、dV+ /d
t≫dV- /dtとなるように高電圧生成回路3,4を
それぞれ制御する。また、前記の各手段17〜36を構
成する後述の回路は全て筐体7に接地されている。図5
において、筐体7への接地を示すときは、斜線付の□記
号を用いて示した。
【0134】前記有効電流差分検出手段17は、外部接
地用抵抗11の両端にそれぞれ接続された一対のフィル
タ37,37と、これらのフィルタ37,37の出力を
入力とする差動増幅器38とにより構成されている。電
流Iaにより外部接地用抵抗11の両端に生じる電位信
号は、フィルタ37,37によりノイズ成分を除去され
た後、差動増幅器38に入力され、該差動増幅器38
は、それらの電位信号のレベル差、すなわち外部接地用
抵抗11に生じる電圧を所定のゲインでもって増幅して
出力する。これにより、差動増幅器38から両有効除電
電流I1+,I1-の差分の電流Iaに比例したレベルの電
圧信号Vaが得られ、該電流Iaが検出される。
【0135】これと同様に、前記各放電電流検出手段2
9,30は、各放電電流検出用抵抗8,9の両端にそれ
ぞれ接続されたフィルタ対39,40と、各対のフィル
タ39,40の出力を入力とする差動増幅器41,42
とにより構成され、各差動増幅器41,42からそれぞ
れ全放電電流IS+,IS-に比例したレベルの電圧信号V
S+,VS-を得る構成としている。
【0136】また、前記電極・筐体間無効電流差分検出
手段19は、筐体接地用抵抗12の筐体7に接続した一
端と反対側の他端に接続された単一のフィルタ43と、
該フィルタ43の出力を入力とする増幅器44とにより
構成され、増幅器44から両電極・筐体間無効電流
2+,I2-の差分の電流Ibに比例したレベルの電圧信
号Vbを得る構成としている。この場合、筐体接地用抵
抗12、フィルタ43及び増幅器44は筐体7に接地さ
れているので、上記のように単一のフィルタ43と通常
的な増幅器44とを用いて電極・筐体間無効電流差分検
出手段19が構成される。
【0137】尚、前記各フィルタ37、39、40、4
3は、図5に示すように抵抗及びコンデンサから成る同
一構成のものである。
【0138】負側高電圧制御手段22は、後述するよう
に与えられる負側有効除電電流I1-の検出値とその設定
値とを比較する比較器(比較手段)45と、比較器45
の出力から負側高電圧生成回路4の高電圧指示値を示す
負側高電圧指示値信号(電圧信号)VC1- を生成する負
側指示値生成手段46とを備えている。
【0139】比較器45は、負側有効除電電流I1+の検
出値及びその設定値の大小関係に応じて高低2値レベル
の電圧信号を出力するものであり、より詳細には、負側
有効除電電流I1-の検出値が設定値よりも小さいときに
は高レベルの電圧信号を出力し、これと逆の場合には、
低レベルの電圧信号を出力する。
【0140】負側指示値生成手段46は、比較器45の
出力側に接続された抵抗48及びコンデンサ49から成
る時定数回路により構成され、コンデンサ49の電圧を
負側高電圧指示値信号VC1- として生成する。このよう
な構成において、負側高電圧指示値信号VC1- のレベル
は、負側有効除電電流I1-の検出値が設定値よりも小さ
くなると増加し、逆に負側有効除電電流I1-の検出値が
設定値よりも大きくなると減少し、基本的には負側有効
除電電流I1-の検出値が設定値に一致するレベルに収束
するように、抵抗48の抵抗値及びコンデンサ49の容
量により定まる時定数でもって増減する。ここで、上記
時定数は比較的大きめ(本実施例では例えば1秒程度)
に設定されており、その時定数よりも充分短い時間内に
おいては、負側高電圧指示値信号VC1- のレベルは略一
定に維持され、上記の増減は比較的緩やかに行われる。
【0141】本実施例においては、上記のように生成さ
れる負側高電圧指示値信号VC1+ のレベルは負側高電圧
生成回路4が負側放電電極2に付与する高電圧V- の大
きさを規定するものであり、基本的には、負側高電圧指
示値信号VC1- を負側高電圧生成回路4に付与すること
で、該高電圧生成回路4は、負側高電圧指示値信号V
C1- のレベルに比例した大きさの負の高電圧V- を放電
電極2に付与する。ところが、本実施例においては、前
記比較器45や抵抗48及びコンデンサ49から成る時
定数回路の接地レベルは筐体7の電位であるのに対し、
負側高電圧生成回路4の接地レベル(=負側トランス6
の二次側コイルの接地端のレベル)は筐体7の電位と相
違し、それらの接地レベルの電位差分だけ、負側高電圧
指示値信号VC1- のレベルを補正して負側高電圧生成回
路4に付与する必要がある。
【0142】このため、本実施例においては、前記負側
高電圧制御手段22は、上記の補正を行うための加算器
50を備えている。この加算器50は、前記負側高電圧
指示値信号VC1- と、前記負側放電電流検出手段30の
一対のフィルタ40,40のうち、高電圧生成回路4の
接地部側に接続されたフィルタ40の出力信号とが入力
され、それらの高電圧指示値信号VC1- のレベルとフィ
ルタ40の出力信号のレベルとを加算してなる信号を最
終的な負側高電圧指示値信号VC2- として高電圧生成回
路4に付与する。この場合、上記フィルタ40の出力信
号のレベルは、筐体7の電位レベルに対する高電圧生成
回路4の接地部の電位レベルを示すものであり、上記の
加算により得られた負側高電圧指示値信号VC2- を高電
圧生成回路4に付与することで、該高電圧生成回路4
は、負側指示値生成手段46により生成された負側高電
圧指示値信号VC1- のレベルに比例した大きさの負の高
電圧V- を放電電極2に付与する。
【0143】これにより、放電電極2に付与される負の
高電圧V- は、負側有効除電電流I 1-の検出値が設定値
に一致するように制御される。そして、このとき、前記
抵抗48及びコンデンサ49から成る回路の時定数に較
べて充分短い時間内においては略一定で、従って、前記
(2)の条件におけるΔV- ≪V- の関係が満たされる
こととなる。
【0144】正側高電圧制御手段21は、後述するよう
に与えられる正側有効除電電流I1+の検出値及びその設
定値を比較する比較器(比較手段)51と、比較器51
の出力から正側高電圧生成回路3の高電圧指示値を示す
正側高電圧指示値信号(電圧信号)VC1+ を生成する正
側指示値生成手段52と、正側高電圧指示値信号に指数
関数的な微小変動を微小時間づづ繰り返し生ぜしめる指
示値加工手段53と、正側高電圧指示値信号VC1+ に微
小変動を生ぜしめてなる指示値信号VC2+ のレベルを補
正する加算器54とを備えている。
【0145】正側指示値生成手段52は、前記負側指示
値生成手段46と同様に抵抗55及びコンデンサ56か
ら成る時定数回路により構成され、負側の場合と同様
に、比較器51とにより、正側高電圧指示値信号VC1+
を生成する。すなわち、正側指示値生成手段52により
生成される正側高電圧指示値信号VC1+ は、正側有効除
電電流I1+の検出値がその設定値に一致するレベルに収
束するように、抵抗55の抵抗値及びコンデンサ56の
容量により定まる時定数でもって増減する。ここで、上
記時定数は負側指示値生成手段46の時定数と同一(1
秒程度)とされており、その時定数よりも充分短い時間
内においては、正側高電圧指示値信号VC1 + のレベルは
略一定に維持され、上記の増減は比較的緩やかに行われ
る。
【0146】本実施例においては、基本的には、該正側
高電圧指示値信号VC1+ のレベルは正側高電圧生成回路
3は正側放電電極1に付与する高電圧V+ の大きさを規
定するものである。
【0147】指示値加工手段53は、正側全放電電流I
S+を示す前記差動増幅器41の電圧信号VS+のレベルと
前記正側高電圧指示値信号VC1+ のレベルとを比較する
ヒステリシス付比較器57と、該比較器57の出力側に
接続された抵抗58及びコンデンサ59から成る時定数
回路とにより構成されている。この場合、ヒステリシス
付比較器57は、基本的には、電圧信号VS+のレベルが
正側高電圧指示値信号VC1+ のレベルより小さいときに
は高レベルの信号を出力し、正側高電圧指示値信号V
C1+ のレベル以上に達すると低レベルの信号を出力する
ものであるが、一旦、低レベルの信号を出力すると、電
圧信号VS+のレベルが正側高電圧指示値信号VC1+ より
所定のヒステリシス巾だけ小さくなるまでは、低レベル
の信号の出力を継続するものである。また、抵抗58及
びコンデンサ59から成る回路の時定数は、前記正側指
示値生成手段52の時定数よりも充分小さなもの(本実
施例では例えば、0.1秒)とされている。
【0148】指示値加工手段53は、後述するようにか
かる構成により、コンデンサ56の電圧を、前記正側高
電圧指示値信号VC1+ に指数関数的微小変動を生ぜしめ
た正側高電圧指示値信号VC2+ として生成する。
【0149】前記加算器54は、負側の加算器50と同
様に、指示値加工手段53により得られた正側高電圧指
示値信号VC2+ のレベルを正側高電圧生成回路3に対応
するレベルに補正するもので、前記正側放電電流検出手
段29の一対のフィルタ39,39のうち、高電圧生成
回路3の接地部側に接続されたフィルタ39の出力信号
のレベルを正側高電圧指示値信号VC2+ のレベルに加算
し、その加算により得られた信号を最終的な正側高電圧
指示値信号VC3+ として高電圧生成回路3に付与する。
これにより、高電圧生成回路3は、指示値加工手段53
により得られた正側高電圧指示値信号VC2+ のレベルに
比例した大きさの正の高電圧V+ を放電電極1に付与す
る。
【0150】このような正側高電圧制御手段21の構成
において、指示値加工手段53は、正側指示値生成手段
52により生成された正側高電圧指示値信号VC1+ に次
のように指数関数的微小変動を生ぜしめる。
【0151】すなわち、正側高電圧指示値信号VC1+
略一定とみなせる短い時間内において、前記ヒステリシ
ス付比較器57に入力される電圧信号VS+(これは正側
全放電電流IS+に相当する)は、高電圧V+ に比例し、
従って、該電圧信号VS+のレベルは、指示値加工手段5
3により生成される正側高電圧指示値信号VC2+ のレベ
ルに対応したものとなる。そして、該比較器57と抵抗
58及びコンデンサ59からなる時定数回路とにより構
成された指示値加工手段53にあっては、コンデンサ5
9の電圧は、基本的には、電圧信号VS+のレベルが正側
指示値生成手段52により生成された正側高電圧指示値
信号VC1+ のレベルに一致するようなレベルに制御され
るのであるが、このとき、比較器57が前述したような
ヒステリシス特性を有するものであると共に、抵抗58
及びコンデンサ59からなる回路の時定数が小さいた
め、図6に示すように、正側高電圧指示値信号VC1+
レベルが略一定とみなせる時間内においても微小時間づ
つ断続的にコンデンサ59の充放電が繰り返される。そ
して、このとき、コンデンサ59の充放電は、指数関数
的に行われるので、コンデンサ59の電圧は、正側指示
値生成手段52により生成された正側高電圧指示値信号
C1+ に指数関数的な変動を生ぜしめた形の信号とな
り、また、比較器57のヒステリシス巾を比較的小さな
ものとしておくことで、該変動は微小なものとなる。
【0152】これにより、コンデンサ59の電圧は、正
側指示値生成手段52により生成された正側高電圧指示
値信号VC1+ に指数関数的な微小変動を微小時間づつ繰
り返し生ぜしめてなる正側高電圧指示値信号VC2+ とし
て生成され、そのレベルに比例した正の高電圧V+ が放
電電極1に付与される。そして、このとき、正側指示値
生成手段52が生成する正側高電圧指示値信号VC1+
前記負側高電圧指示値信号VC1- と同様にその変化が緩
やかなものであるため、前記(2)の条件におけるΔV
+ ≪V+ の関係と共に、前記(1)の条件におけるdV
+ /dt≫dV - /dtの関係が満たされることとな
る。
【0153】前記各微分器18,20は、それぞれ前記
電流Ia,Ibを示す差動増幅器38の電圧信号Va及
び増幅器44の電圧信号Vbを微分して出力するもの
で、各電流Ia,Ibの時間的変化率dIa/dt,d
Ib/dtに対応したレベルの電圧信号を出力する。こ
の場合、各微分器18,20は積分器付のものであり、
電圧信号Va,Vbに含まれる細かいパルス状のものは
除去されるようになっている。また、各微分器18,2
0の出力は、実際の微分値に対して正負の極性が反転す
るようになっている。
【0154】前記第1の有効除電電流検出手段25は、
微分器18の出力を入力する正のピークホールド器60
により構成され、前記指示値加工手段53により生成さ
れる正側高電圧指示値信号VC2+ のレベルが、指数関数
的に減少する微小時間内における電流Iaの時間的変化
率dIa/dtの最大値に相当するレベルの電圧信号V
1+を前記比較器51に出力する。ここで、図6を参照し
て上記のように正側高電圧指示値信号VC2+ のレベル
が、指数関数的に減少する時間内においては、正の高電
圧V+ は、前記(28)式の形となり、その時間内にお
ける時間的変化率dIa/dtは、前記(3)’式に表
したように、正側有効除電電流I1+の大きさを示すもの
となる。そして、上記のように正側高電圧指示値信号V
C2+ のレベルが、指数関数的に減少する時間は充分に短
い時間であるので、その間では、時間的変化率dIa/
dtは略一定であると考えてよい。従って、前記正のピ
ークホールド器60から出力される電圧信号V1+は、正
側有効除電電流I1+の検出値を示すものとなり、これに
より、該正側有効除電電流I1+が検出される。
【0155】これと同様に、前記第1の電極・筐体間無
効電流検出手段27は、微分器20の出力を入力とする
正のピークホールド器61により構成され、該ピークホ
ールド器61から前記(5)’式に従って、正側電極・
筐体間無効電流I2+の検出値を示す電圧信号V2+が出力
される。
【0156】前記第2の有効除電電流検出手段26は、
前記差動増幅器38により得られる電圧信号Vaのレベ
ル(電流Ia)から前記ピークホールド器60により得
られる電圧信号V1+のレベル(正側有効除電電流I1+
検出値)を減算する減算器62を備えている。この場
合、差動増幅器38の電圧信号Vaは微小変動を伴うも
のであるため、抵抗及びコンデンサから成るフィルタ6
3を介して電圧信号Vaの平均レベルが減算器62に与
えられる。そして、減算器62は、前記(22)式に従
った減算演算を行うことで、負側有効除電電流I1-の大
きさを示すレベルの電圧信号V1-を前記比較器45に出
力する。
【0157】これと同様に、前記第2の電極・筐体間無
効電流検出手段28は、減算器64を備え、該減算器6
4は、前記増幅器44からフィルタ65を介して入力さ
れる電圧信号Vbのレベル(電流Ib)から前記ピーク
ホールド器61から入力される電圧信号V2+のレベル
(正側電極・筐体間無効電流I2+の検出値)を前記(2
3)式に従って減算し、これにより負側電極・筐体間無
効電流I2-の大きさを示すレベルの電圧信号V2-を出力
する。
【0158】前記電極間無効電流検出手段31は、前記
差動増幅器41により得られる電圧信号VS+のレベル
(全放電電流IS+)から、前記ピークホールド器60,
61によりそれぞれ得られる電圧信号V1+,V2+のレベ
ル(正側有効除電電流I1+及び正側電極・筐体間無効電
流I2+の検出値)を減算する減算器66を備えている。
この場合、差動増幅器41の電圧信号VS+は微小変動を
伴うものであるため、抵抗及びコンデンサから成るフィ
ルタ67を介して電圧信号VS+の平均レベルが減算器6
6に与えられる。そして、減算器66は、前記(26)
式に従った減算演算を行うことで、電極間無効電流I3
の大きさを示すレベルの電圧信号V3 を出力する。尚、
このように電極間無効電流I3 を求めるための減算演算
は、差動増幅器42により得られる電圧信号VS-のレベ
ル(全放電電流IS-)から、前記減算器62,64によ
りそれぞれ得られる電圧信号V1-,V2-のレベル(負側
有効除電電流I1-及び負側電極・筐体間無効電流I2-
検出値)を前記(27)式に従って減算することで行う
ようにしてもよい。
【0159】前記正側設定器23は、前記比較器51が
ピークホールド器60の電圧信号V 1+のレベル(正側有
効除電電流I1+の検出値)と比較する設定電圧V1S+
正側有効除電電流I1+の設定値として生成するもので、
図示しない可変抵抗等を用いたボリューム調整操作を行
うことで、任意の設定電圧V1S+ を設定可能に構成され
ている。
【0160】前記負側設定器24は、負側有効除電電流
1-の設定値を正側有効除電電流I 1+に対して適当な割
合(比率)でもって、前記比較器45に設定するもの
で、負側有効除電電流I1-の検出値を示す前記減算器6
2の電圧信号V1-を可変抵抗68により降圧して比較器
45に入力すると共に、正側有効除電電流I1+の検出値
を示すピークホールド器60の電圧信号V1+をそのまま
比較器45に入力する構成とされている。これにより、
比較器45には、負側有効除電電流I1-の設定値が正側
有効除電電流I1+に対して可変抵抗68の抵抗値により
定まる比率でもって設定され、このとき、その比率は可
変抵抗68の抵抗値の調整操作を行うことで任意に設定
可能とされている。
【0161】前記警報手段32は、正側高電圧生成回路
3に前記加算器54から付与される正側高電圧指示値信
号VC3+ のレベルを、その許容最大レベルとしてあらか
じめ設定された最大電圧レベルV+MAXと比較する比較器
69と、VC3+ のレベルが最大電圧レベルV+MAX以上と
なったとき、比較器69の出力に応じて警報を発する警
報器70とにより構成されている。
【0162】これと同様に警報手段33は、比較器71
と警報器72とにより構成され、負側高電圧生成回路4
に前記加算器50から付与される負側高電圧指示値信号
C2 - のレベルがその許容最大レベルとしてあらかじめ
設定された最大電圧レベルV -MAX以上となったとき、比
較器71の出力に応じて警報器72から警報を発する構
成とされている。
【0163】また、前記警報手段34は、正側電極・筐
体間無効電流I2+を示す前記ピークホールド器61の電
圧信号V2+のレベルと、正側全放電電流IS+を示す前記
差動増幅器41の電圧信号VS+を所定の比率でもって降
圧してなる電圧レベルとを比較する比較器73と、V2+
のレベル(正側電極・筐体間無効電流I2+)が電圧信号
S+のレベル(全放電電流IS+)に対して所定の比率以
上となったとき、比較器73の出力に応じて警報を発す
る警報器74とにより構成されている。
【0164】これと同様に警報手段35は、比較器75
と警報器76とにより構成され、前記減算器64の電圧
信号V2-のレベル(負側電極・筐体間無効電流I2-)が
差動増幅器42の電圧信号VS-のレベル(全放電電流I
S-)対して所定の比率以上となったとき、比較器75の
出力に応じて警報器76から警報を発する構成とされて
いる。
【0165】また、前記警報手段36は、電極間無効電
流I3 を示す前記減算器66の電圧信号V3 と正側及び
負側全放電電流IS+,IS-を示す前記差動増幅器41,
42の電圧信号VS+,VS-をそれぞれ所定の比率でもっ
て降圧してなる電圧レベルとをそれぞれ比較する一対の
比較器77,78と、V3 のレベル(電極間無効電流I
3 )がVS+又はVS-のレベル(全放電電流IS+又は
S-)に対してそれぞれ所定の比率以上となったとき、
比較器77又は78の出力に応じて警報を発する警報器
79とにより構成されている。
【0166】尚、前記各警報手段32〜36の警報器7
0,72,74,76,79は、図示しない表示器やラ
ンプ、ブザー等を用いて構成されている。
【0167】また、警報手段34,36には、前記電圧
信号VS+が差動増幅器41から前記フィルタ67を介し
て与えられ、これと同様に、警報手段35,36には、
前記電圧信号VS-が差動増幅器42からフィルタ67と
同一構成の図示しないフィルタを介して与えられる。
【0168】次に、本実施例の除電装置の全体的作動を
説明する。
【0169】本実施例の除電装置においては、まず、正
側設定器23を操作することで、正側有効除電電流I1+
の設定値を示す設定電圧V1S+ が比較器51に設定さ
れ、また、負側設定器24の可変抵抗68の抵抗値を調
整することで、負側有効除電電流I1-の設定値が正側有
効除電電流I1+に対して可変抵抗68の抵抗値により定
まる比率でもって比較器45に設定される。このとき、
可変抵抗68の抵抗値の調整に際しては、正側有効除電
電流I1+の設定値を設定した状態で、本実施例の除電装
置を実際に稼働させる共に、正負のイオンの生成量を両
放電電極1,2の前方で図示しない帯電プレートモニタ
を用いて確認し、正負のイオンの生成量のバランスがと
れるように可変抵抗68の抵抗値の調整する。
【0170】このような設定を行った状態で、除電装置
を起動すると、正側指示値生成手段52は、比較器51
の出力に応じて正側高電圧指示値信号VC1+ を生成す
る。このとき、初期段階においては、比較器51は高レ
ベルん信号を出力し、このため、正側高電圧指示値信号
C1+ は、抵抗55の抵抗値及びコンデンサ56の容量
とにより定まる時定数(1秒程度)でもって比較的緩や
かに増加していく。そして、該正側高電圧指示値信号V
C1+ は、前述したように指示値加工手段53により、該
信号VC1+ に指数関数的微小変動を生ぜしめてなる正側
高電圧指示値信号VC2+ (図6参照)に加工され、さら
に、該信号VC2+ が、そのレベルを加算器54により正
側高電圧生成回路3に適合するレベルに補正された後
に、該高電圧生成回路3に付与される。これにより、正
側放電電極1には、高電圧生成回路3から正側高電圧指
示値信号VC2+ のレベルに比例した正の高電圧V+ が付
与され、放電を開始する。
【0171】また、負側にあっては、負側指示値生成手
段46により、正側高電圧指示値信号VC1+ と同様に初
期段階において緩やかに増加する負側高電圧指示値信号
C1 - が生成され、この信号VC1- が、そのレベルを加
算器50により負側高電圧生成回路4に適合するレベル
に補正された後に、該高電圧生成回路4に付与される。
これにより、負側放電電極2には、高電圧生成回路4か
ら正側高電圧指示値信号VC1- のレベルに比例した負の
高電圧V- が付与され、放電を開始する。
【0172】このような放電が開始すると、各放電電極
1,2には、各有効除電電流I1+,I1-、各電極・筐体
間無効電流I2+,I2-及び電極間無効電流I3 を併せて
なる全放電電流IS+,IS-が流れる。
【0173】この時、両有効除電電流I1+,I1-の差分
の電流Iaが外部接地用抵抗11に流れ、これが、有効
電流検出差分検出手段17により検出されて、その検出
値に相当するレベルの電圧信号Vaが差動増幅器38か
ら微分器18に出力される。そして、微分器18は、電
圧信号Vaを微分することで、電流Iaの時間的変化率
dIa/dtを求め、それをピークホールド器60に出
力する。
【0174】この場合、放電電極1に付与される高電圧
+ は、指数関数的微小変動を生じたものであるため、
電流Ia(電圧信号Va)も上記微小変動に追従するよ
うな微小変動を生じている。そして、前述したように微
分器18は電圧信号Vaを微分値の極性を反転させるも
のであるため、ピークホールド器60は、高電圧V+
指数関数的に微小減少する微小期間T(図6参照)にお
ける電流Iaの時間的変化率dIa/dtに相当するレ
ベルの電圧信号V1+を出力する。また、該期間Tにおい
ては、高電圧V+ は前記(28)式に示すような形で表
される。従って、ピークホールド器60から出力される
電圧信号V1+は、前記(3)’式に従って該期間Tにお
ける正側有効除電電流I1+の検出値を示すものとなり、
該ピークホールド器60により、高電圧V+ が指数関数
的に微小減少する毎に有効除電電流I1+が検出されるこ
ととなる。
【0175】このようにピークホールド器60により得
られる電圧信号V1+は有効除電電流I1+の検出値として
比較器51に与えられる。このため、正側指示値生成手
段52は、有効除電電流I1+の検出値を示す電圧信号V
1+のレベルが、正側設定器23により比較器51に与え
られた有効除電電流I1+の設定値を示す設定電圧V1S +
に合致するようなレベルでもって正側高電圧指示値信号
C1+ を生成する。そして、該信号VC1+ に指示値加工
手段53により指数関数的微小変動を生ぜしめてなる正
側高電圧指示値信号VC2+ が加算器54を介して正側高
電圧生成回路3に付与される。これにより、放電電極1
に付与される高電圧V+ は、有効除電電流I1+がその設
定値に合致するように、換言すれば、有効除電電流I1+
により生成される除電に寄与する正のイオンの生成量が
有効除電電流I1+の設定値で示される設定量になるよう
に、高電圧V+ が制御される。
【0176】また、上記のようにピークホールド器60
により得られた電圧信号V1+(有効除電電流I1+の検出
値)が減算器62に与えられると共に、有効電流差分検
出手段17の差動増幅器38から得られた電圧信号Va
(電流Ia)がフィルタ63を介して減算器62に与え
られ、この時、該減算器62は、前記(22)式に従っ
て減算演算を行うことで、負側有効除電電流I1-の検出
値を示す電圧信号V2-を出力し、これにより有効除電電
流I1-が検出される。そして、該電圧信号V2-は可変抵
抗68を介して比較器45に与えられる。
【0177】このとき、比較器45には、ピークホール
ド器60から電圧信号V1+(有効除電電流I1+の検出
値)も付与されており、このため、負側指示値生成手段
46は、有効除電電流I1-の検出値を示す電圧信号V1-
のレベルが、正側有効除電電流I1+の検出値を示す電圧
信号V1+に可変抵抗68の抵抗値により定まる所定の比
率でもって合致するように負側高電圧指示値信号VC1-
を生成する。そして、該信号VC1- が加算器50を介し
て負側高電圧生成回路4に付与される。これにより、放
電電極2に付与される高電圧V- は、負側有効除電電流
1-が正側有効除電電流I1+に対して所定の比率でもっ
て合致するように、換言すれば、負側有効除電電流I1-
により生成される除電に寄与する負のイオンの生成量が
有効除電電流I1+により生成される除電に寄与する正の
イオンの生成量とバランスするように、高電圧V- が制
御される。尚、一般に、負側有効除電電流I1-と正側有
効除電電流I1+とが同じであっても、正のイオンは負の
イオンに較べて除電に寄与する効果が小さく、このた
め、負側有効除電電流I1-を正側有効除電電流I1+より
も小さく設定することで正負のイオンがバランスする。
【0178】一方、かかる作動時において、正側有効除
電電流I1+の検出の場合と同様に、筐体接地用抵抗12
を流れる電流Ibが電極・筐体間無効電流差分検出手段
19により検出され、さらに、微分器20を介してピー
クホールド器61から前記(5)’式に従って、正側電
極・筐体間無効電流I2+の検出値を示す電圧信号V2+
出力される。さらに、負側有効除電電流I1-の検出の場
合と同様に、電圧信号V2+と増幅器44の電圧信号Vb
とから減算器64により、前記(23)式に従って、負
側電極・筐体間無効電流I2-の検出値を示す電圧信号V
2-が得られる。また、差動増幅器41の電圧信号V
S+(全放電電流IS+)と、ピークホールド器60の電圧
信号V1+(正側有効除電電流I1+の検出値)と、ピーク
ホールド器61の電圧信号V2+(正側電極・筐体間無効
電流I2+の検出値)とから減算器66により、前記(2
6)式に従って、電極間無効電流I3 を示す電圧信号V
3 が得られる。
【0179】そして、前記警報手段34は、ピークホー
ルド器61の電圧信号V2+レベルが差動増幅器41の電
圧信号VS+のレベルに対して所定の比率を越えたとき、
換言すれば、正側電極・筐体間無効電流I2+の全放電電
流IS+に占める割合が異常に高くなったときには、比較
器73の出力に応じて警報器74から警報を発する。
【0180】同様に、警報手段35は、減算器64の電
圧信号V2-と差動増幅器42の電圧信号VS-とを基に、
負側電極・筐体間無効電流I2-の全放電電流IS-に占め
る割合が異常に高くなったときには、比較器75の出力
に応じて警報器76から警報を発する。
【0181】このように警報手段34,35による警報
が発せられる状態は、放電電極1,2と筐体7との絶縁
不良等の原因が考えられ、該警報によりそのような異常
が把握される。
【0182】また、警報手段36は、減算器66の電圧
信号V3 と差動増幅器41の電圧信号VS+とを基に、あ
るいは電圧信号V3 と差動増幅器42の電圧信号VS-
を基に、電極間無効電流I3 の全放電電流IS+又はIS-
に占める割合が異常に高くなったときには、比較器77
又は78の出力に応じて警報器79から警報を発する。
このような警報が発せられる状態は、放電電極1,2間
の漏れ電流がある状態を示し、該警報によりそのような
異常が把握される。
【0183】また、微小変動を生ぜしめた正側高電圧指
示値信号VC2+ のレベルを加算器54により補正してな
る正側高電圧指示値信号VC3+ は、警報手段32に与え
られ、該警報手段32は、正側高電圧指示値信号VC3+
のレベルが最大電圧レベルV+MAX以上となると、比較器
69の出力に応じて警報器70から警報を発する。この
ような警報が発せられる状態は、高電圧V+ を高くして
も有効除電電流I1+がその設定値まで上昇することがで
きない状態であるので、放電電極1の汚れ等の原因が考
えられ、上記警報により、放電電極1の清掃等を使用者
に促すことができる。
【0184】同様に、負側高電圧指示値信号VC2- は警
報手段33に与えられ、該警報手段33は、負側高電圧
指示値信号VC2- のレベルが最大電圧レベルV-MAX以上
となると、比較器71の出力に応じて警報器72から警
報を発する。これにより、放電電極2の清掃等を使用者
に促すことができる。
【0185】以上説明したように、本実施例の除電装置
においては、各有効除電電流I1+,I1-を検出すること
で、除電に寄与する正負のイオンの生成量を把握して、
それらを所望の生成量に制御することができ、従って正
負のイオンバランスを良好なものとして帯電体(図示し
ない)の除電を確実に行うことができる。そして、この
とき、各有効除電電流I1+,I1-は、それらの総量が検
出されるので、その検出を確実に行うことができ、従っ
て、正負のイオンの生成量を確実に所望の生成量に制御
することができる。
【0186】また、各有効除電電流I1+,I1-の検出に
加えて、各電極・筐体間無効電流I 2+,I2-や電極間無
効電流I3 をも検出することで、放電状態の良否や装置
の異常等を的確に監視することができる。
【0187】また、有効除電電流I1+や電極・筐体間無
効電流I2+を検出するために、高電圧指示値信号Vc1+
に生ぜしめる微小変動を指数関数的微小変動としたこと
で、微分器18,20やピークホールド器60,61を
用いた極めて簡単な構成で有効除電電流I1+や電極・筐
体間無効電流I2+を検出することができる。
【0188】尚、本実施例においては、正側高電圧指示
値信号VC1+ に微小変動を生ぜしめて、dV+ /dt≫
dV- /dtの条件を満たすようにしたが、これと逆
に、dV- /dt≫dV- /dtの条件を満たすように
負側高電圧指示値信号VC1- に微小変動を生ぜしめ、本
実施例と同様の微分器やピークホルード器を用いて負側
有効除電電流I1-や負側電極・筐体間無効電流I2-を検
出するようにしてもよい。
【0189】また、本実施例においては、各有効除電電
流I1+,I1-の検出に加えて、各電極・筐体間無効電流
2+,I2-や電極間無効電流I3 をも検出するようにし
たが、各有効除電電流I1+,I1-のみを検出し、あるい
は、各有効除電電流I1+,I 1-と各電極・筐体間無効電
流I2+,I2-のみを検出するようにすることも可能であ
る。例えば各有効除電電流I1+,I1-のみを検出する場
合には、本実施例において、負側放電電流検出手段30
や、電極・筐体間無効電流差分検出手段19、微分器2
0、ピークホールド器61、減算器31,64、警報手
段34〜36を削除すればよい。また、各有効除電電流
1+,I1-と各電極・筐体間無効電流I 2+,I2-のみを
検出する場合には、減算器66や警報手段36を削除す
ればよい。
【0190】また、本実施例においては、放電電流に含
まれる無効電流を各電極・筐体間無効電流I2+,I2-
電極間無効電流I3 とに分けて検出するようにしたが、
それらを併せて各放電電極1,2における総無効電流を
検出するようにすることも可能である。この場合には、
例えば本実施例において、電極・筐体間無効電流差分検
出手段19や微分器20、ピークホールド器61、減算
器64、警報手段34,35等を削除し、差動増幅器4
1の電圧信号VS+(全放電電流IS+)からピークホール
ド器60の電圧信号V1+(有効除電電流I1+)を減算す
る減算器と、差動増幅器42の電圧信号VS-(全放電電
流IS-)から減算器62の電圧信号V1-(有効除電電流
1-)を減算する減算器とを備えれば、それらの減算器
により各放電電極1,2における総無効電流を検出する
ことができる。
【0191】また、本実施例においては、本発明の第1
の態様に対応して筐体7が導電材料からなる場合につい
て説明したが、本発明の第3の態様に対応して筐体が絶
縁材料からなる場合にも本実施例と同様の除電装置を構
成することができる。この場合には、例えば本実施例に
おいて、筐体接地用抵抗12や、電極・筐体間無効電流
差分検出手段19や微分器20、ピークホールド器6
1、減算器64、警報手段34,35を削除し、各高電
圧生成回路3,4を除く差動増幅器38等の回路を任意
の適所に接地すればよい。該接地は、例えば筐体が放電
電極1,2と反対側の面部に金属部分を備える場合に
は、該金属部分に行う。尚、この場合には、減算器66
は、差動増幅器41の電圧信号VS+(全放電電流IS+
からピークホールド器60の電圧信号V1+(有効除電電
流I1+)のみを減算する構成とする。
【0192】また、本実施例においては、高電圧制御手
段21,22や微分手段18,20、有効除電電流検出
手段25,26、電極・筐体間無効電流検出手段27,
28、電極間無効電流検出手段31を回路的に構成した
が、これらをマイクロコンピュータを用いて構成するこ
とも可能であることはもちろんである。
【0193】また、本実施例においては、各高電圧生成
回路3,4により直流の高電圧V+,V- を生成するよ
うにしたが、各トランス5,6の二次側コイルに整流用
のダイオードを接続すれば、各トランス5,6の一次側
に付与する電圧を比較的低周波数(例えば20〜30k
Hz)の交流電圧としてもよい。この場合には、電流I
aやIb、IS1+ 、IS1- は半波の直流となるが、それ
らは、各増幅器38,44,41,42の入力側に設け
たフィルタ37,43,39,40により平滑化するこ
とができ、従って、電流IaやIb、IS1+ 、IS1-
検出して前記各有効除電電流I1+,I1-等を検出するこ
とができる。
【0194】次に、本発明の第2の態様の具体的な実施
例を図2及び図7を参照して説明する。図7は本実施例
の除電装置の回路構成図である。
【0195】本実施例の除電装置は、図2に示した除電
装置と基本構成は同一であり、正側及び負側放電電極
1,2と、正側及び負側高電圧生成回路3,4と、正側
及び負側トランス5,6と、導電材料から成る筐体7
と、一対の外部接地用抵抗13,14と、一対の筐体接
地用抵抗15,16とが備えられており、これらの接続
構成は図2の除電装置と同一である。尚、各高電圧生成
回路3,4は、前述の図5の除電装置のものと同一であ
り、それらの接地部は対応するトランス5,6の二次側
コイルの接地端に接続されている。
【0196】そして、本実施例の除電装置は、前述の図
5の除電装置と同様に高電圧制御手段21,22、微分
手段18,20、有効除電電流検出手段25,26、電
極・筐体間無効電流検出手段27,28、電極間無効電
流検出手段31、設定手段23,24及び警報手段32
〜36を備えている。これらの構成は図5の除電装置の
ものと全く同一であり、ここではその詳細な説明は省略
する。
【0197】一方、本実施例の除電装置は、外部接地用
抵抗13,14の電圧の差により両有効除電電流I1+
1-の差分の電流Iaを検出する有効電流差分検出手段
80と、筐体接地用抵抗15,16の電圧の差により両
電極・筐体間無効電流I2+,I2-の差分の電流Ibを検
出する電極・筐体間無効電流差分検出手段81と、外部
接地用抵抗13及び筐体接地用抵抗15の電圧の和によ
り放電電極1の全放電電流IS+を検出する正側放電電流
検出手段82と、外部接地用抵抗14及び筐体接地用抵
抗16の電圧の和により放電電極2の全放電電流IS-
検出する負側放電電流検出手段83とを備えている。こ
れらの手段80〜83を構成する後述の各回路は筐体7
に接地されている。
【0198】有効電流差分検出手段80は、各外部接地
用抵抗13,14の両端にそれぞれ接続されたフィルタ
対84,85と、各対のフィルタ84,85の出力を入
力とする差動増幅器86,87と、差動増幅器86から
外部接地用抵抗13の電流Icに比例したレベルでもっ
て出力される電圧信号Vcを、差動増幅器87から外部
接地用抵抗14の電流Idに比例したレベルでもって出
力される電圧信号Vdを減算する減算器88とにより構
成され、外部接地用抵抗13,14の電圧の差、すなわ
ち電流Iaに相当するレベルの電圧信号Vaを前記(3
0)式に従って減算器88から得る構成としている。
【0199】これと同様に、電極・筐体間無効電流差分
検出手段81は、各筐体接地用抵抗15,16の筐体7
と反対側の端部にそれぞれ接続されたフィルタ89,9
0と、各フィルタ89,90の出力を入力とする増幅器
91,92と、増幅器91から筐体接地用抵抗15の電
流Ieに比例したレベルでもって出力される電圧信号V
eを、増幅器92から外部接地用抵抗16の電流Ifに
比例したレベルでもって出力される電圧信号Vfを減算
する減算器93とにより構成され、筐体接地用抵抗1
5,16の電圧の差、すなわち電流Ibに比例したレベ
ルの電圧信号Vbを前記(31)式に従って減算器93
から得る構成としている。
【0200】また、正側放電電流検出手段82は、差動
増幅器86の電圧信号Vcと増幅器91の電圧信号Ve
とを加算する加算器94により構成され、正側トランス
5側に接続された外部接地用抵抗13及び筐体接地用抵
抗15の電圧の和、すなわち、正側全放電電流IS+に比
例したレベルの電圧信号VS+を前記(32)式に従って
加算器94から得る構成としている。
【0201】これと同様に、負側放電電流検出手段83
は、差動増幅器87の電圧信号Vdと増幅器92の電圧
信号Vfとを加算する加算器95により構成され、負側
トランス6側に接続された外部接地用抵抗14及び筐体
接地用抵抗16の電圧の和、すなわち、負側全放電電流
S-に比例したレベルの電圧信号VS-を前記(33)式
に従って加算器95から得る構成としている。
【0202】かかる構成の除電装置にあっては、図5の
除電装置と電流Ia,Ib及び全放電電流IS+,IS-
検出手法が相違するだけで、他の作動は、図5の除電装
置と全く同一である。すなわち、各有効除電電流I1+
1-が各有効除電電流検出手段25,26により検出さ
れ、それにより、除電に寄与する正負のイオンの生成量
を把握して、それらを所望の生成量に制御することがで
き、従って正負のイオンバランスを良好なものとして帯
電体(図示しない)の除電を確実に行うことができる。
そして、このとき、各有効除電電流I1+,I1-は、それ
らの総量が検出されるので、その検出を確実に行うこと
ができ、従って、正負のイオンの生成量を確実に所望の
生成量に制御することができる。
【0203】また、各有効除電電流I1+,I1-の検出に
加えて、各電極・筐体間無効電流I 2+,I2-や電極間無
効電流I3 が各電極・筐体間無効電流検出手段27,2
8や電極間無効電流検出手段31により検出され、それ
らの検出値を基に、警報手段32〜36を用いて放電状
態の良否や装置の異常等を的確に監視することができ
る。
【0204】また、有効除電電流I1+や電極・筐体間無
効電流I2+を検出するために、高電圧指示値信号Vc1+
に生ぜしめる微小変動は、正側高電圧制御手段21によ
りを指数関数的微小変動とされるので、前記微分器1
8,20やピークホールド器60,61を用いた極めて
簡単な構成で有効除電電流I1+や電極・筐体間無効電流
2+を検出することができる。
【0205】尚、本実施例においては、正側高電圧指示
値信号VC1+ に微小変動を生ぜしめて、dV+ /dt≫
dV- /dtの条件を満たすようにしたが、図5の除電
装置の場合と同様に、dV- /dt≫dV- /dtの条
件を満たすように負側高電圧指示値信号VC1- に微小変
動を生ぜしめて、負側有効除電電流I1-や負側電極・筐
体間無効電流I2-を検出するようにしてもよい。
【0206】また、各有効除電電流I1+,I1-のみを検
出し、あるいは、各有効除電電流I 1+,I1-と各電極・
筐体間無効電流I2+,I2-のみを検出するようにするこ
とも可能である。例えば各有効除電電流I1+,I1-のみ
を検出する場合には、本実施例において、負側放電電流
検出手段83や、減算器93、微分手段20、電極・筐
体間無効電流検出手段27,28、電極間無効電流検出
手段31、警報手段34〜36を削除すればよい。ま
た、各有効除電電流I1+,I1-と各電極・筐体間無効電
流I2+,I2-のみを検出する場合には、電極間無効電流
検出手段31や警報手段36を削除すればよい。
【0207】また、図5の除電装置の場合と同様に、各
放電電極1,2における総無効電流を検出するようにす
ることも可能である。この場合には、例えば本実施例に
おいて、減算器93や微分手段20、電極・筐体間無効
電流検出手段27,28、警報手段34,35等を削除
し、加算器94の電圧信号VS+(全放電電流IS+)から
第1の有効除電電流検出手段25の電圧信号V1+(有効
除電電流I1+)を減算する減算器と、加算器95の電圧
信号VS-(全放電電流IS-)から第2の有効除電電流検
出手段26の電圧信号V1-(有効除電電流I1-)を減算
する減算器とを備えれば、それらの減算器により各放電
電極1,2における総無効電流を検出することができ
る。
【0208】また、本実施例においては、本発明の第2
の態様に対応して筐体7が導電材料からなる場合につい
て説明したが、本発明の第4の態様に対応して筐体が絶
縁材料からなる場合にも本実施例と同様の除電装置を構
成することができる。この場合には、例えば本実施例に
おいて、筐体接地用抵抗15,16や、減算器93、微
分手段20、電極・筐体間無効電流検出手段27,2
8、警報手段34,35を削除し、各高電圧生成回路
3,4を除く回路を任意の適所に接地すればよい。尚、
この場合には、電極間無効電流検出手段31は、加算器
94の電圧信号VS+(全放電電流IS+)から第1の有効
除電電流検出手段25の電圧信号V1+(有効除電電流I
1+)のみを減算する構成とする。
【0209】また、本実施例においても、高電圧制御手
段21,22や微分手段18,20、有効除電電流検出
手段25,26、電極・筐体間無効電流検出手段27,
28、電極間無効電流検出手段31をマイクロコンピュ
ータを用いて構成することも可能であることはもちろん
である。
【0210】また、本実施例においても、各トランス
5,6の二次側コイルに整流用のダイオードを接続すれ
ば、各トランス5,6の一次側に付与する電圧を比較的
低周波数(例えば20〜30kHz)の交流電圧として
もよい。
【0211】ところで、以上説明した各実施例において
は、前記正側高電圧指示値信号VC1 + に生ぜしめる微小
変動を指数関数的微小変動とし、前記(3)’,
(5)’式に従って電流Ia,Ibの時間的変化率dI
a/dt,dIb/dtにより直接的に正側有効除電電
流I1+及び正側電極・筐体間無効電流I2+を検出するよ
うにしたが、上記微小変動を他の種類の微小変動とし、
前記(3),(5)式における高電圧V+ とその時間的
変化率dV+ /dtとの比の値K+ を用いて正側有効除
電電流I1+及び正側電極・筐体間無効電流I2+を検出す
ることも可能である。次に、このような検出を行う本発
明の実施例を図8及び図9を参照して説明する。図8は
本実施例の除電装置の回路構成図、図9は本実施例の除
電装置の作動を説明するための線図である。
【0212】尚、本実施例においては、本発明の第1の
態様と対応して、前記図1及び図5の除電装置と同じ接
続構成でもって外部接地用抵抗等を備えており、ここで
は、それらの抵抗の図示を省略する。また、図5の除電
装置のものと同一構成のものについては同一の参照符号
を付して説明する。
【0213】図8において、本実施例の除電装置は、図
5の除電装置と同様に放電電極1,2と、高電圧生成回
路3,4と、トランス5,6と、筐体7と、放電電流検
出手段29,30と、有効電流差分検出手段17と、電
極・筐体間無効電流差分検出手段19と、微分器(微分
手段)18,20と、第2の有効除電電流検出手段26
と、第2の電極・筐体間無効電流検出手段27と、電極
間無効電流検出手段31と、負側高電圧制御手段22
と、設定手段23,24と、警報手段32〜36を備え
ている。これらの構成は図5の除電装置のものと全く同
一であり、ここではその詳細な説明は省略する。
【0214】一方、本実施例の除電装置は、図5の除電
装置のものと異なる構成の第1の有効除電電流検出手段
96、第1の電極・筐体間無効電流検出手段97及び正
側高電圧制御手段98を備え、さらに、前記(3),
(5)式における高電圧V+ とその時間的変化率dV+
/dtとの比の値K+ を求める演算手段99を備えてい
る。
【0215】正側高電圧制御手段98は、後述するよう
に有効除電電流検出手段96から与えられる正側有効除
電電流I1+の検出値と前記設定手段23により与えられ
る設定値とを比較する比較器(比較手段)51と、該比
較器51の出力から正側高電圧指示値信号VC1+ を生成
する正側指示値生成手段52と、正側高電圧指示値信号
C1+ に微小変動を生ぜしめてなる正側高電圧指示値信
号VC2+ を生成する指示値加工手段100と、正側高電
圧指示値信号VC2+ のレベルを高電圧生成回路3に適合
するレベルに補正する加算器54とを備えている。ここ
で、比較器51、正側指示値生成手段52及び加算器5
4は図5の除電装置のものと同一構成であり、正側指示
値生成手段52は抵抗55及びコンデンサ56から成る
時定数回路により構成されている。従って、正側指示値
生成手段52により生成される正側高電圧指示値信号V
C1+ のレベルは、図5の除電装置と同様に、正側有効除
電電流I1+がその設定値に一致するように緩やかに増減
するものとなる。
【0216】指示値加工手段100は、正弦波信号を生
成する正弦波発生回路101と、正側指示値生成手段5
2により生成された正側高電圧指示値信号VC1+ と正弦
波発生回路101の出力とを入力とする上下限判定器1
02と、上下限判定器102の出力をサンプル/ホール
ド信号として正弦波発生回路101の出力をサンプルホ
ールドするサンプルホールド器103とにより構成さ
れ、正弦波発生回路101は、正側指示値生成手段52
の時定数に較べて充分短い周期でもって正弦波信号を生
成する。
【0217】上下限判定器102は、正弦波信号のレベ
ルが正側高電圧指示値信号VC1+ のレベルに対して所定
の上限値及び下限値を越える毎にホールド信号をサンプ
ルホールド器103に出力するものであり、これによ
り、サンプルホールド器103からは、正側高電圧指示
値信号VC1+ のレベルが略一定とみなせる微小時間内に
おいて図9に示すような信号VC2+ が出力される。従っ
て、前記上限値及び下限値の巾を正側高電圧指示値信号
C1+ のレベルに較べて充分小さなものに設定しておく
ことで、該信号VC2+ は、正側高電圧指示値信号VC1+
に微小変動を繰り返し生ぜしめた形の正側高電圧指示値
信号VC2+ となり、これが図5の除電装置と同様に前記
加算器54を介して正側高電圧生成回路3に付与され
る。そして、該高電圧生成回路3は、正側高電圧指示値
信号VC2+ に比例したレベルの高電圧V+ を放電電極1
に付与する。
【0218】前記演算手段99は、サンプルホールド器
103から得られる正側高電圧指示値信号VC2+ を平滑
化するフィルタ104と、正側高電圧指示値信号VC2+
を微分する微分器105と、該微分器105の出力を入
力とする正のピークホールド器106と、フィルタ10
4及びピークホールド器106の出力信号のレベルの比
を求める割算器107とにより構成され、ピークホール
ド器106は、正側高電圧指示値信号VC2+ が微小減少
する時間T(図9参照)における正側高電圧指示値信号
C2+ の時間的変化率、すなわち高電圧V+ の時間的変
化率dV+ /dtに相当するレベルの電圧信号を割算器
107に出力する。そして、フィルタ104は、高電圧
+ の平均レベルに相当する正側高電圧指示値信号V
C2+ の平均レベルを割算器107に出力する。
【0219】これにより割算器107は、微小時間T内
における高電圧V+ とその時間的変化率dV+ /dtと
の比の値K+ を示すレベルの電圧信号VK+を生成し、該
比の値K+ が得られることとなる。
【0220】前記第1の有効除電電流検出手段96は、
前記微分器18の出力を入力とするピークホールド器1
08と、該ピークホールド器108の出力及び前記割算
器107の出力を乗算する乗算器109とにより構成さ
れ、ピークホールド器108は、前記図5の除電装置の
場合と同様に、正側高電圧指示値信号VC2+ が微小減少
する時間T(図9参照)における電流Iaの時間的変化
率dIa/dtに相当するレベルの電圧信号を乗算器1
09に出力する。
【0221】これにより、乗算器109は、前記(3)
式に従って、正側有効除電電流I1+を検出し、その検出
値を示すレベルの電圧信号V1+を高電圧制御手段98の
比較器51等に出力する。
【0222】これと同様に、前記第1の電極・筐体間無
効電流検出手段97は、微分器20の出力側に設けられ
たピークホールド器110と乗算器111とにより構成
され、乗算器111から、前記(5)式に従って、正側
電極・筐体間無効電流I2+の検出値を示す電圧信号V2+
を警報手段34等に出力する構成としている。
【0223】このように、本実施例の除電装置において
は、正側高電圧指示値信号VC2+ の微小変動を指数関数
的微小変動とせずに、前記比の値K+ を求めることで、
前記(3),(5)式に従って正側有効除電電流I1+
び正側電極・筐体間無効電流I2+を検出することができ
る。そして、それらの検出値から、前記図5の除電装置
と全く同様にして負側有効除電電流I1-や、負側電極・
筐体間無効電流I2-、電極間無効電流I3 が検出され、
従って、イオンバランスの制御や放電状態の監視等を図
5の除電装置の場合と同様に行うことができる。
【0224】尚、本実施例においては、本発明の第1の
態様に対応させて説明したが、例えば本発明の第2の態
様に対応する図7の実施例においても本実施例と同様の
構成を適用することができる。この場合には、本実施例
における放電電流検出手段29,30、有効電流差分検
出手段17及び電極・筐体間無効電流差分検出手段19
に代えて、図7の実施例における放電電流検出手段8
2,83、有効電流差分検出手段80及び電極・筐体間
無効電流差分検出手段81を備えればよい。
【0225】また、本実施例においては、正側の比の値
+ を求める場合について説明したが、負側の高電圧V
+ に微小変動を生ぜしめて、負側の比の値K- を求める
場合も同様に行うことができる。
【0226】また、本実施例においては、正側高電圧指
示値信号VC1+ に微小変動を生ぜしめるために、正弦波
信号を用いたが、これに限らず、三角波やのこぎり波
等、各種の波形信号を用いることができる。
【0227】また、本実施例においては、筐体7が導電
材料からなる場合について説明したが、前記図5や図7
の除電装置の場合と同様に、筐体7が絶縁材料からなる
場合においても本実施例と同様の除電装置を構成するこ
とができ、さらに、図5や図7の除電装置において説明
したような各種の変形態様が可能である。
【0228】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
によれば、筐体の材質が導電材料及び絶縁材料のいずれ
であっても、外部接地用抵抗等を適切に接続すると共
に、前記(1),(2)の関係を微小時間づづ満たすよ
うに各高電圧生成回路から各放電電極に付与する高電圧
+ ,V- を制御することで、各放電電極に流れる放電
電流のうち、除電に寄与する正負のイオンを生成する正
側及び負側有効除電電流を簡単な構成で検出することが
でき、従って、各有効除電電流を制御することで、除電
に寄与する正負のイオンの生成を制御することができ
る。そして、各有効除電電流は、その総量が検出される
ので、その検出を確実に行うことができ、従って、除電
に寄与する正負のイオンの総生成量を確実に所望通りに
制御することができる。
【0229】さらに、筐体接地用抵抗等を適切に接続す
ることで、筐体が導電材料であるか絶縁材料であるかに
応じて、各電極・筐体間無効電流や電極間無効電流をも
簡単な構成で検出することができ、それらの検出を行う
ことで、放電状態の良否等、除電装置の作動状態を適切
に監視することができる。
【0230】また、各高電圧生成回路の制御に際して
は、各高電圧V+ ,V- の値を指示する各高電圧指示値
を前記微小時間を含む小時間内において略一定となるよ
うに生成すると共に、一方の高電圧指示値に前記微小時
間内において微小変動を生ぜしめることで、比較的簡単
な構成で前記(1),(2)の関係を満たすように各高
電圧V+ ,V- を制御することができ、従って、前述の
効果を奏する除電装置を簡単に構成することができる。
【0231】特に、前記微小変動を指数関数的微小変動
とすることで、外部接地用抵抗の電圧から検出される両
有効除電電流の差分の電流Iaの時間的変化率dIa/
dtを求めれば、その時間的変化率dIa/dtにより
直接的に一方の有効除電電流を検出することができ、各
有効除電電流を検出するための構成を極めて簡単なもの
とすることができる。また、そのような指数関数的微小
変動は、抵抗及びコンデンサからなる極めて簡単な時定
数回路を用いて構成することができる。従って、前述の
効果を奏する除電装置を簡単且つ安価な構成で提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の態様の基本原理を説明するため
の説明図。
【図2】本発明の第2の態様の基本原理を説明するため
の説明図。
【図3】本発明の第3の態様の基本原理を説明するため
の説明図。
【図4】本発明の第4の態様の基本原理を説明するため
の説明図。
【図5】本発明の第1の態様の一実施例の除電装置の回
路構成図。
【図6】図5の除電装置の作動を説明するための線図。
【図7】本発明の第2の態様の一実施例の除電装置の回
路構成図。
【図8】本発明の第1の態様の他の実施例の除電装置の
回路構成図。
【図9】図8の除電装置の作動を説明するための線図。
【符号の説明】
1,2…放電電極、3,4…高電圧生成回路、5,6…
トランス、7…筐体、10…外部接地部、11,13,
14…外部接地用抵抗、12,15,16…筐体接地用
抵抗、17,80…有効電流差分検出手段、18…第1
の微分手段、19,81…電極・筐体間無効電流差分検
出手段、20…第2の微分手段、21,22,98…高
電圧制御手段、25,96…第1の有効除電電流検出手
段、26…第2の有効除電電流検出手段、27,97…
第1の電極・筐体間無効電流検出手段、28…第2の電
極・筐体間無効電流検出手段、29,30,82,83
…放電電流検出手段、31…電極間無効電流検出手段、
46,52…指示値生成手段、53,100…指示値加
工手段、58…抵抗、59…コンデンサ。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正側放電電極及び負側放電電極と、各放電
    電極にそれぞれ二次側コイルの一端を接続してなる正側
    トランス及び負側トランスと、各トランスを介して各放
    電電極に正の高電圧及び負の高電圧を生成・付与する正
    側高電圧生成回路及び負側高電圧生成回路と、前記放電
    電極を外方に向けて該放電電極、前記トランス及び高電
    圧生成回路を収納した導電材料から成る筐体とを備えた
    除電装置において、 前記正側トランス及び負側トランスの二次側コイルの接
    地端である他端を互いに接続せしめると共に、その接続
    部を前記筐体の外部の外部接地部に外部接地用抵抗を介
    して接続し、さらに、両トランスの二次側コイルの接地
    端の接続部に前記筐体を接続し、 各放電電極の放電時に流れる電流のうち、除電に寄与す
    るイオンを生成する正側有効除電電流(I1+) 及び負側
    有効除電電流(I1-)の差(Ia=I1+−I1-)を前記
    外部接地用抵抗に生じる電圧により検出する有効電流差
    分検出手段と、 前記各放電電極に前記各高電圧生成回路により付与され
    る正側高電圧(V+ )及び負側高電圧(V- )の時間的
    変化率(dV+ /dt及びdV- /dt)が 【数1】 の関係を微小時間づづ繰り返し満たし、且つ、該微小時
    間内における前記正側高電圧(V+ )及び負側高電圧
    (V- )の変化量(ΔV+ ,ΔV- )が ΔV+ ≪V+ 及びΔV- ≪V- ……(2) の関係を満たすように各高電圧生成回路を制御する高電
    圧制御手段と、 前記微小時間内において前記有効電流差分検出手段によ
    り得られた両有効除電電流(I1+,I1-)の差(Ia)
    の時間的変化率(dIa/dt)を求める微分手段と、 前記両有効除電電流(I1+,I1-)の一方の有効除電電
    流(I1+又はI1-)を 【数2】 の関係式を用いて求める第1の有効除電電流検出手段
    と、 他方の有効除電電流(I1-又はI1+)を、前記有効電流
    差分検出手段により得られた両有効除電電流(I1+,I
    1-)の差(Ia=I1+−I1-)と前記第1の有効除電電
    流検出手段により得られた正側有効除電電流(I1+) 又
    は負側有効除電電流(I1-)とから減算演算又は加算演
    算により求める第2の有効除電電流検出手段とを備え、 各有効除電電流検出手段により得られた各有効除電電流
    (I1+,I1-)を制御することにより、除電に寄与する
    正負のイオンの生成を制御することを特徴とする除電装
    置。
  2. 【請求項2】前記両トランスの二次側コイルの接地端の
    接続部に前記筐体を筐体接地用抵抗を介して接続し、 各放電電極の放電時に流れる電流のうち、正側放電電極
    及び負側放電電極と前記筐体との間でそれぞれ流れる正
    側電極・筐体間無効電流(I2+)及び負側電極・筐体間
    無効電流(I2-)の差(Ib=I2+−I2-)を前記筐体
    接地用抵抗に生じる電圧により検出する電極・筐体間無
    効電流差分検出手段と、 前記微小時間内において前記電極・筐体間無効電流差分
    検出手段により得られた両電極・筐体間無効電流
    (I2+,I2-)の差(Ib)の時間的変化率(dIb/
    dt)を求める第2の微分手段と、 前記両電極・筐体間無効電流(I2+,I2-)の一方の電
    極・筐体間無効電流(I1+又はI2-)を 【数3】 の関係式を用いて求める第1の電極・筐体間無効電流検
    出手段と他方の電極・筐体間無効電流(I2-又はI2+
    を、前記電極・筐体間無効電流差分検出手段により得ら
    れた両電極・筐体間無効電流(I2+,I2-)の差(Ib
    =I2+−I2-)と前記第1の電極・筐体間無効電流検出
    手段により得られた正側電極・筐体間無効電流(I2+)
    又は負側電極・筐体間無効電流(I2-)とから減算演算
    又は加算演算により求める第2の電極・筐体間無効電流
    検出手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の除
    電装置。
  3. 【請求項3】少なくとも前記両放電電極のうちの一方の
    放電電極の全放電電流(IS+又はI S-)を検出する放電
    電流検出手段と、 該放電電流検出手段により得られた全放電電流(IS+
    はIS-)からこれに対応する前記有効除電電流(I1+
    はI1-)及び電極・筐体間無効電流(I2+又はI2-)を
    減算することにより前記両放電電極間で流れる電極間無
    効電流(I3 )を求める電極間無効電流検出手段とを備
    えたことを特徴とする請求項2記載の除電装置。
  4. 【請求項4】正側放電電極及び負側放電電極と、各放電
    電極にそれぞれ二次側コイルの一端を接続してなる正側
    トランス及び負側トランスと、各トランスを介して各放
    電電極に正の高電圧及び負の高電圧を生成・付与する正
    側高電圧生成回路及び負側高電圧生成回路と、前記放電
    電極を外方に向けて該放電電極、前記トランス及び高電
    圧生成回路を収納した導電材料から成る筐体とを備えた
    除電装置において、 前記正側トランス及び負側トランスの二次側コイルの接
    地端である他端を直列に接続された一対の外部接地用抵
    抗を介して互いに接続すると共に、両外部接地用抵抗の
    中点を前記筐体の外部の外部接地部に接続し、さらに、
    少なくとも一方のトランスの二次側コイルの接地端と前
    記外部接地用抵抗との接続部に前記筐体を接続し、 各放電電極の放電時に流れる電流のうち、除電に寄与す
    るイオンを生成する正側有効除電電流(I1+) 及び負側
    有効除電電流(I1-)の差(Ia=I1+−I1-)を前記
    一対の外部接地用抵抗にそれぞれ生じる電圧の差により
    検出する有効電流差分検出手段と、 前記各放電電極に前記各高電圧生成回路により付与され
    る正側高電圧(V+ )及び負側高電圧(V- )の時間的
    変化率(dV+ /dt及びdV- /dt)が 【数4】 の関係を微小時間づづ繰り返し満たし、且つ、該微小時
    間内における前記正側高電圧(V+ )及び負側高電圧
    (V- )の変化量(ΔV+ ,ΔV- )が ΔV+ ≪V+ 及びΔV- ≪V- ……(2) の関係を満たすように各高電圧生成回路を制御する高電
    圧制御手段と、 前記微小時間内において前記有効電流差分検出手段によ
    り得られた両有効除電電流(I1+,I1-)の差(Ia)
    の時間的変化率(dIa/dt)を求める微分手段と、 前記両有効除電電流(I1+,I1-)の一方の有効除電電
    流(I1+又はI1-)を 【数5】 の関係式を用いて求める第1の有効除電電流検出手段
    と、 他方の有効除電電流(I1-又はI1+)を、前記有効電流
    差分検出手段により得られた両有効除電電流(I1+,I
    1-)の差(Ia=I1+−I1-)と前記第1の有効除電電
    流検出手段により得られた正側有効除電電流(I1+) 又
    は負側有効除電電流(I1-)とから減算演算又は加算演
    算により求める第2の有効除電電流検出手段とを備え、 各有効除電電流検出手段により得られた各有効除電電流
    (I1+,I1-)を制御することにより、除電に寄与する
    正負のイオンの生成を制御することを特徴とする除電装
    置。
  5. 【請求項5】前記両トランスの二次側コイルの接地端と
    前記一対の外部接地用抵抗との接続部にそれぞれ各別の
    筐体接地用抵抗を介して前記筐体を接続し、 各放電電極の放電時に流れる電流のうち、正側放電電極
    及び負側放電電極と前記筐体との間でそれぞれ流れる正
    側電極・筐体間無効電流(I2+)及び負側電極・筐体間
    無効電流(I2-)の差(Ib=I2+−I2-)を前記各筐
    体接地用抵抗に生じる電圧の差により検出する電極・筐
    体間無効電流差分検出手段と、 前記微小時間内において前記電極・筐体間無効電流差分
    検出手段により得られた両電極・筐体間無効電流
    (I2+,I2-)の差(Ib)の時間的変化率(dIb/
    dt)を求める第2の微分手段と、 前記両電極・筐体間無効電流(I2+,I2-)の一方の電
    極・筐体間無効電流(I2+又はI2-)を 【数6】 の関係式を用いて求める第1の電極・筐体間無効電流検
    出手段と、 他方の電極・筐体間無効電流を、前記電極・筐体間無効
    電流差分検出手段により得られた両電極・筐体間無効電
    流(I2+,I2-)の差(Ib=I2+−I2-)と前記第1
    の電極・筐体間無効電流検出手段により得られた正側電
    極・筐体間無効電流(I2+) 又は負側電極・筐体間無効
    電流(I2-)とから減算演算又は加算演算により求める
    第2の電極・筐体間無効電流検出手段とを備えたことを
    特徴とする請求項4記載の除電装置。
  6. 【請求項6】少なくとも前記両放電電極のうちの一方の
    放電電極の全放電電流(IS+又はI S-)を検出する放電
    電流検出手段と、 該放電電流検出手段により得られた全放電電流(IS+
    はIS-)からこれに対応する前記有効除電電流(I1+
    はI1-)及び電極・筐体間無効電流(I2+又はI2-)を
    減算することにより前記両放電電極間で流れる電極間無
    効電流(I3 )を求める電極間無効電流検出手段とを備
    えたことを特徴とする請求項5記載の除電装置。
  7. 【請求項7】正側放電電極及び負側放電電極と、各放電
    電極にそれぞれ二次側コイルの一端を接続してなる正側
    トランス及び負側トランスと、各トランスを介して各放
    電電極に正の高電圧及び負の高電圧を生成・付与する正
    側高電圧生成回路及び負側高電圧生成回路と、前記放電
    電極を外方に向けて該放電電極、前記トランス及び高電
    圧生成回路を収納した絶縁材料から成る筐体とを備えた
    除電装置において、 前記正側トランス及び負側トランスの二次側コイルの接
    地端である他端を互いに接続せしめると共に、その接続
    部を前記筐体の外部の外部接地部に外部接地用抵抗を介
    して接続し、 各放電電極の放電時に流れる電流のうち、除電に寄与す
    るイオンを生成する正側有効除電電流(I1+) 及び負側
    有効除電電流(I1-)の差(Ia=I1+−I1-)を前記
    外部接地用抵抗に生じる電圧により検出する有効電流差
    分検出手段と、 前記各放電電極に前記各高電圧生成回路により付与され
    る正側高電圧(V+ )及び負側高電圧(V- )の時間的
    変化率(dV+ /dt及びdV- /dt)が 【数7】 の関係を微小時間づづ繰り返し満たし、且つ、該微小時
    間内における前記正側高電圧(V+ )及び負側高電圧
    (V- )の変化量(ΔV+ ,ΔV- )が ΔV+ ≪V+ 及びΔV- ≪V- ……(2) の関係を満たすように各高電圧生成回路を制御する高電
    圧制御手段と、 前記微小時間内において前記有効電流差分検出手段によ
    り得られた両有効除電電流(I1+,I1-)の差(Ia)
    の時間的変化率(dIa/dt)を求める微分手段と、 前記両有効除電電流(I1+,I1-)の一方の有効除電電
    流(I1+又はI1-)を 【数8】 の関係式を用いて求める第1の有効除電電流検出手段
    と、 他方の有効除電電流(I1-又はI1+)を、前記有効電流
    差分検出手段により得られた両有効除電電流(I1+,I
    1-)の差(Ia=I1+−I1-)と、前記第1の有効除電
    電流検出手段により得られた正側有効除電電流(I1+)
    又は負側有効除電電流(I1-)とから減算演算又は加算
    演算により求める第2の有効除電電流検出手段を備え、 各有効除電電流検出手段により得られた各有効除電電流
    (I1+,I1-)を制御することにより、除電に寄与する
    正負のイオンの生成を制御することを特徴とする除電装
    置。
  8. 【請求項8】正側放電電極及び負側放電電極と、各放電
    電極にそれぞれ二次側コイルの一端を接続してなる正側
    トランス及び負側トランスと、各トランスを介して各放
    電電極に正の高電圧及び負の高電圧を生成・付与する正
    側高電圧生成回路及び負側高電圧生成回路と、前記放電
    電極を外方に向けて該放電電極、前記トランス及び高電
    圧生成回路を収納した絶縁材料から成る筐体とを備えた
    除電装置において、 前記正側トランス及び負側トランスの二次側コイルの接
    地端である他端を直列に接続された一対の外部接地用抵
    抗を介して互いに接続すると共に、両外部接地用抵抗の
    中点を前記筐体の外部の外部接地部に接続し、 各放電電極の放電時に流れる電流のうち、除電に寄与す
    るイオンを生成する正側有効除電電流(I1+) 及び負側
    有効除電電流(I1-)の差(Ia=I1+−I1-)を前記
    一対の外部接地用抵抗に生じる電圧の差により検出する
    有効電流差分検出手段と、 前記各放電電極に前記各高電圧生成回路により付与され
    る正側高電圧(V+ )及び負側高電圧(V- )の時間的
    変化率(dV+ /dt及びdV- /dt)が 【数9】 の関係を微小時間づづ繰り返し満たし、且つ、該微小時
    間内における前記正側高電圧(V+ )及び負側高電圧
    (V- )の変化量(ΔV+ ,ΔV- )が ΔV+ ≪V+ 及びΔV- ≪V- ……(2) の関係を満たすように各高電圧生成回路を制御する高電
    圧制御手段と、 前記微小時間内において前記有効電流差分検出手段によ
    り得られた両有効除電電流(I1+,I1-)の差(Ia)
    の時間的変化率(dIa/dt)を求める微分手段と、 前記両有効除電電流(I1+,I1-)の一方の有効除電電
    流(I1+又はI1-)を 【数10】 の関係式を用いて求める第1の有効除電電流検出手段
    と、 他方の有効除電電流(I1-又はI1+)を、前記有効電流
    差分検出手段により得られた両有効除電電流(I1+,I
    1-)の差(Ia=I1+−I1-)と前記第1の有効除電電
    流検出手段により得られた正側有効除電電流(I1+) 又
    は負側有効除電電流(I1-)とから減算演算又は加算演
    算により求める第2の有効除電電流検出手段を備え、 各有効除電電流検出手段により得られた各有効除電電流
    (I1+,I1-)を制御することにより、除電に寄与する
    正負のイオンの生成を制御することを特徴とする除電装
    置。
  9. 【請求項9】少なくとも前記両放電電極のうちの一方の
    放電電極の全放電電流(IS+又はI S-)を検出する放電
    電流検出手段と、 該放電電流検出手段により得られた全放電電流(IS+
    はIS-)から前記有効除電電流(I1+又はI1-)を減算
    することにより前記両放電電極間で流れる電極間無効電
    流(I3 )を求める電極間無効電流検出手段とを備えた
    ことを特徴とする請求項7又は8記載の除電装置。
  10. 【請求項10】前記各高電圧生成回路は、前記高電圧制
    御手段から与えられる正側高電圧指示値及び負側高電圧
    指示値に応じた高電圧(V+ ,V- )を生成する回路で
    あって、 前記高電圧制御手段は、前記正側高電圧指示値及び負側
    高電圧指示値を前記微小時間を含む小時間内において略
    一定として生成する正側指示値生成手段及び負側指示値
    生成手段と、 該正側指示値生成手段又は負側指示値生成手段により生
    成された正側高電圧指示値又は負側高電圧指示値に微小
    変動を前記微小時間づづ繰り返し生ぜしめる指示値加工
    手段とを備え、 該指示値加工手段により微小変動を生ぜしめた正側高電
    圧指示値又は負側高電圧指示値をこれに対応する高電圧
    生成回路に付与すると共に、他の高電圧指示値をこれに
    対応する高電圧生成回路に前記負側指示値生成手段又は
    正側指示値生成手段から付与することにより、前記
    (1),(2)の関係を満たすように各高電圧生成回路
    を制御することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか
    に記載の除電装置。
  11. 【請求項11】前記指示値加工手段による前記正側高電
    圧指示値又は負側高電圧指示値の微小変動は、前記
    (3),(4)の関係式における正側高電圧(V+ )と
    その時間的変化率dV+ /dtとの比の値又は負側高電
    圧(V- )とその時間的変化率dV - /dtとの比の値
    が一定となる指数関数的微小変動であり、 前記第1の有効除電電流検出手段は、前記(3),
    (4)の関係式における前記比の値を一定値として、前
    記微分手段により得られた前記時間的変化率(dIa/
    dt)により前記正側有効除電電流(I1+) 又は負側有
    効除電電流(I1-)を求めることを特徴とする請求項1
    0記載の除電装置。
  12. 【請求項12】前記正側指示値生成手段及び負側指示値
    生成手段は、前記正側高電圧指示値及び負側高電圧指示
    値をこれに対応したレベルの指示値信号として生成し、 前記指示値加工手段は、抵抗及びコンデンサから成る時
    定数回路を用いて前記指示値信号のレベルに指数関数的
    微小変動を生ぜしめることを特徴とする請求項11記載
    の除電装置。
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