JPH09104012A - セラミックス射出成形体の製造方法 - Google Patents
セラミックス射出成形体の製造方法Info
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- JPH09104012A JPH09104012A JP28917695A JP28917695A JPH09104012A JP H09104012 A JPH09104012 A JP H09104012A JP 28917695 A JP28917695 A JP 28917695A JP 28917695 A JP28917695 A JP 28917695A JP H09104012 A JPH09104012 A JP H09104012A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 射出成形後に加工の必要がないか、あるいは
少なく、精度の良い射出成形品を得ることできる射出成
形法を提供する。 【解決手段】 セラミックス粉末と有機バインダーから
なる混練物を材料として射出成形により成形体を得るに
際して、まず、最終的に得ようとする成形体を分割化し
た形状の部分成形体を射出成形し、この部分成形体を、
一体化用の型に装着して型の一部とし、最終的に得よう
とする成形体の残りの部分の型を形成させ、部分成形体
の接合部を加熱して軟化または溶融させた状態で、この
型に混練物を射出し、最終的に得ようとする成形体の残
りの部分を新たに射出成形すると同時に、最初に得られ
た部分接合部と一体化した成形体を得る。
少なく、精度の良い射出成形品を得ることできる射出成
形法を提供する。 【解決手段】 セラミックス粉末と有機バインダーから
なる混練物を材料として射出成形により成形体を得るに
際して、まず、最終的に得ようとする成形体を分割化し
た形状の部分成形体を射出成形し、この部分成形体を、
一体化用の型に装着して型の一部とし、最終的に得よう
とする成形体の残りの部分の型を形成させ、部分成形体
の接合部を加熱して軟化または溶融させた状態で、この
型に混練物を射出し、最終的に得ようとする成形体の残
りの部分を新たに射出成形すると同時に、最初に得られ
た部分接合部と一体化した成形体を得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックス部品
の製造方法に関し、さらに詳しくは、セラミックス粉末
と有機バインダーを用いた混練物を材料として射出成形
する成形体の製造方法に関する。
の製造方法に関し、さらに詳しくは、セラミックス粉末
と有機バインダーを用いた混練物を材料として射出成形
する成形体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】セラミックスは:耐熱性、耐摩耗性に優
れ、硬度が高く、また耐腐食性もよいなどの優れた特性
をもっており、近年、これらを生かして、セラミックス
による機械部品も製造されるようになり、精度の高い部
品が要求されるようになっている。このようなセラミッ
クスを成形するにあたり、一般に、射出成形では、複雑
な形状のものも得ることができ、射出成形後の加工が不
要であるという利点がある。また、射出成形による製品
は、強度が高く、機械物性に優れ、高い寸法精度も得る
ことができる。
れ、硬度が高く、また耐腐食性もよいなどの優れた特性
をもっており、近年、これらを生かして、セラミックス
による機械部品も製造されるようになり、精度の高い部
品が要求されるようになっている。このようなセラミッ
クスを成形するにあたり、一般に、射出成形では、複雑
な形状のものも得ることができ、射出成形後の加工が不
要であるという利点がある。また、射出成形による製品
は、強度が高く、機械物性に優れ、高い寸法精度も得る
ことができる。
【0003】しかしながら、射出成形にも限界があり、
非常に複雑な形状のものを得る際などには、一度に成形
することができず、成形品を分割して別々に成形し、こ
れらの接合面を加熱溶融あるいは溶剤を用いて溶融させ
ることによって接合するという方法が採られている。一
方、接合方法を取らない場合には、崩壊中子を用いたス
リップキャストあるいは金型にスライドコアなどを用い
て射出成形している。
非常に複雑な形状のものを得る際などには、一度に成形
することができず、成形品を分割して別々に成形し、こ
れらの接合面を加熱溶融あるいは溶剤を用いて溶融させ
ることによって接合するという方法が採られている。一
方、接合方法を取らない場合には、崩壊中子を用いたス
リップキャストあるいは金型にスライドコアなどを用い
て射出成形している。
【0004】ところが、成形後接合する方法による場
合、成形体を押しつけて接合するため押しつけ力が一定
の場合、つぶれ代が不安定で精度の維持が困難であり、
また、崩壊中子を用いたスリップキャストの場合も寸法
精度が良くないという問題がある。このように、従来の
方法では、寸法精度のよいものが得られなかったため
に、加工に多大な労力を必要としていた。また、金型に
スライドコアなどを用いる場合は、構造が複雑になり、
これも改善が望まれている。
合、成形体を押しつけて接合するため押しつけ力が一定
の場合、つぶれ代が不安定で精度の維持が困難であり、
また、崩壊中子を用いたスリップキャストの場合も寸法
精度が良くないという問題がある。このように、従来の
方法では、寸法精度のよいものが得られなかったため
に、加工に多大な労力を必要としていた。また、金型に
スライドコアなどを用いる場合は、構造が複雑になり、
これも改善が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、射出成形後
に加工の必要がないか、あるいは少なく、精度の良い射
出成形品を得ることができる、特に複雑な形状の射出成
形体の製造に有用な射出成形方法を得ることを目的とす
る。
に加工の必要がないか、あるいは少なく、精度の良い射
出成形品を得ることができる、特に複雑な形状の射出成
形体の製造に有用な射出成形方法を得ることを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、セラミックス
粉末と有機バインダーからなる混練物を材料として射出
成形により成形体を得るに際して、 まず、最終的に得ようとする成形体を分割化した形状
の部分成形体を射出成形し、 この部分成形体を、一体化用の型に装着して型の一部
とし、最終的に得ようとする成形体の残りの部分の型を
形成させ、 部分成形体の接合部を加熱して軟化または溶融させた
状態で、この型に混練物を射出し、最終的に得ようとす
る成形体の残りの部分を新たに射出成形すると同時に、
最初に得られた部分接合部と一体化した成形体を得るこ
とを特徴とするセラミックス射出成形体の製造方法であ
る。
粉末と有機バインダーからなる混練物を材料として射出
成形により成形体を得るに際して、 まず、最終的に得ようとする成形体を分割化した形状
の部分成形体を射出成形し、 この部分成形体を、一体化用の型に装着して型の一部
とし、最終的に得ようとする成形体の残りの部分の型を
形成させ、 部分成形体の接合部を加熱して軟化または溶融させた
状態で、この型に混練物を射出し、最終的に得ようとす
る成形体の残りの部分を新たに射出成形すると同時に、
最初に得られた部分接合部と一体化した成形体を得るこ
とを特徴とするセラミックス射出成形体の製造方法であ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明が適用されるセラミックス
粉末としては、例えばMgO、Al2 O3 、SiO2 、
TiO2 、ZrO2 、ZnO、Fe2 O3 、SiO、S
i3 N4 、SiC、BN、TiC、WCなどが挙げられ
る。これらのセラミックス粉末には、金属粉末を含んで
いても構わない。金属粉末としては、金属シリコン、F
e、Al、Mg、Tiなどが挙げられる。
粉末としては、例えばMgO、Al2 O3 、SiO2 、
TiO2 、ZrO2 、ZnO、Fe2 O3 、SiO、S
i3 N4 、SiC、BN、TiC、WCなどが挙げられ
る。これらのセラミックス粉末には、金属粉末を含んで
いても構わない。金属粉末としては、金属シリコン、F
e、Al、Mg、Tiなどが挙げられる。
【0008】本発明に用いられるセラミック粉末、金属
粉末は、粉砕工程を経たものである。粉砕に用いる装置
は、ボールミル、攪拌ミル、ジェットミルなどであり、
湿式粉砕、乾式粉砕のいずれでもよい。湿式粉砕を行う
際の媒液としては、エチルアルコール、メチルアルコー
ル、その他の有機溶媒や水が用いられる。このとき、粉
砕後の粒子径は、特に限定されないが、0.1〜50μ
mが好ましい。
粉末は、粉砕工程を経たものである。粉砕に用いる装置
は、ボールミル、攪拌ミル、ジェットミルなどであり、
湿式粉砕、乾式粉砕のいずれでもよい。湿式粉砕を行う
際の媒液としては、エチルアルコール、メチルアルコー
ル、その他の有機溶媒や水が用いられる。このとき、粉
砕後の粒子径は、特に限定されないが、0.1〜50μ
mが好ましい。
【0009】一方、これに混練する有機バインダーとし
ては、特に限定されず、セラミックス粉末との関係など
により選択することができ、例えば、パラフィンワック
ス、マイクロクリスタリンワックス、酸化ワックス、マ
レイン化ワックス、ステアリン酸、オレイン酸などが挙
げられる。中でも、ワックス系バインダーが好適に用い
られる。これらを混練する装置としては、双腕型加圧ニ
ーダー、バンバリーミキサーなどが用いられる。
ては、特に限定されず、セラミックス粉末との関係など
により選択することができ、例えば、パラフィンワック
ス、マイクロクリスタリンワックス、酸化ワックス、マ
レイン化ワックス、ステアリン酸、オレイン酸などが挙
げられる。中でも、ワックス系バインダーが好適に用い
られる。これらを混練する装置としては、双腕型加圧ニ
ーダー、バンバリーミキサーなどが用いられる。
【0010】セラミックス粉末に対する有機バインダー
の混練の割合は、適宜選択することができるが、27〜
70体積%が好ましく、特に30〜60体積%が好まし
い。混練割合が27体積%未満であると、有機バインダ
ーが少ないため粘度が高くなりすぎて射出成形が困難と
なり、一方、混練割合が70体積%を超えると、成形体
に多量の有機バインダーが含まれるため、また脱脂時に
軟化が著しく脱脂変形が大きいため、バインダーの分解
により脱脂中にクラックが発生しやすくなり、また脱脂
時間が著しく長くなる。
の混練の割合は、適宜選択することができるが、27〜
70体積%が好ましく、特に30〜60体積%が好まし
い。混練割合が27体積%未満であると、有機バインダ
ーが少ないため粘度が高くなりすぎて射出成形が困難と
なり、一方、混練割合が70体積%を超えると、成形体
に多量の有機バインダーが含まれるため、また脱脂時に
軟化が著しく脱脂変形が大きいため、バインダーの分解
により脱脂中にクラックが発生しやすくなり、また脱脂
時間が著しく長くなる。
【0011】本発明の方法では、上記のような混練物を
用いて射出成形するにあたり、2段階に分けて成形を行
う。まず、第1工程として、最終的に得ようとする成形
体を分割化した形状の成形体(以下「部分成形体」とい
う)を射出成形する。次いで、第2段階として、得られ
た部分成形体を一体化用の型に装着して型の一部とし、
最終的に得ようとする成形体の残りの部分を成形するた
めの型を形成させる。そして、残りの部分を新たに射出
成形すると同時に、最初に得られた部分成形体と一体化
した成形体を得る。
用いて射出成形するにあたり、2段階に分けて成形を行
う。まず、第1工程として、最終的に得ようとする成形
体を分割化した形状の成形体(以下「部分成形体」とい
う)を射出成形する。次いで、第2段階として、得られ
た部分成形体を一体化用の型に装着して型の一部とし、
最終的に得ようとする成形体の残りの部分を成形するた
めの型を形成させる。そして、残りの部分を新たに射出
成形すると同時に、最初に得られた部分成形体と一体化
した成形体を得る。
【0012】部分成形体の形状は、型が抜けるような形
状であれば、成形体をどの位置で分割した形状でもよ
く、作業性などを考慮して適宜選択することができる。
最終的に得ようとする成形体の形状によっては、3つ以
上の部分成形体に分割する必要がある場合もある。この
場合には、本発明の第2段階を繰り返すことにより、最
終的に得ようとする成形体を成形する。
状であれば、成形体をどの位置で分割した形状でもよ
く、作業性などを考慮して適宜選択することができる。
最終的に得ようとする成形体の形状によっては、3つ以
上の部分成形体に分割する必要がある場合もある。この
場合には、本発明の第2段階を繰り返すことにより、最
終的に得ようとする成形体を成形する。
【0013】図1に、この工程の一例を示す。最終的に
得ようとする成形体は、図1(C)の3である。まず、
第1段階として、最終的に得ようとする成形体3を分割
化した形状の部分成形体1を得るために、図1(A)に
示す金型内部aに混練物を射出し成形する。その後、得
られたこの成形体1を型の一部として、図1(B)のよ
うに、最終的に得ようとする成形体を形作るように一体
化用の型に装着する。従って、最終的に得ようとする成
形体の残りの部分2を得るための型の一部は、残りの部
分2と接合する面(以下「接合面」ということがある)
4が、部分成形体1により構成されている。このような
図1(B)の金型内部bに混練物を射出して、成形体の
残りの部分2を新たに成形すると同時に、最初に得られ
た部分成形体1と接合一体化させ、最終的に成形体3を
得るのである。
得ようとする成形体は、図1(C)の3である。まず、
第1段階として、最終的に得ようとする成形体3を分割
化した形状の部分成形体1を得るために、図1(A)に
示す金型内部aに混練物を射出し成形する。その後、得
られたこの成形体1を型の一部として、図1(B)のよ
うに、最終的に得ようとする成形体を形作るように一体
化用の型に装着する。従って、最終的に得ようとする成
形体の残りの部分2を得るための型の一部は、残りの部
分2と接合する面(以下「接合面」ということがある)
4が、部分成形体1により構成されている。このような
図1(B)の金型内部bに混練物を射出して、成形体の
残りの部分2を新たに成形すると同時に、最初に得られ
た部分成形体1と接合一体化させ、最終的に成形体3を
得るのである。
【0014】ここで、最初に得られた部分成形体に残り
の部分を射出成形して一体化した成形体を得るために
は、射出成形の際に、最初に得られた部分成形体の接合
面4を含む端部(以下「接合部」という)を加熱してお
くことが必要である。このときの加熱温度は、部分接合
部の軟化温度(Ts)以上かつ有機バインダーの沸点未
満にすることが必要であり、好ましくは、部分成形体の
融点以上、かつ新たに射出する混練物の温度未満である
ことがよい。また、加熱する幅は、接合面4から0.1
〜10mmであることが好ましい。
の部分を射出成形して一体化した成形体を得るために
は、射出成形の際に、最初に得られた部分成形体の接合
面4を含む端部(以下「接合部」という)を加熱してお
くことが必要である。このときの加熱温度は、部分接合
部の軟化温度(Ts)以上かつ有機バインダーの沸点未
満にすることが必要であり、好ましくは、部分成形体の
融点以上、かつ新たに射出する混練物の温度未満である
ことがよい。また、加熱する幅は、接合面4から0.1
〜10mmであることが好ましい。
【0015】混練物の軟化温度(Ts)とは、固体であ
った混練物が、温度の上昇とともに固体域から遷移域、
ゴム状弾性域を経て流動域に至るまでの過程における、
固体域から遷移域への変化点の温度をいう。混練物の軟
化温度(Ts)の測定は、通常、フローテスターを用い
て行われ、その方法としては、一定のシリンダ温度を保
って試料を押し出す際の単位時間当たりのピストンスト
ロークの変化により表される各温度のフローレートから
求める定温法、試験時間の経過と共に一定の割合で昇温
したときの、各温度における単位時間当たりのピストン
ストロークの変化を表した流動曲線から求める昇温法な
どがある。また、有機バインダーの沸点(Tb)の測定
方法としては、ベックマン沸点測定装置を用いる。ここ
で、有機バインダーが2種以上の有機成分からなる場合
には、沸点の最も低い有機成分の沸点を基準とすること
が必要である。
った混練物が、温度の上昇とともに固体域から遷移域、
ゴム状弾性域を経て流動域に至るまでの過程における、
固体域から遷移域への変化点の温度をいう。混練物の軟
化温度(Ts)の測定は、通常、フローテスターを用い
て行われ、その方法としては、一定のシリンダ温度を保
って試料を押し出す際の単位時間当たりのピストンスト
ロークの変化により表される各温度のフローレートから
求める定温法、試験時間の経過と共に一定の割合で昇温
したときの、各温度における単位時間当たりのピストン
ストロークの変化を表した流動曲線から求める昇温法な
どがある。また、有機バインダーの沸点(Tb)の測定
方法としては、ベックマン沸点測定装置を用いる。ここ
で、有機バインダーが2種以上の有機成分からなる場合
には、沸点の最も低い有機成分の沸点を基準とすること
が必要である。
【0016】このような温度範囲に接合部4を加熱する
ことで、軟化または溶融するため、新たに射出する混練
物とよくなじみ、しっかりと一体化する。加熱温度が混
練物の軟化温度未満であると、残りの部分との接合が不
充分となり、一方、有機バインダーの沸点以上となる
と、有機バインダーが気化して混練物に気泡が生じ、ク
ラックの原因となる。
ことで、軟化または溶融するため、新たに射出する混練
物とよくなじみ、しっかりと一体化する。加熱温度が混
練物の軟化温度未満であると、残りの部分との接合が不
充分となり、一方、有機バインダーの沸点以上となる
と、有機バインダーが気化して混練物に気泡が生じ、ク
ラックの原因となる。
【0017】部分接合部の接合部を加熱する方法として
は、部分成形体を挿着した一体化用の金型の該接合部分
をヒーターで加熱したり、熱風や赤外線、あるいは熱し
たプレートを用いて接合部を直接加熱してもよいし、比
較的温度の高い混練物を接合部に向かって射出してもよ
い。射出成形する際の混練物の温度は70℃〜140℃
が好ましく、特に80〜120℃が好ましい。材料温度
が70℃未満であると、流動性が低く、形状が転写され
難い。一方、140℃を超えると、バリが生じたり、部
分成形体を完全に溶かしてしまう恐れがある。
は、部分成形体を挿着した一体化用の金型の該接合部分
をヒーターで加熱したり、熱風や赤外線、あるいは熱し
たプレートを用いて接合部を直接加熱してもよいし、比
較的温度の高い混練物を接合部に向かって射出してもよ
い。射出成形する際の混練物の温度は70℃〜140℃
が好ましく、特に80〜120℃が好ましい。材料温度
が70℃未満であると、流動性が低く、形状が転写され
難い。一方、140℃を超えると、バリが生じたり、部
分成形体を完全に溶かしてしまう恐れがある。
【0018】また、成形の際の金型の温度は、5℃〜6
0℃が好ましく、特に30〜55℃が好ましい。金型の
温度が5℃未満であると、成形体の各部の冷却速度が異
なり、その結果、そりやねじれなどの変形が生じる恐れ
があり、一方、60℃を超えると、バリが生じる恐れが
ある。
0℃が好ましく、特に30〜55℃が好ましい。金型の
温度が5℃未満であると、成形体の各部の冷却速度が異
なり、その結果、そりやねじれなどの変形が生じる恐れ
があり、一方、60℃を超えると、バリが生じる恐れが
ある。
【0019】本発明の製造方法は、低圧射出成形に適用
される。高圧射出成形の場合の成形圧力は、50kg/
cm2 以上であるため、混練物が金型の隙間から漏れる
のを防止するために、高い型締め力で金型を抑える必要
が生じる。このとき、金型が精度のよいものでないと、
型締め力で成形体がヒビ割れたり、混練物が漏れだす恐
れがある。これに対し、低圧射出成形の場合の成形圧力
は、1〜10kg/cm2 、好ましくは2〜6kg/c
m2 であり、高圧射出成形の場合のような問題はない。
また、低圧射出成形に用いられる混練物は、他の成形法
に用いられる混練物よりも、粘度が低く、通常は、90
℃において900PaS未満である。従って、低圧射出
成形の場合の混練物には、多量の有機バインダーが含ま
れることとなり、部分成形体どうしの接合性という意味
からも、低圧射出成形により行うことが好ましい。
される。高圧射出成形の場合の成形圧力は、50kg/
cm2 以上であるため、混練物が金型の隙間から漏れる
のを防止するために、高い型締め力で金型を抑える必要
が生じる。このとき、金型が精度のよいものでないと、
型締め力で成形体がヒビ割れたり、混練物が漏れだす恐
れがある。これに対し、低圧射出成形の場合の成形圧力
は、1〜10kg/cm2 、好ましくは2〜6kg/c
m2 であり、高圧射出成形の場合のような問題はない。
また、低圧射出成形に用いられる混練物は、他の成形法
に用いられる混練物よりも、粘度が低く、通常は、90
℃において900PaS未満である。従って、低圧射出
成形の場合の混練物には、多量の有機バインダーが含ま
れることとなり、部分成形体どうしの接合性という意味
からも、低圧射出成形により行うことが好ましい。
【0020】以上説明したように、本発明では、まず、
最終的に得ようとする成形体を分割化した形状の最終成
形体の一部分だけを成形する。そこで、複雑な形状の成
形体であっても、アンダーカットにならず、簡単な型で
成形が可能となる。次いで、残りの成形体部分を新たに
射出成形するが、射出成形と同時に、最初に得られた部
分成形体と一体化した成形体を得るので、成形体の位置
関係は保持され、接合による形状精度の悪化という問題
がない。本発明は、このようにアンダーカット形状のよ
うな複雑な形状の成形体に非常に有用であるが、どのよ
うな形状のものも成形することができ、これらに限定さ
れるものではない。
最終的に得ようとする成形体を分割化した形状の最終成
形体の一部分だけを成形する。そこで、複雑な形状の成
形体であっても、アンダーカットにならず、簡単な型で
成形が可能となる。次いで、残りの成形体部分を新たに
射出成形するが、射出成形と同時に、最初に得られた部
分成形体と一体化した成形体を得るので、成形体の位置
関係は保持され、接合による形状精度の悪化という問題
がない。本発明は、このようにアンダーカット形状のよ
うな複雑な形状の成形体に非常に有用であるが、どのよ
うな形状のものも成形することができ、これらに限定さ
れるものではない。
【0021】このようにして得られた成形体からは、有
機バインダーを除去する工程が必要となる(以下、有機
バインダーを除去することを「脱脂」という)。一体化
された成形体を真空中で昇温し脱脂を行い、その後、大
気中で昇温することで残炭分を燃焼させ、バインダー成
分をほぼ完全に除去する。真空中で昇温する際には、昇
温速度1〜20℃/時間で、150〜300℃まで昇温
し、大気中で昇温する際には、昇温速度20〜100℃
/時間で、450〜600℃まで昇温するのがよい。
機バインダーを除去する工程が必要となる(以下、有機
バインダーを除去することを「脱脂」という)。一体化
された成形体を真空中で昇温し脱脂を行い、その後、大
気中で昇温することで残炭分を燃焼させ、バインダー成
分をほぼ完全に除去する。真空中で昇温する際には、昇
温速度1〜20℃/時間で、150〜300℃まで昇温
し、大気中で昇温する際には、昇温速度20〜100℃
/時間で、450〜600℃まで昇温するのがよい。
【0022】このようにして脱脂された脱脂体をチッ素
中で焼結し、焼結体とする。焼結は1,700〜1,9
00℃で2〜8時間行うことが好ましい。
中で焼結し、焼結体とする。焼結は1,700〜1,9
00℃で2〜8時間行うことが好ましい。
【0023】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を説明する。 実施例1 表1に示したセラミック粉末とワックスを主体とする有
機バインダーを用いて双腕型ニーダーにて混練し、混練
物を作成した。混練物は45体積%のバインダーを含ん
でいる。
機バインダーを用いて双腕型ニーダーにて混練し、混練
物を作成した。混練物は45体積%のバインダーを含ん
でいる。
【0024】
【表1】
【0025】*1)(株)宇部興産製、SN−E10 *2)日本イットリウム(株)製 *3)住友化学(株)製 *4)日本精蝋社製 *5)試薬一級 *6)サンノプコ社製
【0026】この混練物を用い、金型温度を40℃、材
料温度を90℃として、図2に示す部分成形体11の部
分を射出成形し、32×50×10tの部分成形体11
を得た。次に、このようにして得られた部分成形体11
を金型の一部とする一体化用の金型に装着し、残りの部
分12を射出成形すると同時に部分成形体11と一体化
し、32×80×10tの成形体13を得た。このと
き、この混練物についてフローテスター〔(株)島津製
作所製、高架式フローテスター〕を用いて昇温法により
得た流動曲線(図3)によると、軟化温度(Ts)は5
7.2℃であった。また、混練物を構成する有機バイン
ダーの中で最も沸点の低い有機成分であるステアリン酸
の沸点が360℃であるため、最初に得られた部分成形
体11の接合部14を金型に設けたヒーターにより70
℃に加熱しておき、残りの部分12を射出成形する直前
にヒーターを切った。射出成形は、金型温度が40℃、
材料温度が10℃で行った。成形圧力は最初の10秒間
で4kg/cm2 まで上げ、4kg/cm2 で20秒間
保持し、成形体を固化させた。
料温度を90℃として、図2に示す部分成形体11の部
分を射出成形し、32×50×10tの部分成形体11
を得た。次に、このようにして得られた部分成形体11
を金型の一部とする一体化用の金型に装着し、残りの部
分12を射出成形すると同時に部分成形体11と一体化
し、32×80×10tの成形体13を得た。このと
き、この混練物についてフローテスター〔(株)島津製
作所製、高架式フローテスター〕を用いて昇温法により
得た流動曲線(図3)によると、軟化温度(Ts)は5
7.2℃であった。また、混練物を構成する有機バイン
ダーの中で最も沸点の低い有機成分であるステアリン酸
の沸点が360℃であるため、最初に得られた部分成形
体11の接合部14を金型に設けたヒーターにより70
℃に加熱しておき、残りの部分12を射出成形する直前
にヒーターを切った。射出成形は、金型温度が40℃、
材料温度が10℃で行った。成形圧力は最初の10秒間
で4kg/cm2 まで上げ、4kg/cm2 で20秒間
保持し、成形体を固化させた。
【0027】一体化されて得られた成形体13は、真空
中で昇温速度5℃/時間で250℃まで昇温し脱脂を行
い、その後、大気中で昇温速度50℃/時間で500℃
まで昇温することで残炭分を燃焼させ、バインダー成分
をほぼ完全に除去した。このようにして脱脂された成形
体を、チッ素雰囲気で1,750℃で4時間焼結し、テ
ストピースを得た。
中で昇温速度5℃/時間で250℃まで昇温し脱脂を行
い、その後、大気中で昇温速度50℃/時間で500℃
まで昇温することで残炭分を燃焼させ、バインダー成分
をほぼ完全に除去した。このようにして脱脂された成形
体を、チッ素雰囲気で1,750℃で4時間焼結し、テ
ストピースを得た。
【0028】このようにして得られたテストピース5個
について、4点曲げ強度を測定し(JIS R160
1)、始めから32×80×10tの形状に一括成形し
た母材の強度と比較した。測定結果を表2および図4に
示す。表および図から分かるように、本発明の方法によ
り得られた射出成形品は、母材と同等の強度を有し、接
合強度が高いことがわかる。
について、4点曲げ強度を測定し(JIS R160
1)、始めから32×80×10tの形状に一括成形し
た母材の強度と比較した。測定結果を表2および図4に
示す。表および図から分かるように、本発明の方法によ
り得られた射出成形品は、母材と同等の強度を有し、接
合強度が高いことがわかる。
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、最終的に得られる成形
体の分割された一部分である成形体をまず射出成形し、
その後、部分成形体を型の一部として、その接合部を加
熱しつつ最終成形体の残りの部分を新たに射出成形する
ことにより、一体化した成形体を作製するので、成形体
の位置関係が保持されるため、高い形状精度が得られ
る。従って、複雑な形状の成形品であっても、複雑な型
が必要なく、簡単に、精度の高い成形品を得ることがで
きる。そこで、アンダーカット形状のようなものにも非
常に有用な方法であり、これらを簡単に精度よく成形す
ることができる。
体の分割された一部分である成形体をまず射出成形し、
その後、部分成形体を型の一部として、その接合部を加
熱しつつ最終成形体の残りの部分を新たに射出成形する
ことにより、一体化した成形体を作製するので、成形体
の位置関係が保持されるため、高い形状精度が得られ
る。従って、複雑な形状の成形品であっても、複雑な型
が必要なく、簡単に、精度の高い成形品を得ることがで
きる。そこで、アンダーカット形状のようなものにも非
常に有用な方法であり、これらを簡単に精度よく成形す
ることができる。
【図1】本発明の射出成形の工程の一例を示す概略断面
図であり、(A)は第1段階、(B)は第2段階、
(C)は完成後を表す。
図であり、(A)は第1段階、(B)は第2段階、
(C)は完成後を表す。
【図2】実施例1で作製したテストピースの斜視図であ
る。
る。
【図3】実施例1で用いた混練物の流動曲線のチャート
である。
である。
【図4】実施例1における測定結果を示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 セラミックス粉末と有機バインダーから
なる混練物を材料として射出成形により成形体を得るに
際して、 まず、最終的に得ようとする成形体を分割化した形状
の部分成形体を射出成形し、 この部分成形体を、一体化用の型に装着して型の一部
とし、最終的に得ようとする成形体の残りの部分の型を
形成させ、 部分成形体の接合部を加熱して軟化または溶融させた
状態で、この型に混練物を射出し、最終的に得ようとす
る成形体の残りの部分を新たに射出成形すると同時に、
最初に得られた部分接合部と一体化した成形体を得るこ
とを特徴とするセラミックス射出成形体の製造方法。 - 【請求項2】 成形体の残りの部分を新たに射出成形す
る際に、成形圧力が1〜10kg/cm2 の低圧射出成
形で行う請求項1記載のセラミックス射出成形体の製造
方法。 - 【請求項3】 成形体が、アンダーカット形状を有する
形状である請求項1〜2のいずれか1項記載のセラミッ
クス射出成形体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28917695A JPH09104012A (ja) | 1995-10-12 | 1995-10-12 | セラミックス射出成形体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28917695A JPH09104012A (ja) | 1995-10-12 | 1995-10-12 | セラミックス射出成形体の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09104012A true JPH09104012A (ja) | 1997-04-22 |
Family
ID=17739759
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28917695A Withdrawn JPH09104012A (ja) | 1995-10-12 | 1995-10-12 | セラミックス射出成形体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09104012A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4741712B2 (ja) * | 2008-05-28 | 2011-08-10 | 相田化学工業株式会社 | 貴金属焼結用組成物、貴金属焼結体の製造方法及び貴金属焼結体 |
-
1995
- 1995-10-12 JP JP28917695A patent/JPH09104012A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4741712B2 (ja) * | 2008-05-28 | 2011-08-10 | 相田化学工業株式会社 | 貴金属焼結用組成物、貴金属焼結体の製造方法及び貴金属焼結体 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030107 |