JPH09106771A - 画像表示装置 - Google Patents

画像表示装置

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JPH09106771A
JPH09106771A JP26304195A JP26304195A JPH09106771A JP H09106771 A JPH09106771 A JP H09106771A JP 26304195 A JP26304195 A JP 26304195A JP 26304195 A JP26304195 A JP 26304195A JP H09106771 A JPH09106771 A JP H09106771A
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JP
Japan
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exhaust pipe
image display
display device
electron
exhaust
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Application number
JP26304195A
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English (en)
Inventor
Kumiko Kaneko
久美子 金子
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Original Assignee
Canon Inc
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  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)
  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 製造工程で内部の真空度が均一になって分布
のばらつきが改善され、その結果として画像の均一性や
特性が向上した画像表示装置を提供する。 【構成】 バックプレート10、外枠12、排気管1
9、スペーサ18、及びフェイスプレート13で気密容
器が構成されている。フェースプレート13には、その
内面に蛍光体15及び加速電極であるメタルバック16
が形成されており、電子放出素子17から放出された電
子の衝突により蛍光体15が発光することで画像を表示
する。スペーサ18は薄板状に形成されており、スペー
サ18の長さ方向に一列に配設された複数のスペーサ1
8が、厚さ方向に複数列配置されている。一方、気密容
器内には、排気管19がスペーサ18の長さ方向に対し
て直角方向に設置されており、電子放出素子17側の側
面には複数の孔が孔径が排気管の末端に向けて順次大き
くなるように穿孔されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内部が真空に保たれ
た気密容器中で、電子ビームを蛍光体に衝突させること
で生じる発光を利用して画像を表示する画像表示装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、画像形成方法として蛍光表示
管や、電界放出型あるいは表面伝導型の電子放出素子を
用いて主に蛍光体を励起させて発光させる画像表示装置
は、平面でかつ明るくて見やすい等の利点を有してお
り、産業上にも積極的に応用され、また今後の成長が期
待されている。電子ビームの発生源として表面伝導型電
子放出素子を用い、発生した電子ビームを加速して蛍光
体を照射し、蛍光体を発光させて画像を表示させる薄型
の画像表示装置が各種提案されている(例えば特開平3
−261024)。
【0003】図16及び図17は、従来の画像表示装置
の一例の模式的斜視図及び模式的断面図である。図16
及び図17において、160は電子放出素子を構成した
青板ガラスからなるバックプレートで、162は外枠、
163は蛍光体165及びメタルバック166が形成さ
れた青板ガラスからなるフェイスプレート、169は蛍
光表示管内部を排気するための排気管(図では封じ切り
後の状態を示している)で、173aと173bは一定
の間隔を隔てて設置された素子電極、172は素子電極
173a、173b間に設けられた電子放出部を含む導
電性薄膜、176はゲッタ材コンテナである。ゲッタ材
コンテナ176はゲッタ材コンテナ固定治具177に固
定されており、内部にはパネル内の真空を維持するとい
う通常目的の蒸発型ゲッタ材を収納するもので、蒸発型
ゲッタ材はフェースプレート163または、バックプレ
ート161に蒸着される。
【0004】ここで、図16及び図17を参照して、画
像表示装置の製造方法を説明する。気密容器内は排気管
169を通して真空排気され、さらにベーキングによっ
て脱ガスを行った後、排気管の一部を加熱して熔融さ
せ、封じ切る(閉塞、切断)。最後に気密容器内部の一
端に設置されたゲッタ材コンテナ176を加熱してその
内部に収納された蒸発型ゲッタ材をフェースプレート1
63またはバックプレート160に蒸着することによっ
て画像表示装置として完成させる。
【0005】一般にゲッタ材コンテナは一部が開放され
た金属管の内部にBaを主成分とする蒸発型ゲッタ材を
収納したもので、形状として直線状やリング状のものが
ある。通常目的のゲッタ材は、誘導加熱もしくは通電加
熱によってフラッシュし、フラッシュしたゲッタ材は画
像表示装置内に付着し、ガスを吸着して、パネル内の真
空維持作用を行なう。
【0006】ここで、表面伝導型電子放出素子について
説明する。表面伝導型電子放出素子としては、電子放出
を司る薄膜として、Au薄膜によるもの[G.Ditt
mer:”Thin Solid Films”、9、
317(1972)]、In 23/SnO2 薄膜による
もの[M.Hartwell and C.G.Fon
stad:”IEEE Trans.ED Con
f.”、519(1975)]、カーボン薄膜によるも
の[荒木久他:真空、第26巻、第1号、22頁(19
83)]等が報告されている。
【0007】これらの表面伝導型電子放出素子の典型的
な素子構成として、前述のM.ハートウェルの素子構成
を図18に示す。同図において181は電子源基板(絶
縁基板)である。182は導電性薄膜で、H型形状のパ
ターンに、スパッタで形成された金属酸化薄膜等からな
り、後述のフォーミングと呼ばれる通電処理により電子
放出部185が形成される。
【0008】従来、これらの表面伝導型電子放出素子に
おいては、電子放出を行う前に導電性薄膜を予めフォー
ミングと呼ばれる通電処理をすることによって電子放出
部を形成するのが一般的であった。すなわち、フォーミ
ングとは、前記導電性薄膜の両端に電圧を印加通電し、
導電性薄膜を局所的に破壊、変形もしくは変質せしめ、
電気的に高抵抗な状態となった電子放出部185を形成
することである。なお電子放出部185では導電性薄膜
182の一部に亀裂が発生しその亀裂付近から電子放出
が行われる。前記の通電フォーミング処理をした表面伝
導型電子放出素子の、上述の電子放出部が形成された導
電性薄膜に電圧を印加して素子に電流を流すことによっ
て、上述の電子放出部より電子が放出される。しかしな
がら、これら従来の表面伝導型電子放出素子の実用化に
あたっては、様々の問題があったが、本出願人らは、後
述するような種々な改善を鋭意検討し、実用化上の問題
点を解決してきた。
【0009】上述の表面伝導型電子放出素子は、構造が
単純で製造も容易であることから、大面積にわたって多
数素子を配列形成できる利点がある。そこで、この特徴
を生かせるような色々な応用が可能であり、前述したよ
うな画像表示装置にも適している。画像表示装置におい
ては、近年、液晶を用いた平板型表示装置が、CRTに
代わって普及してきたが、自発光型でないため、バック
ライトなどを持たなければならない等の問題点があり、
自発光型の表示装置の開発が望まれてきた。表面伝導型
電子放出素子を多数配置した電子放出源と、電子放出源
より放出された電子によって可視光を発光せしめる蛍光
体とを組み合わせた表示装置である画像形成装置は、大
画面の装置でも比較的容易に製造でき、かつ表示品位の
優れた自発光型表示装置である(例えば、USP506
6883)。
【0010】図16、17にて提案された構造をもと
に、大画面表示装置を実現する気密容器の一例を図19
に示す(特開平6−342630)。図19において、
190はバックプレート、192は外枠、198はフェ
イスプレートとバックプレートとを支持するスペーサ
(耐大気圧構造部材)である。電子放出素子197はバ
ックプレトー190上に配置されている。
【0011】このような構成では、さらに面積の広いフ
ェイスプレート、バックプレートに対しても、スペーサ
の配置を最適化することによって十分な気密性及び強度
を持たせることが可能となるので、表面伝導型電子放出
素子を用いた大画面表示装置を実現することが可能とな
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の画像表示装置の従来の排気管の設置方法や排気
方法では、以下のような問題点がある。
【0013】図19のように画面が大面積であるために
真空排気時にフェイスプレートとバックプレートの変形
を防止するためのスペーサを配置する必要がある画像表
示装置において、排気管の開口部を外枠部に設置する従
来の方法では、この排気管を通じて内部を真空に吸引す
る場合、フェイスプレートとバックプレートの間は狭く
かつスペーサが流れの障害になるためにコンダクタンス
は悪く、そのため排気管開口部近傍では真空度がよくな
り、排気管から遠くなるにつれ段々と真空度は悪くな
り、真空度に分布のばらつきができる。また、スペーサ
等のパネルを構成する部材からの放出ガスもあって、さ
らに画像表示装置内部の真空度に分布のばらつきができ
てしまう。このように、画像表示装置内の真空度に分布
のばらつきができると、多数の表面伝導型電子放出素子
で構成される電子放出源を用いた画像形成装置の場合に
フォーミングによる素子特性の分布のばらつきが発生
し、また、詳しくは実施例中で説明する活性化工程にお
いても、真空度の分布のばらつきによって活性化工程が
均一に行われず、素子特性の優劣や画像の分布のばらつ
きが発生することが考えられる。
【0014】また、図19のようにスペーサをもつ画像
表示装置において排気管あるいは導入管の開口部を外枠
に設置する方法では、画像表示装置内に導入管から活性
化処理のための有機ガス導入を行うと画像表示装置内で
ガスの分布のばらつきが発生する。導入管の近傍部分は
ガス濃度が濃くなり、導入管から遠いところはガス濃度
が薄くなるという状態になり、表示装置内部のガス分布
のばらつきに大きな差ができる。この状態で活性化工程
を行うと、ガス濃度の分布のばらつきによる素子の特性
の分布のばらつきが発生し、ひいては欠陥の発生や、画
像特性、輝度などの分布のばらつきが発生する原因の1
つになる可能性がある。
【0015】本発明は上記したような従来の技術が有す
る問題点を解決するためになされたものであり、製造工
程で画像表示装置内部の真空度が均一になって分布のば
らつきが改善され、その結果として画像の均一性や特性
が向上した画像表示装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の画像表示装置
は、電子ビームを発生する電子放出源が設けられたバッ
クプレートと、電子源が発生する電子ビームが衝突する
ことにより発光する蛍光体が設けられたフェースプレー
トと、対向して配置されたバックプレート及びフェース
プレートと一体になって気密容器を構成する外枠と、耐
大気圧構造部材と、排気管とを有する画像表示装置にお
いて、排気管は、気密容器内部の一端にバックプレート
に配置された電子放出源の端面の略全長に沿って耐大気
圧構造部材に対して、排気管が直角に配置され、排気管
の電子放出源方向の側面に開口部が配設されている。
【0017】排気管の開口部が複数の孔で構成され、孔
径が排気管の吸引ポンプ側の導入部から排気管の末端に
向けて順次大きくなるように穿孔されていてもよく、排
気管の開口部がテーパ状スリットで構成され、開口幅が
排気管の吸引ポンプ側の導入部から排気管の末端に向け
て順次広くなるように開口されていてもよい。
【0018】また、排気管の内部に、該排気管と相似形
で小径の排気管が二重管として内設されていてもよく、
排気管が気密容器内に複数配設されていてもよく、排気
管が、画像表示装置内を真空に吸引するための排気管
と、製造工程に必要なガスの導入管とを兼用してもよ
い。
【0019】電子ビームを発生する電子放出源が設けら
れたバックプレートと、電子源が発生する電子ビームが
衝突することにより発光する蛍光体が設けられたフェー
スプレートと、対向して配置されたバックプレート及び
フェースプレートと一体になって気密容器を構成する外
枠と、耐大気圧構造部材と、排気管とを有する画像表示
装置において、排気管は、外枠のコーナーに近接して開
口し、排気用スペーサが、排気管の開口部から電子放出
源の側面に位置し、耐大気圧構造部材に対して、排気用
スペーサが直角に配置され、排気用スペーサの電子放出
源方向の側面に開口部が配設されている。
【0020】排気用スペーサの開口部が複数の孔で構成
され、孔径が排気管の吸引口近傍から離れるに従って順
次大きくなるように穿孔されていてもよく、排気用スペ
ーサの開口部がテーパ状スリットで構成され、開口幅が
排気管の吸引口近傍から離れるに従って順次大きくなる
ように開口されていてもよく、排気用スペーサと排気管
の吸引口の組合せが気密容器内に複数配設されていても
よく、排気用スペーサが、画像表示装置内を真空に吸引
するための排気口と、製造工程に必要なガスの導入口と
を兼用してもよい。
【0021】また、排気用スペーサが、耐大気圧構造部
材の機能を兼ねた構造であってもよい。
【0022】
【発明の実施の形態】次に、本発明の第1の実施の形態
について図面を参照して説明する。図1は本発明の画像
表示装置の第1の実施例の模式的斜視図を示す。図1に
おいて、電子ビームを発生する電子放出源として複数の
表面伝導型の電子放出素子17が形成されたバックプレ
ート10と、電子放出素子17から放出された電子に作
用して画像表示するフェースプレート13とが外枠12
とスペーサ18と排気管19とを介して互いに対向配置
されている。バックプレート10と外枠12、スペーサ
18及びフェースプレート13と外枠12、スペーサ1
8、排気管19はそれぞれ低融点ガラスにより気密接着
され、これらのバックプレート10、外枠12、排気管
19、スペーサ18、及びフェイスプレート13で気密
容器が構成されている。
【0023】フェースプレート13には、その内面に蛍
光体15及び加速電極であるメタルバック16が形成さ
れており、電子放出素子17から放出された電子の衝突
により蛍光体15が発光することで画像を表示する。
【0024】スペーサ18は本実施の形態では薄板状に
形成されており、スペーサ18の長さ方向に一列に配設
された複数のスペーサ18が、厚さ方向に複数列気密容
器内に配置されている。
【0025】一方、気密容器内には、排気管19が気密
容器内部の一端に、バックプレート10に配置された電
子放出素子17の端側の略全長に沿って前記スペーサに
対して直角に配置されている。本実施の形態では開口部
としてその排気管19には、電子放出素子17側の側面
に複数の孔が電子放出素子17に面した全面に穿孔され
ている。
【0026】排気管19を通じて気密容器の内部を真空
状態に吸引すると、排気管19が耐大気圧構造部材(ス
ペーサ18)の列と直角に配置されているので気密容器
内部の気体は耐大気圧構造部材の列の間を通って抵抗無
く直接排気管19の開口部に吸引されるので、開口部付
近と開口部と反対側との間で真空度のばらつきが殆ど生
じない。
【0027】開口度の設定方法としては、図1のように
排気管の開口部が複数の孔で構成され、孔径が排気管1
9の吸引ポンプ側の導入部から排気管19の末端に向け
て順次大きくなるように穿孔されていてもよく、図12
のように排気管129の開口部がテーパ状スリットで構
成され、開口幅が排気管129の吸引ポンプ側の導入部
から排気管129の末端に向けて順次広くなるように開
口されていてもよく、何れの方法でも気密容器内全体の
真空度が均一化される。
【0028】この排気管は製造工程に必要なガスの導入
口としても利用できる。図15のごとく排気管159の
内部に、該排気管と相似形で小径の排気管が二重管とし
て内設されていれば、単独の用途の他に内管159aと
外管159bをそれぞれ真空に吸引するための排気管
と、製造工程に必要なガスの導入管として使用すること
もでき、図11や図13のように排気管が気密容器内に
複数配設されていると、同様にそれぞれを専用あるいは
兼用として使用することができ、専用として使用すると
きは真空到達時間が短縮される。
【0029】次に本発明の第2の実施の形態について説
明する。図14は本発明の第3の実施例の画像表示装置
の模式的斜視図である。図14において、電子ビームを
発生する電子源として複数の表面伝導型の電子放出素子
147が形成されたバックプレート140と、電子放出
素子147から放出された電子に作用して画像表示する
フェースプレート143とが外枠142とスペーサ14
8aと排気管149と排気用スペーサ148bとを介し
て互いに対向配置されている。バックプレート140と
外枠142、スペーサ148及びフェースプレート14
3と外枠142、スペーサ148a、排気管149、排
気用スペーサ148bはそれぞれ低融点ガラスにより気
密接着され、これらのバックプレート140、外枠14
2、排気管149、スペーサ148a、排気用スペーサ
148b及びフェイスプレート143で気密容器が構成
されている。
【0030】フェースプレート143には、その内面に
蛍光体145及び加速電極であるメタルバック146が
形成されており、電子放出素子147から放出された電
子の衝突により蛍光体145が発光することで画像を表
示する。
【0031】一方、気密容器内には、排気管149が外
枠のコーナーに近接して開口しており、排気用スペーサ
148bが排気管149の開口部から電子放出素子14
7の側面に位置し、スペーサ148aに対して、排気用
スペーサが、直角に配置されており、本実施の形態では
開口部として排気用スペーサ148bには、複数の孔が
バックプレート140と平行に全長に穿孔されている。
【0032】排気管149を通じて気密容器の内部を真
空状態に吸引すると、排気用スペーサ148bの開口部
が耐大気圧構造部材(スペーサ148a)の列と直角に
配置されているので気密容器内部の気体は耐大気圧構造
部材の列の間を通って抵抗無く直接排気管149の開口
部に吸引されるので、開口部付近と開口部と反対側との
間で真空度のばらつきが殆ど生じない。
【0033】開口度の設定方法としては、排気用スペー
サ148bの開口部が複数の孔で構成され、孔径が吸引
口側から反対側に向けて順次大きくなるように穿孔され
ていてもよく、排気用スペーサ148bの開口部がテー
パ状スリットで構成され、開口幅が吸引口側から反対側
に向けて順次広くなるように開口されていてもよい。
【0034】この排気用スペーサと排気管の吸入口の組
合せは、製造工程に必要なガスの導入口としても利用で
きる。排気用スペーサと排気管の吸入口との組合せが気
密容器内に複数配設されていると、それぞれを専用ある
いは兼用として使用することができ、専用として使用す
るときは真空到達時間が短縮される。
【0035】また、排気用スペーサが、耐大気圧構造部
材の機能を兼ねた構造の場合は、耐大気圧性能が向上
し、あるいは本来の耐大気圧構造部材を簡略化できる。
【0036】本発明は電子ビームを蛍光体に衝突させる
ことで生ずる蛍光を利用して画像を表示する画像表示装
置であって、特にその真空発生のための排気部の構造に
特徴があるが、まず画像表示装置全体について説明す
る。
【0037】電子ビームを用いた画像表示装置には、例
えばフェースプレートとバックプレートに挟まれた真空
容器内に電子ビームを発生する電子放出源を有し、その
電子放出源には表面伝導型電子放出素子を用い、その電
子ビームを加速して蛍光体に照射し、発光させて画像を
表示させる薄型の画像表示装置が本出願人より出願され
ている(特開平3−261024)。
【0038】ここでは、本発明を上記表面伝導型電子放
出素子を用いた画像表示装置に適用した例について説明
する。
【0039】図2は、本発明を適用可能な平面型表面伝
導型電子放出素子の構成を示す模式図であり、図2
(a)は模式的平面図、図2(b)は模式的断面図であ
る。図2において21は電子源基板(絶縁基板)、23
と24は素子電極、22は導電性薄膜、25は電子放出
部である。電子源基板21としては、石英ガラス、Na
等の不純物含有量を減少させたガラス、青板ガラス、青
板ガラスにスパッタ法等により形成したSiO2 を積層
したガラス基板及びアルミナ等のセラミックスおよびS
i基板等を用いることができる。
【0040】対向する素子電極23、24の材料として
は一般的な導体材料を用いることができる。これは例え
ば、Ni、Cr、Au、Mo、W、Pt、Ti、Al、
Cu、Pd等の金属あるいは合金及びPd、Ag、A
u、RuO2 、Pd−Ag等の金属あるいは金属酸化物
とガラス等から構成される印刷導体、In23 −Sn
2 等の透明導電体及びポリシリコン等の半導体導体材
料等から適宜選択することができる。
【0041】素子電極間隔L、素子電極長さW、導電性
薄膜22の形状等は、応用される形態等を考慮して設計
される。素子電極間隔Lは、好ましくは数千オングスト
ロームから数百マイクロメートルの範囲とすることがで
き、より好ましくは、素子電極間に印加する電圧等を考
慮して数マイクロメートルから数十マイクロメートルの
範囲とするのがよい。
【0042】素子電極長さWは、電極の抵抗値、電子放
出特性を考慮して、数マイクロメートルから数百マイク
ロメートルの範囲とすることができる。素子電極23、
24の膜厚は、数百オングストロームから数マイクロメ
ートルの範囲とすることができる。
【0043】なお、図2に示した構成だけでなく、電子
源基板21上に、導電性薄膜22、対向する素子電極2
3、24の順に積層した構成とすることもできる。
【0044】導電性薄膜22には、良好な電子放出特性
を得るために、微粒子で構成された微粒子膜が特に好ま
しい。その膜厚は、素子電極23、24へのステップカ
バレージ、素子電極23、24間の抵抗値及び後述する
フォーミング条件等を考慮して適宜設定されるが、通常
は、数オングストロームから数千オングストロームの範
囲とするのが好ましく、より好ましくは10オングスト
ロームより500オングストロームの範囲とするのがよ
い。その抵抗値はRs が102 から107 Ω/□の値で
ある。なおRs は、厚さがt、幅がwで長さがlの薄膜
の抵抗Rを、R=Rs (l/w)としたときのRs の値
である。この実施例の説明では、フォーミング処理につ
いては、通電処理を例に挙げて説明するがフォーミング
処理はこれに限られるものではなく、膜に亀裂を生じさ
せて高抵抗状態を形成する処理を包含するものである。
【0045】導電性薄膜22を構成する材料は、Pd、
Pt、Ru、Ag、Au、Ti、In、Cu、Cr、F
e、Zn、Sn、Ta、W、Pd等の金属、PdO、S
nO 2 、In23 、PbO、Sb23 等の酸化物、
HfB2 、ZrB2 、LaB 6 、CeB6 、YB4 、G
dB4 等の硼化物、TiC、ZrC、HfC、TaC、
SiC、WC等の炭化物、TiN、ZrN、HfN等の
窒化物、Si、Ge等の半導体、カーボン等の中から適
宜選択される。
【0046】ここで述べる微粒子膜とは複数の微粒子が
集合した膜であり、その微細構造は、微粒子が個々に分
散配置した状態あるいは微粒子が互いに隣接、あるいは
重なり合った状態(いくつかの微粒子が集合し、全体と
して島状構造を形成している場合も含む)をとってい
る。微粒子の粒径は、数オングストロームから数千オン
グストロームの範囲、好ましくは10オングストローム
より200オングストロームの範囲である。
【0047】なお、本明細書では頻繁に「微粒子」とい
う言葉を用いるので、その意味について説明する。
【0048】小さな粒子を「微粒子」と呼び、これより
も小さなものを「超微粒子」と呼ぶ。「超微粒子」より
もさらに小さく原子の数が数百個程度以下のものを「ク
ラスター」と呼ぶことは広く行われている。
【0049】しかしながら、それぞれの境は厳密なもの
ではなく、どのような性質に注目して分類するかにより
変化する。また、「微粒子」と「超微粒子」を一括して
「微粒子」と呼ぶ場合もあり、本明細書中での記述はこ
れに沿ったものである。
【0050】「実験物理学講座14 表面・微粒子」
(木下是雄 編、共立出版1986年9月1日発行)で
は次のように記述されている。
【0051】「本稿で微粒子というときにはその直径が
大体2〜3μm程度から10nm程度までとし、特に超
微粒子というときは粒径が10nm程度から2〜3nm
程度までを意味することにする。両者を一括して単に微
粒子と書くこともあって決して厳密なものではなく、大
体の目安である。粒子を構成する原子の数が2個から数
十〜数百個程度のはクラスターと呼ぶ。」(195ペ−
ジ22〜26行目) 付言すると、新技術開発事業団の“林・微粒子プロジェ
クト”での「超微粒子」の定義は、粒径の下限はさらに
小さく、次のようなものであった。
【0052】「創造科学技術推進制度の“超微粒子プロ
ジェクト”(1981〜1986)では、粒子の大きさ
(径)がおよそ1〜100nmの範囲のものを“超微粒
子”(Ultra fine particle)と呼ぶことにした。すると
1個の超微粒子はおよそ100〜108 個くらいの原子
の集合体ということになる。原子の尺度でみれば超微粒
子は大〜巨大粒子である。」(「超微粒子−創造科学技
術」林主税、上田良二、田崎明 編;三田出版1988
年2ページ1〜4行目)「超微粒子よりさらに小さいも
の、すなわち原子が数個〜数百個で構成される1個の粒
子は、普通クラスターと呼ばれる」(同書2ページ12
〜13行目) 上記のような一般的な呼び方をふまえて、本明細書にお
いて「微粒子」とは多数の原子・分子の集合体で、粒径
の下限は数オングストローム〜10オングストローム程
度、上限は数μm程度のものを指すこととする。
【0053】電子放出部25は導電性薄膜22の一部に
形成された高抵抗の亀裂により構成され、導電性薄膜2
2の膜厚、膜質、材料及び後述する通電フォーミング等
の手法等に依存したものとなる。電子放出部25の内部
には数オングストロームから数百オングストロームの範
囲の粒径の導電性微粒子が存在する場合もある。この導
電性微粒子は導電性薄膜22を構成する材料の元素の一
部、あるいは全ての元素を含有するものとなる。電子放
出部25及びその近傍の導電性薄膜22には、炭素及び
炭素化合物を有することもできる。
【0054】上述の表面伝導型電子放出素子の製造方法
としては様々な方法があるが、その一例を図3に模式的
に示す。
【0055】以下、図2及び図3を参照しながら製造方
法の一例について説明する。図3においても、図2に示
した部位と同じ部位には図2に付した符号と同一の符号
を付している。
【0056】1)電子源基板21を洗剤、純水及び有機
溶剤により十分に洗浄し、真空蒸着法、スパッタ法等に
より素子電極材料を堆積後、例えばフォトリソグラフィ
ー技術を用いて電子源基板21上に素子電極23、24
を形成する(図3(a))。
【0057】2)素子電極23、24を設けた電子源基
板21に、有機金属溶液を塗布して、有機金属薄膜を形
成する。有機金属溶液には、前述の導電性薄膜22の材
料の金属を主元素とする有機金属化合物の溶液を用いる
ことができる。有機金属薄膜を加熱焼成処理し、リフト
オフ、エッチング等によりパターニングし、導電性薄膜
22を形成する(図3(b))。ここでは有機金属溶液
の塗布法を挙げて説明したが、導電性薄膜22の形成法
はこれに限られるものでなく、真空蒸着法、スパッタ
法、化学的気相堆積法、分散塗布法、ディッピング法、
スピンナー法等を用いることもできる。
【0058】3)続いて、フォーミング工程を施す。こ
のフォーミング工程の方法の一例として通電処理による
方法を説明する。素子電極23、24間に、不図示の電
源を用いて、通電を行うと、導電性薄膜22の部位に、
構造を変化した電子放出部25が形成される(図3
(c))。通電フォーミングによれば導電性薄膜22に
局所的に破壊、変形もしくは変質等の構造の変化した部
位が形成される。該部位が電子放出部25を構成する。
通電フォーミングの電圧波形の例を図5に示す。
【0059】電圧波形は、パルス波形が、好ましい。こ
れにはパルス波高値を定電圧としたパルスを連続的に印
加する図5(a)に示した手法とパルス波高値を増加さ
せながら、電圧パルスを印加する図5(b)に示した手
法がある。
【0060】図5(a)におけるT1及びT2は電圧波
形のパルス幅とパルス間隔である。通常T1は1マイク
ロ秒〜10ミリ秒、T2は、10マイクロ秒〜100ミ
リ秒の範囲で設定される。三角波の波高値(通電フォー
ミング時のピーク電圧)は、表面伝導型電子放出素子形
態に応じて適宜選択される。このような条件のもと、例
えば数秒から数十分間電圧を印加する。パルス波形は三
角波に限定するものではなく、矩形波等所望の波形を採
用することができる。
【0061】図5(b)におけるT1及びT2は図5
(a)に示したのと同様とすることができる。三角波の
波高値(通電フォーミング時のピーク電圧)は、例えば
0.1Vステップ程度ずつ増加させることができる。
【0062】通電フォーミング処理の終了は、パルス間
隔T2中に、導電性薄膜22を局所的に破壊、変形しな
い程度の電圧を印加し、電流を測定して検知することが
できる。例えば0.1V程度の電圧印加により流れる素
子電流を測定し、抵抗値を求めて、1MΩ以上の抵抗を
示したときに通電フォーミングを終了させる。
【0063】4)フォーミングを終えた素子には活性化
工程と呼ばれる処理を施すのが好ましい。活性化工程と
は、この工程により、素子電流If、放出電流Ieが著
しく変化する工程である。
【0064】活性化工程は、例えば有機物質のガスを含
有する雰囲気下で、通電フォーミングと同様に、パルス
の印加を繰り返すことで行うことができる。この雰囲気
は、例えば油拡散ポンプやロータリーポンプ等を用いて
真空容器内を排気した場合に雰囲気内に残留する有機ガ
スを利用して形成することができる他、イオンポンプ等
により一旦十分に排気した真空中に適当な有機物質のガ
スを導入することによって得られる。このときの好まし
い有機物質のガス圧は、前述の応用の形態、真空容器の
形状や、有機物質の種類等により異なるため場合に応じ
適宜設定される。適当な有機物質としては、アルカン、
アルケン、アルキンの脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水
素類、アルコール類、アルデヒド類、ケトン類、アミン
類、フェノール、カルボン、スルホン酸等の有機酸類等
を挙げることができ、具体的には、メタン、エタン、プ
ロパン等Cn2n+2で表される飽和炭化水素、エチレ
ン、プロピレン等Cn2n等の組成式で表される不飽和
炭化水素、ベンゼン、トルエン、メタノール、エタノー
ル、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルアミン、エチルアミン、フ
ェノール、蟻酸、酢酸、プロピオン酸等が使用できる。
この処理により、雰囲気中に存在する有機物質から、炭
素あるいは炭素化合物が素子上に堆積し、素子電流I
f、放出電流Ieが、著しく変化するようになる。
【0065】活性化工程の終了判定は、素子電流Ieを
測定しながら、適宜行う。なお、パルス幅、パルス間
隔、パルス波高値等は適宜設定される。
【0066】炭素及び炭素化合物とは、例えばグラファ
イト[いわゆるHOPG(High Oriented Pyrolytic Gra
phite)、PG(Pyrolitic Graphite熱分解炭素)、GC(G
lassy Carbon 無定形炭素)を包含する。HOPGはほぼ
完全なグラファイトの結晶構造、PGは結晶粒が200
オングストローム程度で結晶構造がやや乱れたもの、G
Cは結晶粒が20オングストローム程度になり結晶構造
の乱れがさらに大きくなったものを指す。]、非晶質カ
ーボン(アモルファスカーボン及び、アモルファスカー
ボンと前記グラファイトの微結晶の混合物を指す)であ
り、その膜厚は、500オングストローム以下の範囲と
するのが好ましく、300オングストローム以下の範囲
とすることがより好ましい。
【0067】5)このような工程を経て得られた電子放
出素子は、安定化工程を行うことが好ましい。この工程
は、真空容器内の有機物質を排気する工程である。真空
容器を排気する真空排気装置は、装置から発生するオイ
ルが素子の特性に影響を与えないように、オイルを使用
しないものを用いるのが好ましい。具体的には、ソープ
ションポンプ、イオンポンプ等の真空排気装置を挙げる
ことができる。
【0068】前記活性化の工程で、排気装置として油拡
散ポンプやロータリーポンプを用い、これから発生する
オイル成分に由来する有機ガスを用いた場合は、この成
分の分圧を極力低く押さえる必要がある。真空容器内の
有機成分の分圧は、上記の炭素及び炭素化合物がほぼ新
たに堆積しない分圧で1×10-3Torr以下が好まし
く、さらには1×10-10 Torr以下が特に好まし
い。さらに真空容器内を排気するときには、真空容器全
体を加熱して、真空容器内壁や、電子放出素子に吸着し
た有機物質分子を排気しやくするのが好ましい。このと
きの加熱条件は、80〜200℃で5時間以上が望まし
いが、特にこの条件に限るものではなく、真空容器の大
きさや形状、電子放出素子の構成等の諸条件により適宜
選ばれる条件により行う。真空容器内の圧力は極力低く
することが必要で、1〜3×10-7Torr以下が好ま
しく、さらに1×10-8Torr以下が特に好ましい。
【0069】安定化工程を行った後の、駆動時の雰囲気
は、上記安定化処理終了時の雰囲気を維持するのが好ま
しいが、これに限るものではなく、有機物質が十分除去
されていれば、真空度自体は多少低下しても十分安定な
特性を維持することができる。
【0070】このような真空雰囲気を採用することによ
り、新たな炭素あるいは炭素化合物の堆積を抑制でき、
結果として素子電流If、放出電流Ieが安定する。
【0071】上述した工程を経て得られた本発明を適用
可能な電子放出素子の基本特性について図6、図7を参
照しながら説明する。
【0072】図6は、真空処理装置の一例を示す模式図
であり、この真空処理装置は測定評価装置としての機能
をも兼ね備えている。図6においても、図2に示した部
位には図2に付した符号と同一の符号を付している。図
6において、65は真空容器であり、66は排気ポンプ
である。真空容器65内には電子放出素子が配されてい
る。すなわち、21は電子放出素子を構成する電子源基
板であり、23及び24は素子電極、22は導電性薄
膜、25は電子放出部である。61は、電子放出素子に
素子電圧Vfを印加するための電源、60は素子電極2
3、24間の導電性薄膜22を流れる素子電流Ifを測
定するための第1の電流計、64は素子の電子放出部よ
り放出される放出電流Ieを捕捉するためのアノード電
極である。63はアノード電極64に電圧を印加するた
めの高圧電源、62は素子の電子放出部25より放出さ
れる放出電流Ieを測定するための第2の電流計であ
る。一例として、アノード電極の電圧を1kV〜10k
Vの範囲とし、アノード電極と電子放出素子との距離H
を2mm〜8mmの範囲として測定を行うことができ
る。
【0073】真空容器65内には、不図示の真空計等の
真空雰囲気下での測定に必要な機器が設けられていて、
所望の真空雰囲気下での測定評価を行えるようになって
いる。排気ポンプ66は、ターボポンプ、ロータリーポ
ンプからなる通常の高真空装置系とさらに、イオンポン
プ等からなる超高真空装置系とにより構成されている。
ここに示した電子源基板を配した真空処理装置の全体
は、不図示のヒーターにより200度まで加熱できる。
したがって、この真空処理装置を用いると、前述の通電
フォーミング以降の工程も行うことができる。
【0074】図7は、図6に示した真空処理装置を用い
て測定された放出電流Ie、素子電流Ifと素子電圧V
fとの関係を模式的に示したグラフである。図7におい
ては、放出電流Ieが素子電流Ifに比べて著しく小さ
いので、任意単位で示している。なお、縦・横軸ともリ
ニアスケールである。
【0075】図7からも明らかなように、本発明を適用
可能な表面伝導型電子放出素子は、放出電流Ieに関し
て次の三つの特徴的性質を有する。すなわち、 (1)本素子はある電圧(しきい値電圧と呼ぶ、図7中
のVth)以上の素子電圧を印加すると急激に放出電流
Ieが増加し、一方しきい値電圧Vth以下では放出電
流Ieがほとんど検出されない。つまり、放出電流Ie
に対する明確なしきい値電圧Vthを持った非線形素子
である。
【0076】(2)放出電流Ieが素子電圧Vfに単調
増加依存するため、放出電流Ieは素子電圧Vfで制御
できる。
【0077】(3)アノード電極64に捕捉される放出
電荷は、素子電圧Vfを印加する時間に依存する。つま
り、アノード電極64に捕捉される電荷量は、素子電圧
Vfを印加する時間により制御できる。
【0078】以上の説明より理解されるように、本発明
を適用可能な表面伝導型電子放出素子は、入力信号に応
じて電子放出特性を容易に制御できることになる。この
性質を利用すると複数の電子放出素子を配して構成した
電子源、画像形成装置等、多方面への応用が可能とな
る。
【0079】図7においては、素子電流Ifが素子電圧
Vfに対して単調増加する(以下、「MI特性」とい
う。)例を実線に示した。素子電流Ifが素子電圧Vf
に対して電圧制御型負性抵抗特性(以下、「VCNR特
性」という。)を示す場合もある(不図示)。これら特
性は、前述の工程を制御することで制御できる。
【0080】本発明を適用可能な電子放出素子の応用例
について以下に述べる。本発明を適用可能な表面伝導型
電子放出素子の複数個を基板上に配列し、例えば電子源
あるいは、画像形成装置が構成できる。
【0081】電子放出素子の配列については、種々のも
のが採用できる。一例として、並列に配置した多数の電
子放出素子の個々を両端で接続し、電子放出素子の行を
多数個配し(行方向と呼ぶ)、この配線と直交する方向
(列方向と呼ぶ)で、該電子放出素子の上方に配した制
御電極(グリッドとも呼ぶ)により、電子放出素子から
の電子を制御駆動するはしご状配置のものがある。これ
とは別に、電子放出素子をX方向及びY方向に行列状に
複数個配し、同じ行に配された複数の電子放出素子の電
極の一方を、X方向の配線に共通に接続し、同じ列に配
された複数の電子放出素子の他方の電極を、Y方向の配
線に共通に接続するものが挙げられる。このようなもの
はいわゆる単純マトリクス配置である。まず単純マトリ
クス配置について以下に詳述する。
【0082】本発明を適用可能な表面伝導型電子放出素
子については、前述したとおり(1)乃至(3)の特性
がある。すなわち、表面伝導型電子放出素子からの放出
電子は、しきい値電圧以上では、対向する素子電極間に
印加するパルス状電圧の波高値と幅で制御できる。一
方、しきい値電圧以下では、ほとんど放出されない。こ
の特性によれば、多数の電子放出素子を配置した場合に
おいても、個々の素子に、パルス状電圧を適宜印加すれ
ば、入力信号に応じて、表面伝導型電子放出素子を選択
して電子放出量を制御できる。
【0083】以下、この原理に基づき、本発明を適用可
能な電子放出素子を複数配して得られる電子源基板につ
いて、図4を用いて説明する。図4において、41は電
子源基板、42はX方向配線、43はY方向配線であ
る。44は表面伝導型電子放出素子、45は結線であ
る。
【0084】m本のX方向配線42は、Dx1、Dx
2、・・・・Dxmからなり、真空蒸着法、印刷法、ス
パッタ法等を用いて形成された導電性金属等で構成する
ことができる。配線の材料、膜厚、幅は、適宜設計され
る。Y方向配線43は、Dy1、Dy2、・・・Dyn
のn本の配線よりなり、X方向配線72と同様に形成さ
れる。これらm本のX方向配線42とn本のY方向配線
43との間には、不図示の層間絶縁層が設けられてお
り、両者を電気的に分離している(m、nは、共に正の
整数)。
【0085】不図示の層間絶縁層は、真空蒸着法、印刷
法、スパッタ法を用いて形成されたSiO2 等で構成さ
れる。例えば、X方向配線42を形成した電子源基板4
1の全面あるいは一部に所望の形状で形成され、特にX
方向配線42とY方向配線43の交差部の電位差に耐え
得るように、膜厚、材料、製法が、適宜設定される。X
方向配線42とY方向配線43は、それぞれ外部端子と
して引き出されている。
【0086】表面伝導型電子放出素子44を構成する一
対の電極(不図示)は、m本のX方向配線42とn本の
Y方向配線43とに導電性金属等からなる結線45によ
って電気的に接続されている。
【0087】配線42と配線43を構成する材料、結線
45を構成する材料及び一対の素子電極を構成する材料
は、その構成元素の一部あるいは全部が同一であって
も、またそれぞれ異なってもよい。これら材料は、例え
ば前述の素子電極の材料より適宜選択される。素子電極
の構成する材料と配線材料が同一である場合には、素子
電極に接続した配線は素子電極ということもできる。
【0088】X方向配線42には、X方向に配列した表
面伝導型電子放出素子44の行を、選択するための走査
信号を印加する不図示の走査信号印加手段が接続され
る。一方、Y方向配線43には、Y方向に配列した表面
伝導型電子放出素子44の各列を、入力信号に応じて変
調するための不図示の変調信号発生手段が接続される。
各電子放出素子に印加される駆動電圧は、当該素子に印
加される走査信号と変調信号の差電圧として供給され
る。
【0089】上記の構成においては、単純なマトリクス
配線を用いて、個別の素子を選択し、独立に駆動可能と
することができる。このような単純マトリクス配置の電
子源を用いて構成した画像形成装置について、図8と図
9及び図10を用いて説明する。図8は、画像形成装置
の表示パネルの一例を示す模式的斜視図であり、図9
は、図8の画像形成装置に使用される蛍光膜の模式図で
ある。図10は、NTSC方式のテレビ信号に応じて表
示を行うための駆動回路の一例を示すブロック図であ
る。
【0090】図8において、81は電子放出素子を複数
配した電子源基板、80は電子源基板81を固定したバ
ックプレート、83はガラス基板84の内面に蛍光膜8
5とメタルバック86等が形成されたフェースプレート
である。82は外枠であり、該外枠82には、バックプ
レート80、フェースプレート83がフリットガラス等
を用いて接続されている。バックプレート80、フェー
スプレート83、外枠82で構成された90は外囲器で
あり、例えば大気中あるいは、窒素中で、400〜50
0度の温度範囲で10分以上焼成することで、封着して
構成される。87は、図1における電子放出素子17に
相当する。88、89は、表面伝導型電子放出素子の一
対の素子電極と接続されたX方向配線及びY方向配線で
ある。
【0091】外囲器90は、上述の如く、フェースプレ
ート83、外枠82、バックプレート80で構成され
る。バックプレート80は主に電子源基板81の強度を
補強する目的で設けられるため、電子源基板81自体で
十分な強度を持つ場合は別体のバックプレート80は不
要とすることができる。すなわち、電子源基板81に直
接外枠82を封着し、フェースプレート83、外枠82
及び電子源基板81で外囲器90を構成してもよい。一
方、フェースプレート83、バックプレート80間に、
スペーサと呼ばれる不図示の支持体を設置することによ
り、大気圧に対して十分な強度をもつ外囲器90を構成
することもできる。
【0092】図9は、蛍光膜を示す模式図である。蛍光
膜91、96はモノクロームの場合は蛍光体のみから構
成することができる。カラーの蛍光膜の場合は、蛍光体
の配列により、ブラックストライプあるいはブラックマ
トリクス等と呼ばれる黒色導電材93、98と蛍光体9
2、97とから構成することができる。ブラックストラ
イプ、ブラッククマトリクスを設ける目的は、カラー表
示の場合、必要となる三原色蛍光体の各蛍光体92、9
7間の塗り分け部を黒くすることで混色等を目立たなく
することと、蛍光膜91、96における外光反射による
コントラストの低下を抑制することにある。ブラックス
トライプの材料としては、通常用いられている黒鉛を主
成分とする材料の他、導電性があり、光の透過及び反射
の少ない材料を用いることができる。
【0093】ガラス基板84に蛍光体を塗布する方法
は、モノクローム、カラーによらず、沈澱法、印刷法等
が採用できる。蛍光膜85の内面側には、通常メタルバ
ック86が設けられる。メタルバック86を設ける目的
は、蛍光体の発光のうち内面側への光をフェースプレー
ト83側へ鏡面反射させることにより輝度を向上させる
こと、電子ビーム加速電圧を印加するための電極として
作用させること、外囲器内で発生した負イオンの衝突に
よるダメージから蛍光体を保護すること等である。メタ
ルバック86は、蛍光膜作製後、蛍光膜85の内面側表
面の平滑化処理(通常、「フィルミング」と呼ばれ
る。)を行い、その後Alを真空蒸着等を用いて堆積さ
せることで作製できる。
【0094】フェースプレート83には、さらに蛍光膜
85の導電性を高めるため、蛍光膜85の外面側に透明
電極(不図示)を設けてもよい。
【0095】前述の封着を行う際には、カラーの場合は
各色蛍光体と電子放出素子とを対応させる必要があり、
十分な位置合わせが不可欠となる。
【0096】図8に示した画像形成装置は、例えば、以
下のようにして製造される。
【0097】外囲器90は、前述の安定化工程と同様に
適宜加熱しながら、イオンポンプ、ソープションポンプ
等のオイルを使用しない排気装置により不図示の排気管
を通じ排気し、10-7Torr程度の真空度の有機物質
が十分少ない雰囲気にした後、封止がなされる。外囲器
90の封止後の真空度を維持するために、ゲッター処理
を行なうこともできる。これは、外囲器90の封止を行
う直前あるいは封止後に、抵抗加熱あるいは高周波加熱
等を用いた加熱により、外囲器90内の所定の位置(不
図示)に配置されたゲッターを加熱し、蒸着膜を形成す
る処理である。ゲッターは通常Ba等が主成分であり、
該蒸着膜の吸着作用により、例えば1×10-5乃至は1
×10-7Torrの真空度を維持するものである。ここ
で、表面伝導型電子放出素子のフォーミング処理以降の
工程は、適宜設定できる。
【0098】次に、単純マトリクス配置の電子放出源を
用いて構成した表示パネルに、NTSC方式のテレビ信
号に基づいたテレビジョン表示を行うための駆動回路の
構成例について、図10を用いて説明する。図10にお
いて、101は画像表示パネル、102は走査回路、1
03は制御回路、104はシフトレジスタである。10
5はラインメモリ、106は同期信号分離回路、107
は変調信号発生器、Vx及びVaは直流電圧源である。
【0099】表示パネル101は、端子Dox1乃至D
oxm、端子Doy1乃至Doyn及び高圧端子Hvを
介して外部の電気回路と接続している。端子Dox1乃
至Doxmには、表示パネル内に設けられている電子放
出源、すなわち、M行N列の行列状にマトリクス配線さ
れた表面伝導型電子放出素子群を一行(N素子)ずつ順
次駆動するための走査信号が印加される。
【0100】端子Dyl乃至Dynには、前記走査信号
により選択された一行の表面伝導型電子放出素子の各素
子の出力電子ビームを制御するための変調信号が印加さ
れる。高圧端子Hvには、直流電圧源Vaより、例えば
10K[V]の直流電圧が供給されるが、これは表面伝
導型電子放出素子から放出される電子ビームに蛍光体を
励起するのに十分なエネルギーを付与するための加速電
圧である。
【0101】走査回路102について説明する。同回路
は、内部にM個のスイッチング素子を備えたもので(図
中、S1乃至Smで模式的に示している)ある。各スイ
ッチング素子は、直流電圧源Vxの出力電圧もしくは0
[V](グランドレベル)のいずれか一方を選択し、表
示パネル101の端子Dx1乃至Dxmと電気的に接続
される。S1乃至Smの各スイッチング素子は、制御回
路103が出力する制御信号Tscanに基づいて動作
するものであり、例えばFETのようなスイッチング素
子を組み合わせることにより構成することができる。
【0102】直流電圧源Vxは、本例の場合には表面伝
導型電子放出素子の特性(電子放出しきい値電圧)に基
づき走査されていない素子に印加される駆動電圧が電子
放出しきい値電圧以下となるような一定電圧を出力する
よう設定されている。
【0103】制御回路103は、外部より入力する画像
信号に基づいて適切な表示が行われるように各部の動作
を整合させる機能を有する。制御回路103は、同期信
号分離回路106より送られる同期信号Tsyncに基
づいて、各部に対してTscan及びTsft及びTm
ryの各制御信号を発生する。
【0104】同期信号分離回路106は、外部から入力
されるNTSC方式のテレビ信号から同期信号成分と輝
度信号成分とを分離するための回路で、一般的な周波数
分離(フィルター)回路等を用いて構成できる。同期信
号分離回路106により分離された同期信号は、垂直同
期信号と水平同期信号よりなるが、ここでは説明の便宜
上Tsync信号として図示した。前記テレビ信号から
分離された画像の輝度信号成分は便宜上DATA信号と
して表した。該DATA信号はシフトレジスタ104に
入力される。
【0105】シフトレジスタ104は、時系列的にシリ
アルに入力される前記DATA信号を、画像の1ライン
毎にシリアル/パラレル変換するためのもので、前記制
御回路103より送られる制御信号Tsftに基づいて
動作する(すなわち、制御信号Tsftは、シフトレジ
スタ104のシフトクロックであるということもでき
る。)。シリアル/パラレル変換された画像1ライン分
(電子放出素子N素子分の駆動データに相当)のデータ
は、Id1乃至IdnのN個の並列信号として前記シフ
トレジスタ104より出力される。
【0106】ラインメモリ105は、画像1ライン分の
データを必要時間の間だけ記憶するための記憶装置であ
り、制御回路103より送られる制御信号Tmryにし
たがって適宜Id1乃至Idnの内容を記憶する。記憶
された内容は、I’d1乃至I’dnとして出力され、
変調信号発生器107に入力される。
【0107】変調信号発生器107は、画像データI’
d1乃至I’dnの各々に応じて表面伝導型電子放出素
子の各々を適切に駆動変調するための信号源であり、そ
の出力信号は、端子Doy1乃至Doynを通じて表示
パネル101内の表面伝導型電子放出素子に印加され
る。
【0108】前述したように、本発明を適用可能な電子
放出素子は放出電流Ieに対して以下の基本特性を有し
ている。すなわち、電子放出には明確なしきい値で電圧
Vthがあり、Vth以上の電圧を印加されたときのみ
電子放出が生じる。電子放出しきい値以上の電圧に対し
ては、素子への印加電圧の変化に応じて放出電流も変化
する。このことから、本素子のパルス状の電圧を印加す
る場合、例えば電子放出しきい値以下の電圧を印加して
も電子放出は生じないが、電子放出しきい値以上の電圧
を印加する場合には電子ビームが出力される。その際、
パルスの波高値Vmを変化させることにより出力電子ビ
ームの強度を制御することが可能である。また、パルス
の幅Pwを変化させることにより出力される電子ビーム
の電荷の総量を制御することが可能である。
【0109】従って、入力信号に応じて、電子放出素子
を変調する方式としては、電圧変調方式、パルス幅変調
方式等が採用できる。電圧変調方式を実施するに際して
は、変調信号発生器107として、一定長さの電圧パル
スを発生し、入力されるデータに応じて適宜パルスの波
高値を変調するような電圧変調方式の回路を用いること
ができる。
【0110】パルス幅変調方式を実施するに際しては、
変調信号発生器107として、一定の波高値の電圧パル
スを発生し、入力されるデータに応じて適宜電圧パルス
の幅を変調するようなパルス幅変調方式の回路を用いる
ことができる。
【0111】シフトレジスタ104やラインメモリ10
5は、デジタル信号式のものもアナログ信号式のものも
採用できる。画像信号のシリアル/パラレル変換や記憶
が所定の速度で行われればよいからである。
【0112】デジタル信号式を用いる場合には、同期信
号分離回路106の出力信号DATAをデジタル信号化
する必要があるが、これには106の出力部にA/D変
換器を設ければよい。これに関連してラインメモリ10
5の出力信号がデジタル信号かアナログ信号かにより、
変調信号発生器107に用いられる回路が若干異なった
ものとなる。すなわち、デジタル信号を用いた電圧変調
方式の場合、変調信号発生器107には、例えばD/A
変換回路を用い、必要に応じて増幅回路等を付加する。
パルス幅変調方式の場合、変調方式発生器107には、
例えば高速の発振器及び発振器の出力する波数を計数す
る計数器(カウンタ)及び計数器の出力値と前記メモリ
の出力値を比較する比較器(コンパレータ)を組み合わ
せた回路を用いる。必要に応じて、比較器の出力するパ
ルス幅変調された変調信号を表面伝導型電子放出素子の
駆動電圧にまで電圧増幅するための増幅器を付加するこ
ともできる。
【0113】アナログ信号を用いた電圧変調方式の場
合、変調信号発生器107には、例えばオペアンプ等を
用いた増幅回路を採用でき、必要に応じてレベルシフト
回路等を付加することもできる。パルス幅変調方式の場
合には、例えば、電圧制御型発振回路(VCO)を採用
でき、必要に応じて表面伝導型電子放出素子の駆動電圧
まで電圧増幅するための増幅器を付加することもでき
る。
【0114】このような構成をとり得る本発明を適用可
能な画像表示装置においては、各電子放出素子に、容器
外端子Dox1乃至Doxm、Doy1乃至Doynを
介して電圧を印加することにより、電子放出が生ずる。
高圧端子Hvを介してメタルバック86あるいは透明電
極(不図示)に高圧印加し、電子ビームを加速する。加
速された電子は、蛍光膜85に衝突し、発光が生じて画
像が形成される。
【0115】ここで述べた画像形成装置の構成は、本発
明を適用可能な画像形成装置の一例であり、本発明の技
術思想に基づいて種々の変形が可能である。入力信号に
ついては、NTSC方式を挙げたが入力信号はこれに限
られたものではなく、PAL、SECAM方式等の他、
これよりも、多数の走査線からなるTV信号(例えば、
MUSE方式をはじめとする高品位TV)方式も採用で
きる。
【0116】
【実施例】以下に本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0117】(実施例1)前述の通り図1は本発明の画
像表示装置の第1の実施例の模式的斜視図を示す。図1
の符号の説明、機能や構成については前述の発明の実施
の形態で詳細に説明したので省略する。
【0118】排気管19の電子放出素子17側の側面に
は複数の孔が電子放出素子17に面して全面に穿孔され
ている。排気管19の径は、φ5mmであり、孔径は排
気ポンプ側の導入口近傍は小さく0.1〜1mmとなっ
ており、配置された電子放出素子17の端面に沿いなが
ら、1〜10mmの孔間隔で、次第に孔径を大きくし、
排気管末端部では2〜5mmとなるように穿孔されてい
る。即ち吸引側から離れるに従って孔径を大きくして吸
引抵抗を均一化し、気密容器内の真空吸引を行う際に気
密容器内の真空度の分布のばらつきが殆どないような構
造となっている。なお、本発明では、排気管径φ5mm
のものを使用したがこれに限ることなく、画像表示装置
に適合した径であればよい。また、孔径、孔間隔につい
ても本発明の孔径、孔間隔に限ることなく、排気管径と
電子放出素子の配置されている長さとの関係から、真空
容器内の真空度の分布のばらつきが殆どないように配置
されるのであればよい。また。この排気管19は、密閉
容器内を真空に吸引するためだけに使用するものではな
く、製造工程の各付加処理のために密閉容器内に有機物
質のガスを導入するためにも使用することができ、1本
の排気管で、排気管、導入管を兼ねることもできる。ガ
ス等の導入の際にも気密容器内を素早く、かつ分布のば
らつきのない雰囲気にすることができる。
【0119】次に、電子放出素子17の導電性薄膜の主
材料としてPdOを用いて、単純マトリクス配置による
素子構成の画像表示装置を作製した本実施例を以下に述
べる(図2、図3、図4参照)。
【0120】まず、電子源基板21(ガラス基板)上に
リフトオフ法によって、間隔幅2μm、間隔長さ400
μm、厚さ1000オングストロームのAu素子電極2
3、24を作製した(図3(a))。次に有機Pds溶
液(CCP4230奥野製薬株式会社製)を塗布し、3
00℃で15分焼成した。次にレジストパターンをパタ
ーニングし、エッチングを行い、電極23、24に跨り
両電極の間隙を覆い、該間隙方向に長さ280μm、幅
30μmのパターンの導電性薄膜22を作製した(図3
(b))。これらの工程によって、表面伝導型電子放出
素子を同一ガラス基板上に600×400個作製した。
【0121】次に、表面伝導型の電子放出素子17の作
製後、外部との電気的接続のため、フォトリソ工程を用
いて厚さ1μmのAu配線(図4中42、43、45)
を形成した。
【0122】以上の工程で図4に示す単純マトリクス配
置を持ったバックプレートを得た。図4において、41
は電子源基板、42はX方向配線、43はY方向配線、
44は表面伝導型電子放出素子、45は結線である。
【0123】また、画像表示装置のフェースプレート1
3(図1)の内側表面には、あらかじめ蛍光体15を塗
布し、さらに蛍光体15の表面に導電性を持たせたメタ
ルバック16を形成しておく。
【0124】そして、前記フェースプレート13とバッ
クプレート10、スペーサ18、外枠12の一部の排気
管19を取り付けるべき部分に、低融点ガラス(日本電
気硝子(株)製LS−3081)を塗布する。
【0125】次に、外枠12、スペーサ18、排気管1
9を挟むようにしてバックプレート10とフェースプレ
ート13を対向させて、貼り合わせ、治具等で固定しな
がら装置全体を加熱できる容器を備えた電気炉(不図
示)に入れ、加熱し封着する。その後、ゆっくりと冷却
して室温に戻し、出来上がった画像表示装置を電気炉か
ら取り出す。
【0126】以上のようにして、フェースプレート13
とバックプレート10と外枠12、スペーサ18、排気
管19とが、低融点ガラスによって固着されることで、
真空もれのない強固な接合を得ることができた。
【0127】ここで、スペーサ18について説明する。
スペーサ18は、上下をそれぞれ、フェースプレート1
3、バックプレート10に固定され、フェースプレート
13、バックプレート10の間を真空にしたとき、外部
との圧力差に耐えることができる耐大気圧支持部材とし
て機能させるものである。
【0128】ところで、バックプレート10と外枠1
2、スペーサ18及びフェースプレート13と外枠1
2、スペーサ18とを封着する封着材は、バックプレー
ト10とフェースプレート13とを外枠12、スペーサ
18を介して気密封着できる材料であれば、どのような
材料で構成されていても構わない、特にその具体例を挙
げるならば、非結晶性の低融点ガラス、結晶性の低融点
ガラス等があり、それらを有機溶剤を混合したり、ニト
ロセルロース等のバインダーと、そのバインダーを溶解
させる有機溶剤とを混合させてペースト状に調合したも
のでもよい。少なくとも封着材の塗布作業温度では、粘
着性があるものを用いるのが望ましい。封着材の塗布方
法は、スプレー法、ディスペンダー法による注入法等、
どのような方法であってもよく、封着位置に所望の封着
材を塗布形成できればよい。
【0129】次に画像表示装置に取り付けられた排気管
19から真空ポンプによって、気密容器内を10-6To
rr以下の真空になるように排気する。
【0130】その後、配線を通して素子電極間に電圧を
印加し、前述したフォーミングと呼ばれる通電処理を行
って電子放出部を形成した。なお、フォーミング処理に
は、図5(b)に示したような電圧波形を用い、図5
(b)中のT1を1m秒、T2を10m秒とし、三角波
の波高値を0.1Vステップで徐々に増加させてフォー
ミングを行った。また、フォーミング処理中に、同時に
T2間に0.1Vの抵抗測定パルスを挿入し、抵抗を測
定した。フォーミングの終了は抵抗測定パルスでの測定
値が約1MΩ以上になったときとし、同時に素子への電
圧印加を終了した。
【0131】続いて、気密容器内の真空度を1×10-7
Torrまで真空排気した後、排気管19を導入管とし
て用い、有機物質としてアセトンを気密容器内に導入し
た。このときのアセトンの分圧は1×10-5Torrと
した。続いて、基板上に形成された表面伝導型電子放出
素子のそれぞれに電圧パルスを印加して活性化処理を行
った。このときの素子に印加する電圧パルスは図5
(a)中のT1を1m秒、T2を10m秒とし、波高値
は15Vとした。
【0132】次に、活性化処理のために導入したアセト
ンを排気するため、排気管19から真空ポンプによっ
て、気密容器内を1×10-6.5Torrまで真空排気し
た。さらに、ホットプレートによって本画像表示装置を
約130℃に加熱しながら、脱ガスを行った。そして、
画像表示装置の排気管19をガスバーナで加熱し、溶着
することで気密容器の封止を行った。
【0133】以上のように形成した本実施例の画像形成
装置により、画像を表示させたところ、画素欠陥、輝度
むら等が検出されず、明るい良好な画像表示が得られ
た。
【0134】以上説明したように、バックプレートに配
置された電子放出素子に沿って、先端に行くにしたがっ
て孔径の大きくなる複数の孔を電子放出素子側に穿孔し
た排気管19を設置することにより、気密容器内の真空
度を均一にすることができて、フォーミング工程、活性
化工程を均一にすることが可能となり、従って、素子の
特性、画像表示装置の輝度等を均一にすることができる
ようになった。また、欠陥も減少し、歩留まりも向上す
ることができるようになった。さらに、この排気管は、
真空に引くときだけに使用するものではなく、画像表示
装置内に前述の活性化工程に用いる有機物質のガスを導
入するための導入管としても使用することができ、1本
の排気管で、排気管、導入管を兼ねることもできた。
【0135】本実施例では、排気管が1本であるもので
説明したが、図11に示すように、2本あるいは、それ
以上の本数を使用してもよく、その場合、排気管と導入
管とを別々とすることもでき、あるいは、複数の排気管
を導入管としても使用し、排気管と導入管とを兼ねさせ
ることもできる。兼用させることでそれぞれの時間短縮
にもなり、さらに画質の特性、均一性を向上させること
ができる。
【0136】(実施例2)次に、本発明の第2の実施例
について説明する。図12は本発明の第2の実施例の画
像表示装置の模式的斜視図である。図5において、電子
ビームを発生する電子源として複数の表面伝導型の電子
放出素子127が形成されたバックプレート120と、
電子放出素子127から放出された電子に作用して画像
表示するフェースプレート123とが外枠122とスペ
ーサ128と排気管129とを介して互いに対向配置さ
れている。バックプレート120と外枠122、スペー
サ128及びフェースプレート123と外枠122、ス
ペーサ128、排気管129はそれぞれ低融点ガラスに
より気密状態に接着され、これらのバックプレート12
0、外枠122、排気管129、スペーサ128、及び
フェイスプレート123で気密容器が構成されている。
【0137】フェースプレート123には、その内面に
蛍光体125及び加速電極であるメタルバック126が
形成されており、電子放出素子から放出された電子の衝
突により蛍光体125が発光することで画像を表示す
る。
【0138】一方、気密容器内には、排気管129がス
ペーサ128に対して直角方向に設置されており、排気
管129はバックプレート120に配置された電子放出
素子127の端側に沿い、先端は電子放出素子127が
形成されていない位置まで配置されている。その排気管
129の径はφ4mmであり、配置された電子放出素子
127に面した側面の全長にテーパ状スリットが開口し
ている。そのテーパ状スリットは、排気管129の真空
ポンプ側の導入口近傍はスリット幅が小さく、0.1〜
0.5mmであり、離れるに従って徐々にスリット幅が
大きくなり、排気管129先端の最終スリット幅は4m
mとなるように作製されている。この排気管129は、
気密容器内を真空引きを行う際、気密容器内の真空度の
分布のばらつきが殆どないような設計となっている。な
お、本実施例では、排気管径φ4mmのものを使用した
がこれに限ることなく、画像表示装置に適合した径であ
ればよい。また、スリットの最小幅、最大幅についても
本実施例の幅に限ることなく、排気管径と電子放出素子
の配置された長さとの関係から、真空容器内の真空度の
分布のばらつきが殆どないような構造であればよい。ま
た、この排気管129は、真空に吸引するときだけに使
用するものではなく、画像表示装置内にガスを導入する
ためにも使用することができ、1本の排気管で、排気
管、導入管を兼ねることができる。この場合ガス等の導
入の際にも気密容器内を素早く、かつ分布のばらつきの
ない雰囲気になるようにガスを導入することができる。
【0139】以上、本実施例は、第1の実施例とは排気
管がテーパ状スリットを持つ点が異なり、その他の構
成、製造方法は第1の実施例と同様であるので、その詳
細の説明は省略する。
【0140】以上説明したように、配置された電子放出
素子に沿って、電子放出素子側にテーパ状スリットを有
した排気管129を設置することにより、気密容器内の
真空度を均一にすることができるため、フォーミング工
程、活性化工程を均一にすることが可能となり、容易に
画質を均一にすることができるようになった。また、欠
陥も減少し、歩留まりも向上することができるようにな
った。
【0141】第1の実施例では、孔の大きさを順次変え
ることで、画像表示装置内の真空度、あるいは、活性化
処理に要する有機ガスの濃度を画像表示装置内で均一と
する方法としたが、第2の実施例では、孔の切れ目がな
いテーパ状スリットを持つ排気管129を使用したた
め、第1の実施例と同等に、画像表示装置内の真空度を
均一にすることができるようになった。また、この排気
管は、真空に吸引するだけに使用するものではなく、画
像表示装置内にガスを導入するためにも使用することが
でき、1本の排気管で、排気管、導入管を兼ねることも
できるものである。
【0142】本実施例では、排気管が1本であるもので
説明したが、図13に示すように、2本あるいは、それ
以上の本数を使用してもよく、その場合、排気管と導入
管とを別々とすることもでき、あるいは、複数の排気管
を導入管としても使用し、排気管と導入管とを兼ねさせ
ることもできる。兼用させることでそれぞれの時間短縮
にもなり、画質の特性、均一性をさらに向上させること
ができる。
【0143】(実施例3)次に本発明の第3の実施例に
ついて説明する。図14は本発明の第3の実施例の画像
表示装置の模式的斜視図である。図14の符号の説明、
機能や構成については前述の発明の実施の形態で詳細に
説明したので省略する。
【0144】排気用スペーサ148bには、複数の孔が
バックプレート140と平行に全長に穿孔されている。
その孔径は排気管149の開口部側では小さく0.1〜
1mmとなっており、配置された電子放出素子17の端
面に沿いながら、1〜10mmの孔間隔で、次第に孔径
を大きくし、排気管末端部では2〜5mmとなるように
穿孔されている。即ち吸引側から離れるに従って孔径を
大きくして吸引抵抗を均一化し、気密容器内の真空引き
を行う際に気密容器内の真空度の分布のばらつきが殆ど
ないような構造となっている。また、この排気用スペー
サ148bは、密閉容器内を真空に吸引するためだけに
使用するものではなく、製造工程の各付加処理のための
に密閉容器内に有機物質のガスを導入するためにも使用
することができ、1個の排気用スペーサで、排気孔、導
入孔を兼ねることもできる。この排気用スペーサによっ
てガス等の導入の際にも気密容器内を素早く、かつ分布
のばらつきのない雰囲気にすることができる。
【0145】以上、本実施例は、第1の実施例と排気用
スペーサを持つ点が異なり、その他の構成、製造方法は
第1の実施例と同様であるので、その詳細の説明は省略
する。
【0146】以上説明したように、配置された電子放出
素子に沿って、電子放出素子側に複数の孔を有した排気
用スペーサ148bを設置することにより、気密容器内
の真空度を均一にすることができるため、フォーミング
工程、活性化工程を均一にすることが可能となり、容易
に素子の特性、輝度等を均一にすることができるように
なった。また、欠陥も減少し、歩留まりも向上すること
ができるようになった。また、この排気用スペーサは、
真空に吸引するときだけに使用するものではなく、画像
表示装置内にガスを導入するためにも使用することがで
き、1つの排気用スペーサで、排気、導入を兼ねること
もできるものである。
【0147】第1の実施例では、排気管に孔を持たせ、
その孔が順次大きさが変わることで、画像表示装置内の
真空度、あるいは、活性化を均一とする方法としたが、
第3の実施例では、排気用スペーサを使用したため、第
1の実施例より部材の作製が容易となった。また、本実
施例の構造では排気用スペーサが耐大気圧構造部材とし
ての機能を持ち、耐大気圧構造がさらに強固となる。ま
た、第1の実施例と同程度の耐大気圧性でよいとする
と、通常のスペーサの数を減らすこともできる。
【0148】本発明では、孔あきの排気用スペーサを使
用したが、テーパ状スリットを持った排気用スペーサで
あってもよい。
【0149】本実施例では、排気用スペーサと排気管の
吸引口との組合せが1組であるもので説明したが、2組
あるいは、それ以上の組数を使用してもよく、その場
合、排気用と導入用とを別々とすることもでき、あるい
は、複数の排気用スペーサと排気管の吸引口との組合せ
を導入用としても使用し、排気用と導入用とを兼ねさせ
ることもできる。兼用させることでそれぞれの時間短縮
にもなり、さらに画質の特性、均一性を向上させること
ができる。
【0150】(実施例4)次に本発明の第4の実施例に
ついて説明する。図15は本発明の第4の実施例の画像
表示装置の模式的上面図である。図15において、電子
ビームを発生する電子源として複数の表面伝導型の電子
放出素子157が形成されたバックプレート150と、
電子放出素子157から放出された電子に作用して画像
を表示するフェースプレート(不図示)とが外枠152
とスペーサ158と排気管159を介して互いに対向配
置されている。バックプレート150と外枠152、ス
ペーサ158及びフェースプレートと外枠152、スペ
ーサ158、排気管159はそれぞれ低融点ガラスによ
り気密接着され、これらバックプレート150、外枠1
52、排気管159、スペーサ158、及びフェイスプ
レートで気密容器が構成されている。
【0151】フェースプレートには、第1の実施例、第
2の実施例と同様にその内面に蛍光体及び加速電極であ
るメタルバックが形成されており、電子放出素子から放
出された電子の衝突により蛍光体が発光することで画像
を表示する。
【0152】一方、気密容器内には、排気管159がス
ペーサ158に対して直角方向に設置されており、排気
管159は配置された電子放出素子157に沿い、電子
放出素子157が形成されていない位置まで配置されて
いる。その排気管159は、電子放出素子側側面に複数
の孔が電子放出素子157に面した全面に穿孔された径
の異なる2種の排気管が同軸上に組合わされて二重管を
構成しており、その孔は、何れも排気管末端に向って順
次孔径が大きくなっているように穿孔されている。外側
の太い排気管径はφ5mmであり、真空ポンプ側の導入
口近傍の孔径は0.1〜1mmで、電子放出素子157
の端面に沿いながら、1〜10mmの孔間隔で、最終孔
径は、2〜5mmとなっている。内側の細い排気管径は
φ3mmであり導入口近傍は、孔径が0.1〜1mm
で、電子放出素子157の端面に沿いながら、1〜10
mmの孔間隔で、最終孔径は、1.5〜3mmとなって
いる。即ち吸引側から離れるに従って孔径を大きくして
吸引抵抗を均一化し、気密容器内の真空引きを行う際に
気密容器内の真空度の分布のばらつきが殆どないような
構造となっている。なお、本発明では、排気管径5mm
と3mmのものを使用したがこれに限ることなく、画像
表示装置に適合した径であればよい。また、孔径、孔間
隔についても本発明の孔径、孔間隔に限ることなく、排
気管径と電子放出素子の配置されている長さとの関係か
ら、真空容器内の真空度の分布のばらつきが殆どないよ
うに配置されるのであればよい。
【0153】また、この排気管159は、外側の配管は
真空吸引用、内側の細い配管はガス導入用として使用し
たり、逆に内側を排気管、外側を導入管として使用する
こともでき画像処理装置内の真空吸引とガス導入を同時
に行なうこともできる。この構造によってガス等の導入
の際にも気密容器内を素早く、かつ分布のばらつきのな
い雰囲気にすることができる。
【0154】以上、本実施例は、第1の実施例とは電子
放出素子側に複数の孔を有する径の異なる2本の排気管
が同軸上に配置されて二重管となっている点が異なり、
その他の構成、製造方法は第1の実施例と同様であるの
で、その詳細の説明は省略する。
【0155】以上説明したように、電子放出素子に沿っ
て、電子放出素子側に順次孔径を変えた複数の孔を有し
た同軸上の径の異なる2重の排気管159を設置するこ
とにより、気密容器内の真空度を均一にすることができ
るため、フォーミング工程、活性化工程を均一にするこ
とが可能となり、容易に画質を均一にすることができる
ようになった。
【0156】さらには、本実施例においては、導入管と
排気管を同軸上に2重に形成しているため、それぞれを
独立して配置する必要がないので、画像表示に寄与しな
い領域を減らすことができる。
【0157】本実施例では、排気管が1本であるものを
示したが、2本あるいは、それ以上の複数本を使用して
もよく、それによって画像表示内がさらに均一となり、
時間短縮にもなる。また、本発明では排気管側面に複数
の孔を設ける構造としたが、孔に限ることなく、テーパ
状スリットである排気管にすることもでき、それによっ
て画質の特性、均一性がさらに向上する。
【0158】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像表示
装置は、電子ビームを発生する電子放出源が設けられた
バックプレートと、電子源が発生する電子ビームが衝突
することにより発光する蛍光体が設けられたフェースプ
レートと、対向して配置された前記バックプレート及び
前記フェースプレートと一体となって気密容器を構成す
る外枠と耐大気圧構造部材と排気管とを有する画像表示
装置において、排気管は、気密容器内部の一端に、バッ
クプレートに配置された電子放出源の端面の略全長に沿
って耐大気圧構造部材に対して、排気管が直角に配置さ
れ、排気管の電子放出源方向の側面に開口部が配設され
ている。
【0159】排気管を通じて気密容器の内部を真空状態
に吸引すると、排気管が耐大気圧構造部材の列と直角に
配置されているので気密容器内部の気体は耐大気圧構造
部材の列の間を通って抵抗無く直接排気管の開口部に吸
引されるので、開口部付近と開口部と反対側との間で真
空度のばらつきが殆ど生じない。
【0160】従って、フォーミング工程、活性化工程の
雰囲気条件を均一にすることが可能となり、それによっ
て素子の特性、画像表示装置の輝度等を均一にすること
ができるという効果が得られた。また、欠陥も減少し、
歩留まりも向上した。
【0161】開口度の設定方法として、排気管の開口部
が複数の孔で構成され、孔径が排気管の吸引ポンプ側の
導入部から排気管の末端に向けて順次大きくなるように
穿孔されていたり、排気管の開口部がテーパ状スリット
で構成され、開口幅が排気管の吸引ポンプ側の導入部か
ら排気管の末端に向けて順次広くなるように開口されて
いたりしても気密容器内全体の真空度が均一化され前述
と同様の効果が得られる。
【0162】また、排気管の内部に、該排気管と相似形
で小径の排気管が二重管として内設されていれば、単独
の用途の他に内管と外管をそれぞれ真空に吸引するため
の排気管と、製造工程に必要なガスの導入管として使用
することもでき、上述の効果の他に大面積の画像形成装
置の場合には、画像表示に寄与しない領域を減らすこと
ができるという効果がある。
【0163】排気管が気密容器内に複数配設されている
と、同様にそれぞれを専用あるいは兼用として使用する
ことができ、専用として使用するときは1本の排気管当
りの吸引範囲が狭くなるので真空度が一層均一となり、
さらに真空到達時間が短縮されるという効果がある。
【0164】さらに、従来例のような気密容器の側壁面
の一端に開口部を有する排気管において、排気の吸引圧
力を調整するための隔壁となる排気用スペーサが、排気
管の開口部と電子放出源との間に、耐大気圧構造部材の
列に対して直角方向に配置され、排気用スペーサには吸
引圧力を調整するための開口部が配設されている画像表
示装置では、排気管を通じて気密容器の内部を真空状態
に吸引すると、排気用スペーサの開口部が耐大気圧構造
部材の列と直角に配置されているので気密容器内部の気
体は耐大気圧構造部材の列の間を通って抵抗無く直接排
気管の開口部に吸引されるので、開口部付近と開口部と
反対側との間で真空度のばらつきが殆ど生じない。
【0165】従って、フォーミング工程、活性化工程の
雰囲気条件を均一にすることが可能となり、それによっ
て素子の特性、画像表示装置の輝度等を均一にすること
ができるという効果が得られた。また、欠陥も減少し、
歩留まりも向上した。
【0166】排気用スペーサと排気管の吸入口の組合せ
が気密容器内に複数配設されていると、それぞれを排気
口とガス導入口の専用あるいは兼用として使用すること
ができ、専用として使用するときは1組の排気スペーサ
当りの吸引範囲が狭くなるので真空度が一層均一とな
り、さらに真空到達時間が短縮されるという効果があ
る。
【0167】さらに排気管の加工に比べ板状の材料の加
工なので部材の作製が容易となった。また、排気用スペ
ーサに耐大気圧構造部材としての機能を持たせることが
できるので耐大気圧性能が向上し、あるいは本来の耐大
気圧構造部材を簡略化できコストダウンを図ることがで
きるという効果があった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像表示装置の第1の実施例の模式的
斜視図である。
【図2】本発明を適用可能な平面型表面伝導型電子放出
素子の構成を示す模式図である。(a)は模式的平面図
である。(b)は模式的断面図である。
【図3】本発明を適用可能な平面型表面伝導型電子放出
素子の製造工程を示す模式図である。(a)は電子源基
板上に一対の素子電極を形成した状態を示す模式図であ
る。(b)は一対の素子電極をまたいで導電性薄膜を形
成した状態を示す模式図である。(c)は導電性薄膜に
電子放出部を形成した状態を示す模式図である。
【図4】本発明のマトリクス配線の構成図である。
【図5】本発明の通電フォーミングの電圧波形を示すグ
ラフである。(a)は波高値を一定とした通電フォーミ
ングの電圧波形を示すグラフである。(b)は波高値を
増加させる通電フォーミングの電圧波形を示すグラフで
ある。
【図6】本発明に用いられる真空処理装置の一例を示す
構成図である。
【図7】図6に示した真空処理装置を用いて測定された
放出電流、素子電流と素子電圧との関係を模式的に示す
グラフである。
【図8】本発明の単純マトリクス配線の電子放出源を用
いて構成した画像表示装置の模式的斜視図である。
【図9】図8の画像表示装置に使用される蛍光膜の模式
図である。(a)はストライブの蛍光膜の模式図であ
る。(b)はマトリクスの蛍光膜の模式図である。
【図10】NTSC方式のテレビ信号に応じて表示を行
なうための駆動回路の一例を示すブロック図である。
【図11】本発明の画像表示装置の第1の実施例の排気
管を2本とした模式的上面図である。
【図12】本発明の画像表示装置の第2の実施例の模式
的斜視図である。
【図13】本発明の画像表示装置の第2の実施例の排気
管を2本とした模式的上面図である。
【図14】本発明の画像表示装置の第3の実施例の模式
的斜視図である。
【図15】本発明の画像表示装置の第4の実施例の模式
的上面図である。
【図16】従来の画像表示装置の一例の模式的斜視図で
ある。
【図17】従来の画像表示装置の一例の模式的断面図で
ある。
【図18】従来の表面伝導型電子放出素子の模式図であ
る。
【図19】従来の画像表示装置の模式的上面図である。
【符号の説明】
10、80、120、140、150、160、190
バックプレート 12、82、112、122、132、142、15
2、162、192外枠 13、83、123、143、163 フェースプレ
ート 15、125、145、165 蛍光体 16、86、126、146、166 メタルバック 17、87、117、127、137、147、15
7、197 電子放出素子 18、118、128、138、148a、158、1
98 スペーサ 19、119、129、139、149、159、16
9 排気管 21、41、181 電子源基板 22、172、182 導電性薄膜 23、24、 素子電極 25、185 電子放出部 42、88 X方向配線 43、89 Y方向配線 44 電子放出素子 45 結線 60 第1の電流計 61 電源 62 第2の電流計 63 高圧電源 64 アノード電極 65 真空容器 66 排気ポンプ 81 電子源基板 84 ガラス基板 85、91、96 蛍光膜 90 外囲器 92、97 蛍光体 93、94 黒色導電材 101 画像表示パネル 102 走査回路 103 制御回路 104 シフトレジスタ 105 ラインメモリ 106 同期信号分離回路 107 変調信号発生器 148b 排気用スペーサ 159a 内管 159b 外管 172、182 導電性薄膜 173a 第1の素子電極 173b 第2の素子電極 176 ゲッタ材コンテナ 177 ゲッタ材コンテナ固定治具 Ie 放出電流 If 素子電流 T1 パルス幅 T2 パルス間隔 Vf 素子電圧 Vth しきい値電圧

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子ビームを発生する電子放出源が設け
    られたバックプレートと、 前記電子源が発生する電子ビームが衝突することにより
    発光する蛍光体が設けられたフェースプレートと、 対向して配置された前記バックプレート及び前記フェー
    スプレートと一体となって気密容器を構成する外枠と、 耐大気圧構造部材と、 排気管と、を有する画像表示装置において、 前記排気管は、前記気密容器内部の一端に、前記バック
    プレートに配置された前記電子放出源の端面の略全長に
    沿って前記耐大気圧構造部材に対して、排気管が直角に
    配置され、前記排気管の前記電子放出源方向の側面に開
    口部が配設されている、ことを特徴とする画像表示装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の画像表示装置において、 前記排気管の前記開口部が複数の孔で構成され、孔径が
    前記排気管の吸引ポンプ側の導入部から前記排気管の末
    端に向けて順次大きくなるように穿孔されていることを
    特徴とする画像表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の画像表示装置において、 前記排気管の前記開口部がテーパ状スリットで構成さ
    れ、開口幅が前記排気管の吸引ポンプ側の導入部から前
    記排気管の末端に向けて順次広くなるように開口されて
    いることを特徴とする画像表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれか1項に記載の
    画像表示装置において、 前記排気管の内部に、該排気管と相似形で小径の排気管
    が二重管として内設されていることを特徴とする画像表
    示装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれか1項に記載の
    画像表示装置において、 前記排気管が前記気密容器内に複数配設されていること
    を特徴とする画像表示装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれか1項に記載の
    画像表示装置において、 前記排気管が、画像表示装置内を真空に吸引するための
    排気管と、製造工程に必要なガスの導入管とを兼用する
    ことを特徴とする画像表示装置。
  7. 【請求項7】 電子ビームを発生する電子放出源が設け
    られたバックプレートと、 前記電子源が発生する電子ビームが衝突することにより
    発光する蛍光体が設けられたフェースプレートと、 対向して配置された前記バックプレート及び前記フェー
    スプレートと一体となって気密容器を構成する外枠と、 耐大気圧構造部材と、 排気管と、を有する画像表示装置において、 前記排気管は、前記外枠のコーナーに近接して開口し、 排気用スペーサが、前記排気管の開口部から前記電子放
    出源の側面に位置し、前記耐大気圧構造部材に対して、
    排気用スペーサが直角に配置され、前記排気用スペーサ
    の前記電子放出源方向の側面に開口部が配設されてい
    る、ことを特徴とする画像表示装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の画像表示装置において、 前記排気用スペーサの前記開口部が複数の孔で構成さ
    れ、孔径が前記排気管の吸引口近傍から離れるに従って
    順次大きくなるように穿孔されていることを特徴とする
    画像表示装置。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の画像表示装置において、 前記排気用スペーサの前記開口部がテーパ状スリットで
    構成され、開口幅が前記排気管の吸引口近傍から離れる
    に従って順次大きくなるように開口されていることを特
    徴とする画像表示装置。
  10. 【請求項10】 請求項7から9のいずれか1項に記載
    の画像表示装置において、 前記排気用スペーサと前記排気管の吸引口との組合せが
    前記気密容器内に複数配設されていることを特徴とする
    画像表示装置。
  11. 【請求項11】 請求項7から10のいずれか1項に記
    載の画像表示装置において、 前記排気用スペーサが、画像表示装置内を真空に吸引す
    るための排気口と、製造工程に必要なガスの導入口とを
    兼用することを特徴とする画像表示装置。
  12. 【請求項12】 請求項7から9のいずれか1項に記載
    の画像表示装置において、 前記排気用スペーサが、耐大気圧構造部材の機能を兼ね
    た構造であることを特徴とする画像表示装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007052929A (ja) * 2005-08-15 2007-03-01 Canon Inc 基板処理装置及び電子源基板の処理装置
KR100829559B1 (ko) * 2006-03-31 2008-05-15 삼성전자주식회사 배기를 겸한 밀봉구조를 갖는 전계방출 디스플레이 소자 및전계방출형 백라이트 소자

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