JPH09111428A - 超塑性を有するアルミニウム合金の製造方法 - Google Patents

超塑性を有するアルミニウム合金の製造方法

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JPH09111428A
JPH09111428A JP8230903A JP23090396A JPH09111428A JP H09111428 A JPH09111428 A JP H09111428A JP 8230903 A JP8230903 A JP 8230903A JP 23090396 A JP23090396 A JP 23090396A JP H09111428 A JPH09111428 A JP H09111428A
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アール.ブラウン ケビン
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超塑性を有するアルミニウム合金の製造 【解決手段】 アルミニウム合金を加熱し、約650〜
70°F(約343〜21°C)の出口温度範囲に熱間
圧延し、熱間出口温度の温度範囲と冷間加工率との間の
関係を示す、図2に示されるA(475°F(246°
C),10%)とB(650°F(343°C),99
%)とC(70°F(21°C),99%)とD(70
°F(21°C),10%)とにより規定される範囲か
ら選択される冷間加工の割合に相当するゲージ厚に冷間
圧延する工程を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超塑性アルミニウ
ム合金に係り、特に、超塑性を有する熱処理可能なアル
ミニウム合金および非熱処理アルミニウム合金を製造す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】大半の金属シート成形プロセスにおい
て、金属の可塑性は、一般的に50%よりもかなり小さ
い。この可塑性の不足は、金属シートから形成可能な対
象物を制約し、複雑な形状を製造するために必要な成形
工程の数を増す。「超塑性」とは、特別な成形条件の下
で、材料が、破断またはくびれることなく、その当初の
大きさの50〜1000%またはこれ以上の範囲まで伸
延される非常に優れた特性を有する現象である。一般
に、特別な成形条件は高温と低成形速度とを必要とす
る。しかし、改善された超塑性を有する金属シートは、
より低い温度と、より速い成形速度とを許容する。
【0003】超塑性を達成するために、たとえば、0.
1またはそれ以下から約15ミクロンまでの極微細粒サ
イズを有することが必要であるが、必ずしも十分ではな
い。一般に、粒サイズが微細になればなるほど超塑性は
良くなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】当業者は、チタン合金
およびアルミニウム合金に対して極めて普通に超塑性成
形を数十年にわたって用いている。当業者は、商用アル
ミニウム合金シートを微細粒としかつ超塑性とする多数
のプロセスを開発したが、これらのプロセスは一般的
に、たとえば、クロス・ローリング(cross rolling) 、
独立した溶体化熱処理と焼入れ、および(または)実施
することが困難な極めて高度の冷間圧延のような特殊か
つ経費高の処理工程を必要とする。これらのプロセスの
多くはシートおよび板を個々に取扱うことを必要とし、
商用の大量生産には適していない。
【0005】たとえば、全てWard他の米国特許第448
6242号、第4486244号および第452804
2号明細書は、シートにある種の熱機械的処理プロセス
を施し、その後、再結晶化される、超塑性アルミニウム
シートを使用する方法を記載している。特に、Ward他に
よれば、溶体化熱処理によって普通に固溶可能な相を溶
解する工程からプロセスを開始し、その後、温度600
〜700°F(316〜371°C)で熱間圧延して、
冷間圧延を行なっている。これらの参考例は、700°
F(371°C)を超える温度での熱間圧延によって2
0μmを超える粒サイズを有するシート成品が製造さ
れ、不所望な超塑性を生じる場合があると注意を喚起し
ている。また、Ward他の方法は、概ね熱処理可能な合金
に限定される。
【0006】同様に、熱処理可能な合金だけに関連する
Miyagi他の米国特許第4618382号明細書は、合金
を熱処理温度を超える温度に加熱する中間加熱工程を必
要とする。
【0007】Komatsubara 他の米国特許第518196
9号明細書は、Mg:2.0〜8.0重量%と、Mn:
0.3〜1.5重量%と、Be:0.0001〜0.0
1重量%と、Fe:0.2重量%未満と、不純物として
のSi:0.1重量%未満と、残部としてのAlとから
実質的に成る熱処理可能な合金に超塑性を得るプロセス
を記載している。この特許は、加熱し、熱間圧延し、そ
の後、少なくとも30%の圧下量で冷間圧延することに
より、この非熱処理合金に超塑性を得ることに関する権
利である。
【0008】したがって、特定の合金の特定の組成に関
係なく、経費高の熱処理または機械的処理段階を使用せ
ずに、超塑性を有する熱処理可能な合金および非熱処理
合金の双方を製造するプロセスが必要とされている。し
たがって、本発明の目的はこのプロセスを提供すること
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、超塑性を有す
るアルミニウム合金を製造する方法を提供する。この方
法は、アルミニウム合金を加熱し、約650〜70°F
(343〜21°C)の出口温度範囲に熱間圧延し、熱
間圧延出口温度と冷間加工率との間の関係を示す図2に
示されるA(475°F(246°C),10%)、B
(650°F(343°C),99%)、C(70°F
(21°C),99%)およびD(70°F(21°
C),10%)の各点を結ぶ線で規定される範囲内のも
のから選択された冷間加工率に対応するゲージ厚に冷間
圧延し、これにより、超塑性を有することができる非熱
処理アルミニウム合金を製造する、図1に模式的に示さ
れている工程を包含する。
【0010】本発明の好ましい実施例において、熱処理
可能な合金に超塑性を付与可能であり、この方法は、熱
処理可能な合金を加熱し、初期熱間圧延を施し、約0.
5〜10ミクロンの径を有する金属間化合物の析出物を
生成する上で十分な温度および時間を維持し、約650
〜70°F(343〜21°C)の範囲の出口温度に熱
間圧延し、図2に示されている範囲内のものから選択さ
れた冷間加工率に対応するゲージ厚に冷間圧延する工程
を包含する。本明細書における粒サイズは、シート圧延
方向である最長粒方向に沿って測定したものであり、粒
は圧延方向に沿って延伸される場合が多いため、報告さ
れたサイズは平均的粒サイズより、または他の方向に沿
って測定したサイズより大きい場合がある。
【0011】本発明の上記および他の目的、特徴および
利点は図面を参照して説明されている好ましい実施例の
下記詳細な説明からより容易に明らかにされる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、従来の処理装置および
手順を用いる方法で従来のアルミニウム合金に超塑性特
性を形成する方法を開示し、したがって、非常に低いコ
ストでシートを製造する。広義の概念で言えば、本発明
の合金は、熱処理可能なまたは非熱処理アルミニウム合
金のいずれかであってよい。
【0013】[非熱処理合金の好ましい方法]本発明の
好ましい実施例を実証するために、たとえば、アルミニ
ウム協会の(“AA”)3000および5000シリー
ズアルミニウム合金のような、非熱処理合金を使用す
る。たとえば、この非熱処理合金はAA5083であ
り、実質的に、Mg:約4.0〜4.9重量%と、M
n:約0.4〜1.0重量%と、Cr:約0.25重量
%以下と、Fe:約0.4重量%以下と、Si:約0.
4重量%以下と、残部としてのAlとから成る。この合
金を加熱し、熱間圧延し、その後、冷間圧延して超塑性
を有することができる合金が得られる。熱間圧延出口温
度と冷間加工率との間に、望ましい超塑性を得るために
必要な非常に重要な関係があることを見出した。
【0014】本発明を達成するために必要な一般的な時
間−温度サイクルが図1に示されている。この処理シー
ケンスは、加熱し、選択的に冷却しおよび再加熱し、熱
間圧延し、冷間圧延することを含んでいる。必要に応じ
て、最終焼純工程によりシートを微細粒マイクロ組織に
十分に再結晶させる。これらの工程の正確な組合せ、特
に、熱間圧延出口温度の関数としての冷間圧延量は、上
昇温度で超塑性特性を呈することができる微細粒マイク
ロ組織を形成する。次に、図1に示したこれらの処理工
程をさらに詳細に説明する。
【0015】[加熱工程]最初に、DC(直接チル法)
または連続鋳造インゴットの形態の材料を用意し、これ
を約750〜1100°F(約399〜593°C)の
温度範囲で約1〜24時間加熱する。好ましくは、特定
の非熱処理合金の従来のシートの製造に通常適用される
温度範囲および時間とする。この方法は、当該技術分野
において「均質化」または「予熱」として知られてい
る。たとえば、AA5083合金の場合、鋳造されたD
Cインゴットを850〜1050°F(約454〜56
6°C)の温度で約4〜24時間均熱化する。
【0016】[選択的冷却工程]加熱後、必要に応じ
て、炉中で、または、静的空冷または強制空冷で圧延温
度範囲である約700〜950°F(約371〜510
°C)にインゴットを冷却する。代替的に、このインゴ
ットを室温に冷却し、その後、熱間圧延温度に再加熱す
る。一般的に、このインゴットを約20〜100°F/
時間で冷却する。
【0017】[熱間圧延工程]一般的に、初期温度範囲
約700〜950°F(約371〜510°C)で熱間
圧延する。これらの温度を維持する間、多量の析出物を
生成しない5083のような加工硬化可能合金の圧延
は、以下に記載のように、熱処理可能な合金に好ましい
過時効工程により阻害されない。
【0018】その後、この金属は、所望のゲージ厚に連
続熱間圧延され、特に、熱間圧延の後段階で、コイル巻
きされる前または積み重ねられる前に、迅速冷却され
る。重要部分であるこのプロセス部分は、併発する析出
および(または)熱間圧延の低下温度を利用して、でき
る限り多くの歪エネルギを該金属中に保持し、再結晶と
回復による該エネルギの損失を防ぐ。大きなコイルはコ
イル巻きされていないストリップよりもかなり緩速で冷
却されるため、このことは、金属が通常、厚さ0.5〜
0.05インチ(12.7〜1.27mm)でコイル巻
きされるときに特に重要である。500°F(260°
C)未満、好ましくは、450°F(232°C)未満
の仕上げ温度または巻取り温度が、一般に必要である。
【0019】[冷間圧延工程]次に、この熱間圧延され
たコイルを自然冷却し、その後、最終ゲージ厚に冷間圧
延する。一般的に、熱間圧延されたシートを、コイルま
たは個々のシートまたはプレートとして所望のゲージ厚
に0〜99%の範囲で冷間圧延する。
【0020】驚くことに、最終成品に超塑性特性を形成
するのに必要な冷間圧延量は熱間圧延出口または巻取り
温度の関数であるか、または少なくともこの温度に強く
依存する場合があることを見出した。図2に示されてい
るA,B,CおよびDを結ぶ線で規定される範囲内の冷
間加工率に対応するゲージ厚に冷間圧延するだけで超塑
性が得られることを定めた。さらに、冷間加工量が点A
´,B´,CおよびDを結ぶ線で限定される領域内にあ
るときに、最適な超塑性が得られることを見出した。し
かし、ほとんどの従来の熱間圧延プロセスの場合、焼鈍
後の10〜15ミクロンより小さな粒サイズを形成しか
つ良好な超塑性を進展させるために50%以上の冷間圧
延が必要である。
【0021】このプロセスの主な利点は、熱間圧延出口
温度と冷間加工量との間の関係を見出すことにより、従
来のプロセスと比べて、望ましい超塑性を得るのに必要
な冷間加工量を大幅に低減化できることである。偶然
に、必要な冷間加工量と熱間圧延出口温度との間の関係
が、熱処理可能な合金と非熱処理合金との双方に対して
類似していることを見出した。
【0022】[最終焼鈍]質別「O」または「T4」に
おいて、焼鈍されたまたは溶体化熱処理された成品を製
造しようとする場合、コイル、シートまたはプレートを
再度加熱することが必要である。最終粒サイズ、したが
って、超塑性は焼鈍温度または溶体化温度までの加熱速
度に依存するので、可及的速やかに加熱することが有利
である。上記教示を適用するとき、循環空気炉の連続焼
鈍ラインで達成される加熱速度は十分であるが、塩浴に
おけるようなより迅速な加熱は成品をさらに改善する。
【0023】微細粒サイズの必要条件は、焼鈍温度まで
の十分迅速な加熱速度が得られるように、コイルを巻取
られていないストリップとして焼鈍するということであ
る。上記従来の処理のために、シートまたは巻取られて
いないストリップの循環空気による加熱は10〜15ミ
クロン未満の粒サイズを形成するのに十分であるが、8
〜10ミクロンのより微細な粒サイズは、塩浴またはそ
の他のより迅速な加熱速度の焼鈍プロセスを一貫使用し
て達成することができる。
【0024】加熱空気の使用は、従来のアルミニウムシ
ートの加熱処理ラインを使用可能とし、連続的に焼鈍ま
たは熱処理された幅広コイルの製造を可能とする。ま
た、この焼鈍は、超塑性付与炉内で成形上昇温度に加熱
中に、偶発的に達成される場合がある。この場合に、質
別Fの非焼鈍成品は製造者から供給可能であるが、粒サ
イズおよび超塑性の程度は、超塑性付与炉での加熱速度
に依存するが、同程度の冷間圧延を行う先行技術プロセ
スで製造される材料よりも概ね優れている。
【0025】[熱処理可能な合金の好ましいプロセス]
本発明の他の実施例において、たとえば、AA2000
および7000シリーズ合金のような熱処理形合金に超
塑性を付与することができる。実質的に、Zn:約5.
2〜6.4重量%と、Mg:約1.9〜2.6重量%
と、Cu:約1.2〜1.9重量%と、Cr:0.18
〜0.28重量%とから成るAA7475合金を使用し
て本発明のこの実施例について説明する。
【0026】熱処理可能な合金の好ましいこの処理シー
ケンスは、加熱と、初期(1次)熱間圧延と、過時効
と、2次熱間圧延と、冷間圧延と、必要に応じて焼鈍と
を含む。非熱処理合金の場合と同様に、まず加熱し、そ
の後、熱処理可能な合金を熱間圧延する。しかし、その
後、維持時間を導入し、冷間圧延前の2次熱間圧延工程
が続く。次に、図3に示されているこれらのプロセス工
程についてより詳細に説明する。
【0027】[初期熱間圧延工程]加熱後、インゴット
を直接、圧延温度または室温に冷却し、その後、必要な
らば、圧延温度に再加熱する。好ましくは、圧延される
合金に通常使用される圧延温度を使用し、これは通常の
場合、700〜1000°F(約371〜538°C)
の範囲である。一般に、この合金を、典型的には2〜9
インチ(約5〜23cm)の範囲の適切な厚さに圧延す
る。
【0028】[過時効処理]熱処理可能な合金の場合、
この段階で熱間圧延を中断し、その後、スラブを冷却し
かつ再加熱するか、または、スラブを、約1〜24時間
にわたって、600〜850°F(316〜454°
C)の炉内に直接配置する。たとえば、AA7475,
7075、2024および2124のような合金の場
合、金属を維持する時間は、圧延しようとする特定の熱
処理可能な合金に依存する。しかし、本発明の目標は、
0.5〜10ミクロンの大きさの粒子の分散を形成する
金属間化合物の析出を生成することであり、これらの析
出物はこのプロセスの後段階において、新たな粒子の再
結晶核として作用し、微細粒の形成を促進することがで
きる。
【0029】たとえば、AA7475に超塑性を形成す
るために、約1〜14時間、典型的には約8時間にわた
って、約750°F(約399°C)の温度を採用す
る。この工程は、高温でアルミニウムに固溶し得る金属
間化合物の析出物が、約0.5〜10ミクロン程度の大
きさを形成しかつこの大きさに成長するのを許容する。
これらの析出物は、冷間圧延されたシートの最終焼鈍の
際に発生する静的再結晶のときに、核として作用するこ
とにより、最終粒サイズの制御を助ける。
【0030】対照的に、非熱処理合金はこの加熱工程を
含まず、熱間圧延が続く。これらの合金においては、鋳
造中のインゴットの凝固の際に、または、均質化工程の
高温で形成されるその他の析出物に依存して粒サイズの
制御を助けることが必要である。
【0031】[2次熱間圧延]熱処理可能な合金の場
合、過時効処理に続けて第2段階の熱間圧延を行う。こ
の工程において、従来の中間および連続ミルを使用して
圧延するのが好ましいが、他のミルも使用可能である。
金属がミルを通過するときに金属を迅速に冷却し、この
金属は図2を参照して選択された温度でミルから排出さ
れる。これは本発明の重要な部分である。
【0032】圧延速度と入口温度と圧延潤滑剤/クーラ
ントの流速との賢明な選択と、ロールを通る各パスにお
ける圧延による減厚をバランスさせることとにより、所
望の出口温度を達成することができる。これらの制御法
は熱間圧延技術の当業者に周知である。
【0033】図2の線A−Bより下側の出口温度を維持
する場合、約15ミクロン未満の粒サイズを得ることが
でき、優れた超塑性が、その後の特定の程度の冷間圧延
の場合に可能である。たとえば、図2に示す線A−B
は、出口(または巻取り)温度から室温に冷却するとき
に、アルミニウムシートの大きなコイルで観察される冷
却条件に対して引かれる。この線の正確な位置は、実際
の冷却速度にある程度依存し、もちろん、個々に圧延さ
れかつ巻取られていないまたは積み重ねられていないシ
ートまたは板毎に異なり、この場合、成品の厚さにも依
存する。また、この線は、より微細な所望の粒サイズお
よびより優れた超塑性に対し、線A−Bまたは線A´−
B´よりある程度下側のレベルに、引くことができる。
【0034】対照的に、非熱処理合金の場合、第2段階
の圧延は単一熱間圧延工程の初期段階と組合され、また
は、便宜上、冷却および第2段階の圧延温度への再加熱
に続く。
【0035】[冷間圧延]熱間圧延された材料の冷却に
続いて、シートはその後、コイルとして、または、個々
のシートあるいは板として所望のゲージ厚まで0〜99
%の量の冷間圧延または温間圧延を施すことができる。
この圧延量が図2に示されている出口温度との関係に追
随するときに、最適な超塑性が得られる。
【0036】非熱処理合金の場合と同様に、最終成品に
超塑性を付与するために必要な冷間圧延量が、熱間圧延
出口または巻取り温度の関数または少なくともこの温度
に強く依存する場合があることを偶然に見出した。図2
に示されているA,B,CおよびDの各点を結ぶ線で規
定される領域内の冷間加工率に対応するゲージ厚に冷間
圧延するだけで、超塑性が得られることを定めた。さら
に、冷間加工量が点A´,B´,CおよびDを結ぶ線で
規定される範囲内にあるときに、最適な超塑性が得られ
ることを見出した。しかし、再び、非熱処理合金の場合
と同様に、ほとんどの従来の熱間圧延プロセスの場合、
ほぼ50%またはこれ以上の冷間圧延が、10〜15ミ
クロンより小さな焼鈍粒径を形成しかつ優れた超塑性を
進展させるために必要である。このプロセスの主たる利
点は、熱間圧延出口温度と冷間加工量との関係を見出す
ことにより、従来のプロセスと比べて、所望の超塑性を
得るために必要な冷間加工量を大幅に減少することがで
きるということである。
【0037】[最終焼鈍工程]非熱処理合金の場合と同
様に、焼鈍工程を選択的に使用して熱処理可能な合金に
対して質別「O」または「T4」を得ることができる。
焼鈍温度からの冷却は、合金7X75または2X24に
溶体化処理された質別「T」の成品を製造するために、
たとえば、水焼入れを使用して迅速に行うことができ、
または、質別「O」の成品を製造するために、緩速で行
うことができる。
【0038】[実施例1]熱処理可能な合金に超塑性を
付与する本発明を実証するために、ほぼ16インチの厚
さのAA7475合金の3つのインゴットを24時間に
わたって、965°F(524°C)で均質化し、その
後、室温に冷却し、不所望な表面形状部を除去(皮む
き)するためにこれらのインゴットを機械加工し、80
0°F(427°C)での圧延のために再加熱した。そ
の後、これらのインゴットを、800〜700°F(4
27〜371°C)の温度範囲の逆転ミルで6インチ
(15cm)の厚さのスラブに熱間圧延し、このゲージ
厚において、このスラブを約100°F/時間で室温に
自然冷却した。その後、このスラブを760°F(40
4°C)に加熱し、8時間にわたってこの温度に維持
し、このスラブを熱間圧延ミルに戻し、このミルにおい
て、逆転ミルで、その後、5スタンド連続ミルで0.2
5インチ(約6.4mm)のゲージ厚に圧延し、その
後、巻取った。圧延技術に精通する者に周知の技術、た
とえば、潤滑剤の流量、ミル速度等を使用して圧延シー
ケンスを通して冷却を調節することにより、この場合に
巻取り温度でもある熱間圧延出口温度を制御することが
可能であり、種々の温度、特に、580°F(304°
C),500°F(260°C)および420°F(2
16°C)で各々圧延されたインゴットを巻取った。
【0039】コイルを約10〜30°F/時間で室温に
空冷後、同じ圧延方向の部分を種々のゲージ厚に冷間圧
延した。その後、冷間圧延されたシートを、塩浴または
循環空気でほぼ10分間瞬間加熱(flash heat)して、こ
れらのシートを再結晶させ、図4に示されている各微細
粒径を得た。これらのシートを焼鈍温度から水焼入れし
た。
【0040】[実施例2]熱処理可能な合金に超塑性を
形成する本発明を実証するために、ほぼ16インチ(約
41cm)の厚さの合金AA5083の2つの皮むきさ
れたインゴットを20時間にわたって、925〜975
°F(496〜524°C)の温度で均質化し、上記実
施例1と同じ温度制御技術を使用して、640°F(3
38°C)および500°F(260°C)のそれぞれ
に連続的に減少する温度範囲のストリップに熱間圧延し
た。
【0041】ミルから出た直後に、ストリップを巻取
り、雰囲気温度に自然冷却した。その後、このコイルを
図5に示すように、約84%までの種々の量の冷間圧延
を施した。その後、塩浴焼鈍または空気を循環して再結
晶させることにより、これらの部分を迅速に加熱し、そ
の後、図5に示されている粒径を測定した。2x10-4
の歪速度および1022°F(550°C)の温度でテ
ストした縦および横単軸引張り試験片を使用して超塑性
による伸びを調べた。伸びが図5にも示されている。
【0042】本発明の原理をその好ましい実施例で図示
しかつ記載したが、本発明がこの原理から逸脱すること
なく、調整および詳細において変更可能であることは当
業者には容易に明らかであるだろう。添付特許請求の範
囲の精神および範囲内の全ての変更について権利付与を
請求する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプロセスのグラフ。
【図2】本発明による、超塑性を形成するために必要な
冷間加工率の関数としての熱間圧延出口または仕上げ温
度を示すグラフ。
【図3】本発明による、熱処理可能な合金に超塑性を付
与する好ましいプロセスのグラフ。
【図4】本発明により処理したときにAA7475合金
シートにおいて進展した粒径を示すグラフ。
【図5】本発明により処理したときにAA5083合金
シートにおいて進展した粒径を示すグラフ。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超塑性を有するアルミニウム合金の製造
    方法であって、 (a)アルミニウム合金を準備し、 (b)この合金を加熱し、 (c)約650〜70°F(約343〜21°C)の仕
    上げ温度範囲に熱間圧延し、 (d)熱間圧延仕上げ温度の温度範囲と冷間加工率との
    間の関係を示す図2に示されるA(350°F(177
    °C),10%)、B(600°F(316°C),9
    9%)、C(70°F(21°C),10%)およびD
    (70°F(21°C),10%)の各点を結ぶ線で規
    定される範囲内のものから選択される冷間加工率に対応
    するゲージ厚に冷間圧延し、もって超塑性を有すること
    ができるアルミニウム合金を製造する、前記各工程を含
    む方法。
  2. 【請求項2】 アルミニウム合金は、AA3000シリ
    ーズおよびAA5000シリーズの合金から成る群から
    選択される請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記合金は、Mg:約4.0〜4.9重
    量%、Mn:約0.4〜1.0重量%、Cr:約0.2
    5重量%以下、Fe:約0.4重量%以下、Si:約
    0.4重量%以下、および残部としてのAlから実質的
    に成る請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記加熱が、約750〜1100°F
    (約399〜593°C)の温度範囲で約1〜24時間
    にわたって合金を均質化することを含む請求項1に記載
    の方法。
  5. 【請求項5】 前記合金は、最初に、約700〜100
    0°F(約371〜538°C)の温度範囲で熱間圧延
    される請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記熱間圧延された合金は、熱間圧延出
    口温度の温度範囲と冷間加工率との間の関係を示す図2
    に示されるA(475°F(246°C),10%)、
    B(650°F(343°C),99%)、C(70°
    F(21°C),99%)およびD(70°F(21°
    C),10%)の各点を結ぶ線で規定される範囲内のも
    のから選択された冷間加工率に対応するゲージ厚に冷間
    圧延される請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記冷間圧延された合金を焼鈍する工程
    を更に含み、もって超塑性を有するアルミニウム合金を
    製造する請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 請求項1の方法により製造された成品。
  9. 【請求項9】 超塑性を有するアルミニウム合金の製造
    方法であって、 (a)熱処理可能なアルミニウム合金を準備し、 (b)この合金を加熱し、 (c)初期熱間圧延を施し、 (d)約0.5〜10ミクロンの範囲の径を有する金属
    間化合物の析出物を生成するために十分な温度および時
    間を維持し、 (e)約650〜70°F(約343〜21°C)の出
    口温度範囲に熱間圧延し、 (f)熱間圧延出口温度の温度範囲と冷間加工率との間
    の関係を示す図2に示されるA(475°F(246°
    C),10%)、B(650°F(343°C),99
    %)、C(70°F(21°C),99%)およびD
    (70°F(21°C),10%)の各点を結ぶ線で規
    定される範囲内のものから選択された冷間加工率に対応
    するゲージ厚に冷間圧延する、前記各工程を含む方法。
  10. 【請求項10】 前記熱処理可能なアルミニウム合金
    は、AA2000シリーズおよびAA7000シリーズ
    の合金から成る群から選択される請求項9に記載の方
    法。
  11. 【請求項11】 前記熱処理可能なアルミニウム合金
    は、Zn:約5.2〜6.2重量%と、Mg:約1.9
    〜2.6重量%と、Cu:約1.2〜1.9重量%と、
    Cr:0.18〜0.28重量%とから実質的に成る請
    求項9に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記熱処理可能なアルミニウム合金
    は、Cu:約6重量%以下と、Mg:約2重量%以下
    と、実質的にアルミニウムおよび不純物である残部とか
    ら実質的に成る請求項9に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記初期熱間圧延が、約700〜10
    00°F(約371〜538°C)の温度範囲での熱間
    圧延を含む請求項9に記載の方法。
  14. 【請求項14】 初期熱間圧延された合金が、約650
    〜850°F(約343〜454°C)の温度範囲で、
    少なくとも2時間にわたって維持される請求項9に記載
    の方法。
  15. 【請求項15】 熱間圧延された合金が、熱間圧延出口
    温度の温度範囲と冷間加工率との間の関係を示す図2に
    示されるA(475°F(246°C),10%)、B
    (650°F(343°C),99%)、C(70°F
    (21°C),99%)およびD(70°F(21°
    C),10%)の点を結ぶ線で規定される範囲内のもの
    から選択された冷間加工率に対応するゲージ厚に冷間圧
    延される請求項9に記載の方法。
  16. 【請求項16】 冷間圧延された合金を焼鈍する工程を
    更に含み、もって超塑性を有するアルミニウム合金を製
    造する請求項9に記載の方法。
  17. 【請求項17】 請求項9に記載の方法で製造された成
    品。
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