JPH0892380A - 芳香族ポリカーボネート溶液の濃縮方法 - Google Patents

芳香族ポリカーボネート溶液の濃縮方法

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JPH0892380A
JPH0892380A JP22616094A JP22616094A JPH0892380A JP H0892380 A JPH0892380 A JP H0892380A JP 22616094 A JP22616094 A JP 22616094A JP 22616094 A JP22616094 A JP 22616094A JP H0892380 A JPH0892380 A JP H0892380A
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JP
Japan
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aromatic polycarbonate
solution
organic solvent
concentration
pressure
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JP22616094A
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English (en)
Inventor
Takashi Kuroki
貴志 黒木
Kenichi Goto
謙一 後藤
Yukiko Mori
ゆきこ 森
Seiji Obuchi
省二 大淵
Masahiro Ota
正博 太田
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 芳香族ポリカーボネート有機溶媒溶液を加圧
状態で常圧における溶液の沸点より高い温度で濃縮し、
芳香族ポリカーボネート有機溶媒溶液を得る芳香族ポリ
カーボネート溶液の濃縮方法。 【効果】 任意の濃度の芳香族ポリカーボネート有機溶
媒溶液を得ることが可能となる。特にこれまで得ること
のできなかった常圧における溶液の沸点以下の温度にお
いて有機溶媒溶液中の芳香族ポリカーボネートが析出お
よび/または溶液がゲル化する41重量%以上の濃度の
芳香族ポリカーボネート有機溶媒溶液を得ることが可能
となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、芳香族ポリカーボネー
ト有機溶媒溶液の濃縮方法および芳香族ポリカーボネー
ト固形物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】芳香族
ポリカーボネートを有機溶媒溶液と水の存在下で製造す
る方法は種々知られているが、いずれの方法においても
反応終了時には芳香族ポリカーボネートは有機溶媒溶液
として得られる。芳香族ポリカーボネートは押出成形、
射出成形、回転成形等の成形に用いるためにも、また、
キャスティングフィルムとして用いるためにも、その運
搬、貯蔵面から固体状が望ましいので、上記溶液を濃縮
し、固形物として取り出す必要がある。
【0003】一般に芳香族ポリカーボネートはその有機
溶媒溶液をニーダーやルーダー等により濃縮、粒状化さ
れる。しかしながら、濃縮と粒状化を一つの装置で行う
には大型の装置が必要となり、また、長時間かかり、工
業的に不利である。そのため、従来より予備濃縮法が数
多く提案されている。例えば特開昭62−203103
号公報、特開昭55−15645号公報、特開平3−1
74404号公報、特開平2−185530号公報等に
はプレートフィン型熱交換器や多管式熱交換器を使用す
る直接加熱方式が示されている。これらの方法では熱交
換器内部で溶媒が蒸発するために、芳香族ポリカーボネ
ートの一部が熱交換器内部で析出し、運転が停止したり
溶液の流れが不規則になって安定的に運転できない等の
問題や任意の高濃度に濃縮した芳香族ポリカーボネート
有機溶媒溶液が得られがたい等の問題がある。特開平5
−295102号公報では芳香族ポリカーボネート有機
溶媒溶液頭により熱交換器系内を加圧することにより芳
香族ポリカーボネートの析出を防止する方法が示されて
いるが、芳香族ポリカーボネート有機溶媒溶液を沸点以
下の温度で濃縮するために濃縮に時間がかかる、濃度分
布ができやすい、液表面に膜が生成する等の問題があっ
た。
【0004】上記例に示した様に、芳香族ポリカーボネ
ート有機溶媒溶液は熱伝導度が低いうえに濃縮されるに
つれ高粘度となり均一な撹拌が困難となる。そのため、
溶液が局所加熱されやすく、芳香族ポリカーボネートの
一部が析出したり、濃度分布ができ、任意の高濃度に濃
縮した溶液が得られ難い等の問題がある。また、芳香族
ポリカーボネート有機溶媒溶液はゲル化濃度に達すると
流動性を失うため、常圧下におけるゲル化濃度以上の濃
度の芳香族ポリカーボネート有機溶媒溶液は上記方法を
含むいかなる方法によっても得ることができなかった。
【0005】一方、低濃度の芳香族ポリカーボネート有
機溶媒溶液を加熱濃縮して固形物を得る方法(特開昭6
3−286436号公報、特開平2−45536号公
報、特公平2−46054号公報、特公平3−4149
3号公報等参照)はこれまで種々提案されている。しか
しながら、低濃度の芳香族ポリカーボネート有機溶媒溶
液は高い処理温度において激しく発泡するため、溶液の
液面が上昇し濃縮装置の減圧口または排気口を閉塞す
る、得られた固形物は多くの気泡を内包し嵩密度が低い
等の問題が生じる。これらの問題を避けるため、上記方
法はいずれも処理温度を低く保っており、その結果長い
処理時間を必要とし、工業的に必ずしも満足できる技術
ではなかった。
【0006】したがって、芳香族ポリカーボネート有機
溶媒溶液を安定して任意の濃度にまで濃縮する方法、お
よび、発泡量の少ない、すなわち高濃度の芳香族ポリカ
ーボネート有機溶媒溶液、さらに、処理時間の短い芳香
族ポリカーボネートの固形化方法が望まれていた。
【0007】
【課題を解決する為の手段】本発明者らは、上記課題を
解決するために鋭意検討した結果、驚くべきことに、芳
香族ポリカーボネート有機溶媒溶液を加圧状態で常圧に
おける溶液の沸点より高い温度で濃縮することにより、
溶液の流動性を向上し局所加熱が防止できること、任意
の濃度の芳香族ポリカーボネート有機溶媒溶液が得られ
ること、常圧におけるゲル化濃度以上に濃縮しても芳香
族ポリカーボネートが析出または溶液がゲル化しないこ
とを見いだした。さらに、高濃度に濃縮された芳香族ポ
リカーボネート有機溶媒溶液は加熱時に発泡量が少ない
こと、高濃度に濃縮された芳香族ポリカーボネート有機
溶媒溶液を用いることにより各種芳香族ポリカーボネー
ト固形物製造方法の処理時間を大幅に短縮できること、
ゲル化濃度以上の濃度に濃縮した芳香族ポリカーボネー
ト有機溶媒溶液は冷却すると短時間でゲル状物となるこ
とを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち本発明は、芳香族ポリカーボネー
ト有機溶媒溶液を加圧状態で常圧における溶液の沸点よ
り高い温度で濃縮することを特徴とする芳香族ポリカー
ボネートの濃縮方法および上記の方法により得られた芳
香族ポリカーボネート有機溶媒溶液、および上記芳香族
ポリカーボネート有機溶媒溶液から芳香族ポリカーボネ
ート固形物を製造することを特徴とする芳香族ポリカー
ボネートの製造方法に関する。
【0009】以下に、本発明を詳細に説明する。本発明
で使用する芳香族ポリカーボネートは通常よく知られた
方法、たとえば、二価フェノール塩化カルボニル又は二
価フェノールのビスクロロホーメートから製造される。
【0010】本発明において用いられる二価フェノール
は、一般式(1)で表される化合物である。 HO−R−OH (1) (式中Rは、2〜12個、好ましくは2〜6個の炭素原
子を有する2価の脂肪族もしくは脂環族の残基又は、6
〜18個の炭素原子を有する1個又は2個以上の芳香族
核から成り、これらが互いに直接結合しているか又は場
合により2価の架橋員子を経て互いに結合している2価
の芳香族基を意味するものである。) 本発明において、二価フェノールは好ましくは一般式
(2)又は(3)で表される。 HO−Ar1−X−Ar2−OH (2) HO−Ar3−OH (3) (式中、Ar1、Ar2、Ar3は各々単環の無置換あ
るいはハロゲン原子、ニトロ基、アルキル基、シクロア
ルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基又
はアルコキシ基等の置換基をもつ二価芳香族基であり、
XはAr1とAr2を結び付ける基である。)
【0011】上記式において、Ar1,Ar2およびA
r3は、各々単環の二価芳香族基、即ち、フェニレン基
もしくは置換基を有する置換フェニレン基であり、置換
基としては、ハロゲン原子、ニトロ基、アルキル基、シ
クロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリー
ル基又はアルコキシ基等が挙げられる。Ar1とAr2
の両方がp−フェニレン基、m−フェニレン基又はo−
フェニレン基、あるいは、一方がp−フェニレン基であ
り、他方がm−フェニレン基又はo−フェニレン基であ
ることが好ましく、特にAr1とAr2の両方がp−フ
ェニレン基であることが好ましい。
【0012】XはAr1とAr2を結び付ける基であ
り、単結合もしくは二価の炭化水素基、更には−O−、
−S−、−SO−、−SO2−、−CO−等の炭素と水
素以外の原子を含む基であっても良い。二価の炭化水素
基とは、飽和の炭化水素基、例えば、メチレン、エチレ
ン、2,2−プロピリデン、シクロヘキシリデン等のア
ルキリデン基が挙げられるが、アリール基等で置換され
た基も包含され、また、芳香族基やその他の不飽和の炭
化水素基を含有する炭化水素基であっても良い。
【0013】二価フェノールの具体例としては、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4
´−ヒドロキシフェニル)エタン、1,2−ビス(4´
−ヒドロキシフェニルエタン、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)フェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ジフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1−ナフチルメタン、1,1−ビス(4´−ヒド
ロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス
(4´−ヒドロキシフェニル)プロパン[ビスフェノー
ルA]、2−(4´−ヒドロキシフェニル)−2−(3
´−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4
´−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(4´
−ヒドロキシフェニル)イソブタン、2,2−ビス(4
´−ヒドロキシフェニル)オクタン、2,2−ビス(3
´−メチル−4´−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(3´−エチル−4´−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(3´−n−プロピル−4
´−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3
´−イソプロピル−4´−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(3´−sec−ブチル−4´−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3´−te
rt−ブチル−4´−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(3´−シクロヘキシル−4´−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、2,2−ビス(3´−アリル−
4´−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3´−メトキシ−4´−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(3´,5´−ジメチル−4´−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(2´,3
´,5´,6´−テトラメチル−4´−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン、2,2−(3´−クロロ−4´−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3´,5´
−ジクロロ−4´−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(3´−ブロモ−4´−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(3´,5´−ジブロモ−
4´−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(2´,6´−ジブロモ−3´,5´−ジメチル−4´
−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)シアノメタン、1−シアノ−3,3−ビス
(4´−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス
(4´−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン
等のビス(ヒドロキシアリ−ル)アルカン類、1,1−
ビス(4´−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、
1,1−ビス(4´−ヒドロキシフェニル)シクロヘキ
サン、1,1−ビス(4´−ヒドロキシフェニル)−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス
(4´−ヒドロキシフェニル)シクロヘプタン、2,2
−ビス(4´−ヒドロキシフェニル)アダマンタン等の
ビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類、4,4
´−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4´−ジヒ
ドロキシ−3,3´−ジメチルジフェニルエーテル、エ
チレングリコールビス(4−ヒドロキシフェニル)エー
テル等のビス(ヒドロキシアリール)エーテル類、4,
4´−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4´−
ジヒドロキシ−3,3´−ジメチルジフェニルスルフィ
ド等のビス(ヒドロキシアリール)スルフィド類、4,
4´−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4´
−ジヒドロキシ−3,3´−ジメチルジフェニルスルホ
キシド等のビス(ヒドロキシアリール)スルホキシド
類、4,4´−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,
4´−ジヒドロキシ−3,3´−ジメチルジフェニルス
ルホン等のビス(ヒドロキシアリール)スルホン類、ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(4−ヒド
ロキシ−3−メチルフェニル)ケトン等のビス(ヒドロ
キシアリール)ケトン類、更には、6,6´−ジヒドロ
キシ−3,3,3´,3´−テトラメチルスピロ(ビ
ス)インダン[スピロインダンビスフェノール],トラ
ンス−2,3−ビス(4´−ヒドロキシフェニル)−2
−ブテン、9,9−ビス(4´−ヒドロキシフェニル)
フルオレン、3,3−ビス(4´−ヒドロキシフェニ
ル)−2−ブタノン、1,6−ビス(4´−ヒドロキシ
フェニル)−1,6−ヘキサンジオン、1,1−ジクロ
ロ−2,2−ビス(4´−ヒドロキシフェニル)エチレ
ン、1,1−ジブロモ−2,2−ビス(4´−ヒドロキ
シフェニル)エチレン、1,1−ジクロロ−2,2−ビ
ス(5´−フェノキシ−4´−ヒドロキシフェニル)エ
チレン、α,α,α´,α´−テトラメチル−α,α´
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−キシレン、
α,α,α´,α´−テトラメチル−α,α´−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−m−キシレン、4,4´
−ジヒドロキシジフェニル等が挙げられる。上記の二価
フェノールの他にもハイドロキノン、レゾルシン等も同
様に使用される。これらは単独で、あるいは2種以上混
合して使用してもよい。本発明において、特に好ましく
使用される二価フェノールは、ビスフェノールAであ
る。更に、例えば、ビスフェノールA2モルとイソフタ
ロイルクロライド又はテレフタロイルクロライド1モル
とを反応させることにより製造することができるエステ
ル結合を含むビスフェノール類も有用である。
【0014】本発明において、芳香族ポリカーボネート
有機溶媒溶液とは、従来の芳香族ポリカーボネートの製
法、すなわち界面重合法[インターサイエンス パブリ
ッシング、”インサイクロピーディア オブ ポリマー
サイエンス アンド テクノロジー”10、710
(1969)、ケミストリー アンド フィジックスオ
ブ ポリカーボネート”33(1964) 〔Inte
rscience Publishing,“Ency
clopedia of Polymer Scien
ce and Technology”10,710
(1969),“Chemistry and Pys
ics of Polycarbonate”33(1
964)〕]により、芳香族ポリカーボネートを溶解す
る有機溶剤の存在下、少量の分子量調節剤、及び所望に
より分岐剤等を用いて、二価フェノールを塩化カルボニ
ル又は二価フェノールのビスクロロホーメート組成物と
反応させて得られる芳香族ポリカーボネートのホモポリ
マーもしくはコポリマーの溶液またはこれを適宜希釈も
しくは濃縮したものでも良く、これ以外の方法で調製し
たものでも良い。
【0015】本発明において、芳香族ポリカーボネート
有機溶媒溶液の溶媒として使用する有機溶剤は、芳香族
ポリカーボネートを溶解するものであれば任意に使用可
能であるが、中でも、ジクロロメタン、クロロホルム、
1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエチレン、
モノクロルベンゼン、ジクロロベンゼン等の塩素化炭化
水素またはそれらの混合物が好ましい。特に、低沸点で
芳香族ポリカーボネートをよく溶解するジクロロメタン
が好ましい。また、本発明において用いられる芳香族ポ
リカーボネート有機溶媒溶液はアセトン、メチルエチル
ケトン等のケトン類、メタノール、イソプロパノール等
のアルコール類、ベンゼン、トルエン等の芳香族類、ペ
ンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族類、ニトロメタ
ン、アセトニトリル、水等を含有または適宜添加しても
差し支えなく、さらには、芳香族ポリカーボネートの改
質を目的として使用される種々の添加剤および得られた
芳香族ポリカーボネートの品質に悪影響を与えない程度
の第三成分を含有または適宜添加しても問題ない。
【0016】本発明において、芳香族ポリカーボネート
有機溶媒溶液は加圧状態で常圧における溶液の沸点より
高い温度で濃縮される。本発明において加圧方法に特に
制限はなく、たとえば溶媒の蒸気圧による加圧や、不活
性ガスの吹き込みによる加圧等が可能である。
【0017】本発明において加圧状態とは芳香族ポリカ
ーボネート有機溶媒溶液または蒸発装置内の圧力が常圧
より高い圧力、好ましくは2kg/cm2以上、更に好
ましくは5kg/cm2以上、最も好ましくは10kg
/cm2以上である。加圧状態とすることにより溶液の
沸点が上昇し、芳香族ポリカーボネート有機溶媒溶液を
常圧における溶液の沸点より高い温度に加熱することが
可能となり、その結果、溶液の流動性を向上すること、
溶液中の芳香族ポリカーボネートの析出または溶液のゲ
ル化を抑制することが可能となる。ここで、本発明にお
ける常圧とは、特に加圧操作を施さない場合の圧力を言
い、溶液頭圧等により若干加圧された状態も含める。
【0018】本発明において、芳香族ポリカーボネート
有機溶媒溶液を濃縮する際の温度は常圧における溶液の
沸点より高い温度、好ましくは常圧における溶媒の沸点
より40℃以上、更に好ましくは常圧における溶媒の沸
点より60℃以上、最も好ましくは常圧における溶媒の
沸点より80℃以上、溶媒もしくは芳香族ポリカーボー
トの分解温度未満の温度である。例えば溶媒がジクロロ
メタンである場合芳香族ポリカーボネート−ジクロロメ
タン溶液の温度は43℃より高い温度、好ましくは80
℃以上、更に好ましくは100℃以上、最も好ましくは
120℃以上、150℃以下である。芳香族ポリカーボ
ネート有機溶媒溶液の温度が高いほど、溶液の流動性が
向上し、さらに、高濃度まで溶液中の芳香族ポリカーボ
ネートの析出を抑制することが可能となる。芳香族ポリ
カーボネート有機溶媒溶液の加熱方法に特に制限はな
く、例えば、容器ジャケット部に熱媒を通し加熱する方
法、熱交換器により加熱する方法、加圧状態の熱水また
は蒸気と接触または混合する方法、加圧加熱した不活性
ガスを通風する方法等がある。
【0019】本発明において、芳香族ポリカーボネート
有機溶媒溶液を濃縮する装置は、芳香族ポリカーボネー
ト有機溶媒溶液を加圧状態で加熱できる装置であれば特
に限定はなく、回分式であっても連続式であっても良
い。使用できる装置としては例えばジャケット付き圧力
容器、耐圧型遠心薄膜蒸発機、耐圧型熱交換器付き圧力
容器、耐圧型高粘度反応機、耐圧型横型二軸混練機等が
ある。本発明に用いることのできる濃縮装置の例を図1
〜3に示すが、本発明はこれにより限定されるものでは
ない。
【0020】本発明により得られる芳香族ポリカーボネ
ート有機溶媒溶液の濃度は任意であり、その用途に合わ
せ決定することができるが、ゲル化濃度以上90重量%
以下の濃度が好ましく、例えば溶媒がジクロロメタンで
ある場合、41重量%以上90重量%以下の濃度が好ま
しい。溶液中の芳香族ポリカーボネート濃度が低いと工
業的に不利であり、また、溶液中の芳香族ポリカーボネ
ート濃度を90重量%より高くするためには溶液の温度
を非常に高くする必要があり、溶媒の分解や芳香族ポリ
カーボネートの熱劣化を引き起こす可能性があるため好
ましくない。
【0021】ここで、溶液のゲル化とは芳香族ポリカー
ボネート有機溶媒溶液が白濁し、流動性を失った状態を
示し、このゲル化物は柔らかいあるいは硬いが脆い不透
明な白色塊状物である(特公昭36−21033号公報
参照)。また、ゲル化濃度とは常圧における溶液の沸点
以下の温度において有機溶媒溶液中の芳香族ポリカーボ
ネートが析出および/または溶液がゲル化する濃度を示
し、例えば溶媒がジクロロメタンである場合溶液中の芳
香族ポリカーボネートが41重量%の濃度を示す。な
お、ゲル化濃度以上の濃度では芳香族ポリカーボネート
は溶液中に過飽和状態で存在しているため、長時間を要
する濃縮、長時間にわたる保存の際は加熱状態であって
も溶液中の芳香族ポリカーボネートが析出および/また
は溶液がゲル化する傾向がある。
【0022】本発明により得られた任意の濃度の芳香族
ポリカーボネート有機溶媒溶液およびゲル化濃度以上の
濃度の芳香族ポリカーボネート有機溶媒溶液は任意の芳
香族ポリカーボネート固形物の製造方法に使用すること
ができる。例えば、加圧状態で冷却しゲル化させたゲル
化物として、あるいは減圧フラッシュすることにより濃
縮及び冷却し粘着性のある餅状物および/またはゲル化
させたゲル化物として、または細孔より減圧フラッシュ
し濃縮およびせん断力によりゲル化させたゲル化物とし
て、もしくは減圧フラッシュして得られた餅状物をさら
に放置もしくは冷却またはせん断力を加えゲル化させた
ゲル化物として、任意の芳香族ポリカーボネート固形物
の製造方法に供給できる。
【0023】本発明において、芳香族ポリカーボネート
固形物の製造方法に得に制限はなく、任意の方法を用い
ることができる。本発明は任意の芳香族ポリカーボネー
ト固形物の製造方法において、芳香族ポリカーボネート
固形物の製造時の処理温度の向上および要する時間の短
縮、芳香族ポリカーボネート固形物の製造方法および/
または製造時の運転操作の簡略化、処理量の増加等の効
果をもたらし、さらには、嵩密度の向上や残溶媒量の減
少等得られた芳香族ポリカーボネート固形物の品質の向
上を可能とする。
【0024】本発明は回分式であっても連続的であって
もよく、濃縮および固形化操作を一つまたは複数の装置
で行うことが可能であり、工業的には連続的に濃縮、固
形化(造粒または溶融後ペレット化)操作を施すことが
好ましい。また、本発明により得られた芳香族ポリカー
ボネート固形物はその製造方法や使用目的により、必要
であればふるい分け、粉砕、乾燥、乾式造粒、押出機に
よるペレット化等の操作を加えることも可能である。
【0025】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を具体的に説明
するが、本発明はその主旨を越えない限り以下の実施例
に限定されるものではない。なお、実施例中の数平均分
子量、重量平均分子量はGPC(ゲルパーミエーション
クロマトグラフィー)を用い、ポリスチレン換算で測定
した。芳香族ポリカーボネート有機溶媒溶液中の芳香族
ポリカーボネートの濃度は濃縮前の溶液濃度と濃縮時に
回収された溶媒量から計算、もしくは磁製皿に入れた芳
香族ポリカーボネート有機溶媒溶液またはそのゲル状物
の乾燥前後の重量変化量から計算した。芳香族ポリカー
ボネート固形物中の残存溶媒量は得られた芳香族ポリカ
ーボネート粉状体の乾燥前後の重量変化量から計算、も
しくは、ガスクロマトグラフィーにより定量した。
【0026】実施例1 ビスフェノールAをジクロロメタンの存在下でホスゲン
と反応させ、充分に精製して得た数平均分子量20,0
00、重量平均分子量52,000の芳香族ポリカーボ
ネート15.0重量%−ジクロロメタン溶液500gを
図4に示す装置で、ボンベ窒素(2次圧12.5kg/
cm2)によりオートクレーブ内圧を12.0kg/c
2に維持しつつ、撹拌下液温120℃で濃縮し、各濃
度に濃縮した濃縮液を随時圧送により抜き出した。その
結果、芳香族ポリカーボネート濃度77.3重量%(流
出したジクロロメタン量より計算)までの任意の濃度の
ジクロロメタン溶液が得られた。これらの液は流動性を
維持しており、圧送により抜き出すことが可能であっ
た。なお、抜き出した液は配管出口で減圧によりフラッ
シュするためさらに0.2〜3.0重量%濃縮されてい
た。また、さらに濃縮を進め、芳香族ポリカーボネート
濃度が83.5重量%以上となった場合、内容物は固化
し、抜き出すことができなかった。すなわち、本条件下
においては任意の濃度、特にこれまで得ることのできな
かったゲル化濃度以上約80重量%までの芳香族ポリカ
ーボネート有機溶媒溶液を得ることが出来た。
【0027】実施例2 オートクレーブ内圧を7.0kg/cm2、液温を80
℃とした以外は実施例1に従った。その結果、芳香族ポ
リカーボネート濃度57.0重量%までの任意の濃度の
ジクロロメタン溶液が得られた。これらの液は流動性を
維持しており、圧送により抜き出すことが出来た。な
お、抜き出した液は配管出口で減圧によりフラッシュす
るためさらに0.2〜3.0重量%濃縮されていた。ま
た、さらに濃縮を進め、芳香族ポリカーボネート濃度が
66.6重量%以上となった場合、内容物は固化し、抜
き出すことができなかった。すなわち、本条件下におい
ては任意の濃度、特にこれまで得ることのできなかった
ゲル化濃度以上約60重量%までの芳香族ポリカーボネ
ート有機溶媒溶液を得ることが出来た。
【0028】比較例1 オートクレーブ内圧を1.0kg/cm2、液温を42
℃とした以外は実施例1に従った。その結果、芳香族ポ
リカーボネート濃度38.2重量%(流出したジクロロ
メタン量より計算)までの任意の濃度のジクロロメタン
溶液が得られた。これらの液は流動性を維持しており、
圧送により抜き出すことが可能であった。なお、抜き出
した液の濃度は上記値と一致した。また、さらに濃縮を
進め、芳香族ポリカーボネート濃度が44.8重量%以
上となった場合、内容物は固化し、抜き出すことができ
なかった。
【0029】実施例3 ビスフェノールAをジクロロメタンの存在下でホスゲン
と反応させ、充分に精製して得た数平均分子量20,0
00、重量平均分子量52,000の芳香族ポリカーボ
ネート15.0重量%−ジクロロメタン溶液500gを
実施例1の装置で、オートクレーブ内圧を3.0kg/
cm2に維持しつつ、撹拌下液温80℃で濃縮し、芳香
族ポリカーボネート53.0重量%−ジクロロメタン溶
液を得た。本液を保温した配管により、ジャケット温度
30℃、内圧4.0kg/cm2に維持したΣ型ニーダ
ー粉砕機(入江商会製)中に移液し、加圧状態のまま2
0分間冷却混練粉砕し、芳香族ポリカーボネート粉状体
を得た。得られた芳香族ポリカーボネート粉状体を磁製
皿に入れ、60℃2時間120Torrで減圧乾燥し、
さらに150℃3時間通風乾燥したのちに嵩密度を測定
したところ0.65g/mlであった。
【0030】比較例2 オートクレーブ内圧を1.0kg/cm2、液温を43
℃とした以外は実施例3に従い、芳香族ポリカーボネー
ト36.0重量%−ジクロロメタン溶液を得た。本液を
実施例3と同様に20分間冷却混練したところ、芳香族
ポリカーボネートは固形化せず、粘着性のある芳香族ポ
リカーボネート餅状物が得られた。本餅状物をさらに1
時間冷却混練粉砕したところ芳香族ポリカーボネート粉
状体を得た。得られた芳香族ポリカーボネート粉状体を
磁製皿に入れ、60℃2時間120Torrで減圧乾燥
し、さらに150℃3時間通風乾燥したのちに嵩密度を
測定したところ0.65g/mlであった。
【0031】実施例4 ビスフェノールAをジクロロメタンの存在下でホスゲン
と反応させ、充分に精製して得た数平均分子量20,0
00、重量平均分子量52,000の芳香族ポリカーボ
ネート15.0重量%−ジクロロメタン溶液500gを
実施例1の装置で、オートクレーブ内圧を3.0kg/
cm2に維持しつつ、撹拌下液温80℃で濃縮し、芳香
族ポリカーボネート51.0重量%−ジクロロメタン溶
液を得た。本液を保温した配管により、ジャケット温度
40℃、内圧1.0kg/cm2のΣ型ニーダー粉砕機
中にフラッシュし、20〜25℃の窒素ガスを200g
/hの流量で通風しつつ10分間濃縮混練粉砕し、芳香
族ポリカーボネート粉状体を得た。得られた芳香族ポリ
カーボネート粉状体を磁製皿に入れ、60℃2時間12
0Torrで減圧乾燥し、さらに150℃3時間通風乾
燥したのちに嵩密度を測定したところ0.63g/ml
であった。
【0032】比較例3 オートクレーブ内圧を1.0kg/cm2、液温を43
℃とした以外は実施例4に従い、芳香族ポリカーボネー
ト36.0重量%−ジクロロメタン溶液を得た。本液を
実施例4と同様に10分間濃縮混練したところ、芳香族
ポリカーボネートは固形化せず、粘着性のある芳香族ポ
リカーボネート餅状物が得られた。本餅状物をさらに2
0分間濃縮混練粉砕したところ芳香族ポリカーボネート
粉状体を得た。得られた芳香族ポリカーボネート粉状体
を磁製皿に入れ、60℃2時間120Torrで減圧乾
燥し、さらに150℃3時間通風乾燥したのちに嵩密度
を測定したところ0.64g/mlであった。
【0033】実施例5 ビスフェノールAをジクロロメタンの存在下でホスゲン
と反応させ、充分に精製して得た数平均分子量20,0
00、重量平均分子量52,000の芳香族ポリカーボ
ネート15重量%−ジクロロメタン溶液100kgを内
容量0.2m3のジャケット付き耐圧容器中で、内圧1
0.0kg/cm2、撹拌下液温120℃で濃縮し、芳
香族ポリカーボネート66.0重量%−ジクロロメタン
溶液を得た。本液をプランジャーポンプにより、120
℃の熱媒を通したジャケット付きの配管を通じ、ダイス
を取り外したベント無しの2軸押出機(東洋精機製作所
製、ラボプラストミル、型式30R150)のホッパー
部にフラッシュし非加熱で混練押出したところ、柔らか
い芳香族ポリカーボネート粉状体2.6kg/hを得
た。得られた芳香族ポリカーボネート粉状体の一部を磁
製皿に入れ、60℃2時間120Torrで減圧乾燥
し、さらに150℃3時間通風乾燥したのちに嵩密度を
測定したところ0.65g/mlであった。
【0034】比較例4 濃縮時の容器内圧を1.0kg/cm2、液温を40℃
とした以外は実施例5に従い、芳香族ポリカーボネート
36.0重量%−ジクロロメタン溶液を得た。本液を実
施例5と同様に混練押出したところ、芳香族ポリカーボ
ネートは固形化せず、粘着性のある芳香族ポリカーボネ
ート餅状物が得られた。
【0035】実施例6 ビスフェノールAをジクロロメタンの存在下でホスゲン
と反応させ、充分に精製して得た数平均分子量20,0
00、重量平均分子量52,000の芳香族ポリカーボ
ネート15重量%−ジクロロメタン溶液100kgを内
容量0.2m3のジャケット付き耐圧容器中で、内圧
4.0kg/cm2、撹拌下液温60℃で濃縮し、芳香
族ポリカーボネート45.0重量%−ジクロロメタン溶
液を得た。本液をプランジャーポンプにより、120℃
の熱媒を通したジャケット付きの配管を通じ、ニーダー
(栗本鉄工所製、SCプッロセッサ、型式SCP−10
0)のホッパー部に連続的にフラッシュし、ジャケット
温度70℃撹拌数20rpmで濃縮しつつ混練した。供
給量を調節することにより最大10.3kg/hの芳香
族ポリカーボネート粉状体を得た。得られた芳香族ポリ
カーボネート粉状体の一部を磁製皿に入れ、60℃2時
間120Torrで減圧乾燥し、さらに150℃3時間
通風乾燥したのちに嵩密度を測定したところ0.54〜
0.57g/mlであった。
【0036】比較例5 濃縮時の容器内圧を1.0kg/cm2、液温を40℃
とした以外は実施例6に従い、芳香族ポリカーボネート
32.5重量%−ジクロロメタン溶液を得た。本液を実
施例6に従いジャケット温度70℃撹拌数20rpmで
濃縮しつつ混練した。供給量を調節することにより最大
5.8kg/hの芳香族ポリカーボネート粉状体を得
た。供給量をこれ以上とすると芳香族ポリカーボネート
は固形化せず、粘着性のある餅状物となった。
【0037】実施例7 ビスフェノールAをジクロロメタンの存在下でホスゲン
と反応させ、充分に精製して得た数平均分子量18,0
00、重量平均分子量47,000の芳香族ポリカーボ
ネート15重量%−ジクロロメタン溶液100kgを内
容量0.2m3のジャケット付き耐圧容器中で、内圧1
0.0kg/cm2、撹拌下液温120℃で濃縮し、芳
香族ポリカーボネート70.0重量%−ジクロロメタン
溶液を得た。本液をプランジャーポンプにより、120
℃の熱媒を通したジャケット付きの配管を通じ、真空ポ
ンプで減圧した薄膜蒸発機(日立製作所製、立型傾斜翼
コントロ、伝熱面積0.16m2)に連続的に供給し、
ジャケット温度280℃で濃縮および溶融を行った。溶
融芳香族ポリカーボネート取得量5.0kg/hとなる
ように溶液の供給量を調整したところ、安定運転時の蒸
発機内圧は120Torrであり、得られた芳香族ポリ
カーボネート中の残存ジクロロメタン量は200ppm
であった。
【0038】比較例6 濃縮時の容器内圧を1.0kg/cm2、液温を40℃
とした以外は実施例7に従い、芳香族ポリカーボネート
30.4重量%−ジクロロメタン溶液を得た。本液を実
施例7に従い濃縮および溶融を行った。溶融芳香族ポリ
カーボネート取得量5.0kg/hとなるように溶液の
供給量を調整したところ、安定運転時の蒸発機内圧は7
60Torrであり、得られた芳香族ポリカーボネート
中の残存ジクロロメタン量は3500ppmであった。
【0039】実施例8 ビスフェノールAをジクロロメタンの存在下でホスゲン
と反応させ、充分に精製して得た数平均分子量18,0
00、重量平均分子量47,000の芳香族ポリカーボ
ネート15重量%−ジクロロメタン溶液100kgを内
容量0.2m3のジャケット付き耐圧容器中で、内圧1
4.0kg/cm2、撹拌下液温150℃で濃縮し、芳
香族ポリカーボネート87.0重量%−ジクロロメタン
溶液を得た。本液をプランジャーポンプにより、150
℃の熱媒を通したジャケット付きの配管を通じ、5ベン
ト付き混練押出機(神戸製鋼所製、KTX−46)のホ
ッパー部に連続的にフラッシュし、減圧下280℃で混
練押出することで、40kg/hの芳香族ポリカーボネ
ートペレットを得た。
【0040】比較例7 濃縮時の容器内圧を1.0kg/cm2、液温を40℃
とした以外は実施例8に従い、芳香族ポリカーボネート
34.1重量%−ジクロロメタン溶液を得た。本液を実
施例8に従い減圧下混練押出したところ、押出機中で芳
香族ポリカーボネートジクロロメタン溶液が激しく発泡
してベント部に流出し、ベント部を閉塞したため運転不
能となった。
【0041】実施例9 図5の装置を用い、芳香族ポリカーボネート粉状体の製
造を行った。ここで、芳香族ポリカーボネート−ジクロ
ロメタン溶液としては、ビスフェノールAをジクロロメ
タンの存在下でホスゲンと反応させ、充分に精製して得
た数平均分子量20,000、重量平均分子量48,0
00の芳香族ポリカーボネート20.0重量%−ジクロ
ロメタン溶液を用いた。上記芳香族ポリカーボネート2
0重量%−ジクロロメタン溶液25kg/hを薄膜蒸発
機に供給し、加圧加熱下で濃縮することにより、芳香族
ポリカーボネート50重量%−ジクロロメタン溶液10
kg/hを得た。なお、薄膜蒸発機として伝熱面積0.
38m2のジャケット付き耐圧型薄膜蒸発機(桜製作所
製ハイエバオレーター)を使用し、ジャケットに80℃
の熱媒を通し、加圧した窒素ガスの通風により内圧を
4.1kg/cm2に維持した。薄膜蒸発機より排出さ
れた芳香族ポリカーボネート50重量%−ジクロロメタ
ン溶液はプランジャーポンプにより、80℃の熱媒を通
したジャケット付きの配管を通じ、直径1.0mmの細
孔より造粒槽内に供給した。造粒槽としてイカリ型パド
ル翼の撹拌機を備えた0.1m3ジャケット付撹拌槽を
用い、ジャケットに通じた温水により造粒槽内の水スラ
リーの温度を50℃に保ち、常圧下でジクロロメタンの
蒸発を行った。造粒槽内の水スラリー4.3m3/hを
造粒槽より抜き出し、湿式粉砕機(特殊機化工業株式会
社製パイプラインホモミクサー)による粉砕処理を施
し、100kg/hは製品として抜き出し、残りを造粒
槽に戻した。また、造粒槽内の水スラリー量を40k
g、水スラリー中の芳香族ポリカーボネート粉状体濃度
を5重量%に保つため、造粒槽に補給水94kg/hを
供給した。製品として抜き出した水スラリーを80℃ま
で昇温し、ジクロロメタンを蒸発した後、濾過、140
℃6時間乾燥することにより、嵩密度0.56g/ml
の芳香族ポリカーボネート粉状体5kg/hを得た。な
お、水スラリー中の粉状体の平均滞留時間は24分であ
った。
【0042】比較例8 実施例1において、薄膜蒸発機ジャケット部に50℃の
温水を通し、薄膜蒸発機内を常圧とすることにより芳香
族ポリカーボネート30重量%−ジクロロメタン溶液1
7kg/hを得、本濃縮液を50℃の温水を通したジャ
ケット付きの配管を通じ、直径1.0mmの細孔より造
粒槽内に供給した。造粒槽内の水スラリー量を80kg
とした以外は実施例9に従い、芳香族ポリカーボネート
粉状体の製造を行ったが、撹拌翼や湿式粉砕機内、配管
内等に芳香族ポリカーボネート−ジクロロメタン餅状物
が付着し、また、造粒槽内の水スラリー中に塊状物が生
成し、運転不能となった。
【0043】
【発明の効果】本発明により、任意の濃度の芳香族ポリ
カーボネート有機溶媒溶液を得ることが可能となる。特
にこれまで得ることのできなかった常圧における溶液の
沸点以下の温度において有機溶媒溶液中の芳香族ポリカ
ーボネートが析出および/または溶液がゲル化する41
重量%以上の濃度の芳香族ポリカーボネート有機溶媒溶
液を得ることが可能となる。さらには、任意の濃度に濃
縮された芳香族ポリカーボネート有機溶媒溶液および常
圧における溶液の沸点以下の温度において有機溶媒溶液
中の芳香族ポリカーボネートが析出または溶液がゲル化
する濃度以上の濃度の芳香族ポリカーボネート有機溶媒
溶液は任意の芳香族ポリカーボネート固形物の製造方法
に使用することができ、従来の芳香族ポリカーボネート
固形物の製造設備を改造することなく、芳香族ポリカー
ボネート固形物の製造時の処理温度の向上および要する
時間の短縮、芳香族ポリカーボネート固形物の製造方法
および/または製造時の運転操作の簡略化、処理量の増
加、芳香族ポリカーボネート固形物の品質の向上等が可
能となり、その工業的効果は格別のものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いることの出来る濃縮装置の模式図
【図2】本発明で用いることの出来る濃縮装置の模式図
【図3】本発明で用いることの出来る濃縮装置の模式図
【図4】実施例1で用いた濃縮装置の模式図
【図5】実施例9で用いた濃縮装置の模式図
【符号の説明】
11 ポリカーボネート有機溶媒溶液 12 加圧用不活性ガス 13 ジャケット・撹拌機付圧力容器 14 濃縮液 15 回収溶媒 16 コンデンサー 17 排気系 21 ポリカーボネート有機溶媒溶液 22 加圧用不活性ガス 23 薄膜蒸発器 24 濃縮液 25 回収溶媒 26 コンデンサー 27 排気系 31 ポリカーボネート有機溶媒溶液 32 加圧用不活性ガス 33 ジャケット・撹拌機付圧力容器 34 ポンプ 35 熱交換器 36 濃縮液 37 回収溶媒 38 コンデンサー 39 排気系 41 加圧用窒素ガス 42 オートクレーブ 43 電気炉 44 濃縮液 45 回収溶媒 46 コンデンサー 47 排気系 51 低濃度芳香族ポリカーボネート−ジクロロメタン
溶液 52 薄膜蒸発器 53 造粒槽 54 湿式粉砕機 55 芳香族ポリカーボネート粉状体含有水スラリー
(製品) 56 ジクロロメタン 57 補給水 58 加圧用窒素ガス 59 ジクロロメタン−窒素ガス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大淵 省二 福岡県大牟田市浅牟田町30番地 三井東圧 化学株式会社内 (72)発明者 太田 正博 福岡県大牟田市浅牟田町30番地 三井東圧 化学株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ポリカーボネート有機溶媒溶液を
    加圧状態で常圧における溶液の沸点より高い温度で濃縮
    し、芳香族ポリカーボネート有機溶媒溶液を得ることを
    特徴とする芳香族ポリカーボネート溶液の濃縮方法。
  2. 【請求項2】 芳香族ポリカーボネート有機溶媒溶液を
    加圧状態で常圧における溶液の沸点より高い温度で濃縮
    しゲル化濃度以上の濃度の芳香族ポリカーボネート有機
    溶媒溶液を得ることを特徴とする芳香族ポリカーボネー
    ト溶液の濃縮方法。
  3. 【請求項3】 芳香族ポリカーボネート有機溶媒溶液を
    圧力が少なくとも5.0kg/cm2の加圧状態で常圧
    における溶液の沸点より高い温度で濃縮し、ゲル化濃度
    以上の濃度の芳香族ポリカーボネート有機溶媒溶液を得
    ることを特徴とする芳香族ポリカーボネート溶液の濃縮
    方法。
  4. 【請求項4】 芳香族ポリカーボネート−ジクロロメタ
    ン溶液を加圧状態で60℃以上150℃以下の温度で濃
    縮し、溶液中の芳香族ポリカーボネートが41重量%以
    上の濃度の芳香族ポリカーボネート−ジクロロメタン溶
    液を得ることを特徴とする芳香族ポリカーボネート溶液
    の濃縮方法。
  5. 【請求項5】 ゲル化濃度以上の濃度の芳香族ポリカー
    ボネート有機溶媒溶液。
  6. 【請求項6】 芳香族ポリカーボネートが41重量%以
    上の濃度の芳香族ポリカーボネート−ジクロロメタン溶
    液。
  7. 【請求項7】 請求項1または請求項2または請求項3
    または請求項4記載の方法により得られた芳香族ポリカ
    ーボネート有機溶媒溶液から芳香族ポリカーボネート固
    形物を製造することを特徴とする芳香族ポリカーボネー
    トの製造方法。
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