JPH08888B2 - O/w型エマルション及びその製造方法 - Google Patents

O/w型エマルション及びその製造方法

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JPH08888B2
JPH08888B2 JP3178773A JP17877391A JPH08888B2 JP H08888 B2 JPH08888 B2 JP H08888B2 JP 3178773 A JP3178773 A JP 3178773A JP 17877391 A JP17877391 A JP 17877391A JP H08888 B2 JPH08888 B2 JP H08888B2
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洋一 福井
祥一郎 鈴木
雅徳 多田
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗料等として好適なO
/W型エマルション及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
メラミン樹脂系塗料として、メラミン樹脂を核とし、そ
の周りにアクリル酸モノマーを含む種々のモノマーを共
重合させて得られた水溶性樹脂層を形成した粒子を分散
相とするO/W型エマルション塗料が知られている。
【0003】しかしながら、最近において、低温硬化性
の塗料が要望されるようになり、上記メラミン樹脂系塗
料においても、メラミン樹脂として従来の180℃以上
で硬化するものに代え、120〜150℃程度で硬化す
るものを使用することにより、低温硬化を可能にするこ
とが望まれるようになったが、上述したO/W型エマル
ションタイプのメラミン樹脂系塗料に低温硬化性のメラ
ミン樹脂を使用すると、貯蔵安定性が低下し、貯蔵中に
しばしばゲル化が生じる場合があった。
【0004】本発明は、上記事情を改善するためになさ
れたもので、貯蔵安定性に優れ、塗料として用いた場合
に低温硬化可能な塗膜を形成し得るO/W型エマルショ
ン及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、低温硬化
性のメラミン樹脂と親水性基含有量の互いに異なる少な
くとも2種の水溶性樹脂とを混合し、この混合物を水相
に投入してエマルション化を行うことにより、メラミン
樹脂核の周囲に親水性基含有量の少ない水溶性樹脂層が
形成され、その周囲に親水性基含有量の多い水溶性樹脂
層が形成された粒子を分散相とするO/W型エマルショ
ンが簡単かつ確実に得られると共に、このO/W型エマ
ルションは貯蔵安定性に優れていることを知見した。
【0006】更に詳述すると、低温硬化性メラミン樹脂
を用い、該メラミン樹脂に対し硬化触媒として良好に作
用する共重合可能なカルボン酸やスルホン酸をメラミン
樹脂と直接接触する水溶性樹脂の被覆層に導入したよう
な場合、本発明者の知見では、架橋剤と硬化触媒とが近
接し、貯蔵安定性が低下する。しかし、メラミン樹脂核
に対し親水性基含有量の少ない水溶性樹脂層で被覆し、
更にこれを親水性基含有量の多い水溶性樹脂層で被覆し
た場合、メラミン樹脂に対し硬化触媒能の高いアクリル
酸を導入、修飾しても、メラミン樹脂核との間に低反応
層が形成介在されているため、その貯蔵安定性が向上す
るものであること、またこの場合、該エマルションを塗
料として使用し、塗装した場合において、このようにメ
ラミン樹脂核を覆って多層の水溶性樹脂層が形成されて
いても、メラミン樹脂の硬化性が阻害されることがな
く、低温で容易に硬化し得ることを知見し、本発明をな
すに至ったものである。即ち、本発明は、下記(1),
(2)を提供する。(1)150℃以下の温度で反応、
硬化する低温硬化性メラミン樹脂を核とし、その周囲に
親水性基含有量の少ない第1水溶性樹脂層が形成されて
いると共に、この第1水溶性樹脂層の周囲に親水性基含
有量の多い第2水溶性樹脂層が形成された粒子を分散相
とするO/W型エマルションであって、上記第1水溶性
樹脂はアクリル酸を含まない重合性モノマーの共重合に
よって形成され、上記第2水溶性樹脂はアクリル酸を含
む重合性モノマーの共重合によって形成され、上記第1
及び第2水溶性樹脂の親水性基含有量がそれぞれ30重
量%以下であると共に、これら樹脂層間の親水性基含有
量の差が3〜5重量%であり、第1水溶性樹脂の酸価が
12〜30mg−KOH/g、第2水溶性樹脂の酸価が
それより高い15〜70mg−KOH/gであって、両
者の差が3〜40mg−KOH/gであり、かつ第1水
溶性樹脂の水酸基価が10〜30mg−KOH/g、第
2水溶性樹脂の水酸基価がそれより高い20〜80mg
−KOH/gであって、両者の差が10〜50mg−K
OH/gであることを特徴とするO/W型エマルショ
ン。(2)150℃以下の温度で反応、硬化する低温硬
化性メラミン樹脂と、親水性基含有量の少ない第1水溶
性樹脂層と、親水性基含有量の多い第2水溶性樹脂層と
を混合し、この混合物を水相に投入してエマルション化
を行ってO/W型エマルションを製造する方法であっ
て、上記第1水溶性樹脂はアクリル酸を含まない重合性
モノマーの共重合によって形成され、上記第2水溶性樹
脂はアクリル酸を含む重合性モノマーの共重合によって
形成され、上記第1及び第2水溶性樹脂の親水性基含有
量がそれぞれ30重量%以下であると共に、これら樹脂
層間の親水性基含有量の差が3〜5重量%であり、第1
水溶性樹脂の酸価が12〜30mg−KOH/g、第2
水溶性樹脂の酸価がそれより高い15〜70mg−KO
H/gであって、両者の差が3〜40mg−KOH/g
であり、かつ第1水溶性樹脂の水酸基価が10〜30m
g−KOH/g、第2水溶性樹脂の水酸基価がそれより
高い20〜80mg−KOH/gであって、両者の差が
10〜50mg−KOH/gであることを特徴とする請
求項1記載のO/W型エマルションの製造方法。
【0007】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、本発明に係るO/W型エマルションは、低温硬化性
メラミン樹脂核の周囲に親水性基含有量の少ない第1の
水溶性樹脂層が形成され、その周囲に親水性基含有量の
多い第2の水溶性樹脂層が形成された粒子を分散相とす
るものである。
【0008】ここで、低温硬化性メラミン樹脂として
は、150℃以下、特に120〜150℃の温度で反
応、硬化する低温硬化性メラミン樹脂を挙げることがで
きる。
【0009】また、上記第1及び第2水溶性樹脂層の親
水性基としては、カルボキシル基、水酸基、スルフォン
基等を挙げることができ、特に水酸基とカルボキシル基
又はスルフォン基とを含んでいることが好ましい。上記
第1及び第2水溶性樹脂層中の親水性基含有量は、本発
明のO/W型エマルションを塗料として用いる場合、3
0重量%以下、特に20重量%以下であることが好まし
く、また、第1及び第2水溶性樹脂層間の親水性基含有
量の差は3〜5重量%、特に3.5〜4.5重量%であ
ることが好ましい。更に、第1及び第2水溶性樹脂層
は、いずれも数平均分子量が1000〜30000、特
に1000〜20000であることが好ましい。
【0010】上記第1及び第2水溶性樹脂層を形成する
水溶性樹脂は、エマルションの使用目的に応じた種々の
重合性モノマーより共重合によって形成することができ
る。例えば、塗料目的であれば、アクリル酸、メタクリ
ル酸、アクリル酸やメタクリル酸のアルキルエステル,
ヒドロキシアルキルエステル、スチレンなどを上記親水
基含有量となるように選定して使用し、公知の重合開始
剤を用いて溶液重合法等の適宜な重合法により形成する
ことができる。この場合、エマルション粒子の核を低温
硬化性メラミン樹脂とすると、貯蔵安定性の点からメラ
ミン樹脂に対する硬化触媒能の高いアクリル酸などはメ
ラミン樹脂核に直接接触しないようにすることがよく、
かつ親水性基含有量の多い第2水溶性樹脂層に高い硬化
触媒能を修飾し、しかも親水性基含有量の少ない第1水
溶性樹脂層を低反応性とするため、第1水溶性樹脂には
アクリル酸を導入せず、メタクリル酸等の弱酸を導入す
る一方、第2水溶性樹脂にはアクリル酸等の強酸を導入
することが推奨される。
【0011】なお、第1水溶性樹脂の酸価は12〜30
mg−KOH/g、特に15〜20mg−KOH/g、
第2水溶性樹脂の酸価は15〜70mg−KOH/g、
特に20〜70mg−KOH/g、両者の差は3〜40
mg−KOH/g、特に5〜20mg−KOH/gであ
ることが好ましい。また、第1水溶性樹脂の水酸基価は
10〜30mg−KOH/g、特に10〜20mg−K
OH/g、第2水溶性樹脂の水酸基価は20〜80mg
−KOH/g、特に20〜50mg−KOH/g、両者
の差は10〜50mg−KOH/g、特に10〜40m
g−KOH/gであることが好ましい。なおまた、塗
料、特に電着塗料としての用途には、水溶性樹脂はアニ
オン性質を持つことが好適である。
【0012】また、本発明のO/W型エマルションにお
いて、エマルション粒子(分散粒子)の粒径は種々選定
されるが、塗料とした場合は低温硬化性や硬化後の外観
の点から200nm以下であることが好ましい。
【0013】本発明のO/W型エマルションを製造する
方法としては、メラミン樹脂と上述した親水性基含有量
の互いに異なる少なくとも2種の水溶性樹脂とを混合
し、この混合物を水相に投入してエマルション化を行う
方法が採用される。
【0014】この場合、まず水溶性樹脂同士をホットブ
レンド等の方法で混合した後、メラミン樹脂を加え、こ
れにアルカリ、アミン等の中和剤を加えて水溶性樹脂混
合物の中和度を30〜80%程度に調整し、水相に転送
し、エマルション化する方法が好適で、予め樹脂混合物
を中和剤で中和し、水中に該樹脂混合物を投入すること
により、エマルション粒子の粒径制御及び複層化が効果
的に行われ、本発明のエマルションを簡単かつ確実に調
製することができる。
【0015】本発明のO/W型エマルションは、特に塗
料として好適に用いられ、この場合バーコーティング型
の塗料として好適であるばかりでなく、電着塗料として
も好適である。
【0016】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
【0017】〔実施例,比較例〕撹拌機、窒素ガス導入
管、冷却管及び滴下ロートを備えた2リットルの反応容
器に表1に示すモノマー成分を仕込み、90℃で3時間
反応させて、互いに親水性基含有量の異なる水溶性樹脂
A及びBを製造した。
【0018】
【表1】
【0019】次に、ディスパーにより表2に示す割合で
水溶性樹脂A,Bを90℃で2時間混合し、50℃に冷
却した後、メラミン樹脂を加え、ジメチルエーテルアミ
ン(DMEA)を中和剤として添加した後、これを固形
分25%になるように脱イオン水中に混合し、エマルシ
ョン化を行って、O/W型エマルションの塗料を得た。
【0020】この塗料をアプリケーターでアルミニウム
板に15μm塗装し、所定温度で30分間焼付け、塗料
の硬化温度を調べた。なお、硬化性の評価は、アセトン
/メタノール=1/1の混合溶剤を用いて塗膜をラビン
グ試験し、下記基準で評価した。結果を表2に示す。 ◎:異常なし ○:若干傷が生じる △:白化する ×:剥離する。
【0021】また、上記塗料を室温で1か月保存した後
の状態を調べ、貯蔵安定性を評価した。結果を表2に併
記する。
【0022】
【表2】
【0023】
【発明の効果】本発明のO/W型エマルションは、エマ
ルション粒子が複層化しているため低温硬化性メラミン
樹脂の反応性が制御され、貯蔵安定性が良好で貯蔵中に
ゲル化するような不都合が可及的に防止される。このO
/W型エマルションは塗料とした場合、低温硬化が可能
である。更に、本発明の製造方法によれば、かかるO/
W型エマルションを容易かつ確実に調製し得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 33/00 LHR 61/28 LNL C09D 5/02 PPU (72)発明者 土家 和代 大阪府枚方市出口1丁目5番1号 上村工 業株式会社 中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭52−51426(JP,A) 特開 昭54−123141(JP,A) 特開 昭61−145265(JP,A) 特開 昭63−156871(JP,A) 特開 平3−133916(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 150℃以下の温度で反応、硬化する低
    温硬化性メラミン樹脂を核とし、その周囲に親水性基含
    有量の少ない第1水溶性樹脂層が形成されていると共
    に、この第1水溶性樹脂層の周囲に親水性基含有量の多
    い第2水溶性樹脂層が形成された粒子を分散相とするO
    /W型エマルションであって、上記第1水溶性樹脂はア
    クリル酸を含まない重合性モノマーの共重合によって形
    成され、上記第2水溶性樹脂はアクリル酸を含む重合性
    モノマーの共重合によって形成され、上記第1及び第2
    水溶性樹脂の親水性基含有量がそれぞれ30重量%以下
    であると共に、これら樹脂層間の親水性基含有量の差が
    3〜5重量%であり、第1水溶性樹脂の酸価が12〜3
    0mg−KOH/g、第2水溶性樹脂の酸価がそれより
    高い15〜70mg−KOH/gであって、両者の差が
    3〜40mg−KOH/gであり、かつ第1水溶性樹脂
    の水酸基価が10〜30mg−KOH/g、第2水溶性
    樹脂の水酸基価がそれより高い20〜80mg−KOH
    /gであって、両者の差が10〜50mg−KOH/g
    であることを特徴とするO/W型エマルション。
  2. 【請求項2】 150℃以下の温度で反応、硬化する低
    温硬化性メラミン樹脂と、親水性基含有量の少ない第1
    水溶性樹脂層と、親水性基含有量の多い第2水溶性樹脂
    層とを混合し、この混合物を水相に投入してエマルショ
    ン化を行ってO/W型エマルションを製造する方法であ
    って、上記第1水溶性樹脂はアクリル酸を含まない重合
    性モノマーの共重合によって形成され、上記第2水溶性
    樹脂はアクリル酸を含む重合性モノマーの共重合によっ
    て形成され、上記第1及び第2水溶性樹脂の親水性基含
    有量がそれぞれ30重量%以下であると共に、これら樹
    脂層間の親水性基含有量の差が3〜5重量%であり、第
    1水溶性樹脂の酸価が12〜30mg−KOH/g、第
    2水溶性樹脂の酸価がそれより高い15〜70mg−K
    OH/gであって、両者の差が3〜40mg−KOH/
    gであり、かつ第1水溶性樹脂の水酸基価が10〜30
    mg−KOH/g、第2水溶性樹脂の水酸基価がそれよ
    り高い20〜80mg−KOH/gであって、両者の差
    が10〜50mg−KOH/gであることを特徴とする
    請求項1記載のO/W型エマルションの製造方法。
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