JPH09110620A - 電気掃除機用の抗微生物剤およびその用途 - Google Patents

電気掃除機用の抗微生物剤およびその用途

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JPH09110620A
JPH09110620A JP27244595A JP27244595A JPH09110620A JP H09110620 A JPH09110620 A JP H09110620A JP 27244595 A JP27244595 A JP 27244595A JP 27244595 A JP27244595 A JP 27244595A JP H09110620 A JPH09110620 A JP H09110620A
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Japan
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ait
vacuum cleaner
antimicrobial agent
electric
allyl isothiocyanate
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JP27244595A
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English (en)
Inventor
Masao Fujita
真夫 藤田
Kiyoshi Kamei
清 亀井
Hideji Hirohama
秀次 広濱
Yuichi Mizukami
勇一 水上
Asami Takada
麻美 高田
Taiji Sekiyama
泰司 関山
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Rengo Co Ltd
Tanabe Pharma Corp
GC Biopharma Corp
Original Assignee
Green Cross Corp Japan
Rengo Co Ltd
Green Cross Corp Korea
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気掃除機内における微生物の繁殖を効果的
に抑制でき、人体に悪影響を及ぼすことなく、電気掃除
機の使用者や周囲の人間に不快感を与えることなく使用
出来る抗微生物剤を提供し、また、この抗微生物剤を用
いて、電気掃除機内の微生物の繁殖に対する有効な抑制
方法を提供すること。 【解決手段】 イソチオシアン酸アリル(AIT)を含
有し、20℃〜40℃における当該製剤からのAITの
放出量が1mg/day〜200mg/dayである製
剤。製剤の態様は、AITを取り込んだシェラックを含
む製剤、AITをAIT蒸気透過性の包装材で包装して
なる製剤が挙げられる。当該製剤は、電気掃除機の電掃
袋に入れて用いることが効果的である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気掃除機内に適
用される抗微生物剤、およびそれを用いた電気掃除機内
の微生物の繁殖の抑制方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電掃袋と呼ばれる電気掃除機の集塵袋
は、通常は紙や不織布などから作られており、1カ月に
一度程度の割合で取り替えられるまでは電気掃除機の中
に装着された状態で使用される。電気掃除機に装着され
た電掃袋は埃やゴミなどが詰まった状態で放置されるの
で、特に高温多湿の梅雨時期から真夏にかけて、その内
部はバクテリアなどが極めて繁殖しやすい状況となる。
【0003】また、電気掃除機を使用するとモータが発
熱し、運転後の電掃袋内の温度を上昇させることにな
り、これもバクテリアなどの繁殖に好条件をあたえてい
ると考えられる。そしてバクテリアなどが電掃袋内に繁
殖すると異臭を発生するようになり、特に電気掃除機の
使用の際に排出される異臭を含んだ空気は非常に不快感
を与えると共に大量のカビやバクテリアを部屋中にまき
散らすので衛生上も好ましくない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、上記のような問
題を解決するために、電掃袋内面に抗菌剤を途布した
り、芳香剤や消臭剤を配置したものがあった。ところ
が、抗菌剤を塗布したものにおいては電掃袋内面に接触
するゴミに対しては抗菌性が発揮されるものの、電掃袋
内においてその内面に接触しないゴミに対しては充分な
菌の繁殖抑制効果がなかった。また、芳香剤や消臭剤を
配置したものにおいては異臭をやわらげる効果はあるも
のの菌自体の繁殖を防止する事はできなかった。
【0005】また特開昭63一222719号公報に
は、電掃袋内に揮散性の抗菌性を有する芳香剤、例えば
シナモンリーフやクローブなどを配する態様が示されて
いる。この発明は、電掃袋内の全体に抗菌性を付与する
ことが期待できるものであるが、通常は芳香剤として使
用される物質を用いており、充分な抗菌性が得られない
という問題があった。
【0006】またこのような芳香剤や消臭剤に代えて、
揮散性を有し抗菌性の高い抗菌剤を選択することが考え
られるが、そのような抗菌剤は人体に悪影響を及ぼした
り刺激臭が強く不快感を与えたりするため電掃袋の抗菌
剤としては不向きなものであった。
【0007】本発明の目的は、上記問題を解決し、電気
掃除機内における微生物の繁殖を効果的に抑制し得るも
のでありながら、人体に悪影響を及ぼすことなく、電気
掃除機の使用者や周囲の人間に不快感を与えることなく
使用出来る抗微生物剤を提供することである。また本発
明の他の目的は、本発明による抗微生物剤を用いて、電
気掃除機内の微生物の繁殖に対する有効な抑制方法を提
供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による電気掃除機
用の抗微生物剤は、次の特徴を有するものである。 (1)イソチオシアン酸アリル(以下、「AIT」とい
う)を含有する抗微生物剤であって、20℃〜40℃に
おける該抗微生物剤からのAITの放出量が1mg/d
ay〜200mg/dayであることを特徴とする電気
掃除機用の抗微生物剤。
【0009】(2)AITを含有する抗微生物剤が、A
ITを取り込んだシェラックを含む製剤である上記
(1)記載の電気掃除機用の抗微生物剤。
【0010】(3)イソチオシアン酸アリルを含有する
抗微生物剤が、イソチオシアン酸アリルをイソチオシア
ン酸アリル蒸気透過性の包装材で包装してなる抗微生物
剤であって、その包装材が、多数の孔を有する包装基材
の当該孔の一部をイソチオシアン酸アリル蒸気非透過性
の樹脂によって充填または狭窄化してなる構造を有する
ものである上記(1)記載の電気掃除機用の抗微生物
剤。
【0011】(4)樹脂が再生セルロースである上記
(3)記載の電気掃除機用の抗微生物剤。
【0012】また、本発明による電気掃除機用の抗微生
物剤を用いた、電気掃除機内の微生物繁殖の抑制方法
は、次の特徴を有するものである。 (5)電掃袋内に配置することによって、電掃袋内のA
ITの濃度を1ppm〜100ppmに維持することを
特徴とする電気掃除機内の微生物繁殖の抑制方法。
【0013】
【作用】本明細書でいう電気掃除機用とは、電気掃除機
内の流路全体に適用されることを意味する。特に、当該
抗微生物剤を電掃袋内に配置することによって、該電掃
袋以降、排出口に至るまでの流路内に強い抗微生物作用
が示される。
【0014】電掃袋は、電気掃除機内において、高温に
発熱するモーターや回転羽などの構成部品に隣接して配
置され加熱されるが、一方では、吸引された空気の通過
によって冷却されるという複雑な温度条件の下で用いら
れる。一般に電掃袋内の温度は電気掃除機使用後の数十
分間が最も高くなるが、室温30℃の状況下であれば、
せいぜい34℃前後になる程度である。一方、悪臭の原
因となる菌が繁殖し易いのは20℃以上の温度域であ
り、電掃袋内での微生物の繁殖を抑制するには、20℃
〜40℃の温度域において抗菌性が発揮されることが必
要であると言える。また、電気掃除機(電掃袋)の容量
は、4リットル〜5リットル程度が一般的である。
【0015】本発明は、電気掃除機内、特に電掃袋内に
おける菌などの微生物の繁殖の抑制にAITを適用する
ものである。AITは、非常に揮発性が高い物質であ
り、AITを含有する抗菌剤は一般に温度上昇に伴い揮
発性が高くなる性質がある。電掃袋内のAIT濃度を1
ppm〜100ppm、特に5ppm〜50ppmに維
持することを微生物繁殖の抑制条件とするものである。
電掃袋内のAIT濃度をこの範囲内に維持することによ
って、電掃袋内の微生物の繁殖を効果的に抑制でき、し
かも、電気掃除機の使用者および周囲の人間がAITの
強い刺激臭を感じることがない。
【0016】電掃袋内の好ましいAIT濃度1ppm〜
100ppmは、上記電掃袋内の温度範囲20℃〜40
℃において、1日当たりのAIT放出量を1mg/da
y〜200mg/dayとなるようにAIT含有の抗微
生物剤を形成することによって達成される。これによっ
て、AITの問題点であるところの、高い揮発性のため
に効果の持続性に欠けるという点や、揮発したAIT蒸
気の強い刺激臭が周囲の人間に不快感を与えるといった
点が解消され、電掃袋用として好ましい抗微生物剤とな
る。
【0017】本発明による抗微生物剤は、電気掃除機内
のなかでも、特に電掃袋内に配置されることによって、
最も効果的なAITの放出を示し有用となるものである
が、放出されるAITによって、電掃袋内だけでなく、
電掃袋前後の流路、即ち、吸引口から電掃袋を経て排出
口に至るまでの流路全体に対しても効果的な抗微生物作
用が示される。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の抗微生物剤が対象とする
微生物は、電気掃除機内の流路に繁殖するような微小な
生物であって、例えば、カビ、酵母などの真菌、ブドウ
球菌、大腸菌、サルモネラ菌およびビブリオなどの細
菌、胞子、藻およびその他の有害な微生物である。本発
明において抗微生物作用とは、たとえば好気性菌や嫌気
性菌などに対する殺菌、静菌、防菌作用など、黴に対す
る殺黴、静黴、防黴作用などの抗微生物作用を包含する
概念である。
【0019】本発明に用いられるAITは、ワサビなど
の成分であって、優れた殺菌・防菌・防黴作用などの抗
微生物作用を有する。また、AIT蒸気にも高い抗微生
物効果が認められている。本発明に用いられるAIT
は、天然由来のもの、合成によるものなどいずれでもよ
い。またその合成法などの製造方法についても特に限定
されないが、ヨウ化アリル又は臭化アリルとチオシアン
酸ナトリウムとをエタノール中で加熱反応して得る方法
が一般的である。本発明に用いられるAITは、100
%からなる単剤に限らず、AIT含有組成物でもよい。
AIT含有組成物としては、AITを担体に担持させた
粉末状または粒体状物などが挙げられる。その担体とし
てはAITを担持できるものであり、かつAITに対し
て反応性などの影響がないものであればよい。例えば、
パルプ、紙、セルロース粒子、ゼオライト、アルミナ、
シリカゲル、ケイ酸カルシウムなど、通常使用される不
活性担体が挙げられる。
【0020】AIT含有の抗微生物剤の態様としては限
定されず、使用する系に応じて使いやすく、加工が容易
なものであればよい。例えば、AITを基材に取り込
ませてAIT蒸気の放出量を調節する態様のもの、A
ITを適当なAIT蒸気透過性のあるフィルムで包装し
てAIT蒸気の放出量を調節する態様のもの、などが挙
げられる。このような態様によって、安価で加工が容易
でありながら、AITの強い揮発性を十分に抑制できる
こと、AIT蒸気の放出量を自由に制御できること、こ
れらの作用を長期間にわたり維持できること、などの効
果を付与することができる。
【0021】先ず、AITを基材に取り込ませる態様に
ついて説明する。この場合の基材は、シェラック単独、
または、シェラックを含有する物質が好ましいものとし
て挙げられ、これらを形状加工して用いるか、さらに他
の基材に塗布、含有させて用いることが好ましい。
【0022】シェラックとは、ビルマネム、カッチなど
の豆科植物やアコウ、インドボダイジュなどの桑科植物
などに寄生するラックカイガラ虫が分泌する樹脂状物質
であり、通常はこれを漂白、精製して使用される。その
化学組成は未解明であるが、主成分はオキシカルボン酸
がラクトンとして互いに結合した天然縮合生成物である
と考えられている。
【0023】AITがシェラックに取り込まれた状態と
は、AITの全面またはその一部がシェラックに覆われ
ている状態であって、好適にはその全面がシェラックで
覆われた状態である。AITはシェラック中に本来の揮
発性が抑制された状態で存在しており、取り込まれたA
ITがシェラックを透過して放出されることにより、ま
たAIT蒸気が固形のシェラックに形成された微細孔を
通過することによりAIT蒸気の放出量が制御される。
【0024】20℃〜40℃におけるシェラックからの
AITの放出量を1mg/day〜200mg/day
とするためには、例えば、1重量部のAITに対し、シ
ェラックが4〜8重量部程度の比率で混練された態様が
挙げられる。このような混合物は放出量が安定しており
好適に用いることができるが、添加剤等の配合によって
はこの比率の範囲外でも作製可能である。要は単位時間
当たりの放出量が安定しており、温度変化に対して放出
量が大きく変化しないことが重要である。このような態
様によって、後述する各種試験で明らかにされたよう
に、AITの放出量を20℃〜40℃において1mg/
day〜200mg/dayに制御でき、かつ電掃袋内
のAIT濃度を1ppm〜100ppmに少なくとも3
0日間維持することが可能となる。一般的に電掃袋は1
ヵ月に一度程度の割合で交換されるものであるから、そ
の内部に配置される抗微生物剤としては極めて好ましい
ものとなる。
【0025】次に、AITを適当なAIT蒸気透過性の
ある包装材で包装することによって、AITの上記放出
量を達成する態様を説明する。20℃〜40℃における
AITの放出量を、1mg/day〜200mg/da
yに制御し得る包装材としては、多数の微細な孔を有す
る包装基材の当該孔の一部がAIT蒸気非透過性の樹脂
によって充填または狭窄化されてなる構造を有するもの
が挙げられる。包装基材の多数の微細な孔は、包装基材
の材料自体の構造に基づく孔および包装基材の作成方法
に基づいて構成される孔の両者からなるものである。包
装基材の多数の孔にAIT蒸気非透過性の樹脂が入り込
むことによって、包装基材の空隙が埋められて複雑に変
形され小さくなる結果、AITの放出量を好ましく制御
できるようになる。
【0026】包装基材としては、通常、繊維状の材料よ
りなる薄状物、例えば紙、不織布などが挙げられる。そ
の材料としては、親水性材料または疎水性材料からなる
もの、あるいはそれらが混合されたものでもよく、AI
T蒸気の透過性が比較的低い素材が好ましい。
【0027】包装基材の材料のうち親水性材料として
は、特に限定されないが、例えば広葉樹パルプ、針葉樹
パルプなどの天然パルプ、マニラ麻、コウゾ、ミツマタ
などの靱皮繊維、コットンリンター、レーヨン、キュプ
ラ、ポリビニルアルコール、ビニロンなどの天然、半合
成または合成繊維などの1種または2種以上が挙げられ
る。また、包装基材の材料のうち疎水性材料としては、
ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレンなどが挙
げられる。
【0028】AIT蒸気非透過性の樹脂として加工に適
するものは、例えば、ビスコースからの再生セルロー
ス、セルロース酸化銅アンモニウム液からの再生セルロ
ース、酢酸セルロース、カルボキシメチルセルロース、
デンプン、ポリビニルアルコール、塩化ビニリデン、ア
クリル系樹脂などが挙げられる。かかる樹脂は、使用さ
れる包装基材との親和性、塗布適性、塗布した包装基材
のAIT蒸気透過性、包装時や使用時に必要とされるス
リップ性やヒートシールの際の作業性などの観点から選
択される。これらの観点から、上記樹脂の中でもビスコ
ースからの再生セルロースが特に好ましいものである。
【0029】上記樹脂を包装基材の多数の微細な孔に充
填する方法または当該孔を狭窄化する方法としては特に
限定されないが、通常、包装基材に上記樹脂の溶液を塗
布する方法が挙げられる。塗布方法としては、使用する
樹脂液の粘度や所望する樹脂付着量などに応じて適宜選
択することができる。具体的には、リバースロールやグ
ラビアロールなどによるロールコーティングまたはバー
コーティング、ロッドコーティング、含浸コーティング
などが例示される。
【0030】樹脂が塗布された包装基材を乾燥処理する
ことによって包装材が得られる。中でも樹脂として、ビ
スコースからの再生セルロースまたはセルロース酸化銅
アンモニウム液からの再生セルロースを使用する場合
は、まずビスコースまたは酸化銅アンモニウム液を包装
基材に塗布したのち、酸などで再生処理を行うことによ
って再生セルロースとする。その後、必要に応じて、脱
硫、漂白処理した後、水洗し、トリエチレングリコール
などの柔軟剤による柔軟処理の後、乾燥処理する。酸に
よる再生処理としては、再生セルロース調製法などの慣
用方法が使用できる。
【0031】包装材のAIT蒸気の透過性は、包装材に
形成された微細孔の孔径、孔密度および孔の総面積に応
じて変化するため、かかる諸条件を調整することによっ
て適宜調節することが可能である。包装材に形成された
微細孔の孔径、孔密度および孔の総面積は、たとえば包
装基材の種類、樹脂の種類、塗布に使用する際の樹脂液
の濃度、粘度、含浸量および塗布方法などを適宜選定、
組み合わせることにより自由に調節することができる。
例えば、AIT蒸気の透過性を小さくするためには、繊
維間空隙の小さい包装基材を選択する、樹脂の含浸量を
多くするなどの方法が採用できる。20℃〜40℃にお
ける包装材からのAITの放出量を1mg/day〜2
00mg/dayとするには、例えば、レーヨン不織布
の表面にビスコースをコーティングすることなどが好適
な例として挙げられるが、ヒートシール性などの取扱い
上の問題から他のフィルムと複合させて用いることが好
ましい。この際、放出量を安定させるにはレーヨン不織
布として0.5〜1デニールのものを使用し、ビスコー
スをコーティングして再生させられるセルロースの量を
2g/m2 〜3g/m2 とすることが好適である。この
ような態様によって、後述する各種試験で明らかにされ
たように、AITの放出量を20℃〜40℃において1
mg/day〜200mg/dayに制御でき、かつ電
掃袋内のAIT濃度を1ppm〜100ppmに少なく
とも30日間維持することが可能となり、1ヵ月に一度
程度の割合で交換される電掃袋内に配置される抗微生物
剤として極めて好ましいものとなる。
【0032】本発明で使用される包装材は、微細孔によ
りAIT蒸気の透過性を持たせた有孔フィルムまたはA
IT透過性を有するヒートシール性フィルムでラミネー
トされていてもよい。有孔フィルムでのラミネートは、
密度が低くAIT蒸気透過性が大きい包装基材を、AI
T透過性のない樹脂の塗布によって目標のAIT蒸気透
過性にまで絞り込めない場合に有益である。またこれに
よるとAIT蒸気の透過性の調節がより容易に、細かい
調節まで行うことができる。
【0033】有孔フィルムの好ましい態様としては、フ
ィルムを機械的又は熱的に処理して規則正しく孔をあけ
たフィルムが挙げられる。また、AIT透過性を有する
ヒートシール性フィルムでラミネートすることにより、
ヒートシール強度を得ることができる。ラミネート処理
は通常の方法を用いることができ、包装基材の樹脂処理
の前後を問わない。
【0034】本発明で使用される包装材は、撥水加工ま
たは耐水加工されていてもよい。かかる加工は、包装基
材の樹脂処理の前後を問わず、通常の方法により行うこ
とができる。具体的には、包装材を所定濃度の撥水剤ま
たは耐水化剤の溶液中に浸漬したのち、余剰液を絞り、
乾燥する方法が例示される。
【0035】包装材で包装される場合のAITの形態と
しては、液状(油、水溶液)、もしくは、他の担体に担
持させて粉体状、顆粒状、固形状としたものなど、任意
のものが例示される。その担体としては、上記したよう
に、パルプ、紙、セルロース粒子、ゼオライト、アルミ
ナ、シリカゲル、ケイ酸カルシウムなどが例示される。
【0036】上記包装材にAITを包装するための包装
形態は、製袋してその中にAITを封入する態様のもの
であれば特に限定されない。袋の形態としては、三方シ
ール、四方シール、またはピロータイプなどが例示され
る。製袋手段についても接着剤を使用する方法やヒート
シール法など、特に限定されないが、生産性や安定性の
面からヒートシール法が好ましい。
【0037】上記説明による本発明の抗微生物剤を、電
気掃除機内、特に電掃袋内に配置することによって、屋
内などにおける一般的な使用状況においては、電掃袋内
のイソチオシアン酸アリルの濃度は1ppm〜100p
pmに維持され、最も効果的な抗微生物作用が示され
る。
【0038】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明する。以下の実施例では、先ず、20℃〜40℃に
おけるAITの放出量が1mg/day〜200mg/
dayである製剤とその比較例を作製した。次に、これ
らを実際に市販の電気掃除機内に配置し、該電気掃除機
内部のAIT濃度、および抗微生物性を調べた。
【0039】実施例1 本実施例は、AITをAIT蒸気透過性のあるフィルム
で包装してAIT蒸気の放出量を調節する態様の具体例
である。 (1)AIT含浸ビーズの作製 平均粒径2mmの多孔質セルロースビーズ(レンゴー
(株)社製:ビスコパール);180gと、AIT;2
00gとを、含浸機で1時間かけて混合し、AITを多
孔質セルロースビーズに吸着させ、AIT含浸ビーズを
作製した。 (2)包装材の作製 包装材として、レーヨン不織布(0.5デニール、14
g/m2 )に、低密度ポリエチレンフィルム(厚さ15
μm)、未延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ20μ
m)を順に積層したものを作成し、これのレーヨン不織
布側の面に、4.6%セルロース濃度のビスコース溶液
をロールコーティングし、ビスコースを2N硫酸中で再
生させてセルロース(2g/m2 )とし、水洗、脱硫、
水洗、乾燥の順に作成したものを分包として用いた。 (3)本発明の抗微生物剤の作製 上記(1)のAIT含浸ビーズ;1720mg(AIT
含浸量800mg)を、上記包装材の未延伸ポリプロピ
レンフィルムを内側として挟み込み、三方で同ポリプロ
ピレンフィルムをヒートシールして、AIT含浸ビーズ
入り分包(40mm×40mm)を作成した。この抗微
生物剤の30℃における1日あたりのAIT放出量は、
13mg/dayであった。
【0040】実施例2 AIT含浸ビーズの重量を430mg、ビスコース溶液
を5.2%セルロース濃度のビスコース溶液とした(再
生したセルロースは2.3g/m2 )以外は、実施例1
と同様に、AIT含浸ビーズ入り分包を作成した。この
抗微生物剤の30℃における1日あたりのAIT放出量
は、8mg/dayであった。
【0041】実施例3 本実施例は、AITをシェラックに取り込ませてAIT
蒸気の放出量を調節する態様の具体例である。シェラッ
ク;300gをニーダーにて80℃に加温しながら軟化
溶融し、これにAITを75g投入し混合した。その後
加温を停止し、室温で一昼夜放冷してブロック状のAI
T取込シェラックを得た。このもののAITとシェラッ
クの重量比はAIT:シェラック≒1:6となった。こ
れを粉砕機にて粉砕し、平均粒径500μmの粒体状の
AIT製剤を得た。この抗微生物剤1.5g(AIT量
220mg)の30℃における1日あたりのAIT放出
量は、5mg/dayであった。
【0042】比較例1 ビスコース溶液を塗布しないこと以外は、実施例1と同
様にAIT含浸ビーズ入り分包を作成した。この抗微生
物剤の30℃における1日当たりのAIT放出量は23
3mgであった。
【0043】比較例2 未延伸ポリプロピレンフィルム20μmの代わりにポリ
エチレンテレフタレートフィルム15μm、最内層のヒ
ートシール層として低密度ポリエチレンフィルム15μ
mを使用する以外は、実施例1と同様にAIT含浸ビー
ズ入り分包を作成した。この抗微生物剤の30℃におけ
る1日当たりのAIT放出量は0.5mgであった。
【0044】〔抗微生物剤の電気掃除機内への配置〕上
記実施例1〜3によって得られた本発明の抗微生物剤、
および比較例1、2の抗微生物剤をそれぞれ、電気掃除
機の電掃袋内に1ヶずつ配置し、室温30℃、相対湿度
80%の環境下で、1日につき30分間ずつ電気掃除機
を運転し、電掃袋内のAIT濃度をガス検知管により測
定し、その経時変化を調べた。実験に使用した電気掃除
機(電掃袋)の容量は、4.5リットルであった。AI
T濃度測定は、運転直前に行なうものとした。また、電
気掃除機の運転時における、部屋の臭気を調べた。
【0045】図1は、その測定結果を示すグラフであ
る。同図に示すように、上記実施例1〜3によって得ら
れた本発明の抗微生物剤は、30日間を通じて僅かな濃
度の降下を伴いながらも、電掃袋内のAIT濃度を1p
pm〜100ppmに維持するものであった。また、部
屋の臭気は、ほとんどAIT特有の刺激臭を感じること
もなく、生活などの実使用上に全く問題の無いものであ
った。これに対して比較例1の製剤は、AITの放出量
が大き過ぎたことにより、最初の4日間で含有されたA
ITが全て放出され、電掃袋内のAIT濃度はその4日
間では100ppmを大きく上回ったが、5日目の電掃
袋内のAIT濃度は0ppmとなった。また、部屋の臭
気は、極めて強いAITの刺激臭によって、生活などの
実使用上に支障をきたすレベルのものであった。比較例
2の製剤は、AITの放出量が小さすぎたことにより、
30日間を通して電掃袋内のAIT濃度は1ppm未満
であった。
【0046】また、上記実施例1〜3および比較例1、
2で得られた計5種類の抗微生物剤の1日当たりのAI
Tの放出量が、異なる温度条件(室温)においてどのよ
うな値を示すかについて調べた。室温は、20℃、30
℃、40℃(相対湿度80%)の3種類とした。各抗微
生物剤のサンプルは、3種類の温度条件について各々5
個とした。試料の1日当たりのAITの放出量の測定
は、各サンプルの重量を毎日測定することで重量の減少
分を得、これを1日の放出量とした。各サンプルのAI
Tの放出量は、全て実験初日から3日間の平均値であ
る。各サンプルは、毎日ほぼ定量のAIT蒸気を放出し
たが、比較例1は4日間でAIT蒸気を放出し終わっ
た。図2はその測定結果を示すグラフである。同図のグ
ラフに示すように、実施例1〜3の抗微生物剤は、20
℃〜40℃の温度域において、温度の上昇に伴い緩やか
にAIT放出量を増加するが、1mg/day〜200
mg/dayの範囲内に制御されていることが分かっ
た。これに対して、比較例1で得られた抗微生物剤は温
度の上昇に伴い、激しいAIT放出量の増加を示し、2
00mg/dayを上回るものであった。また、比較例
2で得られた抗微生物剤は温度が上昇してもAIT放出
量は抑制されたままであり、1mg/dayを下回った
ままであった。
【0047】〔抗微生物性の確認試験〕上記実施例1〜
3によって得られた本発明の抗微生物剤およびその他の
抗微生物剤の抗微生物性を確認した。抑制対象の微生物
であるアスペルギルス・ニガーをシャーレ内のポテト寒
天培地に接種し、これを電掃袋内に配置した。室内の温
度を30℃、相対湿度を80%とした。実施例1〜3、
比較例2の製剤、および比較例3として1gのシナモン
を、各々電掃袋内に配置し、毎日30分間、電気掃除機
を運転し、これを5日間継続した。シャーレ内のアスペ
ルギルス・ニガーの繁殖状態を観察した結果、実施例1
〜3のものはアスペルギルス・ニガーの繁殖が抑制され
ていたが、比較例2、3のものはよく繁殖していたこと
から、本発明による抗微生物剤が電気掃除機内の微生物
の繁殖を効果的に抑制することが分かった。
【0048】
【発明の効果】本発明は、電気掃除機内、特に電掃袋内
とその前後の吸塵流路に繁殖する微生物に対して、AI
Tを最も効果的に、かつ、人体に悪影響を及ぼすことが
なく、また使用者や周囲の人間に不快感を与えることな
く使用出来るものである。そして、電掃袋自体に抗菌剤
をコーティングした従来のもののように、抗菌剤の塗布
面でのみ抗菌性が発揮されるのではなく、電掃袋内全体
においてもまた電気掃除機内の流路全体に高い抗微生物
性を付与することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例および比較例で得られた製剤の、AIT
放出量の経時変化を示すグラフである。
【図2】実施例および比較例で得られた製剤の、温度変
化に伴うAIT放出量の変化を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A47L 9/14 A47L 9/14 Z (72)発明者 広濱 秀次 福井県坂井郡金津町自由ヶ丘1−8−10 レンゴー株式会社福井研究所内 (72)発明者 水上 勇一 大阪府大阪市城東区中央1丁目1番47号 株式会社ミドリ十字城東分室内 (72)発明者 高田 麻美 大阪府大阪市城東区中央1丁目1番47号 株式会社ミドリ十字城東分室内 (72)発明者 関山 泰司 大阪府大阪市城東区中央1丁目1番47号 株式会社ミドリ十字城東分室内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イソチオシアン酸アリルを含有する抗微
    生物剤であって、20℃〜40℃における該抗微生物剤
    からのイソチオシアン酸アリルの放出量が1mg/da
    y〜200mg/dayであることを特徴とする電気掃
    除機用の抗微生物剤。
  2. 【請求項2】 イソチオシアン酸アリルを含有する抗微
    生物剤が、イソチオシアン酸アリルを取り込んだシェラ
    ックを含む製剤である請求項1記載の電気掃除機用の抗
    微生物剤。
  3. 【請求項3】 イソチオシアン酸アリルを含有する抗微
    生物剤が、イソチオシアン酸アリルをイソチオシアン酸
    アリル蒸気透過性の包装材で包装してなる抗微生物剤で
    あって、その包装材が、多数の孔を有する包装基材の当
    該孔の一部をイソチオシアン酸アリル蒸気非透過性の樹
    脂によって充填または狭窄化してなる構造を有するもの
    である請求項1記載の電気掃除機用の抗微生物剤。
  4. 【請求項4】 樹脂が再生セルロースである請求項3記
    載の電気掃除機用の抗微生物剤。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の電気掃除機用の抗微生物
    剤を、電気掃除機内の電掃袋内に配置することによっ
    て、電掃袋内のイソチオシアン酸アリルの濃度を1pp
    m〜100ppmに維持することを特徴とする電気掃除
    機内の微生物繁殖の抑制方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002060302A (ja) * 2000-08-21 2002-02-26 Rengo Co Ltd 揮散性薬剤製剤、及びこれを用いたエアコン用防カビ材
US7497623B2 (en) 2002-02-27 2009-03-03 Pactiv Corporation Packages with active agents
KR20220163045A (ko) 2021-06-02 2022-12-09 홍성완 섬유상 담체를 포함하는 미세먼지 제거용 유동형 필터 및 그의 제조방법
KR20240159364A (ko) 2023-04-28 2024-11-05 홍성완 폴리프로필렌 섬유 담체를 포함하는 미세먼지 제거용 유동형 고효율 필터 및 그의 제조방법

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