JPH0879003A - 弾性表面波装置および弾性表面波装置を用いた通信装置 - Google Patents

弾性表面波装置および弾性表面波装置を用いた通信装置

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JPH0879003A
JPH0879003A JP20954694A JP20954694A JPH0879003A JP H0879003 A JPH0879003 A JP H0879003A JP 20954694 A JP20954694 A JP 20954694A JP 20954694 A JP20954694 A JP 20954694A JP H0879003 A JPH0879003 A JP H0879003A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、MELを発生させずに電極幅
を増大させ、UHF帯以上の高周波帯で動作可能な新規
な弾性表面波装置の構造を提供することにある。また、
従来、高周波の通信装置に必要であったダウンコンバー
ト回路が不要な、より低コストな通信装置を実現するこ
とにある。 【構成】すだれ状電極の極性を考慮しない電極周期を
L、電極幅をm、電極間の最短空隙幅をsが、n、kを
自然数としたとき、 s+m=(2n+1)L/(4k) の関係を満たすような電極構造とする。さらに、この弾
性表面波装置を通信装置の復調装置に用いる。 【効果】本発明によれば、MELを発生させずに電極幅
を増大させた、UHF帯以上で動作が可能な弾性表面波
装置が得られる。また、本発明の弾性表面波装置を用い
ることにより、従来必要であったダウンコンバート回路
が不要となるため、回路の簡略化が達成でき、より低コ
ストな通信装置が実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、弾性表面波装置及び弾
性表面波装置を用いた通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、通信装置の通信方式として、雑音
に強く秘匿性に優れたスペクトラム拡散(以下SSとい
う)通信方式が注目されている。
【0003】一般に、SS通信方式において、送信信号
となるSS信号は、伝達すべき情報をベースバンド信号
で変調した狭い周波数帯域の搬送波を、予め決められて
いるビットレートの高い所定の符号系列でSS変調をか
けることにより、極めて広い周波数帯域に拡散した信号
として作り出される。
【0004】このようなSS通信方式においては、例え
ば、擬似雑音(以下PNという)符号系列を用いて、直
接変調方式によりSS変調が行なわれた信号を受信する
場合に、そのSS信号を復調する復調装置は、送信装置
でSS変調するときに用いたPN符号と同じPN符号を
用い、受信したSS信号がこのPN符号と一致した場合
のみに情報ビット信号として取り出すように構成されて
いる。
【0005】このように所定の符号によりSS変調がか
けられたSS信号は、通常の通信方式における周波数帯
域に比べてかなり広い範囲の周波数帯域となるので、雑
音に強くなるとともに、電力スペクトル密度が低くなっ
て信号秘匿性に優れているので傍受されにくくなる等の
利点がある。また、PN符号等の所定の符号を用いてS
S変調及びSS復調を行なう方式であるので、通常の通
信方式のように、混信を避けるための周波数の割当てと
いう概念がなくなり、通信局の増加に伴う割当て周波数
不足の問題が解消されるという利点がある。
【0006】だが、通常、SS通信方式に用いる通信装
置には、ICを用いた大規模な回路が必要となり、非常
にコストが高くなるため、その応用範囲は、軍事通信用
あるいは衛星通信用に限られていた。
【0007】簡単な構成で低コスト化が図れ、かつ信号
処理の高速化が図れる、SS方式に用いる通信装置とし
て、例えば、特開平4−346528号公報に示される
ように、マッチドフィルタ及びこのマッチドフィルタか
らの相関ピークの出力をPN符号の1周期分だけ遅延さ
せる遅延回路に弾性表面波装置を用いてSS信号を復調
する復調装置が挙げられる。
【0008】また、この復調装置に用いる弾性表面波装
置として、例えば、1973年超音波シンポジウム 講
演論文集(1973 ULTRASONICS SYM
POSIUM proceedings)の第407頁
から409頁(p.407−p.409)に記載されて
いるように、電極がある部分と無い部分の表面波に対す
る音響インピ−ダンスの違いによる反射(Mass−E
lectrical−Loading,以下MELとい
う)を抑圧するために、電極線幅と電極間の空隙部幅と
をそれぞれフィルタ中心周波数における表面波波長の1
/8とした、いわゆるスプリットコネクト型の弾性表面
波装置がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の通信装置で
は、SS信号の周波数帯域が100〜150MHzであ
ることが好ましく、図14に示すように、周波数帯域を
UHF帯以上(この場合は、例として中心周波数を2.
4GHzとしている)として、SS通信を行なう場合に
は、マッチドフィルタとして用いる弾性表面波装置及び
遅延回路21として用いる弾性表面波装置がUHF帯以
上の信号に対応できないために、受信したGHz帯のS
S信号を低域(この場合は、例としてMHz帯)に変換
してから、マッチドフィルタ35によりPN符号との相
関出力に変換し、この信号と遅延回路36を通過した1
ビット前の信号とをミキサー部37で乗算処理して復調
し、ホールド波形整形回路38でデジタル方形波の変換
をしなけらばならない。従って、周波数帯域をUHF帯
以上とする通信装置には、SS信号を低域に変換するダ
ウンコンバート回路33が必要になる。
【0010】しかし、ダウンコンバート回路33は、発
振器を必要とし、この発振器がコストアップにつなが
り、小型化の妨げになるとともに、変調装置と復調装置
とを備えた通信装置においては、このダウンコンバート
回路33が、変調装置でSS変調を施すときの妨害源と
なってしまう。
【0011】一方、マッチドフィルタとして用いる弾性
表面波装置をUHF帯以上の信号に対応できるようにす
れば、上記ダウンコンバート回路33は不要になるのだ
が、上記従来のスプリットコネクト型の電極では、フィ
ルタの中心周波数が高い場合は、電極線幅が細くなる。
例えば、中心周波数が2.4GHzの中心周波数のフィ
ルタをつくろうとすれば、電極線幅を0.2μm以下と
しなければならず、現在の通常のホトリソグラフィ技術
では製造が困難である。また、電極構造をソリッド型と
すれば、電極線幅を2倍にすることが可能であり、現在
の通常のホトリソグラフィ技術で電極を作ることも可能
になるが、前記MELが発生し、フィルタ特性を劣化さ
せてしまうことになり、通信装置の性能が悪化する。
【0012】本発明の目的は、上述の問題を解決するた
めに、フィルタ特性を劣化させず、かつダウンコンバー
ト回路を必要とせずに、UHF帯以上のSS信号を復調
可能にする通信装置を提供するとともにこの通信装置を
実現可能にする弾性表面波装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、PN符号系列に基づいて、情報周波数帯域に対して
通信周波数帯域を拡げたSS拡散信号に変調されたUH
F帯以上の高周波の情報信号を受信する受信手段と、こ
のSS拡散信号をPN符号系列との相関出力に変換する
マッチドフィルタと、このマッチドフィルタの出力信号
を1ビット遅延する遅延手段と、このマッチドフィルタ
の出力信号とこの遅延手段の出力信号とを乗算処理して
前記PN符号系列を復調する復調手段とからなる復調装
置を有する通信装置とする。
【0014】そして、この通信装置のマッチドフィルタ
及び遅延手段に、電気信号を弾性表面波に変換するすだ
れ状電極の極性を考慮しない電極周期をL、電極線幅を
m、電極間の最短空隙部幅をsとし、n、kを自然数と
したときに、 s+m=(2n+1)L/(4k) の関係を満たす弾性表面波装置を用いることとする。
【0015】
【作用】下記の実施例で詳細に説明を行っているよう
に、弾性表面波装置のすだれ状電極を前述の構成とする
ことにより、UHF帯以上の信号に対応可能にさせるた
めに従来不可欠であったスプリットコネクト型の弾性表
面波装置とすることなく、電極線端部から生じるMEL
を相殺させることができ、かつ、従来の電極線幅より大
きな電極線幅とすることができるので、フィルタ特性を
劣化させることなく量産が容易な弾性表面波装置を提供
することができる。
【0016】また、この弾性表面波装置を通信装置に用
いることにより、UHF帯以上、特にGHz帯のSS信
号を受信する際に、従来必要であったダウンコンバート
回路が不要になるため、回路の簡略化、コストダウン、
小型化が達成できる。さらには情報伝送速度を従来の通
信装置に比べて格段に向上させることができる。
【0017】
【実施例】以下、図1から図16を用いて本発明の実施
例について説明する。
【0018】図1は、本発明を用いた弾性表面波装置を
模式的に簡単に示したものである。弾性表面波基板1上
に、入力すだれ状電極2および出力すだれ状電極3を配
置している。また、基板端面からの反射波を抑圧するた
め、吸音材4が塗布されている。入力すだれ状電極2
は、電極構造を、電極極性(上部共通電極に接続する
か、下部共通電極に接続するかで電気的極性が異な
る。)反転を行わないで規則的に電極線を交差させた構
造とし、出力すだれ状電極3は、PN符号(この場合
は、例としてPN符号を[11010]としている)に
対応するように電極線を交差させた構造としている。
【0019】ここで、図2を用いて、MELの抑圧と、
電極線幅の拡大が可能な電極構造に関して、説明する。
ここで図2に示すように電極周期をL、電極線幅をm、
電極間の最短空隙部幅をsとすれば、すだれ状電極が中
心周波数(波長、λo)で同相に励振または受波する条
件は、kを自然数として、 L=k/λo 〔数1〕 である。
【0020】また、中心周波数における1周期中に存在
するすだれ状電極の反射波は、図2に示すように、A、
B、C及びDの4個の反射波があることが分かってい
る。電極指端部のMELの係数をγとしたとき、Aはγ
である。Bは電極線幅の往復の距離、すなわち2mだけ
遅延し、さらに電極から自由面への反射であることから
位相が逆転するので、
【0021】
【数2】
【0022】となる。同様な考え方からCは、
【0023】
【数3】
【0024】となり、Dは、
【0025】
【数4】
【0026】となる。従って、1周期中に存在するすだ
れ状電極のMELによる反射波の合計をΓとすると、
【0027】
【数5】
【0028】と表される。
【0029】〔数5〕は、
【0030】
【数6】
【0031】と変形でき、〔数6〕を0と置くことによ
りMELの抑圧条件が求められる。
【0032】第1項=0の解は電極線幅mが波長λoの
整数倍となり、表面波の励振強度が極端に小さく、ま
た、電極線幅精度を厳しく管理しなければならない等の
問題があるため、実用的でない。また、第2項=0の解
は、n’をゼロ以上の整数としたとき、 s+m=(2n’+1)λo/4 〔数7〕 の解が得られる。ここでn’=0の場合は s+m=λo/4 〔数8〕 となり、電極線幅mまたは電極間の最短空隙部幅sの少
なくともどちらかがλo/8以下となり、従来のスプリ
ットコネクト型弾性表面波装置より電極線幅と電極間の
最短空隙部幅を大きく取ることができない。
【0033】従って、従来より電極線幅を大きくとり、
かつ、MEL=0とする条件は、nを自然数としたと
き、 s+m=(2n+1)λo/4 〔数9〕 である。そして、〔数9〕と〔数1〕より、電極構造の
条件として、 s+m=(2n+1)L/(4k) 〔数10〕 の条件が得られる。このような条件とすることにより、
電極線幅m/電極ピッチL(メタライゼ−ションレシ
オ)に関わらず、電極作成精度が厳しくなることがなく
なる。
【0034】また、電極線幅mと電極間の最短空隙部幅
sとを等しくすれば、ショ−ト、断線等の問題を生じる
こともなくなる。この場合、〔数10〕は、 s=m=(2n+1)L/(8k) 〔数11〕 となる。
【0035】図3は、本発明の第1実施例であり、弾性
表面波装置の電極線幅mと電極間の最短空隙部幅sの条
件を、〔数11〕にn=2、k=3を代入することによ
って求めている。このとき、 s=m=5λo/8 〔数12〕 L=3λo 〔数13〕 s=m=5l/24 〔数14〕 となり、電極線幅及び電極間の最短空隙部幅を従来のス
プリットコネクト型電極の5倍とすることができる。例
えば、中心周波数を2.4GHzとすると、従来のスプ
リットコネクト型電極構造では、電極幅が0.16μm
となってしまい、製造が困難であるが、本実施例では、
電極幅を0.8μmとすることができるため、比較的容
易に量産が可能になる。
【0036】図4は、図3に対応した電極のインパルス
応答関数を示している。実線が励振部、破線が励振が抜
けた部分に対応する。この図から明らかなように、電極
ピッチLを波長とする基本波、すなわち実線の矢印のみ
をピークとする波に対する3倍高調波が所望フィルタ中
心周波数となっている。
【0037】本実施例では、所望フィルタ中心周波数を
2.484GHzとし、入力すだれ状電極2の電極対数
(ピッチLの繰返し数)を63としている。また、出力
すだれ状電極3は、電極対数(ピッチLの繰返し数)が
2の小グル−プを190λoのピッチで、PN符号系列
の1つである13チップのバ−カ−コ−ド系列に対応し
た電極の極性で配置している。
【0038】図5は、本実施例の弾性表面波装置の周波
数特性を示しており、バ−カ−コ−ド系列に対応した周
波数特性が得られている。図6は、本実施例の弾性表面
波装置にバ−カ−コ−ド系列で変調された、2.484
GHzの信号を入力した場合の応答特性を示している。
この図によると、比較的大きな相関信号出力が得られて
いることが分かり、本発明が有効であることが判る。な
お、バ−カ−コ−ド系列以外のPN符号系列を用いても
本発明が有効であることは明らかである。
【0039】図7は、本発明の第2実施例であり、弾性
表面波装置の電極線幅mと電極間の最短空隙幅sの条件
を、〔数11〕にn=3、k=5を代入することによっ
て求めている。このとき、 s=m=7λo/8 〔数15〕 L=5λo 〔数16〕 s=m=7l/40 〔数17〕 となり、さらに、電極線幅及び電極間の最短空隙部幅が
大きくなる。これは従来のスプリットコネクト型電極の
7倍で、例えば、中心周波数を2.484GHzとする
と、電極線幅を1.1μmとすることができるため、電
極線幅を第1実施例の電極線幅0.8μmよりも大きく
することができ、第1実施例よりも容易に量産が可能で
あるという利点がある。
【0040】図8は本発明の第3実施例であり、弾性表
面波装置の電極線幅mと電極間の最短空隙幅sの条件
を、〔数11〕にn=4、k=5を代入することによっ
て求めている。このとき、 s=m=9λo/8 〔数18〕 L=5λo 〔数19〕 s=m=9l/40 〔数20〕 なり、さらに、電極線幅及び電極間の最短空隙部幅を大
きくなる。これは従来のスプリットコネクト型電極の9
倍で、例えば、中心周波数を2.484GHzとする
と、電極線幅を1.4μmとすることができるため、電
極線幅を第2実施例の電極線幅1.1μmよりも大きく
することができ、第1実施例よりも容易に量産が可能で
あるという利点がある。
【0041】また、最大電極間の最短空隙部幅が、第2
実施例では19λo/8と比較的大きく、電極間の最短
空隙幅7λo/8に比べ大きく異なっているため、励振
強度に不均一が生じ、特性劣化が生じやすくなっていた
が、本実施例によれば、最短電極間部で、9λo/8、
最大電極間の最短空隙部幅が13λo/8と、大きく違
わないため、特性劣化が少ないという効果がある。
【0042】第2、第3実施例には、バーカーコード系
列に対応した周波数特性を示さなかったが、第1実施例
と同等あるいはそれ以上の周波数特性が得られることは
明らかであるとともに、第2、第3実施例においても、
バーカーコード系列以外のPN符号系列を用いることが
可能なことも明らかである。
【0043】なお、弾性表面波装置の基板として、一般
に、LiNbO3、LiTaO3等があるが、本発明にお
いては、特に、温度変化による中心周波数の変化を防ぐ
ために、ST水晶を用いるのが効果的である。
【0044】次に、第4実施例を図9を用いて説明す
る。図中第1実施例と同一個所は同一番号で示した。
【0045】本実施例では、セラミック母材8の上に本
発明の弾性表面波基板1がマウントされており、さら
に、ワイヤ7により弾性表面波基板上のすだれ状電極と
セラミック母材8上に形成されたボンディングパッドを
接続している。また、全体は、キャップシ−ル6によっ
て覆われている。本実施例では母材として、電磁波の結
合が小さいセラミックを用いているため、セラミックを
通して信号が通過しにくくなり、高周波特性が優れてい
る。そのため、UHF帯以上、特にGHz帯においても
弾性表面波の信号を確認することができる。
【0046】そして、第5実施例を図10を用いて説明
する。図中第4実施例と同一個所は同一番号で示した。
本実施例では、セラミック母材9を本発明の弾性表面波
基板1の周辺にも配置し、弾性表面波基板上のすだれ状
電極とセラミック母材9上に形成されたボンディングパ
ッドを接続しているワイヤ7の長さを短くしている。ま
た、更にその上部は、シ−ル板6によって覆われてい
る。本実施例は第4実施例に比べ、ワイヤ7の長さが短
いために、電磁波が発生しづらく、一層高周波特性に優
れている。そのため、UHF帯以上、GHz帯において
もより良好な弾性表面波の信号を確認することができ
る。
【0047】さらに、第6実施例を図11を用いて説明
する。図中第1実施例と同一個所は同一番号で示した。
本実施例では、入力すだれ状電極11A及び出力すだれ
状電極11Bをともに、電極線を規則的に交差させた構
造としている。本実施例の弾性表面波装置の特性は、図
12に示したものとなる。これは、一般的なトランスバ
−サル型フィルタと同様の特性を示し、本発明が、第1
実施例のマッチドフィルタ以外の用途、例えば遅延線型
フィルタにも適用可能であることを示している。
【0048】図13は、本発明の弾性表面波装置(この
実施例においては、例として、中心周波数2.484G
Hz)を用いた通信装置のシステムブロックである。
【0049】送信部では、入力端子12から入力される
方形波型のデジタル情報コ−ドとPNコ−ド発生器13
(本実施例では、例として、バーカーコード系列を用い
るものとする)から出力されるPN信号とをミキサ−部
14において混合してSS信号に変換し、さらにこのS
S信号を発振器15から出力されるキャリアによりミキ
サ−部16においてGHz帯(本実施例においては、例
として、2.484GHzとしている)に変換し、この
変換した信号をアンプ17により増幅してアンテナ18
より出力する。
【0050】また、受信部ではアンテナ18から入力さ
れたSS信号は、初段アンプ部19により増幅され、本
発明のマッチドフィルタ型弾性表面波装置20によりP
N符号との相関出力に変換され、この変換された信号と
本発明のトランスバ−サル型弾性表面波装置21の遅延
線素子を通過した1ビット前の信号とをミキサ−部22
において乗算処理を行い復調信号を得る。次にホ−ルド
波形整形回路23によりデジタル方形波に変換され、端
子24より出力される。本実施例では高周波信号を直接
復調できるため、回路の簡略化が可能となり、通信装置
の小型化、低コスト化が可能となる。さらに、UHF帯
以上の高周波の信号を情報信号として送受信できるの
で、情報伝送速度を、前述した従来の通信装置の126
kbpsから1〜2Mbpsと格段に向上させることが
できる。
【0051】一方、従来のマッチドフィルタ型弾性表面
波装置35の周波数特性を図15に、相関信号出力を図
16に示す。前述したように、従来の通信装置では、U
HF帯以上の高周波の信号をそのまま復調することがで
きず、従来の通信装置では、一旦低周波(図15におい
ては、260MHz)に信号を変換しなければならなか
ったため、ダウンコンバート回路を必要とし、回路が複
雑になっていたが、本発明の弾性表面波装置は、図5及
び図6に示すような周波数特性と相関信号出力を持つの
で、ダウンコンバート回路を用いなくても十分実用可能
である。
【0052】図17は、図13に示した本発明の通信装
置を用いた有線LANネットワークシステム及び無線L
ANシステムの簡単な模式図である。ここで、40は有
線LANネットワークであり、41、46、47及び5
0は、例えばパソコン、EWS及びFAXといった情報
端末装置であり、42、43、44、45、48及び4
9は図13に示した通信装置である。
【0053】例えば情報端末装置41の情報を情報端末
装置46に伝達させたい場合に情報端末装置41と情報
端末装置46とがSS信号が届かないほど離れた位置に
あるときや、伝達させる情報量が非常に大きいときに
は、SS通信に有線LANネットワークを組み合わせた
通信形態が考えられる。
【0054】まず、情報端末装置41の情報信号を通信
装置42によってSS変調して、有線LANネットワー
ク40に備えられた通信装置43に送信し、通信装置4
3によって復調された情報信号を有線LANネットワー
ク40に入力する。そして、通信装置44によって再び
SS変調されたSS信号を通信装置45で復調すること
により、情報端末装置46に、情報端末装置41の情報
が伝達される。
【0055】なお、例として情報端末装置41の情報を
情報端末装置46に送信する場合について述べたが、当
然、その逆の場合であっても良く、また、相互に情報を
送受信させることもできる。
【0056】次に、例えば情報端末装置47の情報を情
報端末装置50に伝達させたい場合であって、前述した
有線LANネットワーク40を必要としない無線LAN
システムについて説明する。情報端末装置47の情報信
号を通信装置48によってSS変調して、通信装置49
にSS信号を送信する。通信装置49は、受信したSS
信号を復調し、情報端末装置50に、情報端末装置47
の情報を伝達する。なお、例として情報端末装置48の
情報を情報端末装置50に伝達する場合について述べた
が、その逆の場合であっても良く、また、相互に情報を
送受信させることもできる。
【0057】それぞれのLANシステムにおいて、相互
に情報を送受信する必要がなく、一方向の通信で良い場
合は、送信側の通信装置が、情報信号をSS変調する変
調装置のみで構成されていても良く、受信側の通信装置
が、SS変調された情報信号を復調する復調装置のみで
構成されていても良い。このようにすれば、通信装置の
回路がさらに簡略化され、小型化、低コスト化が可能に
なる。
【0058】
【発明の効果】以上、本発明によれば、UHF帯以上の
高周波の信号に対応可能な弾性表面波装置とするとき
に、電極線の製造が困難であったスプリットコネクト型
の弾性表面波装置としなくても、MELを発生させるこ
となく電極線幅を増大させることができるので、量産が
容易であり、かつ高周波帯で動作が可能な弾性表面波装
置が得られる。
【0059】また、本発明の弾性表面波装置を用いるこ
とにより、中心周波数がUHF帯以上の信号を受信する
ときに従来必要であったダウンコンバート回路が不要と
なるため、回路の簡略化が達成でき、より小型で低コス
トな通信装置が実現できる。さらには、情報伝送速度を
従来の通信装置に比べて格段に向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマッチドフィルタ型弾性表面波装置の
模式図である。
【図2】本発明の弾性表面波装置の電極周期L、電極幅
m、電極間の最短空隙幅s及び不要反射波(MEL)の
説明図である。
【図3】本発明の第1実施例の弾性表面波装置の一部の
模式図である。
【図4】本発明の第1実施例のインパルス応答である。
【図5】本発明の第1実施例のマッチドフィルタ型弾性
表面波装置の周波数特性である。
【図6】本発明の第1実施例のマッチドフィルタ型弾性
表面波装置の相関信号応答特性である。
【図7】本発明の第2実施例の弾性表面波装置の一部の
模式図である。
【図8】本発明の第3実施例の弾性表面波装置の一部の
模式図である。
【図9】本発明の第4実施例の弾性表面波装置の模式図
である。
【図10】本発明の第5実施例の弾性表面波装置の模式
図である。
【図11】本発明の第6実施例の弾性表面波装置の模式
図である。
【図12】本発明の第6実施例の弾性表面波装置の周波
数特性である。
【図13】本発明の第7実施例の無線デ−タ通信装置の
システムブロックである。
【図14】従来の無線デ−タ通信装置のシステムブロッ
クである。
【図15】従来のマッチドフィルタ型弾性表面波装置の
周波数特性である。
【図16】従来のマッチドフィルタ型弾性表面波装置の
相関信号応答特性である。
【図17】有線LANネットワークシステム及び無線L
ANシステムの模式図である。
【符号の説明】
1・・・弾性表面波基板、 2・・・入力すだれ状電極、 3・・・出力すだれ状電極、 20、21・・・弾性表面波装置、 42、43、44、45、48、49・・・通信装置、 41、46、47、50・・・情報端末装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 茂木 稔 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社内日立ハイテクノ内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弾性表面波基板上に、電気信号を弾性表面
    波に変換し、弾性表面波を電気信号に変換するすだれ状
    電極が配置された弾性表面波装置において、前記すだれ
    状電極が、電極周期をL、電極線幅をm、電極間の最短
    空隙部幅をsとし、n、kを自然数としたとき、 s+m=(2n+1)L/(4k) の関係を満たしていることを特徴とする弾性表面波装
    置。
  2. 【請求項2】前記すだれ状電極が、電極周期をL、電極
    幅をm、電極間の最短空隙部幅をsとし、n、kを自然
    数としたとき、 s=m=(2n+1)L/(8k) の関係を満たしていることを特徴とする請求項1記載の
    弾性表面波装置。
  3. 【請求項3】請求項1乃至2記載の弾性表面波装置にお
    いて、 前記弾性表面波基板上に、信号を入力して弾性表面波に
    変換する入力すだれ状電極と、前記弾性表面波を信号に
    変換して出力する出力すだれ状電極とが配置され、 前記入力すだれ状電極及び前記出力すだれ状電極のうち
    いずれか1つの電極の電極線が特定の信号コードに対応
    して交差しており、 前記特定の信号コ−ドに対応した信号を入力したときに
    のみ相関信号を出力することを特徴とする請求項1乃至
    2記載の弾性表面波装置。
  4. 【請求項4】前記弾性表面波基板上に、信号を入力して
    弾性表面波に変換する入力すだれ状電極と、前記弾性表
    面波を信号に変換して出力する出力すだれ状電極とが配
    置され、 前記入力すだれ状電極及び前記入力すだれ状電極がとも
    に、電極線が規則的に並べられた電極であることを特徴
    とする請求項1乃至2記載の弾性表面波装置。
  5. 【請求項5】前記弾性表面波基板を備えつける支持母材
    として、セラミック材料を用いたことを特徴とする請求
    項3乃至4記載の弾性表面波装置。
  6. 【請求項6】擬似雑音系列に基づいて、通信周波数帯域
    を情報周波数帯域に対して拡げるスペクトラム拡散信号
    に変調されたUHF帯以上の高周波の情報信号を受信す
    る受信手段と、 前記スペクトラム拡散信号を前記擬似雑音系列との相関
    出力に変換するマッチドフィルタと、 前記マッチドフィルタの出力信号を1ビット遅延する遅
    延手段と、 前記マッチドフィルタの出力信号と前記遅延手段の出力
    信号とを乗算処理して前記擬似雑音系列を復調する復調
    手段とからなり、 前記マッチドフィルタ及び前記遅延手段が、電気信号を
    弾性表面波に変換するすだれ状電極の極性を考慮しない
    電極周期をL、電極線幅をm、電極間の最短空隙部幅を
    sとしたとき、n、kを自然数とすると、 s+m=(2n+1)L/(4k) の関係を満たす弾性表面波装置である復調装置を有する
    ことを特徴とする通信装置。
  7. 【請求項7】前記マッチドフィルタ及び前記遅延手段
    が、すだれ状電極の極性を考慮しない電極周期をL、電
    極線幅をm、電極間の最短空隙部幅をsとしたとき、
    n、kを自然数とすると、 s=m=(2n+1)L/(8k) の関係を満たす弾性表面波装置である復調装置を有する
    ことを特徴とする請求項6記載の通信装置。
  8. 【請求項8】前記マッチドフィルタとして請求項3記載
    の弾性表面波装置を用い、前記遅延手段として請求項4
    記載の弾性表面波装置を用いた復調装置を有することを
    特徴とする請求項6乃至7記載の通信装置。
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