JPH0881523A - 多様な表面モルフォロジーを有するabs系樹脂の製造方法 - Google Patents

多様な表面モルフォロジーを有するabs系樹脂の製造方法

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JPH0881523A
JPH0881523A JP21852694A JP21852694A JPH0881523A JP H0881523 A JPH0881523 A JP H0881523A JP 21852694 A JP21852694 A JP 21852694A JP 21852694 A JP21852694 A JP 21852694A JP H0881523 A JPH0881523 A JP H0881523A
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睦子 内田
So Iwamoto
宗 岩本
Akihiko Nakajima
明彦 中島
Hisao Morita
尚夫 森田
Masato Takaku
真人 高久
Tomofumi Shirafuji
朋史 白藤
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 特定のABS樹脂を重合体の分離回収工程を
出た後、ニーディングディスクまたはローターを有する
2軸押出機により剪断を与えるABS系樹脂の製造方
法。 【効果】 本発明の方法により成形物の表面におけるゴ
ム粒子モルフォロジーが自由に変えられるのでABS樹
脂の表面の特徴を極めて容易に発現させることができ、
例えば光沢・艶消しを任意にコントロールできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は成形物のモルフォロジ
ー、更に詳しくは成形物表面のモルフォロジーをコント
ロールするABS系樹脂成形物の製造方法に関するもの
である。本発明によって成形物の表面におけるゴム粒子
モルフォロジーが自由に変えられるのでABS樹脂の表
面の特徴を極めて容易に発現させることができ、例えば
光沢・艶消しを任意にコントロールできるものである。
【0002】
【従来の技術】従来ABS系樹脂において表面の特性を
コントロールするために様々な方法が用いられてきた。
例えばゴム粒子径の大きいゴム粒子を用いることにより
表面のゴム粒子(もちろん内部の粒子も同様であるが)
形状を大きくしたり、あるいは逆にゴム粒子径の小さい
ゴム粒子を用いて表面及び内部のゴム粒子の形状を小さ
くすることにより表面の特性をコントロールしていた。
即ち従来技術においてはABS樹脂の製造工程からゴム
粒子径をコントロールする事が一般的であり、そのため
表面のみならず、成形物の衝撃や剛性等にまでゴム粒子
径のコントロールの影響が現れ、物性バランスの面で大
きな問題であった。例えば艶消し性を持たせるため、粒
子径の大きなゴム粒子を用いると表面の艶消し性は優れ
るが、一方で衝撃強度が低下するという問題があった。
また表面に光沢性を付与するためにゴム粒子径を小さく
すると光沢性は優れるが衝撃強度が低下するためゴム成
分を多量に必要とした。その他にABS樹脂の表面モル
フォロジーをコントロールする方法としては成形段階で
成形条件を特定する方法がある。例えば光沢を高く保持
するために射出成形時、高温の金型温度を用いるという
ことが行われてきた。この場合は成形条件が限定され、
成形射出サイクルが長くなり、生産性に重要な問題が残
る。
【0003】また、従来表面光沢を特定の値に保持する
ためには重合工程で厳密に管理しなければならなかっ
た。本発明においては原料樹脂の製造でのコントールだ
けでなく押出工程で表面特性が厳密にコントロールでき
る。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】従ってABS系樹脂
の成形物表面モルフォロジーを、衝撃強度等を維持しな
がら任意にコントロールする方法を提供する事にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明においては、従来
とは全く異なる技術手段を用いて成形物表面で観察され
るゴム粒子の形態(ゴム粒子のモルフォロジー)のコン
トロールを行う。即ち本発明では少なくともスチレン系
単量体及びアクリロニトリル系単量体、及びゴム状重合
体を含む原料を重合工程に供給し、該単量体の一部もし
くは全量を重合させてゴム状重合体粒子(ゴム粒子)形
成を含む重合体を重合する工程の後、重合体、未反応単
量体および/または溶剤を含む混合液を加熱し、同時に
または加熱後減圧室に導入して単量体および/または溶
剤を樹脂成分と分離する分離回収工程を持ち、その分離
回収工程を出た樹脂を射出成形して得られた成形物(成
形物1)は、成形物表面で観察されるゴム粒子のうち、
長径aと短径bの比率a/bが1.5以下の粒子A、及
び、長径aと短径bの比率a/bが5以上である粒子B
を有している。(本発明において成形物1を得る方法と
しては、重合で得られた樹脂のモルフォロジーを測定す
るので、分離回収工程出口にサンプル弁を設け、そこか
らひも状に樹脂をを取り出し、水槽中で冷却してストラ
ンドを得、これを切断してペレットを作成し、これから
射出成形によって成形物1を得る。) かかる樹脂を分離回収工程後、剪断効果のある2軸押出
機で押し出すことによりこれら粒子A・粒子Bの量がコ
ントロールできることは全く知られていなかった。本発
明者らは成形物表面付近で観察されるゴム粒子、粒子A
と粒子Bという異なる形態のゴム粒子の割合を押出機に
より調整するという従来にない方法によって成形物表面
の光沢を任意にコントロールできることを見いだし本発
明に至った。
【0006】即ち[I]少なくともスチレン系単量体及
びアクリロニトリル系単量体、及びゴム状重合体を含む
原料を重合工程に供給し、該単量体の一部もしくは全量
を重合させてゴム粒子形成を含む重合体を重合する工程
の後、重合体、未反応単量体および/または溶剤を含む
混合液を加熱し、同時にまたは加熱後減圧室に導入して
単量体および/または溶剤を樹脂成分と分離する分離回
収工程を持ち、この分離回収工程を出る樹脂を射出成形
して得られた成形物(成形物1)の表面から0.5〜
1.5μmの深さに存在するゴム粒子が、成形物表面と
の平行面を超薄切片法による電子顕微鏡写真で観察する
時、 長径aと短径bの比率a/bが1.5以下の粒子A、
及び 長径aと短径bの比率a/bが5以上である粒子B の少なくとも2種類の形態を有し、且つ超薄切片法によ
る電子顕微鏡写真で観察されるゴム粒子の全面積を10
0%とした時に粒子Aの面積が少なくとも10%以上、
粒子Bの面積が0.01〜90%であるABS樹脂を、
[II]分離回収工程を出た後、ニーディングディスクま
たはローターを有する2軸押出機により剪断を与えるこ
とによって、得られた成形物(成形物2)の表面を上記
と同じ方法で、 即ち成形物表面から0.5〜1.5μ
mの深さの平行面を超薄切片法による電子顕微鏡写真で
観察し、粒子Bの面積を上記成形物1で観察された粒子
Bの割合を100%とするとき0〜95%となる様コン
トロールする方法である。本発明では分離回収工程を出
た樹脂を射出成形して得られた成形物(成形物1)の表
面には粒子Aと粒子Bが存在する事が特徴である。即ち
成形物1の表面から0.5〜1.5μmの深さに存在す
るゴム粒子のうち、観察されるゴム粒子の全面積を10
0%とすると、10%以上が粒子Aの面積、好ましくは
10〜50%、さらに好ましくは10〜40%であり、
且つ0.01〜90%が粒子Bの面積、好ましくは0.
05〜50%、より好ましくは0.1〜30%を占めて
いることが特徴である。本発明において、粒子Aの面積
が10%未満、または粒子Bの面積が0.01%未満で
あれば本発明の目的である表面のゴム粒子のモルフォロ
ジーがコントロールできなくなり、局所的に光沢が低い
部分が生じる。また、粒子Bが90%を越えると押出機
による処理を行っても成形物表面にすじ模様が発生し好
ましくない。
【0007】また本発明において[I]少なくともスチ
レン系単量体及びアクリロニトリル系単量体、及びゴム
状重合体を含む原料を重合工程に供給し、該単量体の一
部もしくは全量を重合させてゴム粒子形成を含む重合体
を重合する工程の後、重合体、未反応単量体および/ま
たは溶剤を含む混合液を加熱し、同時にまたは加熱後減
圧室に導入して単量体および/または溶剤を樹脂成分と
分離する分離回収工程を持ち、この分離回収工程を出る
樹脂を射出成形して得られた成形物(成形物1)の表面
から0.5〜1.5μmの深さに存在するゴム粒子が、
成形物表面との平行面を超薄切片法による電子顕微鏡写
真で観察する時、粒子A、及び粒子Bの少なくとも2種
類の形態を有し、且つ超薄切片法による電子顕微鏡写真
で観察されるゴム粒子の全面積を100%とした時に粒
子Aの面積が少なくとも10%以上、粒子Bの面積が
0.01〜90%であるABS樹脂を、[II]分離回収
工程を出た後、ニーディングディスクまたはローターを
有する2軸押出機で、分離回収出口とニーディングディ
スクまたはローターが設置されている部分(ニーディン
グゾーン)との間に樹脂に水を添加する部分と添加した
水を蒸発させる部分を有し、且つ添加した水を蒸発させ
る部分はニーディングゾーン入り口と同時またはその直
前部に設けられた押出機を用いて剪断を与えることによ
って得られた成形物(成形物2)の表面を上記と同じ方
法で、即ち成形物表面から0.5〜1.5μmの深さの
平行面を超薄切片法による電子顕微鏡写真で観察し、粒
子Bの面積を上記成形物1で観察された粒子Bの割合を
100%とするとき0〜95%となる様コントロールす
る方法である。この時添加する水の割合は単位時間当た
りの樹脂の押出量100重量部に対して0〜15重量
部、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは
0.5〜7重量部である。水の添加量が15重量部を越
えると押出機の処理能力が低下して生産性に影響が出て
好ましくない。また、ニーディングゾーン直前で水を添
加・蒸発させニーディングゾーン直前部で回収工程出口
の樹脂温の0〜60%低下させることによりニーディン
グゾーンで十分な剪断力が与えられる。水を添加しない
場合は押出機中でニーディングディスクが設置されてい
る部分またはその直前部で押出機シリンダーの温度を回
収工程出口の樹脂温の0〜60%低下させた温度とする
ことにより水を添加した場合と同様、十分な剪断力が樹
脂に与えられる。ただしシリンダーの温度によって樹脂
温を低下させる場合は、押出機の大きさが制限され、大
型押出機の装置になるとシリンダー温度によって樹脂温
を制御できなくなる。
【0008】また本発明において押出機のスクリュー長
さ(L)とシリンダー径(D)の比L/Dが10〜50
であるものが好ましい。より好ましくは15〜35、更
に好ましくは25〜30である。またニーディングゾー
ンがシリンダー有効長の5〜60%、好ましくは10〜
50%となるようニーディングディスクを備えた2軸押
出機を用いる。ニーディングゾーンがシリンダー有効長
の5%未満では十分な剪断がかからず、また60%を越
えると剪断がかかりすぎ、剪断発熱作用により、樹脂の
劣化が進む。
【0009】本発明におけるスクリュー有効長とはスク
リューの根元のグランド部や先端の円錐形の部分を除い
たスクリューの長さを表し、通常前述のL/D、または
Dの何倍という表示をする。
【0010】また本発明において押出機としてシリンダ
ー径(D)と、スクリューエレメントの溝深さ(d)の
比D/dが3〜12、好ましくは3〜10、さらに好ま
しくは3〜8である。スクリューエレメントがスクリュ
ーの有効長の40〜95%、好ましくは50〜90%、
より好ましくは50〜80%である。
【0011】ここでスクリューエレメントの溝深さ
(d)とはスクリューエレメントの底部から頂部までの
距離を表す。これはニーディングゾーン以外での不必要
な剪断をかけないためであり、上記のスクリューエレメ
ントを用いることにより樹脂の劣化が抑制され、色相等
の低下が抑えられる。この様なスクリューエレメントが
スクリュー有効長の50%より少ないと樹脂の推進力が
低下し、押出機内での樹脂の滞留時間分布が広がった
り、滞留時間が長くなり樹脂の劣化をまねく。またスク
リューエレメントがスクリュー有効長の95%を越える
と剪断力がかからなくなる。
【0012】また本発明における押出機とは押し出し成
形やコンパウンディングするために用いられる機器の一
つで、材料をシリンダーと呼ばれる部分と、回転スクリ
ューとの間で連続的に加熱、溶融、混練し、それをダイ
から押し出し、成形あるいはペレット状にするものであ
り、回転スクリューの形状等により剪断量が異なる。本
発明では特に2軸押出機を用いる。2軸押出機とは回転
スクリューが平行に2本設置されているもので2本のス
クリューの回転方向が同じである同方向回転型と、2本
のスクリューが異なる方向に回転する異方向回転型があ
り、それぞれ目的・性能が異なる。
【0013】また本発明におけるスクリューエレメント
とは2軸押出機のスクリューを構成する一部であり、順
ねじ・逆ねじタイプがある。スクリューエレメントは樹
脂を流れ方向に推し進める能力、或いは逆流させて圧力
をかける能力をもつ。また本発明におけるニーディング
ディスクとはスクリューエレメントと同様2軸押出機の
スクリューを構成する一部であり、混練を目的とするミ
キシング部である。ニーディングディスクは2条ディス
ク、3条ディスク等様々なタイプがある。ローターとは
その断面形状はオーバル型であり、フライトは順ねじと
逆ねじから成っている。即ち、順ねじと逆ねじ部から成
る2条のニーディングディスクの組み合わせを連続・固
定化したようなものである。これらスクリューエレメン
トとニーディングディスク・ローターの組み合わせによ
り、目的に応じた性能を押出機にもたせることができ
る。
【0014】成形物表面のモルフォロジーは、成形物表
面特性に影響を与え、重合工程から生成したゴム粒子平
均径が同じでも上記粒子Bの面積の割合が少なければ成
形物表面の光沢は向上し、逆に粒子Bの面積の割合が多
くなると成形物表面は艶消しされる。本発明は重合工程
からのゴム粒子径の調整だけでなく、粒子Bの面積の割
合を押出機によりコントロールすることにより同一の原
料ABS樹脂から成形物表面の特性を任意に調整する事
ができるので工業的利益は極めて大きい。従来の方法で
原料のゴム粒子を調整して光沢を制御する方法では製造
工程が非常に長く、特に艶消し樹脂から高光沢樹脂にグ
レードを変更する場合には、製造の最初の工程からAB
S樹脂の性質を変更させるために長時間にわたって光沢
の異なる製品が必然的に生成する。通常の工業プラント
では、全工程の滞留時間が4時間とすると上記の正規品
でない製品が約4〜12時間生成するこになる。この間
の製品は光沢が中途半端なだけでなく変化しており用途
としては極めて制限される。工業的には一つのプラント
で多種多様のグレードを生産するためにグレード交換に
際して正規でない製品が発生することはプラントの生産
性にとって極めて重要である。
【0015】これに対して、本発明の方法では工程の最
後の段階であり、工程の時間が短く、容易な調整で希望
する光沢を有する樹脂が得られる。
【0016】本発明でいうABS樹脂は、ゴム状重合体
とスチレン系単量体、アクリロニトリル系単量体及び、
必要であれば他の単量体の共重合体からなる樹脂であ
る。ここでスチレン系単量体としては、スチレン,α−
アルキルモノビニリデン芳香族単量体(例えばα−メチ
ルスチレン;α−エチルスチレン;α−メチルビニルト
ルエン;α−メチルジアルキルスチレン;など),環置
換アルキルスチレン(例えばo−m−及びp−ビニルト
ルエン;o−エチルスチレン;p−エチルスチレン;
2,4−ジメチルスチレン;p−第三級ブチルスチレ
ン;など),環置換ハロスチレン(例えばo−クロロス
チレン;p−クロロスチレン;o−ブロモスチレン;
2,4−ジクロロスチレン;など),環−アルキル,環
−ハロ置換スチレン(例えば2−クロロ−4−メチルス
チレン;2,6−ジクロロスチレン;など)ビニルナフ
タレン,ビニルアントラセンの一種又は混合物が用いら
れる。一般にアルキル置換基は1〜4個の炭素原子を有
し、そしてイソプロピル及びイソブチル基を含む。この
モノビニリデン芳香族単量体の一種もしくは混合物が用
いられる。また、アクリロニトリル系単量体としては、
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エタクリロニ
トリル、フマロニトリル及びこれらの混合物等があげら
れる。
【0017】またゴム状重合体は常温でゴム状を示すも
のであれば良く特に限定を要しないが、好ましくは、共
役1,3−ジエン(例えばブタジエン;イソプレン;な
ど)などのポリブタジエン類やスチレン−ブタジエン共
重合体又はEPDM(エチレン−プロピレン−ジエンメ
チレンリンケ−ジ)等があげられる。
【0018】本発明でいう他の単量体とは、スチレン、
アクリロニトリルと共重合可能な単量体であれば特に限
定しないが、メチルメタクリレ−ト等のアクリレ−ト類
や、N−フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミ
ド等のマレイミド類があげられる。
【0019】ABS樹脂の組成は樹脂中で、スチレン5
0〜95重量部、アクリロニトリル5〜50重量部、ブ
タジエン重合体、あるいはスチレン−ブタジエンブロッ
ク共重合体3〜30重量部が好ましい。これらの組成の
樹脂を得るために好ましい方法としては、ゴム状重合体
存在下で、スチレン、アクリロニトリルを有機過酸化物
を開始剤として重合することにより得られる。重合方法
は連続塊状重合及び溶液重合法が好ましく用いられる。
【0020】本発明の中で用いるABS系樹脂とは、上
記のABS樹脂及びABS樹脂を成分とする樹脂であ
り、ABS樹脂を成分とする樹脂とは、ABS樹脂と他
の樹脂、例えば、ポリカーボネート、ポリフェニレンエ
ーテル、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニト
リル−スチレン共重合樹脂等の混合物や、ABS樹脂と
難燃剤等の混合物、またガラスフィラー、タルク等の混
合物等、ABS樹脂を成分とする樹脂であれば特に限定
するものではない。
【0021】本発明の中で用いるABS系樹脂の成形物
とはABS系樹脂を成形加工した成形物であり、ABS
系樹脂の機械的、化学的特徴を利用して、機械部品とし
て、或いは文房具用品、玩具等それ自体が最終製品とし
て用いられるものである。成形加工はこれまで知られて
いる通常の樹脂の成形方法が用いられ、例えば射出成
形、押出成形などがあげられる。好ましくは射出成形法
である。好ましい射出成形条件としては、成形機のシリ
ンダー温度が170℃〜280℃、好ましくは180℃
〜260℃、更に好ましくは200℃〜250℃とし、
金型温度30〜90℃の条件によって行われる。
【0022】本発明で問題とするモルフォロジーを定め
る領域を表面から0.5〜1.5μmの深さとするの
は、この範囲の深さに存在するゴム粒子を従来にない特
定のモルフォロジーにすることにより、成形物の表面特
性をコントロールできることを見い出したことに基づ
く。表面付近の0.5〜1.5μというのは、この深さ
の間ではゴム粒子の存在状態が、深さに対して依存性が
なく略一定であることを発見したことにも基づいてい
る。即ち、深さが0.5μmより浅い場合は、ゴム粒子
の形態のばらつきが多くまた、1.5μmを越えると、
深さにより存在状態が変化するため、表面特性と相関の
あるゴム粒子の形態を特定するのに向いていない。
【0023】本発明において、ゴム粒子の形態は成形物
表面の平行面において測定する。この平行な断面は、成
形物表面に平行にミクロト−ムを用いて超薄切片に成形
物を切り出して得られる。この時、ミクロト−ムによっ
て切り出す1枚あたりの試料の厚みは、0.05μmと
して表面から順に切り出し、11枚目以降30枚目まで
の試料を用いて形態を測定する。
【0024】本発明における粒子Aとは、かかる試料の
電子顕微鏡写真において、ゴム粒子の長径をaμm、短
径をbμmとする時、aとbの比であるa/bが1.5
以下のものを粒子Aと定める。Bはa/bが5以上であ
る粒子である。
【0025】本発明で言う長径aとは超薄切片法による
電子顕微鏡写真で観察されるゴム粒子の周上の2点間の
距離の最大の長さを表し、短径bとは、長径aにおいて
a/2の点における、長径aに垂直なゴム粒子の長さを
示す。かかる制約条件において、粒子A、Bの面積を算
出する際、全面積は1000μm2 以上とれる様に電子
顕微鏡で観察する視野の大きさを定める。この数は特に
限定はしないが、前記の電子顕微鏡の視野はゴム粒子の
数として1000個以上含まれる視野の大きさである。
【0026】本発明においては上記成形物1の表面から
0.5〜1.5μmの深さの平行面を超薄切片法による
電子顕微鏡で観察したとき、粒子Aと粒子Bを有するよ
うな樹脂を分離回収工程を出た溶融状態で2軸押出機に
より剪断を与える。こうして得られた樹脂を成形し(成
形物2)、成形物表面を成形物1と同様にして電子顕微
鏡写真で観察したとき、成形物1で観察された粒子Bの
面積の割合を100%とすると成形物2での粒子Bの面
積の割合が0〜95%とすることで成形物の表面特性を
任意にコントロールすることができる。
【0027】例えば成形物2のモルフォロジーは、成形
物1での粒子Bの面積の割合(B1)と押出機の剪断の
程度により、成形物2での粒子Bの面積の割合(B2
への粒子Bの面積の割合の変化の程度(粒子Bの変化
率)で決められる。つまり押出機の剪断の程度とB1
の組み合わせにより粒子Bの変化率は調整することがで
きる。
【0028】例えば成形物1で観察される粒子Bの面積
の割合は、溶液又は塊状重合法によるABS樹脂製造工
程の分離回収工程での回収温度の変動により生成する。
例えば前記塊状重合法によるABS樹脂製造工程で溶剤
・未反応モノマーを樹脂成分から分離する分離回収工程
での回収の出口の樹脂平均温度(TAV)を170〜28
0℃の範囲とし、回収の出口の樹脂温度を変動させ、T
AVに対する回収の出口の温度の変動率(Tde)と1時間
当たりの温度の変動回数(NCT)の積を調整することに
より、成形加工後の成形物表面に観察される粒子Bは生
成する。TdeとNCTの積が大きくなるほど最終的には成
形物で粒子Bとなるゴム粒子の数を増加させることがで
きる。
【0029】本発明で言う回収温度の平均値(TAV)は
下記式(数1)で算出される。
【0030】
【数1】 本発明で言う温度変動率(Tde:1時間あたりの温度変
動率)は下記式(数2)で算出される。
【0031】
【数2】温度変動率(Tde)=((Tmax −Tmin )/
AV)×100 (但しTmax は1時間当たりの回収温度の最大温度、T
min は最小温度) また1時間当たりの温度の変動回数を毎時温度変動回数
(NCT)とよび(但し温度変動率0.5%以内の変動は
無視する)、時間に対し温度の微分値が正負に変化する
回数をさす。
【0032】本発明において回収温度の平均値TAV、温
度変動率Tde、及び1時間当たりの温度の変動回数NCT
は3時間以上の回収温度の平均値を一定にして運転し、
その区間の測定値から算出する。
【0033】上記TdeとNCTの積(F)を調整すること
により成形加工後成形物表面で粒子Bとなりうる粒子が
生成する。本発明では上記Fの値が0.5〜150のも
のが使用でき、特にFの値が異なる2種以上の樹脂を混
合して使用すると好ましい結果を与える。この際も混合
比とF値から平均値を求めてこれが0.5〜150の範
囲に入るものが使用できる。例えばFが0.5〜15で
は粒子Bは0.01〜1%生成し、得られた樹脂のゴム
粒子平均径が0.05〜1μm、好ましくは0.1〜
0.8μmであれば光沢の高い樹脂が得られる。Fが3
5を越えて150以下であれば粒子Bは40〜90%生
成し、ゴム粒子平均径が0.5〜3、μm、好ましくは
1〜2.5μmであれば、艶消し効果のある樹脂が得ら
れる。本発明の方法では、例えば粒子Bを0.01〜1
%含有する光沢の高い樹脂を剪断効果の高い押出機によ
り処理することによりさらに高い光沢の成形物が得られ
る樹脂にすることが可能であり、艶消し効果のある樹脂
についても、1つの樹脂から用途によって適当な光沢に
調整することができる。
【0034】例えば上記の方法で得られた樹脂を溶融状
態で押出機に送入する。ここで使用する押出機はニーデ
ィングディスクまたはローターが設置されている2軸押
出機であり、分離回収工程出口からニーディングゾーン
との間に水を添加する部分と、ニーディングゾーンと同
時またはその直前部に添加した水を蒸発させる部分とを
有する2軸押出機を用いる。添加する水の割合は、1時
間あたり押出機が処理する樹脂量100重量部に対して
0〜15重量部、好ましくは1〜10重量部、より好ま
しくは1〜7重量部である。ニーディングゾーンより前
の部分で水を添加し、蒸発させることによって樹脂温を
下げ、ニーディングゾーンでの樹脂にかかる剪断力を高
めることができる。水の他に低沸点の有機溶媒を混合し
て使用しても良い。
【0035】本発明においてニーディングゾーンより前
の部分で水を添加する部分を持たない場合はニーディン
グゾーンと同時または直前部で押出機のシリンダー温度
を回収工程出口の樹脂温の0〜60%低下、より高光沢
の製品が得たい場合は15〜60%低下させることによ
り本発明の効果が得られる。但し大型の押出機の場合、
樹脂温を低下させることは困難であるので水を添加する
方法の方が好ましい。本発明においては分離回収工程で
の温度の変動の程度と、押し出し工程での樹脂にかかる
剪断の程度によって、得られた樹脂の表面モルフォロジ
ーが決められる。押し出し工程で樹脂にかかる剪断の程
度は、例えば同方向回転噛合型2軸押出機で2条のニー
ディングディスクを装着している場合、下記式(数3)
(数4)で表される剪断指標(S)を用いる。
【0036】
【数3】γm =(dNE+DNE)×π×N/{(DB
−dNE)/2} dNE:ニーディングディスクの短径(mm) DNE:ニーディングディスクの長径(mm) N :1秒間あたりのスクリュー回転数(rps) DB :シリンダーの直径(mm)
【0037】
【数4】S=(350−T1 )×0.02×γm ×(θ
/60)×L/100 T1 :ニーディングゾーン入口の樹脂温度(℃) θ :押出機中の樹脂の滞留時間(sec) L :スクリュー有効長に対するニーディングゾーン
の割合(%) このSとB1により粒子Bの変化率(BD)が決まる。粒
子Bの変化率BDは下記式(数5)により求められる。
【0038】
【数5】BD=(B1−B2)/B1×100 上記B1・Sを用いて粒子Bの変化率BDを考えると、例
えばB1が0.01〜10%の場合、Sが100以下で
Dは0〜30%、Sが140を超える範囲でB D40〜
70%となる。例えばB1は40〜90%の場合、Sが
60以下でBD0〜30%、Sが100を越える範囲で
Dは50〜90%となる。
【0039】即ち、あるB1をもつ成形物1となるよう
なABS樹脂を製造しておけば、Sを変えることにより
様々なモルフォロジーの製品を得ることができる。同方
向回転噛合型スクリューとは2軸押出機のスクリューの
タイプであり、2本のスクリューが同じ方向に回転する
ものである。また噛合型とは2本のスクリューの山と谷
がスクリュー軸を結ぶ線上で完全に噛み合っているもの
である。
【0040】本願での剪断指標(S)は20〜300、
好ましくは30〜250、さらに好ましくは50〜20
0である。
【0041】本発明の方法により得られた樹脂の成形物
は衝撃強度等他の物性を低下することなく表面特性をコ
ントロールできるため、電機機器やコンピューター等の
産業分野の部品として幅広く有用であり、また化粧品容
器や玩具・文房具等の成形物として特に有用である。
【0042】次に実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例により限定されるもの
ではない。
【0043】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。性能評価は下記の基準で測定した。 (1)光沢測定 JISK7105中の光沢度の測定(60°鏡面光沢)
の測定法に準じて10mm×50mmの試験片3個につ
いて光沢を測定し、その平均値を求めた。 (2)衝撃強度の測 衝撃強度は成形物を切り出し試験片とし、Izod衝撃
試験法(JIS−K7110)で行なった。 (3)耐熱温度の測定 ビカット軟化点はASTM DI525に準拠して、成
形物から試験片を切り出したサンプルを用いて評価し
た。 (4)ゴム粒子形態の測定 TEM(透過型電子顕微鏡)の超薄切片法により、ゴム
粒子形状を測定した。 (5)ゴム粒子平均径の測定 成形物2の成形前のペレットを超薄切片法による電子顕
微鏡写真を撮影し、写真中のゴム粒子500〜700個
の短径及び長径をそれぞれ測定して、その平均値を粒子
径とし、次式により体積平均径を求めた。 体積平均径=ΣnD4/ΣnD3 (但しnは粒子径Dμmのゴムの個数である。) 参考例 スチレン74.5重量部、アクリロニトリル25.5重
量部、エチルベンゼン25重量部、ゴム状重合体(スチ
レン−ブタジエンブロック共重合体 溶液粘度10ct
s 5%スチレン溶液 25℃)12重量部、有機過酸
化物〔1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,
5−トリメチルシクロヘキサン〕0.04重量部、メル
カプタン0.2重量部よりなる原料溶液を作成した。こ
の原料を3段の撹拌式重合槽列反応器にて重合を行なっ
た。1段目の槽から原料溶液を連続的に供給した。1段
目の槽の反応温度100℃、2段目の槽では120℃、
3段目の槽では130℃とした。3段目の槽より重合液
を予熱器と減圧室より成る分離回収工程に導いた。分離
回収工程の出口での樹脂の平均温度(Tav)を240
℃、温度変動率(Tde)を8%、1時間あたりの変動回
数(N)10回として回収工程から出た樹脂の一部を射
出成形した(成形物1)。得られた成型物の表面を電子
顕微鏡で観察した。分離回収工程から出た樹脂を表1に
示す押出機Aにて、ニーディングゾーン30%、スクリ
ュー回転数3.3rpsの条件でシリンダー温度を23
0℃として、水を添加することなく処理した後、射出成
形を行った。結果を表2に示す。ニーディングゾーン入
り口の温度(T1)は240℃で あった。成形物2の光
沢は21%となり、成形物1とほとんど光沢は変わらず
良好な艶消し性を有している。なお温度変動率及び1時
間当たりの温度変動率は、予熱器のジャケットの熱媒の
平均温度及び流量で調節した。なお本実験に使用したペ
レットは、3時間を1ロットとして混合して使用した。
【0044】実施例A−1 回収工程を出た樹脂を、シリンダーの温度を230℃
と、スクリュウーの回転数を4.8rpsとする以外は
参考例と同じ条件で樹脂を製造し、成形物2を得た。ニ
ーディングゾーン入り口の温度(T1)は235℃であ
った。成形物2の光沢は30%となり、光沢が向上し
た。
【0045】実施例A−2 押出機で水を樹脂の押出量に対して1重量%添加し、シ
リンダー温度を225℃とする以外は参考例と同じとし
た。結果を表2に示す。T1は230℃であった。光沢
は 33.2%となり、さらに光沢が向上した。
【0046】実施例A−3 押出機で水の添加量を7重量%とし、シリンダー温度を
160℃とする以外は参考例と同じとした。結果を表2
に示す。T1は177℃であった。光沢は42%とな
り、さらに光沢が向上した。
【0047】実施例A−4 押出機のスクリュー回転数を6.0rps、押出機で水
の添加量を1重量%とし、シリンダー温度を225℃と
する以外は参考例と同じとした。結果を表2に示す。T
1は233℃であった。光沢は38%となり、光沢が向
上した。
【0048】比較例B−1 回収工程を出た樹脂を表1に示す押出機Bで処理する以
外は実施例A−2と同じとした。結果を表−2に示す。
得られた成形物2の光沢は21%、でほとんど光沢は向
上しなかった。
【0049】比較例B−2 回収工程を出た樹脂を表1に示す押出機Bで処理する以
外は実施例A−3と同とした。結果を表−2に示す。得
られた成形物2の光沢は22%、でほとんど光沢は向上
しなかった。
【0050】比較例B−3 回収工程を出た樹脂を表1に示す押出機Bで処理する以
外は実施例A−4と同とした。結果を表−2に示す。得
られた成形物2の光沢は21%、でほとんど光沢は向上
しなかった。この様に1軸フルフライトスクリューでは
剪断指標を変えても光沢はほとんど変化しない。
【0051】実施例C−1 エチルベンゼン 20重量部、ゴム状重合体 10重量
部、有機過酸化物 0.03重量部を用いて参考例と同
様に重合し、回収工程での回収温度の平均値(T AV)を
235℃、温度変動率を2%、1時間当たりの変動回数
を4回とする押出機でのシリンダー温度を220とする
以外は実施例A−2と同じ条件とした。結果を表3に示
す。T1は223℃であった。得られた成形物の光沢は
成形物 1が75%、成型物2が84.3%となり光沢
が向上した。
【0052】実施例C−2 押出機で水を7重量%添加し、シリンダー温度を155
℃とする以外は実施例C−1と同じとした。結果を表3
に示す。T1は158℃であった。得られた成形物の光
沢は89.4%となり、さらに光沢が向上した。
【0053】実施例C−3 押出機で水を10重量%添加し、シリンダー温度を12
5℃とする以外は実施例C−1と同じとした。結果を表
3に示す。T1は126℃であった。得られた成形物の
光沢は95.3%となり、さらに光沢が向上した。
【0054】実施例C−4 押出機のスクリュー回転数を6.0rpsとする以外は
実施例C−1と同じとした。結果を表3に示す。T1
225℃であった。得られた成形物の光 沢は85.5
%となり光沢が向上した。
【0055】比較例D−1 ポリブタジエンラテックス(ゴム粒子径0.3μm)2
0重量部の存在下でスチレン70%、アクリロニトリル
30%からなる単量体混合物80重量部を乳化重合し
た。得られたグラフト共重合体は硫酸で凝固し、苛性ソ
ーダで中和・洗浄・濾過・乾燥してABS樹脂を得た。
得られた樹脂を表1に示す押出機Cでシリンダー240
℃、スクリュー回転数1.5rpsで溶融し、その溶融
樹脂を押出機Aに送入し実施例C−1と同じ条件で処理
した。押出機Cによる処理前の樹脂の成形物を成形物
1、押出機Aによる処理後の成形物を成形物2として結
果を表−3に示す。押出機Aのニーディングゾーン入口
の温度をT1とすると、T1は224℃であった。成形物
1の光沢は78%であり、成形物2の光沢も78%と変
化しなかった。
【0056】比較例D−2 押出機Aに水を樹脂に対して7重量%添加し、シリンダ
ー温度を155℃とする以外は比較例D−1と同じとし
た。結果を表3に示す。成形物2の光沢が78.3%と
、ほとんど向上していない。
【0057】比較例D−3 押出機Aのスクリューの回転数を6rpsとする以外は
比較例D−4と同じとした。結果を表3に示す。T1
225℃であった。成形物2の光沢が78%と、ほとん
ど向上していない。乳化重合ABSでは剪断指標が異な
る2軸押出機を用いても、光沢をコントロールする事は
出来ない。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】
【表3】
【0061】
【発明の効果】本発明の方法により成形物の表面におけ
るゴム粒子モルフォロジーが自由に変えられるのでAB
S樹脂の表面の特徴を極めて容易に発現させることがで
き、例えば光沢・艶消しを任意にコントロールできる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 尚夫 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井東圧 化学株式会社内 (72)発明者 高久 真人 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井東圧 化学株式会社内 (72)発明者 白藤 朋史 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井東圧 化学株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 [I]少なくともスチレン系単量体及び
    アクリロニトリル系単量体、及びゴム状重合体を含む原
    料を重合工程に供給し、該単量体の一部もしくは全量を
    重合させてゴム状重合体粒子(ゴム粒子)形成を含む重
    合体を重合する工程の後、重合体、未反応単量体および
    /または溶剤を含む混合液を加熱し、同時にまたは加熱
    後減圧室に導入して単量体および/または溶剤を樹脂成
    分と分離する分離回収工程を持ち、この分離回収工程を
    出る樹脂を射出成形して得られた成形物(成形物1)の
    表面から0.5〜1.5μmの深さに存在するゴム粒子
    が、成形物表面との平行面を超薄切片法による電子顕微
    鏡写真で観察する時、 長径aと短径bの比率a/bが1.5以下の粒子A、
    及び 長径aと短径bの比率a/bが5以上である粒子B の少なくとも2種類の形態を有し、且つ超薄切片法によ
    る電子顕微鏡写真で観察されるゴム粒子の全面積を10
    0%とした時に粒子Aの面積が少なくとも10%以上、
    粒子Bの面積が0.01〜90%であるABS樹脂を、
    [II]分離回収工程を出た後、ニーディングディスクま
    たはローターを有する2軸押出機により剪断を与えるこ
    とによって、得られた成形物(成形物2)の表面を上記
    と同じ方法で、即ち成形物表面から0.5〜1.5μm
    の深さの平行面を超薄切片法による電子顕微鏡写真で観
    察し、粒子Bの面積を上記成形物1で観察された粒子B
    の割合を100%とするとき0〜95%となる様にコン
    トロールする事を特徴とする多様な表面モルフォロジー
    を有するABS系樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】 [I]少なくともスチレン系単量体及び
    アクリロニトリル系単量体、及びゴム状重合体を含む原
    料を重合工程に供給し、該単量体の一部もしくは全量を
    重合させてゴム粒子形成を含む重合体を重合する工程の
    後、重合体、未反応単量体および/または溶剤を含む混
    合液を加熱し、同時にまたは加熱後減圧室に導入して単
    量体および/または溶剤を樹脂成分と分離する分離回収
    工程を持ち、この分離回収工程を出る樹脂を射出成形し
    て得られた成形物(成形物1)の表面から0.5〜1.
    5μmの深さに存在するゴム粒子が、成形物表面との平
    行面を超薄切片法による電子顕微鏡写真で観察する時、 長径aと短径bの比率a/bが1.5以下の粒子A、
    及び 長径aと短径bの比率a/bが5以上である粒子B の少なくとも2種類の形態を有し、且つ超薄切片法によ
    る電子顕微鏡写真で観察されるゴム粒子の全面積を10
    0%とした時に粒子Aの面積が少なくとも10%以上、
    粒子Bの面積が0.01〜90%であるABS樹脂を、
    [II]分離回収工程を出た後、ニーディングディスクま
    たはローターを有する2軸押出機であり、分離回収工程
    出口とニーディングディスクまたはローターが設置され
    ている部分との間に、樹脂に水を添加する部分と添加し
    た水を蒸発させる部分を有し、且つ添加した水を蒸発さ
    せる部分はニーディングディスクが設置されている部分
    と同時またはその直前部に設けられた押出機を用いて剪
    断を与えることによって、得られた成形物(成形物2)
    の表面を上記と同じ方法で、即ち成形物表面から0.5
    〜1.5μmの深さの平行面を超薄切片法による電子顕
    微鏡写真で観察し、粒子Bの面積を上記成形物1で観察
    された粒子Bの割合を100%とするとき0〜95%と
    なる様にコントロールする事を特徴とする多様な表面モ
    ルフォロジーを有するABS系樹脂の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2の方法において添加する水の割
    合が単位時間当たりの樹脂の押出量100重量部に対し
    て0〜15重量部であることを特徴とするABS系樹脂
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1の方法において押出機中でニー
    ディングディスクが設置されている部分、またはその直
    前部で押出機シリンダーの温度を回収工程出口の樹脂温
    の0〜60%低下させた温度とすることを特徴とするA
    BS系樹脂の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項2の方法において押出機中でニー
    ディングディスクが設置されている部分、またはその直
    前部で押出機シリンダーの温度を回収工程出口の樹脂温
    の0〜60%低下させた温度とすることを特徴とするA
    BS系樹脂の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1または2の方法において押出機
    のスクリューの長さ(L)とシリンダー径(D)の比L
    /Dが10〜50であって、ニーディングゾーンがスク
    リュー有効長の5〜60%である2軸押出機を用いるこ
    とを特徴とするABS系樹脂の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1または2の方法で使用する押出
    機が、シリンダー径(D)と、スクリューエレメントの
    溝深さ(d)の比D/dが3〜12であるスクリューエ
    レメントが、スクリューの有効長の40〜95%のセグ
    メントを占めることを特徴とするABS樹脂の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項1または2に記載のニーディング
    ディスクまたはローターを備えた2軸押出機として同方
    向回転噛合型2軸押出機であって、下記式で表される剪
    断指標Sが20〜300である条件で用いることを特徴
    とする多様な表面モルフォロジーを有するABS系樹脂
    の製造方法。 γm =(dNE+DNE)×π×N/{(DB−dN
    E)/2} dNE:ニーディングディスクの短径(mm) DNE:ニーディングディスクの長径(mm) N :1秒間あたりのスクリュー回転数(rps) DB :シリンダーの直径(mm) S=(350−T1 )×0.02×γm ×(θ/60)
    ×L/100 T1 :ニーディングゾーン入口の樹脂温度(℃) θ :押出機中の樹脂の滞留時間(sec) L :スクリュー有効長に対するニーディングゾーン
    の割合(%)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100452035B1 (ko) * 1996-01-17 2004-12-03 스미까 에이비에스 라떽꾸스 가부시키가이샤 열가소성수지성형체
WO2007034847A1 (ja) * 2005-09-21 2007-03-29 Sumitomo Chemical Company, Limited オレフィン重合体の製造方法

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KR100452035B1 (ko) * 1996-01-17 2004-12-03 스미까 에이비에스 라떽꾸스 가부시키가이샤 열가소성수지성형체
WO2007034847A1 (ja) * 2005-09-21 2007-03-29 Sumitomo Chemical Company, Limited オレフィン重合体の製造方法

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