JPH0892453A - 水崩壊性ポリマー組成物 - Google Patents
水崩壊性ポリマー組成物Info
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- JPH0892453A JPH0892453A JP20075991A JP20075991A JPH0892453A JP H0892453 A JPH0892453 A JP H0892453A JP 20075991 A JP20075991 A JP 20075991A JP 20075991 A JP20075991 A JP 20075991A JP H0892453 A JPH0892453 A JP H0892453A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ポリマー製品がその使用目的が終了した場合
に、そのものの形状が一定の条件のもとで直ちに崩壊し
て廃棄を容易にすると共に、最終的には微生物によって
分解されるポリマー組成物を開発する。 【構成】 水崩壊性熱可塑性ポリビニルアルコール 100
重量部と電解質微粉末5〜60重量部とを含んでなる、前
記電解質の最低凝析濃度以上の濃度においては共存する
水に対して崩壊せず、最低凝析濃度未満の濃度において
は共存する水に崩壊する機能を有する水崩壊性ポリマー
組成物。
に、そのものの形状が一定の条件のもとで直ちに崩壊し
て廃棄を容易にすると共に、最終的には微生物によって
分解されるポリマー組成物を開発する。 【構成】 水崩壊性熱可塑性ポリビニルアルコール 100
重量部と電解質微粉末5〜60重量部とを含んでなる、前
記電解質の最低凝析濃度以上の濃度においては共存する
水に対して崩壊せず、最低凝析濃度未満の濃度において
は共存する水に崩壊する機能を有する水崩壊性ポリマー
組成物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、使用環境下では、与え
られたポリマー本来の成型された形を維持し、目的の使
用の終了後においては、一定量以上の水の存在で水溶液
化したり、または崩壊して小さい容積の廃棄物に短時間
の間に変化したりして、最終的には微生物によって分解
される水崩壊性ポリマー組成物に関する。
られたポリマー本来の成型された形を維持し、目的の使
用の終了後においては、一定量以上の水の存在で水溶液
化したり、または崩壊して小さい容積の廃棄物に短時間
の間に変化したりして、最終的には微生物によって分解
される水崩壊性ポリマー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、各種ポリマーが日常生活をはじめ
種々の分野に広範囲にわたって使用されているが、それ
に伴って大量消費されるポリマーの廃棄物の処理が大き
な社会的問題となってきている。このため、例えば、以
下のような分解性ポリマーの研究が盛んに行われてい
る。
種々の分野に広範囲にわたって使用されているが、それ
に伴って大量消費されるポリマーの廃棄物の処理が大き
な社会的問題となってきている。このため、例えば、以
下のような分解性ポリマーの研究が盛んに行われてい
る。
【0003】即ち、分解性ポリマーは、生分解性ポリマ
ーと光分解性ポリマーとに大きく分類される。これらの
うち、生分解性ポリマーは、その生成方法から(1) 微生
物の発酵合成による生分解性高分子、(2) 植物、動物由
来の生分解性天然高分子、(3) 生分解性合成高分子、
(4) 生分解性物質を添加したポリマーに分類される。こ
れらのうち、微生物はタンパク質、核酸、多糖類などを
作るが、エネルギー貯蔵物質として細胞内にポリエステ
ルを貯えるものがあり、特に生分解性ポリマーとして、
発酵合成による生分解性ポリエステルに関する研究、開
発が注目されている(例えば篠崎,「バイオ生産される
工業材料」,NIKKEI NEW MATERIALS,1988年3月21日
号,p.33〜46参照)。また、植物由来の多糖類のセルロ
ース、リグニン、でん粉又は動物由来のキチン、キトサ
ンから生分解性ポリマーを作ろうとする試みがなされて
いる(例えば西山,細川,「バイオマスを利用した生分
解性プラスチック」,『工業材料』,1990年1月号,p.
47〜52参照)。生分解性を受けやすい合成高分子として
は、脂肪族ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリ
エチレングリコールなどが知られているが、これらを応
用した生分解性ポリマーの開発もなされている(例えば
「生分解性プラスチックの先端研究動向」,NIKKEI NEW
MATERIALS,1990年3月26日号,p.33〜52参照)。更に
余剰農産物の利用法として、コーンスターチと合成高分
子とのブレンドにより生分解性高分子を作ろうとする研
究、開発が盛んに行われている(例えば「米国を席巻す
る分解性プラスチック」,NIKKEI NEW MATERIALS,1989
年10月9日号,p.22〜32参照)。
ーと光分解性ポリマーとに大きく分類される。これらの
うち、生分解性ポリマーは、その生成方法から(1) 微生
物の発酵合成による生分解性高分子、(2) 植物、動物由
来の生分解性天然高分子、(3) 生分解性合成高分子、
(4) 生分解性物質を添加したポリマーに分類される。こ
れらのうち、微生物はタンパク質、核酸、多糖類などを
作るが、エネルギー貯蔵物質として細胞内にポリエステ
ルを貯えるものがあり、特に生分解性ポリマーとして、
発酵合成による生分解性ポリエステルに関する研究、開
発が注目されている(例えば篠崎,「バイオ生産される
工業材料」,NIKKEI NEW MATERIALS,1988年3月21日
号,p.33〜46参照)。また、植物由来の多糖類のセルロ
ース、リグニン、でん粉又は動物由来のキチン、キトサ
ンから生分解性ポリマーを作ろうとする試みがなされて
いる(例えば西山,細川,「バイオマスを利用した生分
解性プラスチック」,『工業材料』,1990年1月号,p.
47〜52参照)。生分解性を受けやすい合成高分子として
は、脂肪族ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリ
エチレングリコールなどが知られているが、これらを応
用した生分解性ポリマーの開発もなされている(例えば
「生分解性プラスチックの先端研究動向」,NIKKEI NEW
MATERIALS,1990年3月26日号,p.33〜52参照)。更に
余剰農産物の利用法として、コーンスターチと合成高分
子とのブレンドにより生分解性高分子を作ろうとする研
究、開発が盛んに行われている(例えば「米国を席巻す
る分解性プラスチック」,NIKKEI NEW MATERIALS,1989
年10月9日号,p.22〜32参照)。
【0004】一方、光分解性ポリマーは、光照射によっ
てもろくなり次第に崩壊するポリマーで、その分解機構
によって次の2つに分類される。即ち、1つは光による
酸化開始反応、酸化生長反応又は酸化停止反応である。
もう1つはケトン光分解反応である。ケトンは、例えば
光酸化によってポリマー主鎖に導入される。かかるポリ
マーは光に曝されると、これらのケトン官能基が、その
後、ポリマーの主鎖を破壊するエネルギーの光を吸収す
る。このようにして、ケトン光分解の場合と同様に光酸
化によって主鎖結合が破壊され大きな分子が分解する。
てもろくなり次第に崩壊するポリマーで、その分解機構
によって次の2つに分類される。即ち、1つは光による
酸化開始反応、酸化生長反応又は酸化停止反応である。
もう1つはケトン光分解反応である。ケトンは、例えば
光酸化によってポリマー主鎖に導入される。かかるポリ
マーは光に曝されると、これらのケトン官能基が、その
後、ポリマーの主鎖を破壊するエネルギーの光を吸収す
る。このようにして、ケトン光分解の場合と同様に光酸
化によって主鎖結合が破壊され大きな分子が分解する。
【0005】しかしながら、前記した光分解性ポリマー
は、使用完了後、必ずしも日光に暴露されるとは限ら
ず、例えば土中に埋没された場合には分解の可能性は全
くない。更に、仮に日光に曝露されたとしてもポリマー
成形物が日光によって分解された場合、特にフィルムは
薄片となって飛散し、別の意味での環境汚染の原因とな
る。また、微生物分解性ポリマーも、使用後、直ちにそ
の形を崩壊させて廃棄物としての処理を容易にすること
は不可能で、地中に少なくとも数カ月埋没させなければ
ならない。更に完全に形を消失させるためには、埋没さ
せる土地の条件があり、特に乾燥した砂の中では、2年
を経過しても殆ど分解していないのが実情である。
は、使用完了後、必ずしも日光に暴露されるとは限ら
ず、例えば土中に埋没された場合には分解の可能性は全
くない。更に、仮に日光に曝露されたとしてもポリマー
成形物が日光によって分解された場合、特にフィルムは
薄片となって飛散し、別の意味での環境汚染の原因とな
る。また、微生物分解性ポリマーも、使用後、直ちにそ
の形を崩壊させて廃棄物としての処理を容易にすること
は不可能で、地中に少なくとも数カ月埋没させなければ
ならない。更に完全に形を消失させるためには、埋没さ
せる土地の条件があり、特に乾燥した砂の中では、2年
を経過しても殆ど分解していないのが実情である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記したように、従
来、研究されている分解性ポリマーは、そのものの使用
目的が終了した場合、長期間を要して分解させることは
可能としても、直ちにその形を崩壊させることはできな
い。このように、ポリマー製品の使用の目的が終わった
時に、直ちにその形を崩壊させて廃棄の問題を解決する
ことができるものは、まだ市場には出されていない。従
って、本発明は前記したポリマーの廃棄処理の問題を解
決し、そのポリマー製品に与えられた使用目的が終了し
た場合に、そのものの形状が一定の条件のもとで直ちに
崩壊して、廃棄を容易にすると共に、最終的には微生物
によって分解されるポリマー組成物を提供することを目
的とする。
来、研究されている分解性ポリマーは、そのものの使用
目的が終了した場合、長期間を要して分解させることは
可能としても、直ちにその形を崩壊させることはできな
い。このように、ポリマー製品の使用の目的が終わった
時に、直ちにその形を崩壊させて廃棄の問題を解決する
ことができるものは、まだ市場には出されていない。従
って、本発明は前記したポリマーの廃棄処理の問題を解
決し、そのポリマー製品に与えられた使用目的が終了し
た場合に、そのものの形状が一定の条件のもとで直ちに
崩壊して、廃棄を容易にすると共に、最終的には微生物
によって分解されるポリマー組成物を提供することを目
的とする。
【0007】本発明によれば、前記目的は、水崩壊性熱
可塑性ポリビニルアルコールに一定量の電解質を添加混
合することにより得られるポリマー組成物によって達成
できる。
可塑性ポリビニルアルコールに一定量の電解質を添加混
合することにより得られるポリマー組成物によって達成
できる。
【0008】即ち、本発明に従えば、水崩壊性熱可塑性
ポリビニルアルコール 100重量部と電解質微粉末5〜60
重量部とを含んでなる、前記電解質の最低凝析濃度以上
の濃度においては共存する水に対して崩壊せず、最低凝
析濃度未満の濃度においては共存する水に崩壊する機能
を有する水崩壊性ポリマー組成物が提供される。
ポリビニルアルコール 100重量部と電解質微粉末5〜60
重量部とを含んでなる、前記電解質の最低凝析濃度以上
の濃度においては共存する水に対して崩壊せず、最低凝
析濃度未満の濃度においては共存する水に崩壊する機能
を有する水崩壊性ポリマー組成物が提供される。
【0009】本発明において使用する水崩壊性熱可塑性
ポリビニルアルコール組成物の調製は、次のようにして
行うことができる。平均重合度 500〜 1,500、齢化度80
〜88%のポリビニルアルコールに、好ましくはポリエチ
レングリコール(平均分子量400〜20,000) をポリビニ
ルアルコール 100重量部に対し1〜20重量部添加混合し
て熱可塑性を与え、混練操作を容易にした後、一定量の
電解質、例えば硫酸ナトリウム微粉末を添加して充分混
練する。
ポリビニルアルコール組成物の調製は、次のようにして
行うことができる。平均重合度 500〜 1,500、齢化度80
〜88%のポリビニルアルコールに、好ましくはポリエチ
レングリコール(平均分子量400〜20,000) をポリビニ
ルアルコール 100重量部に対し1〜20重量部添加混合し
て熱可塑性を与え、混練操作を容易にした後、一定量の
電解質、例えば硫酸ナトリウム微粉末を添加して充分混
練する。
【0010】平均重合度 500及び 1,500のポリビニルア
ルコールは、Pseudomonas 系の細菌によって分解、資化
されることが証明されており(例えば T. Suzuki, et a
l.:Agr. Biol. Chem., 37, 747 (1973)、C. Sakazawa,
et al.: Appl. Enuiron. Microbiol., 41, 261 (198
1)、 M. Shimao, et al.: Appl. Enuiron. Microbiol.,
49, 8 (1985)参照)、また人体の皮膚、粘膜に接触して
も、消化管内に経口摂取しても、人体組織に吸収される
ことなく実際上全く無害である。またポリエチレングリ
コールは、生分解され易い合成高分子の1例であり、毒
性、刺激性は殆どない無害な化合物であり、特に平均分
子量20,000のものは、ポリビニルアルコールの吸湿性を
持たない可塑剤として有効である。
ルコールは、Pseudomonas 系の細菌によって分解、資化
されることが証明されており(例えば T. Suzuki, et a
l.:Agr. Biol. Chem., 37, 747 (1973)、C. Sakazawa,
et al.: Appl. Enuiron. Microbiol., 41, 261 (198
1)、 M. Shimao, et al.: Appl. Enuiron. Microbiol.,
49, 8 (1985)参照)、また人体の皮膚、粘膜に接触して
も、消化管内に経口摂取しても、人体組織に吸収される
ことなく実際上全く無害である。またポリエチレングリ
コールは、生分解され易い合成高分子の1例であり、毒
性、刺激性は殆どない無害な化合物であり、特に平均分
子量20,000のものは、ポリビニルアルコールの吸湿性を
持たない可塑剤として有効である。
【0011】ポリビニルアルコール水溶液は一般的に強
酸や強塩基類に対してかなり安定であるが、一定の濃度
の塩類によって沈澱又は凝析の現象を示す。即ち、使用
時において、ある一定の濃度の塩類を共存させることに
より、ポリビニルアルコールは水に不溶性の状態を維持
することが可能となるが、そこに多量の水が添加されて
一定の塩類濃度を維持できない場合には、ポリビニルア
ルコールは水溶液となってその形を消失する。従って、
このような組成のポリビニルアルコールをそれぞれの目
的に応じて使用する場合は、一定の条件を与えることに
より使用時には形を保持し、使用後には形を消失させる
ことが可能となる。この場合、形を消失して水溶液とな
るが、その後の微生物による分解反応の進行は、形が固
体であるよりも、水溶液であることがはるかに容易であ
る。
酸や強塩基類に対してかなり安定であるが、一定の濃度
の塩類によって沈澱又は凝析の現象を示す。即ち、使用
時において、ある一定の濃度の塩類を共存させることに
より、ポリビニルアルコールは水に不溶性の状態を維持
することが可能となるが、そこに多量の水が添加されて
一定の塩類濃度を維持できない場合には、ポリビニルア
ルコールは水溶液となってその形を消失する。従って、
このような組成のポリビニルアルコールをそれぞれの目
的に応じて使用する場合は、一定の条件を与えることに
より使用時には形を保持し、使用後には形を消失させる
ことが可能となる。この場合、形を消失して水溶液とな
るが、その後の微生物による分解反応の進行は、形が固
体であるよりも、水溶液であることがはるかに容易であ
る。
【0012】表1にポリビニルアルコール5重量%水溶
液からポリビニルアルコールを凝析又は沈澱させるのに
必要な塩類の最低濃度を示す。
液からポリビニルアルコールを凝析又は沈澱させるのに
必要な塩類の最低濃度を示す。
【0013】 表1:PVA5%水溶液からPVAを凝析させる のに必要な各種塩類の最低濃度 ────────────────────────────────── 塩の種類 凝析に対する最低塩濃度 凝析効果 (N) (g/l) (1/N) (NH4)2SO4 1.0 66 1.00 Na2SO4 0.7 50 1.43 K2SO4 0.7 61 1.43 Al2(SO4)3 1.0 57 1.00 MgSO4 1.0 60 1.00 KAl(SO4)2 0.9 58 1.11 クエン酸カリウム 0.8 38 1.25 ──────────────────────────────────
【0014】表1に示した、PVA水溶液からPVAを
凝析させるのに必要な各種塩類の最低濃度から明らかな
ように、使用するポリビニルアルコールにこれら塩類を
或る量以上の量添加混合した場合には、通常の使用する
環境においては、ポリビニルアルコール組成物は水に溶
解することはない。各種塩類の添加混合可能な量は、そ
れら組成物が要求される物性値によって左右されるが、
ポリビニルアルコール100 重量部に対し、5〜60重量部
の範囲が一般的である。フィルムは又はシートのように
厚さの薄い素材においては、引っ張り強度の問題もある
ので、添加量は比較的小さい値、即ち、ポリビニルアル
コール 100重量部に対し、10重量部に近く、箱、ボトル
等のように強度を与えることのできる構造を有するもの
では、大きい値、即ち、ポリビニルアルコール 100重量
部に対し、50重量部近くとることが可能である。
凝析させるのに必要な各種塩類の最低濃度から明らかな
ように、使用するポリビニルアルコールにこれら塩類を
或る量以上の量添加混合した場合には、通常の使用する
環境においては、ポリビニルアルコール組成物は水に溶
解することはない。各種塩類の添加混合可能な量は、そ
れら組成物が要求される物性値によって左右されるが、
ポリビニルアルコール100 重量部に対し、5〜60重量部
の範囲が一般的である。フィルムは又はシートのように
厚さの薄い素材においては、引っ張り強度の問題もある
ので、添加量は比較的小さい値、即ち、ポリビニルアル
コール 100重量部に対し、10重量部に近く、箱、ボトル
等のように強度を与えることのできる構造を有するもの
では、大きい値、即ち、ポリビニルアルコール 100重量
部に対し、50重量部近くとることが可能である。
【0015】ポリビニルアルコールは親水性が非常に大
きく、従って吸湿性に富むので、本発明のポリマー組成
物に撥水性を与えて、比較的少量の水との共存において
は、水に対して不溶性の向上が可能となるようにするた
め、脂肪酸アルカリ金属塩、例えばステアリン酸ナトリ
ウム、ラウリン酸ナトリウム及びパルミチン酸ナトリウ
ム等を添加するのが好ましい。これらの脂肪酸アルカリ
金属塩はポリビニルアルコール 100重量部に対し、1〜
10重量部配合するのが好ましい。
きく、従って吸湿性に富むので、本発明のポリマー組成
物に撥水性を与えて、比較的少量の水との共存において
は、水に対して不溶性の向上が可能となるようにするた
め、脂肪酸アルカリ金属塩、例えばステアリン酸ナトリ
ウム、ラウリン酸ナトリウム及びパルミチン酸ナトリウ
ム等を添加するのが好ましい。これらの脂肪酸アルカリ
金属塩はポリビニルアルコール 100重量部に対し、1〜
10重量部配合するのが好ましい。
【0016】
【作用】本発明によれば、ポリマー組成物を水崩壊性熱
可塑性ポリビニルアルコールに一定量の電解質微粉末を
配合することによってかかるポリマー組成物から成形し
た成形品は使用時には水に崩壊することなく、多量の水
を共存させて電解質の凝析最低濃度未満の濃度にするこ
とによってポリマー組成物が水に崩壊するようになる。
可塑性ポリビニルアルコールに一定量の電解質微粉末を
配合することによってかかるポリマー組成物から成形し
た成形品は使用時には水に崩壊することなく、多量の水
を共存させて電解質の凝析最低濃度未満の濃度にするこ
とによってポリマー組成物が水に崩壊するようになる。
【0017】
【実施例】次に実施例で本発明を具体的に説明するが、
本発明をこれらの実施例に限定するものでないことはい
うまでもない。
本発明をこれらの実施例に限定するものでないことはい
うまでもない。
【0018】実施例1 齢化度88%及び平均重合度 1,500のポリビニルアルコー
ル 100重量部に、平均分子量20,000のポリエチレングリ
コール9重量部を添加混合して、温度 130〜 150℃で熱
可塑性となる水崩壊性ポリビニルアルコールを得た。次
に硫酸ナトリウム10重量部を添加混合した。このように
して得られたポリビニルアルコール組成物を厚さ約50ミ
クロンのフィルムに加工した。このフィルムは、RH90%
以上の湿度を有する環境においても殆ど変化はせず、但
し、上記配合において硫酸ナトリウムを含有しないポリ
ビニルアルコールのフィルムは、このRH90%以上の湿度
においては、長時間の保存でフィルム表面が湿気を帯び
る。
ル 100重量部に、平均分子量20,000のポリエチレングリ
コール9重量部を添加混合して、温度 130〜 150℃で熱
可塑性となる水崩壊性ポリビニルアルコールを得た。次
に硫酸ナトリウム10重量部を添加混合した。このように
して得られたポリビニルアルコール組成物を厚さ約50ミ
クロンのフィルムに加工した。このフィルムは、RH90%
以上の湿度を有する環境においても殆ど変化はせず、但
し、上記配合において硫酸ナトリウムを含有しないポリ
ビニルアルコールのフィルムは、このRH90%以上の湿度
においては、長時間の保存でフィルム表面が湿気を帯び
る。
【0019】本実施例のフィルム 100grを温度25℃の水
1,000ml中に浸漬したところ(この系における硫酸ナト
リウム濃度は8gr/リットルとなり、この値は凝析に必
要な最低濃度50gr/リットルより遙かに小さい)、系は
短時間(15分以内)の間に水溶液となり、本発明の目的
である使用後にそのフィルム形状を消失して水溶液とな
り、以後、微生物による分解が進行することができるよ
うになった。
1,000ml中に浸漬したところ(この系における硫酸ナト
リウム濃度は8gr/リットルとなり、この値は凝析に必
要な最低濃度50gr/リットルより遙かに小さい)、系は
短時間(15分以内)の間に水溶液となり、本発明の目的
である使用後にそのフィルム形状を消失して水溶液とな
り、以後、微生物による分解が進行することができるよ
うになった。
【0020】上記のポリマー組成物に対し、2重量%の
ステアリン酸ナトリウムを添加したものは、少量の水に
対しては優れた撥水性を示し、使用時の耐久性を一層向
上させることが明らかとなった。
ステアリン酸ナトリウムを添加したものは、少量の水に
対しては優れた撥水性を示し、使用時の耐久性を一層向
上させることが明らかとなった。
【0021】実施例2 齢化度80%及び平均重合度 500のポリビニルアルコール
100重量部に平均分子量 400のポリエチレングリコール
5重量部を添加混合し、温度 130〜 150℃で熱可塑性を
有する水溶性ポリビニルアルコールを得た。この水溶液
を市販のレイヨン不織布に含浸させ、20重量%のポリビ
ニルアルコールを吸収させた。またこのポリビニルアル
コール含浸レイヨン不織布を、硫酸ナトリウム70gr/リ
ットル水溶液に浸漬した。
100重量部に平均分子量 400のポリエチレングリコール
5重量部を添加混合し、温度 130〜 150℃で熱可塑性を
有する水溶性ポリビニルアルコールを得た。この水溶液
を市販のレイヨン不織布に含浸させ、20重量%のポリビ
ニルアルコールを吸収させた。またこのポリビニルアル
コール含浸レイヨン不織布を、硫酸ナトリウム70gr/リ
ットル水溶液に浸漬した。
【0022】このようにして得られた2種類の不織布を
3cm×10cm(厚さ: 0.3mm)の短冊型に調製し、水を含
浸させて湿った状態で引っ張り強度を測定した。硫酸ナ
トリウムを含有したものは、2kg/30cm2 以上の値を示
したが、硫酸ナトリウムを含有しないものは、 500gr/
30cm2 で切断した。この実験から、硫酸ナトリウムがポ
リビニルアルコールを凝析させて、湿潤状態においても
不織布の強度を増加させていることが明らかである。更
に同じ試験片を温度25℃の水 500ml中に浸漬すると、容
易に水解して小片に崩壊した。このように、本発明で得
られるポリビニルアルコール組成物を含有する不織布
は、通常の環境においては湿った状態においても大きい
引っ張り強度を有し、過剰の水の存在で容易に崩壊する
ことが認められた。このように、かかる不織布を用いて
「紙おむつ」や「生理帯」を調製した場合には、使用時
においては充分な強度を保ち、使用後は水洗トイレット
にそのまま流すことの可能な商品を供給することができ
る。
3cm×10cm(厚さ: 0.3mm)の短冊型に調製し、水を含
浸させて湿った状態で引っ張り強度を測定した。硫酸ナ
トリウムを含有したものは、2kg/30cm2 以上の値を示
したが、硫酸ナトリウムを含有しないものは、 500gr/
30cm2 で切断した。この実験から、硫酸ナトリウムがポ
リビニルアルコールを凝析させて、湿潤状態においても
不織布の強度を増加させていることが明らかである。更
に同じ試験片を温度25℃の水 500ml中に浸漬すると、容
易に水解して小片に崩壊した。このように、本発明で得
られるポリビニルアルコール組成物を含有する不織布
は、通常の環境においては湿った状態においても大きい
引っ張り強度を有し、過剰の水の存在で容易に崩壊する
ことが認められた。このように、かかる不織布を用いて
「紙おむつ」や「生理帯」を調製した場合には、使用時
においては充分な強度を保ち、使用後は水洗トイレット
にそのまま流すことの可能な商品を供給することができ
る。
【0023】前記ポリマー組成物に対し、更に2重量%
のパルミチン酸ナトリウムを添加したものは、少量の水
に対しては優れた撥水性を示して使用時の耐久性を一層
向上させると共に、乾燥した感触を与えることを確認し
た。
のパルミチン酸ナトリウムを添加したものは、少量の水
に対しては優れた撥水性を示して使用時の耐久性を一層
向上させると共に、乾燥した感触を与えることを確認し
た。
【0024】実施例3 実施例1において、硫酸ナトリウムの代わりに同重量の
クエン酸カリウムを添加混合したポリビニルアルコール
組成物で、容積 300mlの清涼飲料水用ボトルをブロー・
モールディング法によって調製した。ここに得られた容
器に水 300mlを入れて、3カ月間、室温にて保存し、水
中に溶解したPVAとクエン酸カリウムの分析を行っ
た。得られた結果は以下の通りであった。
クエン酸カリウムを添加混合したポリビニルアルコール
組成物で、容積 300mlの清涼飲料水用ボトルをブロー・
モールディング法によって調製した。ここに得られた容
器に水 300mlを入れて、3カ月間、室温にて保存し、水
中に溶解したPVAとクエン酸カリウムの分析を行っ
た。得られた結果は以下の通りであった。
【0025】 ──────────────────── 分析値(%) PVA 0 クエン酸カリウム 0.01 ────────────────────
【0026】このようにポリビニルアルコール組成物か
らは、水中に殆ど溶出しないことが認められた。しかも
この容器は、1,000ml の水中で容易に水解するので、廃
棄の問題解決に大きな効果を示すものである。
らは、水中に殆ど溶出しないことが認められた。しかも
この容器は、1,000ml の水中で容易に水解するので、廃
棄の問題解決に大きな効果を示すものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 71:02)
Claims (3)
- 【請求項1】 水崩壊性熱可塑性ポリビニルアルコール
100重量部と電解質微粉末5〜60重量部とを含んでな
る、前記電解質の最低凝析濃度以上の濃度においては共
存する水に対して崩壊せず、最低凝析濃度未満の濃度に
おいては共存する水に崩壊する機能を有する水崩壊性ポ
リマー組成物。 - 【請求項2】 水崩壊性熱可塑性ポリビニルアルコール
100重量部に対して脂肪酸アルカリ金属塩1〜10重量部
を更に含む請求項1に記載の水崩壊性ポリマー組成物。 - 【請求項3】 水崩壊性熱可塑性ポリビニルアルコール
100重量部に対して平均分子量 400〜20,000のポリエチ
レン・グリコール1〜20重量部を更に含む請求項1又は
2に記載の水崩壊性ポリマー組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20075991A JPH0892453A (ja) | 1991-08-09 | 1991-08-09 | 水崩壊性ポリマー組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20075991A JPH0892453A (ja) | 1991-08-09 | 1991-08-09 | 水崩壊性ポリマー組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0892453A true JPH0892453A (ja) | 1996-04-09 |
Family
ID=16429706
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP20075991A Pending JPH0892453A (ja) | 1991-08-09 | 1991-08-09 | 水崩壊性ポリマー組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0892453A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2021132207A1 (ja) * | 2019-12-24 | 2021-07-01 | 株式会社クラレ | ポリビニルアルコールフィルム及びそれを用いた偏光フィルムの製造方法 |
-
1991
- 1991-08-09 JP JP20075991A patent/JPH0892453A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2021132207A1 (ja) * | 2019-12-24 | 2021-07-01 | 株式会社クラレ | ポリビニルアルコールフィルム及びそれを用いた偏光フィルムの製造方法 |
| JPWO2021132207A1 (ja) * | 2019-12-24 | 2021-07-01 | ||
| TWI837448B (zh) * | 2019-12-24 | 2024-04-01 | 日商可樂麗股份有限公司 | 聚乙烯醇薄膜及使用其之偏光薄膜之製造方法 |
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