JPH089619B2 - 10―アルキル―10―デアザアミノプテリン化合物のジアステレオマー、それらの製造方法並びに白血病及び腹水腫瘍の治療のための製薬組成物 - Google Patents

10―アルキル―10―デアザアミノプテリン化合物のジアステレオマー、それらの製造方法並びに白血病及び腹水腫瘍の治療のための製薬組成物

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JPH089619B2
JPH089619B2 JP61506186A JP50618686A JPH089619B2 JP H089619 B2 JPH089619 B2 JP H089619B2 JP 61506186 A JP61506186 A JP 61506186A JP 50618686 A JP50618686 A JP 50618686A JP H089619 B2 JPH089619 B2 JP H089619B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「ジヤーナル・オブ・メデイシナル・ケミストリ(Jo
urnal of medicinal Chemistry),17,552(1974)」に
おいて、デグロー(DeGraw)、キスリウク(Kisliu
k)、ガーモント(Gaumont)、バーフ(Baugh)及びネ
ア(Nair)により、10−デアザアミノプテリンの合成及
びアンチ葉酸活性について報告がなされている。強力な
ジヒドロ葉酸還元酵素阻害剤であるアミノプテリン及び
そのN−10−メチル誘導体即ちメトトレキセートの抗微
生物活性及び抗腫瘍活性はよく知られており、またこれ
らの化合物の効能、細胞透過性及び毒性を更に改善する
ために数多くの類似体が作られてきた。葉酸類似体にお
ける構造−活性の関連性を研究する継続的な計画の一部
として、デグロー(DeGraw)等は、アミノプテリンの側
鎖の窒素原子の置換の影響に興味を持ち、上記の論文に
10−デアザアミノプテリンの合成及び生物学的活性につ
いて報告している。
10−デアザアミノプテリンについての継続的研究か
ら、その抗白血病活性、及び種々の腹水腫瘍系の治療に
おける効力が見出された。
白血病は、ヒト及び他の温血動物における原因不明の
急性又は慢性の病気である。白血病は、体の組織及び循
環血液中の未熟な白血球の数の異常な増加によつて特徴
づけられる。その病気は、血液形成器官に明らかに影響
を及ぼし、異常増殖しつつある白血球のタイプに従い分
類される。該病気は新生物形成病の多数の形態の1つで
あり、研究機関は該病気の快方又は治癒用の薬の開発に
長年専心してきたが極く最近まで認められ得る程の成功
は収められていない。今日では、多くの形態の白血病が
薬で効果的に治療され得る。子供の急性リンパ球白血病
に対する複合化学療法の場合、大きな割合(50〜60%)
の5年間生存者が達成され、その病気は今や治癒可能な
ものに分類される。
1983年7月12日に特許されたデグロー(DeGraw)及び
シロトナク(Sirotnak)の米国特許第4,393,064号に
は、温血下等動物における白血病並びに腹水腫瘍を含め
て他の悪性病が、白血病の臨床的治療用の現在の優良な
薬の1つであるメトトレキセートの通常的でない類似体
即ち10−デアザアミノプテリンの投与により快方され得
る、ということが開示されている。
10−デアザアミノプテリンは、下記の構造Iを有す
る: N−デアザアミノプテリンとアミノプテリンのN−10
−メチル誘導体即ちメトトレキセートとの関係は、下記
の記載から明らかである: 10−デアザアミノプテリンの合成の重要な中間体であ
る4−アミノ−4−デオキシ−10−デアザプテロイン酸
は、デグロー(DeGraw)、ブラウン(Brown)、キスリ
ウク(Kisliuk)及びガーモント(Gaumont)によつて初
めて合成された(「ジヤーナル・オブ・メデイシナル・
ケミストリ(Journal of Medicinal Chemistry),14,8
66(1971)」)。デグロー(DeGraw)、トサコテリス
(Tsakotellis)、キスリウク(Kisliuk)及びガーモン
ト(Gaumont)は、「ジヤーナル・オブ・ヘテロサイク
リツク・ケミストリ(Journal of Heterocyelic Chemis
try),,105(1971)」において、葉酸塩依存性有機
体であるストレプトコツカス・フエシウム(Streptococ
cusfaecium)に対する10−デアザプテロイン酸及びその
テトラヒドロ誘導体の効能的な生長阻害活性を報告して
いる。活性はテトラヒドロ化合物への還元によつて大い
に高められた、ということが示されている。従つて、上
記の記事の第867頁のスキームI、シリーズdに示され
た化合物である4−アミノ−4−デオキシ−10−デアザ
プテロイン酸は製造された2,4−ジアミノ−プテリジン
類の1つでありかつ2,4−ジアミノ−プテリジンは細胞
透過性が一層大きいと期待される故、2,4−ジアミノ−
プテリジン類が研究されるべきと考えられた。
10−デアザアミノプテリンの10−アルキル誘導体に基
づく更なる研究がなされて1983年1月18日に特許された
米国特許第4,369,319号及び1984年2月21日に特許され
た米国特許第4,433,147号において、デグロー(DeGra
w)及びシロトナク(Sirotnak)は、温血下等動物にお
ける白血病並びに腹水腫瘍を含めて他の悪性病が10−デ
アザアミノプテリンの10−アルキル誘導体の投与により
快方され得る、ということを開示している。
10−アルキル−10−デアザアミノプテリン化合物は、
下記の構造IIIを有する: 化合物10−デアザアミノプテリンでは、R1及びR2は両
方とも水素である。アルキル誘導体では、R1及びR2の一
方又は両方が、1ないし約8個好ましくは1個又は2個
の炭素原子を有するアルキルであり得る。R1及びR2の一
方のみがアルキルである場合、他方は水素である。
R1及びR2のアルキルの例には、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第2級ブチ
ル、第3級ブチル、アミル、イソアミル、第2級アミ
ル、第3級アミル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチ
ル、イソヘプチル、オクチル、イソオクチル、2−エチ
ルヘキシル及び第3級オクチルがある。
デグロー(DeGraw)、ブラウン(Brown)、タガワ(T
agawa)、キスリウク(Kisliuk)、ガーモント(Gaumon
t)及びシロトナク(Sirotnak)は、「ジヤーナル・オ
ブ・メデイシナル・ケミストリ(Journal of Medicinal
Chemistry),25,1227(1982)」において、10−メチ
ル及び10−エチル−10−デアザアミノプテリンの合成、
並びに細菌及びL1210の細胞に対するそれらの活性に関
する試験管内の観察とL1210の産出マウスにおける抗白
血病活性を報告している。その10−エチル化合物は、多
数の実験的なネズミの腫瘍モデルにおいてメトトレキセ
ート又は10−デアザアミノプテリンよりかなり効果的で
ある、ということが見出されている(シロトナク(Siro
tnak)、デグロー(DeGraw)、チエロ(Chello)、モツ
シオ(Moccio)及びドリツク(Dorick),「カンサ・ト
リート・レプ(Cancer Treat.Rep.),66,351(198
2)」、シロトナク(Sirotnak)、デグロー(DeGra
w)、モツシオ(Moccio)、サムエルズ(Samuels)及び
ゴータス(Gautas),「カンサ・ケモサ・フアーマコル
(Cancer Chemother.Pharmaeol.),12,18(1984)」並
びにシロトナク(Sirotnak)、デグロー(DeGraw)、シ
ユミド(Schmid)、ゴウタス(Goutas)及びモツシオ
(Moccio),「カンサ・ケモサ・フアーマコル(Cancer
Chemother.Pharmacol.),12,26(1984)」)。10−エ
チル−10−デアザアミノプテリンは、裸のマウス(いわ
ゆるヌードマウス)においてヒトの乳房、肺及び結腸の
腫瘍の異種間移植片を明らかに退行させる、ということ
が比較的最近見出された(シユミド(Sehmid)、シロト
ナク(Sirotnak)、オツタ(Otter)及びデグロー(DeG
raw),「カンサ・トリート・レプ(Cancer Treat.Rep.
69,551(1985)」)。事実、臨床試験が10−エチル−10
−デアザアミノプテリンについて開始されており(ベア
テイム(Wertheim)、クリス(Kris)、グララ(Grall
a)、オツコネル(O′Connell)、キナハン(Kinaha
n)、シバス(Cibas)、ウイリアムズ(Williams)、バ
ウエル(Bauer)、フアラグ(Farag)、フアヌツチ(Fa
nucchi)及びヤング(Young),「第76回会合“アメル
・アソク・カンサ・リサーチ(Amer.Assoe.Cancer Rese
arch)",テキサス州ヒユーストン,1985年5月22−25
日,論文704」)、しかして10−エチル−10−デアザア
ミノプテリンの第1の利点は、正常な組織に対してとは
反対に、腫瘍中への高められた応差的透過性があると認
められることである(シロトナク(Sirotnak)及びデグ
ロー(DeGraw),「フオレート・アンタゴニスツ・アズ
・セラピユーチツク・エイジエンツ(Folate Antagonis
ts as Therapeutic Agents)(エフ・エム・シロトナク
(F.M.Sirotnak)篇),ニユーヨーク,アカデミツク・
プレス(Academic Press),Vol.2,第43〜91頁(198
4)」)。この高められた輸送性は細胞壁における能動
輸送蛋白質の所で起こつており、しかして記載されてい
る少数の例の1つにおいて示されているように、抗腫瘍
薬は、腫瘍細胞と正常細胞との間の蛋白質生物質の基本
的な相違を利用している。第2の利点は、当該化合物が
細胞に入つた後そのポリグルタミン化が高められるとい
うことである。そのポリグルタミル種は阻害効能を保持
するが、細胞からの流出性は低減している。
10位のR1及びR2が異なつている式IIIの非対称性10−
アルキル−10−デアザアミノプテリン分子は、上記の構
造から明らかなように2個のキラル中心即ち10位に1個
及びグルタメート部のアルフア炭素において1個を有す
る。L−グルタメートの導入によつて得られるL−異性
体を用いる場合、米国特許第4,369,319号及び第4,433,1
47号の第2欄及び第4欄に示された合成により、10位に
ついての完全なラセミ体である化合物が得られる。
かくして米国特許第4,369,319号及び第4,443,147号の
ジアステレオマー混合物は、10位の分割を欠いており、
従つてラセミ混合物と称され得る。
本発明によれば、式IIIの10−アルキル−10−デアザ
アミノプテリンのd,L−異性体及びl,L−異性体を個々の
ジアステレオマーとしてもたらす新規な合成が提供され
る。
更に、本発明によれば、式IIIの10−アルキル−10−
デアザアミノプテリンのd,L−及びl,L−異性体が新規な
化合物として提供され、しかしてこれらのものは明確な
かつ価値ある性質を有している。
例えば、10−エチル−10−デアザアミノプテリンのd,
L−異性体は、L1210細胞由来のジヒドロ葉酸還元酵素の
阻害及びL1210細胞の生育阻害に有意的に一層効果があ
る。例えば、10−エチル−10−デアザアミノプテリンの
d,L−異性体はまたエル・カゼイ(L.easei)酵素に対し
ておおよそ3倍大きい効能を示す。
一方、例えば10−エチル−10−デアザアミノプテリン
のl,L−異性体は、マウスにおけるL1210白血病に対する
生体内評価において、d,L−異性体の毒性の約半分の毒
性を示す。より低い毒性は重要であり、何故なら、より
多量のl,L−異性体投与量が臨床的施用において投与さ
れ得るからである。
従つて、例えば10−エチル−10−デアザアミノプテリ
ンのl,L−異性体はヒトのガンの治療に利用性がある、
と期待される。更に、メトトレキセートから類推して、
例えば10−エチル−10−デアザアミノプテリンのd,L−
異性体並びにl,L−異性体はリユーマチ性関節炎の治療
に利用性があるはずであり、何故なら、それらはメトト
レキセートと同じ程度の免疫抑制剤であると予期される
からである。l,L−異性体のはるかに低い毒性により、
長期にわたる関節炎の治療においては有意的な利点がも
たらされるはずである。他の10−アルキルジアステレオ
マーはこの性質の点で10−デチルジアステレオマーと類
似しているはずである、と更に認められる。
d,L−10−アルキル−10−デアザアミノプテリン及び
l,L−10−アルキル−10−デアザアミノプテリンの製造
のための本発明の方法は、d,L−又はl,L−4−アミノ−
4−デソキシ−10−エチルプテロイン酸がジエチルL−
グルタメートと結合せしめられてd,L−又はl,L−ジアス
テレオマーを生じる合成である。ラセミ前駆体の分割
は、中間体3−p−カルボメトキシフエニルアルカン酸
の所で達成される。反応合成の工程は、R1をエチルC2H5
及びR2を水素として例示すると次の通りである: 合成機構が示しているように、アリルクロライドによ
るp−プロピル安息香酸(1)のジアニオンのアルキル
化及びそれに続くメタノールでの当該酸(2)のエステ
ル化は、4−p−カルボメトキシフエニル−1−ヘキセ
ン(3)を生じる。水性アセトン中NaIO4での当該オレ
フイン基の酸化(RuO2によつて触媒される。)は、末端
炭素を分解させて3−p−カルボメトキシフエニル吉草
酸(4)を生じる。d−α−メチルベンジルアミンとの
当該塩の再結晶はd型の(4)〔α〕+22.7°をもたら
し、一方1−d−メチルベンジルアミン塩の同様な処理
はl型の(4)〔α〕−24.1°を生じる。
ラセミ体の酸(4)及びそれらの分割されたd,L型及
びl,L型は次いで、上記の手順に別々に付されて目的の
d,L−又はl,L−ジアステレオマー(15)を生じる。この
プロセスは、ジアゾメチルケトン(6)中間体を経るク
ロロメチルケトン(7)への(4)の酸塩化物(5)の
変換から始まる。80%MeOH(メタノール)中のアジ化ナ
トリウムでの当該塩化物の置換は、アジドメチルケトン
(8)を生じる。HClの存在下Pdブラツク(白金黒)上
での当該アジドの水素添加はアミノケトン(9)を生
じ、このものは単離されそして結晶性ピクレート塩とし
て特徴づけられる。ケトンピクレート(9)は、70%Et
OH(エタノール)中セミカルバジド塩酸塩での処理によ
り、セミカルバゾン誘導体(10)に直接変換される。塩
酸塩に対するピクレート塩の交換は、水性EtOH(エタノ
ール)中ダウエクス(Dowex)2(Cl-)樹脂とともにか
くはんすることにより、定量的収率で容易に達成され
る。
当量の2,4,6−コリジン即ち対称コリジン(s−コリ
ジンとして略記される。)の存在下にて2,4−ジアミノ
−5−ニトロ−6−クロロピリミジンでの(10)の遊離
塩基のアルキル化及びそれに続く90%CF3COOH中当該中
間体セミカルバゾンの加水分解は、2,4−ジアミノ−6
−ピリミジニルアミノケトン(11)を生じる。酢酸中亜
鉛末での当該ニトロ基の還元は閉環してジヒドロプテリ
ジンになり、このものは希薄H2O2での処理によつてその
場で酸化されてジアミノプテリジンエステル(12)にな
る。このベンゾエートエステルは、2−メトキシエタノ
ール中水性NaOHとともに短時間暖めることによつてケン
化される。このようにして得られた4−アミノ−4−デ
ソキシ−10−アルキル−10−デアザプテロイン酸(13)
は、デグロー(DeGraw)、ブラウン(Brown)、タガワ
(Tagawa)、キスリウク(Kisliuk)、ガーモント(Gau
mont)及びシロトナク(Sirotnak)によつて、「ジエイ
・メド・ケム(J.Med.Chem.),25,1227(1982)」にお
いて以前に報告されたものと同一である。ジエチルL−
グルタメートとの結合及びそれに続くジエチルエステル
(14)のケン化は、目的の10−メチル−10−デアザアミ
ノプテリンのd,L−又はl,L−ジアステレオマーを生じ
る。それらの最終生成物についてのクロマトグラフイ及
びスペクトルの性質は、以前に報告されたものと同様に
同一である。
上記の機構において、HとしてのR1及びC2H5としての
R2を他のアルキル基で置換することは当業者にとつて明
らかであり、R1及びR2は水素とアルキルの組み合わせあ
るいは異なるアルキルの組み合わせである。
第1段階において、10−デアザアミノプテリン化合物
の安息香酸基のプロピル基のα−炭素原子は、アルキル
プロマイドによつてアルキル化される。このアルキル化
プロセスは、活性アニオン試薬を生成させるために、プ
ロピル安息香酸とアルキルリチウム試薬との予備反応を
必要とする。プロピルのほかに、10−DAのC10アルキル
基に相当するところの遊離水素原子を持つた下記の構造 を有するp−アルキル基がアルキル化され得る。このプ
ロセス(カルボキシル基のプロトンのイオン化も起こし
得る。)は比較的低い温度を必要とし、しかしてかかる
温度ではゆつくり例えば30時間までの時間で進行する。
反応は好ましくは、テトラヒドロフランの如き不活性な
極性溶媒の存在下でアルゴン下無水条件にて行われる。
ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA)補助溶媒を存在
させると、イオン化プロセスが促進される。例えば、R1
及びR2(上記の式IIIにおいて)が両方ともアルキルで
ある場合、15〜30時間内で完全なイオン化を達成するた
めにHMPA補助溶媒及び約15°〜25℃の反応温度が必要と
される。活性アニオンの生成後、次いでアリルブロマイ
ドが、やはり室温又はそれ以下の温度にてアニオン試薬
反応混合物にゆつくり添加され得る。反応性アニオンは
ひどく着色されておりそして反応生成物は無色であるの
で、反応は色の消失によつて追跡され得、そして反応混
合物が無色になつたとき完了する。次いで、溶媒が除去
され得そして反応生成物は仕上げられ得る。
合成の第4段階において、RuO2によつて触媒される過
ヨウ素酸ナトリウムでの酸化によるヘキセン(3)の末
端炭素の分解はアルキル−及びフエニル−置換カルボン
酸をもたらし、しかもこの酸の3位において10−デアザ
アミノプテリンの所望の10−アルキル配置を有する。反
応は約0℃ないし約50℃の範囲内の温度にて行われ得る
が、好ましくは0℃ないし5℃にて行われ得る。
このカルボン酸は、そのd−α−メチルベンジルアミ
ン塩又はl−α−メチルベンジルアミン塩をイソプロパ
ノールの如き脂肪族アルコール溶媒から結晶化させるこ
とにより、そのd−及びl−異性体に分割される。
第5段階、第6段階及び第7段階において、d−酸、
l−酸又はラセミ混合物は、SOCl2又は他の適切な試薬
を用いて酸塩化物に変換され、次いでジアゾメタンとの
反応によつてジアゾケトンに変換される。この反応はジ
エチルエーテルの如き不活性溶媒の存在下で0〜5℃又
はそれ以下の低温にて進行し、そしてジアゾ化合物はHC
lで分解されてクロロメチルケトン(7)を生成する。
第8段階において、クロロメチルケトンがアジ化ナト
リウムと反応せしめられて対応するアジドメチルケトン
を生成する。この反応は室温にて進行するが、注意しか
つ温和に加温しながら促進せしめられ得る。水性メタノ
ールの如き極性溶媒は、反応混合物の均質性を維持する
のを助成する。所望ケトンは、クロロホルムの如き水非
混和性溶媒を用いる溶媒抽出により混合物から回収され
得る。
第9段階において、アジドメチルケトンは、パラジウ
ムブラツク(パラジウム黒)の如き触媒の存在下での水
素添加により、アミノメチルケトンに変換される。これ
は慣用の水素添加であり、室温にて進行する。アミノメ
チルケトンはピクレートとして単離され、そして第10段
階においてピクレートはセミカルバゾンに変換され得
る。
第11段階において、この反応生成物はs−コリジンの
存在下で2,4−ジアミノ−5−ニトロ−6−クロロピリ
ミジンと反応せしめられ、ケトン(10)のアミノ基に該
ピリミジンを6位において付加する。このセミカルバゾ
ンは、90%CF3COOH中で加水分解される。酢酸中亜鉛末
でのニトロ基の還元は閉環を起こしてDIHSROプテリジン
にし、そして該プテリジンは希薄H2O2でその場で酸化さ
れて対応するジアミノプテリジンエステルになる。N−
オキシドへの過度の酸化を防ぐために、1〜5%H2O2
好ましい。環化反応は酸性pHにて好ましくは3〜5の範
囲のpHにて進行し、従つて水性酢酸の如き酸性溶媒が用
いられ得る。水性酢酸は酸性pHをもたらし、かつ酢酸の
有機補助溶媒効果により可溶化が助成される。反応は35
°〜100℃の範囲内の中程度に高められた温度にて進行
して、プテロイン酸エステルが生成する。
第12段階において、このエステルは遊離プテロイン酸
に加水分解される。
得られた2,4−ジアミノ−4−デソキシ−10−エチル
−10−デアザプテロイン酸は次いで、二段階即ち第13段
階及び第14段階で10−エチル−10−デアザアミノプテリ
ン化合物に変換される。最初に当該生成物はイソブチル
クロロホーメートとそして次いでジエチル−L−グルタ
メートと反応せしめられて、プテロイン酸基を対応する
グルタミドジエチルエステルに変換し、そしてエステル
化するエチル基は水性水酸化ナトリウムの如き希薄水性
アルカリとの反応によつて加水分解されて10−デアザア
ミノプテリン化合物のグルタミドの遊離二酸基を生成す
る。
第13段階の反応は、遊離する塩化水素を吸収する酸受
容体を必要とする。第13段階の反応は、メチル、エチル
等の如き他のアルキルクロロホーメートを用いて行われ
得る。酸受容体は好ましくは、第3級アミン又は置換ピ
リジン例えばトリエチルアミン、トリブチルアミン、N
−メチルモルホリン、コリジン及びルチジンの如き有機
塩基である。ジエチルグルタメートは、追加的当量の酸
受容体の存在下で塩酸塩としてあるいは遊離塩基として
添加され得る。
反応は室温又はそれ以下の温度好ましくは0℃ないし
−5℃の温度にて進行し、そして不活性溶媒が用いられ
得る。イソブチルクロロホーメートは反応混合物にゆつ
くり添加され得、そしてその反応が完了するとジエチル
−L−グルタメート、有機アミン及び追加的量の溶媒が
添加され得、そして反応が、完了するまで同じ温度にて
続行され得る。
反応混合物は、溶媒を蒸発好ましくは真空下での蒸発
によつて除去しそして残渣を水性重炭酸ナトリウムの如
き温和なアルカリ性の水溶液とともにかくはんすること
により仕上げられる。当該ジエステルは不溶性であり、
過によつて回収され得、一方、未反応プテロイン酸は
アルカリ溶液中に溶解する。
エステル化するエチル基の加水分解は、水性アルカリ
を用いて室温又はそれより高い温度にて行われる。当該
ジエステルは、2−メトキシエタノールの如き適当な溶
媒中に溶解された得、そして加水分解が完了するまで水
性アルカリの存在下で保持され得る。酸性の10−エチル
−10−デアザアミノプテリン化合物は、水性アルカリに
可溶であり、次いで氷酢酸の如き酸の添加によつて沈殿
され得る。その沈殿物は、回収、洗浄そして乾燥され得
る。
次の例において、上記の合成法を用いるd,L−及びl,L
−10−エチル−10−デアザアミノプテリンの製造を記載
する。
例I 元素分析は、ガルブライス・ラボラタリーズ(Galbra
ith Laboratoriea),ノクスビイレ(Knoxville),テ
イー・エヌ(TN)から得られた。1H NMRスペクトルは、
バリアン(Varian)EM360Aスペクトロメーター又はジエ
オル(JEOL)FX90Qスペクトロメーターで測定された。
質量スペクトルは、LKB9000GC−MSスペクトロメーター
で測定された。紫外線スペクトルは、パーキン−エルマ
ー(Perkin−Elmer)552スペクトロフオトメーターで測
定された。TLCは、250umのシリカゲルGFがコーテイング
されているアナラテク(Analatech)製のユニプレート
(Uniplate)で行われた。融点は、トマス・フーバー・
ユニメルト(Thomas Hoover Uni−melt)装置で測定さ
れた。旋光性は、パーキン−エルマー(Perkin−Elme
r)141旋光計で測定した。
第1段階、第2段階及び第3段階: 4−p−カルボキシフエニル−1−ヘキセン(2)及
びメチルエステル(3)の製造 100mlの乾燥テトラヒドロフラン中のジイソプロピル
アミン(8.5ml,0.061モル)の氷冷溶液に、ヘキサン中
の1.6Mブチルリチウム45.6ml(0.073モル)を滴下しつ
つ添加した。その溶液を1時間冷却し、30mlのテトラヒ
ドロフラン中のp−プロピル安息香酸(1)(5.0g,0.0
3モル)の溶液を滴下しつつ添加し、次いで5.8mlのHMPA
を滴下しつつ添加した。その混合物を周囲温度に63時間
保ち、そして30mlのテトラヒドロフラン中の3.6g(0.03
モル)のアリルブロマイドを滴下しつつ添加して暗赤色
のジアニオンの色を消失させた。溶媒を真空下で蒸発さ
せ、残渣を次(200ml)とEt2O(ジエチルエーテル)(5
0ml)に分配させた。その水溶液を、追加的量のEt2Oで
2回洗浄した後、2N−HClで酸性にして生成物(2)を
沈殿させた。その混合物を各50ml部のCHCl3で3回抽出
し、乾燥し(MgSO4)そして蒸発させて10gの粗生成物
(2)(HMPAを含有する。)を得た。
この物質を直ちに、MeOH(メタノール)中4.5%HCl10
0mlとともに室温にて42時間かくはんすることによつて
エステル化した。溶媒を真空下で除去し、残渣を100ml
のCHCl3中に採取し、そして25mlの飽和NaHCO3で洗浄し
た。CHCl3を蒸発させ、残渣を100mlのペンタン中に溶解
させた。その溶液を水(25ml)で洗浄し、MgSO4上で乾
燥し、そして蒸発させて4.1g(63%)のメチルエステル
(3)即ちp−ヘキセニル−メチルベンゾエートを液体
として得た:TLC(CHCl3−MeOH9:1;シリカゲル)Rf0.90;
NMR(CDCl3δ0.80(3H.t,CH3)、1.70(2H,m,CH2C
H3)、2.50(3H,m,アリル及びベンジルのH)、3.90(3
H,s,OCH3)、5.0(3H,m,オレフイン)、7.25(2H,d,
3′,5′−Ar)、8.00(2H,d,2′,6′−Ar)。
エステル(3)の一部をケン化し(10%NaOH−MeOH,
1:7)、遊離した酸(2)を分取TLC(シリカゲル,CHCl
3−MeOH9:1)によつて精製してガム様の(2)の分岐試
料を得た。
計算値(%) C74.8 H7.97 実測値(%) C74.9 H8.14 第4段階:3−p−カルボメトキシフエニルバレリン酸
(4)の製造 990mlのアセトン中のp−ヘキセニル−メチルベンゾ
エート(3)(21.0g,0.096モル)の溶液を氷で冷却
し、そして1.25gのRuO2水和物を含有する水660ml中のNa
IO4(103g,0.48モル)の冷溶液を添加して多量の(copi
ous)薄緑色の沈殿物を生成させた。その混合物を、冷
却下で10分間そして室温にて更に20分間かくはんした。
この混合物をセライトパツドで過し、次いで60%アセ
トンで洗浄した。液を10mlのイソプロピルアルコール
で処理し、室温に10分間保ち、そしてNaClで飽和させ
た。その混合物を各500ml部のCHCl3で3回抽出し、200m
lのブライン(塩水)で洗浄し、そして500mlの1.5N−NH
4OHで抽出した。NH4OH抽出物を濃HClで酸性にし、各100
ml部のCHCl3で3回抽出した。MgSO4上で乾燥後、CHCl3
を蒸発させて17.5g(77%)のラセミ生成物(4)を褐
色の部分的結晶性のシロツプとして得た:NMR(CDCl3
δ0.82(3H,t,CH3)、1.73(2H,m,−CH2 CH3)、260(2
H,m,CH2 COOH)、3.90(3H,s,−OCH3)、7.33(2H,d,
3′,5′−Ar)、8.10(2H,d,2′,6′−Ar)。このラセ
ミ体の酸を、下記に記載のように、d−又はl−α−メ
チルベンジルアミンとの塩としてd−及びl−異性体に
分離した。
(4)とd−α−メチルベンジルアミンとの塩をイソ
プロパノールから4回結晶化させて、融点165〜166℃の
白色結晶を得た。分析C21H27NO4(C,H,N)。1N−HclとC
HCl3に分配させることによつて遊離のd−酸を遊離させ
て、〔α〕D+22.7°(CHCl3)のガムを得た。
1回目の結晶化からの母液を蒸発させ、そして上記の
ように遊離酸を遊離させた。当量のl−α−メチルベン
ジルアミンからつくられた塩をイソプロパノールから2
回結晶化させて、融点164〜165℃の白色結晶を得た。こ
の遊離l−酸は、〔α〕D−24.1°の旋光度を示した。
第5段階、第6段階及び第7段階: 1−クロロ−4−p−カルボメトキシフエニル−2−
ヘキサノン(7)の製造 38mlのSOCl2を含有する30mlのベンゼン中のラセミ体
の酸(4)(又は(4)のd−又はl−異性体)(5.9
g,0.025モル)の溶液を還流下で1時間加熱した。溶媒
を真空下で除去し、残留する酸塩化物を20mlのEt2O(ジ
エチルエーテル)中に溶解させた。その溶液を、ジアゾ
メタン(22.6gのニトロソメチル尿素から得た。)のエ
ーテル溶液に0〜5℃にて滴下しつつ添加した。その初
期のジアゾケトンの黄色溶液をガス状のHClで30分間処
理し、そして135mlの氷水中に注いだ。Et2O相を分離
し、冷たい0.5N−Na2CO3(25ml)、H2O(25ml)で洗浄
し、そしてMgSO4上で乾燥させた。溶媒を蒸発させて、
5.9g(88%)の黄色油を得た:TLC(シリカゲル,CHCl3
−MeOH40:1)Rf0.75単−スポツト;NMR(CDCl3)δ0.80
(3H,t,CH3)、1.73(2H,m,CH2 CH3)、2.97(2H,m,−CH
2C=O)、3.20(1H,m,Ar−CH)、3.90(3H,s,OCH3)、
3.95(2H,s,CH2Cl)、7.30(2H,d,3′,5′−ArH)、8.1
0(2H,d,2′,6′−ArH)。
(4)の光学的に分割されたd−及びl−異性体を、
当該クロロメチルケトンの製造について記載したのと同
じプロセスに付し、そしてその後のすべての工程は下記
に記載の如く行つた。物理的性質及びクロマトグラフの
特性は、特記しているもの以外は、ラセミ体の対応物の
ものと等しかつた。
第8段階:1−アジド−4−p−カルボメトキシフエニル
−2−ヘキサノン(8)の製造 クロロメチルケトン(7)(5.9g、0.022モル)、10.
8g(0.16モル)のNaN3及び180mlの80%MeOH(メタノー
ル)の混合物を、室温にて20時間かくはんした。MeOHの
蒸発後、その水性残渣をH2Oで100mlに希釈し、そして各
50ml部のCHCl3で3回抽出した。そのCHCl3を乾燥し(Mg
SO4)そして蒸発させて、5.5g(91%)の黄色油(8)
を得た:TLC(シリカゲル,CHCl3−C6H61:1)Rf0.30単一
スポツト;IRcm-12105(−N3);NMR(CDCl3)δ0.80(3
H,t,CH3)、1.70(2H,m,CH2 CH3),2.80(2H,m,CH2C=
O),3.15(1H,m,Ar−CH),3.77(2H,s,CH2N3)、3.90
(3H,s,OCH3)、7.30(2H,d,3′,5′−ArH)、8.05(2
H,d,2′,6′−ArH)。
第9段階:1−アミノ−4−p−カルボメトキシフエニル
−2−ヘキサノンピクレート(9)の製造 アジド(8)(5.80g,0.02モル)、3.05ml(0.037モ
ル)の12N−HCl、1.88gのパラジウムブラツク(パラジ
ウム黒)及び100mlのEtOH(エタノール)の混合物を、H
2の雰囲気下で6時間かくはんした。触媒を過によつ
て除去し、そして液を真空下で蒸発させて黄色の泡状
物(5.6g)を得た。この残渣を、50mlのH2Oで処理しそ
して均質になるまでかくはんした。その水性の上澄み液
を不溶性のガムからデカントし、そして275mlのH2O中の
ピクリン酸(5.0g)の温溶液にかくはんしながら添加し
た。黄色の結晶性沈殿物(9)を集め、H2Oで洗浄し、
そして乾燥して6.70g(70%)の融点144〜145℃の物質
を得た。EtOH(エタノール)からの再結晶により、融点
162〜163℃の分析試料を得た。分析C20H22N4O10(C,H,
N)。融点129〜131℃の(9)のd−異性体。融点125〜
130℃の(9)のl−異性体。
第10段階:1−アミノ−4−p−カルボメトキシフエニル
−2−ヘキサノンセミカルバゾンピクレート(10)の製
造 アミノケトンピクレート(9)(6.4g,0.133モル)、
セミカルバジド塩酸塩(2.6g,0.023モル)及び190mlの7
0%EtOH(エタノール)の混合物を、室温にて90時間か
くはんした。その固体を集めそして70%EtOHで洗浄し、
また液を蒸発させそして75mlの70%EtOH中1.27gのセ
ミカルバジド塩酸塩と同様に反応させて融点200〜201℃
の0.76gの黄色結晶(10)を得た。上記の初めの固体を2
25mlの温EtOHで処理し、そして不溶性の部分を集めて2.
67gの融点196〜197℃の物質を得た。母液を一緒にし、
一緒にされた母液を蒸発させ、そして61mlの70%EtOH中
0.84gのセミカルバジド塩酸塩で最処理して融点200〜20
1℃の1.66gの(10)を更に得た。(10)の合計収量5.09
g(71%)。
分析C21H25N7O10(C,H,N)。
融点196〜197℃の(10)のd−異性体,融点196〜19
6.5℃の(10)のl−異性体。
これらのピクレート塩を75%EtOH中10倍過剰のダウエ
クス(Dowex)2(×8)塩化物樹脂とともにかくはん
した後、過しそして溶媒を蒸発させた場合、それぞれ
の塩酸塩が、融点187〜191℃の(10)・HClの白色結晶
として定量的収量で得られた。
第11段階:1−(2′,4′−ジアミノ−5′−ニトロ−
6′−ピリミジニル)−アミノ−4−p−カルボメトキ
シフエニル−2−ヘキサノントリフルオロアセテート
(11)の製造 EtOH(エタノール)(69ml)中のナトリウムエトキシ
ド(219mg,0.0095グラム原子のNaから得た。)の溶液
に、3.3g(0.0095モル)のセミカルバゾン塩酸塩(10)
を添加した。その混合物を室温にて30分間かくはんし、
そして真空下で蒸発乾固させた。その残渣を170mlの乾
燥DMF中に採取し、そして1.89g(0.01モル)の2,4−ジ
アミノ−5−ニトロ−6−クロロピリミジン及び1.26ml
(0.0095モル)のs−コリジンで処理した。その混合物
を90〜100℃にて30分間かくはんし、そして真空下で蒸
発させた。その残渣を225mlの氷水とともにかくはん
し、黄色の固体セミカルバゾン中間体を集め、そして乾
燥して2.86gの物質を得た。
この物質を48mlの90%トリフルオロ酢酸とともに18時
間かくはんし、そして溶媒を真空下で除去した。その残
渣を50mlの水で処理し、pHを15%K2CO3で8.9に調整し
た。その混合物を15分間かくはんし、上澄み液をガム状
固体からデカントしそして50mlの水で洗浄した。その固
体を100mlの熱2−メトキシエタノールに採取し、不溶
性の物質を過によつて除去し、次いでその液を蒸発
させて2.90gの物質を得た。この物質を5mlの2−メトキ
シエタノール中に再溶解させ、そして90gのベーカー・
フラツシユ・クロマトグラフイ(Baker Flash Chromato
graphy)シリカゲルのカラムに適用した。該カラムをCH
Cl3で予備溶離し、そして生成物を93:7のCHCl3−MeOHで
除去して1.11g(44%)の泡状固体(11)を得た。その
一部を分析のため50%EtOH−Et2O(エタノール−ジエチ
ルエーテル)から結晶化させた。融点73℃。NMR(CDC
l3)δ0.80(3H,t,CH3)、1.75(2H,m,CH2 CH3)、2.85
(2H,m,CH2C=O)、3.25(1H,m,Ar−CH)、3.90(3H,
s,OCH3,、4.20(2H,d,−NHCH2 C=O)、6.50(2H,m,NH
2)、7.35(2H,m,3′,5′ArH)、8.05(2H,d,2′,6′−
ArH)、9.00(2H,m,NH2)、9.80(1H,t,NHCH2)。
第12段階:メチル2,4−ジアミノ−4−デソキシ−10−
エチル−10−デアザプテロエート(12) 33mlのHOAc(酢酸)中の1.52g(0.0038モル)のニト
ロケトン(11)の溶液を90〜100℃にてかくはんする一
方、Zn末(1.5g)を30分かけて滴下しつつ添加した。そ
の混合物を90〜100℃にて更に15分間かくはんし、室温
に冷却しそして過した。その滓を17mlの50%HOAcで
洗浄し、そして液と洗液を一緒にして1.3mlの30%H2O
2で処理した。1時間後、溶媒を真空下で除去しそして
残渣を65mlのH2Oで処理した。pHを濃厚NH4OHで8に調整
し、そしてその混合物を一夜かくはんした。沈殿物を集
め、H2Oで充分に洗浄し、そして乾燥して1.11g(83%)
の淡黄色の結晶(12)を得た:TLC(CHCl3−MeOH9:1)紫
外線単一スポツト、Rf0.40;NMR(DMSO−d6)δ0.78(3
H,t,CH3)、1.70(2H,m,CH2 CH3)、3.20(3H,m,C−9,10
H)、3.85(3H,s,OCH3)、6.70(2H,s,NH2)、7.33(2
H,d,3′,5′−ArH)、7.60(2H,m,NH2)、7.83(2H,d,
2′,6′−ArH)、8.37(1H,s,C−7H)。
第13段階:2,4−ジアミノ−4−デソキシ−10−エチル−
10−デアザプテロイン酸(13)の製造 36mlの2−メトキシエタノール中の1.17gのジアミノ
エステル(12)の溶液を100℃に加温し、そして2.71ml
の10%NaOHを添加した。加熱を15分間続行し、そして溶
媒を真空下で蒸発させた。残渣を35mlのH2O中に溶解さ
せ、濃厚HClでpH5〜6に調整した。沈殿物を集め、H2O
及びEtOH(エタノール)で洗浄し、そして乾燥して0.90
g(80%)の淡黄色の結晶(13)を得た:HPLC(C18ボン
ダパク(Bondapak)遊相,MeOH−0.1MKH2PO4(pH6.7)1:
3)98%純度,pH13で235nm、255nm及び370nmにて紫外線
極大;NMR(Me2SO-d6)δ0.74(3H,t,CH3)、1.70(2H,
m,CH2 CH3)、3.10(3H,m,C−9,10H)、6.56(2H,s,N
H2)、7.31(2H,d,3′,5′−ArH)、7.50(2H,br,s,N
H2)、7.80(2H,d,2′,6′−ArH)、8.34(1H,s,C−7
H)。HPLC、UV及びNMRは、以前に報告された(13)につ
いて測定されたもの(「デグロー(DeGraw)、ブラウン
(Brown)、タガワ(Tagawa)、キスリウク(Kisliu
k)、ガーモント(Gaumont)及びシロトナク(Sirotna
k),“ジエイ・メド・ケム(J.Med.Chem,),25,1227
(1982)”」)と同一であつた。
酸(13)とジエチルL−グルタメートとを結合させそ
して中間体のエステル(14)をケン化して分割されたd,
L−及びl,L−ジアステレオマーの酸(15)を得ること
は、「ジエイ・メド・ケム(J.Med.Chem.),25,1227
(1982)」に記載の処理操作で行つた。
d,L−及びl,L−アルキル−10−デアザアミノプテリン
は、それ自体であるいは製薬的に許容可能な希釈剤又は
担体と一緒にして投与され得る。従つて、本発明はま
た、製薬的に許容可能な無毒の不活性な担体又は希釈剤
とともに1投与ユニツト当たり0.1mgないし約500mgのd,
L−又はl,L−10−アルキル−10−デアザアミノプテリン
又はそれらラセミ混合物を含む投与ユニツト形態の製薬
組成物を提供する。
d,L−又はl,L−10−アルキル−10−デアザアミノプテ
リンは、そのまま又は酸付加塩の形態で用いられ得る。
これらの塩は、10−デアザアミノプテリン分子の1個又
はそれ以上の遊離NH2基によつて形成される。
酸付加塩は好ましくは、無機酸例えば塩化水素酸、臭
化水素酸、硝酸、硫酸及びリン酸との塩並びに有機酸例
えば有機カルボン酸(例えば、グリコール酸、マレイン
酸、ヒドロキシマレイン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン
酸、サリチル酸、o−アセチルオキシ安息香酸、ニコチ
ン酸及びイソニコチン酸)及び有機スルホン酸(例え
ば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロ
キシエタンスルホン酸、トルエン−p−スルホン酸及び
ナフタリン−2−スルホン酸)との塩の如き、適当な酸
との製薬的に許容可能な無毒の付加塩である。
酸付加塩は、公知の方法に従い、例えば、金属の水酸
化物又はアルコキシド例えばアルカリ金属又はアルカリ
土類金属の水酸化物(例えば、水酸化リチウム、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム又は水酸化カルシウム)あ
るいは金属炭酸塩例えばアルカリ金属又はアルカリ土類
金属の炭酸塩又は酸性炭酸塩(例えば、ナトリウム、カ
リウム又はカルシウムの炭酸塩又は酸性炭酸塩)あるい
はアンモニアあるいはヒドロキシルイオン交換樹脂ある
いは任意の他の適当な試薬の如き塩基で処理することに
より、遊離化合物に変換され得る。
酸付加塩はまた公知の方法に従い別の酸付加塩に変換
され得、例えば、無機酸との塩は、生じる無機塩が不溶
性でありかくして反応媒質から除去されるところの適当
な希釈剤中で酸の金属塩例えばナトリウム塩、バリウム
塩又は銀塩で処理され得る。酸付加塩はまた、アニオン
交換調製物での処理によつて別の酸付加塩に変換され得
る。
d,L−又はl,L−10−アルキル−10−デアザアミノプテ
リンあるいはそれらの塩は、経口及び非経口(静脈内、
腹膜内、皮下及び筋肉内)投与を含めて利用可能な経路
により動物に投与され得る。投与量は、白血病又は腹水
腫瘍を快方させるのに充分な量であり、そして白血病の
タイプ、動物の種及び動物の体重に左右される。例え
ば、ヒトの投与では、1日当たり約0.1mg/kgないし約50
0mg/kgの範囲内のd,L−又はl,L−10−エチル−10−デア
ザアミノプテリンの投与量で充分であるはずである。該
範囲のうち500mg/kgに近づく比較的高い部分の範囲での
投与量は普通、毒性を低減させるためにロイコボラン
(ジ−5−ホルミルテトラヒドロ葉酸塩)とともに投与
される。下等試験動物の治療において、同様な投与量範
囲で治療効果がある。投与量の上限は毒性的な副作用に
よつて課せられ、ヒトを含めて治療されるべき動物に対
して試行錯誤によつて決定され得る。
投与を容易にするために、d,L−又はl,L−10−アルキ
ル−10−デアザアミノプテリンあるいはそれらの塩は、
組成物の形態で好ましくは投与ユニツトの形態で与えら
れ得る。化合物それ自体で投与され得るけれども、普
通、化合物を希釈しかつ取扱いを容易にするところの製
薬的に許容可能な担体とともに投与される。「製薬的に
許容可能な」という用語は、担体(並びに、生じる組成
物)が無菌で無毒であるということを意味する。
担体又は希釈剤は、固体、半固体又は液体であり得、
d,L−又はl,L−10−アルキル−10−デアザアミノプテリ
ン用のベヒクル、賦形剤又は媒質として働き得る。希釈
剤及び担体の例には、ラクトース、デキストロース、シ
ユクロース、ソルビツト、マンニツト、デンプン、アラ
ビアゴム、リン酸カルシウム、鉱油、ココア脂、テオブ
ロマ油、アルギン酸塩、トラガカント、ゼラチン、シロ
ツプ、メチルセルロース、ポリオキシエチレンソルビタ
ンモノラウレート、メチル−及びプロピル−ヒドロキシ
ベンゾエート、タルク、マグネシウムステアレートがあ
る。
取扱い上の便宜のため、d,L−又はl,L−10−アルキル
−10−デアザアミノプテリンと担体又は希釈剤は、特に
投与ユニツトで用いるために意図されている場合、カプ
セル、サツシエ、カツシエ、ゼラチン、紙又は他の容器
中に封入又はカプセル化され得る。投与ユニツトは、例
えばタブレツト、カプセル、座薬又はカツシエの形態を
とり得る。
次の例は、各組成物において10−エチル化合物を例に
とり、d,L−又はl,L−10−アルキル−10−デアザアミノ
プテリンあるいはそれらの塩が種々の形態の投与ユニツ
トで調製され得ることを説明するものである。
例1 タブレツト処方 mg/タブレツト d,L−又はl,L−10−エチル−10 −デアザアミノプテリン 15 ラクトース 86 コーンスターチ(乾燥したもの) 45.5 ゼラチン 2.5 マグネシウムステアレート 1.0 d,L−又はl,L−10−エチル−10−デアザアミノプテリン
が粉末状にされ、メツシユふるいに通され、そしてラク
トース及び30mgのコーンスターチ(両方とも、ふるいに
通した。)と充分に混合される。
それらの混合された粉末は、温ゼラチン溶液(ゼラチ
ンを水中でかくはんかつ加熱して10%w/w溶液をつくる
ことにより調整される。)で塊にされる。この塊はふる
いに通して顆粒状にされ、そしてそれらの湿つた顆粒は
40℃にて乾燥される。
これらの乾燥された顆粒はふるいに通して再顆粒化さ
れ、そして残部のスターチ及びマグネシウムステアレー
トが添加されそして充分に混合される。
それらの顆粒は圧縮されて、各重量150mgのタブレツ
トをつくる。
例2 タブレツト処方 mg/タブレツト d,L−又はl,L−10−エチル−10−デアザアミ ノプテリン 100 ラクトース 39 コーンスターチ(乾燥されたもの) 80 ゼラチン 4.0 調製方法は、60mgのスターチが顆粒化法に及び20mgが
タブレツト化中に用いられる以外は例1の方法と同一で
ある。
例3 カプセル処方 mg/カプセル d,L−又はl,L−10−エチル−10−デアザアミ ノプテリン 250 ラクトース 150 d,L−又はl,L−10−エチル−10−デアザアミノプテリン
及びラクトースがふるいに通され、そしてそれらの粉末
は、適当なサイズの硬ゼラチンカプセル中に充填する前
に一緒に充分に混合されて、各カプセルが400mgの混合
粉末を含有するようにされる。
例4 座薬 mg/座薬 d,L−又はl,L−10−エチル−10−デアザアミ ノプテリン 50 テオブロマ油 950 d,L−又はl,L−10−エチル−10−デアザアミノプテリン
が粉末状にされふるいに通されそして溶融テオブロマ油
とともに45℃にてすり砕いて、よくまざつた懸濁物にす
る。
この混合物は充分にかくはんされ、そして公称1g容量
の各モールド中に注がれて座薬をつくる。
例5 カツシエ mg/カツシエ d,L−又はl,L−10−エチル−デアザアミノ プテリン 100 ラクトース 400 d,L−又はl,L−10−エチル−10−デアザアミノプテリン
がメツシユふるいに通され、前もつてふるいに通された
ラクトースと混合されそして適当なサイズのカツシエ中
に充填して、各カツシエが500mgを含有するようにす
る。
例6 筋肉内注射(水性ベヒクル中の無菌懸濁液) mg d,L−又はl,L−10−エチル−10−デアザアミノ プテリン 10 クエン酸ナトリウム 5.7 ナトリウムカルボキシメチルセルロース(低粘性等級)
2.0 メチルパラ−ヒドロキシベンゾエート 1.5 プロピルパラ−ヒドロキシベンゾエート 0.2 1.0mlにするための注射用の水 例7 腹膜内、静脈内又は皮下注射(水性担体系の無菌溶液) mg d,L−又はl,L−10−エチル−デアザアミノ プテリン 15 クエン酸ナトリウム 5.7 ナトリウムカルボキシメチルセルロース(低粘性等級)
2.0 メチルパラ−ヒドロキシベンゾエート 1.5 プロピルパラ−ヒドロキシベンゾエート 0.2 デグロー(DeGraw)等の「ジエイ・メド・ケム(J.Me
d.Chem),25,1227(1982)」に概略されている試験操
作に従い、10−エチル−10−デアザアミノプテリンのd,
L型及びl,L型についてL1210細胞における生化学的性質
及び輸送性質が、メトトレキセートと比較して測定され
る。それらの結果を表Iに示す。
ジアステレオマーはすべて、L1210の輸送タンパク質
に対して同様な親和性を示した。ミハエリス定数(Km)
の値は、10−メチルジアステレオマーの場合約1.9×10
-6Mであり、10−エチルジアステレオマーの場合約1.6×
10-6Mであつた。ジアステレオマーはすべて、5.6×10-6
MのMTXよりかなり強い親和性及びラセミ体について以前
に観察されたのと同様な比率を有していた。同様に、流
出速度定数(k)は、MTXを含めてすべての化合物につ
いてほとんど同じであつた。L1210から得られるジヒド
ロ葉酸還元酵素の阻害については、d,L−及びl,L−ジア
ステレオマー型の10−エチル−10−デアザアミノプテリ
ンは互いに又はMTXと有意的に異なつておらず、3〜4
×10-12の範囲のKi値を有していた。しかしながら、10
−エチル−10−デアザアミノプテリンのl,L−異性体と
d,L−異性体の間には3倍の差があり、後者はまたMTXに
近かつた。3の係数の差はまたL1210細胞に対する生育
阻害において反映され、l,L−異性体はd,L−異性体の3
分の1しか効能がなかつた。生育阻害において、10−メ
チルのd,L−異性体とl,L−異性体との間には有意的な差
はなかつた。
葉酸塩依存性の細菌であるストレプトコツカス・フア
エシウム(Streptococcus fsecium)及びラクトバシル
ス・カゼイ(Lactobacillus casei)の生育を阻害する
能力に関して、並びにラクトバシルス・カゼイ及びニワ
トリの肝臓から得たジヒドロ葉酸還元酵素に対する阻害
効能(IC50)のデータに関して、10−エチル−10−デア
ザアミノプテリンのd,L−及びl,L−ジアステレオマー及
びラセミ混合物について並びにこれらの化合物の7,8−
ジヒドロ及び5,6,7,8−テトラヒドロ形について表IIに
記載する。
S.フアエシウム(ストレプトコツカス・フアエシウ
ム)に対して、l,L−異性体はd,L−異性体よりわずかに
効能が大きかつた。ジヒドロ形への還元により効能は増
大し、このことは化合物の間で相違が認められなかつ
た。テトラヒドロ誘導体への更なる還元により阻害効能
は充分に芳香族な基質について見られる範囲にもどつた
が、l,L−異性体とd,L−異性体の関係は逆になつてd,L
−異性体はこの場合l,L−異性体よりわずかに効能が大
きかつた。L.カゼイ(ラクトバシルス・カゼイ)におい
ては、化合物は大きさのオーダで一層活性であつた。こ
の場合もまた、未還元阻害剤の間でほとんど相違が認め
られなかつた。しかしながら、ジヒドロd,L−異性体は
前駆体より約11倍活性が大きく、また対応するジヒドロ
l,L−異性体より6倍活性が大きかつた。テトラヒドロ
への更なる還元により活性は低減したが、d,L−異性体
の優越性は維持された。
L.カゼイ及びニワトリの肝臓から得たジヒドロ葉酸還
元酵素の阻害は、異性体及びメトトレキセート対照間で
かなり似ていた。L.カゼイ酵素に対してd,L−異性体は
l,L−異性体よりおおよそ3倍効能が大きかつた、とい
うことが顕著な相違である。還元により効能は低減した
が、d,L系においてわずかしか低減しなかつた。酵素又
は全体の細胞の阻害を含むすべての場合において、ラセ
ミ混合物は、分割されたd,L−及びl,L−ジアステレオマ
ーの場合の値の中間であつた。
10−エチル−10−デアザアミノプテリンのd,L−及び
l,L−異性体及びラセミ混合物について、マウスにおけ
るL1210白血病に対して生体内評価も行つた。
水酸化ナトリウム(0.1Nのもの0.2ml)を、5mgの10−
エチル−10−デアザアミノプテリン異性体即ちd,L−又
はl,L−異性体又はそれらのラセミ混合物に添加した。
次いで、蒸留水を添加し、pHを7.0に調整し、そしてそ
の溶液を次いで蒸留水で希釈して10mlにした。得られた
溶液及びその希釈液を、L1210白血病のBD(2)F1雌マ
ウス(エイ・アール・シユミド(A.R.Schmid),マデイ
ソン(Madison),ウイス(Wis))に腹膜内注射によつ
て0.1mlのアリコートにて投与した。注射は、腫瘍の移
植(106細胞/マウス)後1日してから開始し、1日に
1回、1週間に3回(月曜日、水曜日、金曜日)行つ
た。治療は、動物(即ち、マウス)が死ぬまで続行し
た。
比較のためかつ対照として、L1210白血病のBD(2)F
1雌マウスを用いて正確に同じ試験条件下で10−デアザ
アミノプテリンの代わりにメトトレキセート(MTX)を
投与する平行系列試験を同時に行つた。
試験の操作並びにL1210白血病の維持及び移植は、
「デイー・ジエイ・ハツチンソン(D.J.Hutchinson),
デイー・シー・ロビンソン(D.C.Robinson),デイー・
マーチン(D.Martin),オー・エル・イツテンソーン
(O.L.Ittensohn)及びデイレンベルグ(Dillenber
g),“ジヤーナル・カンサ・レス(Journal Cancer Re
s.)",22,57〜72(1962)」の方法に従う。10−デアザ
アミノプテリン異性体即ちd,L−又はl,L−異性体又はラ
セミ混合物の抗白血病活性が、最大許容レベルまでの種
々の投与量にて得られた平均寿命の増大(未処置の対照
と比べたときの平均寿命の増大)について、メトトレキ
セートに対して評価された。種々の投与量の毒性が、腫
瘍の徴候を伴わないが体重減少及び終局的な死が起こつ
た程度により評価された。それらのデータを表IIIに示
す。
上記のデータは、試験化合物の間で百分率による寿命
の増大に有意的な相違がないということを示している。
しかしながら、それらの結果は明らかに、l,L−異性体
がd,L−異性体のおおよそ2分の1の毒性であることを
示している。
一般に、表I,II及びIIIのデータは、d,L−異性体が種
々の試験管内評価においてl,L−異性体よりも一般に阻
害性であり得るということを示している。10−エチル−
10−デアザアミノプテリンの等量のジアステレオマー混
合物即ちラセミ混合物の継続的使用は許容され得るが、
d,L−異性体の使用は、同程度の効果を得るのに比較的
少量の投与量が所望される場合好まれる。一方、l,L−
異性体の比較的低い毒性にかんがみ、この異性体はd,L
−異性体より多い投与量で投与され得て効果の増大がも
たらされる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クリスティー、パメラ・エイチ アメリカ合衆国カリフオルニア州 94087、 サニーヴエール、マンゴ・アヴエニウ 876 (72)発明者 シロツナーク、フランシス・エム アメリカ合衆国ニューヨーク州 10021、 ニューヨーク、イースト・エンド・アヴエ ニウ 80

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式 (式中、R1及びR2は両方とも、水素及び1ないし約8個
    の炭素原子を有するアルキルからなる群から選ばれ、か
    つR1はR2と異なつており、しかもR1及びR2の少なくとも
    一方はアルキルである。) の10−アルキル−10−デアザアミノプテリン化合物の分
    割されたd,L−及びl,L−ジアステレオマー。
  2. 【請求項2】R1及びR2の一方がアルキルであり、他方が
    水素である、請求の範囲第1項に記載の10−アルキル−
    10−デアザアミノプテリン化合物の分割されたd,L−及
    びl,L−ジアステレオマー。
  3. 【請求項3】アルキルがエチルである、請求の範囲第2
    項に記載の10−アルキル−10−デアザアミノプテリン化
    合物の分割されたd,L−及びl,L−ジアステレオマー。
  4. 【請求項4】アルキルがメチルである請求の範囲第2項
    に記載の10−アルキル−10−デアザアミノプテリン化合
    物の分割されたd,L−及びl,L−ジアステレオマー。
  5. 【請求項5】R1及びR2の両方が異なつたアルキルであ
    る、請求の範囲第1項に記載の10−アルキル−10−デア
    ザアミノプテリン化合物の分割されたd,L−及びl,L−ジ
    アステレオマー。
  6. 【請求項6】d,L−10−エチル−10−デアザアミノプテ
    リンである、請求の範囲第1項に記載の分割されたd,L
    −ジアステレオマー。
  7. 【請求項7】l,L−10−エチル−10−デアザアミノプテ
    リンである、請求の範囲第1項に記載の分割されたl,L
    −ジアステレオマー。
  8. 【請求項8】白血病又は腹水腫瘍を治療するための投与
    量ユニツトの形態の製薬組成物であつて、白血病又は腹
    水腫瘍を快方させるのに治療的に有効な、投与量ユニツ
    ト当たり約0.1〜約500mgの範囲の量のd,L−10−エチル
    −デアザアミノプテリンを、製薬的に許容可能な無毒の
    担体又は希釈剤とともに含んでなる上記製薬組成物。
  9. 【請求項9】d,L−10−エチル−10−デアザアミノプテ
    リンが製薬的に許容可能な酸付加塩の形態にある、請求
    の範囲第8項に記載の製薬組成物。
  10. 【請求項10】タブレツト形態の、請求の範囲第8項に
    記載の製薬組成物。
  11. 【請求項11】d,L−10−エチル−10−デアザアミノプ
    テリンが製薬的に許容可能な酸付加塩の形態にある、請
    求の範囲第10項に記載の製薬組成物。
  12. 【請求項12】カプセル形態の、請求の範囲第8項に記
    載の製薬組成物。
  13. 【請求項13】d,L−10−エチル−10−デアザアミノプ
    テリンが製薬的に許容可能な酸付加塩の形態にある、請
    求の範囲第12項に記載の製薬組成物。
  14. 【請求項14】座薬形態の、請求の範囲第8項に記載の
    製薬組成物。
  15. 【請求項15】d,L−10−エチル−10−デアザアミノプ
    テリンが製薬的に許容可能な酸付加塩の形態にある、請
    求の範囲第14項に記載の製薬組成物。
  16. 【請求項16】カツシエ形態の、請求の範囲第8項に記
    載の製薬組成物。
  17. 【請求項17】d,L−10−エチル−10−デアザアミノプ
    テリンが製薬的に許容可能な酸付加塩の形態にある、請
    求の範囲第16項に記載の製薬組成物。
  18. 【請求項18】無菌の水性形態の、請求の範囲第8項に
    記載の製薬組成物。
  19. 【請求項19】d,L−10−エチル−10−デアザアミノプ
    テリンが製薬的に許容可能な酸付加塩の形態にある、請
    求の範囲第18項に記載の製薬組成物。
  20. 【請求項20】水溶液形態の、請求の範囲第18項に記載
    の製薬組成物。
  21. 【請求項21】水性分散体形態の、請求の範囲第18項に
    記載の製薬組成物。
  22. 【請求項22】白血病又は腹水腫瘍を治療するための投
    与量ユニツトの形態の製薬組成物であつて、白血病又は
    腹水腫瘍を快方させるのに治療的に有効な、投与量ユニ
    ツト当たり約0.1〜約500mgの範囲の量のl,L−10−エチ
    ル−10−デアザアミノプテリンを、製薬的に許容可能な
    無毒の担体又は希釈剤とともに含んでなる上記製薬組成
    物。
  23. 【請求項23】l,L−10−エチル−10−デアザアミノプ
    テリンが製薬的に許容可能な酸付加塩の形態にある、請
    求の範囲第22項に記載の製薬組成物。
  24. 【請求項24】タブレツト形態の、請求の範囲第22項に
    記載の製薬組成物。
  25. 【請求項25】l,L−10−エチル−10−デアザアミノプ
    テリンが製薬的に許容可能な酸付加塩の形態にある、請
    求の範囲第24項に記載の製薬組成物。
  26. 【請求項26】カプセル形態の、請求の範囲第22項に記
    載の製薬組成物。
  27. 【請求項27】l,L−10−エチル−10−デアザアミノプ
    テリンが製薬的に許容可能な酸付加塩の形態にある、請
    求の範囲第26項に記載の製薬組成物。
  28. 【請求項28】座薬形態の、請求の範囲第22項に記載の
    製薬組成物。
  29. 【請求項29】l,L−10−エチル−10−デアザアミノプ
    テリンが製薬的に許容可能な酸付加塩の形態にある、請
    求の範囲第28項に記載の製薬組成物。
  30. 【請求項30】カツシエ形態の、請求の範囲第22項に記
    載の製薬組成物。
  31. 【請求項31】l,L−10−エチル−10−デアザアミノプ
    テリンが製薬的に許容可能な酸付加塩の形態にある、請
    求の範囲第30項に記載の製薬組成物。
  32. 【請求項32】無菌の水性形態の、請求の範囲第22項に
    記載の製薬組成物。
  33. 【請求項33】l,L−10−エチル−10−デアザアミノプ
    テリンが製薬的に許容可能な酸付加塩の形態にある、請
    求の範囲第32項に記載の製薬組成物。
  34. 【請求項34】水溶液形態の、請求の範囲第32項に記載
    の製薬組成物。
  35. 【請求項35】水性分散体形態の、請求の範囲第32項に
    記載の製薬組成物。
  36. 【請求項36】次式 (式中、R1及びR2は両方とも、水素及び1ないし約8個
    の炭素原子を有するアルキルからなる群から選ばれ、か
    つR1はR2と異なつており、しかもR1及びR2の少なくとも
    一方はアルキルである。) の10−アルキル−10−デアザアミノプテリン化合物の分
    割されたd,L−及びl,L−ジアステレオマーを製造する方
    法であつて、p−アルキル安息香酸をアリルブロマイド
    でアルキル化して4−p−カルボキシフエニル−1−ア
    ルケンを生成させ、該4−p−カルボキシフエニル−1
    −アルケンをメタノールでエステル化して4−p−カル
    ボメトキシフエニル−1−アルケンを生成させ、触媒と
    しての酸化ルテニウムの存在下で水性アセトン中で該4
    −p−カルボメトキシフエニル−1−アルケンのオレフ
    イン基をヨウ素酸ナトリウムで酸化して3−p−カルボ
    メトキシフエニルアルカン酸を生成させ、該3−p−カ
    ルボメトキシフエニルアルカン酸をd−又は1−アルフ
    ア−メチルベンジルアミンと反応させて対応するd−又
    は1−アルフア−メチルベンジルアミン塩を生成させ、
    d−又は1−アルフア−メチルベンジルアミン塩を再結
    晶しそして分離し、その後このd−又は1−異性体を別
    個に次の工程に付し、即ち遊離3−p−カルボメトキシ
    フエニルアルカン酸を遊離し、この3−p−カルボメト
    キシフエニルアルカン酸を対応する酸塩化物に、次いで
    ジアゾメチルケトンにそして次いでクロロメチルケトン
    に変換し、この塩化物を水性アルカノール中でアジ化ナ
    トリウムで置換してアジドメチルケトンを生成させ、こ
    のアジドメチルケトンを水素添加してアミノメチルケト
    ンを生成させ、このアミノメチルケトンを結晶性ピクレ
    ート塩に変換し、次いでこのピクレート塩をセミカルバ
    ジド塩酸塩との反応によつてセミカルバゾン誘導体に変
    換し、遊離塩基としてのそのセミカルバゾン誘導体を当
    量のコリジンの存在下で2,4−ジアミノ−5−ニトロ−
    6−クロロピリミジンと反応させて2,4−ジアミノ−6
    −ピリミジニルアミノケトンを生成させ、生じた反応生
    成物をアルカン酸中で亜鉛末で環化して2,4−ジアミノ
    −4−デソキシ−10−アルキル−10−デアザプテロイン
    酸メチルエステルを生成させ、そのデアザプテロイン酸
    をジエチルL−グルタメートと結合させ、次いでこのL
    −グルタメートのジエチルエステル部をケン化し、かく
    して10−アルキル−10−デアザアミノプテリンの分割さ
    れたd,L−及びl,L−ジアステレオマーを生成させる、こ
    とからなる上記方法。
  37. 【請求項37】アルキルがエチルである、請求の範囲第
    36項に記載の方法。
JP61506186A 1985-12-30 1986-11-24 10―アルキル―10―デアザアミノプテリン化合物のジアステレオマー、それらの製造方法並びに白血病及び腹水腫瘍の治療のための製薬組成物 Expired - Lifetime JPH089619B2 (ja)

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