JPH09100285A - 光学活性な5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−ヘプチン酸エステル誘導体の製造方法 - Google Patents

光学活性な5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−ヘプチン酸エステル誘導体の製造方法

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JPH09100285A
JPH09100285A JP7256098A JP25609895A JPH09100285A JP H09100285 A JPH09100285 A JP H09100285A JP 7256098 A JP7256098 A JP 7256098A JP 25609895 A JP25609895 A JP 25609895A JP H09100285 A JPH09100285 A JP H09100285A
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昌彦 林
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勝正 原田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、抗コレステロ−ル剤の中間体として
有用な光学活性な5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−ヘ
プチン酸エステル誘導体の新規な製法を提供することを
課題とする。 【解決手段】アルデヒド類とジケテンとを−OR2a(R
2aは置換されていてもよい炭化水素基を示す)で表され
る基を持つチタン又はアルミニウムよりなる金属化合物
と光学活性なシッフ塩基との存在下、反応させることに
より光学活性な5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−ヘプ
チン酸エステル誘導体を製造することにより課題を解決
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明の製法は、光学活性な
5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−ヘプチン酸エステル
誘導体の新規な製法に関する。前述の光学活性な5−ヒ
ドロキシ−3−オキソ−6−ヘプチン酸エステル誘導体
は、一連の血中コレステロ−ル低下剤〔3-ヒドロキシ-3
- メチルグルタリルコエンザイムA(HMG−CoA)
還元酵素阻害剤〕を合成する際に中間体として有用であ
る〔ブレテン オブ ザ ケミカル ソサィエテェ−
オブ ジャパン(Bulletin of the Chemical Society o
f Japan,1995年,68 巻,2649 〜2656頁参照)〕。
【0002】
【従来技術】従来、本発明の製法による光学活性な5−
ヒドロキシ−3−オキソ−6−ヘプチン酸エステル誘導
体を製造する方法としては、以下に示すような方法があ
る。 テロラヘドロン アシンメトリ−(Tetrahedron As
ymmetry,1991年,2巻,943〜944 頁)には、酒石酸誘導体
を出発物質として6工程を要して、(3R)-3,4-エポキシ-
1-(tert- ブチルジメチルシリル)-1-ブチンを総収率1
8%で得る方法が開示されている。 ブレテン オブ ザ ケミカル ソサィエテェ−
オブ ジャパン(Bulletin of the Chemical Society o
f Japan,1995年,68 巻,2649 〜2656頁)には、前記で得
られた(3R)-3,4- エポキシ-1-(tert- ブチルジメチルシ
リル)-1-ブチンを出発物質として2工程を要して、5−
ヒドロキシ−3−オキソ−6−ヘプチン酸エステル誘導
体を、総収率35%で得る方法が開示されている。 このとを組合わせた方法は、8工程もの長い工程が
必要なこと、ハンドリングの難しい化合物(例えば三臭
化ホウ素など)を使用したり、総収率が6%と低い点で
工業的に満足できる方法ではなかった。
【0003】従って、公知の製法は、本発明の製法によ
る光学活性な5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−ヘプチ
ン酸エステル誘導体を得る方法としては、不満があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、光学活
性な5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−ヘプチン酸エス
テル誘導体の工業的な製法を確立すべく、鋭意検討した
結果、金属化合物、アルデヒド類とジケテンとを光学活
性なシッフ塩基との存在下、反応させた場合、光学活性
な5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−ヘプチン酸エステ
ル誘導体が、高収率で得られることを見出し本発明を完
成した。
【0005】従って、本発明は、金属化合物、アルデヒ
ド類とジケテンとを光学活性なシッフ塩基との存在下、
反応させて光学活性な5−ヒドロキシ−3−オキソ−6
−ヘプチン酸エステル誘導体を製造する方法を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の一般式
(I): R1 −C≡C−CHO (I) 〔式中、R1 はシリル基を示す〕で表されるアルデヒド
類と、下記式:
【0007】
【化4】
【0008】で表されるジケテンとを、 一般式(II): −OR2a (II) (式中、R2aは置換されていてもよい炭化水素基を示
す)で表される基を少なくとも1つ持つチタンまたはア
ルミニウムよりなる金属化合物又は、該金属化合物と光
学活性なシッフ塩基との反応により得られる複合化合物
の存在下に反応させることにより、下記の一般式(II
I):
【化5】 (式中、R1 は前記と同じ意味を示し、R2 は置換され
ていてもよい炭化水素基を示す)で表される光学活性な
5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−ヘプチン酸エステル
誘導体の製造方法に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】
【0010】本発明の製法において使用する一般式
(I)で表されるアルデヒド類及び本発明の製法の目的
化合物である一般式(III)で表される光学活性な5
−ヒドロキシ−3−オキソ−6−ヘプチン酸エステル誘
導体におけるR1 は、一般式(VII)
【0011】
【化6】
【0012】(式中、R10、R11およびR12は、それぞ
れ独立して、アルキル基、置換されていてもよいフェニ
ル基)で表わされるシリル基であり、アルキル基として
は炭素数1〜10のアルキル基であることが、置換され
ていてもよいフェニル基としては置換されていないフェ
ニル基であることが好ましく、炭素数1〜6のアルキル
基又はフェニル基であることが更に好ましい。
【0013】本発明の製法の目的化合物である一般式
(III)で表される光学活性な5−ヒドロキシ−3−
オキソ−6−ヘプチン酸エステル誘導体におけるR
2 が、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜15の
アリ−ル基、炭素数7〜20のアラルキル基又はハロゲ
ン原子、シアノ基、ニトロ基および炭素数1〜6のアル
キル基よりなる群より選ばれる置換基を少なくとも1つ
持つ炭素数6〜15のアリ−ル基若しくは炭素数7〜2
0のアラルキル基であることが好ましい。
【0014】本発明の製法において使用する、一般式
(II)で表される基を少なくとも1つ持つ金属化合物
におけるR2aが、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数
6〜15のアリ−ル基、炭素数7〜20のアラルキル基
又はハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基および炭素数1
〜6のアルキル基よりなる群より選ばれる置換基を少な
くとも1つ持つ炭素数6〜15のアリ−ル基若しくは炭
素数7〜20のアラルキル基であることが好ましい。
【0015】本発明の製法において使用する、一般式
(II)で表される基を少なくとも1つ持つ金属化合物
が、一般式(IV)で表されるチタン化合物又は一般式
(V)で表されるアルミニウム化合物であることが好ま
しく、Ti(OR2a4 、Ti(OR2a3 A、Ti
(OR2a2 2 、Al(OR2a3 、Al(OR2a
2Aで表される金属化合物であることが好ましく、上記
金属化合物がTi(OR2a4 、Ti(OR2a3 A、
Al(OR2a3 、Al(OR2a2 Aで表される金属
化合物であることが更に好ましく、上記金属化合物がT
i(OR2a4 、Al(OR2a3 で表される金属化合
物であることが最も好ましい。
【0016】本発明の製法において使用する、一般式
(II)で表される基を少なくとも1つ持つTi(OR
2a4 で表されるチタン化合物におけるR2aが、炭素数
1〜12のアルキル基、炭素数6〜15のアリ−ル基、
炭素数7〜20のアラルキル基又はハロゲン原子、シア
ノ基、ニトロ基および炭素数1〜6のアルキル基よりな
る群より選ばれる置換基を少なくとも1つ持つ炭素数6
〜15のアリ−ル基若しくは炭素数7〜20のアラルキ
ル基であることが好ましい。
【0017】本発明の製法の目的化合物である一般式
(III)で表される光学活性な5−ヒドロキシ−3−
オキソ−6−ヘプチン酸エステル誘導体におけるR
2 が、一般式(IV)で表されるチタン化合物および一
般式(V)で表されるアルミニウム化合物におけるR2a
と、同一であることが好ましい。
【0018】本発明の製法において使用する一般式(V
I)で表される光学活性なシッフ塩基は、好ましくは該
光学活性なシッフ塩基におけるR3 、R4 、R5
6 、R 7 およびR8 が、それぞれ独立に、水素原子、
アルキル基、アリ−ル基又はアラルキル基を示し、かつ
5 とR6 に結合する炭素原子およびR7 とR8 に結合
する炭素原子の少なくとも一方が不斉炭素原子であり、
9 が水素原子、アルキル基、アリ−ル基、アラルキル
基、アルキルオキシ基、アリ−ルオキシ基、ハロゲン原
子、ニトロ基、シアノ基、アルキルオキシカルボニオル
基、アリ−ルオキシカルボニル基又はアシルオキシ基を
示し、そしてkが1〜3の整数を示すような光学活性な
シッフ塩基であり、更に好ましくは、R6 は水素原子を
示し、R4 およびR5 は水素原子、アルキル基又はフェ
ニル基を示し、R3 、R7 、R8 及びR9 は、それぞれ
独立に、水素原子又はアルキル基を示す光学活性なシッ
フ塩基である。
【0019】さらに、本発明の製法において、一般式
(II)で表される基を少なくとも1つ持つチタン又は
アルミニウムよりなる上記金属化合物と、一般式(V
I)で表される光学活性なシッフ塩基との反応による複
合化合物の存在下に、反応を行うことが好ましく、該金
属化合物と光学活性なシッフ塩基との複合化合物を形成
後に、反応を行うことが更に好ましい。さらに、本発明
の製法において、反応を−40〜40℃の温度範囲で行
うことが最適である。
【0020】本発明の製法における主な反応は、例え
ば、次に示すような反応式(I)
【0021】
【化7】
【0022】で示すことができる。本発明の製法におい
て使用する一般式(I)で表されるアルデヒド類〔以下
化合物(I)ともいう〕におけるR1 は、一般式(VI
I)で表わされるシリル基であり、シリル基におけるR
10、R11およびR12は、アルキル基、置換されていても
よいアリ−ル基を示す。R10、R11およびR12の表す炭
素数1〜10のアルキル基とは、例えばメチル基、エチ
ル基、プロピル基(各異性体を含む)、ブチル基(各異
性体を含む)、ペンチル基(各異性体を含む)、ヘキシ
ル基(各異性体を含む)、ヘプチル基(各異性体を含
む)、オクチル基(各異性体を含む)、ノニル基(各異
性体を含む )、デシル基(各異性体を含む)であり、
炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、メチル基、エチ
ル基、プロピル基(各異性体を含む)、ブチル基(各異
性体を含む)が更に好ましい。
【0023】一般式(VII)で表わされるR10、R11
およびR12の表す置換されていてもよいアリ−ル基と
は、置換されていないフェニル基又は置換されているフ
ェニル基である。置換されているフェニル基の置換基と
しては、例えば塩素原子、臭素原子、のようなハロゲン
原子、メチル基、エチル基のようなアルキル基を挙げる
ことができ、塩素原子又メチル基が好ましい。R10、R
11およびR12の表す置換されていてもよいアリ−ル基
は、フェニル基であることが最も好ましい。
【0024】このような置換基を持つ一般式(I)で表
わされるアルデヒド類の、具体例としては、例えば、 3-トリメチルシリル-2- プロピナ−ル 3-ジメチルエチルシリル-2- プロピナ−ル 3-ジメチルイソプロピルシリル-2- プロピナ−ル 3-tert- ブチルジメチルシリル-2- プロピナ−ル 3-トリエチルシリル-2- プロピナ−ル 3-トリイソプロピルシリル-2- プロピナ−ル 3-ジメチルオクチルシリル-2- プロピナ−ル 3-ジメチルフェニルシリル-2- プロピナ−ル 3-ジフェニルメチルシリル-2- プロピナ−ル 3-トリフェニルシリル-2- プロピナ−ル を挙げることができ、
【0025】 3-トリメチルシリル-2- プロピナ−ル 3- ジメチルエチルシリル-2- プロピナ−ル 3- ジメチルイソプロピルシリル-2- プロピナ−ル 3- t−ブチルジメチルシリル-2- プロピナ−ル 3- トリエチルシリル-2- プロピナ−ル 3- トリイソプロピルシリル-2- プロピナ−ル 3- ジメチルフェニルシリル-2- プロピナ−ル 3- ジフェニルメチルシリル-2- プロピナ−ル 3- トリフェニルシリル-2- プロピナ−ル が好ましく、
【0026】 3-トリメチルシリル-2- プロピナ−ル 3-tert- ブチルジメチルシリル-2- プロピナ−ル 3-ジメチルフェニルシリル-2- プロピナ−ル が更に好ましい。
【0027】本発明の製法において使用する、一般式
(I)で表わされるアルデヒド類は、例えば、3−トリ
メチルシリルプロピン−1−ア−ルは、オルガニック
シンセシス(Organic Synthesis,1
985年,64巻,182〜188頁)に開示された方
法に準じて、出発物質としてプロパギルアルコ−ルを使
用して、3−トリメチルシリル−2−プロパン−1−オ
−ルを得ることができ。続いて、ジャ−ナル オブ ジ
アメリカン ケミカル ソサイティ−(Journal of t
he American Chemical Society,1994 年,116巻,6121 〜
6129頁) に開示された方法に準じて、3−トリメチルシ
リル−2−プロピナ−ルを得ることができる。
【0028】本発明の製法において一般式(II)で表
されるで−R2a基を少なくとも1つ持つチタンまたはア
ルミニウムよりなる金属化合物は、一般式(IV)T
i(OR2a) m 4-m (IV) (但し、R2a、Aは前記と同じ意味を示す)で表される
金属化合物〔以下金属化合物(IV)ともいう〕又は 一般式(V) Al(OR2a) n 3-n (V) (但し、R2a、Aは前記と同じ意味を示す)で表される
金属化合物〔以下金属化合物(V)ともいう〕である。
【0029】一般式(IV)で表される金属化合物(I
V)におけるR2aの示す置換されていてもよい炭化水素
基とは、アルキル基、置換されていてもよいアリ−ル基
及び置換されていてもよいアラルキル基からなる群より
選ばれる少なくとも一種の基を示す
【0030】一般式(IV)で表される金属化合物(I
V)におけるR2aの示すアルキル基としては、例えば炭
素数1〜12の直鎖状または分枝状のアルキル基を挙げ
ることができ、好ましくはメチル基、エチル基、プロピ
ル基(各異性体を含む)、ブチル基(各異性体を含
む)、ペンチル基(各異性体を含む)である。一般式
(IV)で表される金属化合物(IV)におけるR2a
示す置換されていてもよいアリ−ル基は、置換されてい
ないアリ−ル基、置換されているアリ−ル基である。金
属化合物(IV)における『R2aの示す置換されていな
いアリ−ル基』としては、例えば炭素数6〜15のアリ
−ル基を挙げることができ、フェニル基、ナフタレン基
のようなアリ−ル基が好ましく、フェニル基が更に好ま
しい。金属化合物(IV)における『R2aの示す置換さ
れているアリ−ル基』のアリ−ル基としては、上記アリ
−ル基を挙げることができ、『R2aの示す置換されてい
るアリ−ル基』の置換基としては、例えばハロゲン原
子、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキル基を
挙げることができる。
【0031】一般式(IV)で表される金属化合物(I
V)におけるR2aの示す置換されていてもよいアラルキ
ル基は、置換されていないアラルキル基、置換されてい
るアラルキル基である。金属化合物(IV)における
『R2aの示す置換されていないアラルキル基』として
は、例えばベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプ
ロピル基、4−フェニルブチル基のような炭素数7〜2
0のアラルキル基を挙げることができ、好ましくはベン
ジル基である。金属化合物(IV)における『R2aの示
す置換されているアラルキル基』のアラルキル基は、上
記アラルキル基を挙げることができ、『R2aの示す置換
されているアラルキル基』の置換基としては、例えばハ
ロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜6のアル
キル基を挙げることができる。
【0032】一般式(IV)で表される金属化合物(I
V)におけるAは、ハロゲン原子又はアルキル基を示
す。金属化合物(V)におけるAの示すハロゲン原子と
しては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨ−
ド原子などのハロゲン原子を挙げることができ、好まし
くは塩素原子である。金属化合物(IV)におけるAの
示すアルキル基としては、例えば炭素数1〜6の直鎖状
または分枝状のアルキル基を挙げることができ、好まし
くはメチル基、エチル基、プロピル基(各異性体を含
む)、ブチル基(各異性体を含む)、ペンチル基(各異
性体を含む)である。金属化合物(IV)におけるA
は、前記ハロゲン原子が好ましい。
【0033】化合物(IV)で表される金属化合物(I
V)におけるnは1、2、3又は4の整数を表し、好ま
しくは2、3又は4であり、更に好ましくは3又は4で
あり、最も好ましくは4である。
【0034】このようなR2a、Aを有する金属化合物
(IV)は、チタンテトラエトキシド、チタンテトラn
−プロポキサイド、チタンテトライソプロポキサイド、
チタンn−ブトキシサイド、チタンテトラn−ペントキ
サイドのようなチタンテトラアルコキサイド及びチタン
ハロトリアルコキサイドのようなチタンハロアルコキサ
イドが好ましく、上記のチタンテトラアルコキサイドが
さらに好ましい。このような金属化合物(IV)は、例
えばチタンモノクロロトリイソプロポキサイドは、ケミ
シュ ベリヒテ(Chemische Berichte、第118巻、第
4号、1421−1440頁、1985年)に記載され
た方法に準じて作成できる。
【0035】または一般式(V)で表される金属化合物
〔以下化合物(V)ともいう〕におけるR2a、Aは前記
と同じ意味を示す。化合物(V)におけるnは、1、
2、3の整数を表し、好ましくは2、3であり、更に好
ましくは3である。
【0036】このようなR2a、Xを有する金属化合物
(V)は、アルミニウムトリアルコキサイド及びアルミ
ニウムモノハロジアルコキサイドのようなアルミニウム
ハロアルコキサイドが好ましく、アルミニウムトリイソ
プロポキサイド、アルミニウムモノクロロジイソプロポ
キサイドが更に好ましい。
【0037】このような金属化合物(V)は、例えばア
ルミニウムモノクロロジイソプロポキサイドは以下のよ
うな方法で生成できる。アルゴンガスの存在下、ジエチ
ルアルミニウムクロライドの塩化メチレン溶液に、0℃
に冷却したイソプロパノ−ルを添加し混合溶液を得る。
得られた混合溶液を、室温まで上昇させ、1時間攪拌さ
せて、アルミニウムモノクロロジプロポキサイドを生成
させる。アルミニウムモノクロロジイソプロポキサイド
を含んだ反応溶液は、そのまま本発明の製法に使用でき
る。
【0038】本発明において使用される一般式(VI)
で表される光学活性なシッフ塩基におけるR3 、R4
5 、R6 、R7 およびR8 は、それぞれ独立に水素原
子、アルキル基、アリ−ル基、又はアラルキル基を示
す。R3 、R4 、R5 、R6 、R7 およびR8 の示すア
ルキル基、アリ−ル基、アラルキル基は前記のアルキル
基、アリ−ル基又はアラルキル基である。また、R5
6 に結合する炭素原子およびR7 とR8 に結合する炭
素原子の少なくとも一方が不斉炭素原子である。
【0039】一般式(VI)で表される光学活性なシッ
フ塩基におけるR9 は、水素原子、アルキル基、アリ−
ル基、アルキルオキシ基、アラルキル基、アリ−ルオキ
シ基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキルオ
キシカルボニル基、アリ−ルオキシカルボニル基又はア
シルオキシ基を示す。R9 の示すアルキル基、アリ−ル
基、アラルキル基、ハロゲン原子としては、前記のアル
キル基、アリ−ル基、アラルキル基、ハロゲン原子を挙
げることができる。R9 の示すアルキルオキシ基とし
て、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基
(各異性体を含む)を挙げることができる。R9 の示す
アリ−ルオキシ基としては、例えばフェノキシ基、ナフ
チルオキシ基を挙げることができる。R9 の示すアルキ
ルオキシカルボニル基としては、例えばメトキシカルボ
ニル基、エトキシカルボニル基、プロピルオキシカルボ
ニル基を挙げることができる。R9 の示すアリ−ルオキ
シカルボニル基としては、例えばフェノキシカルボニル
基、ナフチルオキシカルボニル基を挙げることができ
る。R9 の示すアシルオキシ基としては、例えばアセト
キシ基、プロピオニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基を
挙げることができる。一般式(VI)で表される光学活
性なシッフ塩基におけるkは1、2、3の整数であり、
好ましくは1である。なお、R9 の置換位置は任意であ
る。
【0040】一般式(VI)で表される光学活性なシッ
フ塩基として、好適なR3 、R4 、R5 、R6 、R7
8 およびR9 の組み合わせとしては、R6 は水素原子
を表し、R4 とR5 は水素原子、アルキル基又はフェニ
ル基を示し、R3 、R7 、R 8 及びR9 は、それぞれ独
立に水素原子又はアルキル基を示す組み合わせである。
【0041】本発明の製法において使用される一般式(
VI)で表される光学活性なシッフ塩基において、この
ようなR3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R8 およびR9
を有する『一般式( VI)で表される光学活性なシッフ
塩基』としては、以下のような化合物が好ましい。
【0042】(S)-2-〔N-(3'-tert-ブチルサリチリデ
ン) アミノ〕-3- メチル-1- ブタノ−ル、(R)-2-〔N-
(3'-tert-ブチルサリチリデン) アミノ〕-3- メチル-1-
ブタノ−ル、(S)-2-〔N- サリチリデンアミノ〕-3-
メチル-1- ブタノ−ル、(R)-2-〔N- サリチリデンアミ
ノ〕-3- メチル-1- ブタノ−ル、(S)-2-〔N-(3'-tert-
ブチルサリチリデン) アミノ〕-3,3- ジメチル-1- ブタ
ノ−ル、(R)-2-〔N-(3'-tert-ブチルサリチリデン) ア
ミノ〕-3,3- ジメチル-1- ブタノ−ル、(S)-2-〔N-
(3',5'-ジ-tert-ブチルサリチリデン) アミノ〕-3- メ
チル-1- ブタノ−ル、(R)-2-〔N-(3',5'-ジ-tert-ブチ
ルサリチリデン) アミノ〕-3- メチル-1- ブタノ−ル、
(S)-2-〔N-(3'-tert-ブチルサリチリデン) アミノ〕-1
- プロパノ−ル、(R)-2-〔N-(3'-tert-ブチルサリチリ
デン) アミノ〕-1- プロパノ−ル、(S)-2-〔N-(3'-ter
t-ブチルサリチリデン) アミノ〕-1- ブタノ−ル、(R)-
2-〔N-(3'-tert-ブチルサリチリデン) アミノ〕-1- ブ
タノ−ル、(S)-2-〔N-(3'-tert-ブチルサリチリデン)
アミノ〕-4- メチル-1- ペンタノ−ル、(R)-2-〔N-(3'
-tert-ブチルサリチリデン) アミノ〕-4- メチル-1- ペ
ンタノ−ル、(S)-2-〔N-(3'-tert-ブチルサリチリデ
ン) アミノ〕-2- フェニル-1- エタノ−ル、(R)-2-〔N
-(3'-tert-ブチルサリチリデン) アミノ〕-2- フェニル
-1- エタノ−ル、(S)-2-〔N-(3'-tert-ブチルサリチリ
デン) アミノ〕-1-tert-ブチル-1- エタノ−ル、(R)-2-
〔N-(3'-tert-ブチルサリチリデン) アミノ〕-1-tert-
ブチル-1- エタノ−ル、(S)-2-〔N-(3',5'-ジ-tert-ブ
チル-7'-フェニルサリチリデン) アミノ〕-3-メチル -1
-ブタノ−ル (R)-2-〔N-(3',5'-ジ-tert-ブチル-7'-フェニルサリチ
リデン) アミノ〕-3-メチル -1-ブタノ−ル、(S)-2-
〔N-(3'-tert-ブチル-7'-フェニルサリチリデン) アミ
ノ〕-3- メチル-1- ブタナ−ル、(R)-2-〔N-(3'-tert-
ブチル-7'-フェニルサリチリデン) アミノ〕-3- メチル
-1- ブタナ−ル、(S)-2-〔N-(3',5'-ジ-tert-ブチル-
7'-メチルサリチリデン) アミノ〕-3- メチル-1- ブタ
ナ−ル、(R)-2-〔N-(3',5'-ジ-tert-ブチル-7'-メチル
サリチリデン) アミノ〕-3- メチル-1- ブタナ−ル、
(S)-2-〔N-(3'-tert-ブチル-7'-メチルサリチリデン)
アミノ〕-3- メチル-1- ブタナ−ル、(R)-2-〔N-(3'-t
ert-ブチル-7'-メチルサリチリデン) アミノ〕-3- メチ
ル-1- ブタナ−ル
【0043】『一般式( VI)で表される光学活性なシ
ッフ塩基』としては、以下のような化合物が更に好まし
い。 (S)-2-〔N-(3'-tert-ブチルサリチリデン) アミノ〕-3
- メチル-1- ブタノ−ル、(S)-2-〔N- サリチリデンア
ミノ〕-3- メチル-1- ブタノ−ル、(S)-2-〔N-(3',5'-
ジ-tert-ブチルサリチリデン) アミノ〕-3- メチル-1-
ブタノ−ル、(S)-2-〔N-(3'-tert-ブチルサリチリデ
ン) アミノ〕-1- プロパノ−ル、(S)-2-〔N-(3'-tert-
ブチルサリチリデン) アミノ〕-1- ブタノ−ル、(R)-2-
〔N-(3'-tert-ブチルサリチリデン) アミノ〕-1- ブタ
ノ−ル、(S)-2-〔N-(3'-tert-ブチルサリチリデン) ア
ミノ〕-4- メチル-1- ペンタノ−ル、(S)-2-〔N-(3'-t
ert-ブチルサリチリデン) アミノ〕-2- フェニル-1- エ
タノ−ル、(S)-2-〔N-(3'-tert-ブチルサリチリデン)
アミノ〕-3,3- ジメチル-1- ブタノ−ル、(R)-2-〔N-
(3'-tert-ブチルサリチリデン) アミノ〕-3,3- ジメチ
ル-1- ブタノ−ル。(S)-2-( N-3,5- ジ-t- ブチル-7-
フェニルサリチリデン) アミノ-3- メチル-1-ブタノ−
ル (R)-2-( N-3,5- ジ-t- ブチル-7- フェニルサリチリデ
ン) アミノ-3- メチル-1-ブタノ−ル (R)-2-〔N-(3',5'-ジ-tert-ブチル-7'-メチルサリチリ
デン) アミノ〕-3- メチル-1- ブタナ−ル、(S)-2-〔N
-(3',5'-ジ-tert-ブチル-7'-メチルサリチリデン) アミ
ノ〕-3- メチル-1- ブタナ−ル、
【0044】本発明の製法において使用される一般式
(VI)で表される光学活性なシッフ塩基は、例えば
(S)-2-〔N-(3'-tert-ブチルサリチリデン) アミノ〕-3
- メチル-1- ブタノ−ルは、ジャ−ナル オブ オルガ
ニック ケミストリ−(Journal of Organic Chemistry,
1993年, 第58巻, 第6 号,1515-1522頁) に記載された製
法に準じて以下のように製造することができる。
【0045】その製造方法としては、例えば一般式(V
III)
【0046】
【化8】
【0047】(式中、R3 、R4 、R9 およびkは上記
と同じ意味を示す)で表されるヒドロキシアルデヒド
と、一般式(IX)
【0048】
【化9】
【0049】(式中、R5 、R6 、R7 およびR8 は上
記と同じ意味を示す)で表される光学活性なβ−アミノ
アルコ−ルとを反応させる方法で容易に製造することが
できる。
【0050】本発明の製法において使用される一般式
(VI)で表される光学活性なシッフ塩基は、いずれか
一方の光学異性体のみを用い、それに従って光学活性な
5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−ヘプチン酸エステル
誘導体のいずれか一方の光学異性体が生成される。本発
明では、いずれの光学活性なシッフ塩基を用いてもよ
い。
【0051】本発明の製法によって製造される目的化合
物である一般式(III)で表される5−ヒドロキシ−
3−オキソ−6−ヘプチン酸エステル誘導体において、
1は前記と同じ意味を示す。R2 はR2aと同じ意味を
有するアルキル基、置換されていてもよいアリ−ル基及
び置換されていてもよいアラルキル基からなる群より選
ばれる少なくとも一種の基を示してもよく、R2 とR2a
は同一の基であることが好ましい。このようなR1 、R
2 を有する『一般式(III)で表される5−ヒドロキ
シ−3−オキソ−6−ヘプチン酸エステル誘導体』とし
ては、原料物質であるアルデヒド類と金属化合物(I
V)〔又は金属化合物(V)〕によって決められること
もある。また、一般式(III)で表される5−ヒドロ
キシ−3−オキソ−6−ヘプチン酸エステル誘導体に
は、ケト体、エノ−ル体の互変異性体が存在するが、本
発明の製法における5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−
ヘプチン酸エステル誘導体はケト体、エノ−ル体のいず
れでもよい。
【0052】本発明においては、ジケテンは液体物質で
あり、アルデヒド類、金属化合物(IV)〔又は化合物
(V)〕が液体物質である場合は、反応を行うために特
に有機溶媒を必要とはしないが、有機溶媒を用いても反
応を行うことができる。またアルデヒド類、化合物(I
V)〔又は化合物(V)〕が液体物質でない場合は、溶
媒に溶解して、反応に加えてもよい。本発明において使
用される溶媒は、反応に関与しなければ特に制限はない
が、例えば塩化メチレン、クロロホルムなどのハロゲン
系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族溶
媒、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水
素溶媒、ジエチルエ−テル、ジイソプロピルエ−テル、
テトラヒドロフランなどのエ−テル系溶媒、アセトニト
リル、プロピオニトリルなどのニトリル系溶媒などを挙
げることができる。
【0053】本発明の製法において使用される一般式
(I)で表されるアルデヒド類は、その使用量が、光学
活性なシッフ塩基1モルに対して、通常0.2〜10モ
ルの割合になる量であればよく、0.5〜5.0モルの
割合になる量が好ましい。
【0054】本発明の製法において使用されるジケテン
は、その使用量が、光学活性なシッフ塩基1モルに対し
て、通常0.1〜15モルの割合になる量であればよ
く、0.2〜10.0モルの割合になる量が好ましい。
【0055】本発明の製法において使用される一般式
(IV)で表される金属化合物(IV)又は一般式
(V)で表される金属化合物(V)は、その使用量が、
光学活性なシッフ塩基1モルに対して、0.8〜1.2
モルの割合になる量であればよく、0.85〜1.15
モルの割合になる量が好ましい。
【0056】本発明の製法における反応方法としては、
光学活性なシッフ塩基と金属化合物〔化合物(IV)又
は化合物(V)〕とを混合した前記の溶媒よりなる混合
溶液に、アルデヒド類、ジケテンを、そのまま添加して
もよく、また、前記の溶媒に溶解して添加してもよい。
【0057】本発明の製法における反応溶媒は、前記の
有機溶媒が用いられ、溶媒の使用量には特に制限はない
が、その使用量が、光学活性なシッフ塩基(重量)に対
して、0.01倍〜100倍(重量比)の割合になる量
であればよく、0.1倍〜50倍(重量比)の割合にな
る量が好ましく、1倍〜20倍(重量比)の割合になる
量が更に好ましい。
【0058】本発明の製法における反応温度は、溶媒の
使用量、種類によっても異なるが、通常−40〜40℃
であることが一般的であり、−30〜30℃であること
が好ましく、−25〜25℃であることが更に好まし
い。
【0059】本発明の製法における反応は、例えば窒素
ガス、ヘリウムガス、アルゴンガスのような不活性ガス
を通気させた条件下で行うことができるが、好ましくは
窒素ガス、アルゴンガスを通気させた条件下で行う。
【0060】本発明の製法において、精製した光学活性
な5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−ヘプチン酸エステ
ル誘導体を含む反応混合物から該目的化合物を得る方法
は、通常の洗浄操作、分離操作を組み合わせればよく、
例えば反応混合物に希酸水溶液を加えて中和した後、溶
媒抽出、洗浄、減圧濃縮、カラムクロマトグラフィ−を
用いる方法などで目的化合物を得ることが好ましい。
【0061】単離操作において、使用する酸としては、
例えば塩酸、硝酸、硫酸などの無機酸を挙げることがで
き、好ましくは塩酸である。また、使用する酸の濃度は
特に制限はないが、0.05N〜10Nの濃度の酸を使
用することがよく、0.1N〜10Nの濃度の酸を使用
することが好ましく、0.3〜2.0Nの濃度の酸を使
用することが更に好ましい。これら酸は、その使用量
が、酸の濃度・種類によって異なるが、例えば1N−塩
酸を使用した場合、反応混合物(容量)に対して、1倍
〜50倍(容量比)の割合になる量がよく、2倍〜25
倍(容量比)の割合になる量が好ましい。
【0062】上記本発明の好ましい態様は以下のとうり
である。
【0063】(1) 一般式(I)で表されるアルデヒ
ド類および一般式(III)で表される光学活性な5−
ヒドロキシ−3−オキソ−6−ヘプチン酸エステル誘導
体におけるR1 が、シリル基を示す前記に記載の光学活
性な5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−ヘプチン酸エス
テル誘導体の製造方法。
【0064】(2) 金属化合物におけるR2aが、炭素
数1〜12のアルキル基、炭素数6〜15のアリ−ル
基、炭素数7〜20のアラルキル基又はハロゲン原子、
シアノ基、ニトロ基および炭素数1〜6のアルキル基よ
りなる群より選ばれる置換基を少なくとも1つ持つ炭素
数6〜15のアリ−ル基若しくは炭素数7〜20のアラ
ルキル基を示す前記に記載の光学活性な5−ヒドロキシ
−3−オキソ−6−ヘプチン酸エステル誘導体の製造方
法。
【0065】(3) 金属化合物がチタンテトラアルコ
キサイド又はチタンハロトリアルコキサイドである前記
に記載の光学活性な5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−
ヘプチン酸エステル誘導体の製造方法。
【0066】(4) 金属化合物がチタンテトラアルコ
キサイドである前記に記載の光学活性な5−ヒドロキシ
−3−オキソ−6−ヘプチン酸エステル誘導体の製造方
法。
【0067】(5) チタンテトラアルコキサイドが、
チタンテトラエトキシド、チタンテトラn−プロポキサ
イド、チタンテトライソプロポキサイド、チタンn−ブ
トキシサイド、チタンテトラn−ペントキサイドである
前記に記載の光学活性な5−ヒドロキシ−3−オキソ−
6−ヘプチン酸エステル誘導体の製造方法。
【0068】(6) 一般式(III)で表される光学
活性な5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−ヘプチン酸エ
ステル誘導体におけるR2 が、一般式(IV)で表され
るチタン化合物および一般式(V)で表されるアルミニ
ウム化合物におけるR2aと、同一である前記に記載の光
学活性な5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−ヘプチン酸
エステル誘導体の製造方法。
【0069】(7) 上記一般式(VI)における、R
6 は水素原子を示し、R4 及びR5 は水素原子、アルキ
ル基又はフェニル基を示し、R3 、R7 、R8 及びR9
は、それぞれ独立に、水素原子又はアルキル基を示す前
記に記載の光学活性な5−ヒドロキシ−3−オキソ−6
−ヘプチン酸エステル誘導体の製造方法。
【0070】(8) 上記金属化合物と上記光学活性な
シッフ塩基との複合化合物の存在下、上記反応を行う前
記に記載の光学活性な5−ヒドロキシ−3−オキソ−6
−ヘプチン酸エステル誘導体の製造方法。
【0071】(9) 上記反応を−40〜40℃の温度
範囲で行う前記に記載の光学活性な5−ヒドロキシ−3
−オキソ−6−ヘプチン酸エステル誘導体の製造方法。
【0072】
【発明の効果】本発明によれば、上記一般式(I)のア
ルデヒド類、ジケテンと、一般式(IV)の金属化合物
(IV)又は一般式(V)の金属化合物(V)とを、一
般式(VI)の光学活性なシッフ塩基の存在下に反応さ
せれば、一般式(III)の光学活性な5−ヒドロキシ
−3−オキソ−6−ヘプチン酸エステル誘導体を容易に
得ることができる。 光学活性な5−ヒドロキシ−3−
オキソ−6−ヘプチン酸エステル誘導体は、血中コレス
テロ−ル低下剤〔3-ヒドロキシ-3- メチルグルタリルコ
エンザイムA(HMG−CoA)還元酵素阻害剤〕を合
成する際に中間体として有用であり、容易に光学活性な
血中コレステロ−ル低下剤を製造できる。
【0073】
【実施例】以下に実施例を示して本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明の範囲をこれらに限定されるもので
はない。なお、実施例中の光学純度(%ee)は以下に
述べるHPLC分析を行って決定した。分析条件は、カ
ラム;CHIRALPAKAD、溶出溶媒;(ヘキサ
ン:エタノ−ル=99:1)+0.01%トリフルオロ
酢酸、流速;1.0ミリリットル/min、検出波長;
254nm、保持時間、11分(minor 成分) 、12分
(major 成分) 。また、実施例中の収率(%)は式
(I)〔〔5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−ヘプチン
酸エステル誘導体(モル)/アルデヒド誘導体(モ
ル)〕X100〕で算出した。
【0074】実施例1 アルゴンガスを通気させながら、シュレンク管内に、
(S)-2-(N-3,5- ジ-tert- ブチル-7- フェニルサリ
チリデン) アミノ-3- メチル-1- ブタノ−ル0.85g
(2.15ミリモル)および塩化メチレン5ミリリット
ルを添加し、チタンテトライソプロポキシド0.58ミ
リリットル(1.95ミリモル)をさらに室温(20
℃)で添加して、同温度で1時間攪拌混合した。その後
該シュレンク管を−40℃まで冷却した。該塩化メチレ
ン溶液に、さらに3−トリメチルシリル-2- プロピナ−
ル0.3ミリリットル(1.95ミリモル)およびジケ
テン0.3ミリリットル(3.9ミリモル)を加え、−
40℃で96時間攪拌して反応させた。反応終了後、得
られた反応混合物を、1N−塩酸+エ−テル混合溶液の
混合溶液中に添加し、酢酸エチルで抽出して有機層を得
た。得られた有機層を、減圧乾燥して粗生成物を得た。
得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィ−で精
製して、7-トリメチルシリル-5- ヒドロキシ-3- オキソ
へプチン酸イソプロピル330mgを薄黄色油状物とし
て得た(收率:69%、光学純度:92%ee)。
【0075】〔α〕D 22 −32.0°(c1.0,C
HCl3 ) IR(neat) 3500,2968,1714,1
252,842cm-1 1H−NMR(CDCl3 ) δ:0.16(s,9H),1.26(d,J=6.7
Hz,6H),2.95(d,J=4.3Hz,1
H),2.96(d,J=7.9Hz,1H),3.4
6(s,2H),4.81(dd,J=4.3Hz,
7.9Hz,1H),5.06(sept,J=6.7
Hz,1H)
【0076】実施例2 アルゴンガスを通気させながら、シュレンク管内に、
(S)-2-(N-3- ジ- tert- ブチル-7- サリチリデン)
アミノ-3- メチル-1- ブタノ−ル0.28g(1.07
ミリモル)および塩化メチレン5ミリリットルを添加
し、チタンテトライソプロポキシド0.3ミリリットル
(0.97ミリモル)をさらに室温(20℃)で添加し
て、同温度で1時間攪拌混合した。その後該シュレンク
管を−40℃まで冷却した。該塩化メチレン溶液に、さ
らに3-トリメチルシリル-2- プロピナ−ル0.15ミリ
リットル(0.97ミリモル)およびジケテン0.15
ミリリットル(1.95ミリモル)を加え、−40℃で
96時間攪拌して反応させた。反応終了後、得られた反
応混合物を、1N−塩酸+エ−テル混合溶液の混合溶液
中に添加し、酢酸エチルで抽出して有機層を得た。得ら
れた有機層を、減圧乾燥して粗生成物を得た。得られた
粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィ−で精製して、
7-トリメチルシリル-5- ヒドロキシ-3- オキソヘプチン
酸イソプロピル100mgを薄黄色油状物として得た
(收率:44%、光学純度:81%ee)。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(I): R1 −C≡C−CHO (I) 〔式中、R1 はシリル基を示す〕で表されるアルデヒド
    類と、 下記式: 【化1】 で表されるジケテンとを、 一般式(II): −OR2a (II) (式中、R2aは置換されていてもよい炭化水素基を示
    す)で表される基を少なくとも1つ持つチタンまたはア
    ルミニウムよりなる金属化合物と光学活性なシッフ塩基
    との存在下、又は該金属化合物と光学活性なシッフ塩基
    との反応により得られる複合化合物の存在下に、反応さ
    せることにより、 下記の一般式(III): 【化2】 (式中、R1 は前記と同じ意味を示し、R2 は置換され
    ていてもよい炭化水素基を示す)で表される光学活性な
    5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−ヘプチン酸エステル
    誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】 金属化合物が、 一般式(IV) : Ti(OR2am 4-m (IV) (式中、R2aは前記と同じ意味を示し、Aはハロゲン原
    子又は炭素数1〜6のアルキル基を示し、mは1〜4の
    整数を示す)で表されるチタン化合物であるか、又は 一般式(V) : Al(OR2an 3-n (V) (式中、R2a、Aは前記と同じ意味を示し、nは1〜3
    の整数を示す)で表されるアルミニウム化合物である請
    求項1に記載の光学活性な5−ヒドロキシ−3−オキソ
    −6−ヘプチン酸エステル誘導体の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記光学活性なシッフ塩基が、下記の一
    般式(VI): 【化3】 (但し、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 およびR8 は、
    それぞれ独立にアルキル基、アリ−ル基又はアラルキル
    基を示し、かつR5 とR6 に結合する炭素原子及びR7
    とR8 に結合する炭素原子の少なくとも一方が不斉炭素
    原子であり、R9 は水素原子、アルキル基、アリ−ル
    基、アラルキル基、アルキルオキシ基、アリ−ルオキシ
    基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキルオキ
    シカルボニル基、アリ−ルオキシカルボニル基又はアシ
    ルオキシ基を示し、そしてkが1〜3の整数を示す)で
    表される請求項1に記載の光学活性な5−ヒドロキシ−
    3−オキソ−6−ヘプチン酸エステル誘導体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 上記金属化合物と上記光学活性なシッフ
    塩基との複合化合物を形成後、上記反応を行う請求項1
    に記載の光学活性な5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−
    ヘプチン酸エステル誘導体の製造方法。
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