JPH0888164A - 投影露光装置 - Google Patents

投影露光装置

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JPH0888164A
JPH0888164A JP6224995A JP22499594A JPH0888164A JP H0888164 A JPH0888164 A JP H0888164A JP 6224995 A JP6224995 A JP 6224995A JP 22499594 A JP22499594 A JP 22499594A JP H0888164 A JPH0888164 A JP H0888164A
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optical system
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projection optical
projection
exposure
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JP6224995A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Taniguchi
哲夫 谷口
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 投影光学系に要求される精度に応じて最適な
結像性能を維持する。 【構成】 投影光学系PLの結像性能を維持するため
の、投影光学系の結像特性(焦点深度、像歪等)の変化
や環境条件(照明光吸収量、大気圧、温度等)の変化が
所定の基準値に到達した場合に、警告の表示や露光動作
の停止が行われるが、本発明によれば、要求される結像
性能の精度に応じて複数設定された基準値の中から最適
なものが選択され、露光動作が制御されるので、不必要
に露光動作が停止されスループットが停止するような事
態を回避できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、投影露光装置に関し、
特に半導体集積回路や液晶デバイス製造用の高精度な結
像特性が要求される投影露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子等の回路パターンを形成する
ためのフォトリソグラフィ工程においては、例えば水銀
ランプのi線(波長365nm)を照明光としてレチク
ル(マスク)を照射する。そして、そのレチクル上の回
路パターンの透過光を投影光学系を介して、感光性のフ
ォトレジストが塗布された基板(半導体ウェハやガラス
プレート等)上に集光することによって回路パターンを
基板上に結像し転写する投影露光装置(例えばステッパ
ー等)が使用されている。
【0003】この種の投影露光装置に関しては、近年ま
すます投影光学系の結像性能を高精度に維持することが
要求されているが、要求される精度が高くなればなるほ
ど、結像特性は環境条件の変動の影響を受け易くなる。
このため、特に焦点位置や投影倍率については、環境条
件の変動を測定して、その変動に基づいて常に補正を加
える方法が採られている。
【0004】ここで、結像特性に影響を与える環境条件
としては、主に投影光学系が照明光線を吸収し温度変化
を起すことにより生ずるものと、大気圧や気温が変化す
ることにより空気の屈折率が変化することにより生ずる
ものとが挙げられる。そして、結像特性の変動を補正す
る方法については、例えば特開昭60−78454号公
報に開示されている。そこでは、投影光学系への照明光
の入射に伴って投影光学系に蓄積されるエネルギー量
(熱量)を逐次計算し、この蓄積エネルギー量による結
像特性の変化量を求め、所定の補正機構により結像特性
を微調整するものが提案されている。この補正機構とし
ては、例えば投影光学系を構成する複数のレンズエレメ
ントのうち2つのレンズエレメントに挟まれた空間を密
封し、この密封空間の圧力を調整する方式等がある。ま
た、大気圧や気温の変化に起因する空気の屈折率の変化
により生じる結像特性の変動を補正する場合には、大気
圧や気温等を測定して、予め求めておいた大気圧や気温
等と結像特性との関係に基づいて、大気圧や気温等の変
化に起因する結像特性の変化量を推定し、所定の補正機
構により補正を行っている。
【0005】さらに、上記のように結像特性を変化させ
る原因(照明光吸収量、大気圧や気温)を測定するので
はなく、投影光学系の空間像の変化を計測することによ
り、焦点位置や投影倍率等の結像特性の変化を直接求
め、所定の補正機構により結像特性の補正を行う方法
も、例えば特開平5−41344号公報等で提案されて
いる。この方法によれば、計測の頻度を増すことにより
補正精度を高めることが可能であるが、同時に装置の生
産性(スループット)は落ちるため、実際には、前記の
原因測定の方法と組み合わせて運用されることが多い。
【0006】ところで、上記の補正方法は、比較的補正
の行ない易い結像特性、例えば焦点位置や投影倍率の補
正に対してのみ適用可能なものであった。けだし、補正
項目(焦点位置、倍率等)が増えると装置がより複雑化
し、また補正項目同士は密接に連関しており各補正項目
を独立に補正することは困難なためである。そこで、直
接補正を行うことが困難な項目に関しては、その結像条
件が許容範囲を超えると判断される場合に、露光動作を
一時的に停止する機能を備えることにより対応する技法
が提案されている。かかる技法に関しては、例えば特開
昭63−291417号公報等に詳しく開示されてい
る。また、焦点位置や投影倍率などの補正可能項目に関
しても、無限に精度よく補正ができるわけではなく、所
定の補正精度を維持できる範囲があり、その範囲を逸脱
すると補正精度が悪化するため、その範囲を越えると露
光を一時的に停止する機能を備えた装置が、例えば特開
平5−25199号公報などに開示されている。より具
体的には、投影光学系が吸収した照明光のエネルギー量
あるいは大気圧、温度変化量等に応じて、エラー又は警
告を表示したり、露光動作を停止する技法が提案されて
いる。
【0007】一方、照明光の波長及び投影光学系の開口
数により規定される結像性能の高精度化にも限界がある
ため、近年、様々な高解像技術が開発されている。例え
ば特公昭62−50811号公報には、レチクルの回路
パターンの透過部分のうち、特定の部分からの透過光の
位相を、他の透過部分からの透過光に対してπ(ra
d)だけずらす、位相シフタを備えた位相シフトレチク
ルを使用する方法が開示されている。この位相シフトレ
チクルを使用すると、通常レチクルを使用する場合に比
べてより微細なパターンの転写が可能となり、解像度を
高め、焦点深度を深めることが可能となる。
【0008】また最近では照明条件の最適化、あるいは
露光方法の工夫等によって微細パターンの転写を可能と
する試みがなされており、例えば特定線幅のパターンに
対して最適な照明光学系の開口数(σ値)と投影光学系
の開口数(NA)との組合わせをパターン線幅毎に選択
することによって、解像度や焦点深度を向上させる方法
が提案されている。さらに、レチクル上のパターンが存
在する面のフーリエ変換面となる照明光学系の面(以
下、瞳面と称する。)、若しくはその近傍面における照
明光束の光量分布を輪帯状に規定し、レチクルパターン
に照明光束を照射する輪帯照明法、あるいはレチクルの
パターンに対応して特定方向から照明光束を所定角度だ
け傾斜させて照射する傾斜照明法等も、例えば特開平4
−225514号公報等で提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の如き
露光性能の精度を所定の許容範囲内に維持する従来の技
術においては、その装置で製造可能な最も高い精度が要
求される製品に対して十分な精度の結像性能が保証され
るように、露光停止あるいは警告を行う基準値が一義的
に設定されている。しかしながら、その装置が常に最も
高い精度が要求される工程に使用されるとは限らず、よ
り低い精度でも十分な工程に使用される場合には、不必
要に露光動作が停止されて、スループットが悪化すると
いう問題が生じていた。
【0010】また、上記のような各種高解像技術を用い
ることにより、従来と同一の投影光学系で同一の波長を
照明光を用いた場合であっても、より高い解像度とより
深い焦点深度を得ることができるため、従来の基準値と
同様の基準値を適用した場合には、不必要に露光動作が
停止されて、スループットが悪化するという問題が生じ
ていた。
【0011】また逆に、結像性能に関してより高い精度
が要求される場合は、当初の基準値では露光動作の停止
が遅れるおそれがあった。そのため、より高い精度が要
求される場合には、そのたびに露光動作の停止を行う基
準値に関する初期設定を変更せねばならないという問題
も生じていた。
【0012】本発明は、所定の結像性能を維持するため
に、一義的に設定された基準値に従って警告の表示や露
光動作の停止行っていた従来の露光装置の抱える上記の
ような問題点に鑑みてなされたものであり、要求される
結像性能に応じて最適な精度の結像特性を維持すること
が可能な新規かつ改良された投影露光装置を提供するこ
とを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明においては、光源(1)からの照明光(I
L)をほぼ均一な強度分布に成形してマスク(R)に照
射する照明光学系(2,5)と、マスクに形成されたパ
ターンの像を感光基板(W)上に結像投影露光する投影
光学系(PL)を備えた投影露光装置に、投影光学系に
要求される結像性能(例えば、露光領域内の焦点深度、
像歪の量)と要求される結像性能に関する情報(例え
ば、露光を行う対象線幅、照明光学系の照明条件、投影
光学系の開口数、マスクの位相シフタの有無、感光基板
の段差、感光基板に塗布された感光剤の種類、投影光学
系内に設けられた光学フィルタの有無)との少なくとも
一方を入力する入力手段と、投影光学系の結像特性の変
化(例えば、露光領域内の焦点深度、像歪の量)とその
結像特性に影響を与える環境条件の変化(例えば、投影
光学系の照明光吸収量に関する変化、大気圧の変化、温
度の変化)との少なくとも一方を検知する検知手段(2
8,17,18,19,20,24等)と、その検知手
段により検知された結像特性の変化と環境条件の変化と
の少なくとも一方が、それぞれの変化に応じて設定され
た基準値に到達した場合に、警告の表示と露光動作の停
止との少なくとも一方を行う露光動作制御手段(26)
と、基準値は複数設定されており、入力手段に入力され
た結像性能と結像性能に関する情報との少なくとも一方
に応じて複数の基準値の中から最適な基準値を選択する
選択手段(32)とを設けることとした。
【0014】
【作用】本発明においては、露光動作を行う前に、入力
手段により今回の露光において必要な投影光学系の結像
性能とその判断材料となる線幅等の結像性能に関する情
報との少なくとも1つが入力されるため、必要な結像性
能を前もって知ることができる。その後で、実際に露光
動作中に検知手段により結像特性の変化と大気圧等の結
像特性の変化との少なくとも一方を推定できる値を検知
することにより、結像特性の変化を刻々と知ることがで
きる。さらに、露光動作制御手段により、前もって知っ
ている必要な結像性能に応じて予め設定された基準値
と、検知手段により知ることができた結像特性の変化と
を照らし合わせ、必要な結像性能が維持できないと判断
された場合、警告の表示及び露光動作の停止のうちの少
なくとも1つの動作を行うことにより、良好な露光を行
うことができる。そして、本発明によれば、基準値が予
め複数個設定されており、選択手段により、今回の露光
に必要な結像性能に応じて最適な基準値が選択されるた
め、不必要に露光の停止を行ないスループットが落ちる
ような不都合が解消される。
【0015】
【実施例】以下添付図面を参照しながら本発明に基づい
て構成された投影露光装置の一実施例について詳細に説
明する。まず、図1を参照して本発明の実施例による投
影露光装置の説明を行う。光源1は超高圧水銀ランプの
輝線、KrF、ArFエキシマレーザ等のレーザ光、金
属蒸気レーザ、あるいはYAGレーザの高周波等のレジ
スト層を感光する照明光ILを発生する。照明光ILは
コリメータレンズ、フライアイレンズからなる照明光学
系2に入射しほぼ均一な強度分布に成形される。レボル
バ3は、投影光学系PLのレチクルRのパターン面のフ
ーリエ変換面いわゆる瞳面と共役な位置にあり、照明条
件を変更するための絞りを保持し回転することにより絞
りを選択できる。レボルバ3上の絞りとしては、例えば
照明光線のユヒーレンスファクタ(σ値)を変化させる
ための絞り、あるいは高解像技術のため輪帯状の絞りあ
るいは傾斜照明用の絞りが用意されている。このような
絞りは、例えば特開平5−175100号公報等に開示
されている。かかる照明条件により投影光学系PLの最
終的な結像特性も変化するため、レボルバ3の状態は、
照明光学系の照明条件に関する情報として、入力部27
及び検知部28へそれぞれ送られる。詳しくは後述す
る。レボルバ3を通過した照明光はハーフミラー4を通
過しリレーレンズあるいは可変ブラインド等よりなる照
明光学系5に入射する。
【0016】ハーフミラー4は、感光基板(ウェハ)W
側からの反射光を受光するもので、投影光学系PLに反
射光として入射する光量を測定することが可能であり、
ここで測定された光量情報については、露光動作中に生
じる環境条件の変化として、検知部28へ送られる。照
明光学系5を出た照明光はダイクロイックミラー6によ
り下方へ折りまげられ、半導体の回路パターン等が描か
れたマスク(レチクル)Rを照明する。なおレチクルR
はレチクルホルダ7に真空吸着されている。また、レチ
クルRのパターンエリア外にはレチクルのパターン(例
えば、露光を行う対象線幅)やレチクルの種類(例え
ば、位相シフタの有無)に関する情報が書き込まれたバ
ーコードが付されており、レチクルRがレチクルホルダ
7にロードされる前に、このバーコードをバーコードリ
ーダー30により装置内に読み込むことが可能である。
そして、このレチクルRのパターンや種類に関する情報
も結像性能等に影響するため、入力部27及び検知部2
8へそれぞれ送られる。レチクルRを通過した照明光は
投影光学系PLを介して感光基板である感光剤(レジス
ト)を塗布されたシリコンウェハW上に投影露光され
る。
【0017】本実施例では投影光学系PLを構成する一
部のレンズエレメント、すなわち図1中では、レンズエ
レメント10が、レンズエレメント10を保持するホル
ダ11とともに、補正部29の指令に従って駆動素子1
2を動かすことにより、投影光学系PLの光軸方向に垂
直に駆動することが可能なように構成されており、投影
光学系の投影倍率の補正に用いられる。なお、かかる倍
率補正光学系の許容駆動距離についても、装置の結像性
能等に影響を及ぼすため、結像性能に関する情報とし
て、入力部27及び検知部28にそれぞれ送られる。ま
た、レンズエレメント13以下のレンズは投影光学系P
L本体に固定されている。さらに、投影光学系PLには
外部の温度変化の影響が及ばないように温調部14が外
部に設けられており、気体あるいは液体を温度制御して
流している。図1の例では投影光学系PLの下方INよ
り流入した液体が上部OUTより流出し、不図示の温度
制御器に戻され、温調後再びINに戻る構成となってい
る。流体の温度は温度センサ31の出力によりコントロ
ールされるが、流体の温度変化についても、結像性能に
影響するため、露光動作中に生じた環境条件の変化とし
て、検知部28へも出力される。
【0018】また、投影光学系PLの瞳面EP(すなわ
ちレチクルに対する光学的フーリエ変換面)には開口絞
り21が設けられ、投影光学系PLの開口数(NA)を
変更できる構成になっている。そして投影光学系PLの
開口数(NA)に関する情報も、結像性能に関する情報
として、入力部27及び検知部28へそれぞれ出力され
る。また、孤立的なコンタクトホールパターンを転写す
る場合の解像度及び焦点深度を向上させるために、投影
光学系PLの瞳面EP又はその近傍に、光学フィルタO
F(以下、瞳フィルタと称する。)を配置する場合もあ
る。かかる構成の場合には、図3に示すように、投影光
学系PLの瞳面EP近傍に瞳フィルタ収納カセット33
が設置され、瞳フィルタ挿脱機構34により、露光対象
パターンに応じて瞳フィルタOFを投影光学系PLの瞳
面EPに挿着又は脱着自在に構成されている。ここで使
用可能な瞳フィルタOFとしては、例えば1981年春
季応用物理学会の予稿集28a−ZC−8、9で発表さ
れたSuper−FLEX法のように、投影光学系PL
の瞳面に光軸を中心とする同心円的な振幅透過率分布
(位相差)を形成するもの(以下、位相差型瞳フィルタ
と称する。)、あるいは特開平4−179958号公報
に開示されているように、投影光学系PLの瞳面におい
て光軸近傍の円形領域を遮光するもの(以下、遮光型瞳
フィルタと称する。)、あるいは特開平6−12011
号公報や特開平6−124870号公報に開示されてい
るように、投影光学系PLの瞳面EP内の同心円的ない
くつかの領域間での透過光束の相互可干渉性を低減する
タイプのもの(以下、SFINCS型瞳フィルタと称す
る。)がある。そして投影光学系内に設けられた光学フ
ィルタの有無に関する情報も、結像性能に関する情報と
して、入力部27及び検知部28へそれぞれ出力され
る。
【0019】ウェハWはウェハホルダ(θテーブル)8
に真空吸着され、このウェハホルダ8を介してウェハス
テージWS上に保持されている。ウェハステージWS
は、モータ9により投影光学系PLの最良結像面に対し
て任意方向に傾斜可能で、かつ光軸方向(Z方向)に微
動可能であるとともに、ステップ・アンド・リピート方
式で2次元移動可能に構成されており、ウェハW上の1
つのショット領域に対するレチクルRの転写露光が終了
すると、次のショット位置までステッピングされる。
尚、ウェハステージWSの構成等については、例えば特
開昭62−274201号公報に開示されている。
【0020】また、ウェハステージWS上には照射量モ
ニタとしての光電センサ17がウェハWの表面の高さと
ほぼ一致する高さに設けられている。光電センサ17
は、例えば投影光学系PLのイメージフィールド、又は
レチクルパターンの投影領域とほぼ同じ面積の受光面を
備えた光電変換素子で構成され、この照射量に関する光
情報を、露光動作中に生じた環境条件の変化として、検
出部28に出力する。この光情報は、照明光の入射に伴
って投影光学系PLに蓄積されるエネルギー量に対応し
た結像特性の変化量(収差量)を求めるための基礎デー
タとなる。
【0021】さらに、図1中には投影光学系PLの最良
結像面に向けてピンホール、あるいはスリットの像を形
成するための結像光束を光軸AXに対して斜め方向より
供給する照射光学系15と、その結像光束のウェハWの
表面での反射光束をスリットを介して受光する受光光学
系16とから成る斜入射方式のウェハ位置検出系が設け
られている。このウェハ位置検出系の構成等について
は、例えば特開昭60−168112号公報に開示され
ており、ウェハ表面の結像面に対する上下方向(Z方
向)の位置を検出し、ウェハWと投影光学系PLとが所
定の間隔を保つようにウェハステージWSをZ方向に駆
動するときに用いられる。
【0022】なお、本実施例では結像面が零点基準とな
るように、予め受光光学系の内部に設けられた不図示の
平行平板ガラス(プレーンパラレル)の角度が調整さ
れ、ウェハ位置検出系のキャリブレーションが行われる
ものとする。つまり、本実施例ではレンズエレメント1
0の駆動により倍率を変えられ、上記プレーンパラレル
の角度により焦点位置の補正が行なえる。また、受光光
学系16の出力よりウェハWの高さ(段差)計測が行な
えるため、受光光学系16の出力は、ウェハWの段差に
関する情報として、入力部27へも出力される。
【0023】また、ウェハステージWS上には焦点位置
を空間像で実測値として検出するためのパターン板18
も載置されている。パターン板18の上面には図2
(A)の如く遮光部71と光透過部72とよりなる開口
パターンが形成されている。この開口パターンは、所定
ピッチのラインアンドスペースパターンよりなる振幅型
の回析格子を順次90゜ずつ回転してなる4個の回析格
子より構成されている。
【0024】図1に戻り、パターン板18はウェハステ
ージWS上にその開口パターンの形成面がウェハWの表
面とZ方向に関してほぼ同じ高さになるように固定され
ており、パターン板18の下部には検出用照明光学系の
入出力部22が設けられている。また、ウェハステージ
WSを投影光学系PLの光軸AXと垂直なXY平面内で
移動させることにより、投影光学系PLのイメージフィ
ールド内の中央、又は任意の像高の位置にそのパターン
板18を位置決めすることができる。
【0025】レチクルRを照明する照明光ILと同一、
又は近傍の波長域の照明光ELは、ファイバー束23の
一方の分岐端23aに入射する。照明光ELは、例えば
照明光ILの一部をビームスプリッター等で分岐したも
のを使用する。照明光ELはファイバー束23の分岐端
23aから合同端23bを経てウェハステージWSの内
部の入出力部22に入射する。さらに照明光ELは、リ
レーレンズ、視野絞り、ミラー、コンデンサーレンズ等
より構成される入出力部22を介してパターン板18の
開口パターンを下方より照明する。パターン板18を通
過した光束は投影光学系PLを介してレチクルRの下面
(パターン面)にパターン板18の開口パターンの像を
結像する。レチクルRのパターン面で反射された光は再
び投影光学系PL及びパターン板18を介してウェハス
テージWSの内部に戻り、入射時と逆の光路を経て再び
ファイバー束23の合同端23bに入射する。さらに反
射光はファイバー束23の他方の分岐端22cから射出
して光電センサ24に入射する。
【0026】光電センサ24から出力される光電信号F
SはレチクルRのパターン面からの反射光をパターン板
18の開口パターンで制限した光量に対応しており、検
出部28に供給される。図2(B)は、パターン板15
をZ方向に微動したときに光電センサ24から出力され
る光電信号FSを示しており、縦軸は信号レベル(電圧
値)を表し、横軸はウェハ位置検出系15、16の出力
信号AFS、すなわちZ方向の位置を表している。そこ
で、検出部10は光電信号FSが最大となるZ方向の位
置BSを最適焦点位置として求める。
【0027】また、投影露光装置の近傍には測定器19
が設けられており、この測定器19は装置近傍の大気
圧、温度等を測定して、露光動作中に変化する環境条件
に関する情報として、検知部28へ出力する。また、キ
ーボード25より、装置のオペレータは、各種情報、例
えば感光基板に塗布された感光剤の種類や、投影光学系
内に設けられた光学フィルタの有無に関する情報、ある
いは後述するような照明光学系2、5の照明条件切換後
の露光処理再開までの待ち時間に関する情報などを入力
部27へ入力することができる。
【0028】ここで、従来の技術でも説明した、従来の
露光動作制御手段について簡単に説明する。投影光学系
PLの結像特性として、投影倍率、焦点位置、像面湾
曲、球面収差、ディストーションなどを考えた場合に、
如上の実施例に係る投影露光装置によれば、前記のよう
に投影倍率と焦点位置の変化については、計算あるいは
パターン板18を使用した実測値に基いて、例えば補正
部29の指令により駆動素子12を微調整することによ
り補正を行なうことが可能である。しかしながら、投影
倍率や焦点位置以外の他の結像特性、例えば像面湾曲、
球面収差、ディストーションなどについては、直接補正
することが困難なため、検知手段(28、17、18、
19、20、24等)により検知された結像特性の変化
及び又は結像特性の変化の原因となる環境条件の変化
が、予め設定された一定基準値に到達した時点で、一時
的に露光動作を停止し、投影露光系PLの結像特性、あ
るいは結像特性の変化の原因となる環境条件の変化が、
基準値以内に収まるまで待機し、その後再び露光動作を
開始する必要がある。なお、結像特性の中で、例えば像
面湾曲、球面収差等が悪化すると露光領域内の焦点深度
が低くなる。また、ディストーションカーブの変化によ
り重ね合わせ精度が悪化する。
【0029】ところで、上記のような結像特性に影響を
与える環境条件の変化としては、投影光学系PLの照明
光吸収量に関する変化、大気圧の変化、温度変化などが
考えられるが、まず、投影光学系PLの照明光吸収に関
する結像特性の変化について説明する。
【0030】動作例を示すと、まず投影光学系PLに入
射する照明光のエネルギーを求める。これは照射量モニ
タ17により像面上での照明光のエネルギーの測定と、
ウェハWからの反射光を光電センサ20で受光すること
により行う。つまり投影光学系PLに上方から入射する
光量を照射量モニタ17により求め、ウェハWで反射さ
れ下方より入射する光量を光電センサ20により求め
る。投影光学系PLは照明光が入射すると時間とともに
しだいに温度が上昇していき、露光を停止するとまた時
間とともに温度が下がっていく。この特性は、図4に示
すように、例えば一時遅れ系の変動特性として、微分方
程式で表せる。すなわち、投影光学系PLの照明光吸収
による倍率の変動特性は、照射エネルギーに対する倍率
の変化量ΔMの割合ΔM/E、及び時間的な変化を示す
時定数Tの2つの値で決定され、図示の例では、時定数
Tは最終的な変化量ΔMに対してΔM×(1−e-1)だ
け変化する時間で表せる。つまり、時定数Tが小さいほ
ど早い変化となる。そして、予め実験、あるいはシミュ
レーション計算でこの特性を求めておき、検出部28内
部でこの微分方程式を数値解法に基いて解くことにより
変化量を計算することができる。なお、図4(A)は倍
率の変化特性を表すグラフであり、縦軸は倍率変化、横
軸は時間を表している。また図4(B)は投影光学系P
Lに入射する照射エネルギーを示すもので、縦軸は照射
エネルギーを表し横軸を時間を表している。同様に、本
実施例の投影光学系PLの結像特性、すなわち投影倍
率、焦点位置、像面湾曲、球面収差、ディストーション
などの照明光エネルギーに依存する変化量についても、
上記計算により求めることが可能である。ただし、実際
には、投影光学系PLの構造は複雑であり、その内部に
は多数のレンズエレメントが存在し、各々の熱容量の大
きさが異なり、各々の結像特性への効きが異なるため、
厳密には各結像特性ごとに変動特性は異なり、例えば図
4に示すような単純な一時遅れ系で表せないものもある
が、これらについては、別々に計算してもよいし、単純
化し同じと見なして一通りのみの計算で済ませることも
可能である。
【0031】上記の方法により、例えば結像性能の精度
に最も大きな影響を与える1つの結像特性を選択し、そ
の変化量を実測又は計算し、その値が予め設定された一
定基準値を越えた時、警告の表示と露光動作中止との少
なくとも一方の指令を制御部26は出すように構成する
ことが可能である。もちろん、複数の結像特性を選択
し、実測された又は計算されたいずれかの結像特性の変
化量が予め設定された一定基準値を超えた時に、警告の
表示と露光動作中止との少なくとも一方の指令を制御部
26は出すように構成することも可能である。そして、
露光動作を中止すれば、自然に投影光学系PLの温度が
下がり再び露光が可能となる。以上のように、従来の投
影露光装置では、一時的に露光動作を停止し、スループ
ットを落とすことにより平均的な入射エネルギー量を減
らし、結像特性の維持を図っていた。そして、その際
に、警告の表示や露光動作の中止を行う指標となる前記
一定基準値は、通常は、当該露光装置に要求される最も
厳しい精度の製品の露光を行うことを前提に設定されて
いた。
【0032】また、上記の計算により所定の結像特性の
変化量を求める方法だけでなく、例えば像面湾曲であれ
ばパターン板18により露光領域内部の複数の点で焦点
位置を計測することにより求めることができるので、こ
の測定値を警告の表示や露光動作の中止を行う指標とし
て利用することも可能である。ただし、この方法は測定
に時間がかかるためスループットが悪化してしまう。ま
た、レボルバー3の絞り、開口絞り21、又はレチクル
Rのパターンの位相シフタの有無により投影光学系PL
内部の光量分布が変化するため、前記変化特性はこれら
の条件が変わると変化する可能性があるため、各条件毎
に変化特性を持っておく必要がある。
【0033】次に大気圧変化に関して説明する。大気圧
の変化に対しては、測定器19内部の大気圧センサによ
り測定される。大気圧に関しては照明光吸収量のように
時間とともに徐々に変化しないので、測定値をそのまま
用いることが可能である。照明光吸収と同様に、補正が
容易な焦点位置及び投影倍率以外の結像特性、例えば像
面湾曲、球面収差、ディストーションなどについては、
それらの変化量が予め設定された一定の許容レベルを越
えるとき、露光動作を中止して、変化量が許容レベル内
に収まるまで待機する。ただし、大気圧変化の場合、実
験で予め各結像特性に関する変動特性を調べることが困
難であり、焦点位置、倍率に対しても、一定の範囲以外
の大気圧環境では、装置やセンサ等の製造装置サイドで
結像性能の精度を維持することは困難であるため、焦点
位置及び投影倍率の補正の観点からも大気圧の許容レベ
ルを決定することが好ましい。ただし、大気圧が許容レ
ベルを越えたことにより露光動作が停止された場合、す
ぐに復帰できないためスループットの悪化は深刻であ
る。
【0034】次に温度変化に関して説明する。温度変化
に対しては、投影露光系PLの温調部14の温度センサ
31の出力と、測定器19内部の空気温度センサ(レチ
クルR〜投影光学系PL、投影光学系PL〜ウェハW間
の空気の屈折率に関係する)の出力により判定する。温
度変化についても基本的に大気圧の場合と同様に、必ず
しも経時的積算されるものではないので、測定値をその
まま用いることが可能である。ただし、温調部14の温
度変化があっても、投影光学系PLが有する熱容量のた
め、その内部の温度まで直ぐに変化しないので、通常
は、基準値を超えた状態がある一定時間継続した場合
に、警告の表示や露光動作を停止するような構成となっ
ている。
【0035】以上のように、従来の投影露光装置では、
照明光吸収、大気圧変化、温度変化に応じて、各結像特
性の変化量について予め一定基準値を設け、結像特性の
変化量がその基準値を越えた場合に、露光を停止するか
あるいは警告を行う構成となっていた。しかしながら、
既に説明したように、従来の投影露光装置では、上記一
定基準値をその装置の結像性能に要求される最も高い精
度に適合するように定めていた。このため、比較的緩や
かな精度のみが要求される工程の場合や、あるいは超解
像度技術により解像度や焦点深度の向上が図られ、相対
的に精度要求が緩和される工程の場合には、露光動作が
不必要に停止されスループットが低下するという問題が
生じていた。この点、本発明は、警告の表示や露光動作
の停止の指標となる基準値を、条件により可変とするこ
とにして、不必要な停止をなくす構成としたものであ
る。以下具体的に説明を行う。
【0036】まず、その工程に必要な結像性能が予め実
験等で判明している場合には、オペレータ自らがその値
を直接キーボード25等により入力することが可能であ
る。そして、本発明装置では、各結像特性の変化及び各
環境条件の変化の各々に関して、警告の表示や露光動作
の停止を行う基準値が、要求される結像性能の値に応じ
て複数個設定されている。従って、オペレータによるキ
ーボード25入力に応じて選択手段32が各結像特性や
各環境条件に関して、複数の基準値のうちから最適な基
準値を選択するので、一定の基準値にのみ従って警告の
表示や露光動作の停止を行っていた従来の装置とは異な
り、不必要な露光動作の停止が回避される。なお、結像
性能の値に応じた基準値は、制御部26又は選択部32
に予め記憶された数式により入力値に基づいてその都度
計算することも可能であり、あるいは制御部26又は選
択部32にテーブルの形で予め記憶しておき、入力値に
基づいて、複数の基準値のうちから最適な基準値を選択
するように構成することも可能である。
【0037】この点について、照明光吸収量の変化に応
じた補正の場合を例に挙げて、図5を参照しながら説明
する。なお図5は照射エネルギーに対する照明光吸収量
の変化の様子を示している。図5(A)は照明光吸収量
の変化特性を示し、縦軸は照明光吸収量、横軸は時間を
表している。図5(B)は照射エネルギーの変化特性を
示し、縦軸は照射エネルギー、横軸は時間を表してい
る。そして、現在露光を行っている工程に必要な結像性
能に対応する基準値が予めテーブルの形で記憶されてい
るものとすると、オペレータが入力した結像性能の精度
がクリティカルである場合には、参照テーブルから基準
値A(照明光吸収量に関する基準値)が選択されて、照
射量モニタ17及び光電センサ20の測定値に基づいて
計算された照明光吸収量が基準値Aに到達すると
(t1)、十分な精度の動作が保証されないので、制御
部26は警告の表示や露光動作の停止を指令する。そし
て、照明光吸収量が下がった時点(t2)で露光動作を
再開する。これに対して、オペレータが入力した結像性
能の精度が比較的緩やかである場合には、参照テーブル
から基準値Bが選択されて、照射量モニタ17及び光電
センサ20の測定値に基づいて計算された照明光吸収量
が基準値Bに到達(t3)して始めて、制御部26が警
告の表示や露光動作の停止を指令する。その結果、従来
の装置のように、要求される精度にかかわらずクリティ
カルな基準値Aが適用されて、時点(t1)において露
光動作が停止されていたのに比較して、本発明によれ
ば、基準値Bが適用されて、警告の表示や露光動作の停
止時点を(t3−t1)分だけ遅らせることができるの
で、スループットを向上させることができる。さらに、
基準値Bを適用する場合には、基準値Aに比較して、総
エネルギーが高い上に、露光動作再開までの待ち時間を
短縮することができるので、スループットが一層向上す
る。すなわち、図5(A)に示すように、総エネルギー
が高い基準値Aの場合には、冷え方が遅く(L2)暖ま
り方が早い(L1)のに対して、基準値Bの場合には、
冷え方が早く(H2)暖まり方が遅い(H1)ためであ
る。
【0038】次に、オペレータの側で予め必要な結像性
能を決定できない場合に、装置側で必要な結像性能の精
度を判断する方式について説明する。まず要求精度の判
断材料としては、露光を行うレチクルRのパターンの最
小線幅がいくつかということが挙げられる。最小線幅に
ついては、オペレータがキーボード25から直接入力す
るか、あるいはレチクルRのバーコードに記入しておき
バーコードリーダ30で読み取る方法がある。あるいは
レチクルRから発生する回析光の角度を検出するという
方法もある。次に、同じ線幅でも高解像技術により焦点
深度を増していることも考えられ、高解像技術を使用し
ているか否か、又はその種類によって、必要な焦点深度
が変わってくる。そのため、レボルバー3より照明条件
の情報を取り込んだり、又は位相シフタ付レチクルかど
うかに関する情報をキーボード25から直接入力する
か、若しくはバーコードリーダ30で読み取る必要があ
る。また投影レンズの開口数(NA)によっても焦点深
度は変化するので、開口絞り21より開口数(NA)に
関する情報を読み込む。さらにまた、投影光学系PL内
に瞳フィルタが挿入されるか否かによっても焦点深度は
変化するので、瞳フィルタの有無に関する情報も読み込
む。そして、これらの場合にも、結像性能に影響を与え
る上記情報に応じた基準値は、制御部26又は選択部3
2に予め記憶された数式により入力値に基づいてその都
度計算するか、又は制御部26若しくは選択部32にテ
ーブルの形で予め記憶しておき、入力値に基づいて最適
な基準値が選択される。
【0039】前記以外の要求精度を判断する材料として
は、他にウェハWの露光エリア内の段差が考えられる。
近年、DRAMは面積をかせぐためスタック構造を採用
しており、その結果、露光エリア内のウェハWの段差が
大きく焦点余裕を少なくしており、像質の要求精度に大
きな影響を与えている。このウェハWの段差の大きさに
ついては、予めキーボード25から入力することも可能
であるが、あるいは投影光学系PLとウェハWの間隔を
測定する受光光学系16を使用して測定することも可能
である。つまり、ウェハステージWSを光軸に垂直な方
向に移動しながら受光光学系16の出力をモニタするこ
とで露光エリア内の段差が測定できる。あるいはウェハ
Wの平面度による露光エリア内の高さ方向のうねりも測
定でき、像面湾曲、非点収差等の焦点深度に関する結像
特性の必要量を決定できる。そして、これらの情報に応
じた各基準値ついても、制御部26又は選択部32に予
め記憶された数式により入力値に基づいてその都度計算
するか、又は制御部26若しくは選択部32にテーブル
の形で予め記憶しておき、入力値に基づいて最適な基準
値が選択される。
【0040】その他、結像性能の精度に影響を与えるも
のとして、レジストの特性、例えば感光基板に塗布され
る感光剤の種類が考えられる。かかる情報については、
例えばオペレータがキーボード25から入力することが
可能であり、かかるレジストの特性に応じた基準値につ
いても、制御部26若しくは選択部32にテーブルの形
で予め記憶しておき、入力値に基づいて最適な基準値が
選択される。
【0041】以上説明したように、本発明によれば、上
記のように種々の要求を考慮して、現在行われている露
光工程に必要な結像性能、例えば焦点深度、像歪の量が
決定され、その結像性能の精度に応じて、投影光学系P
Lの結像特性の変化やその結像特性に影響を与える環境
条件の変化に対して警告の表示や露光動作停止を行うた
めの最適な基準値が複数の基準値の中から選択される。
なお、今回の露光動作において許容される像歪の量を決
定するにあたっては、その工程で期待される重ね合せ精
度、あるいは前の工程で使用された露光機の像歪の量を
考慮することが可能である。
【0042】さらに上記以外にも警告の表示や露光動作
停止を行うことが好ましい補正条件があり、これらの条
件についても、本発明に基づいて、要求精度に応じた最
適な基準値を選択することができる。
【0043】例えば、レボルバ3の変更等による照明条
件の変更直後は前記の様に照明光吸収による変化特性が
変化するが、やはり前記のように変化特性の計算は微分
方程式の数値解法で行なっている。このため、照明条件
を切換えると変化特性が不連続となり微分方程式では計
算不能となり焦点位置、倍率等の補正を行うべき特性の
変化量がわからなくなるという状態となる。このため、
図6に示すように、照明条件切換(t1)後はしばらく
露光動作を中止し、投影光学系PLが冷却され変化量が
検知の初期値に近ずいた時点(t2)で、露光を再開す
る方式が考案されている。なお、図6は照明条件変更後
の待機時間を説明するグラフである。図6(A)は照明
条件変更後の照明吸収量の変化特性を示し、縦軸は照明
光吸収量、横軸は時間を示している。図6(B)は照射
条件の変化を示し、縦軸は照射エネルギー、横軸は時間
を示している。しかし、この場合についても、従来の投
影露光装置にあっては、全ての場合にクリティカルな基
準値Aが適用され、要求精度が低い場合であっても(t
2−t1)分だけ露光動作を停止せねばならなかった。し
かしながら、本実施例によれば、照明条件に応じて複数
の基準値(A、B)を求め、制御不26又は基準値選択
部32に記憶しておき、要求精度が低い場合には、緩や
かな基準値Bを適用することにより、露光動作中止時間
を(t2−t3)分だけ短縮することができるので、不必
要な待ち時間でスループットをロスすることはない。
【0044】また、同一レチクル上に位相シフタ付パタ
ーンと、位相シフタ付きでないパターンが混在するよう
な場合には、照明光吸収による変化特性が異なるため、
両者のパターンに対して最適な補正ができなくなる事態
が考えられる。かかる場合にも、露光動作を一時的休止
して投影光学系PLが冷却され精度の回復を待機する機
能を有する投影露光装置があるが、かかる待機時間につ
いても、本方法を適用することにより、不必要な待ち時
間でスループットが低下するのを防止することが可能で
ある。
【0045】また、図1に示す実施例では、投影倍率を
補正する際に、駆動素子12によりレンズエレメント1
0を駆動して投影倍率を補正しているが、レンズエレメ
ント10の駆動範囲には一定の制限が設けられているの
が通常である。すなわち、通常、投影倍率のみを他の結
像特性と完全に独立に補正することは困難であり、投影
倍率の補正に伴って他の結像特性についても変化してし
まうため、補正が許容できるレベル内でのみレンズエレ
メント10を駆動することができるように構成されてい
る。この駆動許容範囲についても、クリティカルな精度
が要求される場合と、緩やかな精度が適用される場合と
では異なるので、本実施例に従って、必要な結像性能の
精度に応じて最適な許容範囲を選択し、その許容範囲を
逸脱した場合に警告の表示や露光動作の停止を行うよう
に構成することも可能である。
【0046】
【発明の効果】以上の様に本発明によれば、各露光工程
において投影光学系に要求される結像性能の精度に応じ
て、その精度を維持するために、結像特性の変化やその
結像特性に影響を与える環境条件の変化に関して、警告
の表示や露光動作の停止を行う指標となる最適な基準値
が複数の基準値の中から選択されるので、不必要にクリ
ティカルな基準値が適用されて、露光動作が中止され、
スループットが低下するような事態を効果的に防止する
ことが可能である。またこれとは逆に、基準値が低く設
定され過ぎて、露光動作の停止が遅れるという事態も防
止することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による投影露光装置の概略的な
構成を示す図である。
【図2】(A)は図1中のパターン板18の開口の一例
を示す図であり、(B)は光電センサ24から出力され
る光電信号を示す図である。
【図3】投影光学系内に光学フィルタを挿脱可能な機構
を有する投影露光装置の概略的な構成を示す図である。
【図4】結像特性(投影光学系PLの倍率)の変化に関
して設定された複数の基準値の概略を示す図であり、
(A)は倍率の時系列的変化を示し、(B)は照射エネ
ルギーの時系列的変化を示す図である。
【図5】本発明に基づいて設定される照明光吸収量の変
化に関して設定された複数の基準値の概略を示す図であ
り、(A)は照明光吸収量の時系列的変化を示し、
(B)は照射エネルギーの時系列的変化を示す図であ
る。
【図6】本発明に基づいて設定される照明条件変更後の
待機時間に関して設定された複数の基準値の概略を示す
図であり、(A)は照明光吸収量の時系列的変化を示
し、(B)は照射エネルギーの時系列的変化を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 …光源 2,5 …照明光学系 R …マスク PL …投影光学系 W …感光基板 25 …キーボード 27 …入力部 30 …バーコードリーダ 28 …検出部 17 …照射量モニタ 18 …パターン板 19 …測定器 26 …露光動作制御部 32 …基準値選択部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源からの照明光をほぼ均一な強度分布
    に成形してマスクに照射する照明光学系と、前記マスク
    に形成されたパターンの像を感光基板上に形成する投影
    光学系を備えた投影露光装置において:前記投影光学系
    に要求される結像性能及び要求される結像性能のうちの
    少なくとも1つに関する情報を入力する入力手段と;前
    記投影光学系の結像特性の変化とその結像特性に影響を
    与える環境条件の変化との少なくとも一方を検知する検
    知手段と;前記検知手段により検知された結像特性の変
    化と環境条件の変化との少なくとも一方が、それぞれの
    変化に応じて設定された基準値に到達した場合に、警告
    の表示と露光動作の停止との少なくとも1つを行う露光
    動作制御手段と;前記基準値は複数設定されており、前
    記入力手段に入力された結像性能と結像性能に関する情
    報との少なくとも一方に応じて前記複数の基準値の1つ
    を選択する選択手段とを備えたことを特徴とする、投影
    露光装置。
  2. 【請求項2】 前記入力手段に入力される結像性能は、
    露光領域内の焦点深度又は像歪の量のうちの1つである
    ことを特徴とする、請求項1に記載の投影露光装置。
  3. 【請求項3】 前記入力手段に入力される結像性能に関
    する情報は、露光を行う対象線幅と、前記照明光学系の
    照明条件と、前記投影光学系の開口数と、前記マスクの
    位相シフタの有無と、前記感光基板の段差と、前記感光
    基板に塗布された感光剤の種類と、前記投影光学系内に
    設けられた光学フィルタの有無との少なくとも1つであ
    ることを特徴とする、請求項1に記載の投影露光装置。
  4. 【請求項4】 前記検知手段により検知される結像特性
    の変化は、露光領域内の焦点深度と像歪の量との少なく
    とも一方に関する変化であることを特徴とする請求項
    1、2又は3のいずれかに記載の投影露光装置。
  5. 【請求項5】 前記検知手段により検知される環境条件
    の変化は、前記投影光学系の前記照明光吸収量に関する
    変化と、大気圧の変化と、温度の変化との少なくとも1
    つであることを特徴とする請求項1、2又は3のいずれ
    かに記載の投影露光装置。
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