JPH09108720A - 熱間潤滑圧延における潤滑用流体塗布開始時および塗布終了時の板厚と張力の変動抑制制御方法 - Google Patents
熱間潤滑圧延における潤滑用流体塗布開始時および塗布終了時の板厚と張力の変動抑制制御方法Info
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- JPH09108720A JPH09108720A JP7272420A JP27242095A JPH09108720A JP H09108720 A JPH09108720 A JP H09108720A JP 7272420 A JP7272420 A JP 7272420A JP 27242095 A JP27242095 A JP 27242095A JP H09108720 A JPH09108720 A JP H09108720A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 潤滑用流体の塗布開始時または、塗布停止時
の板厚変動とストリップ張力変動を最小に抑制して、安
定した熱間潤滑圧延を実現する。 【解決手段】 潤滑用流体塗布量に適応した圧延荷重、
圧下位置、ロール速度を求めておき、塗布開始時点また
は、塗布停止時点にてこれらを潤滑移行時間に応じて所
期の値にランプ状に変更して板厚制御、非干渉ルーパー
制御、マスフロー補償の動作点として与えて実行する。
の板厚変動とストリップ張力変動を最小に抑制して、安
定した熱間潤滑圧延を実現する。 【解決手段】 潤滑用流体塗布量に適応した圧延荷重、
圧下位置、ロール速度を求めておき、塗布開始時点また
は、塗布停止時点にてこれらを潤滑移行時間に応じて所
期の値にランプ状に変更して板厚制御、非干渉ルーパー
制御、マスフロー補償の動作点として与えて実行する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はタンデム式圧延機を
用いた熱間潤滑圧延において、潤滑用流体の塗布開始時
または、塗布停止時の板厚と張力変動を最小に抑制する
熱間潤滑圧延制御方法に関するものである。
用いた熱間潤滑圧延において、潤滑用流体の塗布開始時
または、塗布停止時の板厚と張力変動を最小に抑制する
熱間潤滑圧延制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、タンデム式圧延機を用いた熱間圧
延において、圧延動力の低減、ワークロール磨耗量の減
少およびストリッププロフィールの改善などを目的とし
て熱間潤滑圧延が実施されている。
延において、圧延動力の低減、ワークロール磨耗量の減
少およびストリッププロフィールの改善などを目的とし
て熱間潤滑圧延が実施されている。
【0003】その方法は、図1上段に潤滑用流体の供給
要領を模式的に示したように、タンデム式圧延機の各圧
延機(以後スタンドと言う)において、ロードセルが圧
延荷重を検知してから一定時間T1 後または出側板長さ
が一定長L1 となった時点で、潤滑剤を水に適当な濃度
に混入した潤滑用流体をワークロールの表面に直接スプ
レー噴射して塗布するか、あるいはバックアップロール
の表面にスプレー噴射して潤滑用流体をワークロールに
転写させて圧延を行い、圧延材が各スタンドを抜ける時
刻を予測してその一定時間T2 前または入側板長さが一
定長L2 となった時点で潤滑用流体のスプレー噴射を停
止し、圧延材通過後にワークロール表面に残在する潤滑
用流体を制限して、後続圧延材のスタンドかみ込み時の
圧延材とワークロールとのスリップを回避するのが一般
的である。
要領を模式的に示したように、タンデム式圧延機の各圧
延機(以後スタンドと言う)において、ロードセルが圧
延荷重を検知してから一定時間T1 後または出側板長さ
が一定長L1 となった時点で、潤滑剤を水に適当な濃度
に混入した潤滑用流体をワークロールの表面に直接スプ
レー噴射して塗布するか、あるいはバックアップロール
の表面にスプレー噴射して潤滑用流体をワークロールに
転写させて圧延を行い、圧延材が各スタンドを抜ける時
刻を予測してその一定時間T2 前または入側板長さが一
定長L2 となった時点で潤滑用流体のスプレー噴射を停
止し、圧延材通過後にワークロール表面に残在する潤滑
用流体を制限して、後続圧延材のスタンドかみ込み時の
圧延材とワークロールとのスリップを回避するのが一般
的である。
【0004】上記潤滑圧延効果を得るため、特開平2−
155506号公報には熱間圧延材の板厚制御方法とし
て、ストリップの目標板クラウンに合わせて領域を選択
し、選択された領域に合わせてヘッダを制御して所定の
ノズルから特定摩擦係数以下の潤滑用流体を噴射して塗
布して板クラウンを制御し、さらに潤滑圧延による圧延
荷重の減少を圧下位置で修正し、荷重変動による板厚変
動を防止する方法が開示されている。また特開昭57−
1508号公報には潤滑用流体の噴射量に応じてスタン
ド間の張力演算に使用するトルクアームを修正し、張力
演算精度を上げる方法が開示されている。
155506号公報には熱間圧延材の板厚制御方法とし
て、ストリップの目標板クラウンに合わせて領域を選択
し、選択された領域に合わせてヘッダを制御して所定の
ノズルから特定摩擦係数以下の潤滑用流体を噴射して塗
布して板クラウンを制御し、さらに潤滑圧延による圧延
荷重の減少を圧下位置で修正し、荷重変動による板厚変
動を防止する方法が開示されている。また特開昭57−
1508号公報には潤滑用流体の噴射量に応じてスタン
ド間の張力演算に使用するトルクアームを修正し、張力
演算精度を上げる方法が開示されている。
【0005】一方、タンデム式圧延機を用いた熱間圧延
においては、高歩留または、高品質の観点から、板厚精
度を向上させることが重要である。そこで、従来から板
厚精度を向上させるために、ロール駆動には直流電動機
または、より応答の早い交流電動機を用いたロール速度
制御系を、またロール圧下には電動装置または、より応
答の早い油圧装置を用いたロール圧下位置制御系を用い
て、以下の制御が行われている(鉄と鋼 Vol.79 No.3 1
993 )。
においては、高歩留または、高品質の観点から、板厚精
度を向上させることが重要である。そこで、従来から板
厚精度を向上させるために、ロール駆動には直流電動機
または、より応答の早い交流電動機を用いたロール速度
制御系を、またロール圧下には電動装置または、より応
答の早い油圧装置を用いたロール圧下位置制御系を用い
て、以下の制御が行われている(鉄と鋼 Vol.79 No.3 1
993 )。
【0006】圧延材先端圧延直後における圧下位置と
圧延荷重を基準値として、圧延材の長手方向の板厚を一
定にするために行う板厚制御。 ロール速度からルーパー角度への干渉、またルーパー
速度からストリップ張力への干渉をクロスコントローラ
で打消し、ストリップ張力とルーパー角度を一定にする
ために行う非干渉ルーパー制御。 板厚、先進率、他スタンドのロール速度などの変更に
対して、該当スタンド出側材料速度と次のスタンドの入
側材料速度を常に一致させるために行うマスフロー補
償。
圧延荷重を基準値として、圧延材の長手方向の板厚を一
定にするために行う板厚制御。 ロール速度からルーパー角度への干渉、またルーパー
速度からストリップ張力への干渉をクロスコントローラ
で打消し、ストリップ張力とルーパー角度を一定にする
ために行う非干渉ルーパー制御。 板厚、先進率、他スタンドのロール速度などの変更に
対して、該当スタンド出側材料速度と次のスタンドの入
側材料速度を常に一致させるために行うマスフロー補
償。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】潤滑圧延と従来の無潤
滑もしくは低潤滑圧延との最も大きな違いは、圧延材と
ロールのスリップ状況が異なることである。すなわち、
従来の圧延では圧延材とロールが固着した、いわゆるス
ティッキング状の圧延が行われているが、潤滑用流体を
塗布した場合には圧延材とロールがすべる、いわゆるス
リップ状の圧延に近ずくと共に、圧延荷重、先進率、圧
延トルクが減少する。従って、潤滑用流体の塗布開始ま
たは、塗布停止に伴って圧延材とロールの摩擦状態が大
幅に変化し、板厚変動とスタンド間張力変動が発生する
場合がある。
滑もしくは低潤滑圧延との最も大きな違いは、圧延材と
ロールのスリップ状況が異なることである。すなわち、
従来の圧延では圧延材とロールが固着した、いわゆるス
ティッキング状の圧延が行われているが、潤滑用流体を
塗布した場合には圧延材とロールがすべる、いわゆるス
リップ状の圧延に近ずくと共に、圧延荷重、先進率、圧
延トルクが減少する。従って、潤滑用流体の塗布開始ま
たは、塗布停止に伴って圧延材とロールの摩擦状態が大
幅に変化し、板厚変動とスタンド間張力変動が発生する
場合がある。
【0008】前記の特開平2−155506号公報およ
び特開昭57−1508号公報は、潤滑圧延によって圧
延材とロールの摩擦状態が新しい摩擦状態に移行して、
時間的に一定な摩擦状態に到達した後の板厚制御方法お
よび張力演算精度を上げる方法として考案されたもので
あり、潤滑用流体の塗布開始時または、塗布停止時にお
ける圧延材とロールの摩擦状態の大幅な変化過程におけ
る板厚変動とストリップ張力変動を抑制する具体的な方
法は開示されていない。また、前記の従来の圧延を対象
として開発され、実用されている板厚制御、非干渉ルー
パー制御およびマスフロー補償などは、或る時間的に一
定な圧延状態を動作点とし、その動作点近傍の変動を抑
制するための制御系であり、これらの制御系では潤滑用
流体の塗布開始時または、塗布停止時の圧延材とロール
の摩擦状態の大幅な変化過程における板厚変動やストリ
ップ張力変動を抑制できていないのが現状であり、潤滑
用流体の塗布開始時または、塗布停止時における板厚変
動とストリップ張力変動を最小に抑制する技術は未だ確
立されていない。
び特開昭57−1508号公報は、潤滑圧延によって圧
延材とロールの摩擦状態が新しい摩擦状態に移行して、
時間的に一定な摩擦状態に到達した後の板厚制御方法お
よび張力演算精度を上げる方法として考案されたもので
あり、潤滑用流体の塗布開始時または、塗布停止時にお
ける圧延材とロールの摩擦状態の大幅な変化過程におけ
る板厚変動とストリップ張力変動を抑制する具体的な方
法は開示されていない。また、前記の従来の圧延を対象
として開発され、実用されている板厚制御、非干渉ルー
パー制御およびマスフロー補償などは、或る時間的に一
定な圧延状態を動作点とし、その動作点近傍の変動を抑
制するための制御系であり、これらの制御系では潤滑用
流体の塗布開始時または、塗布停止時の圧延材とロール
の摩擦状態の大幅な変化過程における板厚変動やストリ
ップ張力変動を抑制できていないのが現状であり、潤滑
用流体の塗布開始時または、塗布停止時における板厚変
動とストリップ張力変動を最小に抑制する技術は未だ確
立されていない。
【0009】従って、本発明は、潤滑用流体の塗布開始
時または塗布停止時の圧延材とロールの摩擦状態の大幅
な変化にもかからわず、板厚変動とストリップ張力変動
を最小に抑制することにより、安定した熱間潤滑圧延を
実現することを課題とする。
時または塗布停止時の圧延材とロールの摩擦状態の大幅
な変化にもかからわず、板厚変動とストリップ張力変動
を最小に抑制することにより、安定した熱間潤滑圧延を
実現することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、圧延ロールに潤滑用流体を塗布する潤滑用
流体供給装置を備えたタンデム式圧延機を用いた熱間潤
滑圧延において、各スタンド毎に、潤滑用流体塗布弁の
流量特性より潤滑用流体塗布量が所期値に達するまでの
所要時間(潤滑移行時間)、潤滑用流体の塗布量に応じ
た圧延荷重基準値、圧延荷重の減少を補正して板厚を一
定にする圧下位置基準値、および先進率の減少を補正し
てスタンド出側材料速度を一定にするロール速度基準値
を予め求めておき、潤滑用流体の塗布開始時点または、
塗布停止時点にて該当スタンドの圧延荷重基準値、圧下
位置基準値およびロール速度基準値を潤滑移行時間に応
じて所期の値にランプ状に変更し、潤滑用流体塗布量の
変化に適応したこれらの時間的に変化する基準値を動作
点として板厚制御、非干渉ルーパー制御およびマスフロ
ー補償を実行する。
に本発明は、圧延ロールに潤滑用流体を塗布する潤滑用
流体供給装置を備えたタンデム式圧延機を用いた熱間潤
滑圧延において、各スタンド毎に、潤滑用流体塗布弁の
流量特性より潤滑用流体塗布量が所期値に達するまでの
所要時間(潤滑移行時間)、潤滑用流体の塗布量に応じ
た圧延荷重基準値、圧延荷重の減少を補正して板厚を一
定にする圧下位置基準値、および先進率の減少を補正し
てスタンド出側材料速度を一定にするロール速度基準値
を予め求めておき、潤滑用流体の塗布開始時点または、
塗布停止時点にて該当スタンドの圧延荷重基準値、圧下
位置基準値およびロール速度基準値を潤滑移行時間に応
じて所期の値にランプ状に変更し、潤滑用流体塗布量の
変化に適応したこれらの時間的に変化する基準値を動作
点として板厚制御、非干渉ルーパー制御およびマスフロ
ー補償を実行する。
【0011】図3は小型圧延機を用いて行った熱間潤滑
圧延の潤滑用流体塗布量に対する圧延荷重および先進率
の測定結果である。図の圧延荷重及び先進率は、従来の
無潤滑または、低潤滑圧延の時のこれらの値を基準値と
して正規化して示したものである。図3は、潤滑用流体
塗布量により圧延荷重および先進率は変化し、潤滑用流
体塗布量を多くする程これらは小さくなることを示して
いる。図3より潤滑用流体塗布量を多くすると圧延荷重
は減少し、この荷重減少に起因してスタンド出側板厚は
薄くなる。また潤滑用流体塗布量を多くすると先進率は
減少し、この先進率減少に起因してスタンド出側材料速
度は遅くなり、スタンドの前方張力は増加し、後方張力
は逆に減少してストリップ張力変動が発生する。また、
圧延荷重と先進率の減少は潤滑剤、潤滑剤濃度などの潤
滑条件が同一の場合、潤滑用流体塗布量に比例するなど
のことがわかる。
圧延の潤滑用流体塗布量に対する圧延荷重および先進率
の測定結果である。図の圧延荷重及び先進率は、従来の
無潤滑または、低潤滑圧延の時のこれらの値を基準値と
して正規化して示したものである。図3は、潤滑用流体
塗布量により圧延荷重および先進率は変化し、潤滑用流
体塗布量を多くする程これらは小さくなることを示して
いる。図3より潤滑用流体塗布量を多くすると圧延荷重
は減少し、この荷重減少に起因してスタンド出側板厚は
薄くなる。また潤滑用流体塗布量を多くすると先進率は
減少し、この先進率減少に起因してスタンド出側材料速
度は遅くなり、スタンドの前方張力は増加し、後方張力
は逆に減少してストリップ張力変動が発生する。また、
圧延荷重と先進率の減少は潤滑剤、潤滑剤濃度などの潤
滑条件が同一の場合、潤滑用流体塗布量に比例するなど
のことがわかる。
【0012】従って、予め潤滑用流体の単位塗布量当た
りの圧延荷重減少量ΔP[kgf/Nm3/Hr ]および先進率
減少量ΔF[-/Nm3 /Hr ]を過去の圧延データに基づい
て経験的にまたは、圧延特性の数式モデルに基づいて解
析的に求めておけば、次式で潤滑圧延における潤滑用流
体の塗布量に適応した圧延荷重基準値と圧延荷重の減少
を補正して板厚を一定にする圧下位置基準値、および先
進率の減少を補正してスタンド出側材料速度を一定にす
るロール速度基準値を算出することができる。 PL2 =PL1 +ΔP×Q SL2 =SL1 −(ΔP×Q)/M VR2 =(ΔF×Q)×VR1 /(1+F+ΔF×Q) (1)
りの圧延荷重減少量ΔP[kgf/Nm3/Hr ]および先進率
減少量ΔF[-/Nm3 /Hr ]を過去の圧延データに基づい
て経験的にまたは、圧延特性の数式モデルに基づいて解
析的に求めておけば、次式で潤滑圧延における潤滑用流
体の塗布量に適応した圧延荷重基準値と圧延荷重の減少
を補正して板厚を一定にする圧下位置基準値、および先
進率の減少を補正してスタンド出側材料速度を一定にす
るロール速度基準値を算出することができる。 PL2 =PL1 +ΔP×Q SL2 =SL1 −(ΔP×Q)/M VR2 =(ΔF×Q)×VR1 /(1+F+ΔF×Q) (1)
【0013】ここでQは潤滑用流体塗布量[Nm3 /Hr
]、PL1 は従来の圧延における圧延材先端圧延直後
の圧延荷重[kgf ]、PL2 は潤滑圧延における潤滑用
流体塗布量に適応した圧延荷重基準値[kgf ]、SL1
は従来の圧延における圧延材先端圧延直後の圧下位置
[mm]、SL2 は潤滑圧延における潤滑用流体塗布量に
適応した圧延荷重の減少を補正して板厚を一定にする圧
下位置基準値[mm]、Mはミル剛性係数[kgf/mm]、F
は従来の圧延における先進率の推定計算値[−]、VR
1 は従来の圧延における圧延材先端圧延直後のロール速
度指令値[mm/sec]、VR2 は潤滑圧延における潤滑用
流体塗布量に適応した先進率の減少を補正してスタンド
出側材料速度を一定にするロール速度基準値[mm/sec]
である。
]、PL1 は従来の圧延における圧延材先端圧延直後
の圧延荷重[kgf ]、PL2 は潤滑圧延における潤滑用
流体塗布量に適応した圧延荷重基準値[kgf ]、SL1
は従来の圧延における圧延材先端圧延直後の圧下位置
[mm]、SL2 は潤滑圧延における潤滑用流体塗布量に
適応した圧延荷重の減少を補正して板厚を一定にする圧
下位置基準値[mm]、Mはミル剛性係数[kgf/mm]、F
は従来の圧延における先進率の推定計算値[−]、VR
1 は従来の圧延における圧延材先端圧延直後のロール速
度指令値[mm/sec]、VR2 は潤滑圧延における潤滑用
流体塗布量に適応した先進率の減少を補正してスタンド
出側材料速度を一定にするロール速度基準値[mm/sec]
である。
【0014】従って、上記(1)式で算出した圧延荷重
基準値PL2 、圧下位置基準値SL2 およびロール速度
基準値VR2 を用いて、潤滑用流体の塗布開始時点また
は、塗布停止時点にて、潤滑移行時間に応じて圧延荷
重、圧下位置およびロール速度などの基準値をPL1 か
らPL2 へ、SL1 からSL2 へ、VR1 からVR2 へ
または、PL2 からPL1 へ、SL2 からSL1 へ、V
R2 からVR1 へと所期の値にランプ状に変更し、潤滑
用流体塗布量の変化に適応したこれらの時間的に変化す
る基準値を動作点として板厚制御、非干渉ルーパー制御
およびマスフロー補償を実行すれば、潤滑用流体の塗布
開始または、塗布停止に伴う圧延材とロールの摩擦状態
の大幅な変化による板厚変動とストリップ張力変動を抑
制することができる。ここで潤滑移行時間は、オフライ
ンにて測定した潤滑用流体塗布開閉弁の流量特性より算
出した潤滑用流体塗布量が所期値に達するまでの所要時
間である。
基準値PL2 、圧下位置基準値SL2 およびロール速度
基準値VR2 を用いて、潤滑用流体の塗布開始時点また
は、塗布停止時点にて、潤滑移行時間に応じて圧延荷
重、圧下位置およびロール速度などの基準値をPL1 か
らPL2 へ、SL1 からSL2 へ、VR1 からVR2 へ
または、PL2 からPL1 へ、SL2 からSL1 へ、V
R2 からVR1 へと所期の値にランプ状に変更し、潤滑
用流体塗布量の変化に適応したこれらの時間的に変化す
る基準値を動作点として板厚制御、非干渉ルーパー制御
およびマスフロー補償を実行すれば、潤滑用流体の塗布
開始または、塗布停止に伴う圧延材とロールの摩擦状態
の大幅な変化による板厚変動とストリップ張力変動を抑
制することができる。ここで潤滑移行時間は、オフライ
ンにて測定した潤滑用流体塗布開閉弁の流量特性より算
出した潤滑用流体塗布量が所期値に達するまでの所要時
間である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面に基づいて説明する。図1は本発明の制御要領
を模式的に示したものであり、図の最上段は潤滑用流体
の供給要領、以下潤滑用流体の供給量に適応した圧延荷
重、圧下位置およびロール速度の基準値設定要領であ
る。
て、図面に基づいて説明する。図1は本発明の制御要領
を模式的に示したものであり、図の最上段は潤滑用流体
の供給要領、以下潤滑用流体の供給量に適応した圧延荷
重、圧下位置およびロール速度の基準値設定要領であ
る。
【0016】図2は本発明の構成を示したブロック図で
あり、100はタンデム式圧延機からなる圧延ライン、
200は従来から実施されている板厚制御、非干渉ルー
パー制御およびマスフロー補償などの制御装置、300
は潤滑用流体の供給装置、400は本発明になる圧延荷
重、圧下位置およびロール速度などの基準値設定装置、
500は圧延機のセットアップのための設定計算装置で
ある。
あり、100はタンデム式圧延機からなる圧延ライン、
200は従来から実施されている板厚制御、非干渉ルー
パー制御およびマスフロー補償などの制御装置、300
は潤滑用流体の供給装置、400は本発明になる圧延荷
重、圧下位置およびロール速度などの基準値設定装置、
500は圧延機のセットアップのための設定計算装置で
ある。
【0017】圧延ライン100において101は圧延
材、102は圧延ワークロール、103はバックアップ
ロール、104はワークロール102を駆動する直流電
動機または、より応答の早い交流電動機を用いたロール
速度制御系である。圧延材101を圧延するに要する動
力はロール速度制御系104によって発生され、この圧
延の反力として圧延荷重がロードセル105によって測
定される。また圧延材101の圧下には図示しない電動
装置または、より応答の早い油圧装置を用いたロール圧
下位置制御系が用いられ、この圧下位置、すなわち上下
のワークロール間隙がセルシン装置106によって測定
される。107はスタンド間のストリップに発生する張
力を測定する張力計をとりつけたルーパー、108はバ
ックアップロールの表面に潤滑用流体をスプレー噴射
し、潤滑用流体をワークロールに転写させるための潤滑
用流体塗布ノズルである。
材、102は圧延ワークロール、103はバックアップ
ロール、104はワークロール102を駆動する直流電
動機または、より応答の早い交流電動機を用いたロール
速度制御系である。圧延材101を圧延するに要する動
力はロール速度制御系104によって発生され、この圧
延の反力として圧延荷重がロードセル105によって測
定される。また圧延材101の圧下には図示しない電動
装置または、より応答の早い油圧装置を用いたロール圧
下位置制御系が用いられ、この圧下位置、すなわち上下
のワークロール間隙がセルシン装置106によって測定
される。107はスタンド間のストリップに発生する張
力を測定する張力計をとりつけたルーパー、108はバ
ックアップロールの表面に潤滑用流体をスプレー噴射
し、潤滑用流体をワークロールに転写させるための潤滑
用流体塗布ノズルである。
【0018】圧延ライン100は、圧延材先端圧延直後
にセルシン装置106によって測定した圧下位置、ロー
ドセル105によって測定した圧延荷重およびロール速
度制御系の指令値を従来の圧延における圧下位置基準
値、圧延荷重基準値およびロール速度基準値として基準
値設定装置400に、また各時点毎に測定した圧下位
置、圧延荷重およびルーパー107によって測定したル
ーパー角度と張力をこれらの現在値として制御装置20
0に与える。
にセルシン装置106によって測定した圧下位置、ロー
ドセル105によって測定した圧延荷重およびロール速
度制御系の指令値を従来の圧延における圧下位置基準
値、圧延荷重基準値およびロール速度基準値として基準
値設定装置400に、また各時点毎に測定した圧下位
置、圧延荷重およびルーパー107によって測定したル
ーパー角度と張力をこれらの現在値として制御装置20
0に与える。
【0019】制御装置200において板厚制御は、各時
点毎に測定した圧下位置と圧延荷重を現在値とし、これ
らの現在値と基準値設定装置400によって与えられた
現時点での基準値との偏差についてのゲージメータ式 Δh=S−SL+(C/M)(P−PL)+Δhxray (2) を板厚制御偏差として、これを圧下位置移動量に換算
し、PI( 比例積分) 制御アルゴリズムを適用して圧下
位置修正量を算出して決定し、該当スタンドのロール圧
下位置を制御して圧延材の長手方向の板厚を一定にす
る。
点毎に測定した圧下位置と圧延荷重を現在値とし、これ
らの現在値と基準値設定装置400によって与えられた
現時点での基準値との偏差についてのゲージメータ式 Δh=S−SL+(C/M)(P−PL)+Δhxray (2) を板厚制御偏差として、これを圧下位置移動量に換算
し、PI( 比例積分) 制御アルゴリズムを適用して圧下
位置修正量を算出して決定し、該当スタンドのロール圧
下位置を制御して圧延材の長手方向の板厚を一定にす
る。
【0020】ここでΔhは板厚制御偏差[mm]、Sは圧
下位置現在値[mm]、SLは基準値設定装置400によ
って与えられた現時点での圧下位置基準値[mm]、Cは
定数[−]、Mはミル剛性係数[kgf/mm]、Pは圧延荷
重現在値[kgf ]、PLは基準値設定装置400によっ
てえられた現時点での圧延荷重基準値[kgf ]、Δhxr
ayはタンデム式圧延機出側のX線板厚計を用いたX線モ
ニタ偏差[mm]である。
下位置現在値[mm]、SLは基準値設定装置400によ
って与えられた現時点での圧下位置基準値[mm]、Cは
定数[−]、Mはミル剛性係数[kgf/mm]、Pは圧延荷
重現在値[kgf ]、PLは基準値設定装置400によっ
てえられた現時点での圧延荷重基準値[kgf ]、Δhxr
ayはタンデム式圧延機出側のX線板厚計を用いたX線モ
ニタ偏差[mm]である。
【0021】さらに制御装置200は、基準値設定装置
400によって与えられた該当スタンドの時点での基準
ロール速度を非干渉ルーパー制御とマスフロー補償によ
って補正してロール速度制御系の指令値を決定し、該当
スタンドのロール速度を制御してストリップ張力を一定
にするとともに、該当スタンドの出側材料速度と次のス
タンドの入側材料速度を常に一致させる。
400によって与えられた該当スタンドの時点での基準
ロール速度を非干渉ルーパー制御とマスフロー補償によ
って補正してロール速度制御系の指令値を決定し、該当
スタンドのロール速度を制御してストリップ張力を一定
にするとともに、該当スタンドの出側材料速度と次のス
タンドの入側材料速度を常に一致させる。
【0022】ここで非干渉ルーパー制御は、ルーパー1
07によって測定したルーパー角度とストリップ張力を
現在値とし、ロール速度からルーパー角度への干渉、ま
たルーパー速度からストリップ張力への干渉をクロスコ
ントローラを用いて打消し、ストリップ張力を一定にす
るロール速度制御系の指令値の修正量と、ルーパー角度
を一定にするルーパー速度制御系の指令値の修正量を算
出して決定する。またマスフロー補償は、板厚、先進
率、他スタンドのロール速度などの変更に対して、該当
スタンドの出側材料速度と次のスタンドの入側材料速度
とを常に一致させるように該当スタンドのロール速度制
御系の指令値の修正量を算出して決定する。ここで板厚
の変更は(2)式を用いて推定し、先進率の変更は過去
の圧延データに基づいて経験的にまたは、圧延特性の数
式モデルに基づいて解析的に推定する。
07によって測定したルーパー角度とストリップ張力を
現在値とし、ロール速度からルーパー角度への干渉、ま
たルーパー速度からストリップ張力への干渉をクロスコ
ントローラを用いて打消し、ストリップ張力を一定にす
るロール速度制御系の指令値の修正量と、ルーパー角度
を一定にするルーパー速度制御系の指令値の修正量を算
出して決定する。またマスフロー補償は、板厚、先進
率、他スタンドのロール速度などの変更に対して、該当
スタンドの出側材料速度と次のスタンドの入側材料速度
とを常に一致させるように該当スタンドのロール速度制
御系の指令値の修正量を算出して決定する。ここで板厚
の変更は(2)式を用いて推定し、先進率の変更は過去
の圧延データに基づいて経験的にまたは、圧延特性の数
式モデルに基づいて解析的に推定する。
【0023】潤滑用流体の供給装置300は、図示しな
い潤滑用流体の塗布開閉弁を開閉して、潤滑剤を水に適
当な濃度に混入した潤滑用流体の塗布を制御するととも
に、その開閉信号を基準値設定装置400に潤滑用流体
の塗布開始時点または、塗布停止時点として与える。例
えば、図1上段に模式的に示したように、各スタンドに
圧延材101が咬み込んでから一定時間後に潤滑用流体
開閉弁を開にして潤滑用流体の塗布を開始するととも
に、この時点を基準値設定装置400に潤滑用流体の塗
布開始信号として与える。また、圧延材101の尾端が
そのスタンドから抜ける時刻を予測してその一定時間前
に塗布開閉弁を閉にして潤滑用流体の塗布を停止すると
ともに、この時点を基準値設定装置400に潤滑用流体
の塗布停止信号として与える。
い潤滑用流体の塗布開閉弁を開閉して、潤滑剤を水に適
当な濃度に混入した潤滑用流体の塗布を制御するととも
に、その開閉信号を基準値設定装置400に潤滑用流体
の塗布開始時点または、塗布停止時点として与える。例
えば、図1上段に模式的に示したように、各スタンドに
圧延材101が咬み込んでから一定時間後に潤滑用流体
開閉弁を開にして潤滑用流体の塗布を開始するととも
に、この時点を基準値設定装置400に潤滑用流体の塗
布開始信号として与える。また、圧延材101の尾端が
そのスタンドから抜ける時刻を予測してその一定時間前
に塗布開閉弁を閉にして潤滑用流体の塗布を停止すると
ともに、この時点を基準値設定装置400に潤滑用流体
の塗布停止信号として与える。
【0024】圧延機のセットアップのための設定計算装
置500は、各圧延材の圧延に先立ち、従来の無潤滑ま
たは、低潤滑圧延に対して板厚精度を向上させるため
に、圧延材先端での各スタンドにおける圧延荷重と、こ
の圧延荷重が負荷されたときの圧下位置および先進率を
過去の圧延データに基づいて経験的にまたは、圧延特性
の数式モデルに基づいて解析的に推定し、所期の板厚精
度を得るための各スタンドの圧下位置とロール速度を算
出して決定( 鉄と鋼 Vol.79 No.3 1993)し、これらを制
御装置200へこれらの基準値として与える。
置500は、各圧延材の圧延に先立ち、従来の無潤滑ま
たは、低潤滑圧延に対して板厚精度を向上させるため
に、圧延材先端での各スタンドにおける圧延荷重と、こ
の圧延荷重が負荷されたときの圧下位置および先進率を
過去の圧延データに基づいて経験的にまたは、圧延特性
の数式モデルに基づいて解析的に推定し、所期の板厚精
度を得るための各スタンドの圧下位置とロール速度を算
出して決定( 鉄と鋼 Vol.79 No.3 1993)し、これらを制
御装置200へこれらの基準値として与える。
【0025】圧延荷重、圧下位置およびロール速度など
の基準値設定装置400におけるこれらの基準値の設定
手順について、基準値設定要領を模式的に示した図1に
基づいて説明する。ここで本装置では、オフラインにて
測定した潤滑用流体塗布開閉弁の流量特性と、過去の圧
延データに基づいて経験的にまたは、圧延特性の数式モ
デルに基づいて求めた潤滑用流体の単位塗布量当たりの
圧延荷重減少量ΔP[kgf/Nm3 /Hr ]と先進率減少量Δ
F[-/Nm3 /Hr ]を予め設定しておく。
の基準値設定装置400におけるこれらの基準値の設定
手順について、基準値設定要領を模式的に示した図1に
基づいて説明する。ここで本装置では、オフラインにて
測定した潤滑用流体塗布開閉弁の流量特性と、過去の圧
延データに基づいて経験的にまたは、圧延特性の数式モ
デルに基づいて求めた潤滑用流体の単位塗布量当たりの
圧延荷重減少量ΔP[kgf/Nm3 /Hr ]と先進率減少量Δ
F[-/Nm3 /Hr ]を予め設定しておく。
【0026】・手順1 圧延材先端圧延直後の圧延荷
重、圧下位置、ロール速度指令値を従来の圧延における
基準値PL1 、SL1 、VR1 とし、潤滑用流体塗布量
に適応した圧延荷重、圧延荷重の減少を補正して板厚を
一定にする圧下位置、先進率の減少を補正してスタンド
出側材料速度を一定にするロール速度を前記(1)式で
算出して潤滑圧延における基準値PL2 、SL2 、VR
2 として決定する。また潤滑用流体塗布開閉弁の流量特
性より、潤滑用流体塗布量が所期値に達するまでの所要
時間を次式で算出し、この所要時間を潤滑移行時間RT
[sec ]として設定する。 RT=5×Ts (3) ここでTsは潤滑用流体塗布開閉弁の流量特性を1 次遅
れ要素として近似した時の時定数[sec ]である。
重、圧下位置、ロール速度指令値を従来の圧延における
基準値PL1 、SL1 、VR1 とし、潤滑用流体塗布量
に適応した圧延荷重、圧延荷重の減少を補正して板厚を
一定にする圧下位置、先進率の減少を補正してスタンド
出側材料速度を一定にするロール速度を前記(1)式で
算出して潤滑圧延における基準値PL2 、SL2 、VR
2 として決定する。また潤滑用流体塗布開閉弁の流量特
性より、潤滑用流体塗布量が所期値に達するまでの所要
時間を次式で算出し、この所要時間を潤滑移行時間RT
[sec ]として設定する。 RT=5×Ts (3) ここでTsは潤滑用流体塗布開閉弁の流量特性を1 次遅
れ要素として近似した時の時定数[sec ]である。
【0027】・手順2 ロードセルが圧延荷重を検知し
てから潤滑用流体塗布開閉弁の開、すなわち潤滑用流体
塗布開始までの経過時間をT1 [sec ]として、従来の
圧延から潤滑圧延への潤滑移行過程における圧延荷重、
圧下位置およびロール速度などの基準値PL、SL、V
Rを次式で算出して制御装置200の板厚制御、非干渉
ルーパー制御およびマスフロー補償の潤滑移行過程にお
ける動作点として設定する。 PL=PL1 +(PL2 −PL1 )(t−T1 )/RT SL=SL1 +(SL2 −SL1 )(t−T1 )/RT VR=VR1 +(VR2 −VR1 )(t−T1 )/RT (4) ただし、(t−T1 ) >RTの時は、 PL=PL2 SL=SL2 VR=VR2 (5) とする。ここでtはロードセルが圧延荷重を検知してか
ら現時点までのの経過時間[sec ]である。
てから潤滑用流体塗布開閉弁の開、すなわち潤滑用流体
塗布開始までの経過時間をT1 [sec ]として、従来の
圧延から潤滑圧延への潤滑移行過程における圧延荷重、
圧下位置およびロール速度などの基準値PL、SL、V
Rを次式で算出して制御装置200の板厚制御、非干渉
ルーパー制御およびマスフロー補償の潤滑移行過程にお
ける動作点として設定する。 PL=PL1 +(PL2 −PL1 )(t−T1 )/RT SL=SL1 +(SL2 −SL1 )(t−T1 )/RT VR=VR1 +(VR2 −VR1 )(t−T1 )/RT (4) ただし、(t−T1 ) >RTの時は、 PL=PL2 SL=SL2 VR=VR2 (5) とする。ここでtはロードセルが圧延荷重を検知してか
ら現時点までのの経過時間[sec ]である。
【0028】・手順3 ロードセルが圧延荷重を検知し
てから潤滑用流体塗布開閉弁の閉、すなわち潤滑用流体
塗布停止までの経過時間をT3 [sec ]として、潤滑圧
延から従来の圧延への潤滑移行過程における圧延荷重、
圧下位置およびロール速度などの基準値PL、SL、V
Rを次式で算出して制御装置200の板厚制御、非干渉
ルーパー制御およびマスフロー補償の潤滑移行過程にお
ける動作点として設定する。 PL=PL2 +(PL1 −PL2 )(t−T3 )/RT SL=SL2 +(SL1 −SL2 )(t−T3 )/RT VR=VR2 +(VR1 −VR2 )(t−T3 )/RT (6) ただし、(t−T3 )>RTの時は、 PL=PL1 SL=SL1 VR=VR1 (7) とする。
てから潤滑用流体塗布開閉弁の閉、すなわち潤滑用流体
塗布停止までの経過時間をT3 [sec ]として、潤滑圧
延から従来の圧延への潤滑移行過程における圧延荷重、
圧下位置およびロール速度などの基準値PL、SL、V
Rを次式で算出して制御装置200の板厚制御、非干渉
ルーパー制御およびマスフロー補償の潤滑移行過程にお
ける動作点として設定する。 PL=PL2 +(PL1 −PL2 )(t−T3 )/RT SL=SL2 +(SL1 −SL2 )(t−T3 )/RT VR=VR2 +(VR1 −VR2 )(t−T3 )/RT (6) ただし、(t−T3 )>RTの時は、 PL=PL1 SL=SL1 VR=VR1 (7) とする。
【0029】
【実施例】熱間タンデム圧延特性の挙動を模擬するソフ
トシミュレータを作成して、全スタンド同時潤滑の場合
と後半スタンド同時潤滑の場合に対して本発明のソフト
的な評価実験を行った。該評価実験には、潤滑移行時間
を1秒間、潤滑圧延開始をシミュレーション上の15秒
時点、潤滑圧延終了時点をシミュレーション上の30秒
時点とし、また潤滑圧延による圧延材とロールの摩擦状
態の低減量を従来圧延の50%とし、その相当量を潤滑
用流体塗布量として与えた。
トシミュレータを作成して、全スタンド同時潤滑の場合
と後半スタンド同時潤滑の場合に対して本発明のソフト
的な評価実験を行った。該評価実験には、潤滑移行時間
を1秒間、潤滑圧延開始をシミュレーション上の15秒
時点、潤滑圧延終了時点をシミュレーション上の30秒
時点とし、また潤滑圧延による圧延材とロールの摩擦状
態の低減量を従来圧延の50%とし、その相当量を潤滑
用流体塗布量として与えた。
【0030】図4は評価実験結果であり、図の上段は板
厚制御結果としての製品板厚、図の下段はストリップ張
力制御結果としての代表ストリップ張力である。また図
4に示した実線は全スタンド同時潤滑の場合、点線は後
半スタンド同時潤滑の場合の結果である。図4に示した
板厚とストリップ張力の周期的な変動は、スキッドマー
ク(加熱炉内での圧延材搬送装置の遮熱による焼けむ
ら) に起因するものである。図4より、潤滑移行過程、
図の15秒から16秒と30秒から31秒において板厚
とストリップ張力の変動は、スキッドマークに起因する
変動と同程度であり、潤滑圧延、図の15秒から31秒
における板厚とストリップ張力の制御結果と、従来の圧
延、図の10秒から15秒と31秒から40秒における
板厚とストリップ張力の制御結果とには有意な差異は見
られない。また、全スタンド同時潤滑の場合と、後半ス
タンド同時潤滑の場合の板厚制御結果とストリップ張力
制御結果には有意な差異は見られず、本発明は潤滑圧延
の形態によって支障を受けないなどのことが判った。
厚制御結果としての製品板厚、図の下段はストリップ張
力制御結果としての代表ストリップ張力である。また図
4に示した実線は全スタンド同時潤滑の場合、点線は後
半スタンド同時潤滑の場合の結果である。図4に示した
板厚とストリップ張力の周期的な変動は、スキッドマー
ク(加熱炉内での圧延材搬送装置の遮熱による焼けむ
ら) に起因するものである。図4より、潤滑移行過程、
図の15秒から16秒と30秒から31秒において板厚
とストリップ張力の変動は、スキッドマークに起因する
変動と同程度であり、潤滑圧延、図の15秒から31秒
における板厚とストリップ張力の制御結果と、従来の圧
延、図の10秒から15秒と31秒から40秒における
板厚とストリップ張力の制御結果とには有意な差異は見
られない。また、全スタンド同時潤滑の場合と、後半ス
タンド同時潤滑の場合の板厚制御結果とストリップ張力
制御結果には有意な差異は見られず、本発明は潤滑圧延
の形態によって支障を受けないなどのことが判った。
【0031】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によると
き、潤滑移行過程における板厚制御、非干渉ルーパー制
御およびマスフロー補償の動作点が潤滑用流体塗布量の
変化過程に適応して与えられるため、潤滑用流体の塗布
開始時または、塗布停止時の板厚変動とストリップ張力
変動が最小に抑制され、安定した熱間潤滑圧延が可能と
なる。
き、潤滑移行過程における板厚制御、非干渉ルーパー制
御およびマスフロー補償の動作点が潤滑用流体塗布量の
変化過程に適応して与えられるため、潤滑用流体の塗布
開始時または、塗布停止時の板厚変動とストリップ張力
変動が最小に抑制され、安定した熱間潤滑圧延が可能と
なる。
【図1】本発明の制御要領を模式的に示した図。
【図2】本発明の構成を示したブロック図。
【図3】潤滑用流体塗布量に対する圧延荷重と先進率の
特性図。
特性図。
【図4】実施例の1例を表す板厚とストリップ張力の制
御結果を示す図。
御結果を示す図。
100: タンデム式圧延機からなる圧延ライン 101: 圧延材 102: 圧
延ワークロール 103: バックアップロール 104: ロ
ール速度制御系 105: ロードセル 106: セ
ルシン装置 107: 張力計をとりつけたルーパー 108: 潤
滑用流体塗布ノズル 200: 板厚制御、非干渉ルーパー制御、マスフロー
制御からなる制御装置 300: 潤滑用流体の供給装置 400: 圧延荷重、圧下位置、ロール速度などの基準
値設定装置 500: 圧延機のセットアップのための設定計算装置
延ワークロール 103: バックアップロール 104: ロ
ール速度制御系 105: ロードセル 106: セ
ルシン装置 107: 張力計をとりつけたルーパー 108: 潤
滑用流体塗布ノズル 200: 板厚制御、非干渉ルーパー制御、マスフロー
制御からなる制御装置 300: 潤滑用流体の供給装置 400: 圧延荷重、圧下位置、ロール速度などの基準
値設定装置 500: 圧延機のセットアップのための設定計算装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅村 純 神奈川県相模原市淵野辺5−10−1 新日 本製鐵株式会社技術開発本部内
Claims (1)
- 【請求項1】 圧延ロールに潤滑用流体を塗布する潤滑
用流体供給装置を備えたタンデム式圧延機を用いた熱間
潤滑圧延において、 各スタンド毎に、潤滑用流体塗布弁の流量特性より潤滑
用流体塗布量が所期値に達するまでの所要時間(潤滑移
行時間)、潤滑用流体の塗布量に応じた圧延荷重基準
値、圧延荷重の減少を補正して板厚を一定にする圧下位
置基準値、および先進率の減少を補正してスタンド出側
材料速度を一定にするロール速度基準値を予め求めてお
き、 潤滑用流体の塗布開始時点または、塗布停止時点にて該
当スタンドの圧延荷重基準値、圧下位置基準値およびロ
ール速度基準値を潤滑移行時間に応じて所期の値にラン
プ状に変更し、潤滑用流体塗布量の変化に適応したこれ
らの時間的に変化する基準値を動作点として板厚制御、
非干渉ルーパー制御およびマスフロー補償を実行するこ
とを特徴とする熱間潤滑圧延における潤滑用流体塗布開
始時および塗布終了時の板厚と張力の変動抑制制御方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7272420A JPH09108720A (ja) | 1995-10-20 | 1995-10-20 | 熱間潤滑圧延における潤滑用流体塗布開始時および塗布終了時の板厚と張力の変動抑制制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7272420A JPH09108720A (ja) | 1995-10-20 | 1995-10-20 | 熱間潤滑圧延における潤滑用流体塗布開始時および塗布終了時の板厚と張力の変動抑制制御方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09108720A true JPH09108720A (ja) | 1997-04-28 |
Family
ID=17513668
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7272420A Withdrawn JPH09108720A (ja) | 1995-10-20 | 1995-10-20 | 熱間潤滑圧延における潤滑用流体塗布開始時および塗布終了時の板厚と張力の変動抑制制御方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09108720A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009506891A (ja) * | 2005-09-02 | 2009-02-19 | エス・エム・エス・デマーク・アクチエンゲゼルシャフト | 金属ストリップの圧延時、特に、冷間圧延時におけるロールと金属ストリップの潤滑及び冷却方法 |
| JP2011079038A (ja) * | 2009-10-09 | 2011-04-21 | Sumitomo Metal Ind Ltd | タンデム圧延機の動作制御方法及びこれを用いた熱延鋼板の製造方法 |
| JP2011189368A (ja) * | 2010-03-15 | 2011-09-29 | Sumitomo Metal Ind Ltd | タンデム仕上圧延機及びその動作制御方法、並びに、熱延鋼板の製造装置及び熱延鋼板の製造方法 |
| JP2011206780A (ja) * | 2010-03-29 | 2011-10-20 | Sumitomo Metal Ind Ltd | タンデム仕上圧延機及びその動作制御方法、並びに、熱延鋼板の製造装置及び熱延鋼板の製造方法 |
| JP2014046355A (ja) * | 2012-09-03 | 2014-03-17 | Nippon Steel & Sumitomo Metal | 熱間圧延方法及び熱延鋼板の製造方法、並びに、熱間仕上圧延機及び熱延鋼板の製造装置 |
-
1995
- 1995-10-20 JP JP7272420A patent/JPH09108720A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009506891A (ja) * | 2005-09-02 | 2009-02-19 | エス・エム・エス・デマーク・アクチエンゲゼルシャフト | 金属ストリップの圧延時、特に、冷間圧延時におけるロールと金属ストリップの潤滑及び冷却方法 |
| JP2011079038A (ja) * | 2009-10-09 | 2011-04-21 | Sumitomo Metal Ind Ltd | タンデム圧延機の動作制御方法及びこれを用いた熱延鋼板の製造方法 |
| JP2011189368A (ja) * | 2010-03-15 | 2011-09-29 | Sumitomo Metal Ind Ltd | タンデム仕上圧延機及びその動作制御方法、並びに、熱延鋼板の製造装置及び熱延鋼板の製造方法 |
| JP2011206780A (ja) * | 2010-03-29 | 2011-10-20 | Sumitomo Metal Ind Ltd | タンデム仕上圧延機及びその動作制御方法、並びに、熱延鋼板の製造装置及び熱延鋼板の製造方法 |
| JP2014046355A (ja) * | 2012-09-03 | 2014-03-17 | Nippon Steel & Sumitomo Metal | 熱間圧延方法及び熱延鋼板の製造方法、並びに、熱間仕上圧延機及び熱延鋼板の製造装置 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030107 |