JPH09241396A - 多糖類を含む複合基体の製造方法 - Google Patents

多糖類を含む複合基体の製造方法

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JPH09241396A
JPH09241396A JP8073102A JP7310296A JPH09241396A JP H09241396 A JPH09241396 A JP H09241396A JP 8073102 A JP8073102 A JP 8073102A JP 7310296 A JP7310296 A JP 7310296A JP H09241396 A JPH09241396 A JP H09241396A
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coating film
composite substrate
cellulose
polysaccharide
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JP8073102A
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English (en)
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Otohiko Watabe
乙比古 渡部
Akira Shibata
明 柴田
Hiroshi Ogiya
浩 扇谷
Yasushi Morinaga
康 森永
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Bio Polymer Research Co Ltd
Original Assignee
Bio Polymer Research Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バクテリアセルロース等の多糖類と基体から
成る複合体に於いて、その多糖類の塗工膜の復元率の低
いものを提供すること。 【解決手段】 多糖類と基体から成る複合基体を形成
し、これを熱処理することを特徴とする、複合基体の製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、優れた耐
水性を有する塗工膜を基体上に有する等の複合基体の製
造方法に関し、特に、バクテリアセルロース及び他の多
糖類を含む塗工液を基体上に適用した後に、得られる塗
工膜に熱処理を施することを特徴とする、該製造方法及
びこうして得られる複合基体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】BC(バクテリアセルロース)は可食性
であり無味無臭であるため、食品分野で利用されるほ
か、水系分散性に優れているので食品、化粧品又は塗料
等の粒度の保持、食品原料生地の強化、水分の保持、食
品安定性向上、低カロリー添加物又は乳化安定化助剤と
しての産業上利用価値がある。BCは木材パルプ等から
製造されるセルロースに較べ、フィブリルの断片幅が2
ケタ程度も小さいことを特徴とする。従って、BCの離
解物はフィブリルのかかる構造的物理的特徴に基づき高
分子、特に水系高分子用補強剤として各種の産業用用途
がある。このようなバクテリアセルロース性離解物を紙
状または固型状に固化した物質は高い引張弾性率を示す
のでフィブリルの構造的特徴に基づくすぐれた機械特性
が期待され、各種産業用素材としての応用がある。
【0003】かかる応用例の一つとして、従来から、B
Cを含む塗布液を紙等に塗工して塗工紙を製造すること
が試みられている。しかしながら、BCのみを含む塗布
液を紙等に塗工したような場合には、BC同士が凝集し
て均一な塗工膜を得ることが困難であった。そこで、塗
工膜の均一性を改善する為に、BCを含む塗布液に更に
カルボキシメチルセルロースを加えたり、カーテン塗工
という特別な塗工方法を用いた例が知られている(特開
平5−9895号公報)。更に、BCを含有する水性懸
濁液にBCと水以外の第3成分を加えて脱水乾燥させた
ものは、再び混合復水した際に、優れた粘度復元率及び
沈降度復元率等を示すことが判っている(特願平7−3
29472号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら例えば、
充分な耐水性を有する塗工膜を得ようとするときには、
逆に復元性はできるだけないことが望ましく、BC等の
多糖類を含む塗工膜でこのような復元率の低いものはこ
れまで未だ得られていない。本発明者等は、今回、多糖
類と基体から成る複合基体を熱処理することにより、例
えば、耐水性に優れた塗工膜を形成することができるこ
とを見出し、本発明を完成させた。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、多糖類
と基体から成る複合基体を形成し、これを熱処理するこ
とを特徴とする、複合基体の製造方法に係わる。特に、
本発明は、多糖類を含む塗工液を基体上に適用すること
により複合基体を形成し、得られる複合体に熱処理を施
すことから成る、塗工膜の形成方法に係わる。多糖類と
しては、セルロース生産菌を培養することによって製造
し得るセルロース性物質であるバクテリアセルロース、
カルボキシメチルセルロース、キサンタンガム及びセル
ロース誘導体(メチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース、エチルセルロース)、キシログルカン、デ
キストリン、デキストラン、カラギーナン、ローカスト
ビーンガム、アルギン酸、アルギン酸塩、プルラン、澱
粉、かたくり粉、クズ粉、陽性澱粉、燐酸化澱粉、コー
ンスターチ、アラビアガム、ローカストビーンガム、グ
アガム、ゲランガム、ポリデキストロース、ペクチン、
キチン、水溶性キチン、キトサン、植物ガム、親水性架
橋ポリマー、澱粉ポリアクリル酸共重合体、タマリンド
ガム、ジェランガム、グァーガム、並びにそれらの混合
物等を挙げることができる。この中でも、特に、BCと
カルボキシメチルセルロース又はキサンタンガムとの混
合物が好ましい。塗工液中の多糖類の濃度及び各成分の
配合割合は、多糖類及び基体の種類、熱処理条件、並び
に塗工された基体の使用目的等によって、当業者が適宜
選択しうるものである。通常、多糖類の各成分の塗工液
中の濃度は、0.02ないし2.0重量%である。又、
BCとカルボキシメチルセルロース又はキサンタンガム
との配合割合は、通常、50:1ないし1:2の範囲で
ある。熱処理は少なくとも約120℃以上、好ましく
は、約130℃ないし約200℃の範囲で、通常、約5
分ないし約60分の範囲で実施する。尚、複合基体を熱
処理する時点で、多糖類は未だ懸濁状又はゲル状等であ
って、乾燥状態にある必要はない。但し、場合によって
は、熱処理の前に、基体上の塗工膜を乾燥させる工程を
実施してもよい。この乾燥工程自体は従来から行われて
いるものであり、その条件等も当業者が適宜選択しう
る。例えば、約30℃ないし約120℃の範囲で、風乾
等の手段で行うことが出来る。
【0006】本発明方法に於ける乾燥方法としては、従
来公知のものであれば良く、例えば、スプレードライ、
圧搾、風乾、熱風乾燥、及び真空乾燥を挙げることがで
きる。本発明方法で熱処理又は乾燥処理に具体的に用い
る装置の例としては、以下のようなものである。すなわ
ち、連続式のトンネル乾燥装置、バンド乾燥装置、縦型
乾燥装置、垂直ターボ乾燥装置、多重段円板乾燥装置、
通気乾燥装置、回転乾燥装置、気流乾燥装置、噴霧乾燥
装置、円筒乾燥装置、ドラム乾燥装置、スクリューコン
ベア乾燥装置、加熱管付回転乾燥装置、振動輸送乾燥装
置等、回分式の箱型乾燥装置、通気乾燥装置、真空箱型
乾燥装置、及び撹拌乾燥装置等の乾燥装置を単独で又は
2つ以上組み合わせて用いることができる。上記装置に
於いて熱エネルギーを供給する方法としては、例えば、
直接加熱、放射加熱、間接加熱が挙げられるが、このう
ち特に、赤外線加熱、マイクロ波加熱などがエネルギー
効率の点から望ましい。
【0007】本発明方法に於いて、熱処理及び乾燥の両
方の工程を同一の装置を使用して、温度条件等を変える
等して実施することもできる。バクテリアセルロースは
静置培養及び通気攪拌培養等の従来の培養方法で得られ
たものであり、更に、離解処理を受けたものであること
が好ましい。更に、本発明方法に於いて、多糖類を含む
塗工液を基体上に適用する具体的な方法としては、浸せ
き、噴霧、刷毛塗り及びカーテンコーター等の従来公知
のいかなる手段も使用できる。また、基体としては、例
えば、紙、プラスチック、金属、及び布等の材質のもの
であって、それらの形状も、布状、不織布状、板状、球
状、直方体状及び繊維状等のいかなる形態のものでも実
施できる。下塗りがすでに施されている基体に、本発明
方法を実施することも可能である。又、多糖類を含む塗
工液に、得られる塗工膜の耐水性を損ねない範囲で、更
に、基体に使用目的等の応じて、顔料、接着剤、ラテッ
クス、酵素、油脂、填料、無機粉体、繊維等の成分を含
有させることも可能である。本発明は、これまでに述べ
た製造方法によって得られた複合基体自体に係わるもの
である。更に、本発明は、上記の多糖類を各種基体中
に、鋤込み、内添、含浸及び混合等して複合基体を形成
した後に、かかる基体を熱処理することから成る、複合
基体の製造方法にも係わる。
【0008】尚、本明細書中で「乾燥」状態とは、乾燥
物に含まれる水が全くない絶乾状態ではない。すなわ
ち、乾燥物に含まれるBCおよび第3成分の合計重量に
対して、約25%以下の場合をいう。このような状態の
時の乾燥物の外観は、ほとんど乾いたものである。BC
や、本発明の第3成分の中には、分子内に水酸基などの
極性基をもつために水分を吸着する作用がある場合が多
かったり、低分子の場合には結晶水のような形で水を保
持する作用があったりするために、上述に述べるような
方法、装置で乾燥をおこなって一見乾燥したと思われる
乾燥物を得ても、通常の空気中に放置すると、空気中の
水蒸気を吸着して平衡状態に達する。保存を必要とする
場合には、本発明の乾燥物の水分活性値が、微生物の生
育できない程度以下である必要がある。高くとも0.9
以下、望ましくは0.75以下の水分活性の値が要求さ
れる。
【0009】本発明方法に於いてセルロース性物質は離
解処理を受けたものであることが好ましい。バクテリア
セルロースの離解現象は、機械的外力等によってセルロ
ース内部に発生した応力が、これを変形・破壊すること
による現象と考えられる。従って、バクテリアセルロー
スの離解処理は、バクテリアセルロースに機械的外力を
与えることにより行なえる。更に酸加水分解、酵素を用
いた加水分解及び漂白剤によっても離解処理を行なうこ
とができる。ここでいう機械的外力とは、例えば、引っ
張り、曲げ、圧縮、ねじり、衝撃及び剪断等の応力が挙
げられるが、一般的には圧縮、衝撃及び剪断応力が主体
である。実際にこれら機械的外力をバクテリアセルロー
スに与える場合は、例えば、ミキサー、ポリトロン又は
超音波発振機等を使用することで達成できる。
【0010】ミキサーによる離解処理においては、機械
的外力は攪拌羽根とバクテリアセルロースが衝突するこ
とによる衝撃力と、媒体の速度差によるズレ現象によっ
て発生する剪断力が主体となる。ポリトロンによる離解
処理においては、機械的外力はバクテリアセルロースが
外歯と内歯に挟まることによる圧縮力、高速に回転する
歯とバクテリアセルロースが衝突することによる衝撃
力、静止している外歯と高速に回転する内歯の隙間に存
在する媒体に発生する剪断応力が主体となる。超音波粉
砕機による離解においては、機械的外力は超音波発振部
の発振により媒体中にキャビテーション(空洞現象)が
連続的に発生し、局部的に生じる著しい剪断応力が主体
となる。本発明の離解処理は、バクテリアセルロースに
一定の負荷(機械的外力)を与えることができれば、上
記具体例以外のいかなる方法でも行ない得る。その他の
離解処理条件は当業者が適宜選択することが出来る。
【0011】以上、離解処理について説明したが、本発
明でいう離解処理が、セルロース生産菌の攪拌培養後、
培養液から分離・精製されたバクテリアセルロースに対
して行なう、独立した二次的な操作のみに限定されない
ことは、当業者には自明のことである。即ち、攪拌操作
にはバクテリアセルロースを離解する作用があり、攪拌
培養においては、培養を目的とした攪拌作用によっても
バクテリアセルロースを離解処理することが十分に可能
であるからである。更に、攪拌培養により得たバクテリ
アセルロースを分離、洗浄、精製及び輸送する操作にお
いても同様のことが言え、これらの操作において付加的
に離解処理を行なうことも本発明の離解処理に包含され
ることに留意されたい。
【0012】本発明でいう攪拌培養とは、培養液を攪拌
しながら行なう培養法であり、当該攪拌培養中に受ける
攪拌作用によって、バクテリアセルロースの構造が、例
えば、結晶化指数が低下して非晶部が増すように変化す
る。攪拌手段としては、例えばインペラー、エアーリフ
ト発酵槽、発酵ブロスのポンプ駆動循環、及びこれら手
段の組合せ等を使用することができる。培養操作法とし
ては、いわゆる回分発酵法、流加回分発酵法、反復回分
発酵法及び連続発酵法等がある。更に、本出願人名義の
特願平6−192287号に記載された培養装置と分離
装置の間で菌体を含む培養液を循環させるセルロース性
物質の製造方法であって、該分離装置に於いて、生産物
であるセルロース性物質を菌体及び培養液から分離する
ことを特徴とする前記方法や、同じく、本出願人名義の
特願平6−192288号に記載されたセルロース生産
菌を培養してセルロース性物質を製造する方法であっ
て、培養期間中、培養系からの培養液の引き抜き及び該
引き抜き量とほぼ等容量の新たな培養液の供給を連続的
に行なうことによって、培養中の培養液に於けるセルロ
ース性物質の濃度を低く維持することを特徴とする前記
製造方法がある。
【0013】前記攪拌培養を行なうための槽としては、
例えば、ジャーファーメンター及びタンク等の攪拌槽、
並びにバッフル付きフラスコ、坂口フラスコ及びエアー
リフト型の攪拌槽が使用可能であるがこの限りではな
い。本発明でいう攪拌培養においては、攪拌と同時に、
必要に応じて、通気を行なっても良い。ここでいう通気
とは、例えば空気等の酸素を含有するガス、並びに例え
ばアルゴン及び窒素等の酸素を含有しないガスのいずれ
を通気しても良く、これらガスは培養系の条件に合わせ
て当業者により適宜、選択されよう。例えば、嫌気性の
微生物の場合は、不活性ガスを通気をすれば、その気泡
によって培養液を攪拌することができる。好気性の微生
物の場合には、酸素を含有するガスを通気することで微
生物の成育に必要な酸素を供給すると同時に、培養液を
攪拌することができる。
【0014】尚、本発明で用いるBCを生産するセルロ
ース生産菌は、例えば、BPR2001株に代表される
アセトバクター・キシリナム・サブスピーシーズ・シュ
クロファーメンタンス(Acetobacter xylinum subsp. s
ucrofermentans)、アセトバクター・キシリナム(Acet
obacter xylinum )ATCC23768、アセトバクタ
ー・キシリナムATCC23769、アセトバクター・
パスツリアヌス(A. pasteurianus )ATCC1024
5、アセトバクター・キシリナムATCC14851、
アセトバクター・キシリナムATCC11142及びア
セトバクター・キシリナムATCC10821等の酢酸
菌(アセトバクター属)、その他に、アグロバクテリウ
ム属、リゾビウム属、サルシナ属、シュードモナス属、
アクロモバクター属、アルカリゲネス属、アエロバクタ
ー属、アゾトバクター属及びズーグレア属並びにそれら
をNTG(ニトロソグアニジン)等を用いる公知の方法
によって変異処理することにより創製される各種変異株
である。尚、BPR2001株は、平成5年2月24日
に通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所特許微
生物寄託センターに寄託され(受託番号FERM P−
13466)、その後1994年2月7日付で特許手続
上の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約に基づく
寄託(受託番号FERM BP−4545)に移管され
ている。
【0015】NTG等の変異剤を用いての化学的変異処
理方法には、例えば、Bio Factors,Vol. l, p.297−302
(1988)及び J. Gen. Microbiol, Vol. 135, p.2917−2
929(1989) 等に記載されているものがある。従って、当
業者であればこれら公知の方法に基づき本発明で用いる
変異株を得ることができる。また、本発明で用いる変異
株は他の変異方法、例えば放射線照射等によっても得る
ことができる。上述の方法によって創製されるセルロー
ス生産菌の中でも、通気攪拌培養することによって、ポ
リスチレン換算の重量平均重合度が1.6×104
上、好ましくは1.7×104 以上である高重合度のバ
クテリアセルロースを製造するか、又は、静置培養する
ことによって、ポリスチレン換算の重量平均重合度が
2.0×104 以上である高重合度のバクテリアセルロ
ースを製造する菌株が好ましい。本発明で使用し得る高
重合度のバクテリアセルロースの生産菌のうち、BPR
3001Aは、平成7年6月12日付で通商産業省工業
技術院生命工学工業技術研究所特許微生物寄託センター
に寄託され、受託番号FERM P−14982を付さ
れている。一般的に、高分子材料の強度や弾性率は、高
分子の重合度が高いほど、高いものとなることが知られ
ている。バクテリアセルロースの場合にも同様で、高重
合度のバクテリアセルロースを原料として得られた各種
製品は、相対的に低い重合度のバクテリアセルロースを
原料として得られたものと比較して、その強度や弾性率
が高い。従って、高強度や弾性率のものを製造したい場
合には、先に述べたような高重合度のバクテリアセルロ
ースを用いた方が高い効果が得られる。
【0016】本発明におけるBC等の各種セルロースの
重量平均重合度は、検出器としてRIを内蔵したGPC
システム(Tosoh HLC−8020)を用いて以下のよ
うにして測定する。各種セルロース試料を発煙硝酸−五
酸化リン溶液で W.J. Alexander, R.L. Mitchell, Anal
ytical chemistry 21, 12, 1497-1500 (1949) の方法に
よりニトロ化する。コントロールとして同時にニトロ化
したコットンリンターを用いる。セルロースニトロ化物
はTHF(和光純薬 1級)に0.05%濃度で溶かし
たのち、1.0μmポアサイズのフィルターで濾過す
る。GPCの溶離液にもTHFを用いる。流速は0.5
ml/min 、圧力は10〜13kg f/cm2 、サンプル注入
量は100μl とする。カラムはTSKgel GMH
−HR(S)(7.5ID×300mm×2本)とガード
カラム(HHR(S))(Tosoh Co., Ltd.) を用い35
℃で測定する。分子量算出のためにスタンダードポリス
チレン(Tosoh) を用いポリスチレン換算の相対分子量を
求める。2×107 から2630の分子量のポリスチレ
ンを用い、溶出時間(t)と分子量の対数(logM)
について、3次式:(logM=At3 +Bt2 +Ct
+D)による近似を行いスタンダード曲線を作製する。
分子量はTosoh のデータ処理専用機(SC−8020)
に内蔵されたプログラム(ver.3,10)により重
量平均分子量を計算する。これらの分子量の値からニト
ロ化後の置換度を考慮して重量平均重合度を計算する。
【0017】本発明の攪拌培養に用いる培地の組成物
中、炭素源としてはシュクロース、グルコース、フラク
トース、マンニトール、ソルビトール、ガラクトース、
マルトース、エリスリット、グリセリン、エチレングリ
コール、エタノール等を単独或いは併用して使用するこ
とができる。更にはこれらのものを含有する澱粉水解
物、シトラスモラセス、ビートモラセス、ビート搾汁、
サトウキビ搾汁、柑橘類を始めとする果汁等をシュクロ
ースに加えて使用することもできる。 また、窒素源と
しては硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、リン酸ア
ンモニウム等のアンモニウム塩、硝酸塩、尿素等有機或
いは無機の窒素源を使用することができ、或いは Bacto
-Peptone、 Bacto-Soytone、 Yeast-Extract、豆濃など
の含窒素天然栄養源を使用してもよい。有機微量栄養素
としてアミノ酸、ビタミン、脂肪酸、核酸、2,7,9
−トリカルボキシ−1Hピロロ〔2,3,5〕−キノリ
ン−4,5−ジオン、亜硫酸パルプ廃液、リグニンスル
ホン酸等を添加してもよい。
【0018】生育にアミノ酸等を要求する栄養要求性変
異株を使用する場合には、要求される栄養素を補添する
ことが必要である。無機塩類としてはリン酸塩、マグネ
シウム塩、カルシウム塩、鉄塩、マンガン塩、コバルト
塩、モリブデン酸塩、赤血塩、キレート金属類等が使用
される。更に、イノシトール、フィチン酸、ピロロキノ
リンキノン(PQQ)(特公平5−1718号公報;高
井光男,紙パ技協誌,第42巻,第3号,第237〜2
44頁)、カルボン酸又はその塩(特願平5−1914
67号)、インベルターゼ(特願平5−331491
号)及びメチオニン(特願平5−335764号)等の
セルロース生成促進因子を適宜培地中に添加することも
できる。例えば、酢酸菌を生産菌として用いる場合に
は、培養のpHは3ないし7に、好ましくは5付近に制
御する。培養温度は10〜40℃、好ましくは25〜3
5℃の範囲で行う。培養装置に供給する酸素濃度は1〜
100%、望ましくは21〜80%であれば良い。これ
ら培地中の各成分の組成割合及び培地に対する菌体の接
種等は培養方法に応じて当業者が適宜選択し得るもので
ある。
【0019】本発明のバクテリアセルロースは、例えば
次の方法で製造することができる。通気攪拌培養により
得たバクテリアセルロースを遠心分離法又は濾過法等に
より培養液から分離する。本発明の方法によって製造さ
れるバクテリアセルロースは菌体はそのまま回収しても
よく、さらに本物質中に含まれる菌体を含むセルロース
性物質以外の不純物を取り除く処理を施すことが出来
る。不純物を取り除くためには、水洗、加圧脱水、希酸
洗浄、アルカリ洗浄、次亜塩素酸ソーダ及び過酸化水素
などの漂白剤による処理、リゾチームなどの菌体溶解酵
素による処理、ラウリル硫酸ソーダ、デオキシコール酸
などの界面活性剤による処理、常温から200℃の範囲
の加熱洗浄などを単独及び併用して行い、セルロース性
物質から不純物をほぼ完全に除去することができる。こ
のようにして得られた本発明でいうセルロース性物質と
は、セルロース及び、セルロースを主鎖としたヘテロ多
糖を含むもの及びβ−1,3、β−1,2等のグルカン
を含むものである。ヘテロ多糖の場合のセルロース以外
の構成成分はマンノース、フラクトース、ガラクトー
ス、キシロース、アラビノース、ラムノース、グルクロ
ン酸等の六炭糖、五炭糖及び有機酸等である。なおこれ
等の多糖が単一物質である場合もあるし2種以上の多糖
が水素結合等により混在してもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明をより
詳細に説明するが、実施例は本発明を限定するものでは
ない。
【0021】
【実施例】
実施例1バクテリアセルロースの製造及び離解処理 (1) シード菌液の調製(菌体の増殖) セルロース生産菌をフラスコ培養法によって菌体を増殖
させた。フラクトース40g/L、リン酸−カリウム
1.0g/L、硫酸マグネシウム0.3g/L、硫酸ア
ンモニウム3g/L、バクト−ペプトン5g/L、乳酸
1.4ml/L、初発pH5.0の組成の基本培地100
mlを張り込んだ750ml容Rouxフラスコに、BPR
2001株(FERM BP−4545)の凍結保存菌
液1mlを植菌し、定温培養器内で28℃で3日間静置培
養を行なった。このシード培養後、前記Rouxフラス
コをよく振盪した後、無菌条件下で内容物をガーゼ濾過
し、シード菌液を得た。
【0022】(2) 攪拌培養によるバクテリアセルロ
ースの製造 上記シード菌液60mlを滅菌済みの後述する攪拌培養用
の培地540mlを張り込んだ小型ジャーファーメンター
(全容量1000ml)に無菌的に植菌し、30℃で20
時間又は30時間、pHを1N NaOH又は1N H
2 SO4 で5.0にコントロールしながら、また、攪拌
回転数を初発400rpm で、溶存酸素量(DO)が3.
0〜21.0%内に入るように回転数を自動制御しなが
らジャーファーメンターで攪拌培養を行なった。攪拌培
養には、以下の組成の培地を用いた。 フラクトース 40g/L、 KH2 PO4 1.0g/L、 MgSO4 0.3g/L、 (NH4)2 SO4 3g/L、 Bacto-Soytone (Difco社製) 5g/L 及び 豆濃(大豆蛋白質の酸加水分解濃縮液) 5g/L 初発pH 5.0 培養終了後、ジャーファーメンター内の固形物を集積
し、水洗して培地成分を除去した後、1%NaOH水溶
液中で110℃、20分間処理して菌体を除去した。さ
らに、洗浄液が中性付近になるまで生成セルロースを水
洗してバクテリアセルロースを得た。
【0023】(3) バクテリアセルロースの離解処理 (2)の攪拌培養法により得られた洗浄バクテリアセル
ロースに水を加え、約0.2重量%の離解処理濃度(バ
クテリアセルロース乾燥重量/容量)の懸濁液を調製し
た。次いで、この懸濁液を攪拌機(オースター社製ブレ
ンダー)により25℃で3分間離解した。攪拌機の回転
数は最高レベルに設定した。この離解処理により、攪拌
培養からBC離解物を得た。なお、上記におけるBCの
濃度は、培養液から遠心分離で湿潤状態の固形分を取り
だした後に、この固形分の20倍量の0.2規定の水酸
化ナトリウム溶液中で100℃で1時間浸漬すること
で、バクテリアセルロース以外の菌体や培地成分を取り
除いた後に、十分水洗乾燥して測定した乾燥重量から計
算した。
【0024】実施例2 実施例1で得られた0.1%濃度のBC離解物にカルボ
キシメチルセルロース(以下「CMC」、ナカライ化学
製)、キサンタンガム(大日本製薬製)を溶解し塗工液
である混合溶液を調製した。それぞれの濃度は、0.0
5%、0.1%とした。この混合液に濾紙(アドバンテ
ック東洋 No.2)および、ナイロン平織りメッシュ(3
00メッシュ)を浸すことにより、それぞれの表面に混
合液をコーティングした。コーティングした後に、10
5℃、10分間、または、132℃、60分間の条件で
乾燥して熱処理した。熱処理の後に、塗布膜を基体(濾
紙とメッシュ)につけたまま、水に浸漬した。浸漬処理
は、300ml容のバッフル付きの三角フラスコで200
rpm で攪拌しながら1日間おこなった。浸漬処理後に塗
布膜の剥離状態を肉眼で観察した。添加物の濃度を0.
05%の場合の結果を表1に、添加物の濃度を0.1%
の場合の結果を表2に示す。
【0025】 表1 ────────────────────────────────── 熱処理条件 基体 添加物 浸漬処理後の剥離性 ────────────────────────────────── 105℃ 濾紙 CMC 剥離片が認められる キサンタンガム 〃 メッシュ CMC 〃 キサンタンガム 〃 132℃ 濾紙 CMC ほとんど剥離せず キサンタンガム 〃 メッシュ CMC 〃 キサンタンガム 〃 ──────────────────────────────────
【0026】 表2 ──────────────────────────────────── 熱処理条件 基体 添加物 浸漬処理後の剥離性 ──────────────────────────────────── 105℃ 濾紙 CMC 塗工膜がほとんど剥離する とともに濾紙も破壊され繊 維層が浮遊 キサンタンガム 〃 メッシュ CMC 塗工膜がほとんど剥離し、 塗工膜の薄片が認められる キサンタンガム 〃 132℃ 濾紙 CMC ほとんど剥離せず、濾紙も 全く破壊されず キサンタンガム 〃 メッシュ CMC 〃 キサンタンガム 〃 ────────────────────────────────────
【0027】実施例3 実施例2で記載した実験の内、基体に対する塗布を、離
解物を含む塗工液をハンドスプレーで噴霧することによ
って行った。その他の実験は、実施例2と同様にして行
った。塗布膜の性状を肉眼で観察したところ、浸漬によ
り塗布した場合よりも、噴霧して塗布した方が均一な塗
工膜が得られることがわかった。実施例2と同様に熱処
理を行った結果、表1、表2と同様の結果が得られた。
【0028】実施例4 実施例1で調製した0.1%濃度のBCの離解物、0.
1%のCMC溶液、0.1%のキサンタンガム溶液、水
を、実施例2と同様の方法で濾紙に塗布した。塗布後
に、実施例2と同様に105℃または132℃で熱処理
して濾紙の表面に塗工膜を形成させた。この塗工膜を形
成させた濾紙を実施例2と同様の方法で浸漬処理してか
ら、塗工膜の剥離状況、濾紙の破壊状況を肉眼で観察し
た。その結果、105℃乾燥物では、すべて塗工膜の剥
離とともに、濾紙の破壊がおこった。これに対して、1
32℃で処理した場合には、水、および、0.1%BC
を塗工したものについては、濾紙が破壊したが、0.1
%CMCやキサンタンガムを塗布したものについては、
塗工膜の剥離や濾紙の破壊が観察されなかった。
【0029】実施例5 実施例1で得られた0.1%濃度のBCの離解物にCM
C、および、キサンタンガムを添加して溶解し混合溶液
を調製した。添加物の濃度は、BCに対して順番に20
%および50%とした。混合溶液をポリプロピレン板上
で80℃で風乾して厚さ100μm程度のシート状の乾
燥物を得た。このシート状物に、表3に示すような種々
の条件で熱処理を施してから、シート状の乾燥物を水中
にいれて2分間静置した後に、マグネチックスターラー
を用いて1000rpm で30分間攪拌して再懸濁液を調
製した。なお、この懸濁液のBCの濃度は、乾燥前の離
解物の濃度と同様の0.1%になるように調整した。得
られた懸濁液の遠心沈降度を以下の方法に従って測定し
た。遠心沈降度の測定方法 バクテリアセルロース(BC)濃度0.2%の懸濁液1
0mlをFalcon製の15mlのチューブにいれたものを30
00回転で15分間遠心分離した後に沈降部分の体積の
全体に対する比率で表した。沈降度の値が大きいほど沈
降しにくく、分散していることになる。また、沈降度復
元率として(乾燥後復水後の離解物の沈降度/乾燥前の
離解物の沈降度)の値を用いた。結果を表3に示す。
【0030】 %の数字は、すべて遠心沈降度の値。 凝固したものについては、測定不可能。
【0031】
【効果】多糖類を含む塗工膜を熱処理することにより、
復元性をなくし、耐水性等に優れた塗工膜を得ることが
できた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森永 康 神奈川県川崎市高津区坂戸3丁目2番1号 株式会社バイオポリマー・リサーチ内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多糖類と基体から成る複合基体を形成
    し、これを熱処理することを特徴とする、複合基体の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 多糖類を含む塗工液を基体上に適用する
    ことにより塗工膜を有する複合基体を形成する、請求項
    1記載の方法。
  3. 【請求項3】 多糖類が少なくともバクテリアセルロー
    スを含む、請求項1又は2記載の方法。
  4. 【請求項4】 多糖類がカルボキシメチルセルロース又
    はキサンタンガムを含む、請求項1、2又は3記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 熱処理を少なくとも約120℃以上で行
    う、請求項1ないし4のいずれか一項記載の方法。
  6. 【請求項6】 熱処理の前に、基体上の塗工膜を乾燥さ
    せる工程を含む、請求項2ないし5のいずれか一項記載
    の方法。
  7. 【請求項7】 バクテリアセルロースが通気攪拌培養で
    得られたものである、請求項1ないし6のいずれか一項
    記載の方法。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれか一項記載の
    方法によって得られた複合基体。
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