JPH0892893A - 補強シート - Google Patents

補強シート

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JPH0892893A
JPH0892893A JP22971694A JP22971694A JPH0892893A JP H0892893 A JPH0892893 A JP H0892893A JP 22971694 A JP22971694 A JP 22971694A JP 22971694 A JP22971694 A JP 22971694A JP H0892893 A JPH0892893 A JP H0892893A
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JP
Japan
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paper
sheet
bacterial cellulose
cellulose
suspension
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JP22971694A
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English (en)
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Reizaburo Oe
礼三郎 大江
Takayuki Okayama
隆之 岡山
Shigenori Kuga
重則 空閑
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Bio Polymer Research Co Ltd
Original Assignee
Bio Polymer Research Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 不織布、紙などの繊維性のシート機械的強度
の増強。 【構成】 シートにバクテリアセルロースの懸濁液を含
浸し、次いで乾燥することを特徴とする方法によって製
造された補強シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機械的強度を補強され
たシートに関する。
【0002】
【従来の技術】不織布、紙などのシートの機械的強度
は、従来、さまざまな方法で補強されている。
【0003】しかしながら、バクテリアセルロースの特
性を活用してそのようなシートの強度を補強できたとの
報告はない。紙表面をバクテリアセルロースで処理して
紙の光沢及び印刷光沢を向上させる方法が提案されては
いるが(米国特許第4,861,427号の方法および
その改良法としての特開平5−9895の方法など)、
紙の強度の補強に資するところは少ない。
【0004】特に劣化紙についての従来技術について付
言すると、次の通りである。
【0005】例えば、劣化し強度の落ちた古文書、美術
品の修復には、従来から様々な修復法が行なわれてき
た。代表的な方法には次のようなものがある。
【0006】i)剥離・貼合わせ法:古文書について欧
州で行なわれてきた方法で、紙資料を2層に分割し、間
に薄葉紙を挿入して接着剤で貼り合わせる。補強効果は
高いが手間がかかるのが欠点である。
【0007】ii)和紙による裏打ち法:我が国の表具で
よく用いられてきた方法で、対象物の表面あるいは裏側
に丈夫な薄葉紙を貼りつける。片面にしか適用できな
い。
【0008】iii)抄きばめ法:網の上に対象資料を載
せ、その上にパルプ懸濁液を加えて網の下から吸引ろ過
することにより、資料の欠損部に繊維を集めて修復す
る。部分的な欠陥の修復に適するが、全体の補強はでき
ない。
【0009】iv)化学的補強法:(a) 対象物に透明なフ
ィルムを当て、接着剤あるいは熱溶融によりラミネート
を施す。(b) 対象物に重合性モノマーを含浸してから放
射線や熱で重合させる。(a) および(b) はともに補強効
果は高いが、対象物を不可逆的に変性させることから、
貴重な資料等には用いにくい。
【0010】これらの諸法にはそれぞれ得失があり、修
復対象物の特性に合せて利用されている。単に物理的強
度を付与することが目的であれば、iv) のように合成材
料で被覆あるいは充填する方法が効果的である。しか
し、古文書、美術品の修復においては、元の材料に対す
る不可逆的な変化をなるべさ避けたいという要請があ
り、その意味で合成品や非水系の溶剤、接着剤の使用は
望ましくない。その意味で接着剤を用いて紙全体の補強
を行なうi)およびii) においては、接着力を意図的に低
下させた「古糊」が伝統的に用いられている。
【0011】後に説明する本発明の方法は、劣化紙に関
しては、ii) に類似しているが、補強材料としてバクテ
リアセルロースの水懸濁液から形成される微細繊維を用
いること、および対象物の接着において接着剤を全くあ
るいはほとんど使用しないことを特徴とする。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前項記載の従来技術の
背景下に、本発明は、不織布、紙などのシートの新規な
補強方法を開発し、延いては、そのような方法によって
補強された補強シートを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前項記載の
目的を達成すべく鋭意研究の結果、バクテリアセルロー
チスを補強剤として活用することでシートの機械的強度
が補強できるとの知見を得、このような知見に基いて本
発明を完成した。
【0014】すなわち、本発明は、シートにバクテリア
セルロースの懸濁液を含浸し、次いで乾燥することを特
徴とする方法によって製造された補強シートに関する。
【0015】以下、本発明を逐次詳細に説明する。
【0016】本発明により補強されるべきシートとは、
その中に適当な空隙を有するものであり、一般に湿式ま
たは乾式抄紙法によって製造される繊維性シートであっ
て、例えば、パルプを材料とする通常の紙、ポリエステ
ル、ポリアミドなどの材料の不織布あるいは一般の布等
を挙げることができる。また、紙には、図書館図書、文
書館文書などの老化または劣化の進行した紙資料(劣化
紙)も含まれる。もちろん、このような経時的に劣化し
たもののみでなく、その他の何らかの原因による劣化紙
も本発明により補強することができる。
【0017】バクテリアセルロースは、周知の如く、ア
セトバクター属などの微生物の産生するセルロースであ
る。このバクテリアセルロースは、微生物の静置培養お
よび撹拌培養のいずれによって産生されたものでもよ
い。
【0018】バクテリアセルロースは、本質系パルプの
セルロースに較べて非常に細い繊維からなること、高強
度であることなどの特性のあることが知られており、こ
のような特性の活用として本発明による劣化紙の補強法
は従来の劣化紙の補強法に較べて全体または両面の補強
が可能、変性を伴わない、溶剤、接着剤の不使用などの
点で優れている。
【0019】バクテリアセルロースの懸濁液の調製に
は、本発明の目的の達成される限りは特別の制限はな
く、既に公知の方法によることができる。例えば、特開
昭61−113601号公報参照のこと。
【0020】このようなバクテリアセルロースの懸濁液
には、本発明の目的の達成に支障のない限り、カルボキ
シメチルセルロースなどの分散剤、アクリルアミドなど
の凝集剤等の添加物を含有する形態の懸濁液も包含され
ることはもちろんである。
【0021】本発明に言う、シートにバクテリアセルロ
ースの懸濁液を含浸させるとは、要するに、バクテリア
セルロースの微細な繊維とシートを構成する繊維との間
に積極的に繊維間結合または絡み合いを生ぜしめるため
に、バクテリアセルロースの解繊物をシートを構成する
繊維と繊維との隙間に充填することを意味し、例えば、
バクテリアセルロースの懸濁液をシートに塗布(スプレ
ー塗布を含む)し、次に吸引、与圧などにより行なうこ
とができる。
【0022】このようにしてバクテリアセルロースの懸
濁液を含浸させたシートは、次いで乾燥することで目的
の補強シートとなる。この乾燥にも特別の制限はなく従
来この種シートの乾燥に使用されている方法、例えば、
スチームシリンダー方式乾燥、エアードライヤー方式乾
燥、赤外線(熱線)方式乾燥、誘電発熱方式乾燥、マイ
クロ波(高周波)式乾燥などに適宜拠ることができる。
【0023】本発明は、また、酢酸菌の作るセルロース
を精製し、解繊した微細繊維を、水に懸濁した状態から
劣化紙資料の表面または内部に堆積させて該資料との結
合を形成させることを特徴とする劣化紙の補強方法、約
言すれば、劣化紙を酢酸菌の作るセルロース微細繊維に
より補強する方法に関する。
【0024】以下、これにつき詳細に説明する。
【0025】酢酸菌の作るセルロースは高純度、高結晶
性のセルロースであり、非常に微細な繊維からなるの
で、水で膨潤した状態から乾燥すると通常の紙を作る場
合と同様に強固な繊維間結合が形成される。本発明は、
バクテリアセルロースのこの性質を利用して、従来の方
法に代る紙資料の新しい補強方法を提案するものであ
る。
【0026】本発明の方法において、バクテリアセルロ
ースの微細繊維は、例えば、液体培地で形成されたバク
テリアセルロースを洗浄・精製し、その後にこれを微細
な繊維状に解繊することで得ることができる。
【0027】このようにして得られるバクテリアセルロ
ースの微細繊維は、これを適当な固形分濃度の水懸濁液
とし、補強対象物の表面に塗布あるいはろ過により内部
に堆積させ、乾燥してバクテリアセルロースの微細繊維
によって劣化紙資料内の繊維と相互に結合を形成させ
る。
【0028】さて、このようにして形成される補強構造
ないしはこのような補強構造により補強された劣化紙
は、次のような特長をを持つ。
【0029】すなわち、1)坪量にして1g程度という
微量でも顕著な補強効果がある。とくに、資料の取扱い
において重要な耐折強度の向上が著しい。2)透明性が
高いので、資料に記録された文字等の視認性が保たれ
る。3)純粋なセルロースからなるので化学的に安定で
あり、管理しやすい。4)接着剤を使用していないの
で、デンプンや膠質の糊を用いて場合のような二次的劣
化(腐敗、虫食い等)のおそれがない。5)塗布、堆積
の条件を適当に選ぶならば、堆積層は水で膨潤させるこ
とにより容易に剥離させることができる。そして、6)
和紙、古糊など品質管理の難しい材料を用いないので、
安定した効果が得られる。
【0030】
【作用】本発明によるシートの補強は、バクテリアセル
ロースの繊維と補強されるべきシートの繊維との間に形
成される両者の相互結合と絡み合いによるものと思われ
る。
【0031】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に説明する。
【0032】実施例1(バクテリアセルロースの懸濁液
の調製) バクテリアセルロースを水洗して培地を除去した後、2
%水酸化ナトリウム中で30分煮沸し、水洗して純粋な
セルロースとする。これを回転刃型の強力ホモジナイザ
ーで10〜30分解繊し、微細繊維懸濁液とする。この
液については少量を分取して乾燥重量を求め、固形分濃
度を求めておく。
【0033】因みに、ここにバクテリアセルロースは、
例えば、酢酸菌標準株(Acetobocter xylinum ATCC 237
69) を標準培地(Schramm-Hestrin培地:水1Lにブドウ
糖20g、ペプトン5g、酵母抽出物5g、リン酸水素
二ナトリウム12水塩6.8gおよびクエン酸1.15
gを溶かして滅菌したもの)で5〜7日間静置培養して
ゲル状のバクテリアセルロースとして得ることができ
る。もちろん、撹拌培養によることもできる。
【0034】実施例2 紙試料を、紙・パルプ試験用の標準手抄き装置(JIS-P-
8209)のワイヤの上に設置し、上から保水円筒を固定し
て紙試料を挟み込む。紙試料の上に1L程度の水を加
え、これに所要量のバクテリアセルロース懸濁液を添加
する。この所要量は上記で決定した懸濁液の固形分濃度
に基づき、坪量換算で、例えば、1g/m2 となるよう
に定める。
【0035】常法に従って懸濁液を適宜撹拌した後、ワ
イヤ下側のコックを開けると、重力により懸濁液が落下
するが、バクテリアセルロースの微細繊維は紙試料のろ
過作用により上面あるいは内部に堆積して補強構造を形
成する。
【0036】水が切れたらワインーからはずし、プレー
ト上に載せて恒温恒室中に放置して乾燥させる。
【0037】このような、バクテリアセルロースによる
補強の効果を上更紙について検査した。
【0038】上更紙は、図書館や文書館における、取り
扱いに耐え得る実用強度の下限に相当する劣化状態を再
現するために、送風乾燥機を用いて急速劣化処理を行っ
た。すなわち、温度125℃の乾熱劣化の劣化処理条件
で10日間および20日間の劣化処理に付した。
【0039】また、急速劣化処理を行った試料および補
強操作を行った試料は、温度20℃、相対温度65%の
恒温恒湿室で4時間以上調湿した後、各種試験を行っ
た。
【0040】試験方法は、次の通りである。
【0041】(a) 耐折強さの試験 JIS P8115に従って温度20℃、相対湿度65
%の恒温恒湿室中において、MIT型試験機を用いて行
った。荷重は試料によって変え3桁から4桁の値がでる
ようにした。測定は抄紙方向(MD)について行った。
各試料についてそれぞれ10本ずつ試験を行い平均値を
求めた。
【0042】(b) 引張り強さ及び伸びの試験 JIS P8113に従って、温度20℃、相対温度6
5%の恒温恒湿室中において、定速伸長型引張り試験機
を用いて行った。試験条件は、紙片幅15mm、スパン長
10cm、引張り速度10mm/分、およびチャート送り速
度150mm/分とした。測定は抄紙方向(MD)につい
て行った。各試料についてそれぞれ10本ずつ試験を行
い、平均値を求めた。
【0043】引張り試験のチャートから各試料について
伸びを読みとり、10個の平均値を求めた。
【0044】(c) 引裂き強さの試験 JIS P8116に従って温度20℃、相対温度65
%の恒温恒湿室中において行った。紙の横方向の引裂き
強さ(紙の横方向に平行に引き裂いて得た値、つまり引
裂きによって繊維を切断する方法)について行った。
【0045】結果を下記第1表に示す。
【0046】
【表1】
【0047】上表から理解されるように、耐折強さ、引
張り強さ、伸び、および引裂き強さのいずれの値も増加
しているが、特に耐折強さの向上に著しい効果がある。
これは、過去の穿孔処理試料のLeaf Casting法による補
強の際、劣化試料上に木材パルプが非常に薄くのった状
態で、耐折強さの上昇が認められた結果と類似してい
る。バクテリアセルロースの場合、それに加えて引裂き
強さの値も上昇していることは注目すべきことである。
【0048】実施例3 実施例2において、標準手抄き装置の代りに減圧ろ過装
置を用いて補正的に排水する。補強効果は実施例2と同
様であるが、脱水が速やかに行なわれるので、処理に要
する時間ず短縮される。
【0049】実施例4 実施例1と同様のバクテリアセルロースを0.1〜1.
5%の水懸濁液とし、これを適当な器具を用いて補強対
象シートの上に均一に塗布し乾燥することにより補強構
造を形成する。
【0050】実施例5(紙力増強剤の併用) 実施例2〜4において、用いるバクテリアセルロース懸
濁液に0.1〜5%の紙力増強剤としての水溶性高分
子、例えば、CMC、ポリアクリルアミドなどを添加す
ることにより補強効果を高めることができる。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、不織布、紙などの繊維
性シートの機械的強度がバクテリアセルロースにより容
易に増強される。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートにバクテリアセルロースの懸濁液
    を含浸し、次いで乾燥することを特徴とする方法によっ
    て製造された補強シート。
  2. 【請求項2】 シートが劣化紙であることを特徴とする
    請求項1記載の補強シート。
  3. 【請求項3】 酢酸菌の作るセルロースを精製し、解繊
    した微細繊維を、水に懸濁した状態から劣化紙資料の表
    面または内部に堆積させて該資料との結合を形成させる
    ことを特徴とする劣化紙の補強方法。
JP22971694A 1994-09-26 1994-09-26 補強シート Pending JPH0892893A (ja)

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