JPH09111440A - スプラッシュ発生を抑制した蒸発方法及び装置 - Google Patents

スプラッシュ発生を抑制した蒸発方法及び装置

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JPH09111440A
JPH09111440A JP29473895A JP29473895A JPH09111440A JP H09111440 A JPH09111440 A JP H09111440A JP 29473895 A JP29473895 A JP 29473895A JP 29473895 A JP29473895 A JP 29473895A JP H09111440 A JPH09111440 A JP H09111440A
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evaporation
tank
evaporation tank
heating
heater
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JP29473895A
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English (en)
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Yasushi Fukui
康 福居
Tadaaki Miono
忠昭 三尾野
Minoru Saito
実 斎藤
Takehiko Higuchi
威彦 樋口
Takuya Aiko
琢哉 愛甲
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蒸気の漏洩やスプラッシュの発生を抑制し、
安定条件下で金属蒸気を蒸発させる。 【解決手段】 シュノーケル1を介して溶解槽から蒸発
槽2に送り込まれた蒸発材料3を加熱し、蒸気としてダ
クト6を経て基板に輸送する際、蒸発槽2の上方に加熱
放射体7を介して設けられたヒータ4により、蒸発材料
3を上方から加熱する。加熱手段には抵抗発熱体,誘導
加熱装置等が使用され、蒸気流出口を除く蒸発槽2の上
部開口が加熱放射体7で閉じられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スプラッシュや蒸気漏
れの発生を防止しながら蒸発槽から蒸着用の金属蒸気を
安定して蒸発させる方法に関する。
【従来の技術】Zn,Mg,Cd等の比較的低い温度で
高い蒸気圧が得られる材料では、閉じた構造をもつ蒸発
槽を使用し、蒸発槽からシャッターを介して金属蒸気を
蒸発させ、流出した金属蒸気をダクトによって基板まで
輸送し、基板表面に蒸着させている。このとき、シャッ
ター部分を蒸気流速が音速となるチョーキング条件に設
定すると、シャッター開度に応じて蒸気が流出するため
蒸気流量の制御が容易になる。蒸発材料の供給方法とし
ては、大気中の溶解槽で蒸発材料を溶解し、大気圧によ
って蒸発槽に金属蒸気を送り込む方式が日新技報第56
巻(1987)第41頁で紹介されている。この方式で
は、溶解槽の上下動により蒸発面の高さが調整される。
【0002】溶融状態にある物質が蒸気になる場合、多
量の熱が気化熱として消費されるため、溶融物質の表面
温度が内部温度より低下する。表面温度の低下は、蒸発
速度が大きいほど顕著になる。表面温度の低下によって
蒸発速度が小さくなることから加熱が必要となるが、表
面温度が内部温度より下がったままの状態で昇温する
と、溶融物質内部の蒸気圧が高くなり、内部で蒸気が発
生するようになる。内部で蒸気が発生すると、気泡にな
って溶融物質の表面まで浮上し、沸騰現象を引き起こ
す。溶融物質浴中を上昇してきた気泡が表面で破裂する
と、表面の溶融物質が弾き飛ばされ、小さな液滴、すな
わちスプラッシュとなって飛散する。スプラッシュの発
生は、実質的な蒸発面積を急激に大きくするので、蒸発
速度を不安定化させる。スプラッシュがシャッターを通
過した場合、多量の蒸発材料がシャッターの開度に関係
なく通過することから、蒸着速度も不安定になる。ま
た、ダクトを経て基板までスプラッシュが持ち込まれる
と、形成された蒸着膜に欠陥を発生させる原因となる。
【0003】たとえば、溶解槽(図示せず)からシュノ
ーケル1を経て蒸発槽2に送り込まれたZn,Mg等の
蒸発材料3、図1に示すようにヒータ4で蒸発槽2の底
面から加熱すると、溶融した蒸発材料3は、原理的に表
面層より内部の温度が高くなる温度勾配をもつ。この状
態で蒸発材料3の蒸発が始まると、蒸発によって表面層
の温度が低下し、温度勾配が一層大きくなり、スプラッ
シュが加速される。図2に示すように蒸発槽2の側面か
ら加熱する方式では、上下を同時に加熱しているため、
蒸発材料3の表面温度が内部温度より低くなる現象を本
質的に修正することはできない。また、ヒータ4から離
れた蒸発槽2の中央部には、熱エネルギーを効率よく供
給できず、水平方向に関する温度勾配も大きくなり、こ
れによってもスプラッシュの抑制が困難になる。
【0004】そのため、何れの加熱方式にあっても、ス
プラッシュの発生を抑制できない。スプラッシュは、シ
ャッター5を通過して、ダクト6により基板まで輸送さ
れるものもあり、蒸着膜に欠陥を発生させ易い。また、
蒸発槽2を底面又は側面から加熱するとき、蒸発槽2と
蒸発材料3が接する部分が高温になるため、蒸発槽2が
侵食され易く、蒸発槽2の寿命が短くなる。そこで、日
新技報第56巻(1987)第41頁では、図3に示す
ように、ヒータ4を蒸発槽2の上方に配置することを紹
介している。蒸発槽2の上方に配置したヒータ4は、上
面から蒸発材料3を加熱するので、表層部から内部に掛
けて高温となる温度勾配が修正され、スプラッシュの発
生が抑制される。また、加熱される部分が蒸発材料緒3
の表面のみであるため、蒸発槽2と蒸発材料3が接する
部分の温度が比較的低く、蒸発槽2の長寿命化も図られ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、蒸発槽2の上
方にヒータ4を配置する場合、蒸発槽2の内部にヒータ
4を挿入する必要があるため、蒸発槽2にヒータ挿通孔
を形成し、また挿入されたヒータ4に通電する回線にも
工夫を要する。蒸発槽2に形成されたヒータ挿通孔は、
その隙間から蒸気を漏洩させる原因となる。蒸発槽2か
ら蒸気が漏れると、真空槽の内部が汚染されるだけでな
く、給電部の絶縁不良や給電部でのアーク放電が発生す
る。漏電が発生するとヒータ4に電力が供給されず、蒸
発を継続して行うことができなくなる。アーク放電が発
生すると放電箇所が過熱されるため、電極の溶融が生じ
る。アーク放電が真空槽との間で生じた場合は、真空槽
が溶融して孔が開く。その結果、真空が破れ、大気が侵
入し、蒸発が不可能になる。本発明は、このような問題
を解消すべく案出されたものであり、蒸発槽を蒸気流出
口を除き密閉構造として、上方から蒸発材料を加熱する
ことにより、スプラッシュの発生や蒸気の漏洩を抑制
し、安定して蒸発を継続させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の蒸発方法は、そ
の目的を達成するため、シュノーケルを介して溶解槽か
ら蒸発槽に送り込まれた蒸発材料を加熱し、蒸気として
ダクトを経て基板に輸送する際、蒸発槽の上方に加熱放
射体を介して設けられたヒータにより、蒸発槽に収容さ
れている蒸発材料を上方から加熱することを特徴とす
る。この場合、加熱手段としては抵抗発熱体等のヒータ
が使用され、蒸気流出口を除く蒸発槽の上部開口を加熱
放射体で閉じることが好ましい。加熱手段として誘導加
熱装置を使用するときには、蒸発槽の上方に加熱放射体
を介して設けられた誘導加熱装置により、蒸発槽に収容
されている蒸発材料を上方から加熱する。加熱放射体に
代えて仕切り板を蒸発槽の上部に配置し、仕切り板の内
側に誘導加熱板を配置することもできる。
【0007】具体的には、図4に示すように、蒸発槽2
の上方にヒータ4を配置し、加熱放射体7を介して蒸発
槽2に収容されている蒸発材料3を間接加熱する。加熱
放射体は、黒鉛等の放射率が高い材料で作られており、
ヒータ4からの放射熱を受け易く、蒸発材料3に向けて
多量の放射熱を発散させる。加熱手段としては、図5に
示すように、加熱の応答速度が早く、蒸発量の迅速な制
御が可能な誘導加熱装置8をヒータ4に代えて使用する
ことができる。また、図6に示すようにアルミナや窒化
硼素等の誘電率の高い仕切り板9を蒸発槽2と誘導加熱
装置8との間に配置し、仕切り板9の内側に誘導加熱放
射体10を配置してもよい。誘導加熱放射体10には、
黒鉛,ステンレス鋼,モリブデン等のように誘導加熱さ
れ易い材料が使用される。誘導加熱放射体10は、誘導
加熱装置8により加熱され、蒸発材料3に向けて放射熱
を発散させる。
【0008】このように蒸発材料3を上部から加熱する
とき、蒸気発生に伴って温度が下がり易い蒸発材料3の
表面に熱が供給され、蒸発材料3の表面温度が内部温度
より低くなることがなくなり、蒸発材料内部に沸騰現象
が生じることが抑制される。その結果、蒸発材料3の内
部から気泡が表面まで上昇して弾けるスプラッシュがな
くなり、表面からの蒸発が安定化する。また、蒸発槽2
の上方に配置した放射加熱体7又は蒸発材料3の上方に
配置した誘導加熱板10を蒸発槽2の外部から加熱して
いるので、図3で説明したヒータ挿通孔を形成する必要
がなく、しかも蒸発槽2の器壁が過度に加熱されない。
したがって、蒸発槽2の密閉構造が破壊されることな
く、蒸気漏れが防止される。その結果、給電部の絶縁不
良やアーク放電の発生がなくなり、また真空槽内部の汚
染も少なくなる。また、蒸発槽2の上部の熱負荷が減
り、蒸発材料3との反応による蒸発槽2の侵食や変形等
が回避され、蒸発槽2の寿命が長くなる。
【0009】
【実施例】サイズが350mm×550mmで鉄製の蒸
発槽2に、シャッター5を備えたダクト6を取り付け、
真空槽の内部に配置した。シュノーケル1を経て蒸発槽
2の内部に蒸発材料3を送り込み、図1〜3の方式で加
熱した。加熱放射体7には黒鉛を、仕切り板9には窒化
硼素を、誘導加熱放射体10には黒鉛を使用した。ま
た、図4のヒータ4には黒鉛ヒータを使用し、図5,図
6の誘導加熱装置8の周波数は300Hzに設定した。
下部の溶解槽(図示せず)からシュノーケル1を経て蒸
発材料3を蒸発槽2に供給し、蒸発槽2内で蒸発材料3
の表面高さが一定になるように調整した。蒸発材料3の
温度は、蒸発槽1の中央部で表面から5mm下の位置で
測定した。発生した蒸気は、シャッター5を通過させ、
ダクト6を経て基板まで輸送した。このとき、蒸発槽2
の側方に設けた覗き窓からスプラッシュを観察した。な
お、覗き窓には、曇りを防止するためArガスを吹き付
けた。
【0010】比較のため、図1〜3で説明した従来の加
熱方式による蒸発も行った。この場合の蒸発槽2及びヒ
ータ4には、前述したものを同じ鉄製蒸発槽及び黒鉛ヒ
ータを使用した。真空槽の真空度0.05トールの減圧
窒素雰囲気に維持し、各蒸発槽からZn及びMgを蒸発
させた。Znの蒸発結果を表1に、Mgの蒸発結果を表
2に示す。外部から蒸発槽の上部を加熱する本発明に従
った方式では、表1及び表2にみられるように、蒸発材
料が高温になってもスプラッシュの発生がみられなかっ
た。また、蒸発槽が閉じられた構造となるため、蒸気の
漏洩に起因した絶縁不良,アーク放電の発生等のトラブ
ルがなく、安定した蒸着を継続できた。これに対し、従
来の加熱方式では、スプラッシュの発生や蒸気の漏洩が
みられ、蒸発が不安定であった。
【0011】
【0012】
【0013】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、蒸気流出口を除き蒸発槽を密閉構造とし、蒸発槽の
上方から蒸発材料を加熱しているので、蒸発槽内部にヒ
ータを挿入した場合のように蒸気の漏洩をきたす隙間が
なく、また蒸発材料の内部よりも表面の温度が高く維持
されることから、蒸発材料内部での沸騰現象に起因する
スプラッシュの発生が抑制される。このようにして、本
発明によるとき、安定条件下での蒸発を継続させること
ができ、品質安定性に優れた蒸着めっきが行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 蒸発槽の底面から加熱する従来の加熱方式
【図2】 蒸発槽の側部から加熱する従来の加熱方式
【図3】 蒸発槽の上方から加熱する従来の加熱方式
【図4】 放射加熱体を介して蒸発槽の上方にヒータを
配置した本発明に従った加熱方式
【図5】 放射加熱体を介して蒸発槽の上方に誘導加熱
装置を配置した本発明に従った加熱方式
【図6】 仕切り板を介して誘導加熱装置を蒸発槽の上
方に配置し、仕切り板の内側に誘導加熱体を配置した本
発明に従った加熱方式
【符号の説明】
1:シュノーケル 2:蒸発槽 3:蒸発材料
4:ヒータ 5:シャッター 6:ダクト 7:加熱放射体
8:誘導加熱装置 9:仕切り板 10:誘導加熱板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 樋口 威彦 大阪府堺市石津西町5番地 日新製鋼株式 会社堺製造所 (72)発明者 愛甲 琢哉 大阪府堺市石津西町5番地 日新製鋼株式 会社堺製造所

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シュノーケルを介して溶解槽から蒸発槽
    に送り込まれた蒸発材料を加熱し、蒸気としてダクトを
    経て基板に輸送する際、蒸発槽の上方に加熱放射体を介
    して設けられたヒータにより、蒸発槽に収容されている
    蒸発材料を上方から加熱することを特徴とする蒸発方
    法。
  2. 【請求項2】 シュノーケルを介して溶解槽から蒸発材
    料が送り込まれる蒸発槽と、蒸発した蒸気を蒸発槽から
    送り出すシャッターを備えたダクトと、蒸発槽の上部を
    閉じる加熱放射体と、該加熱放射体の上方に配置された
    ヒータとを備えている蒸発装置。
  3. 【請求項3】 シュノーケルを介して溶解槽から蒸発槽
    に送り込まれた蒸発材料を加熱し、蒸気としてダクトを
    経て基板に輸送する際、蒸発槽の上方に加熱放射体を介
    して設けられた誘導加熱装置により、蒸発槽に収容され
    ている蒸発材料を上方から加熱することを特徴とする蒸
    発方法。
  4. 【請求項4】 シュノーケルを介して溶解槽から蒸発材
    料が送り込まれる蒸発槽と、蒸発した蒸気を蒸発槽から
    送り出すシャッターを備えたダクトと、蒸発槽の上部を
    閉じる加熱放射体と、該加熱放射体の上方に配置された
    誘導加熱装置とを備えている蒸発装置。
  5. 【請求項5】 シュノーケルを介して溶解槽から蒸発材
    料が送り込まれる蒸発槽と、蒸発した蒸気を蒸発槽から
    送り出すシャッターを備えたダクトと、蒸発槽の上部を
    閉じる仕切り板と、該仕切り板の上方に配置された誘導
    加熱装置と、前記仕切り板の内側に配置された誘導加熱
    板とを備えている蒸発装置。
JP29473895A 1995-10-18 1995-10-18 スプラッシュ発生を抑制した蒸発方法及び装置 Withdrawn JPH09111440A (ja)

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