JPH0890249A - アルミ材の抵抗スポット溶接方法 - Google Patents
アルミ材の抵抗スポット溶接方法Info
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Landscapes
- Resistance Welding (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 アルミ材を直流式抵抗スポット溶接機で溶接
するときに起こる電極の偏損耗を抑制するアルミ材の抵
抗スポット溶接方法を提供する。 【構成】 アルミニウムまたはアルミニウム合金材を直
流式抵抗スポット溶接機を用いて溶接するに際し、少な
くとも溶接変圧器の陽極と接続される陽極側電極に純度
99%以上の銅を用いるアルミ材の抵抗スポット溶接方法
である。
するときに起こる電極の偏損耗を抑制するアルミ材の抵
抗スポット溶接方法を提供する。 【構成】 アルミニウムまたはアルミニウム合金材を直
流式抵抗スポット溶接機を用いて溶接するに際し、少な
くとも溶接変圧器の陽極と接続される陽極側電極に純度
99%以上の銅を用いるアルミ材の抵抗スポット溶接方法
である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電極を介して被溶接体
に加圧力を加えつつ、瞬間的に電流を流してスポット溶
接する抵抗スポット溶接方法において、特に直流式抵抗
スポット溶接機を用いてアルミニウムまたはアルミニウ
ム合金材を(以下、総称してアルミ材という)を接合す
るアルミ材の抵抗スポット溶接方法に関するものであ
る。
に加圧力を加えつつ、瞬間的に電流を流してスポット溶
接する抵抗スポット溶接方法において、特に直流式抵抗
スポット溶接機を用いてアルミニウムまたはアルミニウ
ム合金材を(以下、総称してアルミ材という)を接合す
るアルミ材の抵抗スポット溶接方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の車体部品において、その
重量の軽減による燃費向上と材料のリサイクルの効率を
目的としてアルミ材の利用は年々増加する傾向にある。
一般的に自動車車体はスポット溶接によって組立てられ
ているが、アルミ材の溶接においては、溶接に使用され
る電極チップの寿命が鋼板の溶接に比べて著しく短いと
いう不具合を有しているため、その取り替えあるいはメ
ンテナンス(例えば、ドレッシング:電極チップの研磨
整形等)に多大の手間がかかり、このことが生産性の著
しい低下を招く原因となっている。
重量の軽減による燃費向上と材料のリサイクルの効率を
目的としてアルミ材の利用は年々増加する傾向にある。
一般的に自動車車体はスポット溶接によって組立てられ
ているが、アルミ材の溶接においては、溶接に使用され
る電極チップの寿命が鋼板の溶接に比べて著しく短いと
いう不具合を有しているため、その取り替えあるいはメ
ンテナンス(例えば、ドレッシング:電極チップの研磨
整形等)に多大の手間がかかり、このことが生産性の著
しい低下を招く原因となっている。
【0003】また、生産ラインにおいて消費電力の低減
ならびに設備の効率化のため、従来多用されていた交流
式の抵抗スポット溶接機に替わり効率損失の少ない直流
式抵抗スポット溶接機が多く用いられるようになってい
る。特にインバータ式の直流スポット溶接機は溶接変圧
器の小型軽量化が可能であることからロボット搭載用と
して有効であるとともに、大容量を必要とするアルミ材
用溶接機としての活用が期待されている。
ならびに設備の効率化のため、従来多用されていた交流
式の抵抗スポット溶接機に替わり効率損失の少ない直流
式抵抗スポット溶接機が多く用いられるようになってい
る。特にインバータ式の直流スポット溶接機は溶接変圧
器の小型軽量化が可能であることからロボット搭載用と
して有効であるとともに、大容量を必要とするアルミ材
用溶接機としての活用が期待されている。
【0004】しかしながら、直流式抵抗スポット溶接機
ではペルチェ効果により溶接部の発熱が陽極側に偏る現
象があるため、陽極側電極が陰極側電極に比べて加熱さ
れやすく軟化変形が大きくなると同時に、アルミ材を溶
接した場合には電極の合金化が大きく偏損耗を生じ、電
極寿命はさらに短くなる。
ではペルチェ効果により溶接部の発熱が陽極側に偏る現
象があるため、陽極側電極が陰極側電極に比べて加熱さ
れやすく軟化変形が大きくなると同時に、アルミ材を溶
接した場合には電極の合金化が大きく偏損耗を生じ、電
極寿命はさらに短くなる。
【0005】そこで、上記のような電極寿命に関する対
策として、極性の切替え(特開平1-118376号公報)なら
びに電極先端の形状(特開平4-46684 号公報)により電
極劣化の偏りを平均化させ、電極寿命を向上させるよう
にした技術が提案されている。
策として、極性の切替え(特開平1-118376号公報)なら
びに電極先端の形状(特開平4-46684 号公報)により電
極劣化の偏りを平均化させ、電極寿命を向上させるよう
にした技術が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記、両公報に提案さ
れている陽極側電極の偏損耗を抑制するための技術は、
それぞれ見るべきものがあるが、これらは極性の切替え
のための装置を必要とすることや、電極を特殊な形状に
加工することなど、コストが増大することが問題であ
る。
れている陽極側電極の偏損耗を抑制するための技術は、
それぞれ見るべきものがあるが、これらは極性の切替え
のための装置を必要とすることや、電極を特殊な形状に
加工することなど、コストが増大することが問題であ
る。
【0007】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、アルミ材を直流式抵抗スポット溶接機
で溶接するに際し、電極に銅を用いることによって、ペ
ルチェ効果に起因する電極の偏損耗を抑制するアルミ材
の抵抗スポット溶接方法を提供することを目的とする。
なされたもので、アルミ材を直流式抵抗スポット溶接機
で溶接するに際し、電極に銅を用いることによって、ペ
ルチェ効果に起因する電極の偏損耗を抑制するアルミ材
の抵抗スポット溶接方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】その要旨は、アルミニウ
ムまたはアルミニウム合金材を直流式抵抗スポット溶接
機を用いて溶接するに際し、少なくとも溶接変圧器の陽
極と接続される陽極側電極に純度99%以上の銅を用いる
アルミ材の抵抗スポット溶接方法である。
ムまたはアルミニウム合金材を直流式抵抗スポット溶接
機を用いて溶接するに際し、少なくとも溶接変圧器の陽
極と接続される陽極側電極に純度99%以上の銅を用いる
アルミ材の抵抗スポット溶接方法である。
【0009】
【作用】電極材としては、クロム銅が一般的に用いられ
ている。クロム銅は導電性に加え高強度であるために、
鋼材の溶接においても座屈変形することなく使用でき
る。アルミ材の溶接においては、クロム銅より導電性の
高いカドミウム銅を推奨している文献(米国アルミニウ
ム協会:T10ガイドライン)も見られるが、カドミウ
ムの毒性の問題から一般化しにくいものと考えられる。
これまでに純度99%以上の銅に関しては導電性は高いも
のの低強度であるために溶接時の加圧に耐えられず座屈
変形することがあるとして用いられなかったが、本発明
は被溶接材を純度99%以上の銅より低硬度であるアルミ
材に限定することにより効果をなすものである。
ている。クロム銅は導電性に加え高強度であるために、
鋼材の溶接においても座屈変形することなく使用でき
る。アルミ材の溶接においては、クロム銅より導電性の
高いカドミウム銅を推奨している文献(米国アルミニウ
ム協会:T10ガイドライン)も見られるが、カドミウ
ムの毒性の問題から一般化しにくいものと考えられる。
これまでに純度99%以上の銅に関しては導電性は高いも
のの低強度であるために溶接時の加圧に耐えられず座屈
変形することがあるとして用いられなかったが、本発明
は被溶接材を純度99%以上の銅より低硬度であるアルミ
材に限定することにより効果をなすものである。
【0010】直流インバータ式の抵抗スポット溶接にお
いて、クロム銅の電極を用いると図1に示すように、ナ
ゲットが陽極側電極方向に偏る現象が見られる。これは
ペルチェ効果による陽極側電極の発熱によるもので、陰
極側電極に比べ陽極側電極の冷却能が小さいための現象
であり、陽極側電極の発熱が著しいことを示している。
このことは、電極先端の軟化変形ならびに合金化による
電極損耗を激しくする主因となり、陽極側電極の偏損耗
を引き起こす。
いて、クロム銅の電極を用いると図1に示すように、ナ
ゲットが陽極側電極方向に偏る現象が見られる。これは
ペルチェ効果による陽極側電極の発熱によるもので、陰
極側電極に比べ陽極側電極の冷却能が小さいための現象
であり、陽極側電極の発熱が著しいことを示している。
このことは、電極先端の軟化変形ならびに合金化による
電極損耗を激しくする主因となり、陽極側電極の偏損耗
を引き起こす。
【0011】そこで、陽極側電極に導電性ならびに熱伝
導性が高く発熱しにくい純度99%以上の銅を用いる。純
度99%以上の銅を陽極側電極に用いると図2に示すよう
に、ナゲットが陽極側電極方向に偏ることがなくなる。
これは陽極側電極に純度99%以上の銅を用いることによ
り陽極側電極の冷却能が大きくなり陽極側電極の発熱を
抑制することができるからである。このため、陽極側電
極の偏損耗は防止される。この効果は陽極側電極と陰極
側電極の双方に純度99%以上の銅を用いた場合でも変わ
らない。
導性が高く発熱しにくい純度99%以上の銅を用いる。純
度99%以上の銅を陽極側電極に用いると図2に示すよう
に、ナゲットが陽極側電極方向に偏ることがなくなる。
これは陽極側電極に純度99%以上の銅を用いることによ
り陽極側電極の冷却能が大きくなり陽極側電極の発熱を
抑制することができるからである。このため、陽極側電
極の偏損耗は防止される。この効果は陽極側電極と陰極
側電極の双方に純度99%以上の銅を用いた場合でも変わ
らない。
【0012】電極に純度99%以上の銅を用いる理由は次
のとおりである。表1に示すように、純銅はクロム銅に
比べ熱伝導性ならびに導電性が20%程よいことが、本効
果をもたらすものと考えられる。その点で該当する他の
材料を探索すると、純銀があるが、硬さが被溶接材(ア
ルミ材)より低いため溶接時に座屈を生じる。したがっ
て、高伝導性を有し、かつアルミ材より硬い材料は純銅
系に限られるからである。
のとおりである。表1に示すように、純銅はクロム銅に
比べ熱伝導性ならびに導電性が20%程よいことが、本効
果をもたらすものと考えられる。その点で該当する他の
材料を探索すると、純銀があるが、硬さが被溶接材(ア
ルミ材)より低いため溶接時に座屈を生じる。したがっ
て、高伝導性を有し、かつアルミ材より硬い材料は純銅
系に限られるからである。
【0013】
【表1】
【0014】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する。
被溶接材であるアルミ材はA5182、板厚 1.0mmの表
面酸洗材である。溶接条件は以下の通りである。電極形
状は、図3に示すドーム型電極(DR40)とR型電極(R80)
の二種類である。電極内部循環冷却水量は5l/minであ
る。加圧・通電条件は初期加圧時間が20Hz、加圧保持時
間が25Hz、加圧力が 2.9kN、溶接電流が 5mmのナゲット
径を形成する値である。表2に溶接機、電極材質、電極
形状および連続打点数を示す。
被溶接材であるアルミ材はA5182、板厚 1.0mmの表
面酸洗材である。溶接条件は以下の通りである。電極形
状は、図3に示すドーム型電極(DR40)とR型電極(R80)
の二種類である。電極内部循環冷却水量は5l/minであ
る。加圧・通電条件は初期加圧時間が20Hz、加圧保持時
間が25Hz、加圧力が 2.9kN、溶接電流が 5mmのナゲット
径を形成する値である。表2に溶接機、電極材質、電極
形状および連続打点数を示す。
【0015】
【表2】
【0016】連続打点数はスポット溶接における電極寿
命を示し、電極を交換することなく上記溶接条件で得ら
れる打点初期の溶接品質を維持したままで連続溶接可能
な打点数を意味する。なお、ここでは、打点初期の溶接
品質は引張せん断強度JISA級最小値以上とした。
命を示し、電極を交換することなく上記溶接条件で得ら
れる打点初期の溶接品質を維持したままで連続溶接可能
な打点数を意味する。なお、ここでは、打点初期の溶接
品質は引張せん断強度JISA級最小値以上とした。
【0017】表2から明らかなように、直流インバータ
式抵抗スポット溶接機の場合は、電極に純度 100%の銅
を用いた本発明法No.7、8 は5000点以上の連続打点数を
示している。一方、比較例No.5、6 は電極材質がクロム
銅であるため冷却能が小さく、陽極側電極の発熱を抑制
することができず、電極の偏損耗が激しく、そのため、
No.5の連続打点数は2000点で、No.6の連続打点数は1000
点である。
式抵抗スポット溶接機の場合は、電極に純度 100%の銅
を用いた本発明法No.7、8 は5000点以上の連続打点数を
示している。一方、比較例No.5、6 は電極材質がクロム
銅であるため冷却能が小さく、陽極側電極の発熱を抑制
することができず、電極の偏損耗が激しく、そのため、
No.5の連続打点数は2000点で、No.6の連続打点数は1000
点である。
【0018】これに対して、単相交流式抵抗スポット溶
接機の場合は、半サイクルごとに電流の方向が変化する
ため、ペルチェ効果はキャンセルされ、電極材質のいか
んにかかわらず、5000点以上の連続打点数を示してい
る。
接機の場合は、半サイクルごとに電流の方向が変化する
ため、ペルチェ効果はキャンセルされ、電極材質のいか
んにかかわらず、5000点以上の連続打点数を示してい
る。
【0019】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように、
本発明のアルミ材の抵抗スポット溶接方法は交流式に比
べ作業性ならびに経済性の観点から優れている直流式抵
抗スポット溶接機を用いても、陽極側電極が偏損耗する
ことなく電極寿命を交流式と同等に長くすることが可能
であるので、自動車、車両、航空機等の各種用途に有用
である。
本発明のアルミ材の抵抗スポット溶接方法は交流式に比
べ作業性ならびに経済性の観点から優れている直流式抵
抗スポット溶接機を用いても、陽極側電極が偏損耗する
ことなく電極寿命を交流式と同等に長くすることが可能
であるので、自動車、車両、航空機等の各種用途に有用
である。
【図1】クロム銅を電極に用いた直流式抵抗スポット溶
接機で溶接した場合のナゲット位置を示す図である。
接機で溶接した場合のナゲット位置を示す図である。
【図2】純度99%以上の銅を陽極側電極に用いた直流式
抵抗スポット溶接機で溶接した場合のナゲット位置を示
す図である。
抵抗スポット溶接機で溶接した場合のナゲット位置を示
す図である。
【図3】実施例で用いた電極形状を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B23K 103:10
Claims (1)
- 【請求項1】 アルミニウムまたはアルミニウム合金材
を直流式抵抗スポット溶接機を用いて溶接するに際し、
少なくとも溶接変圧器の陽極と接続される陽極側電極に
純度99%以上の銅を用いることを特徴とするアルミ材の
抵抗スポット溶接方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6225199A JPH0890249A (ja) | 1994-09-20 | 1994-09-20 | アルミ材の抵抗スポット溶接方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6225199A JPH0890249A (ja) | 1994-09-20 | 1994-09-20 | アルミ材の抵抗スポット溶接方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0890249A true JPH0890249A (ja) | 1996-04-09 |
Family
ID=16825533
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6225199A Withdrawn JPH0890249A (ja) | 1994-09-20 | 1994-09-20 | アルミ材の抵抗スポット溶接方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0890249A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002334639A (ja) * | 2001-05-08 | 2002-11-22 | Mitsubishi Electric Corp | 真空バルブ |
| JP2023132882A (ja) * | 2022-03-11 | 2023-09-22 | 株式会社神戸製鋼所 | 溶接継手の製造方法 |
-
1994
- 1994-09-20 JP JP6225199A patent/JPH0890249A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002334639A (ja) * | 2001-05-08 | 2002-11-22 | Mitsubishi Electric Corp | 真空バルブ |
| JP2023132882A (ja) * | 2022-03-11 | 2023-09-22 | 株式会社神戸製鋼所 | 溶接継手の製造方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20011120 |