JPH089898A - フライ食品の製造方法 - Google Patents

フライ食品の製造方法

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JPH089898A
JPH089898A JP6189130A JP18913094A JPH089898A JP H089898 A JPH089898 A JP H089898A JP 6189130 A JP6189130 A JP 6189130A JP 18913094 A JP18913094 A JP 18913094A JP H089898 A JPH089898 A JP H089898A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 フライ食品をその処理で用いる油で食品本来
の味をマスクし、劣化させてしまうことのない、真の意
味での美味なフライ食品を提供せんとするもの。 【構成】 食品基材の表面にフライ油を付着させた後、
該フライ油を付着させた食品基材に、マイクロウェーブ
を照射し内部加熱を行うと共に、不活性ガスを充満させ
加熱雰囲気としたオーブン中で表面加熱を行うことを特
徴とするフライ食品の製造方法である。そして、前記フ
ライ油付着工程に関しては、フライ油の付着を、加湿さ
れた雰囲気下で行うこと、不活性ガス雰囲気下、特に窒
素ガス雰囲気下で行うこと、該不活性ガスが窒素ガスで
あること、フライ油を噴霧あるいは/および塗布するこ
とがより好ましいものであり、前記オーブン加熱処理工
程に関しては、該オーブン内での不活性ガスが窒素ガス
であることがより好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフライ食品の製造方法に
関し、従来の、食品を油中で揚げるいわゆるディープフ
ライングの長時間連続製造処理における製造法上かつ得
られるフライ食品上での問題点を解消したフライ食品の
製造方法に関するものであり、かつまた、食品に油を噴
霧し付着させておき高温度オーブン中で加熱して、揚げ
た状態のフライ食品とするノンディープフライングとも
称すべき公知の製造方法の改善された方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】通常、この種フライ食品は、フライとす
べき種物や生地からなる食品基材の表面に小麦粉を薄く
付け、それを、ときほぐした鶏卵等のバッターに漬け、
その上から更にパン粉を被覆して約180〜200℃の
油中に浸漬し、加熱して揚げるという工程で製造されて
いる。しかし、この油中に浸漬して揚げるディープフラ
イングは、当然のことながらそのフライング手段によっ
て対象食品基材の中心部まで充分に加熱をする必要があ
る。しかし、中心部にまで充分に加熱がいくようにすれ
ば、パン粉からなる衣の部分が硬化し勝ちであり、かつ
また、揚げられた食品中へのフライ油の含油量が多くな
り勝ちであり、食味の上で満足のいくものが得がたい。
さらにこの手段は、それを長時間連続的に、即ち工業的
に実施しようとする場合には、通常、高温のフライ油の
酸化が避けられず、その酸化で変質したフライ油でのフ
ライングでは、食品基材の味を維持し、引出す、美味な
フライ食品とすることは到底不可能なことである。
【0003】このディープフライングの不満足を解決す
る製造方法として、特開平3−272654号公報の発
明が開示されている。即ち、この発明は、天ぷら、フラ
イ等のネタを適宜加熱処理した後、小麦粉等を水でとい
た衣液を噴霧してネタに衣を被覆し、次に加熱した油を
この衣が被覆されたネタに所定時間所定量だけ噴霧し、
或いは衣液を噴霧せずにそのまま加熱処理したネタに加
熱した油を所定時間所定量だけ噴霧し、更にこの加熱さ
れた油が噴霧されたネタを加熱処理により加熱調理する
フライ等の揚げ物製造方法が開示されている。
【0004】しかして、この製造方法においては、ネタ
ごとに油を噴霧し、その後加熱して揚げ物とする点で上
記の不満足さが部分的には解決されるが、油を噴霧した
ネタを加熱処理して揚げる加熱処理が酸素雰囲気でのそ
れであるため、この方式においても、得られるフライ食
品は、結果として油の酸化による食味の低下が避けられ
ず、特に、ここで得られるフライ食品を密封し常温で2
〜3ケ月置いてから、即ち流通段階に載せてから、食用
に供するといった状況になる場合には、その食味の低下
は顕著となる。またこの製造方法は衣液の噴霧に引続き
すぐ油の噴霧を行うもので、噴霧された衣液がネタから
移動し外れ易く、そのような湿潤状態の衣液の上にさら
に油を噴霧すれば、両者良好な被覆状態で熱処理工程に
導くことは更に難しいこととなり、結局この製造方法は
能率が上がらず、業務用に工業的に実施する製造方法と
しては満足できるものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、上述
のような揚げ物の製造方法における問題点を解決せんと
するものであり、フライ食品をその処理で用いる油で食
品本来の味をマスクし、劣化させてしまうことのない、
真の意味での美味なフライ食品を提供せんとするもの、
しかも常温での長期間の放置後でもその味の低下のない
フライ食品を提供せんとするものであり、また、そのよ
うなフライ食品を低コストで提供せんとするものであ
る。更にまた、そのようなフライ食品を連続して製造す
るための製造方法として、能率的かつ歩留まり高く安定
に生産できる、大量生産に適した製造方法を提供せんと
するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記のような課題は、次
ぎの手段を採用することによって達成されることを見い
だした。即ち、本発明は、食品基材の表面にフライ油を
付着させた後、該フライ油を付着させた食品基材に、マ
イクロウェーブを照射し内部加熱を行うと共に、不活性
ガスを充満させ加熱雰囲気としたオーブン中で表面加熱
を行うことを特徴とするフライ食品の製造方法である。
そして、前記フライ油付着工程に関しては、フライ油の
付着を、加湿された雰囲気下で行うこと、不活性ガス雰
囲気下、特に窒素ガス雰囲気下で行うこと、該不活性ガ
スが窒素ガスであること、フライ油を噴霧あるいは/お
よび塗布することがより好ましいものであり、前記オー
ブン加熱処理工程に関しては、該オーブン内での不活性
ガスが窒素ガスであることがより好ましい。また、前記
の加熱処理された食品基材をさらに加湿すること、該加
湿工程を不活性ガス雰囲気下、特に窒素ガス雰囲気下で
行うことがより好ましい。さらにまた、前記のオーブン
加熱が遠赤外線加熱を併用するものであることがより好
ましい。
【0007】
【作用】本発明の製造方法は、フライ油を噴霧あるいは
/および塗布等で付着した食品基材を、その中心部はマ
イクロウェーブ照射で、またその外表面部はヒーターを
備え、高温ガスを対流させたオーブン中で、それぞれ加
熱処理するものであり、その製造能率が優れるばかり
か、外表面部の加熱処理を、加熱された不活性ガスが充
填され、それが対流する雰囲気中で行うものであるの
で、付着されたフライ油の酸化変質が防止され、油で害
されないフライ食品を得ることができる。また、該フラ
イ油付着工程を加湿雰囲気下で行い、次工程での食品基
材の乾燥、焦げを防ぎ、かつ該加熱処理後にも加湿工程
を付加することによって、加熱処理された食品基材に、
その対象の食品が変わっても、目的とする最適なしめり
気を付与することができる。また、食品基材へのフライ
油の付着工程並びに加熱処理後の加湿工程を不活性ガス
雰囲気下、特に窒素ガス雰囲気下で行うことにより、食
品基材表面の不活性化を徹底しフライ油の酸化変質によ
る食味劣化を阻止することができる。さらにまた、該オ
ーブン中での加熱処理をヒーターによる輻射加熱および
高温不活性ガスの対流加熱ばかりでなく遠赤外線を放射
する媒体を併用して加熱することにより、食品基材の加
熱処理をより充分に、かつ速く行うことができる。
【0008】本発明の対象とする食品基材としては、公
知の、フライ食品として用いるもの及び照焼き食品とし
て用いるものを、いずれも用いることができるが、それ
等は、例えば、畜肉類、魚介類、野菜類、コロッケ類な
どが挙げられる。このフライ食品としての食品基材は、
通常、その生地に小麦粉を付け、それを鶏卵等バッター
液に漬け、さらにその上からパン粉をまぶして調整され
るが、食品基材により、即ち、その、いわゆるフライ物
であるか、天ぷら物であるか、あるいはカラ揚げ物であ
るかによって、該基材に付与して調整する調整材は種々
適宜取捨選択され、何等限定の対象となるものではな
い。また照焼き食品としての食品基材も、乾燥を防ぐた
めに付与される油剤とは別に、該基材に味付けを行う調
整材は種々適宜取捨選択され、これも何等限定の対象と
なるものではない。本明細書においては、説明の煩雑さ
を避けるために、これらフライ油あるいは油剤を単に
「フライ油」と略記し、またこれら「フライ油」を付着
する前提の調整された食品基材を、単に「食品基材」と
略記している。
【0009】本発明においては、この食品基材を前提と
し、この表面に、まずフライ油を付着させる。用いるフ
ライ油としては、公知のフライあるいは照焼きに用いら
れるあらゆるものを用いることができるが、植物、動
物、果実、野菜、種子等から得られるもの、例えば、ラ
ード、牛脂、バター脂、オリーブ油、パーム油、ヤシ
油、綿実油、ピーナッツ油、ゴマ油、コーン油、大豆
油、魚油、ワレオ油等が挙げられる。
【0010】図1は、上記の、フライ油を付着させた食
品基材をフライにする本発明方法を実施するための一例
を示す概略図で、各工程主要部のみを示すものである。
図中、Aは食品基材へのフライ油の付着工程、Bは該食
品基材の加熱処理(フライ)工程、Cはフライされた食
品基材の加湿工程をそれぞれ示す。各工程は実質上密閉
された処理工程となっており、符号aはフライ油付着工
程のケーシング、符号bはフライ工程のケーシング、符
号cは加湿工程のケーシングをそれぞれ示し、図例の場
合、各ケーシングへの食品基材(図示せず)の導入、導
出は、各ケーシングを貫通する1本の循環するコンベヤ
によって行われるように構成されている。
【0011】符号1は該食品基材を乗せるメッシュ状コ
ンベヤで、符号2は該メッシュ状コンベヤ1に直角にあ
るいは/および角度をつけてフライ油を噴射できるよう
に設置された噴射ノズル、符号3はケーシングa内に不
活性ガスを吹込むためのガス吹込みノズル、符号4は該
ケーシングaの食品基材の導入口を不活性ガスをカーテ
ン状に流すことによって密閉するためのカーテン形成用
の不活性ガス吹出しノズルである。
【0012】即ち、フライ油の食品基材への付着は、予
め調整された食品基材をケーシングa外でコンベヤ1上
に載せ、該コンベヤ1を回動前進させることにより、そ
の内部を不活性ガス雰囲気としたケーシングa内に導
き、食品基材の表面を不活性ガス雰囲気とした状態で、
コンベヤ1の上下に設けた前記フライ油噴射ノズル2か
ら設定された量のフライ油を噴霧することによって、該
基材表面に薄いフライ油の油膜を形成させることができ
る。この場合、後の工程の、高温度である加熱処理工程
Bに食品基材が入って熱処理を受ける際、該食品基材の
表面の乾燥が急速度に進み、焦げの原因となるので、こ
のフライ油の付着に際しては食品基材の、特にその表面
部分が加湿されることが好ましい。即ち、この工程を加
湿された雰囲気とすることが好ましく、そのために、例
えば、後述する不活性雰囲気とするために吹込む不活性
ガスを加湿された不活性ガスとして吹込むことが有効で
好ましく、また不活性ガスとは別に加湿蒸気を吹込んで
もよい。さらにまたこの工程前の段階で予め食品基材の
表面を加湿することもできる。
【0013】この工程でのフライ油噴霧ノズル2に代え
て、例えばハケ状物や布帛状物などの如き含油状物(図
示せず)を設置し、これに、コンベヤ1で運ばれる食品
基材を接触させ、該フライ油を塗布するように構成して
もよい。無論、フライ油の噴射と塗布は、両方が行える
ように構成してもよいことは自明である。また場合によ
っては、油中をくぐらせて付着させることも可能である
が、油の付着量が多くなり、その過剰の油を分離するこ
とが必要となるので、本発明においては前記噴霧あるい
は/および塗布による付着がより好ましい。
【0014】このオイル油付着工程は、通常のエアー雰
囲気下で行なってもよいが、次の不活性ガス雰囲気下で
の加熱工程の前段階工程となるものであり、この次工程
不活性雰囲気条件をより強化し、かつ次工程に進む食品
基材表面のより不活性雰囲気化を進めるために、実質上
密閉された処理室を構成することが好ましく、前記不活
性ガス吹込みノズル3およびカーテン形成用の不活性ガ
ス吹出しノズル4を設置するものである。本図例の場
合、該ノズル3からは前述のように加湿された不活性ガ
スを吹込み、加湿と不活性雰囲気形成とを行い、ノズル
4からの吹出しによってケーシングaの導入口側の密閉
を行い、ケーシングaの導出口側の密閉は、後記する次
工程ケーシングbの食品基材導入口を密閉する密閉手
段、即ち、カーテン形成用の不活性ガス吹出しノズル8
で構成している。
【0015】尚メッシュ状コンベヤ1は、図例のように
全工程にわたるコンベヤとして構成しても、また各工程
ごとのコンベヤとして構成してもよいが、各工程での処
理時間、処理条件並びに各工程コンベヤの食品基材の渡
りの際の問題等、総合的なバランスを勘案して決定す
る。このメッシュ状コンベヤ1は、例えばガラス繊維を
芯体とし、それにテフロン(デュポン社の商品名;4−
フッ化エチレン樹脂)を被覆した材質のもの、あるいは
ステンレス製のもの等、適宜選択することができる。
【0016】フライ油を付着させた食品基材は、次ぎ
に、該コンベヤ1の回動で前進し、図例ではマイクロウ
ェーブ照射と輻射並びに対流する高温ガスとの接触加熱
が行われる加熱処理工程Bのケーシングb内に入る。
(本明細書では、この加熱処理を行うケーシングbをオ
ーブンbとも記載している。) 即ちこのオーブンbには、コンベヤ1上に載った食品基
材にマイクロウェーブを照射し加熱処理することができ
るマイクロウェーブ照射手段5が設置されると共に、該
オーブンb内を高温加熱雰囲気とするための、例えばシ
ーズヒーター等からなる輻射加熱手段6が設けられてい
る。さらに、該オーブンb内を実質上酸素のない不活性
雰囲気とするために、該不活性ガスを吹込むための不活
性ガス吹込みノズル7が設置されている。またこのオー
ブンb内に上記不活性ガスを吹出し該オーブンb内を該
不活性ガスによる陽圧状態を維持し、該オーブンbの食
品基材の導入口、導出口を該不活性ガスのカーテンでも
って密閉状態とするために、該導入口および導出口の外
部位置にカーテン形成用の不活性ガス吹出しノズル8お
よび9が設けられている。
【0017】即ち、フライ油の付着を受けた食品基材
は、このオーブンb内でマイクロウェーブ照射により主
としてその中心部が加熱処理され、並行的にその表面部
はオーブン内でのヒーターによる輻射加熱並びにオーブ
ン内を対流する加熱された不活性ガスとの接触による加
熱により主としてその表面部が焼成加熱される。即ち、
この工程によって、食品基材は、すばやくフライ状態と
なり、ディープフライの如き中心部への油の浸透が防
げ、かつ水分蒸発も防ぐことができ、加熱処理前の食品
基材に近い、油っぽさがなくかつ水々しい状態のフライ
とすることができる。
【0018】本発明においては、この加熱処理工程B
が、オーブン中で高温の窒素ガスや炭酸ガス等不活性ガ
スが充填されて対流する、不活性雰囲気の状態で食品基
材の表面を加熱処理することが肝要点である。即ち、こ
のオーブン中で単にヒーターによる輻射加熱あるいは単
に高温のエアーを対流させる場合には、食品基材の表面
部を焦がすことはできるが、フライ油の酸化による変質
を起こさせ、食味を劣化させる原因となるからである。
即ち、本発明の製造方法で得られるフライ食品は、例え
ばレストランで、それを直ちに食用者の食前に供するこ
ともあるが、通常、本発明で得られたフライ食品はその
後パック詰め形態とし、これを種々の流通段階に載せ、
広いユーザーに渡ることを目的としているものであり、
そのような、フライ化してユーザーの食前に供するまで
に常温で時間のかかる場合には、単に表面部の油を焦が
してしまったのでは大きく食味の低下となるからであ
る。本発明はこの問題点を、不活性ガス雰囲気下での処
理、特に窒素ガス雰囲気下で処理することによって克服
できることを見いだしたものである。
【0019】ここでの処理の加熱は、前工程から受け取
った食品基材の内部を加熱処理できるマイクロウェーブ
照射手段と表面を焼成加熱ができる輻射加熱手段を持つ
こと、および不活性ガスを吹き込み、該処理工程内が実
質上酸素のない不活性ガス雰囲気になし得る実質上密閉
された処理室となるように構成されればよいが、その食
品基材内部は最大125℃程度、オーブン中での温度雰
囲気が最大250℃程度となるように構成されればよ
い。
【0020】また、ここでの加熱は、そのオーブン中に
食品基材が運ばれる通路に沿って、高温に暖められて遠
赤外線を発生させるような、例えばアルミ製の棒状物
(図示省略)を配すれば、該棒状物が、対流する高温の
不活性ガスによって暖められ、それによって遠赤外線を
発生させるので昇温効果を高めることができ、本発明の
製造方法にとってより有効である。
【0021】なお本加熱工程Bにおいては、図1の例で
は、中心部加熱のためのマイクロウェーブ照射手段5と
表面部焼成のための輻射並びにガス対流加熱手段6とが
合体した最良の態様が示されているが、本発明では、必
ずしもこの態様に限定されるものではなく、処理の対象
並びに処理条件によっては、中心部加熱のためのマイク
ロウェーブ照射手段5と表面部焼成のための輻射並びに
対流加熱手段6とを別々の工程に分離して加熱処理する
工程を採用することもできる。
【0022】本発明は、以上のように基本的には食品基
材の表面にフライ油を付着させる工程A、該フライ油を
付着させた食品基材の中心部並びに表面部を不活性ガス
雰囲気下で加熱処理しフライとする工程Bからなるもの
であるが、この、加熱処理され表面を焼成状態にした食
品基材のしめり気の調整のために、必要により、該食品
基材を加湿処理工程Cに導くことは有効である。
【0023】そして、この加湿処理工程Cも、前記の如
く、本発明の主たる目的が本発明処理で得られるフライ
食品を密封包装して常温で長期流通段階に載せた後にも
その食味の劣化のないものを提供せんとするものであ
り、そのような密封包装に導く前の本加湿処理段階でも
その処理工程を実質上密閉状態として不活性ガスを吹込
み、不活性ガス雰囲気とした状態で加湿することが有効
であることが解った。
【0024】図1での符号cは該加湿工程Cのケーシン
グであり、符号10は加湿した不活性ガスの吹込みノズ
ルであり、また符号11は不活性ガスのカーテン形成の
ための不活性ガス吹出しノズルであり、これらによって
該処理工程の加湿雰囲気を30〜90%RHに調整し、
これによって食品基材の目的により適宜その表面を加湿
することができる。なお、本例の加湿工程Cにおいて
は、加湿された不活性ガスを吹込むことによって、加湿
と不活性雰囲気との形成を行っているが、この加湿を行
うための蒸気噴出手段と不活性雰囲気とするための不活
性ガス吹込み手段とは、別々の手段であってもよい。
【0025】
【実施例】以下本発明を実施例にもとづいてさらに具体
的に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるもの
ではない。 実施例1:車エビを頭を付けてそのカラを剥がし、常法
にしたがって小麦粉、バッター液およびパン粉を付けて
調整し、本発明での前提の処理基材として準備した。こ
のエビ基材を、図1の、フライ油の噴霧工程、次ぎの加
熱処理工程、さらに加湿処理工程を貫通延在して延びる
1本のメッシュ状ベルトコンベヤ(編目サイズ5mm
角)1上に載せ、このコンベヤ1を回動させつつ、加湿
された窒素ガスを吹込んで該加湿ガス雰囲気としたフラ
イ油噴霧工程A中に導き、その上下位置から噴霧ノズル
2によってコーン油を噴霧し、該基材の表面にコーン油
を付着させた。次ぎにこのエビ基材を、フライ油噴霧工
程に続く、同じく窒素ガス雰囲気とした加熱処理オーブ
ンb中に前進させた。この加熱オーブンは、オーブン内
でマイクロウェーブを照射する照射手段5を備え、かつ
シーズヒーターからなる輻射加熱手段6を備えており、
さらに別途窒素加熱手段(図示せず)により加熱された
加熱窒素ガスを吹込む窒素ガス吹込みノズル7を備え
て、該オーブン内は高温窒素ガスが充填して(即ち、該
オーブンb内を陽圧となして)対流するオーブンとして
いる。本例の場合、このオーブン内雰囲気温度は180
℃となるように設定し、またエビ基材の中心部温度が1
10℃となるようにマイクロウェーブ装置を設定した。
ここでの処理時間は約4分であり、その中心部は十分に
むらなく加熱され、また表面部はカリカリとした乾燥し
た状態に焼成された。この加熱処理後のものは、次ぎに
加湿窒素ガスの吹込みによりその湿度が80%RHに設
定した加湿処理工程Cに導き、ここで10秒間滞留させ
てしめり気の調整を行った。
【0026】上記で得られたエビフライは、通常のディ
ープフライングで得られるフライと変わらない色、形態
を有し、その味は油っぽさのない、しかも水分が取られ
ていない点で従来法のものを上回り、美味なものであっ
た。また、このエビフライを、前記加湿処理工程Cに引
続き、ガスバリア性包装材を用い、この中に実質上酸素
が存在しないように窒素ガスを充填して詰め、これを3
ケ月常温で置いたものについても、その食味を行った。
このものは、常温長期間での包装にかかわらず、包装材
に詰める前のフライに比し、その食味の劣化が殆どない
点で、極めて大きな効果を有することが解った。そして
この常温長期での食味劣化が殆ど変わらない点について
は、上記加熱処理工程、またより典型的には前記フライ
油処理工程Aから加湿処理工程Cまでを総て酸素を出来
るだけ排除した不活性ガス雰囲気中、就中、窒素ガス雰
囲気中で処理することによって達成されることが判明し
た。
【0027】
【発明の効果】本発明のフライ食品の製造方法は、従来
のディープフライングでの如き衣部分のガリガリした硬
化や、多量含油による油っぽさ、さらには油の酸化変質
等による食味の劣化がなく、かつまた公知のノンディー
プフライングとも称すべき方法に比しても、油の酸化変
質による食味の劣化、特に常温長期放置後でもその食味
の劣化がなく、またその製造工程もより効率よくかつ安
定に製造できるものであり、その製造作業を連続的かつ
大量に行ない、流通段階に載せて該製品を販売する工業
的な製造方法として実際上の効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明製造方法を説明するたるの一例の工程概
略図である。
【符号の説明】
A フライ油付着工程 B 加熱処理工程 C 加湿工程 a A工程のケーシング b B工程のケーシング(オーブン) c C工程のケーシング 1 メッシュ状コンベヤ 2 フライ油噴霧ノズル 3 加湿された不活性ガス吹込みノズル 4 カーテン形成用の不活性ガス吹出しノズル 5 マイクロウェーブ照射手段 6 輻射加熱手段 7 不活性ガス吹込みノズル 8 カーテン形成用の不活性ガス吹出しノズル 9 カーテン形成用の不活性ガス吹出しノズル 10 加湿された不活性ガス吹込みノズル 11 カーテン形成用の不活性ガス吹込みノズル

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食品基材の表面にフライ油を付着させた
    後、該フライ油を付着させた食品基材に、マイクロウェ
    ーブを照射し内部加熱を行うと共に、不活性ガスを充満
    させ加熱雰囲気としたオーブン中で表面加熱を行うこと
    を特徴とするフライ食品の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のフライ油の付着を、加
    湿された雰囲気下で行うことを特徴とするフライ食品の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のフライ油の付着を、不
    活性ガス雰囲気下で行うことを特徴とするフライ食品の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の不活性ガスが、窒素ガ
    スであることを特徴とするフライ食品の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のフライ油の付着が、フ
    ライ油を噴霧あるいは/および塗布するものであること
    を特徴とするフライ食品の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のオーブン中の不活性ガ
    スが、窒素ガスであることを特徴とするフライ食品の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載のオーブン加熱が、遠赤
    外線加熱を併用するものであることを特徴とするフライ
    食品の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の加熱処理された食品基
    材を、さらに加湿することを特徴とするフライ食品の製
    造方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の加熱処理された食品基
    材への加湿を、不活性ガス雰囲気下で行うことを特徴と
    するフライ食品の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の不活性ガスが、窒素
    ガスであることを特徴とするフライ食品の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007312763A (ja) * 2006-05-25 2007-12-06 Hirobumi Yoshimura 食材を酸化防止雰囲気で加熱調理する方法および装置

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