JPH0889762A - 同位体分離方法およびその分離装置 - Google Patents
同位体分離方法およびその分離装置Info
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- JPH0889762A JPH0889762A JP22486294A JP22486294A JPH0889762A JP H0889762 A JPH0889762 A JP H0889762A JP 22486294 A JP22486294 A JP 22486294A JP 22486294 A JP22486294 A JP 22486294A JP H0889762 A JPH0889762 A JP H0889762A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】高い同位体金属蒸気の密度においても、高いイ
オン化同位体の回収効率を実現し、分離回収処理能力を
飛躍的に高めた同位体分離方法およびその分離装置を提
供することにある。 【構成】複数種類の同位体10,11を含む金属原料M
1 を加熱蒸発させて金属蒸気流9を生成させる金属原料
蒸発装置25と、生成された金属蒸気流9にレーザ光を
照射し、特定の同位体10を選択的に励起させ、イオン
化させるレーザ装置30と、イオン化された特定同位体
10を分離させて回収する複数枚の製品回収板21と、
製品回収板21で回収されない残りの同位体11を回収
する廃品回収板22と、前記製品回収板21と廃品回収
板22に必要なパルス状電圧を所定のパターンでタイミ
ングをとって高速切替可能に印加させる電圧印加切替手
段23とを有するものである。
オン化同位体の回収効率を実現し、分離回収処理能力を
飛躍的に高めた同位体分離方法およびその分離装置を提
供することにある。 【構成】複数種類の同位体10,11を含む金属原料M
1 を加熱蒸発させて金属蒸気流9を生成させる金属原料
蒸発装置25と、生成された金属蒸気流9にレーザ光を
照射し、特定の同位体10を選択的に励起させ、イオン
化させるレーザ装置30と、イオン化された特定同位体
10を分離させて回収する複数枚の製品回収板21と、
製品回収板21で回収されない残りの同位体11を回収
する廃品回収板22と、前記製品回収板21と廃品回収
板22に必要なパルス状電圧を所定のパターンでタイミ
ングをとって高速切替可能に印加させる電圧印加切替手
段23とを有するものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数種類の同位体を含
む金属原料から特定の同位体を分離させ、回収する同位
体分離方法およびその分離装置に係り、特にイオン化同
位体の回収効率を高め、同位体分離性能を向上させ得る
同位体分離方法およびその分離装置に関する。
む金属原料から特定の同位体を分離させ、回収する同位
体分離方法およびその分離装置に係り、特にイオン化同
位体の回収効率を高め、同位体分離性能を向上させ得る
同位体分離方法およびその分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複数種類の同位体を含む金属原料から同
位体相互の化学的特性の相違または質量差を利用して特
定同位体を他の同位体から分離させて回収する同位体分
離装置が開発されている。この種の代表的な同位体分離
装置にガス拡散法、ノズル法または遠心分離法を利用し
たものがある。
位体相互の化学的特性の相違または質量差を利用して特
定同位体を他の同位体から分離させて回収する同位体分
離装置が開発されている。この種の代表的な同位体分離
装置にガス拡散法、ノズル法または遠心分離法を利用し
たものがある。
【0003】ガス拡散法、ノズル法または遠心分離法を
利用した従来の同位体分離装置は、いずれも単位当りの
分離効率が低いため、金属原料から特定の同位体を所定
の濃度レベルに濃縮するには、カスケード方式により同
一の分離工程を多段に繰り返す必要があった。
利用した従来の同位体分離装置は、いずれも単位当りの
分離効率が低いため、金属原料から特定の同位体を所定
の濃度レベルに濃縮するには、カスケード方式により同
一の分離工程を多段に繰り返す必要があった。
【0004】これに対し、最近では、レーザ光を使用し
たレーザ法による同位体分離装置が開発されつつある。
この同位体分離装置は、レーザ光を使用して金属原料の
特定同位体を選択的にイオン化し、イオン化した特定同
位体を他の同位体から電気的に分離させる装置であり、
単位当りの同位体分離効率が高いため、従来の同位体分
離装置のようにカスケードを組む必要がなく、装置全体
の小型・コンパクト化が図れ、経済性に優れている。
たレーザ法による同位体分離装置が開発されつつある。
この同位体分離装置は、レーザ光を使用して金属原料の
特定同位体を選択的にイオン化し、イオン化した特定同
位体を他の同位体から電気的に分離させる装置であり、
単位当りの同位体分離効率が高いため、従来の同位体分
離装置のようにカスケードを組む必要がなく、装置全体
の小型・コンパクト化が図れ、経済性に優れている。
【0005】図7は、従来のレーザ光による同位体分離
装置を概念的に示した構成図である。
装置を概念的に示した構成図である。
【0006】この同位体分離装置1は、装置本体2を気
密に収容する真空容器3と装置本体2を構成する各機器
とから構成されており、複数種類の同位体を含む金属原
料M1 から特定の同位体を他の同位体から分離させる操
作は次のようにして行なわれる。
密に収容する真空容器3と装置本体2を構成する各機器
とから構成されており、複数種類の同位体を含む金属原
料M1 から特定の同位体を他の同位体から分離させる操
作は次のようにして行なわれる。
【0007】真空容器3の底部に設置される熱化学的耐
性を有する蒸発用るつぼ4内に、金属原料M1 を含浸さ
せた多孔質焼結体5が収容される蒸発用るつぼ4にはそ
の過熱を防止するための冷却管6が埋設される一方、蒸
発用るつぼ4に収容された多孔質焼結体5に電子銃7か
ら発射された電子ビームBが連続的に照射される。電子
ビームBは偏向磁場発生装置8により偏向され、多孔質
焼結体5の表面に照射される。
性を有する蒸発用るつぼ4内に、金属原料M1 を含浸さ
せた多孔質焼結体5が収容される蒸発用るつぼ4にはそ
の過熱を防止するための冷却管6が埋設される一方、蒸
発用るつぼ4に収容された多孔質焼結体5に電子銃7か
ら発射された電子ビームBが連続的に照射される。電子
ビームBは偏向磁場発生装置8により偏向され、多孔質
焼結体5の表面に照射される。
【0008】電子ビームBの照射を受けた多孔質焼結体
5は、例えば3000K程度まで加熱される。この加熱
により含浸された金属原料M1 は溶融状態を経て蒸発
し、同位体の金属蒸気流9を連続的に生成する。
5は、例えば3000K程度まで加熱される。この加熱
により含浸された金属原料M1 は溶融状態を経て蒸発
し、同位体の金属蒸気流9を連続的に生成する。
【0009】一方、多孔質焼結体5はタングステン(融
点は約3400K)材料などの高融点金属材料で形成さ
れているため、多孔質焼結体5自体の溶融は起こらず、
内部に含浸した金属原料M1 のみが溶融状態を経て蒸発
する。生成した金属蒸気流9は、回収を目的とする特定
の同位体10とその他の同位体11の混合状態となって
いる。生成した金属蒸気流9は蒸発用るつぼ4の上部空
間を囲むように形成された蒸気封入容器13内に導か
れ、さらに上方に案内される。M2 は補給用金属原料で
ある。
点は約3400K)材料などの高融点金属材料で形成さ
れているため、多孔質焼結体5自体の溶融は起こらず、
内部に含浸した金属原料M1 のみが溶融状態を経て蒸発
する。生成した金属蒸気流9は、回収を目的とする特定
の同位体10とその他の同位体11の混合状態となって
いる。生成した金属蒸気流9は蒸発用るつぼ4の上部空
間を囲むように形成された蒸気封入容器13内に導か
れ、さらに上方に案内される。M2 は補給用金属原料で
ある。
【0010】上方に案内される金属蒸気流9に図示しな
いレーザ装置から発振されたレーザ光Lが照射され、金
属蒸気のうち回収を目的とする特定同位体10のみを選
択的に励起させてイオン化させ、プラズマを生成する。
レーザ光Lには特定同位体10の共鳴吸収線に相当する
周波数を有する単色レーザ光が採用される。レーザ光L
が照射された特定の同位体10は、電子が放逐されて励
起され、正電荷を有するイオン化同位体14となる。
いレーザ装置から発振されたレーザ光Lが照射され、金
属蒸気のうち回収を目的とする特定同位体10のみを選
択的に励起させてイオン化させ、プラズマを生成する。
レーザ光Lには特定同位体10の共鳴吸収線に相当する
周波数を有する単色レーザ光が採用される。レーザ光L
が照射された特定の同位体10は、電子が放逐されて励
起され、正電荷を有するイオン化同位体14となる。
【0011】このイオン化同位体14を含んだ金属蒸気
流9は、陽極の製品回収板15と陰極の製品回収板16
の間に形成された電界空間を通過する際に、イオン化同
位体14のみが陰極の製品回収板16表面に向け偏向さ
れ吸着される。また金属同位体のイオン化の際に放逐さ
れた電子18は陰電荷を有しているので反対に陽極の製
品回収板15に偏向され捕捉される。一方、金属蒸気流
9中のイオン化されない同位体等の中性原子は電界の影
響を受けずに電極間を素通りして直進し、製品回収板1
5,16の上部に配置された廃品回収板17により回収
される。
流9は、陽極の製品回収板15と陰極の製品回収板16
の間に形成された電界空間を通過する際に、イオン化同
位体14のみが陰極の製品回収板16表面に向け偏向さ
れ吸着される。また金属同位体のイオン化の際に放逐さ
れた電子18は陰電荷を有しているので反対に陽極の製
品回収板15に偏向され捕捉される。一方、金属蒸気流
9中のイオン化されない同位体等の中性原子は電界の影
響を受けずに電極間を素通りして直進し、製品回収板1
5,16の上部に配置された廃品回収板17により回収
される。
【0012】これによって分離したい特定同位体13の
成分が製品回収板16に集められ、製品として取り出さ
れる。残った同位体11の成分が廃品回収板17に集め
られ、廃品として取り出される。
成分が製品回収板16に集められ、製品として取り出さ
れる。残った同位体11の成分が廃品回収板17に集め
られ、廃品として取り出される。
【0013】一方、レーザ光Lが照射された金属蒸気流
9は正電荷のイオンと陰電荷の電子18が中性原子が混
合した、いわゆるプラズマの状態になっている。従来の
同位体分離装置1においては、プラズマ状の金属蒸気流
9の中から正電荷の特定同位体イオンを偏向し捕捉回収
するのが陰極の製品回収板16の役割で、電子18を偏
向し捕捉回収するのが陽極の製品回収板15の役割であ
り、後に残った中性原子を回収するのが廃品回収板17
の役割である。
9は正電荷のイオンと陰電荷の電子18が中性原子が混
合した、いわゆるプラズマの状態になっている。従来の
同位体分離装置1においては、プラズマ状の金属蒸気流
9の中から正電荷の特定同位体イオンを偏向し捕捉回収
するのが陰極の製品回収板16の役割で、電子18を偏
向し捕捉回収するのが陽極の製品回収板15の役割であ
り、後に残った中性原子を回収するのが廃品回収板17
の役割である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来の同位体分離装置
1においては、製品回収板15,16の内、片側すなわ
ち陰極の製品回収板16のみで特定同位体のイオンを回
収するので反対の陽極の製品回収板15側近くにあるイ
オンとの間に距離があり、回収し難い。そのため特定同
位体のイオン回収効率が低く製品として分離回収される
特定同位体10の成分の回収効率が低く同位体分離装置
1としての性能が低いという問題点があった。
1においては、製品回収板15,16の内、片側すなわ
ち陰極の製品回収板16のみで特定同位体のイオンを回
収するので反対の陽極の製品回収板15側近くにあるイ
オンとの間に距離があり、回収し難い。そのため特定同
位体のイオン回収効率が低く製品として分離回収される
特定同位体10の成分の回収効率が低く同位体分離装置
1としての性能が低いという問題点があった。
【0015】また、この問題点を克服すべく複数枚の製
品回収板全てを陰極に、廃品回収板を陽極とし、特定同
位体のイオン回収効率を高くして同位体分離装置の分離
性能を高める方法が検討されている。
品回収板全てを陰極に、廃品回収板を陽極とし、特定同
位体のイオン回収効率を高くして同位体分離装置の分離
性能を高める方法が検討されている。
【0016】しかし、この同位体分離装置では、図8に
示した等電位面E図から判るように製品回収板15およ
び廃品回収板17により形成される電界空間は製品回収
板15の上部に集中しており製品回収板15の中央付近
の電界は弱い。この点を考慮して同位体分離装置1の処
理能力を高めるために金属蒸気流の金属蒸気量すなわち
密度を高めると、レーザ照射によるイオン化によって生
成された特定同位体のイオンと電子も高密度となり、高
密度プラズマによる電界のシールド効果により電界が遮
蔽され製品回収板15による特定同位体のイオン回収効
率が低くなってしまう。このため、同位体分離装置の処
理能力を高くすることができないという問題点が計算に
より明らかとなった。
示した等電位面E図から判るように製品回収板15およ
び廃品回収板17により形成される電界空間は製品回収
板15の上部に集中しており製品回収板15の中央付近
の電界は弱い。この点を考慮して同位体分離装置1の処
理能力を高めるために金属蒸気流の金属蒸気量すなわち
密度を高めると、レーザ照射によるイオン化によって生
成された特定同位体のイオンと電子も高密度となり、高
密度プラズマによる電界のシールド効果により電界が遮
蔽され製品回収板15による特定同位体のイオン回収効
率が低くなってしまう。このため、同位体分離装置の処
理能力を高くすることができないという問題点が計算に
より明らかとなった。
【0017】本発明は、上述した事情を考慮してなされ
たもので、高い同位体金属蒸気の密度においても、高い
イオン化同位体の回収効率を実現し、分離回収処理能力
を飛躍的に高めた同位体分離方法およびその分離装置を
提供することを目的とする。
たもので、高い同位体金属蒸気の密度においても、高い
イオン化同位体の回収効率を実現し、分離回収処理能力
を飛躍的に高めた同位体分離方法およびその分離装置を
提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明に係る同位体分離
方法は、上述した課題を解決するために、請求項1に記
載したように、複数種類の同位体を含む金属原料を加熱
蒸発させて金属蒸気流を生成し、生成された金属蒸気流
にレーザ光を照射して特定の同位体を選択的に励起させ
てイオン化し、イオン化された特定同位体に電圧を印加
させて他の同位体から分離させ、製品回収板に回収させ
る一方、製品回収板を通過した残りの同位体を廃品回収
板に回収させる同位体分離方法において、前記金属蒸気
流にレーザ光を照射している間、製品回収板と廃品回収
板に電圧を印加させることなく、レーザ光照射後、所要
期間中には、複数枚の製品回収板に電圧を印加させて陽
極と陰極を交互に形成し、その後、次のレーザ光が照射
されるまでの間、複数枚の製品回収板全体が陰極、廃品
回収板が陽極となるように電圧を印加する方法である。
方法は、上述した課題を解決するために、請求項1に記
載したように、複数種類の同位体を含む金属原料を加熱
蒸発させて金属蒸気流を生成し、生成された金属蒸気流
にレーザ光を照射して特定の同位体を選択的に励起させ
てイオン化し、イオン化された特定同位体に電圧を印加
させて他の同位体から分離させ、製品回収板に回収させ
る一方、製品回収板を通過した残りの同位体を廃品回収
板に回収させる同位体分離方法において、前記金属蒸気
流にレーザ光を照射している間、製品回収板と廃品回収
板に電圧を印加させることなく、レーザ光照射後、所要
期間中には、複数枚の製品回収板に電圧を印加させて陽
極と陰極を交互に形成し、その後、次のレーザ光が照射
されるまでの間、複数枚の製品回収板全体が陰極、廃品
回収板が陽極となるように電圧を印加する方法である。
【0019】また、本発明に係る同位体分離装置は、上
述した課題を解決するために、請求項2に記載したよう
に、複数種類の同位体を含む金属原料を加熱蒸発させて
金属蒸気流を生成させる金属原料蒸発装置と、生成され
た金属蒸気流にレーザ光を照射し、特定の同位体を選択
的に励起させ、イオン化させるレーザ装置と、イオン化
された特定同位体を分離させて回収する複数枚の製品回
収板と、製品回収板で回収されない残りの同位体を回収
する廃品回収板と、前記製品回収板と廃品回収板に必要
なパルス状電圧を所定のパターンでタイミングをとって
高速切替可能に印加させる電圧印加切替手段とを有する
ものである。
述した課題を解決するために、請求項2に記載したよう
に、複数種類の同位体を含む金属原料を加熱蒸発させて
金属蒸気流を生成させる金属原料蒸発装置と、生成され
た金属蒸気流にレーザ光を照射し、特定の同位体を選択
的に励起させ、イオン化させるレーザ装置と、イオン化
された特定同位体を分離させて回収する複数枚の製品回
収板と、製品回収板で回収されない残りの同位体を回収
する廃品回収板と、前記製品回収板と廃品回収板に必要
なパルス状電圧を所定のパターンでタイミングをとって
高速切替可能に印加させる電圧印加切替手段とを有する
ものである。
【0020】さらに、上述した課題を解決するために、
本発明に係る同位体分離装置は、請求項2に記載した内
容に加えて、請求項3に記載したように、電圧印加切替
手段は製品回収板と廃品回収板に必要なパルス状電圧を
発生させる高圧パルス電源と、発生した電圧を上記製品
回収板と廃品回収板に所定のパターンでタイミングをと
って高速切替可能に印加させる電圧の高速切替手段とを
有するものである。
本発明に係る同位体分離装置は、請求項2に記載した内
容に加えて、請求項3に記載したように、電圧印加切替
手段は製品回収板と廃品回収板に必要なパルス状電圧を
発生させる高圧パルス電源と、発生した電圧を上記製品
回収板と廃品回収板に所定のパターンでタイミングをと
って高速切替可能に印加させる電圧の高速切替手段とを
有するものである。
【0021】さらにまた、上述した課題を解決するため
に、本発明に係る同位体分離装置は、請求項3に記載し
た内容に加えて、請求項4に記載したように、電圧の高
速切替手段は、金属蒸気流にレーザ光を照射中には製品
回収板と廃品回収板ともに電圧を印加せず、レーザ光照
射後所要期間中には複数枚の製品回収板に陽極と陰極が
交互に配置されるように電圧を印加させ、その後、次の
レーザ光照射までの間、複数枚の製品回収板全体が陰
極、廃品回収板が陽極となる電圧を印加させるように電
圧印加パターンを切替可能に設定したものである。
に、本発明に係る同位体分離装置は、請求項3に記載し
た内容に加えて、請求項4に記載したように、電圧の高
速切替手段は、金属蒸気流にレーザ光を照射中には製品
回収板と廃品回収板ともに電圧を印加せず、レーザ光照
射後所要期間中には複数枚の製品回収板に陽極と陰極が
交互に配置されるように電圧を印加させ、その後、次の
レーザ光照射までの間、複数枚の製品回収板全体が陰
極、廃品回収板が陽極となる電圧を印加させるように電
圧印加パターンを切替可能に設定したものである。
【0022】
【作用】本発明においては、金属蒸気流にレーザ光を照
射している間には製品回収板および廃品回収板とを電圧
を印加せず(第1ステップ)、レーザ光照射後、所要期
間、例えば10μsec 〜20μsec の期間中には、複数
枚の製品回収板に陽極と陰極が交互に配置されるように
電圧を印加させ(第2ステップ)、その後、次のレーザ
光が照射されるまでの間、複数枚の製品回収板全体が陰
極、廃品回収板が陽極となるように電圧を印加させる
(第3ステップ)ものである。
射している間には製品回収板および廃品回収板とを電圧
を印加せず(第1ステップ)、レーザ光照射後、所要期
間、例えば10μsec 〜20μsec の期間中には、複数
枚の製品回収板に陽極と陰極が交互に配置されるように
電圧を印加させ(第2ステップ)、その後、次のレーザ
光が照射されるまでの間、複数枚の製品回収板全体が陰
極、廃品回収板が陽極となるように電圧を印加させる
(第3ステップ)ものである。
【0023】金属蒸気流にレーザ光を照射させることに
より、プラズマが発生するが、発生したプラズマ中の電
子は金属蒸気の原子や分子に較べ運動速度が速いため、
第2ステップにおいて、金属蒸気流のプラズマ中から陽
極の製品回収板側に最初に除かれる。このため、第3ス
テップにおいて、製品回収板内の電界が弱くても、この
段階で金属蒸気中に存在するプラズマには電子が除かれ
たイオンのみであり、電界のシールド効果は小さくな
る。また、イオンの正電荷同士は互いに反発し合い、反
発力による拡散効果も加わるので、イオン化された特定
同位体のイオンが短時間に効率よく製品回収板に回収さ
れる。
より、プラズマが発生するが、発生したプラズマ中の電
子は金属蒸気の原子や分子に較べ運動速度が速いため、
第2ステップにおいて、金属蒸気流のプラズマ中から陽
極の製品回収板側に最初に除かれる。このため、第3ス
テップにおいて、製品回収板内の電界が弱くても、この
段階で金属蒸気中に存在するプラズマには電子が除かれ
たイオンのみであり、電界のシールド効果は小さくな
る。また、イオンの正電荷同士は互いに反発し合い、反
発力による拡散効果も加わるので、イオン化された特定
同位体のイオンが短時間に効率よく製品回収板に回収さ
れる。
【0024】したがって、金属蒸気流が高い蒸気密度に
おいても、特定同位体の高いイオンの回収効率を維持で
き、同位体分離装置の処理能力を飛躍的に高め、向上さ
せることができる。
おいても、特定同位体の高いイオンの回収効率を維持で
き、同位体分離装置の処理能力を飛躍的に高め、向上さ
せることができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の一実施例について添付図面を
参照して説明する。
参照して説明する。
【0026】図1は本発明に係る同位体分離装置の全体
的な概略を示す断面図である。この同位体分離装置20
の全体的構成は、製品回収板21と廃品回収板22への
電圧印加切替手段23を除いて、従来の同位体分離装置
と実質的に異ならないので、同一部分には同一符号を付
して説明を省略する。
的な概略を示す断面図である。この同位体分離装置20
の全体的構成は、製品回収板21と廃品回収板22への
電圧印加切替手段23を除いて、従来の同位体分離装置
と実質的に異ならないので、同一部分には同一符号を付
して説明を省略する。
【0027】この同位体分離装置20は、複数種類の同
位体を含む金属原料M1 が収容されて加熱溶融され、蒸
発して金属蒸気流を生成させる金属原料蒸発装置25を
有し、この金属原料蒸発装置25は金属原料M1 を含浸
させた多孔質焼結体5を収容した蒸発用るつぼ4と、金
属原料M1 の加熱溶融・蒸発用の電子ビームBを生成す
る電子銃7と、電子銃7からの電子ビームBを多孔質焼
結体5の金属原料M1に向けて偏向させる偏向磁場発生
装置8とから構成される。金属原料蒸発装置25は真空
容器3内に収容された蒸気封入容器13の下部に設けら
れる。
位体を含む金属原料M1 が収容されて加熱溶融され、蒸
発して金属蒸気流を生成させる金属原料蒸発装置25を
有し、この金属原料蒸発装置25は金属原料M1 を含浸
させた多孔質焼結体5を収容した蒸発用るつぼ4と、金
属原料M1 の加熱溶融・蒸発用の電子ビームBを生成す
る電子銃7と、電子銃7からの電子ビームBを多孔質焼
結体5の金属原料M1に向けて偏向させる偏向磁場発生
装置8とから構成される。金属原料蒸発装置25は真空
容器3内に収容された蒸気封入容器13の下部に設けら
れる。
【0028】電子銃7からの電子ビームBが照射された
金属原料M1 は加熱溶融されて蒸発され、金属蒸気流9
となって蒸気封入容器13内を上昇する。
金属原料M1 は加熱溶融されて蒸発され、金属蒸気流9
となって蒸気封入容器13内を上昇する。
【0029】蒸気封入容器13内には、金属蒸気流9の
流れに従って放射状に間隔を置いて配置された複数枚の
製品回収板21と、これらの上部に製品回収板21全体
を覆うように配置された、例えば弧状の廃品回収板22
とが備えられる一方、上記製品回収板21と廃品回収板
22とに必要な電圧をタイミングをとって高速切替可能
に供給する電圧印加切替手段23が設けられる。
流れに従って放射状に間隔を置いて配置された複数枚の
製品回収板21と、これらの上部に製品回収板21全体
を覆うように配置された、例えば弧状の廃品回収板22
とが備えられる一方、上記製品回収板21と廃品回収板
22とに必要な電圧をタイミングをとって高速切替可能
に供給する電圧印加切替手段23が設けられる。
【0030】電圧印加切替手段23は、図2に示すよう
に、製品回収板21と廃品回収板22とに必要な電圧発
生させる高圧パルス電源27と、高圧パルス電源27か
らの電圧を製品回収板21と廃品回収板22に所定のパ
ターンでタイミングをとって高速切替可能に印加させる
高速切替手段としての高速切替器28とを有する。
に、製品回収板21と廃品回収板22とに必要な電圧発
生させる高圧パルス電源27と、高圧パルス電源27か
らの電圧を製品回収板21と廃品回収板22に所定のパ
ターンでタイミングをとって高速切替可能に印加させる
高速切替手段としての高速切替器28とを有する。
【0031】金属原料蒸発装置25で加熱・溶融され、
蒸発された金属蒸気流9が上昇して製品回収板21間に
達すると、レーザ装置30から出力されたパルス状レー
ザ光Lが図示しない走査光学系を経て製品回収板21間
を上昇する金属蒸気量9に照射される。このとき、照射
されるレーザ光Lは金属蒸気流9の中から特定の同位体
10のみを選択的に励起させ、イオン化するのに適した
波長が選択される。レーザ光Lは走査光学系により金属
蒸気流9に正確に効率よく照射されるように案内され
る。
蒸発された金属蒸気流9が上昇して製品回収板21間に
達すると、レーザ装置30から出力されたパルス状レー
ザ光Lが図示しない走査光学系を経て製品回収板21間
を上昇する金属蒸気量9に照射される。このとき、照射
されるレーザ光Lは金属蒸気流9の中から特定の同位体
10のみを選択的に励起させ、イオン化するのに適した
波長が選択される。レーザ光Lは走査光学系により金属
蒸気流9に正確に効率よく照射されるように案内され
る。
【0032】金属蒸気流9にレーザ光Lが照射される
と、特定同位体10の原子(あるいは分子)が選択的に
励起されてイオン化され、イオン化同位体14と電子1
8とに分かれる。図2は、レーザ光照射中の高速切替器
28の電気的接続状態を示しており、レーザ光照射中に
は、高速切替器28は、製品回収板21や廃品回収板2
2に接続される端子c,d.eが高圧パルス電源27側
の端子a,bと接続されない状態、または回収板側端子
c,d,eがアース端子fと接続された状態に保持され
る。
と、特定同位体10の原子(あるいは分子)が選択的に
励起されてイオン化され、イオン化同位体14と電子1
8とに分かれる。図2は、レーザ光照射中の高速切替器
28の電気的接続状態を示しており、レーザ光照射中に
は、高速切替器28は、製品回収板21や廃品回収板2
2に接続される端子c,d.eが高圧パルス電源27側
の端子a,bと接続されない状態、または回収板側端子
c,d,eがアース端子fと接続された状態に保持され
る。
【0033】金属蒸気流9にレーザ光Lが照射されてい
る間は、製品回収板21と廃品回収板2には電圧が印加
されない状態となっており、レーザ照射後の製品回収板
21間の金属蒸気流9は、レーザ光Lの照射により生成
されたイオン化同位体14と電子18およびイオン化さ
れなかったその他の同位体11の中性原子が混在したプ
ラズマ状態となっている。
る間は、製品回収板21と廃品回収板2には電圧が印加
されない状態となっており、レーザ照射後の製品回収板
21間の金属蒸気流9は、レーザ光Lの照射により生成
されたイオン化同位体14と電子18およびイオン化さ
れなかったその他の同位体11の中性原子が混在したプ
ラズマ状態となっている。
【0034】このプラズマ状態において質量の異なるイ
オン化同位体14と電子18は運動速度および他の粒子
との衝突断面積が大きく違うので、それぞれの拡散係数
が大幅に異なることになる。イオンや電子18の運動速
度自体は温度と電界の強さに依存している。図3はイオ
ン化同位体14と電子18の拡散係数Dの温度Tの異存
性の例を示したもので、イオン化同位体14に較べ電子
18の拡散係数Dはかなり大きな値となる。拡散係数D
自体は集合していた粒子が周囲に空間的に拡がっていく
速度いわゆる拡散速度に関係しており、この値が大きい
程速く拡がっていくことになる。
オン化同位体14と電子18は運動速度および他の粒子
との衝突断面積が大きく違うので、それぞれの拡散係数
が大幅に異なることになる。イオンや電子18の運動速
度自体は温度と電界の強さに依存している。図3はイオ
ン化同位体14と電子18の拡散係数Dの温度Tの異存
性の例を示したもので、イオン化同位体14に較べ電子
18の拡散係数Dはかなり大きな値となる。拡散係数D
自体は集合していた粒子が周囲に空間的に拡がっていく
速度いわゆる拡散速度に関係しており、この値が大きい
程速く拡がっていくことになる。
【0035】一方、イオンと電子18の密度が高い、高
密度プラズマと言われる状態の金属蒸気流9においては
外部から電界をかけても、金属蒸気流9の周辺部でのプ
ラズマの分極による電界シールド効果により電界が打ち
消されて金属蒸気流9内部まで電界が達しない。このよ
うな電界シールド条件においては、イオンや電子の製品
回収板21への回収時間は自身の拡散速度に依存してい
る。
密度プラズマと言われる状態の金属蒸気流9においては
外部から電界をかけても、金属蒸気流9の周辺部でのプ
ラズマの分極による電界シールド効果により電界が打ち
消されて金属蒸気流9内部まで電界が達しない。このよ
うな電界シールド条件においては、イオンや電子の製品
回収板21への回収時間は自身の拡散速度に依存してい
る。
【0036】図4は、レーザ照射終了直後からレーザ照
射終了後、例えば10〜20μsec程度までの所要期間
における製品回収板21および廃品回収板22と高圧パ
ルス電源27の電気的接続状態を示したもので、高速切
替器28の中の破線は電気的接続関係を示している。
射終了後、例えば10〜20μsec程度までの所要期間
における製品回収板21および廃品回収板22と高圧パ
ルス電源27の電気的接続状態を示したもので、高速切
替器28の中の破線は電気的接続関係を示している。
【0037】このとき、廃品回収板22はアースへ、製
品回収板21は陽極と陰極が交互の配置となるように接
続され、電圧が印加される。したがって、製品回収板2
1間の全ての金属蒸気流9は陽極と陰極に挟まれた電界
空間内に存在することとなり、イオン化同位体14と電
子18を含む金属蒸気流9に効率よく電界を働かせるこ
とができる。レーザ光Lの照射により発生したプラズマ
中の電子18は原子あるいは分子に較べて運動速度が速
いため、製品回収板21間に電圧を印加して陽極と陰極
から電界空間を形成することで、製品回収板21の陽極
側付近に達した電子18は効率よく製品回収板21に回
収される。一方、製品回収板21間の中央部付近の電子
18も自己拡散的に高速で抜け出すことができ、大きな
拡散速度で速かに陽極付近に達し回収されることにな
る。
品回収板21は陽極と陰極が交互の配置となるように接
続され、電圧が印加される。したがって、製品回収板2
1間の全ての金属蒸気流9は陽極と陰極に挟まれた電界
空間内に存在することとなり、イオン化同位体14と電
子18を含む金属蒸気流9に効率よく電界を働かせるこ
とができる。レーザ光Lの照射により発生したプラズマ
中の電子18は原子あるいは分子に較べて運動速度が速
いため、製品回収板21間に電圧を印加して陽極と陰極
から電界空間を形成することで、製品回収板21の陽極
側付近に達した電子18は効率よく製品回収板21に回
収される。一方、製品回収板21間の中央部付近の電子
18も自己拡散的に高速で抜け出すことができ、大きな
拡散速度で速かに陽極付近に達し回収されることにな
る。
【0038】これに対し、イオン化同位体14の方は電
子18に較べ拡散速度が遅いのでこの段階ではあまり回
収されない。
子18に較べ拡散速度が遅いのでこの段階ではあまり回
収されない。
【0039】図5は、レーザ光照射終了後10〜20μ
sec 程度の所要期間経過後、次のレーザ光のパルスが照
射されるまでの製品回収板21および廃品回収板22と
高圧パルス電源27の電気的接続状態を示したもので、
高速切替器28の中の破線は電気的接続関係を示してい
る。
sec 程度の所要期間経過後、次のレーザ光のパルスが照
射されるまでの製品回収板21および廃品回収板22と
高圧パルス電源27の電気的接続状態を示したもので、
高速切替器28の中の破線は電気的接続関係を示してい
る。
【0040】この場合、図5に示すように、廃品回収板
22は陽極に、製品回収板21は全ての電極が陰極にな
るように接続される。したがって、製品回収板21の全
ての電極が金属蒸気流9中のイオン化同位体14を回収
できる状態となる。
22は陽極に、製品回収板21は全ての電極が陰極にな
るように接続される。したがって、製品回収板21の全
ての電極が金属蒸気流9中のイオン化同位体14を回収
できる状態となる。
【0041】このときの電界の分布は図8に示した通
り、製品回収板21上部に集中したものとなるが、この
場合、金属蒸気流9中の電子18は既に回収済みであ
り、電界を打ち消す電界シールド効果は小さいのでイオ
ン化同位体14を電界により加速し、次のレーザ光のパ
ルスが照射されるまでの間に効率よくイオン化同位体1
4を陰極の製品回収板21に分離させて回収することが
できる。
り、製品回収板21上部に集中したものとなるが、この
場合、金属蒸気流9中の電子18は既に回収済みであ
り、電界を打ち消す電界シールド効果は小さいのでイオ
ン化同位体14を電界により加速し、次のレーザ光のパ
ルスが照射されるまでの間に効率よくイオン化同位体1
4を陰極の製品回収板21に分離させて回収することが
できる。
【0042】次に、同位体分離装置20の作用を説明す
る。
る。
【0043】この同位体分離装置20において、金属原
料蒸発装置25を作動させ、蒸発用るつぼ4内に収容さ
れた金属原料M1 に電子銃7からの電子ビームBを偏向
照射させて金属原料M1 を加熱溶融させ、蒸発させる。
この金属原料M1 の加熱溶融蒸発により発生した金属蒸
気流9は蒸気封入容器13内を上昇し、製品回収板21
間に案内される。
料蒸発装置25を作動させ、蒸発用るつぼ4内に収容さ
れた金属原料M1 に電子銃7からの電子ビームBを偏向
照射させて金属原料M1 を加熱溶融させ、蒸発させる。
この金属原料M1 の加熱溶融蒸発により発生した金属蒸
気流9は蒸気封入容器13内を上昇し、製品回収板21
間に案内される。
【0044】製品回収板21間に案内された金属蒸気流
9にレーザ装置30から出力されたパルス状のレーザ光
Lが照射される。このレーザ光Lの照射により金属蒸気
流9中の特定同位体10が選択的に励起され、イオン化
され、プラズマ状態となり、イオン化同位体14と電子
18とに分かれる。
9にレーザ装置30から出力されたパルス状のレーザ光
Lが照射される。このレーザ光Lの照射により金属蒸気
流9中の特定同位体10が選択的に励起され、イオン化
され、プラズマ状態となり、イオン化同位体14と電子
18とに分かれる。
【0045】金属蒸気流9にレーザ光Lが照射されてい
る第1ステップの間、高速切替器28は図2に示す状態
にセットされ、高圧パルス電源27からの電圧が製品回
収板21や廃品回収板22に印加されない状態に保たれ
る。
る第1ステップの間、高速切替器28は図2に示す状態
にセットされ、高圧パルス電源27からの電圧が製品回
収板21や廃品回収板22に印加されない状態に保たれ
る。
【0046】レーザ光照射後には、製品回収板21間の
金属蒸気流9は、レーザ光照射により生成されたイオン
化同位体14と電子18とイオン化されない他の同位体
11が混在したプラズマ状態となる。このプラズマ状態
においては、電子18の拡散速度(運動速度)はイオン
化同位体14や他の同位体11の拡散速度より非常に大
きい。
金属蒸気流9は、レーザ光照射により生成されたイオン
化同位体14と電子18とイオン化されない他の同位体
11が混在したプラズマ状態となる。このプラズマ状態
においては、電子18の拡散速度(運動速度)はイオン
化同位体14や他の同位体11の拡散速度より非常に大
きい。
【0047】このため、レーザ光照射後に、図4に示す
ように高速切替器28により高速に切り替えられて例え
ば10μsec 〜20μsec の所要期間中、複数枚の製品
回収板21間に陽極と陰極で電界空間を形成する(第2
ステップ)。この電界空間の形成により、拡散速度(運
動速度)の大きな電子18はイオン化同位体14に先立
って陽極側の製品回収板21に案内されて回収される。
電子18が陽極側の製品回収板21に回収されることで
プラズマ状態の金属蒸気流9から電子18が最初に取り
除かれる。
ように高速切替器28により高速に切り替えられて例え
ば10μsec 〜20μsec の所要期間中、複数枚の製品
回収板21間に陽極と陰極で電界空間を形成する(第2
ステップ)。この電界空間の形成により、拡散速度(運
動速度)の大きな電子18はイオン化同位体14に先立
って陽極側の製品回収板21に案内されて回収される。
電子18が陽極側の製品回収板21に回収されることで
プラズマ状態の金属蒸気流9から電子18が最初に取り
除かれる。
【0048】その後、次のパルス状レーザ光が金属蒸気
流9に照射されるまでの間は、第3ステップとして形成
され、この第3ステップでは、高速切替器28により複
数枚の製品回収板21が全て陰極側に、廃品回収板22
が陽極側となるようにセットされる。
流9に照射されるまでの間は、第3ステップとして形成
され、この第3ステップでは、高速切替器28により複
数枚の製品回収板21が全て陰極側に、廃品回収板22
が陽極側となるようにセットされる。
【0049】この第3ステップにおいては、製品回収板
21間の金属蒸気流9中から電子18が取り除かれ、イ
オン化同位体14のイオンが存在するだけてあるから、
製品回収板21間の電界が弱くても、電界シールド効果
は小さくなり、また、イオン化同位体14同士は正電荷
を有し、正電荷同士の反発力による拡散効果が加わるの
で、イオン化同位体14は陰極側の製品回収板21に短
時間のうちに効率化回収することができる。
21間の金属蒸気流9中から電子18が取り除かれ、イ
オン化同位体14のイオンが存在するだけてあるから、
製品回収板21間の電界が弱くても、電界シールド効果
は小さくなり、また、イオン化同位体14同士は正電荷
を有し、正電荷同士の反発力による拡散効果が加わるの
で、イオン化同位体14は陰極側の製品回収板21に短
時間のうちに効率化回収することができる。
【0050】したがって、金属蒸気流9の蒸気密度が高
い場合にも、イオン化同位体14の回収効率を高く維持
でき、同位体分離装置の処理能力を飛躍的に向上させる
ことができる。
い場合にも、イオン化同位体14の回収効率を高く維持
でき、同位体分離装置の処理能力を飛躍的に向上させる
ことができる。
【0051】次に、本発明に係る同位体分離装置の第2
実施例について、図6を参照して説明する。
実施例について、図6を参照して説明する。
【0052】この実施例に示された同位体分離装置は第
1の実施例と同様の構成において、レーザ光照射終了直
後からレーザ光照射終了後10〜20μsec 程度までの
所要期間中、製品回収板21および廃品回収板22と高
圧パルス電源27の電気的接続状態を図6に示す接続関
係とし、他は第1の実施例と同様としたものである。
1の実施例と同様の構成において、レーザ光照射終了直
後からレーザ光照射終了後10〜20μsec 程度までの
所要期間中、製品回収板21および廃品回収板22と高
圧パルス電源27の電気的接続状態を図6に示す接続関
係とし、他は第1の実施例と同様としたものである。
【0053】この場合にも、図5に示すものと同様に、
高速切替器28の中の破線で電気的接続関係を示してい
る。製品回収板21の中の陽極と陰極の配置が第1の実
施例と逆になっているのみであり、この実施例において
も第1の実施例と同様の作用が得られる。
高速切替器28の中の破線で電気的接続関係を示してい
る。製品回収板21の中の陽極と陰極の配置が第1の実
施例と逆になっているのみであり、この実施例において
も第1の実施例と同様の作用が得られる。
【0054】また、第1の実施例において、高速切替器
28は図4に示す電気的接続のときと、図5に示す電気
的接続のときで高圧パルス電源27により発生させる電
圧を変えた例も本発明の実施例の1つである。第2の実
施例においても同様である。
28は図4に示す電気的接続のときと、図5に示す電気
的接続のときで高圧パルス電源27により発生させる電
圧を変えた例も本発明の実施例の1つである。第2の実
施例においても同様である。
【0055】さらに、第1および第2の実施例において
高速切替器28に相当する機能を高圧パルス電源側また
は同位体分離装置本体の製品回収板および廃品回収板側
に内蔵させて高速切替器を省略した例も本発明の実施例
の1つである。
高速切替器28に相当する機能を高圧パルス電源側また
は同位体分離装置本体の製品回収板および廃品回収板側
に内蔵させて高速切替器を省略した例も本発明の実施例
の1つである。
【0056】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明に係る同位
体分離方法およびその分離装置によれば、金属蒸気流内
の蒸気密度を高めても高速でイオン化同位体と電子を製
品回収板に効率よく有効的に回収できる。同位体分離装
置の処理能力は金属蒸気流が流れる部分の面積と金属蒸
気の密度に比例するので、本発明により同位体分離装置
の処理能力を大幅に向上させることができる。
体分離方法およびその分離装置によれば、金属蒸気流内
の蒸気密度を高めても高速でイオン化同位体と電子を製
品回収板に効率よく有効的に回収できる。同位体分離装
置の処理能力は金属蒸気流が流れる部分の面積と金属蒸
気の密度に比例するので、本発明により同位体分離装置
の処理能力を大幅に向上させることができる。
【0057】また、本発明では、イオン化同位体を高速
で回収できることにより、特定同位体のイオン化同位体
とその他の同位体の中性原子との衝突による電荷交換、
すなわち特定同位体のイオンが中性原子となり、その他
の同位体がイオンとなる反応を抑えることができ、特定
同位体の選択性が高まり、それによる同位体分離装置の
性能向上も期待することができる。
で回収できることにより、特定同位体のイオン化同位体
とその他の同位体の中性原子との衝突による電荷交換、
すなわち特定同位体のイオンが中性原子となり、その他
の同位体がイオンとなる反応を抑えることができ、特定
同位体の選択性が高まり、それによる同位体分離装置の
性能向上も期待することができる。
【図1】本発明に係る同位体分離装置の一実施例を示す
全体構成図。
全体構成図。
【図2】図1に示す同位体分離装置の要部を示すもの
で、レーザ光照射中の電圧印加状態を示す図。
で、レーザ光照射中の電圧印加状態を示す図。
【図3】電子とイオン化同位体の温度による拡散係数例
を示す図。
を示す図。
【図4】レーザ光照射後、所要期間、例えば10μsec
〜20μsec 経過するまでの電圧印加状態を示す図。
〜20μsec 経過するまでの電圧印加状態を示す図。
【図5】図4に示す状態から次のレーザ光が照射される
までの間の電圧印加状態を示す図。
までの間の電圧印加状態を示す図。
【図6】本発明に係る同位体分離装置の他の実施例を示
すもので、図4に相当する電圧印加状態を示す図。
すもので、図4に相当する電圧印加状態を示す図。
【図7】従来の同位体分離装置を示す全体構成図。
【図8】同位体分離装置の製品回収板と廃品回収板とに
電圧を印加した際の周辺の電界分布状態を示す等電位面
図。
電圧を印加した際の周辺の電界分布状態を示す等電位面
図。
1 同位体分離装置 2 装置本体 3 真空容器 4 蒸発用るつぼ 5 多孔質焼結体 6 冷却管 7 電子銃 8 偏向磁場発生装置 9 金属蒸気流 10 特定の同位体 11 他の同位体 13 蒸気封入容器 14 イオン化同位体 18 電子 20 同位体分離装置 21 製品回収板 22 廃品回収板 23 電圧印加切替手段 25 金属原料蒸発装置 27 高圧パルス電源 28 高速切替器(高速切替手段) 30 レーザ装置 M1 金属原料
Claims (4)
- 【請求項1】 複数種類の同位体を含む金属原料を加熱
蒸発させて金属蒸気流を生成し、生成された金属蒸気流
にレーザ光を照射して特定の同位体を選択的に励起させ
てイオン化し、イオン化された特定同位体に電圧を印加
させて他の同位体から分離させ、製品回収板に回収させ
る一方、製品回収板を通過した残りの同位体を廃品回収
板に回収させる同位体分離方法において、前記金属蒸気
流にレーザ光を照射している間、製品回収板と廃品回収
板に電圧を印加させることなく、レーザ光照射後、所要
期間中には、複数枚の製品回収板に電圧を印加させて陽
極と陰極を交互に形成し、その後、次のレーザ光が照射
されるまでの間、複数枚の製品回収板全体が陰極、廃品
回収板が陽極となるように電圧を印加することを特徴と
する同位体分離方法。 - 【請求項2】 複数種類の同位体を含む金属原料を加熱
蒸発させて金属蒸気流を生成させる金属原料蒸発装置
と、生成された金属蒸気流にレーザ光を照射し、特定の
同位体を選択的に励起させ、イオン化させるレーザ装置
と、イオン化された特定同位体を分離させて回収する複
数枚の製品回収板と、製品回収板で回収されない残りの
同位体を回収する廃品回収板と、前記製品回収板と廃品
回収板に必要なパルス状電圧を所定のパターンでタイミ
ングをとって高速切替可能に印加させる電圧印加切替手
段とを有することを特徴とする同位体分離装置。 - 【請求項3】 電圧印加切替手段は製品回収板と廃品回
収板に必要なパルス状電圧を発生させる高圧パルス電源
と、発生した電圧を上記製品回収板と廃品回収板に所定
のパターンでタイミングをとって高速切替可能に印加さ
せる電圧の高速切替手段とを有する請求項2に記載の同
位体分離装置。 - 【請求項4】 電圧の高速切替手段は、金属蒸気流にレ
ーザ光を照射中には製品回収板と廃品回収板にともに電
圧を印加せず、レーザ光照射後所要期間中には複数枚の
製品回収板に陽極と陰極が交互に配置されるように電圧
を印加させ、その後、次のレーザ光照射までの間、複数
枚の製品回収板全体が陰極、廃品回収板が陽極となる電
圧を印加させるように電圧印加パターンを切替可能に設
定した請求項3に記載の同位体分離装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22486294A JPH0889762A (ja) | 1994-09-20 | 1994-09-20 | 同位体分離方法およびその分離装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22486294A JPH0889762A (ja) | 1994-09-20 | 1994-09-20 | 同位体分離方法およびその分離装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0889762A true JPH0889762A (ja) | 1996-04-09 |
Family
ID=16820337
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22486294A Pending JPH0889762A (ja) | 1994-09-20 | 1994-09-20 | 同位体分離方法およびその分離装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0889762A (ja) |
-
1994
- 1994-09-20 JP JP22486294A patent/JPH0889762A/ja active Pending
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