JPH0892700A - γ’,γ”相析出強化型高Ni鋼 - Google Patents
γ’,γ”相析出強化型高Ni鋼Info
- Publication number
- JPH0892700A JPH0892700A JP6226307A JP22630794A JPH0892700A JP H0892700 A JPH0892700 A JP H0892700A JP 6226307 A JP6226307 A JP 6226307A JP 22630794 A JP22630794 A JP 22630794A JP H0892700 A JPH0892700 A JP H0892700A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel
- less
- temperature
- irradiation
- phase
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
Landscapes
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐スエリング性と高温クリープ強度、延性、
照射下での相安定性についてバランスのとれた高Niオ
ーステナイト鋼を提供する。 【構成】 重量%でSi:0.5%以下、Mn:1.0
%以下、Cr:13%〜18%、Ni:30〜50%、
Mo+W=2.0〜6.0、Al=0.05〜1.0
%、Ti=0.05〜0.6%、Nb=2〜5%、残部
がFe及び不可避不純物からなることを特徴とする
γ’,γ”相析出強化型高Ni鋼。
照射下での相安定性についてバランスのとれた高Niオ
ーステナイト鋼を提供する。 【構成】 重量%でSi:0.5%以下、Mn:1.0
%以下、Cr:13%〜18%、Ni:30〜50%、
Mo+W=2.0〜6.0、Al=0.05〜1.0
%、Ti=0.05〜0.6%、Nb=2〜5%、残部
がFe及び不可避不純物からなることを特徴とする
γ’,γ”相析出強化型高Ni鋼。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高Ni鋼、特に原子炉
(特に高速増殖炉)の炉心環境で長時間使用される炉心
構成要素(例えば燃料被覆管やラッパ管からなる燃料集
合体、制御棒、反射体等)や機器構造物(例えば、機器
容器部材、冷却系配管部材等)のように優れた耐中性子
照射特性が必要とされる高Ni鋼に関する。
(特に高速増殖炉)の炉心環境で長時間使用される炉心
構成要素(例えば燃料被覆管やラッパ管からなる燃料集
合体、制御棒、反射体等)や機器構造物(例えば、機器
容器部材、冷却系配管部材等)のように優れた耐中性子
照射特性が必要とされる高Ni鋼に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より炉心構成部材としては、SUS
316の他に、当該SUS316の高Ni化を図った改
良鋼が用いられてきた。これは、SUS316の耐照射
特性を改善するためであり、これまでのFe−Cr−N
i系合金の照射試験結果では、ボイドスエリングに対し
てNiの組成依存性が認められ、例えばFe−15Cr
合金では、45%Niでスエリング量が最低となること
が報告されているからである。
316の他に、当該SUS316の高Ni化を図った改
良鋼が用いられてきた。これは、SUS316の耐照射
特性を改善するためであり、これまでのFe−Cr−N
i系合金の照射試験結果では、ボイドスエリングに対し
てNiの組成依存性が認められ、例えばFe−15Cr
合金では、45%Niでスエリング量が最低となること
が報告されているからである。
【0003】しかしながら、この一方で、Ni量を増加
させると高温強度が低下するので、耐照射特性改善のた
めに単純に高Ni化を図るのは妥当でない。そこで、耐
スエリング特性を向上させながら、高温強度を改善する
には、高Ni化以外に何らかの工夫を加える必要があ
る。現在のところ、炭窒化物の微細析出による強化と固
溶強化を組み合わせた材料(特願平6−39391号)
や、PE16のようにγ’の析出により強化した材料な
どが実用炉の候補材料として考えられている。
させると高温強度が低下するので、耐照射特性改善のた
めに単純に高Ni化を図るのは妥当でない。そこで、耐
スエリング特性を向上させながら、高温強度を改善する
には、高Ni化以外に何らかの工夫を加える必要があ
る。現在のところ、炭窒化物の微細析出による強化と固
溶強化を組み合わせた材料(特願平6−39391号)
や、PE16のようにγ’の析出により強化した材料な
どが実用炉の候補材料として考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、実用炉で想定
しているような高温、高速中性子、高応力下という厳し
い環境下という条件を完全に満足するる材料は現状では
開発されていない。例えば、Ni量が少ないと耐スエリ
ング性が問題となり、逆に耐スエリング性向上のためN
i量を50%以上添加すると、He脆化が問題となる。
また、本発明者らが過去開発した炭窒化物析出強化鋼
(特願平6−39391号)は、優れた相安定性を有す
るが、炭素(C)、窒素(N)がNiに固溶しにくいた
め高温強度を保ったままNi量を上げることが困難とな
り、発明で達成した強度が限界である。一方Ninom
ic PE16はFe−Ni基材料をγ’により析出強
化した材料であり、優れた高温強度を有するが、照射誘
起粒界析出脆化が問題となっている(なお、Ninom
ic PE16における照射誘起粒界析出脆化というの
は、中性子照射を受けるとγ’が粒界に再析出し、延性
が全くなくなってしまう現象である)。Tiを多く含む
ようなINCONEL706では、照射によりγ’が溶
けて粒界にη相(Ni3 Ti)が再析出し、脆化するこ
とが知られている。また、これらの問題を解決するた
め、単純にγ’+γ”量を10vol.%以下に抑える
ことも考えられるが、γ’,γ”の固溶化温度が下が
り、750℃を越えると急激に高温強度が低下するとい
う問題が生じる。
しているような高温、高速中性子、高応力下という厳し
い環境下という条件を完全に満足するる材料は現状では
開発されていない。例えば、Ni量が少ないと耐スエリ
ング性が問題となり、逆に耐スエリング性向上のためN
i量を50%以上添加すると、He脆化が問題となる。
また、本発明者らが過去開発した炭窒化物析出強化鋼
(特願平6−39391号)は、優れた相安定性を有す
るが、炭素(C)、窒素(N)がNiに固溶しにくいた
め高温強度を保ったままNi量を上げることが困難とな
り、発明で達成した強度が限界である。一方Ninom
ic PE16はFe−Ni基材料をγ’により析出強
化した材料であり、優れた高温強度を有するが、照射誘
起粒界析出脆化が問題となっている(なお、Ninom
ic PE16における照射誘起粒界析出脆化というの
は、中性子照射を受けるとγ’が粒界に再析出し、延性
が全くなくなってしまう現象である)。Tiを多く含む
ようなINCONEL706では、照射によりγ’が溶
けて粒界にη相(Ni3 Ti)が再析出し、脆化するこ
とが知られている。また、これらの問題を解決するた
め、単純にγ’+γ”量を10vol.%以下に抑える
ことも考えられるが、γ’,γ”の固溶化温度が下が
り、750℃を越えると急激に高温強度が低下するとい
う問題が生じる。
【0005】本発明では、以上のような問題点を解決
し、耐スエリング性と高温クリープ強度、延性、照射下
での相安定性についてバランスのとれた高Niオーステ
ナイト鋼を提供することを目的とする。
し、耐スエリング性と高温クリープ強度、延性、照射下
での相安定性についてバランスのとれた高Niオーステ
ナイト鋼を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記問題点
を解決するために、相安定性と高温強度の観点につい
て、d電子合金設計理論(特願平2−25622参
照)、試作−評価を基に鋭意研究した結果、以下のよう
な高Ni鋼を発明した。
を解決するために、相安定性と高温強度の観点につい
て、d電子合金設計理論(特願平2−25622参
照)、試作−評価を基に鋭意研究した結果、以下のよう
な高Ni鋼を発明した。
【0007】(1) 重量%でSi:0.5%以下、M
n:1.0%以下、Cr:13〜18%、Ni:30〜
50%、Mo+W=2.0〜6.0%、Al=0.05
〜1.0%、Ti=0.05〜0.6%、Nb=2〜5
%、残部がFe及び不可避不純物からなることを特徴と
する耐照射特性と高温強度、延性に優れたγ’,γ”相
析出強化型高Ni鋼。
n:1.0%以下、Cr:13〜18%、Ni:30〜
50%、Mo+W=2.0〜6.0%、Al=0.05
〜1.0%、Ti=0.05〜0.6%、Nb=2〜5
%、残部がFe及び不可避不純物からなることを特徴と
する耐照射特性と高温強度、延性に優れたγ’,γ”相
析出強化型高Ni鋼。
【0008】(2) 上記項目1記載の高Ni鋼におい
て、0.08%以下のPが添加されていることを特徴と
する高Ni鋼。
て、0.08%以下のPが添加されていることを特徴と
する高Ni鋼。
【0009】(3) 上記項目1または2記載の高Ni
鋼において、0.01%以下のBが添加されていること
を特徴とする高Ni鋼。
鋼において、0.01%以下のBが添加されていること
を特徴とする高Ni鋼。
【0010】(4) 上記項目1乃至3いずれか記載の
γ’,γ”相析出強化型高Ni鋼において、粒度調整
後、1060℃〜1150℃で溶体化処理を施し、その
後、10〜30%の冷間加工、700℃〜900℃で時
効処理を施した高Ni鋼。
γ’,γ”相析出強化型高Ni鋼において、粒度調整
後、1060℃〜1150℃で溶体化処理を施し、その
後、10〜30%の冷間加工、700℃〜900℃で時
効処理を施した高Ni鋼。
【0011】以下、本発明について詳細に説明する。な
お、本明細書中にて使用される「γ’,γ”」とは、
γ’及び/またはγ”の意味であり、γ’はNi3 A
l,Ni3 Ti、γ”はNi3 Nbを成分とするNiと
の金属間化合物で、0.01μm以下の微細な析出物を
いう。
お、本明細書中にて使用される「γ’,γ”」とは、
γ’及び/またはγ”の意味であり、γ’はNi3 A
l,Ni3 Ti、γ”はNi3 Nbを成分とするNiと
の金属間化合物で、0.01μm以下の微細な析出物を
いう。
【0012】本発明材料は、Fe−Cr−Ni系鋼を主
体とし、固溶強化元素としてMo、Wを添加し、さら
に、γ’,γ”の析出強化元素としてTi、Al、Nb
の複合添加をし、このTi、Al、Nbの複合添加にお
いては特にNbを多く添加する成分を有することを特徴
としている。
体とし、固溶強化元素としてMo、Wを添加し、さら
に、γ’,γ”の析出強化元素としてTi、Al、Nb
の複合添加をし、このTi、Al、Nbの複合添加にお
いては特にNbを多く添加する成分を有することを特徴
としている。
【0013】Siは、脱酸剤として添加されるが、0.
5%を越えると照射中に有害な金属間化合物が析出しや
すくなり、脆化をもたらすので、0.5%以下とする。
5%を越えると照射中に有害な金属間化合物が析出しや
すくなり、脆化をもたらすので、0.5%以下とする。
【0014】Mnは、熱間加工性を改善し、組織の安定
化に有効であるが、1.0%を越えると硬化相を形成
し、靭性、加工性を損うので、1.0%以下とする。
化に有効であるが、1.0%を越えると硬化相を形成
し、靭性、加工性を損うので、1.0%以下とする。
【0015】Crは、耐ナトリウム腐食性、脱炭抵抗性
を向上させるために不可欠な成分であり、そのためには
13%以上が必要である。しかし、18%を越えると、
組織を不安定にし、有害な金属間化合物が析出しやすく
なる。とくに、中性子照射下では相不安定性による粒界
析出脆化が起きやすい。従って、Cr量は13%〜18
%の範囲とする。
を向上させるために不可欠な成分であり、そのためには
13%以上が必要である。しかし、18%を越えると、
組織を不安定にし、有害な金属間化合物が析出しやすく
なる。とくに、中性子照射下では相不安定性による粒界
析出脆化が起きやすい。従って、Cr量は13%〜18
%の範囲とする。
【0016】Niは、オーステナイト安定化元素である
と共に、耐スエリング性を向上させる上で重要な元素で
あり、そのためには最低30%必要である。しかし、5
0%を越えると、照射による残留放射能が著しく高くな
り、廃棄物の保管及び再処理上問題となる。また、耐ナ
トリウム腐食特性も低下する。更に、NiはHe脆化の
原因ともなる(Niは中性子と反応してHeを生じる)
ので、Ni量は30〜50%とする。
と共に、耐スエリング性を向上させる上で重要な元素で
あり、そのためには最低30%必要である。しかし、5
0%を越えると、照射による残留放射能が著しく高くな
り、廃棄物の保管及び再処理上問題となる。また、耐ナ
トリウム腐食特性も低下する。更に、NiはHe脆化の
原因ともなる(Niは中性子と反応してHeを生じる)
ので、Ni量は30〜50%とする。
【0017】MoとWは、固溶強化元素として重要であ
り、総量で2.0%以上添加する必要がある。しかし、
6.0%以上添加すると中性子吸収断面積が大きくな
り、増殖性の問題となる。また、μ相(Fe7 (Mo,
W)6 )が生じ、延性を低下させる。従って、(Mo+
W)量は、2.0〜6.0%とする。
り、総量で2.0%以上添加する必要がある。しかし、
6.0%以上添加すると中性子吸収断面積が大きくな
り、増殖性の問題となる。また、μ相(Fe7 (Mo,
W)6 )が生じ、延性を低下させる。従って、(Mo+
W)量は、2.0〜6.0%とする。
【0018】TiとAlとNbは、金属間化合物
(γ’,γ”)を形成し、析出強化元素として重要とな
る。
(γ’,γ”)を形成し、析出強化元素として重要とな
る。
【0019】即ち、市販されている類似の鋼においても
γ’,γ”にて強度を高めることはよく行われているこ
とであるが、本発明に係る高Ni鋼の場合には使用温度
が700℃でかつ中性子照射下での延性が必要とされる
ことから、γ’,γ”量を10vol.%以下に制限す
る必要があると共に、少なくとも固溶化温度(γ’,
γ”が溶ける温度)は800℃以上とする必要がある。
このような固溶化温度を得るためにはTi、Al、Nb
のいずれか1つの成分を多く含むのが有効であるという
ことが実験で確かめられている。即ち、固溶化温度と関
係するγ,γ+γ’、γ”相境界温度の高い試料は、T
i、Al、Nbのどれか1つの成分(mol量)が高く
なっているのである。しかしながら、Ti量の多い試料
は引張延性に劣り、Al量の多い試料はクリープ強度に
劣るということが分かった。一方、Nb量の多い試料に
はこのような不都合はなく、Nb量の多い試料はクリー
プ強度、引張延性ともに優れた特性を示す。本発明で
は、十分な延性確保のためにγ’,γ”量を10vo
l.%以下とする必要にも鑑みて、これらの量は、Al
=0.05〜1.0%、Ti=0.05〜0.6%、N
b=2〜5%とすることにしている。
γ’,γ”にて強度を高めることはよく行われているこ
とであるが、本発明に係る高Ni鋼の場合には使用温度
が700℃でかつ中性子照射下での延性が必要とされる
ことから、γ’,γ”量を10vol.%以下に制限す
る必要があると共に、少なくとも固溶化温度(γ’,
γ”が溶ける温度)は800℃以上とする必要がある。
このような固溶化温度を得るためにはTi、Al、Nb
のいずれか1つの成分を多く含むのが有効であるという
ことが実験で確かめられている。即ち、固溶化温度と関
係するγ,γ+γ’、γ”相境界温度の高い試料は、T
i、Al、Nbのどれか1つの成分(mol量)が高く
なっているのである。しかしながら、Ti量の多い試料
は引張延性に劣り、Al量の多い試料はクリープ強度に
劣るということが分かった。一方、Nb量の多い試料に
はこのような不都合はなく、Nb量の多い試料はクリー
プ強度、引張延性ともに優れた特性を示す。本発明で
は、十分な延性確保のためにγ’,γ”量を10vo
l.%以下とする必要にも鑑みて、これらの量は、Al
=0.05〜1.0%、Ti=0.05〜0.6%、N
b=2〜5%とすることにしている。
【0020】γ’,γ”の析出上限温度が1050℃程
度なので、溶体化温度は最低1060℃とする。γ’,
γ”の量が増加すれば析出上限温度は上昇するが、熱処
理温度を高くし過ぎると結晶粒が大きくなり、超音波探
傷検査ができなくなるので上限を1150℃とする。次
にγ’,γ”を微細析出させるために冷間加工により転
位を導入し、転位上に析出させる必要がある。転位上に
析出させるには最低10%の冷間加工が必要である。3
0%を越えると導入した転位によりクリープ強度が低下
するのでこれを上限とする。時効温度については、高速
炉の使用温度が700℃程度なので、それ以上で析出さ
せることが望ましい。従って、時効温度は700℃を下
限とする。また、900℃を越えると析出するγ’,
γ”が粗大化するので、上限を900℃とする。
度なので、溶体化温度は最低1060℃とする。γ’,
γ”の量が増加すれば析出上限温度は上昇するが、熱処
理温度を高くし過ぎると結晶粒が大きくなり、超音波探
傷検査ができなくなるので上限を1150℃とする。次
にγ’,γ”を微細析出させるために冷間加工により転
位を導入し、転位上に析出させる必要がある。転位上に
析出させるには最低10%の冷間加工が必要である。3
0%を越えると導入した転位によりクリープ強度が低下
するのでこれを上限とする。時効温度については、高速
炉の使用温度が700℃程度なので、それ以上で析出さ
せることが望ましい。従って、時効温度は700℃を下
限とする。また、900℃を越えると析出するγ’,
γ”が粗大化するので、上限を900℃とする。
【0021】
【実施例】真空溶解、均質化熱処理(1200℃×20
h)、熱間鍛造、熱間圧延、中間焼鈍(1100℃×3
0min WQ)により、厚さ20mmの板を作り、5
0%冷間圧延、溶体化処理(1040〜1080×30
min WQ)により、結晶粒度を調整し、8tの板材
を作る。最後に、20%の冷間加工、750℃×8hの
時効処理により供試材を仕上げる。供試材の成分を表1
に示す。
h)、熱間鍛造、熱間圧延、中間焼鈍(1100℃×3
0min WQ)により、厚さ20mmの板を作り、5
0%冷間圧延、溶体化処理(1040〜1080×30
min WQ)により、結晶粒度を調整し、8tの板材
を作る。最後に、20%の冷間加工、750℃×8hの
時効処理により供試材を仕上げる。供試材の成分を表1
に示す。
【0022】
【表1】 この表1に示される各供試材のクリープ破断試験結果を
図1に示す。この図1に示される結果から、本実施例に
係る供試材は、Ti、Nbを多量に添加した材料は実証
炉被覆管候補材であるPNC1520を上回る優れたク
リープ強度を示すということが分かる。
図1に示す。この図1に示される結果から、本実施例に
係る供試材は、Ti、Nbを多量に添加した材料は実証
炉被覆管候補材であるPNC1520を上回る優れたク
リープ強度を示すということが分かる。
【0023】図2には引張試験における伸びを示す。こ
の図2に示される結果より、Tiを多く添加した材料
は、優れたクリープ強度を示す半面、引張、延性に劣る
ことがわかる。発明鋼であるNbを多く添加した材料
は、引張、延性共に良好であるということがわかる。
の図2に示される結果より、Tiを多く添加した材料
は、優れたクリープ強度を示す半面、引張、延性に劣る
ことがわかる。発明鋼であるNbを多く添加した材料
は、引張、延性共に良好であるということがわかる。
【0024】表1に示されるNo.7の試料について
は、特に熱処理の影響についても調べた。トリアーク炉
で60gのボタンインゴットを溶解し、均質化処理(1
200℃×24h)、熱間圧延(1200℃)で4tの
板とする。中間熱処理(1100℃×30min W
Q)、20%冷間圧延、溶体化処理(1080℃×4
h)により試験片を作製した。次に、以下の4つの熱処
理とγ’,γ”の析出状況を調べた。
は、特に熱処理の影響についても調べた。トリアーク炉
で60gのボタンインゴットを溶解し、均質化処理(1
200℃×24h)、熱間圧延(1200℃)で4tの
板とする。中間熱処理(1100℃×30min W
Q)、20%冷間圧延、溶体化処理(1080℃×4
h)により試験片を作製した。次に、以下の4つの熱処
理とγ’,γ”の析出状況を調べた。
【0025】 (A)1080℃×1h→20%CW→900℃×1h→750℃×8h (B)1080℃×1h→900℃×1h→750℃×8h (C)1080℃×1h→20%CW→750℃×8h (D)1080℃×1h→750℃×8h 析出状況を電子顕微鏡観察により調べた結果を表2に示
す。
す。
【0026】
【表2】 この表2より、(C)の熱処理が最も有効であるこいう
ことが分かる。
ことが分かる。
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば耐スエリ
ング性と高温クリープ強度、照射下での相安定性につい
てバランスのとれた高Ni鋼が提供できる。即ち、本発
明によれば、耐照射特性と高温強度、延性に優れた
γ’,γ”相析出強化型高Ni鋼を提供することができ
る。このことから、本発明によれば、原子炉(特に高速
増殖炉部材)の構造部材、特に燃料被覆管のような70
0℃程度の高温で、しかも高い応力下で使用される構造
部材の長寿命化を達成することができる。
ング性と高温クリープ強度、照射下での相安定性につい
てバランスのとれた高Ni鋼が提供できる。即ち、本発
明によれば、耐照射特性と高温強度、延性に優れた
γ’,γ”相析出強化型高Ni鋼を提供することができ
る。このことから、本発明によれば、原子炉(特に高速
増殖炉部材)の構造部材、特に燃料被覆管のような70
0℃程度の高温で、しかも高い応力下で使用される構造
部材の長寿命化を達成することができる。
【図1】試作材(供試材)について700℃におけるク
リープ破断試験の結果を示した図である。
リープ破断試験の結果を示した図である。
【図2】試作材(供試材)の引張伸びを比較した結果を
示した図である。
示した図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鵜飼 重治 茨城県東茨城郡大洗町成田町4002番地 動 力炉・核燃料開発事業団 大洗工学センタ ー内 (72)発明者 鹿倉 栄 茨城県東茨城郡大洗町成田町4002番地 動 力炉・核燃料開発事業団 大洗工学センタ ー内 (72)発明者 原田 誠 兵庫県神戸市西区学園西町5−8−1, 527−205 (72)発明者 西田 俊夫 茨城県東茨城郡大洗町成田町4002番地 動 力炉・核燃料開発事業団 大洗工学センタ ー内
Claims (4)
- 【請求項1】 重量%でSi:0.5%以下、Mn:
1.0%以下、Cr:13〜18%、Ni:30〜50
%、Mo+W=2.0〜6.0%、Al=0.05〜
1.0%、Ti=0.05〜0.6%、Nb=2〜5
%、残部がFe及び不可避不純物からなることを特徴と
するγ’,γ”相析出強化型高Ni鋼。 - 【請求項2】 請求項1記載の高Ni鋼において、0.
08%以下のPが添加されていることを特徴とする高N
i鋼。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の高Ni鋼におい
て、0.01%以下のBが添加されていることを特徴と
する高Ni鋼。 - 【請求項4】 請求項1乃至3いずれか記載のγ’,
γ”相析出強化型高Ni鋼において粒度調整後、104
0℃〜1150℃で溶体化処理を施し、その後、10〜
30%の冷間加工、700℃〜900℃で時効処理を施
した高Ni鋼。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6226307A JPH0892700A (ja) | 1994-09-21 | 1994-09-21 | γ’,γ”相析出強化型高Ni鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6226307A JPH0892700A (ja) | 1994-09-21 | 1994-09-21 | γ’,γ”相析出強化型高Ni鋼 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0892700A true JPH0892700A (ja) | 1996-04-09 |
Family
ID=16843160
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6226307A Pending JPH0892700A (ja) | 1994-09-21 | 1994-09-21 | γ’,γ”相析出強化型高Ni鋼 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0892700A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002241841A (ja) * | 2001-01-24 | 2002-08-28 | Imphy Ugine Precision | 鉄−ニッケル合金から作られたストリップの製造方法 |
| CN115558859A (zh) * | 2022-10-10 | 2023-01-03 | 江苏图南合金股份有限公司 | 高温挤压模具用高硬度合金、锻件和锻件的生产方法 |
-
1994
- 1994-09-21 JP JP6226307A patent/JPH0892700A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002241841A (ja) * | 2001-01-24 | 2002-08-28 | Imphy Ugine Precision | 鉄−ニッケル合金から作られたストリップの製造方法 |
| CN115558859A (zh) * | 2022-10-10 | 2023-01-03 | 江苏图南合金股份有限公司 | 高温挤压模具用高硬度合金、锻件和锻件的生产方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP3514182B2 (ja) | 高温強度と靱性に優れた低Crフェライト系耐熱鋼およびその製造方法 | |
| JP4099493B2 (ja) | 耐クリープ性が優れたジルコニウム合金組成物 | |
| EP2647732A1 (en) | Precipitation-strengthened ni-based heat-resistant alloy and method for producing the same | |
| GB2219004A (en) | Dispersion strengthened ferritic steel | |
| US4818485A (en) | Radiation resistant austenitic stainless steel alloys | |
| US4049431A (en) | High strength ferritic alloy | |
| Shiba et al. | Development of the toughness-improved reduced-activation F82H steel for DEMO reactor | |
| EP0106426B1 (en) | Austenitic alloys and reactor components made thereof | |
| US9598750B2 (en) | High Cr ferritic/martensitic steels having an improved creep resistance for in-core component materials in nuclear reactor, and preparation method thereof | |
| US4572738A (en) | Maraging superalloys and heat treatment processes | |
| US3576622A (en) | Nickel-base alloy | |
| CN111394663A (zh) | 耐热铁基合金及其制备方法 | |
| JP5696271B2 (ja) | 高温強度特性に優れるオーステナイト系高純度鉄合金 | |
| JPH0892700A (ja) | γ’,γ”相析出強化型高Ni鋼 | |
| JPH10310820A (ja) | 低温靭性とクリープ強度に優れた核融合炉用鋼の製造方法 | |
| EP0040901A1 (en) | Alloys | |
| JP3127759B2 (ja) | 再結晶組織を有する酸化物分散強化型フェライト鋼とその製造方法 | |
| JP2574497B2 (ja) | 耐照射特性および耐ナトリウム腐食特性に優れたFe―Ni基オーステナイト合金および合金成分設定方法 | |
| Klueh et al. | Thermal stability of manganese-stabilized stainless steels | |
| JPH05171359A (ja) | 窒素とホウ素の含有量を極めて低くしたオーステナイト系ステンレス鋼 | |
| JPS60116750A (ja) | V,νを含むオ−ステナイト系耐熱合金 | |
| EP4029963A1 (en) | Reduced-activation austenitic stainless steel containing tantalum and manufacturing method therefor | |
| JPH07100842B2 (ja) | 耐応力腐食割れ性に優れた原子炉炉心部材 | |
| US6245163B1 (en) | Austenitic stainless steel resistant to neutron-irradiation-induced deterioration and method of making thereof | |
| CN121272258A (zh) | 一种用于核反应堆的镍铬合金及其制备方法 |