JPH0892106A - 病変異常組織治療用組成物,その製造方法およびその用途 - Google Patents

病変異常組織治療用組成物,その製造方法およびその用途

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JPH0892106A
JPH0892106A JP6308093A JP30809394A JPH0892106A JP H0892106 A JPH0892106 A JP H0892106A JP 6308093 A JP6308093 A JP 6308093A JP 30809394 A JP30809394 A JP 30809394A JP H0892106 A JPH0892106 A JP H0892106A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 組成が一定した安定した病変異常組織治療用
注射剤を得ることと,かかる注射剤を簡便に得る製造方
法を提供すること。 【構成】 病変異常組織治療用注射剤は,亜硫酸水素ナ
トリウムにタンニン酸を除くその他の成分を任意の順序
で配合した後,タンニン酸を配合すること,または,水
溶性アルミニウム化合物とキレート化合物とを配合して
得られる組成物と,タンニン酸と亜硫酸水素ナトリウム
と配合して得られる組成物とを別々に調製し,それぞれ
の組成物を混合し,多価アルコールおよび/または糖類
を必要に応じて前記組成物のそれぞれにもしくはいずれ
か一方にまたは前記組成物の混合物に添加することによ
り製造することができる。このように各成分を配合する
ことによって,タンニン酸の酸化を防止できるととも
に,タンニン酸が硫酸アルミニウムカリウムに由来する
アルミニウムイオンと直接反応することを防止すること
ができ,組成が一定した安定な注射用組成物を得ること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,病変異常組織治療用組
成物、その製造方法およびその用途に関し,更に詳細に
は,特に痔核などの病変異常組織を治療するための組成
物であって,長期間保存しても安定な病変異常組織治療
用組成物、かかる病変異常組織治療用組成物を製造する
方法およびその組成物を用いて病変異常組織を治療する
ための用途に関するものである。
【0002】
【従来技術】内痔の注射による治療は100年以上に亘
る歴史があり,組成物としては,初期には硫酸鉄溶液や
フェノールのオリーブ油溶液が用いられていた。その
後,アルコール,キニンヒドロクロライド,塩化水銀,
ウレタン,麦角などが使用されてきた。過去30年間に
おいては,フェノールの植物油溶液やミョウバン溶液な
どが主に使用されてきた。
【0003】しかしながら,これらの組成物は,内痔を
治癒するには下記のような問題を十分に解消していると
はいえない。つまり,注射剤による痔核硬化療法では,
炎症を減少し,出血を止め,細菌の増殖を阻止し,十分
な血栓を形成し,硬い小結節を残さずまたは壊死を起こ
さずに痔性血管の線維形成を完成させることが要求され
るが,これまでの注射剤ではこれらの要求の全てもしく
は大部分を満足させるものではない。また,臨床におい
て使用する注射剤の適当な濃度と量とともに,組織の壊
死を惹起しないで内痔を硬化させる方法を決めるのも困
難である。前記の組成物を注射した場合には,その薬剤
が集中する部位が粘膜下組織だけであるので,注射部位
を拡大すると同時に投与方法も改良しなければならな
い。
【0004】更に、痔核治療用組成物として、タンニン
と、薬用ミョウバンと、クエン酸ナトリウムと,デキス
トランと,グリセリンと,トリクロロブチルアルコール
とからなる注射剤が提案されている(Journal of Tradit
ional Chinese Medicine, 1(2)116-120(1981)) 。ミョ
ウバンは、化学名を硫酸アルミニウムカリウムといい、
無色透明の正八面体の結晶で、局所収斂、止血、防腐作
用があることが知られている。このミョウバンは、内服
しても胃腸粘膜から吸収されることはなく、粘膜に対し
て局所的な作用を及ぼすにすぎない。また、タンニン酸
は、通常、五倍子または没食子から得られ、黄白色ない
し淡褐色の無晶形の粉末または小葉片もしくは海綿状の
塊である。タンニン酸はまた、酸性または中性溶液でた
んぱくを凝固し、収斂作用を呈することの他、防腐、抗
菌作用があることが知られている。しかしながら、硫酸
アルミニウムカリウムは、タンニン剤などと配合しては
ならないとされている(第12改正日本薬局方D−10
19〜21頁)。他方、タンニン酸は、塩基性の有機医
薬品と難溶性の塩を形成し、また鉄剤などと併用すると
不溶性、難溶性の化合物を形成し効力を失うことも知ら
れている。
【0005】また、前記注射剤には、トリクロロブチル
アルコールが使用されていることから,以下のような問
題が生じる可能性がある。つまり,トリクロロブチルア
ルコールは,炭素と塩素との結合物であり,光を吸収し
てラジカルを生成してタンニン酸を酸化し,タンニン酸
は褐色ないし黒色に変化して沈殿物を生成する。またト
リクロロブチルアルコールは,強いエネルギ−(熱や
光)を与えると、その結合が切れて不安定な物質に変化
するという性質も有している。このような性質を有する
トリクロロブチルアルコールを医薬品として使用するこ
とは不適当であり、かかる組成物からなる注射剤は保存
中に沈殿を生成する恐れが多分にあり、細心の注意をも
って保存しなければならないという不便がある。
【0006】更に、特開平4ー225920号公報に
は、食道動脈瘤、痔核、直腸全層脱部位、直腸粘膜脱部
位および大腸もしくは直腸の隆起性病変組織などの消化
器病変異常組織を硬化させる薬剤として、タンニン酸と
硫酸アルミニウムカリウムとを配合した組成物に、フェ
ノール類、フラボンもしくはフラボノイド、カテキン類
またはポリカルボン酸などを含有する植物生薬の抽出物
を安定化剤として含有した消化器病変組織の硬化剤が開
示されている。しかしながら、この組成物には、植物生
薬の抽出物を安定化剤として含有していることから、一
定の組成を有する安定化剤を得るのが極めて困難であ
り、面倒な抽出工程、精製工程を経てもなお微量の未確
認成分が混入している危惧があり、製剤上問題がある。
更に、タンニン酸と硫酸アルミニウムカリウムとを配合
した組成物に、植物生薬の抽出物が安定化剤として含有
されていても、水溶液の状態で長い期間保存している
と、着色が生じたり、場合によっては沈殿が生じる場合
があり、注射剤としての製剤上問題である。
【0007】また,WO94/06443号公報(国際
公開日:1994年3月31日)には,0.01モルな
いし0.5モル濃度の水溶性アルミニウム化合物と、前
記水溶性アルミニウム化合物に対して0.5%ないし2
5.0%の割合のタンニン酸と、亜硫酸水素ナトリウム
と,多価アルコールまたは糖類とからなる組成物であっ
て、前記組成物のpHが1.5ないし3.5である病変
異常組織の治療用注射剤が記載されていて,同公報には
本願発明の組成物と同一の組成物が記載されている。た
だし,同公報に記載されている同組成物の製造方法は,
全ての組成物構成成分を単に同時にもしくはランダムに
配合するだけである。つまり,同公報に記載の注射剤の
製造方法は,全成分を試験管に入れ,これに注射用水を
所定量になるまで撹拌しながら添加して溶解して,得ら
れた水溶液をガラス瓶などの容器に入れ,溶液中の溶存
酸素を脱気し,窒素ガスで空気置換をした上,高圧蒸気
殺菌をした後,冷暗所で保存することから構成されてい
る。しかしながら,このような同公報に記載された注射
用溶液の一般的な配合方法では,どうしても組成が一定
した製剤上安定な組成物を得ることが極めて困難である
ことが判明したので,かかる組成物を実用的に製造する
場合には問題がある。
【0008】ところで,本発明に係る組成物の一成分と
して使用される硫酸アルミニウムカリウム(ミョウバ
ン)は止血剤として使用されてきたが,前述した如く、
日本薬局方では,タンニン剤と混合して医薬品として使
用することが禁止,つまり配合禁忌とされている。しか
しながら,前述したごとく,両者を混合して医薬品とし
て使用する試みもなされているが、この両者をそのまま
混合すると、着色を生じかつ沈殿を生じてしまい極めて
不安定である。このような不安定な組成物を注射剤とし
て使用することは,注射剤という製剤の観点からしても
不適格であり,かつ安全性の点からも問題である。
【0009】硫酸アルミニウムカリウムには原料である
ボーキサイトに由来する鉄が通常含有されている。した
がって,日本薬局方では,硫酸アルミニウムカリウムを
薬剤の原料として使用する場合に許容される鉄含有量を
20ppm以下に規定されている。また,硫酸アルミニ
ウムカリウムは,溶液中では解離してアルミニウムイオ
ン,例えばAl3+,Al(OH)2+,Al(OH)+
生じ,ヒドロキシイオンOH- と反応して水酸化アルミ
ニウムAl(OH)3 が生成して,溶液中に沈澱を生ず
ることになる。このように沈澱が溶液中に生成すれば,
治療用注射剤としては不適格となり治療用としては当然
使用できなくなる。
【0010】一方,タンニン酸は,空気中の酸素または
溶液中の溶存酸素と接触して酸化されキノン系化合物な
どの酸化物となり,得られる注射剤中に沈澱を生ずる。
かかる不溶性生成物が注射剤中に沈澱すれば当然のこと
ながらかかる溶液は注射剤として不適格となる。また,
タンニン酸は,特に、溶液中に鉄イオンが存在すれば,
タンニン酸の空気酸化が促進されて酸化物となって沈澱
となる。したがって,タンニン酸を硫酸アルミニウムカ
リウムと溶液中に共存させると,前述したように溶液中
には硫酸アルミニウムカリウムに由来する鉄イオンが存
在しているので,この鉄イオンがタンニン酸と直接反応
して沈澱を生ずるとともに,空気酸化を促進することに
なる。更に,タンニン酸は,溶液中にアルミニウムイオ
ンが存在すれば,そのアルミニウムイオンと直接反応し
て沈澱を生成し,空気酸化を受け易くなる。したがっ
て,タンニン酸と,硫酸アルミニウムカリウムとを含有
する溶液を,沈澱を生じさせずに組成が一定しかつ安定
して製造するには,成分を単に配合するだけでは到底製
造することができない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】そこで,本発明者は,
注射用製剤を製造するに当たって,その成分の配合順
位,配合条件などを十分に検討することによって,組成
が一定した安定な病変異常組織治療用組成物を製造する
ことに成功して,本発明を完成するに至った。したがっ
て,本発明は,従来技術のかかる問題点を解決するもの
であり,従来の病変異常組織治療用注射剤の短所を改善
した効果を有する病変異常組織治療用組成物を提供する
とともに,組成が一定しかつ製剤として安定な病変異常
組織治療用組成物を製造する方法ならびにかかる病変異
常組織治療用組成物を痔疾、消化器の隆起性病変組織も
しくは肝腫瘍などの治療のために投与する上記治療用組
成物の用途を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る病変異常組
織治療用組成物は,実質的には,水溶性アルミニウム化
合物と,タンニン酸と,キレート化合物と,亜硫酸水素
ナトリウムとからなる組成物から構成されていて、か
つ、そのpHが1.0〜3.5の範囲にあるように調整
されている。
【0012】また、本発明に係る病変異常組織治療用組
成物は,水溶性アルミニウム化合物と,タンニン酸と,
キレート化合物と,亜硫酸水素ナトリウムとからなる成
分組成に加えて、多価アルコールおよび/または糖類と
を更に添加した組成物から構成されていて、かつ、その
pHが1.0〜3.5の範囲にあるように調整されてい
る。
【0013】本発明において使用される水溶性アルミニ
ウム化合物としては,塩化アルミニウム、硫酸アルミニ
ウム、炭酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、硝酸アル
ミニウム、乳酸アルミニウム、酒石酸アルミニウム、サ
リチル酸アルミニウム、硫酸アルミニウムナトリウム、
硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウムセシウ
ム,硫酸アルミニウムアンモニウムなどを挙げることが
できる。これらの水溶性アルミニウム化合物は単独で
も、2種類以上を組み合わせても使用することができ
る。
【0014】上記水溶性アルミニウム化合物は,0.0
1モルないし0.5モル濃度,好ましくは0.03ない
し0.3モル濃度であるのがよい。また、上記水溶性ア
ルミニウム化合物は、製剤中の有効濃度として、約1%
ないし10%の範囲、好ましくは約2%ないし5%の範
囲にあることがよい。
【0015】本発明に使用されるタンニン酸としても,
種々の植物などに由来するものが使用できるが,五倍子
に由来するものが特に好ましい。またタンニン酸の含有
割合は、製剤中の有効濃度としては、0.01%ないし
2.0%の範囲、好ましくは0.05%ないし1.5%
の範囲にあればよい。なお、タンニン酸は、その他の成
分、特に亜硫酸水素ナトリウムの量を調節すれば、上記
範囲を超えて添加することができるが、この場合には、
調製した組成物を長期間保存すると着色や、沈殿が生じ
易くなり、製剤化や保存に際して細心の注意を払わない
とならず不便である。
【0016】前述したように,硫酸アルミニウムカリウ
ムは,溶液中では解離してアルミニウムイオン,例えば
Al3+,Al(OH)2+,Al(OH)+ を生じ,ヒド
ロキシイオンOH- と反応して水酸化アルミニウムAl
(OH)3 を生成する。そして,これらのアルミニウム
イオンが溶液中に存在すれば,タンニン酸はそのアルミ
ニウムイオンと直接反応して沈澱を生成し易くなる。
【0017】本発明に使用されるキレート化合物として
は,溶液中に存在する微量の金属イオンを捕捉する作用
を有するものであればよく、例えばクエン酸またはその
ナトリウム塩などの塩が好ましいものとして挙げること
ができる。またその使用量としては、水溶性アルミニウ
ム化合物の量に対して約10%ないし80%,好ましく
は約20%ないし50%の範囲であるのがよいが,水溶
性アルミニウム化合物の種類,添加量等により適宜変え
ることができる。
【0018】そこで,本発明においては,タンニン酸が
水溶性アルミニウム化合物のアルミニウムイオンと直接
反応しないように,タンニン酸を水溶性アルミニウム化
合物と配合する前に,水溶性アルミニウム化合物を含む
溶液にクエン酸ナトリウムなどのキレート化合物を添加
してそのアルミニウムイオンと反応させて錯イオンに変
化させ、タンニン酸が添加される溶液にタンニン酸と反
応して沈殿を生じるような金属イオンなどを除去するよ
うにしている。このように処理した溶液にタンニン酸を
添加することによって,タンニン酸は、水溶性アルミニ
ウム化合物に由来するアルミニウムイオンなどの金属イ
オンと直接反応することなく沈澱を生成することもなく
溶液を生成することができる。理論的には,例えばクエ
ン酸ナトリウムイオン1分子に対してアルミニウムイオ
ンが0.65分子が結合していれば自由なアルミニウム
イオンは存在しないことになる。しかしながら,本発明
に係る治療用組成物においては,この組成物のような強
酸の領域では,クエン酸ナトリウム分子は中性またはク
エン酸2水素イオンとして存在するので,1.65倍の
濃度のアルミニウムイオンを錯イオンとして捕捉するに
は不十分である。したがって,この場合には,タンニン
酸アルミニウムの溶解度積定数を越えない程度に自由ア
ルミニウムイオンが存在するような溶液組成を選定する
ようにすればよい。
【0019】また,タンニン酸は,固体の状態でも光ま
たは空気に対して不安定であるので,溶液の中では,反
応物質間の拡散速度から考えてもより一層不安定である
と考えられる。そこで,タンニン酸の酸化を防止する目
的で酸化防止剤として,例えば,亜硫酸水素ナトリウム
などが使用されている。本発明において酸化防止剤とし
て使用される亜硫酸水素ナトリウムの含有割合は、通
常、タンニン酸に対して、約50%ないし200%、好
ましくは約70%ないし150%である。
【0020】これらの成分からなる組成物をより安定化
させるために,一般に治療用組成物に添加されている多
価アルコールおよび/または糖類を上記組成物に必要に
応じて添加して使用することもできる。かかる多価アル
コールおよび糖類としては,グリセリン,グルコース,
フラクトース,キシリトール,マンノース,マンニトー
ル,ガラクトース,デキストランなどが挙げられる。特
に、デキストランは製剤の粘性を調整するのに有用であ
る。これらの多価アルコールおよび糖類は,単独でもま
たは2種類以上を混合して使用することができる。これ
らの多価アルコールおよび/ または糖類の含有割合につ
いては、生理食塩水と比較して、約3倍ないし15倍、
好ましくは約4倍ないし8倍の浸透圧を有していれば、
その割合は制限されることはないが、例えば、製剤中の
有効濃度として、約3%ないし20%、好ましくは約5
%ないし15%の範囲で含まれているのがよい。
【0021】更に、本発明に係る注射用製剤には、従来
の注射用製剤に通常使用されているその他の成分、例え
ば、増粘剤、例えば、デキストランなど、防腐剤、例え
ば、フェノール、ベンジルアルコール、塩化ベンザルコ
ニウム、パラアミノ安息香酸エステルなどが含有されて
いてもよい。これらの成分は、本発明に係る注射用製剤
の効果に本質的な影響を及ぼさない範囲で、適宜使用す
ることができる。
【0022】本発明に係る病変異常組織治療用組成物に
おいては、かかる組成物の液性が、pH1.0ないしp
H3.5、好ましくはpH2.0ないし3.0の範囲に
なるように調整することが、得られる製剤を保存する上
から重要である。上記成分を本発明に係る方法で調製し
た場合には、得られた組成物の液性は、通常上記範囲内
にあるので、殊更調合した後にその組成物の液性を調整
する必要はない。しかしながら、必要に応じて、得られ
た組成物の液性を上記の範囲に調整するには、製剤を調
合する際に通常使用されている当然薬理上無害な酸また
はアルカリを使用することができる。かかる薬剤として
は、例えば、塩酸、硫酸などの鉱酸、炭酸水素ナトリウ
ム、水酸化ナトリウムなどを使用することができる。得
られた製剤の液性が上記範囲内になると、その製剤を長
期間保存しても着色したり、または沈殿が生じたりせ
ず、製剤が極めて安定して好ましい。
【0024】上述した成分からなる本発明に係る病変異
常組織治療用組成物を製造するには、その組成物成分の
性質を考慮して配合順位や配合条件等を決めて各成分を
配合する必要がある。
【0025】具体的には、上記亜硫酸水素ナトリウム
に、上記水溶性アルミニウム化合物と,前記キレート化
合物とを任意の順序に配合して調製された配合物に,上
記タンニン酸を添加することにより病変異常組織治療用
組成物を得ることができる。
【0026】更に、上記のようにして調整された配合物
に、またはかかる配合物に上記タンニン酸を添加して得
られた混合物に、上記多価アルコールおよび/または糖
類を配合して本発明に係る病変異常組織治療用組成物を
製造することもできる。
【0027】また、本発明に係る病変異常組織治療用組
成物の別の製造方法としては、上記水溶性アルミニウム
化合物と上記キレート化合物とを配合して得られる配合
物と,タンニン酸と亜硫酸水素ナトリウムと配合して得
られる配合物とを別々に調製し,それぞれの配合物を互
いに混合する方法も挙げることができる。
【0028】前述したような病変異常組織治療用組成物
の別の製造方法においては、更に、多価アルコールおよ
び/または糖類は、上記配合物のそれぞれにもしくはい
ずれか一方にまたは上記配合物を互いに混合して得られ
る混合物に添加してもよい。
【0029】つまり、本発明に係る病変異常組織治療用
組成物の製造方法は,亜硫酸水素ナトリウムにタンニン
酸を除くその他の成分を任意の順序で配合した後,タン
ニン酸を配合すること,または,水溶性アルミニウム化
合物とキレート化合物とを配合して得られる配合物と,
タンニン酸と亜硫酸水素ナトリウムと配合して得られる
配合物とを別々に調製し,それぞれの配合物を混合し,
多価アルコールおよび/または糖類を必要に応じて前記
配合物のそれぞれにもしくはいずれか一方にまたは前記
配合物の混合物に添加することにより構成されている。
このように各成分を配合することによって,タンニン酸
の酸化を防止できるとともに,タンニン酸が硫酸アルミ
ニウムカリウムに由来するアルミニウムイオンなどの金
属イオンと直接反応することを防止することができ,組
成が一定した安定な病変異常組織治療用組成物を得るこ
とができる。
【0030】前述した本発明に係る病変異常組織治療用
組成物の製造方法においては、得られる該治療用組成物
が、所定のpH領域、つまりpH1.0ないしpH3.
5の範囲になるように調製すればよく、該組成物の各成
分を配合するいずれの段階でpHを調整してもよい。つ
まり、水溶性アルミニウム化合物と、キレート化合物
と、亜硫酸水素ナトリウムと、必要に応じて添加される
多価アルコールおよび/または糖類とを配合して得られ
る配合物に,タンニン酸を添加する場合には、該配合物
を調製する段階でも、該配合物の段階でも、またタンニ
ン酸を添加して得られた混合物の段階でも、pHを調製
することができる。また、水溶性アルミニウム化合物と
キレート化合物とを配合して得られる配合物と,タンニ
ン酸と亜硫酸水素ナトリウムと配合して得られる配合物
とを別々に調製した後,それぞれの配合物を互いに混合
して病変異常組織治療用組成物を得る場合には、各配合
物を調製する段階でも、各配合物の段階でも、また各配
合物を混合して得られた混合物の段階でも、pHを調整
することができる。
【0031】本発明に係る病変異常組織治療用組成物の
製造方法においては,前記組成物を構成する成分のそれ
ぞれをもしくはいずれかを不活性ガス雰囲気下において
配合することが好ましい。使用される不活性ガスとして
は、たとえば窒素ガスなどを挙げることができる。
【0032】更に、本発明に係る病変異常組織治療用組
成物を製造するにおいては,雰囲気中のまたは使用する
水の中の酸素が実質的には存在しないかまたは得られる
組成物に対して悪影響を及ぼさない程度の制限された量
でしか存在しない条件下で各成分を配合することが好ま
しい。
【0033】このようにして得られた本発明に係る病変
異常組織治療用組成物は、通常、常法により、濾過殺菌
をした上で例えば無色硬質ガラスアンプルまたはガラス
瓶などの容器に分注され、その後必要に応じて高圧蒸気
滅菌し冷所に保存される。なお,本発明における製剤工
程も,窒素ガスなどの不活性ガスの存在下で実施するの
が好ましい。通常、注射用製剤中の溶存酸素は常法に従
って脱気され,また注射用製剤に窒素ガスを注入して空
気置換を行う。
【0034】また、本発明に係る組成物の注射用製剤
は、常法により凍結乾燥することにより、用時溶解して
使用するように調整することもできる。この場合には、
多価アルコ−ルおよび/または糖類を溶解した溶液を用
時使用するための製剤の溶解液として使用することもで
きる。として使用することもできる。
【0035】本発明に係る病変異常組織治療用組成物
は,特に,大腸,直腸などの消化器の組織細胞を致死さ
せる作用があり,例えば内痔核,直腸脱などの痔疾を患
っている病変組織,隆起性病変組織,肝腫瘍などの病変
組織に接触してその病変組織を致死させることができる
特有の性質を有することが判明している。
【0036】本発明の組成物は,短時間の接触によって
も,細胞の形態を保持しながら,非常に強い細胞致死効
果を呈することができる。つまり,本発明の組成物は,
それを投与して接触させた細胞を死滅させ,その死滅細
胞を組織から脱落させることができるものと予想され
る。このように死滅細胞を組織から脱落させることによ
り,病変異常組織を硬化させて緩和な状態で治癒するこ
とができることになる。
【0037】
【実施例】以下,本発明に係る病変異常組織治療用組成
物につき,実施例により詳細に説明する。
【0038】実施例1 本実施例における病変異常組織治療用組成物を構成する
組成物の成分は次の通りである。 硫酸アルミニウムカリウム 400mg クエン酸ナトリウム 150mg 亜硫酸水素ナトリウム 15mg タンニン酸 15mg デキストラン40 70mg グリセリン 1000mg 注射用蒸留水 適量用いて全量を10mlとした。 最初に,日本薬局方の規格に合致した注射用蒸留水を1
00℃で5分間加熱して溶存酸素を除去した。加熱終了
後,窒素ガスを導入しながら,室温にした。別に,デキ
ストラン40は溶媒に溶解しにくいので,前もって溶媒
に完全に溶解して得られた溶液を使用した。まず,亜硫
酸水素ナトリウムを適量の注射用蒸留水に溶解して,こ
の得られた溶液に,デキストラン40溶液と,クエン酸
ナトリウムと,硫酸アルミニウムカリウムと,グリセリ
ンとを添加した後,タンニン酸を添加して各成分を溶解
した。なお,この配合工程の間中溶媒には窒素ガスを導
入して配合を行った。更に,得られた溶液を約30分間
撹拌した後,フィルターでろ過した。ろ過した溶液にも
窒素ガスを導入し続けて目的とする組成物を得た。この
組成物のpHは2.7であった。このようにして得られ
た組成物をバイアルまたはアンプルに分注した。分注に
際しては,窒素ガスで前置換と後置換を行ってその容器
を密封して冷暗所に保存した。
【0039】実施例2 前記実施例1と同一組成の組成物を,デキストラン40
溶液と,クエン酸ナトリウムと,硫酸アルミニウムカリ
ウムと,グリセリンとの添加順位を,クエン酸ナトリウ
ム,硫酸アルミニウムカリウム,グリセリン,デキスト
ラン40溶液の順に添加した以外は実施例1と同様にし
て調製した。この組成物のpHは2.6であった。
【0040】実施例3 前記実施例1と同一組成の組成物を,デキストラン40
溶液と,クエン酸ナトリウムと,硫酸アルミニウムカリ
ウムと,グリセリンとの添加順位を,硫酸アルミニウム
カリウム,グリセリン,デキストラン40溶液,クエン
酸ナトリウムの順に添加した以外は実施例1と同様にし
て調製した。この組成物のpHは2.7であった。
【0041】実施例4 前記実施例1と同一組成の組成物を,デキストラン40
溶液と,クエン酸ナトリウムと,硫酸アルミニウムカリ
ウムと,グリセリンとの添加順位を,グリセリン,デキ
ストラン40溶液,クエン酸ナトリウム,硫酸アルミニ
ウムカリウムの順に添加した以外は実施例1と同様にし
て調製した。この組成物のpHは2.7であった。
【0042】実施例5 本実施例における病変異常組織治療用注射剤を構成する
組成物の成分は次の通りである。 塩化アルミニウム 400mg タンニン酸 15mg クエン酸ナトリウム 150mg デキストラン40 70mg 亜硫酸水素ナトリウム 15mg マンニトール 1500mg 注射用水 合計10mlにした。 注射用蒸留水を100℃で5分間加熱して溶存酸素を除
去した。加熱終了後,窒素ガスを導入しながら,室温に
した。まず,亜硫酸水素ナトリウムを加熱処理した適量
の注射用蒸留水に溶解して,この得られた溶液に,別に
調製したデキストラン40溶液と,クエン酸ナトリウム
と,塩化アルミニウムと,マンニトールとをこの順序に
添加した後,タンニン酸を添加して各成分を溶解した。
なお,この配合工程の間中溶媒には窒素ガスを導入して
配合を行った。更に,得られた溶液を約30分間撹拌し
た後,塩酸でpH3.0に調製して,フィルターでろ過
した。ろ過した溶液にも窒素ガスを導入し続けて目的と
する組成物を得た。このようにして得られた組成物をバ
イアルまたはアンプルに分注した。分注に際しては,窒
素ガスで前置換と後置換を行ってその容器を密封して冷
暗所に保存した。
【0043】実施例6 本実施例における病変異常組織治療用注射剤を構成する
組成物の成分は次の通りである。 硫酸アルミニウム 400mg タンニン酸 15mg クエン酸ナトリウム 150mg デキストラン40 70mg 亜硫酸水素ナトリウム 15mg フラクトース 2000mg 注射用水 合計10mlにした。 これらの成分を,塩化アルミニウムを硫酸アルミニウム
に,またマンニトールをフラクトースに代えた以外は,
実施例5と同様に処理し配合して注射剤を調製した。な
お,得られた組成物のpHはpH2.7であった。
【0044】実施例7 本実施例における病変異常組織治療用注射剤を構成する
組成物の成分は次の通りである。 炭酸アルミニウム 200mg タンニン酸 15mg クエン酸ナトリウム 150mg デキストラン40 70mg 亜硫酸水素ナトリウム 15mg キシリトール 2000mg 注射用水 合計10mlにした。 これらの成分を,塩化アルミニウムを炭酸アルミニウム
に,またマンニトールをキシリトールに代えた以外は,
実施例5と同様に処理し配合して注射剤を調製した。な
お,得られた組成物のpHは硫酸でpH2.7に調製し
た。
【0045】実施例8 本実施例における病変異常組織治療用注射剤を構成する
組成物の成分は次の通りである。 酢酸アルミニウム 200mg タンニン酸 15mg クエン酸ナトリウム 150mg デキストラン40 70mg 亜硫酸水素ナトリウム 15mg グルコ−ス 3000mg 注射用水 合計10mlにした。 これらの成分を,塩化アルミニウムを酢酸アルミニウム
に,またマンニトールをグルコースに代えた以外は,実
施例5と同様に処理し配合して注射剤を調製した。な
お,得られた組成物のpHは硫酸でpH2.7に調製し
た。
【0046】実施例9 本実施例における病変異常組織治療用注射剤を構成する
組成物の成分は次の通りである。 硫酸アルミニウムカリウム 400mg タンニン酸 15mg クエン酸ナトリウム 150mg デキストラン40 70mg 亜硫酸水素ナトリウム 10mg グリセリン 1000mg 注射用水 合計10mlにした。 これらの成分を,実施例1と同様に処理し配合して注射
剤を調製した。なお,得られた組成物は硫酸でpH2.
7に調製した。
【0047】実施例10 本実施例における病変異常組織治療用注射剤を構成する
組成物の成分は次の通りである。 硫酸アルミニウムカリウム 400mg タンニン酸 30mg クエン酸ナトリウム 150mg デキストラン40 70mg 亜硫酸水素ナトリウム 30mg グリセリン 1000mg 注射用水 合計10mlにした。 これらの成分を,実施例1と同様に処理し配合して注射
剤を調製した。なお,得られた組成物は硫酸でpH2.
8に調製した。
【0048】実施例11 本実施例における病変異常組織治療用注射剤を構成する
組成物の成分は次の通りである。 硫酸アルミニウムカリウム 400mg タンニン酸 50mg クエン酸ナトリウム 150mg デキストラン40 70mg 亜硫酸水素ナトリウム 70mg グリセリン 1000mg 注射用水 合計10mlにした。 これらの成分を,実施例1と同様に処理し配合して注射
剤を調製した。なお,得られた組成物は硫酸でpH2.
7に調製した。
【0049】実施例12 本実施例における病変異常組織治療用注射剤を構成する
組成物の成分は次の通りである。 硫酸アルミニウムカリウム 400mg タンニン酸 70mg クエン酸ナトリウム 150mg デキストラン40 70mg 亜硫酸水素ナトリウム 70mg グリセリン 1000mg 注射用水 合計10mlにした。 これらの成分を,実施例1と同様に処理し配合して注射
剤を調製した。なお,得られた組成物のpHは3.2で
あった。
【0050】実施例13 本実施例における病変異常組織治療用注射剤を構成する
組成物の成分は次の通りである。 硫酸アルミニウムカリウム 400mg タンニン酸 90mg クエン酸ナトリウム 150mg デキストラン40 70mg 亜硫酸水素ナトリウム 100mg グリセリン 1000mg 注射用水 合計10mlにした。 これらの成分を,実施例1と同様に処理し配合して注射
剤を調製した。なお,得られた組成物を硫酸でpH2.
7に調整した。
【0051】実施例14 本実施例における病変異常組織治療用注射剤を構成する
組成物の成分は次の通りである。 硫酸アルミニウムカリウム 400mg タンニン酸 100mg クエン酸ナトリウム 150mg デキストラン40 70mg 亜硫酸水素ナトリウム 100mg グリセリン 1000mg 注射用水 合計10mlにした。 これらの成分を,実施例1と同様に処理し配合して注射
剤を調製した。なお,得られた組成物を硫酸でpH2.
7に調整した。
【0052】実施例15 本実施例における病変異常組織治療用注射剤を構成する
組成物の成分は次の通りである。 硫酸アルミニウムカリウム 400mg タンニン酸 120mg クエン酸ナトリウム 150mg 亜硫酸水素ナトリウム 140mg グリセリン 1200mg 注射用水 合計10mlにする。 これらの成分を,デキストランを使用しない以外は実施
例1と同様に処理し配合して注射剤を調製した。なお,
得られた組成物は硫酸でpH2.7に調製した。
【0053】実施例16 本実施例における病変異常組織治療用注射剤を構成する
組成物の成分は次の通りである。 硫酸アルミニウムカリウム 400mg タンニン酸 15mg クエン酸ナトリウム 300mg 亜硫酸水素ナトリウム 20mg マンニトール 3000mg 注射用水 合計10mlにする。 これらの成分を,デキストランを使用せずかつマンニト
ールをグリセリンの代わりに使用する以外は実施例1と
同様に処理し配合して注射剤を調製した。なお,得られ
た組成物は硫酸でpH2.7に調製した。
【0054】実施例 17 本発明に係る病変異常組織治療用注射剤を構成する組成
物の成分は次の通りである。 硫酸アルミニウムカリウム 400mg クエン酸ナトリウム 50mg 亜硫酸水素ナトリウム 15mg タンニン酸 15mg グリセリン 1100mg 注射用蒸留水 適量用いて全量を10mlとした。 最初に,日本薬局方の規格に合致した注射用蒸留水を1
00℃で5分間加熱して溶存酸素を除去した。加熱終了
後,窒素ガスを導入しながら,室温にした。まず,亜硫
酸水素ナトリウムを適量の注射用蒸留水に溶解して,こ
の得られた溶液に,クエン酸ナトリウムと,硫酸アルミ
ニウムカリウムと,グリセリンとを添加した後,タンニ
ン酸を添加して各成分を溶解した。なお,この配合工程
の間中溶媒には窒素ガスを導入して配合を行った。更
に,得られた溶液を約30分間撹拌した後,硫酸でpH
3.1に調製してフィルターでろ過した。ろ過した溶液
にも窒素ガスを導入し続けて目的とする組成物を得た。
このようにして得られた組成物をバイアルまたはアンプ
ルに分注した。分注に際しては,窒素ガスで前置換と後
置換を行ってその容器を密封して冷暗所に保存した。
【0055】実施例18 本発明に係る病変異常組織治療用注射剤を構成する組成
物の成分は次の通りである。 硫酸アルミニウムカリウム 400mg クエン酸ナトリウム 100mg 亜硫酸水素ナトリウム 15mg タンニン酸 15mg デキストラン40 100mg 注射用蒸留水 適量用いて全量を10mlとした。 最初に,日本薬局方の規格に合致した注射用蒸留水を1
00℃で5分間加熱して溶存酸素を除去した。加熱終了
後,窒素ガスを導入しながら,室温にした。まず,亜硫
酸水素ナトリウムを適量の注射用蒸留水に溶解して,こ
の得られた溶液に,別に調製したデキストラン40溶液
と,クエン酸ナトリウムと,硫酸アルミニウムカリウム
とを添加した後,タンニン酸を添加して各成分を溶解し
た。なお,この配合工程の間中溶媒には窒素ガスを導入
して配合を行った。更に,得られた溶液を約30分間撹
拌した後,硫酸でpH2.8に調製してフィルターでろ
過した。ろ過した溶液にも窒素ガスを導入し続けて目的
とする組成物を得た。このようにして得られた組成物を
バイアルまたはアンプルに分注した。分注に際しては,
窒素ガスで前置換と後置換を行ってその容器を密封して
冷暗所に保存した。
【0056】実施例19 本実施例における病変異常組織治療用注射剤を構成する
組成物の成分は次の通りであり,用時溶解して使用する
注射剤を調製した。 I剤 タンニン酸 15mg 亜硫酸水素ナトリウム 15mg 注射用蒸留水 10mlにした。 II剤 硫酸アルミニウムカリウム 400mg クエン酸ナトリウム 150mg デキストラン40 70mg グリセリン 1000mg 注射用蒸留水 合計10mlにする。 I剤は、亜硫酸水素ナトリウムを注射用蒸留水に溶解し
て得られた溶液にタンニン酸を窒素ガス存在下において
添加して調製した。II剤は、まず、クエン酸ナトリウ
ムを窒素ガスの存在下において注射用蒸留水に溶解し、
この得られた溶液に更に窒素ガスの存在下で硫酸アルミ
ニウムカリウムを添加し、更にデキストランとグリセリ
ンとを添加して調製した。このようにして得られたI剤
とIIとは、用時にII剤をI剤に添加して注射液とし
て使用した。この注射液のpHは硫酸で2.7になるよ
うに調整した。
【0057】実施例20 本実施例における病変異常組織治療用注射剤を構成する
組成物の成分は次の通りであり,用時溶解して使用する
注射剤を調製した。 I剤 硫酸アルミニウムカリウム 400mg クエン酸ナトリウム 150mg 亜硫酸水素ナトリウム 20mg 注射用蒸留水 全量10mlにした。 II剤 タンニン酸 20mg グリセリン 1200mg 注射用蒸留水 全量10mlにした。 I剤は、注射用蒸留に窒素ガスの存在下において亜硫酸
水素ナトリウムとクエン酸ナトリウムとを添加して溶液
にして、この得られた溶液に窒素ガスの存在下において
硫酸アルミニウムカリウムを添加して調製した。II剤
は、注射用蒸留水にグリセリンとタンニン酸とを順次窒
素ガスの下で溶解して調製した。I剤とII剤とは、用
時にII剤をI剤に配合して注射剤として調製して使用
した。この注射剤のpHは必要に応じて硫酸で2.7に
調整した。
【0058】実施例21 本実施例における病変異常組織治療用注射剤を構成する
組成物の成分は次の通りであり,用時溶解して使用する
注射剤を調製した。 I剤 硫酸アルミニウムカリウム 400mg クエン酸ナトリウム 150mg 注射用蒸留水 全量を10mlにした。 II剤 タンニン酸 50mg 亜硫酸水素ナトリウム 100mg 注射用蒸留水 全量を10mlにした。 I剤は、注射用蒸留水にクエン酸ナトリウムを添加して
溶液にして、この溶液に窒素ガス下において硫酸アルミ
ニウムカリウムを添加して溶解した後に、亜硫酸水素ナ
トリウムとタンニン酸とを窒素ガス下で添加溶解して調
製した配合物を添加した。得られる組成物のpHは2.
7であった。このI剤とII剤を常法により凍結乾燥し
て冷暗所に1ケ月保存した。1ケ月保存した後、その保
存状態を観察したがその状態は良好であった。用時に、
I剤にII剤を添加し注射液を調製し,下記に示す製剤
安定化試験に供した。
【0059】実施例22 本実施例における病変異常組織治療用注射剤を構成する
組成物の成分は次の通りであり,用時溶解して使用する
注射剤を調製した。 I剤 硫酸アルミニウムカリウム 400mg クエン酸ナトリウム 150mg タンニン酸 50mg 亜硫酸水素ナトリウム 100mg 注射用蒸留水 全量を10mlにした。 II剤 グリセリン 1000mg デキストラン 70mg 注射用蒸留水 全量を10mlにした。 I剤は、注射用蒸留水にクエン酸ナトリウムを添加して
溶液にして、この溶液に窒素ガス下において硫酸アルミ
ニウムカリウムを添加して溶解した後に、亜硫酸水素ナ
トリウムとタンニン酸とを窒素ガス下で添加溶解して調
製した配合物を添加した。得られる組成物のpHは2.
7であった。このI剤を常法により凍結乾燥して冷暗所
に1ケ月保存した。1ケ月保存した後、その保存状態を
観察したがその状態は良好であった。用時に、I剤にI
I剤を添加し注射液を調製し,下記に示す製剤安定化試
験に供した。
【0060】比較実施例1 上記実施例1で得られた組成物を水酸化ナトリウムでp
H4. 7に調製した。
【0061】比較実施例2 注射用蒸留水に、窒素ガス下で、デキストランと、硫酸
アルミニウムカリウムと、グリセリンと、タンニン酸と
を順次添加して溶解して溶液を調製した。この得られた
注射用製剤を硫酸でpH2.7に調整した。
【0062】比較実施例3 本実施例における病変異常組織治療用注射剤を構成する
組成物の成分は次の通りである。 硫酸アルミニウムカリウム 4.0g タンニン酸 0.15g クエン酸ナトリウム 1.5g デキストラン 10 ml トリクロロブタノール 0.5g グリセリン 10 ml 注射用水 合計100mlにする。 これらの成分を注射用水にそれぞれ添加して溶解して注
射用製剤を得,これを水酸化ナトリウムでpH4. 7に
調整した。
【0063】比較実施例4 特開平4ー225920号公報に製剤処方例(1)とし
て記載された硬化剤を、同公報に記載の方法にしたがっ
て作製した。つまり、同公報に記載の成分からなる組成
物を常法に従って,つまり同公報に記載された順序に配
合して注射用溶液を作製した後、水酸化ナトリウムでp
H4−5に調整した。得られた水溶液10mlを無色硬
質ガラスアンプルに分注した後、アンプル中の気体を窒
素ガスで置換した。常法に従って高圧蒸気滅菌をした。
【0064】比較実施例5 特開平4ー225920号公報に製剤処方例(2)とし
て記載された硬化剤を、同公報に記載の方法にしたがっ
て作製した。つまり、同公報に記載の成分からなる組成
物を同公報に記載した方法に従って注射用溶液を作製し
た後、水酸化ナトリウムでpH4−5に調整した。得ら
れた水溶液10mlを無色硬質ガラスアンプルに分注し
た後、アンプル中の気体を窒素ガスで置換した。常法に
従って高圧蒸気滅菌をした。
【0065】比較実施例6 特開平4ー225920号公報に製剤処方例(5)とし
て記載された硬化剤を、同公報に記載の方法にしたがっ
て作製した。つまり、同公報に記載の成分からなる組成
物を同公報に記載した方法に従って作製した後、硫酸で
pH2. 7に調整した。得られた水溶液50mlを無色
硬質ガラスバイアルに分注した後、バイアル中の気体を
窒素ガスで置換した。常法に従って高圧蒸気滅菌をし
た。
【0066】比較実施例7 実施例1に示した同一成分を同一量同時に試験管にいれ
て,注射剤用水を全量が10mlになるまで加えて撹拌
しながら溶解した。しかしながら,得られた溶液は白濁
していて,時間が経過すると沈澱が生じた。
【0067】比較実施例8 実施例1に示した同一量の成分を上記実施例1に示した
順序に注射剤用水に加えて撹拌しながら溶解した。しか
しながら,得られた溶液は白濁していて,時間が経過す
ると沈澱が生じた。
【0068】比較実施例9 実施例1に示した同一量の成分において,上記実施例1
に示した順序に注射剤用水に加えて撹拌しながら溶解し
た。しかしながら,得られた溶液は白濁していて,時間
が経過すると沈澱が生じた。
【0069】比較実施例10 実施例1に示した同一量の成分を用いて,デキストラン
と,グリセリンと,注射用水とを混合した後,硫酸アル
ミニウムカリウムとタンニン酸とを添加溶解して溶液を
得た。この溶液に更にクエン酸ナトリウムと亜硫酸水素
ナトリウムとを添加して注射用製剤を調製した。この製
剤においては、タンニン酸を添加した段階で白濁が生じ
て、間もなくこげ茶色の沈殿が生じた。
【0070】比較実施例11 I剤として、硫酸アルミニウムカリウム400mgとタ
ンニン酸400mgとを注射用蒸留水10mlに窒素ガ
ス下において添加溶解して溶液を調製した。また、II
剤として、注射用蒸留水10mlに、窒素ガスの下で、
デキストラン70mgと,グリセリン1000mgと、
クエン酸ナトリウム15mgと亜硫酸水素ナトリウム1
5mgとを順次溶解して溶液を調製した。このようにし
て得たI剤とII剤とを互いに配合して注射用製剤を調
製した。しかしながら、この製剤においては、I剤でタ
ンニン酸を硫酸アルミニウムカリウムに添加した段階に
おいて淡褐色に濁り、間もなくこげ茶色の沈殿が生じ
た。
【0071】上記のようにして得られた注射用製剤につ
いて製剤安定性試験を行った。 製剤安定性試験 上記各実施例および比較実施例の注射剤をそれぞれ所定
のpHに調整した後、その注射剤をそれぞれ10mlを
常法に従ってそれぞれ無色硬質ガラスバイアル5本に無
菌充填し、真空条件下で窒素置換した。このようにして
得られた注射剤を、40℃で1000ルックスの白色光
の照射下にそれぞれ1、2、3、6、12ヵ月保存して
着色、沈殿生成の程度を肉眼で観察した。なお、製剤安
定性試験のために保存する前の色調は、いずれも無色ま
たはタンニン酸に由来する微黄色透明で僅かに粘性があ
った。結果を表1,表2および表3に示す。
【0072】
【表1】
【0073】温度条件を60℃にした以外は,上記製剤
安定性試験と同様にして実験をした結果を下記表2に示
す。
【0074】
【表2】
【0075】本発明に係る病変異常組織治療用組成物の
細胞障害作用に関する実験について説明する。実施例1
で得られた製剤について,ヒトせい帯静脈血管内皮細胞
(初代培養),ヒト正常2倍体線維芽細胞(初代培養)
およびラット筋芽細胞(細胞株)を用いて殺細胞効果の
比較検討を行った。比較薬剤として,内痔核硬化剤とし
て使用されているバオスクレー(主成分としてフェノー
ルを含む),食道静脈瘤硬化剤として使用されているオ
ルダミン(主成分としてオレイン酸モノエタノールアミ
ンを含む),エトキシスクレロール(主成分としてポリ
ドカノールを含む)およびエタノール(主成分としてエ
タノールを含む)を使用した。細胞の生死判別法として
はトリパンブルー染色法を用いた。
【0076】実験1 実験方法は次の通りである。各細胞を細胞数5x103
/dishの割合で植え込み、これに2%塩酸プロカイ
ンと試料薬剤の1:1混合液を細胞培養液(0.5%塩
化ナトリウム溶液)で100倍または1000倍に希釈
した後に添加した。この培養液に、DMEMとHAM
F12(1:1)の混合物に牛胎児血清を10%添加し
た。この試料細胞は5%CO2 37℃の条件で培養し
た。次いで,得られた培養液をトリプシンで消化して得
られた細胞浮遊液に試料薬剤を1対1の割合で混合し、
この混合液を37℃で10分間静置した後、この混合液
と同量の0. 3%トリパンブルー液を添加した。トリパ
ンブルー液を添加した後15分以内に,生細胞(染色さ
れない)と死細胞(青く染色された)との数を計数し
た。コントロールとして,0. 9%塩化ナトリウム溶液
(実験に供する細胞浮遊液自体に5%牛胎児血清を添加
したもの)を使用した。
【0077】その結果を下表3に示す。 注)細胞1:ヒトせい帯静脈血管内皮細胞(初代培養) 細胞2:ヒト正常2倍体線維芽細胞(初代培養) 細胞3:ラット筋芽細胞(細胞株)
【0078】上表5の結果から明らかなように,この実
験にしようした比較薬剤の内,食道静脈瘤硬化剤として
使用されているオルダミン,エトキシスクレロールおよ
びエタノールは,試料細胞を100%致死させたのに対
して,本発明の薬剤をはじめ,0. 9%塩化ナトリウム
溶液およびバオスクレーでは,かなりの割合の細胞が致
死に至っていない。
【0079】そこで,生き残った細胞の内ヒト正常2倍
体線維芽細胞を再度培養した。つまり,生存細胞を洗浄
した後,再度同一条件の培養液に入れ,37℃で24時
間培養した。その結果,本発明の薬剤に接触させた細胞
では,生存する細胞は全く計数できなかったのに対し
て,0. 9%塩化ナトリウム溶液に接触させた細胞で
は,その95%が,またバオスクレーに接触させた細胞
では,その80%が生存し続けて増殖したことが判明し
た。
【0080】実験2 細胞培養液に添加する試料薬剤の1:1混合液として,
2%塩酸プロカインの代わりに2%塩酸キシロカインを
使用した以外は,実験1と同様に実験を行った。その結
果,再培養したところヒト正常2倍体線維芽細胞は10
0%致死したことが判明した。
【0081】実験3 細胞培養液(0. 9%塩化ナトリウム溶液+5%牛胎児
血清)に試料薬剤だけを添加して,実験1と同様に実験
を行って再培養した結果,ヒト正常2倍体線維芽細胞は
100%致死したことが判明した。
【0082】実験4 上記実験1,2および3のそれぞれの実験条件の内,5
%牛胎児血清を添加しない細胞培養液で再培養して実験
をした結果,全ての実験において本発明の薬剤を使用し
た試料はヒト正常2倍体線維芽細胞を100%致死させ
た。コントロールとして使用した細胞培養液(0. 9%
塩化ナトリウム溶液)は細胞を致死させることはできな
かった。
【0083】
【発明の効果】本発明に係る病変異常組織治療用組成物
は,水溶性アルミニウム化合物,キレート化合物,タン
ニン酸および亜硫酸水素ナトリウムから実質的になる該
組成物のpHを1.0から3.5の範囲に調整し,か
つ,タンニン酸が水溶性アルミニウム化合物に由来する
アルミニウムなどの金属イオンと反応して沈澱を生じな
いように調製されているので,組成が一定しかつ安定し
た組成物であって,特に大腸,直腸などの消化器の病変
異常組織の治療に有効である。
【0084】本発明に係る病変異常組織治療用組成物に
おいて,水溶性アルミニウム化合物,キレート化合物,
タンニン酸および亜硫酸水素ナトリウムから実質的にな
る該組成物に更に多価アルコールおよび/または糖類を
添加することにより,組成をより安定させることができ
る。
【0085】更に,本発明に係る病変異常組織治療用組
成物を製造するに当たって,水溶性アルミニウム化合
物,キレート化合物および亜硫酸水素ナトリウムから実
質的になる配合物にタンニン酸を添加することにより,
タンニン酸が水溶性アルミニウム化合物に由来するアル
ミニウムなどの金属イオンと反応して沈澱を生じること
を防止することができ,組成が一定しかつ安定した組成
物を得ることができる。
【0086】また,本発明に係る病変異常組織治療用組
成物を製造するに当たって,水溶性アルミニウム化合物
とキレート化合物とからなる第1の配合物と,タンニン
酸と亜硫酸水素ナトリウムとからなる第2の配合物とを
混合して該組成物を調製する場合には,タンニン酸が水
溶性アルミニウム化合物から分解したアルミニウムなど
の金属イオンと反応することを防止する制御がより簡単
にできるという利点がある。
【0087】更に,水溶性アルミニウム化合物,キレー
ト化合物,タンニン酸および亜硫酸水素ナトリウムから
実質的になる本発明の病変異常組織治療用組成物に必要
に応じて多価アルコールおよび/または糖類を添加させ
ることは該組成物を安定化するのに大いに寄与し,かか
る組成物を製造するに際して,その添加時期を任意に選
択することができることは該組成物の製造を簡単にする
ことができ有利である。
【0088】同様に,本発明の病変異常組織治療用組成
物を製造するに当たって,各組成成分の配合段階の適当
な段階でpHを調節できることは,例えば,タンニン酸
が酸化することを防止することが容易になり,水溶性ア
ルミニウム化合物に由来する金属イオンと反応すること
を容易に防止することができ製剤製造上極めて有利であ
る。
【0089】更にまた,本発明の病変異常組織治療用組
成物を製造するに当たって,各組成成分を適当な段階で
不活性雰囲気下で配合することは安定した組成物を得る
のに有利である。
【0090】また同様に,本発明の病変異常組織治療用
組成物を製造するに当たって,各組成成分を,雰囲気中
のまたは使用する水中の酸素が実質的に存在しないかま
たは極めた制限された量しか存在しない条件下で配合す
ることは,特にタンニン酸が酸化されるのを防止するの
に寄与し,安定した組成物を得るのに有利である。
【0091】加えて,本発明に係る病変異常組織治療用
組成物を製造するに当たって,水溶性アルミニウム化合
物とキレート化合物とからなる第1の配合物と,タンニ
ン酸と亜硫酸水素ナトリウムとからなる第2の配合物と
を別々にまたは混合した混合物と,多価アルコールおよ
び/または糖類を含む溶液とを投与するに際して,互い
に混合して投与するできるように該組成物を調製するこ
とは,各組成成分が経時によって変化することを防止で
き,安定した組成物を得るのに極めて有利である。
【0092】また,本発明の組成物の全ての組成成分を
配合した後に,該組成物のpHを調整することは,該組
成物を長期間安定させることができる。更に,該組成物
を不活性雰囲気下で保存することも該組成物を長期間安
定化させることに有利である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 33/10 47/02 K 47/10 J 47/12 J 47/26 J //(A61K 33/06 31:19 31:70 47:02)

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水溶性アルミニウム化合物と,タンニン酸
    と,亜硫酸水素ナトリウムと,キレート化合物とから実
    質的になり、かつ、pHが1.0ないし3.5である組
    成物からなることを特徴とする病変異常組織治療用組成
    物。
  2. 【請求項2】請求項1に記載された病変異常組織治療用
    組成物において,更に多価アルコールおよび/または糖
    類が含有されていることを特徴とする。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載された病変異常組
    織治療用組成物において,前記水溶性アルミニウム化合
    物が、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、炭酸アル
    ミニウム、酢酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、乳酸
    アルミニウム、酒石酸アルミニウム、サリチル酸アルミ
    ニウム、硫酸アルミニウムナトリウム、硫酸アルミニウ
    ムカリウム、硫酸アルミニウムセシウムまたは硫酸アル
    ミニウムアンモニウムであることを特徴とする。
  4. 【請求項4】請求項1、2または3に記載された病変異
    常組織治療用組成物において,前記水溶性アルミニウム
    化合物が、該組成物中の有効濃度として、1ないし10
    %の範囲で含有されていることを特徴とする。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4のいずれか1項に記載さ
    れた病変異常組織治療用組成物において,前記タンニン
    酸が、該組成物中の有効濃度として、0.01ないし
    2.0%の範囲で含有されていることを特徴とする。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5のいずれか1項に記載さ
    れた病変異常組織治療用組成物において,前記キレート
    化合物がクエン酸またはその塩であることを特徴とす
    る。
  7. 【請求項7】請求項6に記載された病変異常組織治療用
    組成物において,前記キレート化合物が前記水溶性アル
    ミニウム化合物に対して10%ないし80%の範囲で含
    まれていることを特徴とする。
  8. 【請求項8】請求項1ないし7のいずれか1項に記載さ
    れた病変異常組織治療用組成物において,前記亜硫酸水
    素ナトリウムが、前記タンニン酸に対して、50%ない
    し200%であることを特徴とする。
  9. 【請求項9】請求項8に記載された病変異常組織治療用
    組成物において,前記亜硫酸水素ナトリウムが前記タン
    ニン酸に対して、70%ないし150%であることを特
    徴とする。
  10. 【請求項10】請求項2に記載された病変異常組織治療
    用組成物において,前記多価アルコールおよび/または
    糖類がマンニトール、フラクトース、キシリトール、グ
    ルコース、ガラクトース、マンノース、ラクトースまた
    はグリセリンであることを特徴とする。
  11. 【請求項11】請求項10に記載された病変異常組織治
    療用組成物において,前記多価アルコ−ルおよび/また
    は糖類が、製剤中の有効濃度として、3%ないし20%
    の範囲で含まれていることを特徴とする。
  12. 【請求項12】請求項1ないし11のいずれか1項に記
    載された病変異常組織治療用組成物において,前記pH
    が2.0ないし3.0の範囲であることを特徴とする。
  13. 【請求項13】水溶性アルミニウム化合物と,タンニン
    酸と,亜硫酸水素ナトリウムと,キレート化合物とから
    実質的になり,かつ、pHが1.0ないし3.5である
    組成物を調製するに際して,前記亜硫酸水素ナトリウム
    に,前記水溶性アルミニウム化合物と,前記キレート化
    合物とを任意の順序に配合して調製された組成物に,前
    記タンニン酸を添加することにより病変異常組織治療用
    組成物を得ることを特徴とする病変異常組織治療用組成
    物の製造方法。
  14. 【請求項14】請求項13に記載された病変異常組織治
    療用組成物の製造方法において,多価アルコールおよび
    /または糖類を、前記亜硫酸水素ナトリウムに前記水溶
    性アルミニウム化合物及び/または前記キレート化合物
    を配合して調製された組成物に添加することを特徴とす
    る。
  15. 【請求項15】請求項13または14に記載された病変
    異常組織治療用組成物の製造方法において、必要に応じ
    て、前記タンニン酸を添加する組成物のpHを前記pH
    領域になるように調製することを特徴とする。
  16. 【請求項16】水溶性アルミニウム化合物とキレート化
    合物とを配合して得られる組成物と,タンニン酸と亜硫
    酸水素ナトリウムと配合して得られる組成物とを別々に
    調製し,それぞれの組成物を互いに混合することにより
    病変異常組織治療用組成物を得ることを特徴とする病変
    異常組織治療用組成物の製造方法。
  17. 【請求項17】請求項16に記載された病変異常組織治
    療用組成物の製造方法において、多価アルコールおよび
    /または糖類を前記組成物のそれぞれにもしくはいずれ
    か一方にまたは前記組成物の混合物に添加することを特
    徴とする。
  18. 【請求項18】請求項16または17に記載された病変
    異常組織治療用組成物の製造方法において、必要に応じ
    て、互いに混合する前に前記組成物のいずれか1方もし
    くはそれぞれのpHをまたは互いを混合した後の前記組
    成物のpHを前記pH領域になるように調製することを
    特徴とする。
  19. 【請求項19】請求項13ないし18のいずれか1つに
    記載された病変異常組織治療用組成物の製造方法におい
    て,前記組成物を構成する成分のそれぞれをもしくはい
    ずれかを不活性雰囲気下において配合することを特徴と
    する。
  20. 【請求項20】請求項13ないし19のいずれか1項に
    記載された病変異常組織治療用組成物の製造方法におい
    て,雰囲気中のまたは使用する水の中の酸素が実質的に
    は存在しないかまたは得られる組成物に対して悪影響を
    及ぼさない程度の制限された量しか存在しないことを特
    徴とする。
  21. 【請求項21】請求項13ないし20のいずれか1項に
    記載された病変異常組織治療用組成物の製造方法におい
    て,前記組成物を構成するすべての成分を配合した後に
    必要に応じて所定のpHに調整することを特徴とする。
  22. 【請求項22】請求項13ないし21のいずれか1項に
    記載された病変異常組織治療用組成物の製造方法におい
    て,得られた前記組成物が不活性雰囲気下において注射
    用容器または注射剤保存用容器に充填することを特徴と
    する。
  23. 【請求項23】水溶性アルミニウム化合物と,タンニン
    酸と,亜硫酸水素ナトリウムと,キレート化合物と、必
    要に応じて添加される多価アルコ−ルもしくは/ならび
    に糖類とから実質的になり、かつ、pHが1.0ないし
    3.5である組成物からなる病変異常組織治療用組成物
    を、病変異常組織細胞を致死させて病変異常組織を治癒
    することを特徴とする病変異常組織治療用組成物の用
    途。
  24. 【請求項24】請求項23に記載された病変異常組織治
    療用組成物の用途において、痔疾、消化器の隆起性病変
    組織または肝腫瘍組織を治療することを特徴とする。
  25. 【請求項25】請求項23または24に記載された病変
    異常組織治療用組成物の用途において、該治療用組成物
    が注射剤の剤型として投与されることを特徴とする。
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JP2022100160A (ja) * 2020-12-23 2022-07-05 株式会社バスクリン 外用剤組成物

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