JPH0878799A - 印刷配線板用銅箔、この銅箔を用いた印刷配線板の製造方法 - Google Patents

印刷配線板用銅箔、この銅箔を用いた印刷配線板の製造方法

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JPH0878799A
JPH0878799A JP21395694A JP21395694A JPH0878799A JP H0878799 A JPH0878799 A JP H0878799A JP 21395694 A JP21395694 A JP 21395694A JP 21395694 A JP21395694 A JP 21395694A JP H0878799 A JPH0878799 A JP H0878799A
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洋 大平
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 層間接続を容易に構成し得る印刷配線板用銅
箔および高密度の配線および実装が可能で、かつ信頼性
の高い層間接続を備えた印刷配線板の製造方法。 【構成】 突起状の導電性バンプ5の先端側が貫挿・対
接する領域の印刷配線板用銅箔4面の酸化層を選択的に
除去しておく。さらに、少なくとも一方の主面が酸化層
化された印刷配線板用銅箔4面に絶縁性の合成樹脂系シ
ート6を積層配置する工程と、積層体を加圧,一体化す
る工程と、前記一体化させた絶縁性の合成樹脂系シート
6層を選択的に除去し、印刷配線板用銅箔4面を選択的
に露出させる工程と、露出させた印刷配線板用銅箔4面
の酸化層を選択的に除去する工程と、酸化層を除去した
面に接続する導体層を合成樹脂系シート6層の選択的除
去部に形成する工程とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は印刷配線板用銅箔および
印刷配線板の製造方法に係り、特に層間接続部を備えた
構成に適した印刷配線板用銅箔および印刷配線板の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】多層型印刷配線板においては、配線パタ
ーン層間の電気的な接続を、次のような手段で行ってい
る。すなわち、絶縁性基板の両面に張られた銅箔を、そ
れぞれ配線パターニングした後、その配線パターニング
面上に絶縁シート(たとえばプリプレグ層)を介して銅
箔を積層,配置し、加熱加圧により一体化する。なお、
印刷配線板の製造に当たっては、絶縁性素材、たとえば
樹脂系プリプレグ層に対する接着性を考慮して、一般的
に、少なくとも一方の主面に粗化処理(黒化処理など)
ないし酸化層形成処理を施した銅箔が使用されている。
【0003】次いで、前記積層体に、たとえばドリルな
どで孔明け加工を施した後、化学メッキ法で孔の内壁面
を金属層化し、さらに電気メッキで厚付けして、内層配
線パターンと外層配線パターンとの配線層間の電気的接
続を行う一方、表面銅箔についての配線パターニングを
行い多層型印刷配線板を得ている。なお、より配線層の
多い多層型印刷配線板の場合は、中間に介挿させる両面
型印刷配線板数を増加する方式で製造できる。
【0004】また、印刷配線板の配線密度を上げるた
め、いわゆるスルホール接続を省略して、電子部品実装
パッドの下で層間接続を行う方式も開発されている。た
とえば、両面銅箔張り基板に、ドリルなどで孔明け加工
を施し、孔内壁面を化学メッキ法により金属層化し、さ
らに電気メッキで厚付けして両面銅箔間の電気的接続を
行う。その後、前記孔に絶縁性樹脂を充填し、硬化後、
研磨により食み出した樹脂を取り除き・平坦面化してか
ら、再度全面に化学メッキ処理および電気メッキ処理を
施す。次いで、両面の導体層を配線パターニングするこ
とにより、部品実装パッドの下に、層間接続を形成した
構成の印刷配線板も知られている。
【0005】さらに、前記層間接続の形成において、メ
ッキ法で導体層を形成する代わりに、ドリル加工による
孔内へ導電性組成物を充填し、硬化させて所要の層間接
続を行うことも試みられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記説明した配線層間
の電気的な接続にメッキ法を利用する印刷配線板の製造
方法においては、次のような不都合な問題がある。すな
わち、従来の配線層間の接続方式においては、配線パタ
ーン(配線パターン化された銅箔)面を対接面とした場
合、接続の信頼性に問題が認められる。つまり、層間接
続部を形成する柱状の導体先端面が、配線パターンの黒
化層ないし酸化層面に対接する形態を採るため、前記層
間接続には界面抵抗のバラツキなどが生じ易く、印刷配
線板としての信頼性に問題が生じる。
【0007】加えて、次ぎのような実用上の問題もあ
る。先ず、メッキ法で層間接続を行う場合は、配線層間
の電気的な接続用の孔明け(穿孔)加工、穿設した孔内
壁面を含めたメッキ処理工程などを要し、印刷配線板の
製造工程が冗長であるとともに、工程管理も繁雑である
という欠点がある。こうした操作上の煩雑化は、コスト
アップを招来するばかりでなく、メッキ処理の繰り返し
によって、結果的に両面導体層が厚くなるので、ファイ
ンパターン化が損なわれるという問題が付随することに
なる。一方、配線層間の電気的な接続用の孔に、導電性
ペーストを印刷などにより埋め込む方法の場合も、前記
メッキ法の場合と同様に孔明け工程を必要とする。しか
も、穿設した孔内に、均一(一様)に導体性ペーストを
流し込み埋め込むことが難しく、電気的な接続の信頼性
に問題があった。
【0008】いずれにしても、前記孔明け工程などを要
することは、印刷配線板のコストや歩留まりなどに反映
し、低コスト化などへの要望に対応し得ないこと、さら
に高密度配線化に伴い、穿設孔の径が比較的小さくなる
と、メッキ法や導電性ペースト充填による信頼性の高い
電気的な接続を達成し難いことなどの欠点がある。特
に、銅箔の黒化処理との接続では、界面抵抗の問題が大
きくクローズアップされ、信頼性に支障がある。
【0009】また、印刷配線板の表裏面に、配線層間接
続用の導電体孔が設置された構成の場合は、導電体孔の
領域に配線を形成,配置し得ないし、加えて電子部品を
搭載することもできないので、配線密度の向上が制約さ
れるとともに、電子部品の実装密度向上も阻害されると
いう問題がある。つまり、従来の製造方法によって得ら
れる印刷配線板は、高密度配線や高密度実装による回路
装置のコンパクト化、ひいては電子機器類の小形化など
の要望に、十分応え得るものといえず、前記コスト面を
含め、実用的により有効な印刷配線板の製造方法が望ま
れている。
【0010】本発明は、上記事情に対処してなされたも
ので、信頼性の高い層間接続を容易に構成し得る印刷配
線板用銅箔および高密度の配線および実装が可能で、か
つ信頼性の高い層間接続を備えた印刷配線板の製造方法
の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る印刷配線板
用銅箔は、少なくとも一方の主面が酸化層があり、配線
パターンニング予定領域で導体との被接続部に相当する
部分の酸化層が選択的に除去されて成ることを特徴とす
る。
【0012】本発明に係る第1の印刷配線板の製造方法
は、基体主面の所定位置に形設され、かつ絶縁性の合成
樹脂系シートを厚さ方向に貫挿して、層間接続部を形成
する突起状の導電性バンプを備えた配線素体に、絶縁性
の合成樹脂系シートを介して、少なくとも一方の主面が
酸化層化された印刷配線板用銅箔を重ね、加圧,一体化
する工程と、前記を印刷配線板用銅箔を配線パターニン
グする工程とを具備する印刷配線板の製造方法であっ
て、前記突起状の導電性バンプの先端側が貫挿・対接す
る領域の印刷配線板用銅箔面の酸化層を選択的に除去し
ておくことを特徴とする。さらに本発明に係る第2の印
刷配線板の製造方法は、少なくとも一方の主面が酸化層
化された印刷配線板用銅箔面に絶縁性の合成樹脂系シー
トを積層配置する工程と、前記積層体を加圧,一体化す
る工程と、前記一体化させた絶縁性の合成樹脂系シート
層を選択的に除去し、印刷配線板用銅箔面を選択的に露
出させる工程と、前記露出させた印刷配線板用銅箔面の
酸化層を選択的に除去する工程と、前記酸化層を除去し
た面に接続する導体層を合成樹脂系シート層の選択的除
去部に形成する工程とを具備することを特徴とする。
【0013】上記発明は、次ぎのような知見に基づいて
なされたものである。すなわち、印刷配線板用銅箔は、
絶縁体層との密着性を上げたり、あるいは耐酸化性を向
上させるため、主面を凹凸状に粗化したり、あるいは亜
鉛層/クロメート処理による酸化層化(酸化層形成)し
てある。そして、通常のスルホールメッキ法で層間接続
を形成する場合は、銅箔の厚さ方向に貫通する孔の内壁
面で電気的な接続を確保し得るが、銅箔の主面に対接す
る形で層間接続を形成したときは、接続抵抗のバラツキ
が生じたりして信頼性に問題があること、また、この接
続抵抗の問題は、対応する銅箔面の酸化層を除去してお
けば、容易に解消し得るという実験的な確認に基づいて
本発明はなされたものである。
【0014】本発明に係る刷配線板用銅箔は、次ぎのよ
うにして製造し得る。すなわち、少なくとも一方の主面
が、たとえば凹凸状に粗化されたり、あるいは亜鉛層/
クロメート処理されたりして酸化層化(酸化層形成)さ
れた厚さ 4〜 100nm程度の電解銅箔を用意する。次い
で、前記電解銅箔の酸化層化面に、形成する配線パター
に対応した領域、すなわち予定もしくは設計する配線パ
ターニングの領域で、かつ導体との被接続部に相当する
部分の酸化層を選択的(部分的)に除去することによっ
て得られる。そして、前記選択的な酸化層の除去は、た
とえばピンを立てた型を用意し、ピン先端を酸化層に位
置決め対接させ機械的に押圧して、ピン先端押圧面の酸
化層を選択的に破壊・除去する。勿論、この酸化層の選
択的な破壊・除去は、前記機械的な手段に限られず、他
の機械的な方法(たとえば選択的な研磨)や化学的な方
法(たとえば選択的なエッチング処理)で行うこともで
きる。また、前記酸化層の選択的な除去は、厳密に配線
パターニングの領域で、かつ導体との被接続部に相当す
る部分のみでなく、たとえば細かい格子状に配置してお
いてもよい。つまり、配線パターニングの設計自由度を
もたせた形態としておいてもよい。なお、この刷配線板
用銅箔は、選択的に除去した部分の酸化を防止するた
め、たとえば金,銀,白金,パラジウム,ロジウムなど
のメッキ層で被覆しておくことが好ましい。
【0015】本発明に係る第1の製造方法において、層
間接続部を形成する突起状の導電性バンプを備えた配線
素体は、基体主面の所定位置に形設された突起状の導電
性バンプが、合成樹脂系シートを厚さ方向に貫挿した構
成を成している。ここで、導電性バンプを形設する基体
としては、たとえば剥離性の良好な合成樹脂シート類,
もしくは導電性シート(箔)などが挙げられる。そし
て、この基体は、作業性の点から1枚のシートであるこ
とがより望ましいが、予めパターン化したものでもよ
く、その形状も特には限定されない。
【0016】前記導電性バンプは、選択的な金属メッキ
などによって形成し得るが、たとえば導電性ペーストな
ど導電性組成物による形成が簡便である。そして、この
ような導電性ペーストとしては、たとえば銀,金,銅,
半田粉などの導電性粉末、これらの合金粉末もしくは複
合(混合)金属粉末と、たとえばポリカーボネート樹
脂,ポリスルホン樹脂,ポリエステル樹脂,フェノキシ
樹脂,フェノール樹脂,ポリイミド樹脂などのバインダ
ー成分とを混合して調製されたものが挙げられる。 ま
た、前記導電性ペーストによる突起状(たとえば円錐状
もしくは柱状体など)の導電性バンプの形設は、たとえ
ば比較的厚いメタルマスクを用いた印刷法により、アス
ペクト比の高い突起を形成でき、その突起の高さ,径,
および分布は、形成する貫通型の導体配線部の構成に応
じて適宜設定される。具体的には最終的に構成する、貫
通型の導体配線部の配置構造などを考慮して決められ、
たとえば合成樹脂系シートが、ガラスクロス入りのBス
テージエポキシ樹脂層の場合、両面側から圧入する形態
のときはBステージエポキシ樹脂層厚の80〜 120%程
度、片面側から圧入する形態のときはBステージエポキ
シ樹脂層厚の 180〜 220%程度の高さが好ましい。な
お、前記突起状の導電性バンプ配置は、たとえば厚さ 5
mm程度のステンレス板の所定位置に、 0.3mmの孔を明け
て成るマスクを筐体の全面に配置し、この筐体内に収容
した導電性ペーストを加圧して、前記マスクの孔から導
電性ペーストを押し出す構成の、いわゆるスタンプ方式
で行うことも可能である。
【0017】前記突起状の導電性バンプが貫挿され、貫
通型配線部(層間接続部)を形成する合成樹脂系シート
としては、たとえば熱可塑性樹脂フイルム(シート)が
挙げられ、その厚さは25〜 300μm 程度が好ましい。こ
こで、熱可塑性樹脂シートとしては、たとえばポリカー
ボネート樹脂,ポリスルホン樹脂,熱可塑性ポリイミド
樹脂,4フッ化ポリエチレン樹脂,6フッ化ポリプロピ
レン樹脂,ポリエーテルエーテルケトン樹脂などのシー
ト類が挙げられる。また、硬化前状態に保持される熱硬
化性樹脂シートとしては、エポキシ樹脂,ビスマレイミ
ドトリアジン樹脂,ポリイミド樹脂,フェノール樹脂,
ポリエステル樹脂,メラミン樹脂,あるいはブタジェン
ゴム,ブチルゴム,天然ゴム,ネオプレンゴム,シリコ
ーンゴムなどの生ゴムのシート類が挙げられる。これら
合成樹脂は、単独でもよいが絶縁性無機物や有機物系の
充填物を含有してもよく、さらにガラスクロスやマッ
ト、有機合成繊維布やマット、あるいは紙などの補強材
と組み合わせて成るシートであってもよい。
【0018】さらに、前記層間接続部を備えた配線素体
は、次のようにして形成し得る。すなわち、突起状の導
電性バンプを形設した基体面へ、合成樹脂系シート主面
を対接させて積層配置し、この積層体の両側に要すれ
ば、当て板として寸法や変形の少ない金属板もしくは耐
熱性樹脂板、たとえばステンレス板,真鍮板、ポリイミ
ド樹脂板(シート),ポリテトラフロロエチレン樹脂板
(シート)を配置して加圧して、突起状の導電性バンプ
先端側を合成樹脂系シートの厚さ方向に貫通させること
により形成できる。
【0019】本発明に係る第2の製造方法において、印
刷配線板用銅箔に積層配置する絶縁性の合成樹脂系シー
トは、前記第1の製造方法で例示したものを同様に使用
し得る。そして、前記積層体の加圧,一体化は、通常の
銅箔張り基板を製造する場合と同様でよく、また絶縁性
の合成樹脂系シート層の選択的な除去は、たとえばドリ
ル加工などの機械的手段、フォトエッチング法など化学
的手段で行われる。さらに、露出させた印刷配線板用銅
箔面の選択的な酸化層の除去は、前記押圧や研磨など機
械的な破壊・除去、あるいは合成樹脂系シート層をマス
クとしたエッチング処理などの手段が挙げられる。ま
た、前記合成樹脂系シート層の選択的除去部に、酸化層
を除去した面と接続する導体層を形成する手段として
は、たとえば化学メッキ法、化学メッキ法,電気メッキ
法の併用、あるいは導電体の埋め込みなどが挙げられ
る。
【0020】
【作用】本発明に係る印刷配線板用銅箔は、層間接続を
成す導体との被接続部領域面の酸化層が、予め選択的に
除去され金属面を露出している。したがって、絶縁体層
を厚さ方向に挿通した層間接続(導体)の先端面が銅箔
面に対接し、いわゆる面接触型の電気的接続部を形成し
た場合でも、電気的に良好な接合が容易に形成される。
つまり、界面抵抗の問題が大幅に改善されるので、信頼
性の高い層間接続の形成が可能となる。一方、酸化層を
選択的に除去した領域以外の領域面の酸化層は、相互で
積層体を形成する絶縁性の樹脂系シート層に対して良好
な密着性を呈する。したがって、たとえば熱・冷サイク
ルなどにおいても、剥離・破損など起こす恐れのない印
刷配線板として機能することになる。
【0021】本発明に係る第1の印刷配線板の製造方法
によれば、配線層間を電気的に接続する層間接続部は、
層間絶縁層を成す合成樹脂系シートの可塑状態化など
と、支持基体面の先端の尖った導電性バンプの圧入とに
よって、確実に信頼性の高い配線層間の電気的な接続が
達成される。つまり、層間接続用孔の穿設工程の省略な
ど、プロセスの簡易化を図りながら、導電性バンプが酸
化層の除去された銅箔面に対接するので、信頼性の高い
電気的な接続を形成し得る。さらに具体的には、前記印
刷配線板用銅箔の作用に基づいて、微細な配線パターン
層間の接続が、高精度に、かつ高い信頼性で達成でき
る。また、前記配線パターン層間の電気的な接続に当た
り、接続孔の形設も不要となるので、その分高密度配線
および高密度実装の可能な印刷配線板を低コストで製造
することが可能となる。
【0022】本発明に係る第2の印刷配線板の製造方法
によれば、前記第1の製造方法の場合と同様に、層間接
続を成す導体の先端面は、酸化層の除去された銅箔面に
対接するので、信頼性の高い電気的な接続を形成し得
る。
【0023】
【実施例】
実施例1 図1 (a)および (b)は本実施例の実施態様を模式的に示
したものである。
【0024】先ず、クロメート被膜層が一主面に形成さ
れた厚さ35μm の電解銅箔(商品名:EC-3,三井金属鉱
業KK製)1を用意し、この電解銅箔1両主面に、図1
(a)に断面的に示すごとく、ドライフィルムタイプのフ
ォトレジスト2,2′をそれぞれラミネートした。次い
で、前記クロメート被膜層が形成されている一主面側の
フォトレジスト2を、ネガマスクを介して選択的に露光
し、現像して、図1 (b)に断面的に示すごとく、層間接
続を形成する予定領域の電解銅箔面1を露出3させた。
その後、 5%塩酸水溶液をエッチング液として、前記電
解銅箔1面にエッチング処理を施して、露出3面のクロ
メート被膜層を選択的に除去した。なお、このクロメー
ト被膜層の選択的な除去においては、下側の銅箔面も薄
く除去されて新生面を露出した。次に、アルカリ水溶液
で処理して、前記フォトレジスト2,2′をそれぞれ剥
離・除去し、配線パターンニング予定領域で、かつ導体
との被接続部に相当する部分の酸化層が選択的に除去さ
れて成る印刷配線板用銅箔を得た。
【0025】実施例2 図2 (a)〜 (d)は本実施例の実施態様を模式的に示した
ものである。
【0026】前記実施例1で得た印刷配線板用銅箔4を
用意する一方、前記印刷配線板用銅箔4の選択的に露出
した新生面に対応した位置に直径 0.3mmの孔が形設され
たメタルスクリーンを用意した。そして、前記印刷配線
板用銅箔4面に、メタルスクリーンを位置合わせ・配置
して、銀粉末を主成分と下エポキシ樹脂バインダー系の
導電性ペーストを印刷した。その後、70℃で仮乾燥して
から、前記メタルスクリーンを同一位置に位置合わせ・
配置して、導電性ペーストの印刷,70℃での仮乾燥を 3
階繰り返し、図2 (a)に断面的に示すごとく、高さ 200
μm 程度の円錐状の導電性バンプ5を形成してから、さ
らに、 180℃で加熱して導電性バンプ5を硬化させた。
【0027】次いで、前記印刷配線板用銅箔4の導電性
バンプ5形成面に、図2 (b)に断面的に示すごとく、ガ
ラスクロス厚 100μm のガラスエポキシ系プリプレグ
(商品名: TLP-551,東芝ケミカルKK製)6を位置合わ
せ・積層配置し、90℃に加熱した状態で、シリコーンゴ
ム層のような弾性体を介して押圧(プレス)した。この
押圧(プレス)加工によって、前記導電性バンプ5先端
部が、ガラスエポキシ系プリプレグ層6を貫挿し、かつ
印刷配線板用銅箔4およびガラスエポキシ系プリプレグ
層6が密着した積層体が得られた。
【0028】前記積層体のガラスエポキシ系プリプレグ
層6を貫挿した導電性バンプ5先端露出面に、別途用意
した実施例1で得た印刷配線板用銅箔4′を位置合わせ
・積層配置し、真空型加熱加圧プレスを用いて、 170
℃,40kg/cm2 (樹脂圧)でプレスした。このプレス加
工によって、図2 (c)に断面的に示すような、両面銅箔
4,4′張り積層板を得た。つまり、ガラスエポキシ系
プリプレグ層6から形成された絶縁体層6′を貫通する
層間接続部5′で電気的に接続され、かつ前記層間接続
部5′に対応する両面銅箔4,4′面が、選択的に酸化
層が除去されている構成の両面銅箔4,4′張り積層板
を作成した。その後、前記両面銅張り積層板の両面銅箔
4,4′に、いわゆるフォトエッチング処理を施して、
図2 (d)に断面的に示すような、両面配線板を得た。
【0029】上記両面配線板について、常套的な各種の
試験・評価を行ったところ、ビア当たりの抵抗値が 5〜
10 mΩ、シリコーンオイルにて調温したバスで、 260
℃,5sec.〜室温, 10sec.でのホットオイルテストで
は 100サイクル後の抵抗値変化が 5%以内であった。ま
た、前記両面配線板の製造工程において、作成した積層
板の両面銅箔4,4′の密着強度を、ピール強度測定用
パターンの形で測定したところ 1.8kg/cmの強度を示
し、さらに 155℃,240hの加速劣化試験後においても
1.2kg/cmの強度を示した。
【0030】比較のため、前記両面銅箔4,4′張り積
層板の作成に当たり、印刷配線板用銅箔4,4′の酸化
層を選択的に除去しなかった場合(比較例1)は、ビア
当たりの抵抗値が20〜40 mΩ、ホットオイルテストでは
100サイクル後の抵抗値変化が 150%に上昇していた。
また、印刷配線板用銅箔4,4′の酸化層を全面除去し
た場合(比較例2)は、ピール強度測定で 1.5kg/cmの
強度を示したが、 155℃,240hの加速劣化試験後におい
ては0.25kg/cmに低下していた。
【0031】実施例3 図3 (a)〜 (i)および図4 (a)〜 (d)は、本実施例の実
施態様を模式的に示したものである。
【0032】先ず、両面にクロメート被膜層が形成され
た厚さ35μm の電解銅箔(商品名:EC-A3)1,1′、
エポキシ樹脂系シート(商品名: AS-3000,日立化成KK
製)7を用意し、エポキシ樹脂系シート7の両面に電解
銅箔1,1′をそれぞれ熱圧着・硬化させて、図3 (a)
に断面的に示すような両面銅箔張り板を作成した。次い
で、前記両面銅箔張り板の両銅箔1,1′面に、図3
(b)に断面的に示すごとく、ドライフィルムタイプのフ
ォトレジスト2,2′をラミネートし、一方のフォトレ
ジスト2層をネガマスクを介して露光した。その後、現
像処理を施しして、層間接続部を形成する領域のフォト
レジスト2を選択的に除去し、図3 (c)に断面的に示す
ごとく、電解銅箔1のクロメート被膜層を選択的に露出
させた。
【0033】次に、前記露出させた電解銅箔1のクロメ
ート被膜層領域を、選択的にエッチング除去して電解銅
箔1を穴明けし、図3 (d)に断面的に示すように、下地
のエポキシ樹脂系シート7面を選択的に露出させた。そ
の後、アルカリ水溶液を用いて前記フォトレジスト2,
2′を剥離・除去してから(図3 (e))、70℃に過温し
た過マンガン酸カリ水溶液でエッチング処理して、前記
露出したエポキシ樹脂系シート7面領域を、選択的に酸
化分解させて、図3 (f)に断面的に示すごとく、対向す
る電解銅箔1′面を選択的に露出させた。この選択的に
露出させた電解銅箔1′面を、次亜塩素酸ソーダを主成
分とするアルカリ水溶液で処理し、前記電解銅箔1′の
露出面を黒化処理(粗面化)した後、塩酸10%水溶液で
処理して、黒化処理面を還元して銅の粗面を露出させ、
この露出粗面に化学メッキ法によって厚さ 0.1μm の白
金層8を被着形成した(図3 (g))。
【0034】次いで、常套的な手段によって、触媒付
与,化学銅メッキ,電気銅メッキなどの各処理を施し
て、前記白金層8面を含む電解銅箔1,1′の全面に、
図3 (h)に断面的に示すごとく、厚さ20μm の銅メッキ
層9,9′を被着形成して、層間接続10を備えた両面銅
箔張り板を得た。前記作成した層間接続10を備えた両面
銅箔張り板の両面に、再びドライフィルムタイプのフォ
トレジスト2,2′をラミネートし、一方のフォトレジ
スト2層をネガマスクを介して露光した。その後、現像
処理を施して、エッチングレジストパターニングした
後、銅メッキ層9および電解銅箔1を選択的にエッチン
ク除去してから、フォトレジスト2,2′を剥離・除去
して、図3 (i)に断面的に示すような片面配線パターン
基板を得た。
【0035】一方、厚さ 0.6mmのガラス・エポキシ樹脂
系絶縁基板 11aの両面に、配線パターニング 11bしたコ
ア基板11を用意し、図4 (a)に断面的に示すように、こ
のコア基板11の両面側に、それぞれ厚さ 100μm のガラ
ス・エポキシ樹脂系プリプレグを介して、前記片面配線
パターン基板を位置決め,積層配置した。そして、この
積層配置した積層体を、真空型加熱加圧プレス装置にセ
ットし、 170℃,40kg/cm2 (樹脂圧)で加圧・加熱成
型して、図4 (b)に断面的に示すような、6層両面銅箔
張り板を得た。
【0036】次ぎに、前記6層両面銅箔張り板につい
て、ドリル加工を施し、所定位置に両面間を貫通する穴
12を形設してから、いわゆるスルホールメッキ処理を行
って、図4 (c)に断面的に示すような、スルホール接続
を形成した6層両面銅箔張り板を得た。その後、両面の
銅箔1′などについて、常套的な手段で、所要のパター
ニング処理を行って、図4 (d)に断面的に示すような、
表層IVH (インターステシャル・ビア・ホール)6層両
面銅箔張り板を得た。このようにして製造した印刷配線
板は、前記片面配線パターン基板(図3 (i)参照)が備
えている層間接続10(ビア)内もエポキシ樹脂で充填さ
れており、この領域面上に半田パッドを形成することが
可能であった。
【0037】上記6層両面配線板について、常套的な各
種の試験・評価を行ったところ、ビア当たりの抵抗値が
5〜10 mΩ、シリコーンオイルにて調温したバスで、 2
60℃,5sec.〜室温, 10sec.でのホットオイルテスト
では 100サイクル後の抵抗値変化が 5%以内であった。
また、前記6層両面配線板の製造工程において、作成し
た片面配線パターン基板の両面銅箔4,4′の密着強度
を、ピール強度測定用パターンの形で測定したところ
1.8kg/cmの強度を示し、さらに 155℃,240hの加速劣
化試験後においても 1.2kg/cmの強度を示した。
【0038】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものでなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、いろいろ
変形して実施することも可能である。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、配線パターン層間の安
定した電気的な接続が容易、かつ確実に確保し得るばか
りでなく、絶縁体に対する良好な密着性もしくは一体性
も保持された印刷配線板の提供が可能となる。つまり、
信頼性の高い層間接続の形成・保持が図られるととも
に、加速劣化試験においてもピル強度の低下が少ない信
頼性の高い印刷配線板を歩留まりよく提供し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る印刷配線用銅箔の製造方法例を模
式的に示すもので、 (a)は銅箔面にフォトレジスト層を
配置した状態を示す断面図、 (a)はフォトレジスト層を
パターニングした状態を示す断面図。
【図2】本発明に係る印刷配線の製造方法の実施態様例
を模式的に示すもので、 (a)は銅箔面に突起状の導電性
バンプを設けた状態を示す断面図、 (b)は突起状の導電
性バンプを設けた銅箔面に合成樹脂系シートを配置した
状態を示す断面図、 (c)は合成樹脂系シートを挿通した
導電性バンプ先端部に電気的に接続して銅箔を一体化さ
せた状態を示す断面図、 (d)は両面の銅箔をパターニン
グした状態を示す断面図。
【図3】本発明に係る印刷配線の製造方法の他の実施態
様例を模式的に示すもので、(a)は絶縁体層の両面に銅
箔を張り合わせた状態を示す断面図、 (b)は銅箔面にフ
ォシレジスト層を配置した状態を示す断面図、 (c)は一
方のフォシレジスト層をパターニングした状態を示す断
面図、 (d)は一方の銅箔面エッチングした状態を示す断
面図、 (e)は両面のフォシレジスト層を剥離・除去した
状態を示す断面図、 (f)はパターニングした銅箔をマス
クとして絶縁体層を選択的に除去した状態を示す断面
図、 (g)は絶縁体層の選択的な除去で露出した面に白金
層をメッキで形成した状態を示す断面図、 (h)は両面に
銅メッキ層を形成した状態を示す断面図、 (i)は片面配
線パターニングした状態を示す断面図。
【図4】図3 (i)に図示した片面配線パターン板を用い
る多層印刷配線の製造方法の実施態様例を模式的に示す
もので、 (a)はコア基板の両面絶縁体層を介して片面配
線パターン板に積層配置した状態を示す断面図、 (b)は
加熱加圧・一体化した状態を示す断面図、 (c)はスルホ
ール導体層を設けた状態を示す断面図、 (d)は両面パタ
ーニングした状態を示す断面図。
【符号の説明】
1,1′……酸化層付き電解銅箔 2,2′……フ
ォトレジスト層 3……電解銅箔の露出面 4,4′……印刷配線用
銅箔 5……導電性バンプ 5′,10……層間
接続部 6…合成樹脂系シート(プリプレグ層)
7……エポキシ樹脂系シート 8……白金層
9……銅メッキ層 11……コア配線基板
11a……絶縁基板 11b……配線パターン
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05K 3/46 G 6921−4E

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方の主面が酸化層があり、
    配線パターンニング予定領域で導体との被接続部に相当
    する部分の酸化層が選択的に除去されて成ることを特徴
    とする印刷配線板用銅箔。
  2. 【請求項2】 基体主面の所定位置に形設され、かつ絶
    縁性の合成樹脂系シートを厚さ方向に貫挿して、層間接
    続部を形成する突起状の導電性バンプを備えた配線素体
    に、絶縁性の合成樹脂系シートを介して、少なくとも一
    方の主面が酸化層化された印刷配線板用銅箔を重ね、加
    圧,一体化する工程と、前記印刷配線板用銅箔を配線パ
    ターニングする工程とを具備する印刷配線板の製造方法
    であって、 前記突起状の導電性バンプの先端側が貫挿・対接する領
    域の印刷配線板用銅箔面の酸化層を選択的に除去してお
    くことを特徴とする印刷配線板の製造方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも一方の主面が酸化層化された
    印刷配線板用銅箔面に絶縁性の合成樹脂系シートを積層
    配置する工程と、前記積層体を加圧,一体化する工程
    と、前記一体化させた絶縁性の合成樹脂系シート層を選
    択的に除去し、印刷配線板用銅箔面を選択的に露出させ
    る工程と、前記露出させた印刷配線板用銅箔面の酸化層
    を除去する工程と、前記酸化層を除去した面に接続する
    導体層を合成樹脂系シート層の選択的な除去部に形成す
    る工程とを具備することを特徴とする印刷配線板の製造
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008205014A (ja) * 2007-02-16 2008-09-04 Fujitsu Ltd 配線基板の製造方法
JP2015088717A (ja) * 2013-10-30 2015-05-07 サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. 印刷回路基板およびその製造方法
CN114641141A (zh) * 2020-12-16 2022-06-17 深南电路股份有限公司 电路板的制作方法、电路板及电子装置

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