JPH09102420A - ナノグラニュラー磁性薄膜用基板、その製造方法及びナノグラニュラー磁性薄膜の形成方法 - Google Patents
ナノグラニュラー磁性薄膜用基板、その製造方法及びナノグラニュラー磁性薄膜の形成方法Info
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- JPH09102420A JPH09102420A JP26032595A JP26032595A JPH09102420A JP H09102420 A JPH09102420 A JP H09102420A JP 26032595 A JP26032595 A JP 26032595A JP 26032595 A JP26032595 A JP 26032595A JP H09102420 A JPH09102420 A JP H09102420A
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- B82—NANOTECHNOLOGY
- B82Y—SPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
- B82Y25/00—Nanomagnetism, e.g. magnetoimpedance, anisotropic magnetoresistance, giant magnetoresistance or tunneling magnetoresistance
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- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01F—MAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
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- H01F10/007—Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure ultrathin or granular films
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来の方法では、磁性層を非磁性相中に微細
に、しかも均一に分散させることができず、膜厚を十分
に薄くすることができないため、GMR効果を十分に向
上させることができなかった。 【解決手段】 (111)ファセット構造と欠陥領域と
を有するSi(111)ウエハからなるナノグラニュラ
ー磁性薄膜用基板。
に、しかも均一に分散させることができず、膜厚を十分
に薄くすることができないため、GMR効果を十分に向
上させることができなかった。 【解決手段】 (111)ファセット構造と欠陥領域と
を有するSi(111)ウエハからなるナノグラニュラ
ー磁性薄膜用基板。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はナノグラニュラー磁
性薄膜用基板、その製造方法及びナノグラニュラー磁性
薄膜の形成方法に関し、より詳細には例えば磁気ヘッド
等の磁気センサに用いられ、超高密度磁気記録媒体に書
き込まれた磁気情報を高速で電気信号に変換することが
できる巨大磁気抵抗効果を有するナノグラニュラー磁性
薄膜形成用の基板、その製造方法及びナノグラニュラー
磁性薄膜の形成方法に関する。
性薄膜用基板、その製造方法及びナノグラニュラー磁性
薄膜の形成方法に関し、より詳細には例えば磁気ヘッド
等の磁気センサに用いられ、超高密度磁気記録媒体に書
き込まれた磁気情報を高速で電気信号に変換することが
できる巨大磁気抵抗効果を有するナノグラニュラー磁性
薄膜形成用の基板、その製造方法及びナノグラニュラー
磁性薄膜の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、新しい磁気材料として巨大磁気抵
抗(以下、GMR(Giant Magneto Resistance)と記
す)効果を有する薄膜が注目されている。ここで磁気抵
抗効果とは、合金等からなる膜に磁場を作用させた場
合、磁場の強さにより前記膜の抵抗が変化する現象をい
い、外部磁場の変化を電圧に変換できるため、コンピュ
ータ用ハードディスクの磁気ヘッド等の磁気センサとし
て利用されている。
抗(以下、GMR(Giant Magneto Resistance)と記
す)効果を有する薄膜が注目されている。ここで磁気抵
抗効果とは、合金等からなる膜に磁場を作用させた場
合、磁場の強さにより前記膜の抵抗が変化する現象をい
い、外部磁場の変化を電圧に変換できるため、コンピュ
ータ用ハードディスクの磁気ヘッド等の磁気センサとし
て利用されている。
【0003】また、この磁気抵抗の大きさは、下記の数
1式で示した「磁気抵抗比(r)」、すなわち磁場0の
ときの抵抗値R0 から特定の強さの磁場での抵抗値Rs
を差し引いた値(R0 −Rs )をさらにR0 で除し、こ
れを百分率で表わした値で示される。
1式で示した「磁気抵抗比(r)」、すなわち磁場0の
ときの抵抗値R0 から特定の強さの磁場での抵抗値Rs
を差し引いた値(R0 −Rs )をさらにR0 で除し、こ
れを百分率で表わした値で示される。
【0004】
【数1】磁気抵抗比(r)[%]=(R0 −Rs )×1
00/R0 GMR効果は前記磁気抵抗比(r)が数百Oe 〜数テス
ラ程度の磁場で数%程度以上の値を有するものであり、
磁性−非磁性界面を有する不均一な物質における、磁性
−非磁性界面でのスピン依存不純物散乱が重要な役割を
担っている(A.E.Berkowitz,et al;Phys. Rev.Lett.,
25(1992),p3745.)。
00/R0 GMR効果は前記磁気抵抗比(r)が数百Oe 〜数テス
ラ程度の磁場で数%程度以上の値を有するものであり、
磁性−非磁性界面を有する不均一な物質における、磁性
−非磁性界面でのスピン依存不純物散乱が重要な役割を
担っている(A.E.Berkowitz,et al;Phys. Rev.Lett.,
25(1992),p3745.)。
【0005】前記GMR効果を有する磁気材料の形態と
しては、これまで、薄膜、薄帯、バルクの3種類が提唱
されているが、このうち、磁気デバイスに利用しようと
する場合は形態制御が容易であるという点で薄膜が実用
上有利である。
しては、これまで、薄膜、薄帯、バルクの3種類が提唱
されているが、このうち、磁気デバイスに利用しようと
する場合は形態制御が容易であるという点で薄膜が実用
上有利である。
【0006】GMR効果を有する前記薄膜としては、大
きく分けて次の2つが挙げられる。一つは、磁性層と非
磁性層とが交互に積層された金属人工格子膜であり、も
う一つは磁気的析出物(磁気的クラスター等)と非磁性
マトリックスとを含んで構成されるナノグラニュラー磁
性薄膜である。両者とも精力的に研究されているが、前
記金属人工格子膜の場合、厚みが1〜10nmの極薄い
層を多層化して形成しなければならないためその作製が
容易ではなく、比較的作製が容易なナノグラニュラー磁
性薄膜の開発が期待されている。
きく分けて次の2つが挙げられる。一つは、磁性層と非
磁性層とが交互に積層された金属人工格子膜であり、も
う一つは磁気的析出物(磁気的クラスター等)と非磁性
マトリックスとを含んで構成されるナノグラニュラー磁
性薄膜である。両者とも精力的に研究されているが、前
記金属人工格子膜の場合、厚みが1〜10nmの極薄い
層を多層化して形成しなければならないためその作製が
容易ではなく、比較的作製が容易なナノグラニュラー磁
性薄膜の開発が期待されている。
【0007】例えばナノグラニュラー磁性薄膜を構成す
るナノグラニュラー磁性体のGMR効果においては、そ
の特徴の一つとして、制御すべき因子の多いことが挙げ
られる。前記ナノグラニュラー磁性体は、ナノオーダー
の微細構造を有する磁性体と非磁性体との複合体である
ため、GMR効果を得るにあたっては、磁性体の集合体
である磁性相及び非磁性体の集合体である非磁性相の個
々の組成、構造や物性、さらには磁性−非磁性界面の構
造や電子状態等が重要な役割を担っている。
るナノグラニュラー磁性体のGMR効果においては、そ
の特徴の一つとして、制御すべき因子の多いことが挙げ
られる。前記ナノグラニュラー磁性体は、ナノオーダー
の微細構造を有する磁性体と非磁性体との複合体である
ため、GMR効果を得るにあたっては、磁性体の集合体
である磁性相及び非磁性体の集合体である非磁性相の個
々の組成、構造や物性、さらには磁性−非磁性界面の構
造や電子状態等が重要な役割を担っている。
【0008】制御すべき因子の例としては、(1)非磁
性マトリックス中での平均自由行程。(2)磁性粒子中
での平均自由行程、(3)磁性粒子の平均粒子径、
(4)磁性粒子の粒度分布、(5)磁性−非磁性界面に
おけるスピン依存散乱係数、(6)磁性粒子内部のスピ
ン依存散乱係数、(7)磁性体中の磁性元素の濃度、
(8)磁性粒子間の結合状態、(9)磁性−非磁性界面
での合金化又は非磁性合金相の存在等が挙げられている
(潟岡教行、深道和明;Materia Japan 、33(1994)、p16
5.)。
性マトリックス中での平均自由行程。(2)磁性粒子中
での平均自由行程、(3)磁性粒子の平均粒子径、
(4)磁性粒子の粒度分布、(5)磁性−非磁性界面に
おけるスピン依存散乱係数、(6)磁性粒子内部のスピ
ン依存散乱係数、(7)磁性体中の磁性元素の濃度、
(8)磁性粒子間の結合状態、(9)磁性−非磁性界面
での合金化又は非磁性合金相の存在等が挙げられている
(潟岡教行、深道和明;Materia Japan 、33(1994)、p16
5.)。
【0009】また、Zhangらは、現象論的なモデル
により、磁性粒子の粒径が小さいほどGMR効果が顕著
にあらわれることを示した。このモデルでは磁性体の割
合が一定の場合、磁性粒子が小さいほど(原子、または
イオン1個の形態に近付くほど)、磁性−非磁性界面の
表面積が大きくなることから、該磁性−非磁性界面にお
けるスピン依存散乱が支配的になり、GMR効果が顕著
になる。前記スピン依存散乱のみを考慮すると、磁性体
の濃度が高いほどGMR効果は顕著になることになる
が、実際には磁性粒子間の結合状態(上記(7))が強
くなるので、無磁場中でランダム配向する磁気モーメン
トが減少し、通常の異方性磁気抵抗効果が支配的になっ
てきてしまう。また、磁性粒子間の結合はGMR効果の
磁場に対する応答性にも著しく影響し、前記結合力が大
きくなると応答性が悪くなるため、実用的観点からすれ
ば磁性体の濃度はあまり高いと好ましくない(S.Zhang:
APPI. Phys.Lett.,61(1992),1855. )。
により、磁性粒子の粒径が小さいほどGMR効果が顕著
にあらわれることを示した。このモデルでは磁性体の割
合が一定の場合、磁性粒子が小さいほど(原子、または
イオン1個の形態に近付くほど)、磁性−非磁性界面の
表面積が大きくなることから、該磁性−非磁性界面にお
けるスピン依存散乱が支配的になり、GMR効果が顕著
になる。前記スピン依存散乱のみを考慮すると、磁性体
の濃度が高いほどGMR効果は顕著になることになる
が、実際には磁性粒子間の結合状態(上記(7))が強
くなるので、無磁場中でランダム配向する磁気モーメン
トが減少し、通常の異方性磁気抵抗効果が支配的になっ
てきてしまう。また、磁性粒子間の結合はGMR効果の
磁場に対する応答性にも著しく影響し、前記結合力が大
きくなると応答性が悪くなるため、実用的観点からすれ
ば磁性体の濃度はあまり高いと好ましくない(S.Zhang:
APPI. Phys.Lett.,61(1992),1855. )。
【0010】ナノグラニュラー磁性薄膜の形成方法とし
てはスパッタ法が主流をなしているが、より大きいGM
R効果を得るために上記Zhangらの理論を基に前記
磁性粒子を微細化することにポイントをおいた形成方法
を、以下に述べる。
てはスパッタ法が主流をなしているが、より大きいGM
R効果を得るために上記Zhangらの理論を基に前記
磁性粒子を微細化することにポイントをおいた形成方法
を、以下に述べる。
【0011】まずガラス板を基板とし、スパッタ法によ
り合金元素(例えば、CoCu、CoAg、FeAu
等)を成膜する。このようにして成膜された薄膜は、d
eposited状態では、不完全ではあるものの過飽
和固溶体を形成している。次に前記薄膜に熱処理を施
し、磁性相(例えばCo相、Fe相)を微細に析出させ
ることにより、非磁性マトリックス中に磁性相である微
細粒子を分散させる。このようにしてGMR効果を有す
るナノグラニュラー磁性薄膜を形成する(John Q.Xiao e
t al:Phys. Rev.Lett.,25(1992)p3749. )。
り合金元素(例えば、CoCu、CoAg、FeAu
等)を成膜する。このようにして成膜された薄膜は、d
eposited状態では、不完全ではあるものの過飽
和固溶体を形成している。次に前記薄膜に熱処理を施
し、磁性相(例えばCo相、Fe相)を微細に析出させ
ることにより、非磁性マトリックス中に磁性相である微
細粒子を分散させる。このようにしてGMR効果を有す
るナノグラニュラー磁性薄膜を形成する(John Q.Xiao e
t al:Phys. Rev.Lett.,25(1992)p3749. )。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、GM
R効果をより顕著なものとするためには磁性粒子を極力
微細化する必要があり、形成されるナノグラニュラー薄
膜の膜厚を5nm程度と非常に薄くする必要がある。こ
のため基板上の凹凸は前記膜厚の10%程度、すなわち
0.5nm(原子2〜3個分)程度に押さえる必要があ
る。
R効果をより顕著なものとするためには磁性粒子を極力
微細化する必要があり、形成されるナノグラニュラー薄
膜の膜厚を5nm程度と非常に薄くする必要がある。こ
のため基板上の凹凸は前記膜厚の10%程度、すなわち
0.5nm(原子2〜3個分)程度に押さえる必要があ
る。
【0013】しかしながら従来のガラス基板ではどうし
ても数nmの研磨傷が残り、これは機械研磨後に化学研
磨を施した後であっても数nmの表面あれとなって残存
する。このため、従来のスパッタ法によるナノグラニュ
ラー薄膜の膜厚は最小でも10nm程度となっていた。
また、上記した従来の方法によって形成したナノグラニ
ュラー磁性薄膜においては、以下に示すような課題があ
った。
ても数nmの研磨傷が残り、これは機械研磨後に化学研
磨を施した後であっても数nmの表面あれとなって残存
する。このため、従来のスパッタ法によるナノグラニュ
ラー薄膜の膜厚は最小でも10nm程度となっていた。
また、上記した従来の方法によって形成したナノグラニ
ュラー磁性薄膜においては、以下に示すような課題があ
った。
【0014】(1)合金系によっては過飽和固溶体を得
るのが困難で、deposited状態においてすでに
磁性相と非磁性相とが相分離してしまい、磁性析出物を
微細化することが非常に困難である。
るのが困難で、deposited状態においてすでに
磁性相と非磁性相とが相分離してしまい、磁性析出物を
微細化することが非常に困難である。
【0015】(2)スパッタ法による形成方法によれ
ば、成膜中に、成膜時の雰囲気中の汚染物質やガラス基
板上の汚染吸着物質等が膜内に取り込まれ易く、これら
取り込まれた汚染物質が析出核となって過飽和固溶体中
に特異な析出物が生じやすい。
ば、成膜中に、成膜時の雰囲気中の汚染物質やガラス基
板上の汚染吸着物質等が膜内に取り込まれ易く、これら
取り込まれた汚染物質が析出核となって過飽和固溶体中
に特異な析出物が生じやすい。
【0016】(3)ナノグラニュラー薄膜を5nm程度
に薄膜化すると、磁性相が表面偏析することがあり、該
磁性相が必ずしもクラスターとして薄膜中に析出しな
い。
に薄膜化すると、磁性相が表面偏析することがあり、該
磁性相が必ずしもクラスターとして薄膜中に析出しな
い。
【0017】(4)通常、熱処理によって前記過飽和固
溶体からクラスター(原子や分子が凝縮してゆく途中に
過度的にあらわれる準安定な相。すなわちここでは磁気
的析出物が析出する相)が析出する場合、粒界や格子欠
陥といった歪みの大きな箇所から析出するが、スパッタ
法により形成される膜は多結晶であるため、微細な磁性
相が前記過飽和固溶体の粒界近傍に優先的に析出してし
まい、磁性相が均一に分布しないためGMR効果が損な
われるといった課題があった。
溶体からクラスター(原子や分子が凝縮してゆく途中に
過度的にあらわれる準安定な相。すなわちここでは磁気
的析出物が析出する相)が析出する場合、粒界や格子欠
陥といった歪みの大きな箇所から析出するが、スパッタ
法により形成される膜は多結晶であるため、微細な磁性
相が前記過飽和固溶体の粒界近傍に優先的に析出してし
まい、磁性相が均一に分布しないためGMR効果が損な
われるといった課題があった。
【0018】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
り、磁性相を、従来の方法によるよりも微細に、しかも
均一に非磁性マトリックス中に分散させ得ることによ
り、膜厚の薄い、GMR効果の優れたナノグラニュラー
磁性薄膜を形成し得るナノグラニュラー磁性薄膜用基
板、その製造方法及びナノグラニュラー磁性薄膜の形成
方法を提供することを目的としている。
り、磁性相を、従来の方法によるよりも微細に、しかも
均一に非磁性マトリックス中に分散させ得ることによ
り、膜厚の薄い、GMR効果の優れたナノグラニュラー
磁性薄膜を形成し得るナノグラニュラー磁性薄膜用基
板、その製造方法及びナノグラニュラー磁性薄膜の形成
方法を提供することを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段及びその効果】上記目的を
達成するため、本発明に係るナノグラニュラー磁性薄膜
用基板は、(111)ファセット構造と欠陥領域とを有
するSi(111)ウエハからなることを特徴としてい
る。
達成するため、本発明に係るナノグラニュラー磁性薄膜
用基板は、(111)ファセット構造と欠陥領域とを有
するSi(111)ウエハからなることを特徴としてい
る。
【0020】本発明におけるSi(111)ウエハのオ
フ角度は±5°の範囲である。
フ角度は±5°の範囲である。
【0021】(111)ファセット構造とは、表面エネ
ルギーの面異方性により、結晶表面において(111)
面が優先的に露出した構造をいう。ここでファセット構
造とは、特定の結晶面で構成されるテラスと、前記結晶
面からのオフ角度により生じるステップ、さらにテラス
端に形成されるキンクを有する構造である。
ルギーの面異方性により、結晶表面において(111)
面が優先的に露出した構造をいう。ここでファセット構
造とは、特定の結晶面で構成されるテラスと、前記結晶
面からのオフ角度により生じるステップ、さらにテラス
端に形成されるキンクを有する構造である。
【0022】前記ステップ端のキンク位置やテラス上に
は構造の乱れによるエネルギー的に不安定な領域、すな
わち欠陥領域が存在する。一方、蒸着金属は前記欠陥領
域から吸着が進行することが知られている。
は構造の乱れによるエネルギー的に不安定な領域、すな
わち欠陥領域が存在する。一方、蒸着金属は前記欠陥領
域から吸着が進行することが知られている。
【0023】上記したナノグラニュラー磁性薄膜用基板
によれば、ステップ及び欠陥領域の密度、キンクの局所
性(密度及び形態)を制御し、蒸着金属の吸着位置及び
密度を所望のものにすることが可能である。すなわち、
前記ナノグラニュラー磁性薄膜用基板のテラス幅を狭
く、ステップ、キンク、欠陥領域密度を大きくすると共
にキンクの形態を制御することにより、後工程での磁性
金属の蒸着時においては極めて微細で均一な磁性相を前
記基板上に形成することができる。
によれば、ステップ及び欠陥領域の密度、キンクの局所
性(密度及び形態)を制御し、蒸着金属の吸着位置及び
密度を所望のものにすることが可能である。すなわち、
前記ナノグラニュラー磁性薄膜用基板のテラス幅を狭
く、ステップ、キンク、欠陥領域密度を大きくすると共
にキンクの形態を制御することにより、後工程での磁性
金属の蒸着時においては極めて微細で均一な磁性相を前
記基板上に形成することができる。
【0024】また、本発明に係るナノグラニュラー磁性
薄膜用基板の製造方法は、上記(1)記載のナノグラニ
ュラー磁性薄膜用基板の製造方法であって、(111)
ファセット構造を有さないSi(111)ウエハに、8
00℃以上900℃以下の熱処理を施すことを特徴とし
ている。
薄膜用基板の製造方法は、上記(1)記載のナノグラニ
ュラー磁性薄膜用基板の製造方法であって、(111)
ファセット構造を有さないSi(111)ウエハに、8
00℃以上900℃以下の熱処理を施すことを特徴とし
ている。
【0025】上記したナノグラニュラー磁性薄膜用基板
の製造方法によれば、超高真空中でSiウエハを加熱清
浄化した後、表面再配列現象を利用し得るため、表面の
平坦度を原子レベルにまで高めることができる。以下
に、その原理を示す。
の製造方法によれば、超高真空中でSiウエハを加熱清
浄化した後、表面再配列現象を利用し得るため、表面の
平坦度を原子レベルにまで高めることができる。以下
に、その原理を示す。
【0026】Siウエハ表面では表面原子の一方の側の
再近接原子の結合力が欠けるため、表面エネルギーが生
じる。通常、このエネルギー増大を低減させるために、
表面原子は固体内部の対称性とは異なる並進対称性をも
った構造、すなわち表面再配列構造を取ることになる。
再近接原子の結合力が欠けるため、表面エネルギーが生
じる。通常、このエネルギー増大を低減させるために、
表面原子は固体内部の対称性とは異なる並進対称性をも
った構造、すなわち表面再配列構造を取ることになる。
【0027】このようにして形成された結晶の表面形態
は表面の自由エネルギーを最小とする形態をとり、液体
では球形をとろうとするが固体においては結晶面によっ
て表面の自由エネルギーが異なるため、自由エネルギー
が大きな表面は消失し、最も小さなエネルギーを持った
結晶面が優先的に露出したファセット構造が形成され
る。前記表面の自由エネルギーは表面の原子構造によっ
て決定される。
は表面の自由エネルギーを最小とする形態をとり、液体
では球形をとろうとするが固体においては結晶面によっ
て表面の自由エネルギーが異なるため、自由エネルギー
が大きな表面は消失し、最も小さなエネルギーを持った
結晶面が優先的に露出したファセット構造が形成され
る。前記表面の自由エネルギーは表面の原子構造によっ
て決定される。
【0028】図1はSi(111)ウエハ表面に熱処理
を施した時に形成される前記表面再配列構造を説明する
ための模式的側面図であり、(a)は熱処理前のSi
(111)ウエハを、(b)は熱処理後のSi(11
1)ウエハをそれぞれ示している。
を施した時に形成される前記表面再配列構造を説明する
ための模式的側面図であり、(a)は熱処理前のSi
(111)ウエハを、(b)は熱処理後のSi(11
1)ウエハをそれぞれ示している。
【0029】Si(111)ウエハ1(図1(a))を
熱処理すると表面再配列構造を有したSi(111)ウ
エハ11(図1(b))となる。表面再配列構造は所定
のテラス幅12aを有する無数のテラス面12がステッ
プ状に配列されたものとなる。
熱処理すると表面再配列構造を有したSi(111)ウ
エハ11(図1(b))となる。表面再配列構造は所定
のテラス幅12aを有する無数のテラス面12がステッ
プ状に配列されたものとなる。
【0030】このように、熱処理等により結晶表面に表
面再配列構造(ファセット構造)をつくり、表面の自由
エネルギーを大きく変化させると、特定の結晶面が大き
く成長したテラス面12が形成されることになり、すな
わちSi(111)ウエハ11の表面を原子レベルで平
坦化し得ることになる。
面再配列構造(ファセット構造)をつくり、表面の自由
エネルギーを大きく変化させると、特定の結晶面が大き
く成長したテラス面12が形成されることになり、すな
わちSi(111)ウエハ11の表面を原子レベルで平
坦化し得ることになる。
【0031】原子レベルで平坦なSi(111)ウエハ
11の表面形態(凹凸)はステップ高さ13a、テラス
幅12a、及びステップ端13bのキンク(急激な屈曲
部)の局所性により定義することができる。通常、ステ
ップ高さ13a、テラス幅12aはSi(111)ウエ
ハ11のオフ角度(傾き角度)Aにより制御することが
できるが、ステップ端13bのキンクの局所性はオフ角
度Aの制御のみでは決定不可能である。
11の表面形態(凹凸)はステップ高さ13a、テラス
幅12a、及びステップ端13bのキンク(急激な屈曲
部)の局所性により定義することができる。通常、ステ
ップ高さ13a、テラス幅12aはSi(111)ウエ
ハ11のオフ角度(傾き角度)Aにより制御することが
できるが、ステップ端13bのキンクの局所性はオフ角
度Aの制御のみでは決定不可能である。
【0032】本発明に係るナノグラニュラー磁性薄膜用
基板の製造方法ではこれら3つの因子を前記オフ角度を
変えることなく制御し得るものである。
基板の製造方法ではこれら3つの因子を前記オフ角度を
変えることなく制御し得るものである。
【0033】例えば工業的にも広く市販されているSi
(111)ウエハ11の清浄表面は850℃以上では1
×1再配列構造(図2(a))を、850℃未満では7
×7再配列構造(図2(b))を取ることが知られてい
る。そこで、所定の温度で一定時間保持した後に急冷す
るとそれぞれの再配列構造に対応する表面エネルギーに
応じたステップ構造(ステップ高さ13a、テラス幅1
2a)となる。
(111)ウエハ11の清浄表面は850℃以上では1
×1再配列構造(図2(a))を、850℃未満では7
×7再配列構造(図2(b))を取ることが知られてい
る。そこで、所定の温度で一定時間保持した後に急冷す
るとそれぞれの再配列構造に対応する表面エネルギーに
応じたステップ構造(ステップ高さ13a、テラス幅1
2a)となる。
【0034】図3は熱処理時間によってステップ端13
bのキンクの局所性が変化することを示した模式的平面
図であり、(a)は熱処理時間が短い場合を、(b)は
熱処理時間が長い場合をそれぞれ示している。
bのキンクの局所性が変化することを示した模式的平面
図であり、(a)は熱処理時間が短い場合を、(b)は
熱処理時間が長い場合をそれぞれ示している。
【0035】熱処理時間が例えば2分以上の場合はステ
ップ端13bには方向性がなくなり(図3(b))、例
えば2分未満の場合はステップ端13bが特定の結晶方
位を持ち、キンク14密度を高めることができる(図3
(a))。
ップ端13bには方向性がなくなり(図3(b))、例
えば2分未満の場合はステップ端13bが特定の結晶方
位を持ち、キンク14密度を高めることができる(図3
(a))。
【0036】図2、3から明らかなように、熱処理温度
とその熱処理時間とを制御することにより、オフ角度A
の異なるウエハを用いることなく、同一のオフ角度Aを
有する一種類のウエハにより表面形態を制御することが
できる。
とその熱処理時間とを制御することにより、オフ角度A
の異なるウエハを用いることなく、同一のオフ角度Aを
有する一種類のウエハにより表面形態を制御することが
できる。
【0037】また、1×1再配列構造(図2(a))と
7×7再配列構造(図2(b))はその相転位温度近傍
(約850℃)にて両者が混在した状態となり、その境
界領域には欠陥領域が形成される。最終的に、ウエハを
例えば室温まで急冷却したときに1×1再配列構造は7
×7再配列構造に変化するが、この欠陥領域は高温時に
おける密度でほぼそのまま残存する。
7×7再配列構造(図2(b))はその相転位温度近傍
(約850℃)にて両者が混在した状態となり、その境
界領域には欠陥領域が形成される。最終的に、ウエハを
例えば室温まで急冷却したときに1×1再配列構造は7
×7再配列構造に変化するが、この欠陥領域は高温時に
おける密度でほぼそのまま残存する。
【0038】上記したように、本発明に係るナノグラニ
ュラー磁性薄膜用基板の製造方法によれば、(111)
ファセット構造と磁性相のクラスターの核形成密度、位
置、大きさが規定されたナノグラニュラー磁性薄膜用基
板を容易に製造することができる。
ュラー磁性薄膜用基板の製造方法によれば、(111)
ファセット構造と磁性相のクラスターの核形成密度、位
置、大きさが規定されたナノグラニュラー磁性薄膜用基
板を容易に製造することができる。
【0039】また、本発明に係るナノグラニュラー磁性
薄膜の形成方法は、上記のナノグラニュラー磁性薄膜用
基板上に、磁性金属を蒸着させ、さらに非磁性金属を蒸
着させることを特徴としている。
薄膜の形成方法は、上記のナノグラニュラー磁性薄膜用
基板上に、磁性金属を蒸着させ、さらに非磁性金属を蒸
着させることを特徴としている。
【0040】上記したナノグラニュラー磁性薄膜の形成
方法によれば、テラス幅12a、ステップ高さ13a、
ステップ端13bのキンク14の局所性が制御され、よ
って欠陥領域密度が制御されたSi(111)ウエハ1
1上に磁性相を蒸着させ、形成するため、蒸着金属の吸
着位置の密度、すなわち磁性相の密度を制御することが
可能となる。このことから、極限的にテラス幅12aが
狭く、ステップ13、キンク14、欠陥領域密度が大き
なSi(111)ウエハ11を用いた場合には磁性相蒸
着後に、同様にして非磁性相を蒸着させることにより非
磁性金属中に極めて微細な磁性相を均一に分散させ、形
成することができる。よってGMR効果に優れた薄い磁
性薄膜を得ることができる。
方法によれば、テラス幅12a、ステップ高さ13a、
ステップ端13bのキンク14の局所性が制御され、よ
って欠陥領域密度が制御されたSi(111)ウエハ1
1上に磁性相を蒸着させ、形成するため、蒸着金属の吸
着位置の密度、すなわち磁性相の密度を制御することが
可能となる。このことから、極限的にテラス幅12aが
狭く、ステップ13、キンク14、欠陥領域密度が大き
なSi(111)ウエハ11を用いた場合には磁性相蒸
着後に、同様にして非磁性相を蒸着させることにより非
磁性金属中に極めて微細な磁性相を均一に分散させ、形
成することができる。よってGMR効果に優れた薄い磁
性薄膜を得ることができる。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るナノグラニュ
ラー磁性薄膜用基板、その製造方法及びナノグラニュラ
ー磁性薄膜の形成方法の実施の形態を図面に基づいて説
明する。
ラー磁性薄膜用基板、その製造方法及びナノグラニュラ
ー磁性薄膜の形成方法の実施の形態を図面に基づいて説
明する。
【0042】図4は実施の形態に係るナノグラニュラー
磁性薄膜用基板上に磁性相が形成された状態を示した模
式的斜視図であり、図1〜3と同一の機能を有する構成
部分には同一の符号を付してある。
磁性薄膜用基板上に磁性相が形成された状態を示した模
式的斜視図であり、図1〜3と同一の機能を有する構成
部分には同一の符号を付してある。
【0043】ナノグラニュラー磁性薄膜用基板としての
Si(111)ウエハ11は、いわゆる(111)ファ
セット構造を有しており、テラス幅12a、ステップ高
さ13a、キンク14の局所性が所定の状態に設定さ
れ、そのテラス面12には構造が乱れエネルギー的に不
安定な領域である、欠陥領域15が形成されている。
Si(111)ウエハ11は、いわゆる(111)ファ
セット構造を有しており、テラス幅12a、ステップ高
さ13a、キンク14の局所性が所定の状態に設定さ
れ、そのテラス面12には構造が乱れエネルギー的に不
安定な領域である、欠陥領域15が形成されている。
【0044】このような構成のナノグラニュラー磁性薄
膜用基板は、適当なオフ角度を有するSi(111)ウ
エハ11を切り出し、800℃以上900℃以下の温度
で所定時間熱処理を施すことにより製造する。
膜用基板は、適当なオフ角度を有するSi(111)ウ
エハ11を切り出し、800℃以上900℃以下の温度
で所定時間熱処理を施すことにより製造する。
【0045】ここで、ウエハの熱処理温度を800〜9
00℃としたのはSi(111)ウエハ11における表
面再配列構造が約850℃近傍で高温相の1×1再配列
構造から低温相の7×7再配列構造へと相転移し、この
とき生じる7×7再配列構造の核形成にともないステッ
プ13及び欠陥領域15密度が制御されると共にキンク
14の局所性が制御されるためである。また、ウエハ1
1のオフ角度は0〜5。が適している。5。以上のオフ
角度を有する場合、(111)面以外の高指数面が出現
し、これによりウエハ表面の制御が困難になるためであ
る。
00℃としたのはSi(111)ウエハ11における表
面再配列構造が約850℃近傍で高温相の1×1再配列
構造から低温相の7×7再配列構造へと相転移し、この
とき生じる7×7再配列構造の核形成にともないステッ
プ13及び欠陥領域15密度が制御されると共にキンク
14の局所性が制御されるためである。また、ウエハ1
1のオフ角度は0〜5。が適している。5。以上のオフ
角度を有する場合、(111)面以外の高指数面が出現
し、これによりウエハ表面の制御が困難になるためであ
る。
【0046】このようにして製造されたナノグラニュラ
ー磁性薄膜用基板にナノグラニュラー磁性薄膜を形成す
るには、まずSi(111)ウエハ11上に磁性相16
を蒸着させる。この場合の蒸着金属はCo、Fe等の磁
性金属であれば種類は問わない。これら蒸着金属が最初
に吸着する位置は図4に示したように、構造が乱れエネ
ルギー的に不安定な領域である、ステップ端13bのキ
ンク14位置やテラス面12上の欠陥領域15である。
上記したようにステップ13、キンク14及び欠陥領域
15の密度は制御されているため磁性相16の密度を制
御することが可能となる。
ー磁性薄膜用基板にナノグラニュラー磁性薄膜を形成す
るには、まずSi(111)ウエハ11上に磁性相16
を蒸着させる。この場合の蒸着金属はCo、Fe等の磁
性金属であれば種類は問わない。これら蒸着金属が最初
に吸着する位置は図4に示したように、構造が乱れエネ
ルギー的に不安定な領域である、ステップ端13bのキ
ンク14位置やテラス面12上の欠陥領域15である。
上記したようにステップ13、キンク14及び欠陥領域
15の密度は制御されているため磁性相16の密度を制
御することが可能となる。
【0047】図5(a)はこのようにしてナノグラニュ
ラー磁性薄膜用基板上にナノグラニュラー磁性薄膜が形
成された状態を示した模式的平面図であり、(b)は模
式的断面図である。なお、(a)では非磁性相の記載は
省略してある。
ラー磁性薄膜用基板上にナノグラニュラー磁性薄膜が形
成された状態を示した模式的平面図であり、(b)は模
式的断面図である。なお、(a)では非磁性相の記載は
省略してある。
【0048】図5に示したように、Si(111)ウエ
ハ11はファセット構造及び欠陥領域15を有してお
り、欠陥領域15には磁性相16が微細に分散、形成さ
れている。また、磁性相16が形成されたSi(11
1)ウエハ11上には非磁性相17が蒸着により形成さ
れている。
ハ11はファセット構造及び欠陥領域15を有してお
り、欠陥領域15には磁性相16が微細に分散、形成さ
れている。また、磁性相16が形成されたSi(11
1)ウエハ11上には非磁性相17が蒸着により形成さ
れている。
【0049】
【実施例及び比較例】実施例及び比較例に係るナノグラ
ニュラー磁性薄膜用基板及びナノグラニュラー磁性薄膜
は、以下の条件により形成した。
ニュラー磁性薄膜用基板及びナノグラニュラー磁性薄膜
は、以下の条件により形成した。
【0050】Si(111)ウエハ11のオフ角度:
0.5° 熱処理温度:700〜1000℃ 熱処理時間:30〜120秒 磁性金属:Co 磁性金属の蒸着速度:0.1ML/min 非磁性金属:Cu ナノグラニュラー磁性薄膜の組成:Co20%、Cu8
0%(原子分率) 図6はナノグラニュラー磁性薄膜形成用の装置を示した
模式的断面図であり、図中61は超高真空槽を示してい
る。超高真空槽61内には図示しない支持棒により支持
された容器62中にコバルト蒸着源63、同じく図示し
ない支持棒により支持された容器80中に銅蒸着源81
がそれぞれ収容されている。また、超高真空槽61内の
所定位置には同じく図示しない支持棒により支持された
蒸着速度モニタ64が配置されており、コバルト蒸着源
63又は銅蒸着源81が、その上方に位置するSi(1
11)ウエハ11に蒸着する状態を観察し得るようにな
っている。Si(111)ウエハ11はTa(タンタ
ル)等の板部材からなるホルダ66の支持部材66aに
より挟持されており、ホルダ66に挟持されたSi(1
11)ウエハ11には超高真空槽61上方に配置された
ウエハ加熱機構67からの配線67aが接続され、導通
により加熱されるようになっている。
0.5° 熱処理温度:700〜1000℃ 熱処理時間:30〜120秒 磁性金属:Co 磁性金属の蒸着速度:0.1ML/min 非磁性金属:Cu ナノグラニュラー磁性薄膜の組成:Co20%、Cu8
0%(原子分率) 図6はナノグラニュラー磁性薄膜形成用の装置を示した
模式的断面図であり、図中61は超高真空槽を示してい
る。超高真空槽61内には図示しない支持棒により支持
された容器62中にコバルト蒸着源63、同じく図示し
ない支持棒により支持された容器80中に銅蒸着源81
がそれぞれ収容されている。また、超高真空槽61内の
所定位置には同じく図示しない支持棒により支持された
蒸着速度モニタ64が配置されており、コバルト蒸着源
63又は銅蒸着源81が、その上方に位置するSi(1
11)ウエハ11に蒸着する状態を観察し得るようにな
っている。Si(111)ウエハ11はTa(タンタ
ル)等の板部材からなるホルダ66の支持部材66aに
より挟持されており、ホルダ66に挟持されたSi(1
11)ウエハ11には超高真空槽61上方に配置された
ウエハ加熱機構67からの配線67aが接続され、導通
により加熱されるようになっている。
【0051】超高真空槽61の底部61aには配管68
が接続され、配管68の他端にはイオンポンプ69が接
続されている。また、超高真空槽61の側部61bには
配管70、71が接続されており、配管70の他端には
バルブ75aを介して拡散ポンプ72が、配管71の他
端にはバルブ75bを介してロータリーポンプ73が接
続されており、拡散ポンプ72と配管71とは配管74
及びバルブ75bを介して接続されている。
が接続され、配管68の他端にはイオンポンプ69が接
続されている。また、超高真空槽61の側部61bには
配管70、71が接続されており、配管70の他端には
バルブ75aを介して拡散ポンプ72が、配管71の他
端にはバルブ75bを介してロータリーポンプ73が接
続されており、拡散ポンプ72と配管71とは配管74
及びバルブ75bを介して接続されている。
【0052】このように構成された装置を用いてナノグ
ラニュラー磁性薄膜を形成するには、まずロータリーポ
ンプ73により超高真空槽61内のほとんどの空気を排
気し、次に拡散ポンプ72により排気を行うことにより
さらに真空度を高める。その後イオンポンプ69により
排気を行うことにより超高真空槽61内を略精密に真空
状態とする。
ラニュラー磁性薄膜を形成するには、まずロータリーポ
ンプ73により超高真空槽61内のほとんどの空気を排
気し、次に拡散ポンプ72により排気を行うことにより
さらに真空度を高める。その後イオンポンプ69により
排気を行うことにより超高真空槽61内を略精密に真空
状態とする。
【0053】次に、ウエハ加熱機構67によりSi(1
11)ウエハ11に800〜900℃の熱処理を行った
後、Si(111)ウエハ11を略室温まで冷却し、そ
の後容器62を加熱してコバルト蒸着源63を蒸発さ
せ、Si(111)ウエハ11に蒸着させる。
11)ウエハ11に800〜900℃の熱処理を行った
後、Si(111)ウエハ11を略室温まで冷却し、そ
の後容器62を加熱してコバルト蒸着源63を蒸発さ
せ、Si(111)ウエハ11に蒸着させる。
【0054】次に、銅蒸着源81をコバルト蒸着源63
と同じ要領で蒸発させ、コバルトを蒸着したSi(11
1)ウエハ11に銅を蒸着させることによって、非磁性
相17を形成する。
と同じ要領で蒸発させ、コバルトを蒸着したSi(11
1)ウエハ11に銅を蒸着させることによって、非磁性
相17を形成する。
【0055】このようにして形成したナノグラニュラー
磁性薄膜の膜厚を測定したところ、3nm以下の非常に
薄い薄膜となっていた。
磁性薄膜の膜厚を測定したところ、3nm以下の非常に
薄い薄膜となっていた。
【0056】表1はSi(111)ウエハ11を熱処理
したときの熱処理温度及び熱処理時間と、Si(11
1)ウエハ1μmあたりのステップ13密度、キンク1
4密度、欠陥領域15密度、さらに、蒸着された磁性相
16の析出核密度、核の大きさ、及びナノグラニュラー
磁性薄膜の磁気抵抗比Δρ/ρとの関係を示した表であ
る。磁気抵抗比Δρ/ρの求めかたは先に示した通りで
あり、比較例として従来から用いられてきたガラス基板
上にも同様に磁性相、非磁性相を蒸着させ、磁気抵抗比
を測定した。なお、比較例となるものには備考の欄に*
を付した。
したときの熱処理温度及び熱処理時間と、Si(11
1)ウエハ1μmあたりのステップ13密度、キンク1
4密度、欠陥領域15密度、さらに、蒸着された磁性相
16の析出核密度、核の大きさ、及びナノグラニュラー
磁性薄膜の磁気抵抗比Δρ/ρとの関係を示した表であ
る。磁気抵抗比Δρ/ρの求めかたは先に示した通りで
あり、比較例として従来から用いられてきたガラス基板
上にも同様に磁性相、非磁性相を蒸着させ、磁気抵抗比
を測定した。なお、比較例となるものには備考の欄に*
を付した。
【0057】
【表1】
【0058】表1から明らかなように、実施例に係るナ
ノグラニュラー磁性薄膜用基板においては、熱処理温度
及び熱処理時間を制御することによりステップ13密
度、キンク14の局所性、欠陥領域15密度を制御する
ことができ、ナノグラニュラー磁性薄膜においては磁性
相16の核密度、核の大きさを制御することができるた
め、これまで得ることが不可能であった、均一・微細に
磁性相が分散した、磁気抵抗比が4%以上のナノグラニ
ュラー磁性薄膜を得ることができた。また、該ナノグラ
ニュラー磁性薄膜の厚さを3nm以下と非常に薄くする
ことができた。
ノグラニュラー磁性薄膜用基板においては、熱処理温度
及び熱処理時間を制御することによりステップ13密
度、キンク14の局所性、欠陥領域15密度を制御する
ことができ、ナノグラニュラー磁性薄膜においては磁性
相16の核密度、核の大きさを制御することができるた
め、これまで得ることが不可能であった、均一・微細に
磁性相が分散した、磁気抵抗比が4%以上のナノグラニ
ュラー磁性薄膜を得ることができた。また、該ナノグラ
ニュラー磁性薄膜の厚さを3nm以下と非常に薄くする
ことができた。
【図1】(a)は熱処理前のSi(111)ウエハを、
(b)は熱処理後のSi(111)ウエハを示した模式
的側面図である。
(b)は熱処理後のSi(111)ウエハを示した模式
的側面図である。
【図2】(a)は1×1再配列構造、(b)は7×7再
配列構造のそれぞれを有するときのSi(111)ウエ
ハの表面形態を示した模式的側面図である。
配列構造のそれぞれを有するときのSi(111)ウエ
ハの表面形態を示した模式的側面図である。
【図3】熱処理時間とステップ端の形状との関係を示し
た模式的平面図である。
た模式的平面図である。
【図4】Si(111)ウエハのファセット構造及び蒸
着金属初期吸着位置を説明するための模式的斜視図であ
る。
着金属初期吸着位置を説明するための模式的斜視図であ
る。
【図5】(a)は実施の形態に係るナノグラニュラー磁
性薄膜用基板及びナノグラニュラー磁性薄膜を示した模
式的平面図であり、(b)は模式的断面図である。
性薄膜用基板及びナノグラニュラー磁性薄膜を示した模
式的平面図であり、(b)は模式的断面図である。
【図6】ナノグラニュラー磁性薄膜形成用の装置を示し
た模式的断面図である。
た模式的断面図である。
11 Si(111)ウエハ 15 欠陥領域
Claims (3)
- 【請求項1】 (111)ファセット構造と欠陥領域と
を有するSi(111)ウエハからなるナノグラニュラ
ー磁性薄膜用基板。 - 【請求項2】 (111)ファセット構造を有さないS
i(111)ウエハに、800℃以上900℃以下の熱
処理を施すことを特徴とする請求項1記載のナノグラニ
ュラー磁性薄膜用基板の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1記載のナノグラニュラー磁性薄
膜用基板上に、磁性金属を蒸着させ、さらに非磁性金属
を蒸着させることを特徴とするナノグラニュラー磁性薄
膜の形成方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26032595A JPH09102420A (ja) | 1995-10-06 | 1995-10-06 | ナノグラニュラー磁性薄膜用基板、その製造方法及びナノグラニュラー磁性薄膜の形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26032595A JPH09102420A (ja) | 1995-10-06 | 1995-10-06 | ナノグラニュラー磁性薄膜用基板、その製造方法及びナノグラニュラー磁性薄膜の形成方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09102420A true JPH09102420A (ja) | 1997-04-15 |
Family
ID=17346447
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26032595A Pending JPH09102420A (ja) | 1995-10-06 | 1995-10-06 | ナノグラニュラー磁性薄膜用基板、その製造方法及びナノグラニュラー磁性薄膜の形成方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09102420A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002074654A (ja) * | 2000-08-23 | 2002-03-15 | Tdk Corp | 機能素子の製造方法および機能素子 |
| CN110565059A (zh) * | 2019-09-10 | 2019-12-13 | 天津大学 | 一种具有室温隧道磁电阻效应的氧化钛基纳米颗粒复合薄膜的制备方法及装置 |
-
1995
- 1995-10-06 JP JP26032595A patent/JPH09102420A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002074654A (ja) * | 2000-08-23 | 2002-03-15 | Tdk Corp | 機能素子の製造方法および機能素子 |
| CN110565059A (zh) * | 2019-09-10 | 2019-12-13 | 天津大学 | 一种具有室温隧道磁电阻效应的氧化钛基纳米颗粒复合薄膜的制备方法及装置 |
| CN110565059B (zh) * | 2019-09-10 | 2021-09-17 | 天津大学 | 一种具有室温隧道磁电阻效应的氧化钛基纳米颗粒复合薄膜的制备方法及装置 |
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