JPH0883624A - 密閉形蓄電池 - Google Patents

密閉形蓄電池

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JPH0883624A
JPH0883624A JP6217168A JP21716894A JPH0883624A JP H0883624 A JPH0883624 A JP H0883624A JP 6217168 A JP6217168 A JP 6217168A JP 21716894 A JP21716894 A JP 21716894A JP H0883624 A JPH0883624 A JP H0883624A
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JP
Japan
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heat
electrode plate
expandable
plate group
storage battery
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Withdrawn
Application number
JP6217168A
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English (en)
Inventor
Yuriko Yamane
由里子 山根
Masayuki Terada
正幸 寺田
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Resonac Corp
Original Assignee
Shin Kobe Electric Machinery Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0883624A publication Critical patent/JPH0883624A/ja
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

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Abstract

(57)【要約】 【目的】極板群の両端に位置する極板に加圧スペーサを
全面的に密着させて、局部的な酸素ガスの吸収反応の発
生を防止できる密閉形蓄電池を提供する。 【構成】極板群2とこの極板群を積層方向に加圧する加
圧スペーサ3とを電槽本体1内に収納する。加圧スペー
サ3を、ポリエステル樹脂からなる剛性が高い板状体6
と、ポリ塩化ビニリデン共重合体からなる殻の内部に低
沸点炭化水素を有する熱膨張性マイクロカプセルを含む
熱膨張性粒子層7と、ブチルゴムからなる弾性体8との
3層構造によって構成する。加圧スペーサ3を、弾性体
8を極板群2側に向け且つ熱膨張粒子層7を電槽本体1
の内壁面側に向けるように配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、密閉形蓄電池に関する
ものであり、特に密閉形蓄電池に用いる極板群を積層方
向に加圧する加圧スペーサの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】密閉形鉛蓄電池等の密閉形蓄電池では、
電解液をリテーナに含浸させている。当初は極板群を積
層方向に加圧しながら電槽に挿入し、リテーナの有する
弾性力によってリテーナを適当な加圧力で極板に押しつ
けていた。しかしながら電解液が電槽に注入されると、
リテーナを構成するガラス繊維間の摩擦力が減少し、リ
テーナの弾性力が減少してしまう。そのためにリテーナ
の弾性力だけでは、十分な加圧力を得ることができなか
った。加圧力が低下すると、極板とリテーナとの間に間
隙が生じて電解液の成層化が発生し、放電性能が低下し
たり、充放電反応が不均一化して、正極板からの酸素ガ
スの発生量が増加する。
【0003】特に極板群の両側に負極板が配置される密
閉形蓄電池で前述の加圧力が低下すると、熱逸走状態に
陥りやすくなる。これは極板群の両側に位置する負極板
の活物質層の積層方向外側の面は、充放電反応には寄与
しないものの、正極板から発生した酸素ガスの吸収反応
に対して大きく寄与する。そのため極板の両側の負極板
では、極板群の中の負極板よりも酸素ガスを多く吸収す
る。この吸収反応は、セル室の内壁面と外側の負極板と
の間の密着度が低下するほど起こりやすくなる。酸素ガ
ス吸収反応が極板群の両端の負極板に集中すると、酸素
ガスの吸収反応に伴う発熱により、電池の温度上昇が加
速し、これが原因となって熱逸走状態となる。
【0004】そこでこのような問題を解決するために、
電槽内の内壁面と極板群との間に加圧スペーサを配置
し、加圧スペーサにより積極的に極板群に積層方向に群
加圧を加えることが提案され、現在までに種々の構成の
加圧スペーサが提案されている。加圧スペーサを用いる
と、リテーナの弾性力に頼らずに極板群に群加圧を加え
ることができるため、蓄電池に充放電が繰り返されて活
物質が膨張収縮することにより活物質が軟化した場合で
も、活物質の集電体からの脱落を防止することができる
上、極板とリテーナとの界面に隙間ができるのを防止す
ることができて、極板とリテーナとの界面における電解
液の成層化を防ぐことができる。
【0005】従来提案されている加圧スペーサには、例
えばゴムシートのようなシート状の加圧スペーサがあ
る。このシート状の加圧スペーサを用いる場合には、必
要な枚数の加圧スペーサを極板群に重ねて、極板群と共
に加圧スペーサをセル室内に収納している。また弓状に
曲ったバネ性を有する加圧スペーサを極板群の両側に配
置し、極板群と共に加圧スペーサをセル室内に収納する
ことにより、加圧スペーサのバネ性を利用して、極板群
を加圧するものもある。更にセル室の内壁部に凸部を設
けて、この凸部を加圧スペーサとするもの等もある。
【0006】また特願平5−72024号によって出願
人が提案した蓄電池では、電池の組立を容易にするため
に、セル室内で占有体積を増加するように変形する加圧
スペーサを用いている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シート
状の加圧スペーサを用いる場合には、極板群の厚み寸法
に応じて加圧用スペーサの枚数を調整する必要があり、
電池の組み立て作業が繁雑になるという問題があった。
またセル室内で占有体積を増加するように変形する加圧
スペーサを用いると、組立は容易になるものの、その他
の加圧スペーサを用いる場合と同様に、極板を全面的に
偏り無く加圧することは難しく、どうしても局部的な加
圧になりやすかった。また極板群の両端に位置する極板
に加圧スペーサを全面的に密着させて、しかも極板を全
面的に偏り無く加圧することも難しかった。
【0008】本発明の目的は、電解液注入後において
も、極板群を全体的に偏りなく十分な力で加圧すること
ができる密閉形蓄電池を提供することにある。
【0009】本発明の他の目的は、極板群の両端に位置
する極板に加圧スペーサを全面的に密着させて、局部的
な酸素ガスの吸収反応の発生を防止できる密閉形蓄電池
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、極板群と該極
板群を積層方向に加圧する加圧スペーサとがセル室内に
収納され、加圧スペーサがセル室内で占有体積を増加す
るように変形する密閉形蓄電池を改良の対象とする。
【0011】本発明では、加圧スペーサを剛性の高い板
状体と、板状体の一方の面側に配置されて加熱されると
膨張する熱膨張性粒子を含む熱膨張性粒子層と、板状体
の他方の面側に配置された弾性体との3層構造によって
構成する。そしてこの加圧スペーサを、弾性体を極板群
側に向け且つ熱膨張性粒子層をセル室の内壁面側に向け
るようにセル室内に配置する。
【0012】ここで剛性の高い板状体とは、耐電解液性
を有する材料で形成されるものであって、しかも熱膨張
性粒子層中の熱膨張性粒子を膨張させる温度では大きく
変形することがなく且つ熱膨張性粒子層の膨張により発
生する力では容易に変形することがない程度の耐熱性と
剛性とを示す材料で形成されたものである。鉛蓄電池の
場合には、ポリエステルやエポキシ樹脂等の耐酸性を有
するプラスチックによってこの板状体を作ることができ
る。プラスチックは成形が容易である上価格が安いた
め、板状体を安価に製造することができる。
【0013】板状体の厚みは、板状体の材質によって異
なるが、必要な剛性を得られてしかもあまり厚くならな
いように定めればよい。剛性の高い板状体は、極板の側
面(活物質面)のほぼ全面を覆うことができる大きさを
有しているのが好ましい。板状体の大きさが余り小さく
なると、極板群を局部的に加圧することになるためであ
る。
【0014】熱膨張性粒子としては、耐電解液性を有し
且つ比較的低い温度で大きく膨張する(膨張率が大き
い)ものを用いることができる。例えば、熱膨張性粒子
として、熱膨張形マイクロカプセルを用いることができ
る。ここで熱膨張形マイクロカプセルとは、加熱される
と膨張可能になる材料によって形成されたマイクロカプ
セル即ち殻の中に、熱膨張材料(低沸点ガス等)を封じ
込めた構造を有するものである。マイクロカプセル即ち
殻の材料は、耐電解液性を有して膨張後も形を維持でき
る程度の強度を示すものであれば、どのようなものでも
よい。またカプセル内に封じ込めておく熱膨張材は、マ
イクロカプセルから出たとしても電解液の性質に悪影響
を与えないものであればどのようなものでもよい。この
ような熱膨張形マイクロカプセルとしては、塩化ビニリ
デン共重合物からなる殻の内部に低沸点炭化水素を含ん
で構成されたものを容易に入手できる。熱膨張性粒子と
しては、一般に市販されている膨張前の粒子径が10〜
30μmの範囲の熱膨張性マイクロカプセルを用いるこ
とができる。この種の熱膨張性マイクロカプセルは熱に
より20〜80倍の大きさに膨脹する。また熱膨張性粒
子層中の熱膨張性粒子の量は、熱膨張性粒子層の全体重
量に対して25〜75重量%の範囲が好ましい。熱膨張
性粒子の量が25重量%より少なくなると、極板群を全
体的に偏りなく十分な力で加圧することができなくなる
問題が生じ、熱膨張性粒子の量が75重量%より多くな
ると熱膨張性粒子が熱膨張性粒子層から脱落したり、熱
膨張性粒子層が板状体から剥離するという問題が生じる
からである。
【0015】熱膨張性粒子層は、熱膨張性粒子の膨張は
許容するが熱膨張性粒子の移動は阻止することができる
ような構造を有している必要があり、また熱膨張性粒子
層中に熱膨張性粒子が全体的に分散配置されている必要
がある。このような要求を満たす熱膨張性粒子層は、例
えば熱膨張性粒子(熱膨張性マイクロカプセル等)を含
むスラリーを板状体の一方の面に塗布して乾燥すること
により容易に形成することができる。なおスラリーに
は、増粘剤や適宜のバインダを添加する。
【0016】弾性体は、外力により容易に変形を起し、
耐電解液性を有し且つ高温使用限界温度が熱膨張性粒子
の膨張温度よりも高く、極板の表面の凹凸に添って緊密
に接触可能な材料により形成する。このような材料とし
て、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロスル
ホン化ポリエチレンゴム、フッ素ゴム等のゴムが好まし
い。特にブチルゴムは、耐酸性が高く、伸び率が大き
く、高温使用限界温度が140℃以上であり、密閉形鉛
蓄電池に適している。
【0017】加圧スペーサは、極板群の両側に配置して
もよいが、極板群の片側だけでに加圧スペーサを配置し
てもよい。極板群の両側に負極板が配置される場合に
は、加圧スペーサを極板群の両側に配置するのが好まし
い。
【0018】
【作用】本発明で用いる加圧スペーサでは、剛性の高い
板状体を間にして弾性体を極板群側に配置する。剛性の
高い板状体を設けると、膨張する熱膨張性粒子層の力が
板状体全体に分散され、板状体全体によって弾性体を偏
りなく加圧することができる。しかも弾性体を用いるこ
とにより経時的なへたりをなくすことができる。その
上、本発明では加熱されると膨張する熱膨張性粒子を含
む熱膨張性粒子層を膨張させて、加圧力を発生する。熱
膨張性粒子は、温度に対して敏感に反応する上、温度に
比例して膨脹する。また所定温度(例えば60〜80℃
程度)で急激に膨脹する特性を有している上、球状を有
しているため、変化体積が半径の4乗と大きい。そのた
め、板状になった熱膨張材料を用いる場合と比べて、熱
膨張性粒子(熱膨張性マイクロカプセル等)を集めて形
成した熱膨張性粒子層は効率よく熱膨脹する。
【0019】更に、本発明では極板群の最も外側に位置
する極板と接触する部分に配置した弾性体が、該極板の
積層方向外側の面と密着してその面と周囲の雰囲気との
接触を遮断する。特に該極板が負極板の場合には、充電
反応の際に発生する酸素ガスと該極板の積層方向外側の
面との接触を抑制できるため、酸素ガスの吸収反応を抑
制して熱逸走の発生を防止できる。
【0020】したがって本発明によれば、極板群を全体
的に偏りなく十分な力で加圧することができるため、極
板とリテーナとの界面に隙間ができるのを防止して、極
板とリテーナとの界面における電解液の成層化を有効に
防ぐことができる。その結果、本発明によれば、充放電
反応即ち正負極板間のイオン移動が円滑に行われて、放
電性能が良好となる。また熱逸走の発生を防止できる。
また組立時の加圧力が小さくても、組立後の膨脹によっ
て高い加圧力を得ることができ、組立の作業性を高める
ことができる。
【0021】特に熱膨張性粒子として、熱膨張性マイク
ロカプセルを用いた場合には、必要十分な加圧力をえる
ことができる。特に熱膨張形マイクロカプセルを塩化ビ
ニリデン共重合物からなるマイクロカプセルの内部に低
沸点炭化水素を含ませて構成すると、100℃〜130
℃で1分間加熱することにより加熱後の体積が加熱前の
体積の20〜80倍となる。これば加熱により内部の低
沸点炭化水素が体積膨張して熱膨張形マイクロカプセル
が膨張するためである。熱膨張形マイクロカプセルがあ
る程度まで膨張すると、低沸点炭化水素は塩化ビニリデ
ン共重合物からなる殻壁を通してマイクロカプセル外部
に抜け出る。低沸点炭化水素は比較的体積膨張率が高い
ので、本発明によれば低い加熱温度で熱膨張形マイクロ
カプセルを大きく膨張させることができる。
【0022】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面を参照して詳細
に説明する。図1は本発明を2V−24Ahの密閉形鉛
蓄電池に適用した実施例の概略断面図である。図1にお
いて、1は電槽本体であり、2は極板群であり、3は加
圧スペーサである。電槽本体1は合成樹脂により形成さ
れている。極板群2は115mm×135mm×3mmの寸法
を有する3枚の正極板2a…と115mm×135mm×2
mmの4枚の負極板2b…とが119mm×140mm×2mm
の6枚のセパレータ4…を介して積層された構造を有し
ており、正極板2a…および負極板2b…はストラップ
によりそれぞれの耳部が連結され、電槽本体1の蓋部に
設けられた正負極端子5にそれぞれ電気的に接続されて
いる。
【0023】加圧スペーサ3は、全体的には平板形状を
有しており、極板群2と重ね合わされた状態でセル室1
a内に収納される。加圧スペーサ3は剛性の高い剛性体
即ち板状体6と、加熱されると膨張する熱膨張性粒子を
含む熱膨張性粒子層7と、弾性体8の3層構造により構
成されている。
【0024】本実施例の板状体6は、耐酸性を有するプ
ラスチック製であり、具体的には厚さ120mm×140
mm×2mmのポリエステル樹脂板により構成されている。
板状体6の一方の面は、所定温度(40〜100℃)中
で塩素(Cl)ガスを吹き込んで所定時間(30〜12
0分)反応させるCl処理が施されている。Cl処理を
施すとポリエステルのぬれ性(親水性)が高くなり、ス
ラリー等を塗布し易くなる。
【0025】また熱膨張性粒子層7は、熱膨張性マイク
ロカプセルを含むスラリーを板状体6のCl処理を施し
た面に塗布した後、これを乾燥して形成されている。ス
ラリーの塗布量は、乾燥後の厚みが2mmになるようにし
た。本実施例では、熱膨張性マイクロカプセルとして、
塩化ビニリデン樹脂からなる殻(マイクロカプセル)の
内部に低沸点炭化水素を含んだものを用いている。なお
本実施例では熱膨張性マイクロカプセルとして松本油脂
製薬株式会社からマツモトマイクロスフェア−シリーズ
の製品名で販売されている膨張前の粒子径が10〜30
μmのものを用いた。熱膨張性マイクロカプセルの含有
量は、必要な膨張量に応じて適宜に定めればよい。本実
施例では、この熱膨張性マイクロカプセルと、増粘剤と
してのヒドロキシプロピルセルロースと、水とを1:
1:8の割合の範囲で混合して作ったスラリーを用い
て、熱膨張性粒子層7を形成している。なおこの熱膨張
性マイクロカプセルと、増粘剤と水との許容できる配合
割合は、0.5:1:9.5〜2:1:7の範囲であ
る。
【0026】板状体6の他方の面に配置する弾性体8と
しては、120mm×140mm×2mmのブチルゴムからな
る弾性体を用い、この弾性体を接着剤を用いて板状体6
の非処理面に接合した。板状体、熱膨張性粒子層、弾性
体はいずれも1〜3mmの厚みのものが好ましい。
【0027】電槽本体1に注液した電解液は、比重1.
320(20℃)の希硫酸であり、この電解液を電槽本
体1内に180ml注液して、放電容量24Ah(20時
間率)の密閉形鉛蓄電池とした。電解液を注液した後、
恒温槽を用いて80℃で5分間加熱して熱膨張性マイク
ロカプセルを膨張させた。この様にして作った電池で
は、極板群2を積層方向に加圧する力は約40 kg/dm2
であった。
【0028】次に本実施例の電池の充電性能について試
験した結果について説明する。試験は、図1の構造を有
する電池(本発明品)と、加圧スペーサの代りに120
mm×140mm×6mmのポリエステル板を極板群の積層方
向両端に配置して作った加圧スペーサを有しない従来の
電池と同様の電池(従来品)について行われた。
【0029】サイクル寿命特性についての試験は、本発
明品の複数の電池と従来品の複数の電池とについて、
0.25CAで2時間の放電と0.1CAで6時間の充
電を実施する充放電サイクルを繰り返し、25サイクル
毎に0.25CAで1.7Vになるまで放電して、その
ときの容量をそれぞれ測定した。図2は試験結果を示し
ている。試験結果が帯状になっているのは試験に用いた
複数の電池の測定結果の最大値と最小値の幅を図示して
いるためである。この試験では、各電池の初期の容量を
100%として、容量が50%より小さくなると、寿命
に達したと判定している。この試験結果から見ると、本
発明品の電池は、従来品の電池に比べて2倍近くも寿命
が延びている。これは本発明品の電池では、加圧スペー
サによって常時極板群を加圧しているため、活物質脱落
や集電体に用いる格子体の延びが押さえられているため
である。
【0030】図3は、熱逸走試験の試験結果を示してい
る。熱逸走試験は、電池の周囲温度と浮動充電電流の比
(周囲温度が25℃のときの浮動充電電流の値を1とす
る)を測定するものとした。なお浮動充電の条件は、設
定電圧2.275V/セルとして行った。この結果から
判るようように、従来品の電池では、周囲温度が40℃
になる前から浮動充電電流比が大幅に増加してしまい、
熱逸走に至ってしまった。これに対して本発明品の電池
では、周囲温度が70℃になっても、浮動充電電流比が
10倍を越えることがなかった。即ち本発明品の電池で
は、熱逸走に至らないことが確認された。また本発明品
の電池によれば、従来品の電池と比べて浮動充電電流を
低減することができるのが判る。
【0031】上記実施例では、熱膨張性粒子として内部
に低沸点ガスを含む熱膨張性マイクロカプセルを用いた
が、内部に低沸点ガスを含まない塩化ビニリデン共重合
物等の熱膨張性樹脂だけからなる熱膨張性粒子を用いて
もよいのは勿論である。
【0032】上記実施例は、本発明を密閉形鉛蓄電池に
適用したものであるが、本発明はその他の形式の密閉形
蓄電池も適用できるのは勿論である。
【0033】以下本願明細書に記載した複数の発明のう
ち、いくつかの発明についてその構成要件を記載する。
【0034】(1)極板群と該極板群を積層方向に加圧
する加圧スペーサとがセル室内に収納され、前記加圧ス
ペーサが前記セル室内で占有体積を増加するように変形
する密閉形鉛蓄電池であって、前記加圧スペーサは、剛
性が高く且つ耐酸性を有するプラスチック製の板状体
と、前記板状体の一方の面側に配置されて加熱されると
膨張する耐酸性を有する熱膨張性マイクロカプセルを含
む熱膨張性粒子層と、前記板状体の他方の面側に配置さ
れた耐酸性を有するゴム製の弾性体との3層構造からな
り、前記加圧スペーサは前記弾性体を前記極板群側に向
け且つ前記熱膨張性粒子層を前記セル室の内壁面側に向
けるように前記セル室内に配置されていることを特徴と
する密閉形鉛蓄電池。
【0035】(2)前記板状体はポリエステルまたはエ
ポキシ樹脂によって形成されている上記(1)に記載の
密閉形鉛蓄電池。
【0036】(3)前記熱膨張性粒子層は、熱膨張性マ
イクロカプセルを含むスラリーが前記板状体の一方の面
に塗布・乾燥されて形成されている上記(1)に記載の
密閉形鉛蓄電池。
【0037】(4)前記スラリーは熱膨張性マイクロカ
プセルと増粘剤と水とが、0.5:1:9.5〜2:
1:7の割合の範囲で混合されて作られている(3)に
記載の密閉形鉛蓄電池。
【0038】(5)前記板状体は1〜3mmの厚みを有し
ており、前記熱膨張性粒子層は1〜3mmの厚みを有して
いる上記(4)に記載の密閉形鉛蓄電池。
【0039】(6)前記熱膨張性マイクロカプセルは、
平均粒子径が10〜30μmである上記(5)に記載の
密閉形鉛蓄電池。
【0040】(7)極板群と該極板群を積層方向に加圧
する加圧スペーサとがセル室内に収納され、前記加圧ス
ペーサが前記セル室内で占有体積を増加するように変形
する密閉形鉛蓄電池であって、前記加圧スペーサは、耐
酸性を有するプラスチックからなる剛性の高い板状体
と、前記板状体の一方の面側に配置されて塩化ビニリデ
ン共重合体の殻の内部に低沸点炭化水素を含んで構成さ
れた熱膨張性マイクロカプセルを含む熱膨張性粒子層
と、前記板状体の他方の面側に配置されたゴム製の弾性
体との3層構造からなり、前記板状体の厚みは1〜3mm
で、前記熱膨張性粒子層の厚みは1〜3mmで、前記弾性
体の厚みは1〜3mmであり、前記熱膨張性マイクロカプ
セルは平均粒子径が10〜30μmで、前記熱膨張性粒
子層の全体重量に対して25〜75重量%含まれてお
り、前記加圧スペーサは前記弾性体を前記極板群側に向
け且つ前記熱膨張性粒子層を前記セル室の内壁面側に向
けるように前記セル室内に配置されていることを特徴と
する密閉形鉛蓄電池。
【0041】(8)積層方向の両端に負極板を有する極
板群と該極板群を積層方向に加圧する加圧スペーサとが
セル室内に収納され、前記加圧スペーサが前記セル室内
で占有体積を増加するように変形する密閉形蓄電池であ
って、前記加圧スペーサは、剛性の高い板状体と、前記
板状体の一方の面側に配置されて加熱されると膨張する
熱膨張性粒子を含む熱膨張性粒子層と、前記板状体の他
方の面側に配置された弾性体との3層構造からなり、前
記加圧スペーサは前記弾性体を前記極板群の前記負極板
側に向け且つ前記熱膨張性粒子層を前記セル室の内壁面
側に向けるように前記セル室内に配置されていることを
特徴とする密閉形蓄電池。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、極板群を全体的に偏り
なく十分な力で加圧することができるため、極板とリテ
ーナとの界面に隙間ができるのを防止して、極板とリテ
ーナとの界面における電解液の成層化を有効に防ぐこと
ができる。その結果、本発明によれば、充放電反応即ち
正負極板間のイオン移動が円滑に行われて、放電性能が
良好となる。また熱逸走の発生を防止できる。
【0043】特に熱膨張性粒子として、熱膨張性マイク
ロカプセルを用いた場合には、必要十分な加圧力を簡単
に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を密閉形鉛蓄電池に適用した実施例の概
略断面図である。
【図2】本発明品の電池と従来品の電池についてサイク
ル寿命特性を測定した結果を示す図である。
【図3】本発明品の電池と従来品の電池について、周囲
温度と浮動充電電流の比との関係を測定した結果を示す
図である。
【符号の説明】 1 電槽本体 2 極板群 2a 正極板 2b 負極板 3 加圧スペーサ 4 セパレータ 6 板状体 7 熱膨張性粒子層 8 弾性体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】極板群と該極板群を積層方向に加圧する加
    圧スペーサとがセル室内に収納され、 前記加圧スペーサが前記セル室内で占有体積を増加する
    ように変形する密閉形蓄電池であって、 前記加圧スペーサは、剛性の高い板状体と、前記板状体
    の一方の面側に配置されて加熱されると膨張する熱膨張
    性粒子を含む熱膨張性粒子層と、前記板状体の他方の面
    側に配置された弾性体との3層構造からなり、 前記加圧スペーサは前記弾性体を前記極板群側に向け且
    つ前記熱膨張性粒子層を前記セル室の内壁面側に向ける
    ように前記セル室内に配置されていることを特徴とする
    密閉形蓄電池。
  2. 【請求項2】前記熱膨張性粒子は内部に低沸点ガスが入
    った熱膨張形マイクロカプセルからなり、前記熱膨張性
    粒子が前記熱膨張層中に全体的に分散されて配置されて
    いる請求項1に記載の密閉形蓄電池。
  3. 【請求項3】前記熱膨張形マイクロカプセルは、塩化ビ
    ニリデン共重合物からなる殻の内部に低沸点炭化水素を
    含んで構成されている請求項2に記載の密閉形蓄電池。
  4. 【請求項4】前記弾性体は、耐電解液性を有するゴムか
    らなる請求項1に記載の密閉形蓄電池。
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