JPH0892626A - 精錬設備の出鋼装置 - Google Patents

精錬設備の出鋼装置

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JPH0892626A
JPH0892626A JP23340894A JP23340894A JPH0892626A JP H0892626 A JPH0892626 A JP H0892626A JP 23340894 A JP23340894 A JP 23340894A JP 23340894 A JP23340894 A JP 23340894A JP H0892626 A JPH0892626 A JP H0892626A
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JP
Japan
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furnace
tapping
molten steel
inclination
slag
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JP23340894A
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Inventor
Keisuke Fujisaki
崎 敬 介 藤
Kyoji Okumura
村 恭 司 奥
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 転炉からの出鋼の際に、スラグが溶鋼中に混
入するのを防止する。 【構成】 炉体1の周壁に沿うように、出鋼口1aから
炉底1cの間にリニアモ−タを設置し、出鋼時に炉底1
cから出鋼口1aに向かう方向の移動磁界を発生する。
溶鋼9中に流動A1,A2が生じ、スラグ8中には流動
が生じない。また溶鋼9中に盛上り4aが生じるので、
出鋼開始時や出鋼終了時でも、溶鋼9だけを出鋼口1a
から流出させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば高炉設備,転炉
設備,予備処理設備,二次精錬設備等の精錬設備の出鋼
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば転炉のような精錬設備において
は、精錬が終了すると、炉を傾けて炉内の溶鋼を溶鋼取
鍋に移し、受鋼台車により溶鋼取鍋を次の工程に送る。
この種の出鋼に関しては、次のような従来技術が公知で
ある。
【0003】転炉の出鋼口の周囲に電磁撹拌設備を設置
して、出鋼流を撹拌する。
【0004】転炉の出鋼口の周囲にリニアコイルを設置
して、出鋼流を制動する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、精錬が終了
した転炉の内部には、スラグと溶鋼とが互いに上下に分
離した状態で存在する。また、出鋼時に転炉から溶鋼取
鍋に移す必要があるのは溶鋼だけであり、溶鋼とスラグ
は分離しなければならない。しかしながら、出鋼を開始
するために転炉を傾けると、溶鋼だけでなくスラグも一
時的に出鋼口に流れ出す。また、出鋼完了時が近づく
と、転炉内の溶鋼量が少なくなるため、再びスラグが出
鋼口に流れ出す。従って、溶鋼取鍋に溶鋼だけを出鋼す
ることは困難である。また、出鋼口の近傍で撹拌を実施
すると、溶鋼とスラグとが混合されるため、それらの再
分離が難しくなる。
【0006】本発明は、出鋼の際に溶鋼中に混入するス
ラグ等の不純物の量を低減することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の精錬設備の出鋼装置は、内部に溶鋼とスラ
グが保持される炉(1)と該炉の傾きを調整する姿勢調
整機構(2)を含む精錬設備;前記炉の出鋼口(1a)
よりも炉底側の炉腹部外周壁に沿って、炉の高さ方向に
向かって並べられた複数の電気コイルを含む励磁手段
(3);該励磁手段を制御して炉底側から出鋼口に向か
う方向の移動磁界を生成し、出鋼口の近傍に溶鋼の盛上
り(4a)を形成する、励磁制御手段(5);及び、前
記炉の傾き(θ)を調整して出鋼口からの溶鋼の流出を
制御する、出鋼制御手段(6);を備える。
【0008】また請求項2においては、前記出鋼制御手
段は、出鋼開始指示に応答して、炉内のスラグ上面位置
が出鋼口に近づくまで炉の傾きを調整した後、前記励磁
制御手段に前記移動磁界の生成を指示し、出鋼口からの
溶鋼の流出を検出した後、検出される出鋼流量に応じて
前記炉の傾きを調整する手段(S22〜S26)を含
む。
【0009】また請求項3においては、前記出鋼制御手
段は、出鋼開始指示に応答して、炉内のスラグ上面位置
が出鋼口に近づくまで炉の傾きを調整した後、前記励磁
制御手段に前記移動磁界の生成を指示し、出鋼口からの
溶鋼の流出を検出した後、検出される出鋼流量に応じて
前記移動磁界の強さを調整する手段(S82〜S86)
を含む。
【0010】また請求項4では、前記炉の炉腹部外周壁
に沿って、炉と励磁手段との間に、磁性体でなる板状部
材(7)が設置される。
【0011】なお上記括弧内に示した記号は、後述する
実施例中の対応する要素の符号を参考までに示したもの
であるが、本発明の各構成要素は実施例中の具体的な要
素のみに限定されるものではない。
【0012】
【作用】本発明においては、炉(1)に設置された励磁
手段(3)が、炉の出鋼口(1a)よりも炉底側の炉腹
部外周壁に沿って、炉の高さ方向に向かって並べられた
複数の電気コイルを含んでいる。また励磁制御手段
(5)は、励磁手段を制御して炉底側から出鋼口に向か
う方向の移動磁界を生成し、出鋼口の近傍に溶鋼の盛上
り(4a)を形成する。更に、出鋼制御手段(6)は、
前記炉の傾き(θ)を調整して出鋼口からの溶鋼の流出
を制御する。
【0013】精錬が完了した炉の内部には、溶鋼とスラ
グが上下に分離して存在している。即ち、Si,Mn,
Pなどの化合物でなるスラグは比重が1〜2程度であ
り、溶鋼の比重は約7であるため、図3に示すように、
溶鋼は下に沈み、その上にスラグが浮いている。そし
て、励磁手段を付勢すると、複数の電気コイルによっ
て、炉底側から出鋼口に向かう方向の移動磁界が炉の炉
腹部外周壁近傍に生じる。ところで、溶鋼は導電体であ
るため、前記移動磁界が生じると、その近傍の溶鋼中に
渦電流が流れる。そしてこの渦電流と移動磁界との相互
作用によって溶鋼中に流動が生じる。一方、スラグは絶
縁体であるため、スラグ中には流動は生じない。また、
溶鋼中に生じる流動は、炉底側から出鋼口に向かう方向
に流れる。このため、溶鋼中の流動によって、図4に示
すように炉の出鋼口の近傍に溶鋼の盛上り(4a)が形
成される。そして、移動磁界が充分に強い時には、溶鋼
の盛上りの頂部の位置はスラグの上面よりも高くなる。
その状態で炉の傾きを大きくするか、あるいは移動磁界
の強さを増大させれば、溶鋼の頂部の位置が出鋼口より
も高くなるので、溶鋼が出鋼口から流出する。しかもこ
の時のスラグの上面位置は出鋼口よりも低く維持できる
ので、出鋼口から溶鋼だけを流出させることが可能にな
る。従って、出鋼の際に溶鋼中に混入するスラグ等の不
純物の量を低減することができる。
【0014】請求項2においては、出鋼開始指示がある
と、炉内のスラグ上面位置が出鋼口に近づくまで炉の傾
きを調整した後、前記励磁制御手段に前記移動磁界の生
成を指示し、出鋼口からの溶鋼の流出を検出した後、検
出される出鋼流量に応じて炉の傾きを調整する。即ち、
出鋼が開始された後は、炉の傾きの調整によって出鋼流
量をその目標値に維持する。
【0015】また請求項3においては、出鋼開始指示が
あると、炉内のスラグ上面位置が出鋼口に近づくまで炉
の傾きを調整した後、前記励磁制御手段に前記移動磁界
の生成を指示し、出鋼口からの溶鋼の流出を検出した
後、検出される出鋼流量に応じて前記移動磁界の強さを
調整する。即ち、出鋼が開始された後は、移動磁界の強
さの調整によって、溶鋼中の流動の大きさを調整し、出
鋼流量をその目標値に維持する。なお、移動磁界の強さ
の調整だけでは全ての溶鋼を出鋼できない場合には、炉
の傾きの調整を併用すればよい。
【0016】請求項4では、前記炉の炉腹部外周壁に沿
って、炉と励磁手段との間に、磁性体でなる板状部材
(7)が設置されるので、炉の炉腹部外周壁に沿って磁
路を形成し、溶鋼中に安定した流動を形成することがで
きる。
【0017】
【実施例】本発明を実施する転炉の構造の一例を図1に
示す。図1を参照して説明する。炉体1は、横断面が円
形の壷状に形成されており、周壁などの大部分が耐火物
で構成されている。炉体1の内部は空洞になっており、
頂部には開口1bが形成され、炉腹部には比較的小さな
開口である出鋼口1aが形成されている。1cが炉底で
ある。炉体1は、その中央部を囲むトラニオンリング1
1と一体に構成されている。トラニオンリング11の軸
12は、傾動装置2の軸受けに回動自在に支持されてい
る。また、軸12に嵌合した歯車13は、減速機14を
介して電気モ−タ15の駆動軸と連結されている。従っ
て、電気モ−タ15を駆動することにより、軸12を中
心としてトラニオンリング11を回転し、炉体1を傾け
ることができる。
【0018】精錬処理前の溶鋼は、図1に示すように炉
体1が傾いていない状態で、上方に設置される図示しな
い設備により頂部の開口1bを介して、炉体1内に注入
され、精錬される。精錬によって処理前の溶鋼中に含ま
れる不純物、即ちC,Si,Mn,P,S等が分離され
る。分離された不純物の一部分はガスとして炉体1外に
放出され、残りの不純物(Si,Mn,Pなどの化合
物)はスラグ8として炉体1内に残る。スラグ8は比重
が1〜2程度であり、不純物と分離された溶鋼9は比重
が約7であるため、図3に示すように、溶鋼9は炉体1
内の下方に沈み、その上方にスラグ8が浮いた状態にな
る。
【0019】精錬が完了して出鋼作業に移る時には、図
3に示すように、炉体1の下方に溶鋼取鍋16を配置す
る。そして、炉体1を傾ければ、出鋼口1aの位置が低
くなるので、溶鋼9が出鋼口1aから流出して溶鋼取鍋
16に移る。溶鋼取鍋16は、受鋼台車17上に支持さ
れているので、レ−ル18に沿って移動させることがで
きる。なお、受鋼台車17と溶鋼取鍋16の間には、出
鋼重量を検出するためのロ−ドセル19が設置されてい
る。
【0020】ところで、スラグ8が溶鋼9より上に位置
するので、図3に示す状態から単純に炉体1の傾きを少
しずつ大きくしていくと、まず上側のスラグ8の一部が
出鋼口1aから流出し、更に傾きを大きくすると、下側
の溶鋼9が出鋼口1aから流出する。従って、溶鋼取鍋
16の中の溶鋼9にスラグ8が混入してしまう。このよ
うな不具合を回避するために、図3に示すように、炉体
1の炉腹部の外周面に沿って、出鋼口1aと炉底1cと
の間にリニアモ−タ3が設置してある。
【0021】図3のリニアモ−タ3の部分を拡大した図
を図5に示す。図5を参照して説明する。リニアモ−タ
3のコア(鉄心)31は、炉体1の炉壁に沿うように配
置してあり、上下方向(炉体の炉底から炉頂に向かう方
向)に等間隔に形成された24個のスロットを有してい
る。各々のスロットには電気コイル32が設置されてい
る。24個の電気コイル32は、互いに隣接する4つず
つが互いに直列に接続され6つのグル−プを形成してい
る。これらの電気コイル32には、3相交流電力U,
V,Wが供給される。6つのグル−プに供給される電力
の位相は、下から順に+U,−V,+W,−U,+V,
−Wであり、互いに60度の位相差を有している。従っ
てリニアモ−タ3の電気コイルに電力を供給すると、図
7に示すように、炉体1の炉壁に沿って、炉底側から出
鋼口1aに向かう方向の移動磁界が形成される。
【0022】炉体1の横断面を図6に示す。図6を参照
すると、コア31は、炉体の周壁に沿うように円弧状に
形成されている。また、炉体1のリニアモ−タ3と対向
する外周面には、ステンレス製の薄板7が装着されてい
る。薄板7は強磁性体であるため、それによってリニア
モ−タ3の磁路が形成される。即ち、炉体の周壁に沿う
ようにリニアモ−タ3の磁路が形成される。
【0023】リニアモ−タ3の電気コイルに電力を供給
すると、図7に示すような移動磁界が発生するので、図
4に示すように、溶鋼9のリニアモ−タ3に近い部分で
は、炉底側から出鋼口1aに向かう方向の流動A1が生
じ、溶鋼9のリニアモ−タ3から離れた部分では、出鋼
口1aから炉底側に向かう方向の流動A2が生じる。し
かしスラグ8には流動は生じない。このような流動A
1,A2によって、出鋼口1aの近傍では、溶鋼9に盛
上り4aが生じる。リニアモ−タ3の駆動力が充分に大
きい場合には、盛上り4aの部分の高さが、スラグ8の
上面よりも高くなる。従って、溶鋼9中の盛上り4aに
よって、スラグ8は出鋼口1aから遮蔽されることにな
るので、炉体1の傾きを大きくしても、スラグ8が出鋼
口1aから流出することがなく、溶鋼9だけを出鋼する
ことが可能になる。
【0024】図1に示す転炉設備の出鋼を制御する電気
回路の構成を図9に示す。図9を参照して説明する。制
御ユニット6は、マイクロコンピュ−タなどで構成され
ており、転炉からの出鋼の際に、電気モ−タ15及びリ
ニアモ−タ3の制御を実施する。制御ユニット6には、
プロセスコンピュ−タPCから、出鋼指示と炉体1内の
溶鋼総重量の情報が入力される。テ−ブルTBLは、制
御ユニット6が使用する各種パラメ−タの値を保持して
いる。例えば、出鋼が開始される時の炉体1の傾きなど
の条件は炉体1内の溶鋼総重量に応じて変化するので、
このようなパラメ−タの値を溶鋼総重量毎に全てテ−ブ
ルTBLが保持している。
【0025】ポテンショメ−タPMは、炉体1を支持す
る軸12に連結されており、炉体1の傾きθを検出す
る。なおこの例では、図1及び図3に示すように炉頂の
開口1bが上を向いた状態の傾きθを0度に定めてい
る。ポテンショメ−タPMが出力する信号は、A/D変
換器AD1を介して制御ユニット6に入力される。ロ−
ドセル19は、図3に示すように溶鋼取鍋16の下方に
配置されており、その重量を検出する。ロ−ドセル19
が検出した重量から溶鋼取鍋16の自重を差し引くこと
により、溶鋼取鍋16内の溶鋼重量、即ちそれまでの出
鋼重量を求めることができる。また出鋼流量は、単位時
間あたりの出鋼重量の変化として求められる。ロ−ドセ
ル19が出力する信号は、A/D変換器AD2を介して
制御ユニット6に入力される。
【0026】軸12を回転駆動する電気モ−タ15は、
モ−タドライバDRVを介して制御ユニット6と接続さ
れている。また、リニアモ−タ3に電力を供給する三相
交流電源5に制御ユニット6が接続されている。制御ユ
ニット6は、モ−タドライバDRVに対しては駆動のオ
ン/オフを示す信号と、モ−タの回転方向を示す信号を
出力する。また三相交流電源5に対しては、電力供給の
オン/オフを示す信号と、リニアモ−タ3に流す電流値
を決定する信号を出力する。
【0027】図9の三相交流電源5の構成を図12に示
す。図12を参照して説明する。3相電源21から供給
される交流電力は、サイリスタブリッジ22によって整
流され、インダクタ25及びコンデンサ26によって平
滑される。従って、コンデンサ26の端子間には直流電
圧が現われる。コンデンサ26の端子間に現われる電圧
は、サイリスタブリッジ22がトリガされる位相に応じ
て変化する。位相角算出器24に印加される電圧指令値
Vdcは、制御ユニット6からの信号であり、コンデンサ
26の端子間に現われる直流電圧を調整し、リニアモ−
タ3の電気コイルに流す電流を調整するのに利用され
る。位相角算出器24は、電圧指令値Vdcに対応するト
リガ位相角αを算出する。ゲ−トドライバ23は、位相
角算出器24が出力するトリガ位相角αでサイリスタブ
リッジ22の各々のサイリスタをトリガするように、そ
れぞれのゲ−ト端子に印加するトリガ信号を生成する。
即ち、各々のサイリスタがスイッチングする交流波形の
ゼロクロス点をそれぞれ検出し、ゼロクロス点を検出し
てから位相角αに相当する時間が経過した時に、トリガ
信号を生成する。
【0028】トランジスタブリッジ27は、コンデンサ
26の端子間に現われる直流電圧をスイッチングし、三
相交流電圧U,V,Wを生成する。トランジスタブリッ
ジ27のスイッチングを制御する信号は、比較器29に
よって生成され、ゲ−トドライバ28を介して各トラン
ジスタのベ−ス端子に印加される。比較器29の入力端
子には、信号発生器SGの出力と三角波発生器30の出
力が接続されている。信号発生器SGは、周波数が2H
zの正弦波の三相交流電圧U1,V1,W1を出力す
る。U1とV1およびV1とW1は、それぞれ120度
の位相差を有している。また三角波発生器30は、繰り
返し周波数が3KHzの三角波信号を出力する。比較器
29は、6個のアナログ比較器を内蔵しており、三相交
流電圧U1,V1,W1の正の半波及び負の半波の電圧
を、それぞれ独立したアナログ比較器で三角波発生器3
0が出力する三角波の電圧と比較し、それらの比較結果
を6つの二値信号として出力する。これらの二値信号
が、ゲ−トドライバ28を介して、トランジスタブリッ
ジ27に印加され、トランジスタブリッジ27の出力に
三相交流電圧U,V,Wが現われる。
【0029】なお図示しないが、3相交流電源21とサ
イリスタブリッジ22との間にはリレ−が介挿されてお
り、制御ユニット6が出力するオン/オフ信号によりリ
レ−をスイッチングし、リニアモ−タ3に対する電力の
供給をオン/オフすることができる。
【0030】制御ユニット6の出鋼に関する動作の概略
を図2に示し、出鋼時の実施例の装置の状態の変化を図
10に示す。図2を参照して制御ユニット6の動作を説
明する。最初のステップS21では、各部の初期化を実
施する。例えば、電気モ−タ15の駆動を停止し、リニ
アモ−タ3に対する通電も停止する。また、プロセスコ
ンピュ−タPCから溶鋼総重量の情報を入力し、それに
対応する各種パラメ−タの値をテ−ブルTBLから入力
する。
【0031】ステップS22では、転炉での精錬が完了
し、プロセスコンピュ−タPCから出鋼開始指示が入力
されるまで待機する。出鋼開始指示が入力されると、次
のステップS23に進む。
【0032】ステップS23では、出鋼口1aの位置が
低くなる方向(図3,図4の反時計回り)に炉体1を回
転させるように、電気モ−タ15を駆動する。そして、
ポテンショメ−タPMにより炉体の傾きθを検出する。
検出した傾きθを定数θ1(予めTBLから入力し決定
したパラメ−タ)と比較し、両者が一致しなければ電気
モ−タ15の駆動を継続する。即ち、炉体1を傾きθが
0度の状態から傾きθがθ1になるまで傾ける。
【0033】ステップS23でθ=θ1になると、次に
ステップS24に進み、電気モ−タ15の駆動を停止す
る。この状態では、図4に示すように、溶鋼9の上面の
位置もスラグ8の上面の位置も、出鋼口1aの下端より
も下方に位置しているので、溶鋼9もスラグ8も出鋼口
1aから流れ出さない。
【0034】続くステップS25では、リニアモ−タ3
の電気コイルに所定の電流を流す。これにより、リニア
モ−タ3が発生する移動磁界によって、溶鋼9中に流動
A1,A2が生じ、リニアモ−タ3に近い部分では溶鋼
9の上面に盛上り4aが形成される。ステップS25で
は、盛上り4aの頂部の位置が、スラグ8の上面よりも
高くなるようにリニアモ−タ3の電流値を設定してい
る。従って、スラグ8と出鋼口1aとの間が、溶鋼9の
盛上り4aによって遮蔽されるので、スラグ8が出鋼口
1aから流出するのが防止される。また、盛上り4aの
頂部の位置が出鋼口1aの下端よりも高くなるようにリ
ニアモ−タ3の電流値を設定している。このため、盛上
り4aの部分から出鋼口1aに向かって溶鋼9の流出が
生じる。即ち、出鋼が開始される。
【0035】次のステップS26では、まずロ−ドセル
19によって検出される出鋼重量の単位時間あたりの変
化から、出鋼流量Qを求める。また、ポテンショメ−タ
PMにより炉体の傾きθを検出する。そして、出鋼流量
Qをその目標値Qxにするのに必要な炉の傾きθxを求
め、炉の傾きがθxになるように、電気モ−タ15を駆
動する。つまり、出鋼流量Qをその目標値Qxに維持す
るように、炉の傾きを自動的に調整する。例えば、出鋼
の進行に伴なって炉体1内の溶鋼量が減少すると、溶鋼
9の液面が低下して流量が減少するので、溶鋼9の液面
を高くするために炉の傾きθを増大させ、流量Qを一定
に維持する。
【0036】炉体1内の溶鋼9の残量がある程度まで減
少すると、流量Qの減少が著しくなり、炉の傾きθを調
整してもQを一定に維持できなくなる。そこで、ステッ
プS26では傾きθを定数θ2(予めTBLから入力し
決定したパラメ−タ)と比較し、θ=θ2になると次の
ステップS27に進む。
【0037】ステップS27では、炉体1の傾きθが大
きくなる方向に電気モ−タ15を一定の速度で駆動す
る。また、ロ−ドセル19が検出した出鋼重量Wを入力
し、Wを定数WT(予めTBLから入力し決定したパラ
メ−タ)と比較する。炉体1内の溶鋼9の残量が非常に
少なくなると、W=WTになり、ステップS27からS
28に進む。なお、定数WTは、出鋼開始前の炉体1内
の溶鋼9の重量よりも僅かに小さい値である。
【0038】ステップS28では、傾きθが小さくなる
方向(図3の時計回り方向)に炉体1を回転するよう
に、電気モ−タ15を逆転駆動する。また、ポテンショ
メ−タPMにより炉体の傾きθを検出して、θを定数θ
3(予めTBLから入力し決定したパラメ−タ)と比較
する。そして、θ=θ3になると次のステップS29に
進み、リニアモ−タ3の通電を停止する。この例では、
炉体1内に残ったスラグ8の上面位置が、出鋼口1aの
下端よりも低くなった状態での炉体1の傾きをθ3とし
て定めている。従って、ステップS29でリニアモ−タ
3の通電を停止すると、溶鋼中の盛上り4aが消失して
溶鋼9の出鋼口1aからの流出が停止するが、その時に
スラグ8が出鋼口1aから流出することはない。つま
り、出鋼を終了する時にも、スラグ8が溶鋼取鍋16中
の溶鋼に混入するのを防止できる。
【0039】次のステップS2Aでは、更に、傾きθが
小さくなる方向に炉体1を回転するように、電気モ−タ
15を逆転駆動する。また、ポテンショメ−タPMによ
り炉体の傾きθを検出して、θが0になるまで傾きを調
整する。傾きθが0になると、ステップS2Bで電気モ
−タ15の駆動を停止する。
【0040】変形実施例における制御ユニット6の動作
を図8に示し、この装置の出鋼時の状態変化を図11に
示す。図8を参照して制御ユニット6の動作を説明す
る。ステップS81〜S85は、前記実施例のステップ
S21〜S25と同様である。即ち、最初のステップS
81では、各部の初期化を実施し、次のステップS82
では、プロセスコンピュ−タPCから出鋼開始指示が入
力されるまで待機し、次のステップS83では、炉体1
を傾きθが0度の状態から傾きθがθ1になるまで傾け
る。更にステップS84では電気モ−タ15の駆動を停
止し、続くステップS85では、リニアモ−タ3の電気
コイルに所定の電流を流す。
【0041】ステップS85を実行すると、リニアモ−
タ3が発生する移動磁界によって、溶鋼9中に流動A
1,A2が生じ、リニアモ−タ3に近い部分では溶鋼9
の上面に盛上り4aが形成される。ステップS85で
は、盛上り4aの頂部の位置が、スラグ8の上面よりも
高くなるようにリニアモ−タ3の電流値を設定してい
る。従って、スラグ8と出鋼口1aとの間が、溶鋼9の
盛上り4aによって遮蔽されるので、スラグ8が出鋼口
1aから流出するのが防止される。また、盛上り4aの
頂部の位置が出鋼口1aの下端よりも高くなるようにリ
ニアモ−タ3の電流値を設定している。このため、盛上
り4aの部分から出鋼口1aに向かって溶鋼9の流出が
生じる。即ち、出鋼が開始される。
【0042】次のステップS86では、まずロ−ドセル
19によって検出される出鋼重量の単位時間あたりの変
化から、出鋼流量Qを求める。そして、出鋼流量Qをそ
の目標値Qxにするのに必要なリニアモ−タ3の電流値
を求め、その電流値に相当する情報を三相交流電源5に
出力する。つまり、出鋼流量Qをその目標値Qxに維持
するように、リニアモ−タ3の電流値を自動的に調整す
る。例えば、出鋼口1aからの溶鋼9の流出に伴なっ
て、炉体1内の溶鋼量が減少し液面が低下するので、盛
上り4a部分の出鋼口1aに対する高さも低下するが、
リニアモ−タ3の電流値を増大させれば、盛上り4aが
大きくなるので、出鋼流量Qが低下しないように補償す
ることができる。
【0043】但し、リニアモ−タ3の電流値制御だけで
は、炉体1内の全ての溶鋼を出鋼するのは難しいので、
この実施例では、炉体1の傾きθの調整も併用して出鋼
流量の制御を実施している。即ち、ステップS86で
は、ロ−ドセル19により出鋼重量Wを検出し、この重
量Wを定数Wn(Wn=W1,W2,W3,W4)と比
較し、WがWnのいずれかと一致した時には次のステッ
プS87に進む。
【0044】ステップS87では、炉体の傾きの目標値
θxを修正して、炉体の傾きθがθxと一致するまで、
傾きが大きくなる方向に、電気モ−タ15を駆動する。
即ち、炉体の傾きを大きくする。そして、ポテンショメ
−タPMにより炉体の傾きθを検出し、傾きθを定数θ
2と比較する。θ<θ2であれば、再びステップS86
に戻り、出鋼流量Qが一定になるように制御する。θ=
θ2になると、次にステップS88に進む。
【0045】なおステップS86,S87では、スラグ
8の上面の位置が出鋼口1aの下端よりも低く維持され
るように、傾きθを調整している。従って、スラグ8が
出鋼口1aから流出するのが防止される。
【0046】ステップS88〜S8Cは前記実施例のS
27〜S2Bの処理と同様である。即ち、ステップS8
8では、炉体1の傾きθが大きくなる方向に電気モ−タ
15を一定の速度で駆動し、炉体1内の溶鋼9の残量が
非常に少なくなると、S89に進む。ステップS89で
は、傾きθが小さくなる方向(図3の時計回り方向)に
炉体1を回転するように、電気モ−タ15を逆転駆動
し、θ=θ3になると次のステップS8Aに進み、リニ
アモ−タ3の通電を停止する。次のステップS8Bで
は、更に、傾きθが小さくなる方向に炉体1を回転する
ように、電気モ−タ15を逆転駆動し、θが0になるま
で傾きを調整する。傾きθが0になると、ステップS8
Cで電気モ−タ15の駆動を停止する。
【0047】なお上記実施例においては、ステップS2
5,S85でリニアモ−タの電流を急激に立上げている
が、例えば、出鋼が開始されるまで、リニアモ−タの電
流値徐々に増大させるように制御を変更してもよい。ま
た、実施例では炉体の傾きθが0〜θ1の間ではリニア
モ−タの電流値を0にしているが、傾きθが0〜θ1の
時にも電流をリニアモ−タに流してもよい。更に、実施
例では出鋼が終了した時にリニアモ−タの電流値を急激
に遮断しているが、徐々に電流値を低下させるように制
御してもよい。
【0048】
【発明の効果】以上の通り本発明によれば、励磁手段に
よって形成される移動磁界によって、出鋼口の近傍で溶
鋼9中に盛上り4aが形成されるので、出鋼開始時や出
鋼終了時であっても、溶鋼9だけを出鋼口1aから流出
させることができる。従って、出鋼の際に溶鋼中に混入
するスラグ等の不純物の量を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の転炉設備を正面から見た縦断面図で
ある。
【図2】 制御ユニット6の動作を示すフロ−チャ−ト
である。
【図3】 図1のIII−III線から見た断面図である。
【図4】 傾きθが互いに異なる様々な炉体1の状態を
示す断面図である。
【図5】 図3のリニアモ−タ3の部分を拡大して示す
縦断面図である。
【図6】 炉体1とリニアモ−タ3を示す横断面図であ
る。
【図7】 リニアモ−タ3が生成する移動磁界を示す縦
断面図である。
【図8】 変形例の制御ユニット6の動作を示すフロ−
チャ−トである。
【図9】 実施例の装置の電気回路を示すブロック図で
ある。
【図10】 実施例の装置の各部の状態変化を示すタイ
ムチャ−トである。
【図11】 変形例の装置の各部の状態変化を示すタイ
ムチャ−トである。
【図12】 図9の三相交流電源の構成を示すブロック
図である。
【符号の説明】
1:炉体 1a:出鋼口 1b:開口 1c:炉底 2:傾動装置 3:リニアモ−タ 4a:盛上り 5:三相交流電源 6:制御ユニット 7:薄板 8:スラグ 9:溶鋼 11:トラニオンリング 12:軸 13:歯車 14:減速機 15:電気モ−タ 16:溶鋼取鍋 17:受鋼台車 18:レ−ル 19:ロ−ドセル 31:コア 32:電気コイル PC:プロセスコンピュ−タ PM:ポテンショメ
−タ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に溶鋼とスラグが保持される炉と該
    炉の傾きを調整する姿勢調整機構を含む精錬設備;前記
    炉の出鋼口よりも炉底側の炉腹部外周壁に沿って、炉の
    高さ方向に向かって並べられた複数の電気コイルを含む
    励磁手段;該励磁手段を制御して炉底側から出鋼口に向
    かう方向の移動磁界を生成し、出鋼口の近傍に溶鋼の盛
    上りを形成する、励磁制御手段;及び前記炉の傾きを調
    整して出鋼口からの溶鋼の流出を制御する、出鋼制御手
    段;を備える精錬設備の出鋼装置。
  2. 【請求項2】 前記出鋼制御手段は、出鋼開始指示に応
    答して、炉内のスラグ上面位置が出鋼口に近づくまで炉
    の傾きを調整した後、前記励磁制御手段に前記移動磁界
    の生成を指示し、出鋼口からの溶鋼の流出を検出した
    後、検出される出鋼流量に応じて前記炉の傾きを調整す
    る手段を含む、前記請求項1記載の精錬設備の出鋼装
    置。
  3. 【請求項3】 前記出鋼制御手段は、出鋼開始指示に応
    答して、炉内のスラグ上面位置が出鋼口に近づくまで炉
    の傾きを調整した後、前記励磁制御手段に前記移動磁界
    の生成を指示し、出鋼口からの溶鋼の流出を検出した
    後、検出される出鋼流量に応じて前記移動磁界の強さを
    調整する手段を含む、前記請求項1記載の精錬設備の出
    鋼装置。
  4. 【請求項4】 前記炉の炉腹部外周壁に沿って、炉と励
    磁手段との間に、磁性体でなる板状部材が設置された、
    前記請求項1記載の精錬設備の出鋼装置。
JP23340894A 1994-09-28 1994-09-28 精錬設備の出鋼装置 Pending JPH0892626A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109609713A (zh) * 2019-01-21 2019-04-12 浙江华源通冶金科技有限公司 一种能够减少高炉出铁沟铁损的装置和方法

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