JPH0882947A - 電子写真感光体及びその製造方法並びに画像形成方法 - Google Patents

電子写真感光体及びその製造方法並びに画像形成方法

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JPH0882947A
JPH0882947A JP21702794A JP21702794A JPH0882947A JP H0882947 A JPH0882947 A JP H0882947A JP 21702794 A JP21702794 A JP 21702794A JP 21702794 A JP21702794 A JP 21702794A JP H0882947 A JPH0882947 A JP H0882947A
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Shigeru Yagi
茂 八木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 導電性基板上に少なくとも光導電層と表面層
を備えた電子写真感光体において、低温での感光体の作
製が可能であり、高硬度で耐摩耗性に優れ、光学特性、
電気特性に優れ、また、低摩擦力表面でかつ低エネルギ
ー表面において耐酸化性がある、有機光導電層を備えた
電子写真感光体及びその製造方法、並びにその感光体を
用いる画像形成方法を提供しようとするものである。 【構成】 前記表面層が窒素を含み、必要に応じて第II
I 族元素若しくは第V族元素、及び/又はハロゲンを含
有するアモルファスゲルマニウムからなることを特徴と
する電子写真感光体及びその製造方法、並びに、前記感
光体を用いる画像形成方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光導電層を備えた電子
写真感光体、及び、その製造方法、並びに、それらの感
光体を使用して画像を形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真感光体として、アモルフ
ァスシリコンを主成分とする光導電層を設けたものや、
有機光導電層を設けたものが使用される。アモルファス
シリコン感光体は、セレン系感光体や有機感光体に比べ
て硬度が高く、また、熱安定性、化学的安定性に優れて
おり、他方、有機感光体は、セレン系感光体やアモルフ
ァスシリコン感光体に比べて、帯電性、暗減衰、赤外感
度などの電気特性に優れており、また低コストの感光体
として使用されている。
【0003】しかし、アモルファスシリコン感光体も有
機感光体も、電子写真プロセスの中で用いると、帯電工
程では、オゾンが発生して、感光体が酸化され、さら
に、窒素酸化物の吸着や水蒸気の吸着などにより、感光
体表面の電気抵抗が低下し、帯電電荷の横流れが発生す
る。露光工程では、静電潜像の横流れが発生するため、
そのままでは電子写真感光体として使用することができ
ない。また、現像像の転写後の残留トナーのクリーニン
グ工程では、トナーや外添剤に用いる微粒子が感光体表
面に付着するフィルミング現象が発生し易く、画像のか
ぶりや汚れ、白抜けが発生し、画像品質を低下させる原
因となる。さらに、有機感光体は、長期に渡る使用で、
クリーニングブレード、キャリア、トナーなどにより、
摩耗が発生し、セレン系感光体やアモルファスシリコン
感光体に比べて寿命が短いという欠点があった。
【0004】これに対し、アモルファスシリコン光導電
層を有する感光体表面に対し、a−SiNx 、a−Si
x 、a−SiOx などのアモルファスシリコン系材
料、a−C:Hやa−C:H,Fなどのアモルファス炭
素やダイヤモンドカーボンなどの炭素系材料、有機系材
料(例えばシリコーン系樹脂)等により表面層を形成す
ることが提案されているが、アモルファスシリコンの特
徴を全く失わずに電子写真感光体を構成することは難し
い。
【0005】また、有機光導電体に対し、Si3 4
面層を備えたa−Si:H光導電体を重ねることによ
り、有機光導電体の感度と合わせた感度の汎色性化と耐
久性を図ることが提案された(特開昭58─80647
号公報参照)。しかし、有機光導電体とa−Si:H光
導電体との界面において、相互の光導電体で発生し、移
動する光発生キャリアを別の層へ注入し、輸送性させる
ことが難しく、また、有機光導電体の耐熱性に合わせて
低温でa−Siの光導電体を得ることが困難であった。
【0006】そして、a−C:Hや、a−C:H,Fな
どのアモルファス炭素やダイヤモンドカーボンなど炭素
系材料で硬質表面層を備えた有機感光体は特開平1─2
19755号公報に提案されているが、前記表面層は有
機光導電層との接着性が不足したり、硬度差に起因する
ヒビ割れやクラックが発生し易い。また、低温で成膜す
ると、硬度が不足する。さらに、前記表面層は活性を有
するため、オゾンや窒素酸化物などの放電生成物を発生
し、前記表面層に吸着したり、トナーの付着による画像
品質が低下するという問題があった。
【0007】放電生成物の吸着を防止するためには、感
光体を加熱して常時乾燥状態を保持したり、感光体の表
面を研磨材などで処理することにより、異物が付かない
ようにする必要であった。感光体を常時加熱する方法
は、エネルギーのムダ使いであるとともに、複写機やプ
リンターに電源を入れてから、使用可能に至る時間が長
くなるなど、使用上に問題がある。また、感光体温度を
高くすると、現像機内温度が夏期や高気温地域では45
℃以上になるため、現像剤がブロッキングしたりして搬
送を不均一にし、その結果、白筋や黒筋の画像欠陥が発
生し易くなる。また、低温定着トナー等の使用の制約
は、近年の省エネルギーの要請に逆行することになる。
【0008】また、前記硬質表面材料は、クリーニング
において摩耗量が極く僅かであるが、アモルファスシリ
コン感光体をプラズマCVD法で作製する場合には、1
0μm以上の半球状の突起欠陥の発生を完全に抑えるこ
とが難しく、また、赤外レーザープリンター用感光体の
基板を粗面化すると表面に凹凸が発生するので、これを
解消するために僅かに研磨しても、その研磨は局部的に
なり易く、白点や黒点の発生原因となる。近年のプリン
ターにおいては、特に黒点に対する要求仕様が厳しく、
従来の複写機と比べて0.1mmの黒点の発生も問題に
される。それ故、研磨でクリーニングする方法は、長期
間の使用において信頼性に問題があった。
【0009】さらに、高湿化での画像ぼけを解決するた
めに、従来のa−SiNx 膜原料をSiH4 及びNH3
から、SiH4 、H2 及びN2 に変更し、膜中の元素結
合量がSi−N>Si−H>N−Hの関係を有する、撥
水性に優れたa−SiNx 膜が提案された(特開平5─
150532号公報、特開平5─188618号公報参
照)。しかし、N2 /H2 ガス比が4:1の高周波放電
でアンモニアが合成可能であることが報告されている
(日本化学会誌5,880,1989)。このように、
SiH4 、H2 及びN2 を用いると、結果的にはNH3
を使用するのと同じ結果になり、基板温度が300℃以
上でなければ表面層に適した膜は得られず、このような
高温では光導電層の特性が劣化したり、基板が高温加熱
により変形し、寸法精度が低下するという問題があっ
た。また、SiH4 、H2 、N2 ガスを用いたa−Si
x 膜は水素含有量が高いため、耐酸化性が劣り経時安
定性に欠けるという問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
記の問題点を解消し、低温での感光体の作製を可能に
し、高硬度で耐摩耗性に優れ、光学特性、電気特性に優
れ、また、コロナ放電精製物の付着やトナーフィルミン
グの発生のない低摩擦力表面でかつ低エネルギー表面で
ある耐酸化性を有する表面層を備えた電子写真感光体を
提供しようとするものである。
【0011】また、本発明は、ドラムヒータを不用と
し、残留トナーのクリーニングを容易にし、低コストで
小型化可能な光導電層を備えた電子写真感光体を提供し
ようとするものである。さらに、本発明は、紫外線や有
機溶剤に対しても十分な耐性を有し、長寿命で、信頼性
が高く、高品質の画質を実現できる光導電層を備えた電
子写真感光体を提供しようとするものである。さらにま
た、本発明は、上記の特徴を備えた感光体を製造する方
法、及び、該感光体を用いた画像形成方法を提供しよう
とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、次の構成を採
用することにより、上記の課題の解決を可能にしたもの
である。 (1) 導電性基板上に少なくとも光導電層と表面層を備え
た電子写真感光体において、前記表面層が窒素を含むア
モルファスゲルマニウムからなることを特徴とする電子
写真感光体。
【0013】(2) 前記表面層の赤外スペクトル伸縮振動
の吸光度が(窒素と水素結合)>(ゲルマニウムと水素
の結合)の関係を有することを特徴とする上記(1) 記載
の電子写真感光体。 (3) 前記表面層は、純水との接触角が85°〜140°
の範囲にあることを特徴とする上記(1) 又は(2) 記載の
電子写真感光体。
【0014】(4) 前記表面層が第III 族元素又は第V族
元素を含有してなることを特徴とする上記(1) 〜(3) の
いずれか1つに記載の電子写真感光体。 (5) 前記表面層がハロゲンを含有してなることを特徴と
する上記(1) 〜(4) のいずれか1つに記載の電子写真感
光体。 (6) 前記表面層と光導電層との間に中間層を設けてなる
ことを特徴とする上記(1) 〜(5) のいずれか1つに記載
の電子写真感光体。
【0015】(7) 前記光導電層が有機光導電層からなる
ことを特徴とする上記(1) 記載の電子写真感光体。 (8) 前記光導電層が少なくともアモルファスシリコンか
らなることを特徴とする上記(1) 記載の電子写真感光
体。 (9) 前記光導電層が、電荷発生層と電荷輸送層からなる
ことを特徴とする上記(7) 又は(8) 記載の電子写真感光
体。
【0016】(10)導電性基板上に少なくとも光導電層を
形成する工程と、表面層を形成する工程とを有する電子
写真感光体の製造方法において、水素化ゲルマニウムガ
ス及び/又はハロゲン化ゲルマニウムガス、並びに、窒
素ガスを原料にして、基板温度を80〜300℃の範囲
で加熱しながらグロー放電法で分解し、表面層を形成す
ることを特徴とする電子写真感光体の製造方法。 (11)前記原料に、第III 族元素若しくは第V族元素、及
び/又は、ハロゲン成分を添加することを特徴とする上
記(10)記載の電子写真感光体の製造方法。
【0017】(12)像形成部材を帯電する工程、前記像形
成部材に潜像を形成する工程、前記像形成部材上の潜像
を現像する工程を有する画像形成方法において、上記
(1) 〜(9) のうちいずれか1つに記載の感光体を使用す
ることを特徴とする画像形成方法。
【0018】
【作用】図1〜7は、本発明の1具体例である電子写真
感光体の模式的断面図である。図1は、導電性基板1の
上に光導電層2と表面層3とを積層した感光体である。
図2は、図1の導電性基板1と光導電層2の間に電荷注
入阻止層4を設けた感光体である。図3は、図2の光導
電層2を電荷発生層5と電荷輸送層6に分離した感光体
である。図4は、図2の感光体において、光導電層2と
表面層3の間に中間層7を設けた感光体である。図5
は、図4の感光体において、光導電層2を電荷発生層5
と電荷輸送層6に分離した感光体である。図6は、図4
の感光体において、中間層7を第1の中間層8と第2の
中間層9に分離した感光体である。図7は、図6の感光
体において、光導電層2と第1の中間層8との間に電荷
トラップ層10を設けた感光体である。
【0019】本発明で使用する導電性基板としては、ア
ルミニウム、ステンレススチール、ニッケル、クロム等
の金属及びその合金を挙げることができる。また、基板
表面に導電化処理を施した絶縁性基板を使用することも
できる。絶縁性基板としては、ポリエステル、ポリエチ
レン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアミド、
ポリイミド等の高分子フィルム若しくはシート、ガラ
ス、セラミック等を挙げることができ、これらの絶縁性
基板は、少なくとも他の層と接触する面が導電化処理が
施される。導電化処理は、上記の金属、又は、金、銀、
銅等を蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティン
グ法などにより成膜して行う。
【0020】本発明で使用する導電性基板は、オーステ
ナイト系ステンレス鋼であるCr−Ni含有鋼で形成
し、その表面にMo,Cr,Mn,W又はTiを主成分
とする導電層を形成したものが好適である。これらの導
電層は、メッキ法、スパッタリング法、蒸着法などによ
り形成することができる。また、本発明で使用する導電
性基板は、アルミニウム基板上にCr,Ti,W又はM
oを主成分とする導電層を形成したものを使用すること
ができる。さらに、Mo,W、Tiなどで構成した導電
性基板を用いることもできる。
【0021】導電性基板の厚さは、0.5〜50mm、
好ましくは1〜20mmの範囲が適している。本発明で
使用する導電性基板は、サンドブラスト、ホーニング加
工、バフ研磨、砥石研磨等により、その表面が凹凸処理
されたものを使用することができる。また、研磨剤の粗
さを粗粒から微粒に変えながら、繰り返して研磨して平
滑にして使用することもできる。表面の粗さは、Rsで
5Sから0.02Sの範囲、好ましくは0.5Sから
0.03Sの範囲が適している。表面は完全鏡面であっ
てもよいし、細い筋により曇り状になっていてもよい
が、全体としては平滑であり、旋盤切削においては切削
ピッチの境界面に凸状部が残留していないことが必要で
ある。特に、有機光導電層の場合には、Rsが3Sから
0.05Sの範囲が好ましく用いられる。
【0022】導電性基板上には、所望により電荷注入阻
止層を設けることができる。電荷注入阻止層としては、
アルコキシドやアセチルアセトンキレート化合物を乾燥
固化したもの、陽極酸化処理した金属酸化物、又は、第
III 族元素又は第V族元素を添加したアモルファスシリ
コンなどを使用することができる。なお、添加物として
第III 族元素を用いるか、第V族元素を用いるかは、感
光体の帯電極性によって決定される。電荷注入阻止層に
は、第III 族元素又は第V族元素に加えて、窒素、酸
素、炭素及びハロゲンのうち、少なくとも1つを含有さ
せてもい。電荷注入阻止層の膜厚は、0.1〜10μ
m、好ましくは0.1〜5μmの範囲である。
【0023】なお、導電性基板と電荷注入阻止層との間
には、接着層として機能する補助層を設けてもよい。補
助層は、例えば、窒素、炭素、酸素のうち少なくとも一
種の元素を含有するアモルファスシリコンで形成するこ
とがてきる。膜厚は0.01〜5μm、好ましくは0.
1〜1μmの範囲が適している。
【0024】本発明では、水素及び/又はハロゲンを含
有するアモルファスシリコンを主体に構成した光導電
層、又は、有機光導電層を使用することができる。本発
明のアモルファスシリコン光導電層は、水素及び/又は
ハロゲンの含有量が3〜40原子%、好ましくは5〜2
0原子%の範囲が適している。本発明のアモルファスシ
リコン光導電層には、導電性を制御する不純物元素とし
て、第III 族元素若しくは第V族元素を含有させること
が好ましい。その添加量は感光体の帯電符号、必要な分
光感度によって決定され、0.01〜1000ppmの
範囲で用いられる。
【0025】本発明のアモルファスシリコン光導電層に
は、帯電性の向上、暗減衰の低減、感度の向上等の目的
で、さらに窒素、炭素、酸素等の元素を添加することが
できる。さらにまた、赤外波長域の増感の目的でゲルマ
ニウム及び/又は錫を添加することができる。本発明の
アモルファスシリコン光導電層は、電荷発生層と電荷輸
送層を分離して構成してもよい。そして光導電層の膜厚
は1〜100μm、好ましくは5〜60μmの範囲が適
している。
【0026】本発明の有機光導電層も、単層でもよい
し、電荷発生層と電荷輸送層を分離して構成してもよ
い。電荷発生材及び電荷輸送材を結着樹脂中に分散した
単層か、電荷発生材を結着樹脂中に分散して形成した電
荷発生層や、あるいは蒸着等により電荷発生材を均一な
膜に形成した電荷発生層の上に、電荷輸送材を結着樹脂
に分散した電荷輸送層を設けてなる積層光導電層を使用
することができる。
【0027】使用できる有機光導電体としては、ポリビ
ニルカルバゾールとトリニトロフルオレノン等の高分子
半導体、ビスアゾ顔料、フタロシアニン顔料、スクエア
リウム顔料等を高分子材料に分散した顔料分散型電荷発
生材や、トリフェニルアミン系やピラゾリン系低分子を
高分子材料に分散した低分子分散型電荷輸送材を用いる
ことができる。
【0028】ここで使用する結着樹脂としては、ポリエ
ステル、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスチ
レンなどのうち、150℃以上のガラス転移点を有する
熱可塑性樹脂、不飽和ポリエステル、メラミンなどの熱
硬化性樹脂や、ポリウレタン、ポリアクリルウレタン、
エポキシ樹脂などの架橋型樹脂や、ポリイミド、ポリサ
ルフォン、シリコーン樹脂のような耐熱性樹脂などを使
用できる。有機光導電層の膜厚は、アモルファスシリコ
ン光導電層と同様に、1〜100μm、好ましくは5〜
60μmの範囲が適している。
【0029】本発明の特徴である表面層は、窒素を含む
アモルファスゲルマニウムを主成分とし、水素化ゲルマ
ニウム及び/又はハロゲン化ゲルマニウムガス、並び
に、窒素ガスからなる原料ガス、あるいは、前記ガスに
第III 族元素又は第V族元素成分を添加した原料ガスを
用いて製造される。表面層中のゲルマニウムに対する窒
素原子比(N/Ge)は0.5〜1.3、好ましくは
0.7〜1.2の範囲が適している。
【0030】ここで使用する第III 族元素及び第V族元
素は、感光体の帯電極性に応じて選択され、感光体が正
帯電性の場合は第V族元素を、負帯電性の場合は第III
族元素を含有させる。第V族元素の含有量は、0.1〜
100ppm、第III 族元素の含有量は0.01〜10
000ppmの範囲が適している。また、表面層の抵抗
を制御するときには、正帯電極性の場合には第III 族元
素を、負帯電性の場合は第V族元素を含有させてもよ
い。
【0031】特に、第III 族元素成分を含ませる場合に
は、使用ガスとして同成分100%のガスでもよいし、
窒素で希釈しても良い。第III 族元素を含ませる場合
は、ゲルマニウムに対して10〜10000ppmの範
囲が適しており、10ppmを下回ると効果がなく、1
0000ppmを越えると、表面の濡れ性が増加し、経
時変化が大きくなるので好ましくない。また、第V族元
素を含ませる場合は、使用するガスは同成分100%の
ガスでもよいし、窒素で希釈しても良い。第V族元素
は、ゲルマニウムに対して1〜10000ppmの範囲
が適しており、1ppmを下回ると効果がなく、100
00ppmを越えると、表面の濡れ性が増加し、経時変
化が大きくなるので好ましくない。
【0032】また、表面層には、電荷注入阻止性の制
御、表面硬度の向上等の目的で、酸素及び/又は炭素を
含有させてもよい。表面層の膜厚は、0.01〜5μ
m、好ましくは0.1〜3μmの範囲が適している。
0.01μmを下回ると、電荷注入阻止性が不足し、3
μmを越えると、残留電荷が高くなり、繰り返し電位安
定性が悪くなる。
【0033】中間層は、光導電層、特に有機光導電層と
表面層の接着性を向上させるために設けてもよい。中間
層は、炭素、酸素若しくは窒素、及び/又は、第III 族
元素若しくは第V族元素を含有するアモルファスシリコ
ンで構成され、複数層に形成してもよい。光導電層側の
第1の中間層は、炭素、酸素若しくは窒素原子濃度が表
面層側の第2の中間層の前記原子濃度より低く、ケイ素
原子に対する前記原子比(ケイ素/炭素又は酸素又は窒
素)で0.1〜1.0の範囲が適しており、膜厚は0.
01〜0.1μmの範囲が適している。
【0034】中間層の第III 族元素又は第V族元素に関
しては、感光体の帯電極性に応じて選択される。電荷注
入阻止層としての機能させる場合は、正帯電性で第V族
元素を、負帯電性の場合に第III 族元素が選択される。
第V族元素の量は0.1〜100ppm、第III 族元素
の量は0.01〜10000ppmの範囲である。ま
た、抵抗制御として機能させる場合は、正帯電性で第II
I 族元素、負帯電性の場合に第V族元素が選択される。
なお、中間層には、電荷注入阻止性の制御、表面硬度の
向上等の目的で、酸素及び/又は炭素を含有させてもよ
い。
【0035】表面層との界面における電荷の横流れによ
る画像ぼけを防止するために、光導電層の上、若しく
は、光導電層と中間層の間に、電荷トラップ層を設けて
もよい。電荷トラップ層は、第III 族元素及び又は第V
族元素を少なくとも1種含有したアモルファスシリコン
で構成することができる。第III 族元素又は第V族元素
は、感光体の帯電極性に応じて選択され、感光体が正帯
電性の場合には第III 族元素を、負帯電性の場合に第V
族元素が選択される。第V族元素の量は0.01〜10
00ppmの範囲、第III 族元素の量は5〜10000
ppmの範囲で膜厚に応じて適宜に設定される。電荷ト
ラップ層の膜厚は0.01〜10μm、好ましくは0.
1〜5μmの範囲が適している。
【0036】次に、導電性基板上に、上記各層を形成す
る方法について説明する。有機光導電層は、スプレー塗
布法や浸漬法で形成される。導電性基板上に形成するア
モルファスシリコン光導電層は、表面層やその他の層と
同様に、プラズマCVD法によるグロー放電分解法、ス
パッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法
等により形成することができる。
【0037】以下、グロー放電分解法を例にして説明す
る。原料ガスとしては、上記の主原料ガスに添加物元素
を含むガスを加えて混合ガスとして用いる。そして、必
要に応じて、水素、又は、ヘリウム、アルゴン、ネオン
等の不活性ガスをキャリアガスとして使用することがで
きる。グロー放電分解法は、直流放電、交流放電のいず
れを採用してもよく、表面層及び有機光導電層の成膜を
除いたアモルファスシリコン膜の成膜条件としては、周
波数0〜5GHz、反応器内圧0.001〜1333P
a(10-5〜10Torr)、放電電力10〜3000
Wであり、基板温度は30〜300℃の範囲で適宜設定
することができる。
【0038】表面層の作製は、原料ガスとして、GeH
4 ガスやGeH3 F、GeH2 2、GeHF3 、Ge
4 等のハロゲン化ゲルマニウムガス、及び、窒素ガス
を用いる。ゲルマニウムを含むガスは100%ゲルマニ
ウム化合物のガスでもよいし、窒素で希釈したガスでも
よい。ゲルマニウム成分を含むガスの(Ge:N)比
は、モル比で1:1〜1:5の範囲が適している。
【0039】表面層の形成条件は、基板温度は80〜3
00℃、好ましくは100〜300℃の範囲である。光
導電層が有機光導電層の場合には、基板温度は50〜2
00℃、好ましくは100〜200℃の範囲である。周
波数は0〜5GHz、反応器の内圧は0.1〜1333
Pa、放電電力は100〜3000Wが適している。基
板温度が80℃を下回ると、表面層としての所望の特性
を得ることができず、300℃を越えると、成膜性が悪
化しやすくなり、特に有機感光体の場合には20℃を越
えると、特性が劣化しやすい。
【0040】a−GeNx 表面層の膜質は、赤外吸収ス
ペクトルの伸縮振動の吸光度がN−H>Ge−Hの関係
に依存する。この関係を有する表面層は、長期にわたっ
て酸化されないが、N−H<Ge−Hの関係を有する
と、表面のぬれ性が低下し、かつ、表面層の物性が経時
的変化するので好ましくない。そして、表面層の純水と
の接触角は85°〜120°、好ましくは95°〜12
0°の範囲が適している。前記接触角が85°を下回る
と、コロナ放電生成物の付着による画像ぼけやトナーフ
ィルミングによる画質けんかんが生じやすい。なお、G
eとNの組成比(膜中)は1:0.5〜1:1.3の範
囲が適している。
【0041】本発明で表面層を作製する原料ガスとし
て、GeH4 、Ge2 6 等の水素化ゲルマニウムや、
GeH3 F、GeH2 2 、GeHF3 、GeF4 等の
ハロゲン化水素とN2 を用いる。
【0042】本発明で使用する第III 族元素を含む原料
ガスとしては、典型的にはジボラン(B2 6 )が挙げ
られるが、B4 10、B5 9 、B5 11などの他にA
lH 3 等も使用することもできる。また、第V族元素ガ
スを含む原料ガスとしては、PH3 、AsH3 、SbH
3、BiH3 などを典型的に用いることができる。
【0043】本発明で使用する炭素を含む原料ガスとし
ては、メタン、エタン、プロパン、ペンタン等の一般式
n 2n+2で示されるパラフィン系炭化水素;エチレ
ン、プロピレン、ブチレン、ペンテン等の一般式Cn
2nで示されるオレフィン系炭化水素;アセチレン、アリ
レン、ブチン等の一般式Cn 2n-2で示されるアセチレ
ン系炭化水素等の脂肪族炭化水素;シクロプロパン、シ
クロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロ
ヘプテン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキ
セン等の脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、ナフタレン、アントラセン等の芳香族炭化水素又は
それらの置換体を挙げることができる。これらの炭化水
素は枝分かれ構造があってもよく、また、ハロゲン置換
体であってもよい。例えば、四塩化炭素、クロロホル
ム、四フッ化炭素、トリフルオロメタン、クロロトリフ
ルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、ブロモトリ
フルオロメタン、パーフルオロエタン、パーフルオロプ
ロパン等のハロゲン化炭化水素を用いることができる。
以上列記した炭化の原料は、常温でガス状であってもよ
いし、固体状又は液状であってもよい。固体状又は液状
の場合は、気化して用いられる。酸素を含む原料ガスと
しては、O2 、N2 O、CO、CO2 などを用いること
ができる。
【0044】
【実施例】次に、実施例及び比較例を示して、本発明を
より詳しく説明する。 〔実施例1〕厚さ4mmでRmax0.05μmの表面
粗度のAl製円筒状基体を使用し、その上にp型の電荷
注入阻止層、アモルファスシリコン光導電層、2つの層
からなる、合計厚さ0.3μmのa−SiNx 中間層、
及び、膜厚0.3μmの表面層を順次設けたアモルファ
スシリコン感光体を作製した。
【0045】まず、反応器内を十分に排気した後、シラ
ンガス、水素ガス及びジボランガスの混合ガスを導入し
てグロー放電分解することにより、上記円筒状基体上に
膜厚2μmの電荷注入阻止層を形成した。その際の成膜
条件は次のとおりであった。 100%シランガス流量 :180cm3 /min 100%水素ガス流量 :90cm3 /min 200ppm水素希釈ジボランガス流量 :90cm3 /min 反応容器内圧 :133.3Pa 放電電力 :200W 放電時間 :60分 放電周波数 :13.56MHz 基体温度 :250℃ (なお、以下の層の製造条件のうち、放電周波数及び基
体温度は上記の値に固定した。)
【0046】電荷注入阻止層作製後、反応器内を十分に
排気し、次いで、シランガス、水素ガス及びジボランガ
スの混合ガスを導入してグロー放電分解することによ
り、電荷注入阻止層の上に、膜厚20μmのアモルファ
スシリコン光導電層を形成した。その際の成膜条件は次
のとおりであった。 100%シランガス流量 :180cm3 /min 100%水素ガス流量 :162cm3 /min 20ppm水素希釈ジボランガス流量 :18cm3 /min 反応容器内圧 :133.3Pa 放電電力 :200W 放電時間 :200分
【0047】光導電層作製後、反応器内を十分に排気
し、次いで、SiH4 ガス及び窒素ガスの混合ガスを導
入してグロー放電分解することにより、光導電層の上
に、膜厚0.15μmの第1の中間層を形成した。その
際の成膜条件は次のとおりであった。 100%SiH4 ガス流量 :20cm3 /min 100%窒素ガス流量 :100cm3 /min 反応容器内圧 :66.6Pa 放電電力 :300W 放電時間 :10分
【0048】第1の中間層作製後、反応器内を十分に排
気し、次いで、SiH4 ガス及び窒素ガスの混合ガス比
を変更して導入し、グロー放電分解することにより、第
1の中間層の上に、膜厚0.15μmの第2の中間層を
形成した。その際の成膜条件は次のとおりであった。 100%SiH4 ガス流量 :20cm3 /min 100%窒素ガス流量 :150cm3 /min 反応容器内圧 :66.6Pa 放電電力 :300W 放電時間 :10分
【0049】第2の中間層作製後、反応器内を十分に排
気し、次いで、GeH4 ガス及び窒素ガスの混合ガスを
導入してグロー放電分解することにより、第2の中間層
の上に、膜厚0.1μmの表面層を形成した。その際の
成膜条件は次のとおりであった。 100%GeH4 ガス流量 :20cm3 /min 100%窒素ガス流量 :150cm3 /min 反応容器内圧 :66.6Pa 放電電力 :300W 放電時間 :20分
【0050】上記のように作製されたアモルファスシリ
コン電子写真感光体の表面層は、純水との接触角が97
°であり、表面層中の(Ge:N)比は1:1.2、水
素量は8原子%であり、赤外スペクトル伸縮振動の吸光
度はN−H>Ge−Hの関係(相対比が3:1)を有し
ていた。なお、原子比は、X線光電子分光法(XPS)
を用いて測定し、水素量は赤外分光光度計(FT−I
R)を用いてN−H及びGe−Hの伸縮振動の吸収強度
を測定し、定法により水素量を求めた。この感光体を実
験用に改造した富士ゼロックス社製XP−11プリンタ
ーに組み込み、プリントテストを行った。このプリンタ
ーには、ドラムヒーターは無く、クリーニングはブレー
ドクリーニングであった。帯電電位は470Vで、残留
電位は40Vであり、繰り返しても電気特性は安定して
いた。現像剤としては1成分現像剤を使用し、磁気ブラ
シ現像を行った。得られた画像は鮮明であり、カブリは
全く認められなかった。10万枚プリント後も画像ボケ
や感光体表面へのトナーフィルミングによる画像ムラも
認められなかった。
【0051】〔実施例2〕実施例1と同じAl製円筒状
基体の上にn型の電荷注入阻止層、アモルファスシリコ
ン光導電層及び膜厚0.5μmの表面層を順次設けたア
モルファスシリコン感光体を作製した。まず、反応器内
を十分に排気した後、シランガス及び窒素ガスの混合ガ
スを導入してグロー放電分解することにより、上記円筒
状基体上に、膜厚1μmの電荷注入阻止層を形成した。
その際の成膜条件は次のとおりであった。 100%シランガス流量 :20cm3 /min 100%窒素ガス流量 :50cm3 /min 反応容器内圧 :66.6Pa 放電電力 :300W 放電時間 :30分
【0052】電荷注入阻止層作製後、反応器内を十分に
排気し、次いで、シランガス、水素ガス及びジボランガ
スの混合ガスを導入してグロー放電分解することによ
り、電荷注入阻止層の上に、膜厚20μmのアモルファ
スシリコン光導電層を形成した。その際の成膜条件は次
のとおりであった。 100%シランガス流量 :180cm3 /min 100%水素ガス流量 :178cm3 /min 20ppm水素希釈ジボランガス流量 :2cm3 /min 反応容器内圧 :133.3Pa 放電電力 :300W 放電時間 :200分
【0053】光導電層作製後、反応器内を十分に排気
し、次いで、GeH4 ガス及び窒素ガスの混合ガスを導
入してグロー放電分解することにより、光導電層の上
に、膜厚0.5μmの表面層を形成した。その際の成膜
条件は次のとおりであった。 50%水素希釈GeH4 ガス流量 :20cm3 /min 100%窒素ガス流量 :200cm3 /min 反応容器内圧 :66.6Pa 放電電力 :400W 放電時間 :10分
【0054】上記のように作製されたアモルファスシリ
コン電子写真感光体の表面層は、純水との接触角が10
0°であり、表面層中の(Ge:N)比は1:1.2
5、水素量は5原子%であり、赤外スペクトル伸縮振動
の吸光度はN−H>Ge−Hの関係(相対比が3:1)
を有していた。この感光体を実施例1と同様にプリント
テストを行った。帯電電位は−520Vで、残留電位は
−50Vであり、繰り返しても電気特性は安定してい
た。得られた画像は鮮明であり、カブリは全く認められ
なかった。10万枚プリント後も画像ボケや感光体表面
へのトナーフィルミングによる画像ムラも認められなか
った。
【0055】〔実施例3〕実施例2において、表面層に
ホウ素をドーピングした以外は、実施例2と同様にアモ
ルファスシリコン感光体を作製した。表面層の成膜条件
は次のとおりであった。 50%水素希釈GeH4 ガス流量 :20cm3 /min 1000ppm窒素希釈B2 6 ガス流量:200cm3 /min 反応容器内圧 :66.6Pa 放電電力 :400W 放電時間 :10分
【0056】上記のように作製されたアモルファスシリ
コン電子写真感光体の表面層は、純水との接触角が97
°であり、表面層中の(Ge:N)比は1:1.2、水
素量は10原子%であり、赤外スペクトル伸縮振動の吸
光度はN−H>Ge−Hの関係(相対比が3:1)を有
していた。この感光体を実施例1と同様にプリントテス
トを行った。帯電電位は−560Vで、残留電位は−2
0Vであり、繰り返しても電気特性は安定していた。得
られた画像は鮮明であり、カブリは全く認められなかっ
た。10万枚プリント後も画像ボケや感光体表面へのト
ナーフィルミングによる画像ムラも認められなかった。
【0057】〔実施例4〕実施例2において、光導電層
作製後、反応器内を十分に排気した後、シランガス、エ
チレンガス及び水素希釈B2 6 ガスの混合ガスを導入
してグロー放電分解することにより、上記円筒状基体上
に、膜厚0.5μmの中間層を形成した。その際の成膜
条件は次のとおりであった。 100%シランガス流量 :180cm3 /min 100%エチレンガス流量 :180cm3 /min 200ppm水素希釈B2 6 ガス流量 :180cm3 /min 反応容器内圧 :133.3Pa 放電電力 :200W 放電時間 :10分
【0058】中間層作製後、反応器内を十分に排気し、
次いで、GeH4 、GeF4 、及び、窒素希釈B2 6
の混合ガスを導入してグロー放電分解することにより、
光導電層の上に、膜厚0.3μmの表面層を形成した。
その際の成膜条件は次のとおりであった。 50%水素希釈GeH4 ガス流量 :10cm3 /min 100%GeF4 ガス流量 :5cm3 /min 1000ppm窒素希釈B2 6 ガス流量:200cm3 /min 反応容器内圧 :66.6Pa 放電電力 :400W 放電時間 :5分
【0059】上記のように作製されたアモルファスシリ
コン電子写真感光体の表面層は、純水との接触角が11
0°であり、表面層中の(Ge:N)比は1:1.0、
水素量は5原子%であり、赤外スペクトル伸縮振動の吸
光度はN−H>Ge−Hの関係(相対比が3:1)を有
していた。この感光体を実施例1と同様にプリントテス
トを行った。帯電電位は−540Vで、残留電位は−2
0Vであり、繰り返しても電気特性は安定していた。得
られた画像は鮮明であり、カブリは全く認められなかっ
た。10万枚プリント後も画像ボケや感光体表面へのト
ナーフィルミングによる画像ムラも認められなかった。
【0060】〔実施例5〕厚さ1mmのAl製円筒状基
板の上に電荷注入阻止層、電荷発生層及び電荷輸送層を
順次積層し、合計厚さ20μmの有機感光体の上に、膜
厚0.3μmの表面層を作製した。電荷注入阻止層は、
ジルコニウムのアセチルアセトン・アルコキシド化合物
とシランカップリング剤を1:1の重量比で溶剤に溶解
して塗布した後、乾燥硬化させて、厚さ1μmの層を得
た。
【0061】次に、電荷発生層は、フタロシアニン顔料
をポリビニルブチラール樹脂に5:2の重量比で分散し
た溶液に浸漬して、厚さ0.1μmの層を塗布により形
成した。その上に、電荷輸送層は、ポリカーボネート樹
脂にトリフェニルアミン系のN,N’−ジフェニル−
N,N’−ビス(3−メチルブェニル)−(1,1’−
ビフェニル)−4,4’ジアミンを正孔輸送分子として
重量比で3:2で分散した溶液に浸漬して厚さ20μm
の層を塗布により形成した。
【0062】その後、この有機感光体を真空容器に入れ
て真空排気しながら150℃まで加熱した。次いで、水
素希釈GeH4 ガス及び窒素ガスの混合ガスを導入し、
グロー放電分解することにより、膜厚0.5μmの表面
層を形成した。その際の成膜条件は次の通りであった。 50%水素希釈GeH4 ガス流量 :20cm3 /min 窒素ガス流量 :200cm3 /min 反応器内圧 :66.6Pa 放電電力 :400W 放電時間 :10min 放電周波数 :13.56MHz 基板温度 :150℃ (なお、以下の各層の製造において放電周波数及び基板
温度は、上記の値に固定した。)
【0063】上記のようにして作製された有機電子写真
感光体の表面層は、純水との接触角が97°であり、表
面層中の(Ge:N)比は1:1.1、水素量は10原
子%であり、赤外スペクトル伸縮振動の吸光度はN−H
>Ge−Hの関係(相対比が3:1)を有していた。実
施例1と同様にしてプリントテストを行った。帯電電位
は−540Vで残留電位は−40Vとした。また、繰り
返しによっても電気特性は安定していた。そして、現像
剤として1成分現像剤を使用し、磁気ブラシ現像法で現
像した。得られた画像は鮮明であり、しかも、カブリは
全く認められなかった。10万枚プリント後も、画像ボ
ケや感光体表面へのトナーフィルミング現象は認められ
ず、画像ムラも認められなかった。
【0064】〔実施例6〕実施例5と同じ有機感光体に
中間層と表面層を形成した。次いで、モノゲルマンガ
ス、窒素ガスの混合ガスを導入し、グロー放電分解する
ことにより、光導電層の上に膜厚0.1μmの中間層を
形成した。その際の成膜条件は次のとおりであった。 50%水素希釈GeH4 ガス流量 :10cm3 /min 窒素ガス流量 :100cm3 /min 反応器内圧 :66.6Pa 放電電力 :200W 放電時間 :10min
【0065】次いで、上記の中間層の上に、膜厚0.3
μmの表面層を形成した。その際の成膜条件は次のとお
りであった。 50%水素希釈GeH4 ガス流量 :10cm3 /min 窒素ガス流量 :200cm3 /min 反応器内圧 :66.6Pa 放電電力 :400W 放電時間 :10min
【0066】上記のようにして作製された電子写真感光
体の表面の純水との接触角は97°であり、表面層中の
(Ge:N)比は1:1.15、水素量は8原子%であ
り、赤外スペクトル伸縮振動の吸光度はN−H>Ge−
Hの関係(相対比が3:1)を有していた。この感光体
を用いて実施例1と同様にプリントテストを行った。帯
電電位は−550Vで残留電位は−50Vであった。ま
た、繰り返しによっても電気特性は安定していた。得ら
れた画像は鮮明であり、しかも、カブリは全く認められ
なかった。10万枚プリント後も、画像ボケや感光体表
面にトナーのフィルミングによる画像ムラも認められな
かった。
【0067】〔実施例7〕実施例6において、表面層に
ホウ素をドーピングした以外は、実施例6と同様にして
電子写真感光体を作製した。表面層の成膜条件は次のと
おりであった。 50%水素希釈GeH4 ガス流量 :20cm3 /min 窒素ガス希釈1000ppmB2 6 ガス流量 :200cm3 /min 反応器内圧 :66.6Pa 放電電力 :400W 放電時間 :10min
【0068】上記のようにして作製された電子写真感光
体の表面は、純水との接触角が100°であり、表面層
中の(Ge:N)比は1:1.0、水素量は10原子%
であり、赤外スペクトル伸縮振動の吸光度はN−H>G
e−Hの関係(相対比が3:1)を有していた。この感
光体を用いて実施例1と同様にプリントテストを行っ
た。帯電電位は−550Vで残留電位は−30Vであっ
た。また、繰り返しによっても電気特性は安定してい
た。得られた画像は鮮明であり、しかも、カブリは全く
認められなかった。10万枚プリント後も画像ボケや感
光体表面トナーのフィルミングによる画像ムラも認めら
れなかった。
【0069】〔実施例8〕実施例5と同じ有機感光体の
中間層の上に、GeH4 ガス、GeF4 ガス及び窒素希
釈B2 6 ガスの混合ガスを導入し、グロー放電分解す
ることにより、膜厚0.3μmの表面層を形成した。そ
の際の成膜条件は次のとおりであった。 50%水素希釈GeH4 ガス流量 :5cm3 /min 100%GeF4 ガス流量 :5cm3 /min 窒素ガス希釈1000ppmB2 6 流量 :200cm3 /min 反応器内圧 :66.6Pa 放電電力 :400W 放電時間 :5min
【0070】上記のようにして作製された電子写真感光
体の表面は、純水との接触角が110°であり、表面層
中の(Ge:N)比は1:1.1、水素量は5原子%で
あり、赤外スペクトル伸縮振動の吸光度はN−H>Ge
−Hの関係(相対比が3:1)を有していた。この感光
体を用いて実施例1と同様にプリントテストを行った。
帯電電位は−580Vで残留電位は−20Vであった。
また、繰り返しによっても電気特性は安定していた。得
られた画像は鮮明であり、しかも、カブリは全く認めら
れなかった。10万枚プリント後も、画像ボケや感光体
表面にトナーのフィルミングによる画像ムラも認められ
なかった。
【0071】
【発明の効果】本発明は、上記の構成を採用することに
より、高硬度で耐摩耗性に優れ、かつ低摩耗力表面及び
低エネルギー表面を有し、耐酸化性が良好であり、電気
特性、光学特性が良好で、多数枚にわたり良好な画像を
得ることができる感光体を提供することができるように
なった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体の1例である模式的断
面図である。
【図2】本発明の電子写真感光体の他の1例である模式
的断面図である。
【図3】本発明の電子写真感光体の他の1例である模式
的断面図である。
【図4】本発明の電子写真感光体の他の1例である模式
的断面図である。
【図5】本発明の電子写真感光体の他の1例である模式
的断面図である。
【図6】本発明の電子写真感光体の他の1例である模式
的断面図である。
【図7】本発明の電子写真感光体の他の1例である模式
的断面図である。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基板上に少なくとも光導電層と表
    面層を備えた電子写真感光体において、前記表面層が窒
    素を含むアモルファスゲルマニウムからなることを特徴
    とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 前記表面層の赤外スペクトル伸縮振動の
    吸光度がN−H>Ge−Hの関係を有することを特徴と
    する請求項1記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 前記表面層は、純水との接触角が85°
    〜140°の範囲にあることを特徴とする請求項1又は
    2記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 前記表面層が第III 族元素又は第V族元
    素を含有してなることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れか1項に記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 前記表面層がハロゲンを含有してなるこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電
    子写真感光体。
  6. 【請求項6】 前記表面層と光導電層との間に中間層を
    設けてなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1
    項に記載の電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 前記光導電層が有機光導電層からなるこ
    とを特徴とする請求項1記載の電子写真感光体。
  8. 【請求項8】 前記光導電層が少なくともアモルファス
    シリコンからなることを特徴とする請求項1記載の電子
    写真感光体。
  9. 【請求項9】 前記光導電層が、電荷発生層と電荷輸送
    層からなることを特徴とする請求項7又は8記載の電子
    写真感光体。
  10. 【請求項10】 導電性基板上に少なくとも光導電層を
    形成する工程と、表面層を形成する工程とを有する電子
    写真感光体の製造方法において、水素化ゲルマニウムガ
    ス及び/又はハロゲン化ゲルマニウムガス、並びに、窒
    素ガスを原料にして、基板温度を80〜300℃の範囲
    で加熱しながらグロー放電法で分解し、表面層を形成す
    ることを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記原料に、第III 族元素若しくは第
    V族元素、及び/又は、ハロゲン成分を添加することを
    特徴とする請求項10記載の電子写真感光体の製造方
    法。
  12. 【請求項12】 像形成部材を帯電する工程、前記像形
    成部材に潜像を形成する工程、前記像形成部材上の潜像
    を現像する工程を有する画像形成方法において、請求項
    1〜9のうちいずれか1項に記載の感光体を使用するこ
    とを特徴とする画像形成方法。
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