JPH09117662A - 重質炭化水素油の水素化分解触媒及び水素化分解方法 - Google Patents

重質炭化水素油の水素化分解触媒及び水素化分解方法

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JPH09117662A
JPH09117662A JP8182276A JP18227696A JPH09117662A JP H09117662 A JPH09117662 A JP H09117662A JP 8182276 A JP8182276 A JP 8182276A JP 18227696 A JP18227696 A JP 18227696A JP H09117662 A JPH09117662 A JP H09117662A
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JP
Japan
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catalyst
hydrocracking
heavy hydrocarbon
hydrocarbon oil
oil
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JP8182276A
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English (en)
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Toshiaki Okuhara
俊彰 奥原
Shigeo Kure
成雄 久禮
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Oil Corp
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Publication date
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 重質な炭化水素油から灯油、軽油等の中間留
分の選択率を落とさずに高い水素化分解活性を実現でき
る触媒および重質な炭化水素油から高転化率、高選択率
で灯油、軽油等の中間留分を製造する水素化分解方法を
開発する。 【解決手段】 表面積が100m2 /g以上で、Siと
Mgを主成分とする層状粘土鉱物及び非晶質の金属酸化
物を含有する担体と周期律表第VIA族金属から選ばれ
る少なくとも1種の金属及び第VIII族金属から選ば
れる少なくとも1種の金属を含む触媒およびこの触媒の
存在下で重質炭化水素油と水素を接触させることを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重質炭化水素油の
水素化分解触媒及びその触媒を用いた重質炭化水素油の
水素化分解方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、日本では中間留分である灯油、軽
油の需要が増加しつつあるが、重油の需要は長期的には
減少が予想される。一方、原油は重質原油が増加する傾
向にあり、重質油から中間留分を生産する水素化分解装
置はますます重要となる。また、環境問題の観点から、
中間留分の硫黄含有量の低減が求められている。重質油
の水素化分解により得られる灯油、軽油の硫黄含有量は
少なく、この点でも水素化分解は重要である。
【0003】従来、一般に用いられいる水素化分解触媒
は、非晶質の金属酸化物からなる担体あるいはゼオライ
トを含有する担体に、水素化能力を持つ金属ないしその
化合物を担持した触媒である。一般に、非晶質の金属酸
化物からなる担体を用いた触媒は、活性はあまり高くな
いが中間留分の選択性が高く、一方、ゼオライトを含有
する担体を用いた触媒は、活性は高いが中間留分の選択
性が低くなる傾向がある。
【0004】このため、ゼオライトを改良して中間留分
の選択性を向上させようとする試みがなされている。特
開昭58−147495号公報には、スチーミング、次
いで脱アルミネートしたホージャサイト系ゼオライトか
らなる拡大細孔ゼオライトおよび水素化成分を含む触媒
を用いて水素化分解を行い、中間留分を選択的に製造す
る方法か開示されている。この方法では、比較例に示さ
れている通常のゼオライトを用いた触媒に比べると中間
留分の選択性が向上しているが、ゼオライトを含有しな
い触媒と比較した記述はなく、ゼオライトを含有しない
触媒に比べると中間留分選択率は低いものと推測され
る。
【0005】また、特開平5−202366号公報に
は、石油系炭化水素を接触分解するにあたり、触媒とし
てカチオン交換スチブンサイトを含む組成物を使用する
ことを特徴とする石油系炭化水素の接触分解方法につい
て開示されている。しかしながら、この公報に述べられ
ている接触分解とは、水素を用いない分解方法であり、
水素を用いる水素化分解とは根本的に異なる分解方法で
ある。
【0006】米国特許第5023221号には、水素化
成分、マグネシウムシリケートおよび分解活性を有する
インターカレーションされた粘土を含有する、中間留分
を選択的に製造する水素化分解触媒について開示されて
いる。しかしながら、この特許には担体の構成成分とし
て非晶質の金属酸化物の記載がなく、非晶質の金属酸化
物の担体に対するマグネシウムシリケートおよびインタ
ーカレーションされた粘土の効果についての知見が開示
されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、重質
な炭化水素油の水素化分解により、灯油、軽油等の中間
留分を製造するのに優れた性能を有する触媒およびその
触媒を用いた重質炭化水素油の水素化分解方法を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するため鋭意研究を重ねた結果、特定の表面積と成
分を有する層状粘土鉱物及び非晶質の金属酸化物を含有
する担体と活性金属を含む触媒が、重質炭化水素油から
灯油、軽油等の中間留分を製造するのに高い選択性があ
ることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】すなわち、本発明の第1の発明は、表面積
が100m2 /g以上で、SiとMgを主成分とする層
状粘土鉱物及び非晶質の金属酸化物を含有する担体と周
期律表第VIA族金属から選ばれる少なくとも1種の金
属及び第VIII族金属から選ばれる少なくとも1種の
金属を含むことを特徴とする重質炭化水素油の水素化分
解触媒に関する。
【0010】また、本発明の第2の発明は、表面積が1
00m2 /g以上で、SiとMgを主成分とする層状粘
土鉱物及び非晶質の金属酸化物を含有する担体と周期律
表第VIA族金属から選ばれる少なくとも1種の金属及
び第VIII族金属から選ばれる少なくとも1種の金属
を含む触媒の存在下で重質炭化水素油と水素を接触させ
ることを特徴とする重質炭化水素油の水素化分解方法に
関する。
【0011】本発明の第3の発明は、請求項2記載の重
質炭化水素油の水素化分解方法において、重質炭化水素
油が減圧軽油であることを特徴とする。
【0012】本発明の第4の発明は、請求項2記載の重
質炭化水素油の水素化分解方法において、重質炭化水素
油が常圧蒸留残油または減圧蒸留残油であることを特徴
とする。以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる触媒の担体
は、表面積100m2 /g以上でSiとMgを主成分と
する層状粘土鉱物および非晶質の金属酸化物を含有する
ものである。粘土鉱物の定義、分類、構造等に関して
は、粘土ハンドブック(日本粘土学会編、技報堂)に詳
しい記載がある。粘土鉱物は粘土の主要な構成物で、粘
土に可塑性を与える微細な鉱物であり、大部分がSi、
Al、Mg、Fe等を主成分とする結晶質の含水珪酸塩
鉱物である。粘土鉱物には、SiにOが4配位した正四
面体が2次元的に層状の格子を形成した構造を持ったフ
ィロ珪酸塩からなるものが多い。
【0014】本発明において、層状粘土鉱物とはフィロ
珪酸塩鉱物を意味する。層状粘土鉱物には、SiにOが
4配位した正四面体が3次元的に格子を形成した構造を
持ったテクト珪酸塩鉱物、SiにOが4配位した正四面
体が1次元的に直鎖状あるいは複鎖状の格子を形成した
構造を持ったイノ珪酸塩鉱物は含まれず、テクト珪酸塩
に分類される結晶性メタロシリケートやゼオライト、イ
ノ珪酸塩に分類されるアタパルジャイト、セピオライ
ト、パリゴルスカイト、クリソタイルなどは含まれな
い。
【0015】本発明において、担体に用いられるSiと
Mgを主成分とする層状粘土鉱物とは、粘土鉱物を構成
する元素のうち常に最も多いO、および水、水酸基とし
て多く存在するHは除外して、原子数を基準として最も
数の多い2つの元素がSiないしMgである層状粘土鉱
物である。SiとMg以外の少量の成分、たとえばA
l、Fe、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン
などを含んでいてもよい。
【0016】具体的にはタルク、スチブンサイト、ヘク
トライト、サポナイト、バーミキュライト等があげられ
る。この中で、主としてSiにOが4配位した正四面体
が平面状に並んだ四面体層と、主としてMgにOが6配
位した正八面体が平面状に並んだ八面体層とが、2つの
四面体層が八面体層をサンドイッチ状に挟むように配列
された、3層構造をとるものが好ましい。具体的にはタ
ルクおよび3−八面体型スメクタイト構造を持つスチブ
ンサイト、ヘクトライト、サポナイト等があげられる。
【0017】本発明において担体に用いられるSiとM
gを主成分とする層状粘土鉱物は、イオン交換能を有す
るものが特に好ましい。具体的にはスチブンサイト、ヘ
クトライト、サポナイトである。さらに好ましくはスチ
ブンサイト、サポナイトであり、さらに特に好ましくは
スチブンサイトである。イオン交換容量は、0.1me
q/g以上が好ましく、0.2meq/g以上がさらに
好ましく、0.4meq/g以上がさらに特に好まし
い。
【0018】SiとMgを主成分とする層状粘土鉱物の
中で、イオン交換能をもつ層状粘土鉱物の例とてスチブ
ンサイト、ヘクトライト、サポナイトをあげてさらに詳
細に説明する。スチブンサイト、ヘクトライト、サポナ
イトはタルクと同様に3−八面体層を含む3層構造を持
つ。一般に粘土鉱物は不定比化合物であり、また不純物
が含まれるためその組成は複雑であるが、スチブンサイ
トの理想的な組成は式1で表される。
【0019】
【数1】 Na2x(Mg6-x )〔Si4220(OH)4 ・nH2 O 式1
【0020】スチブンサイトは3−八面体層のMgのサ
イトに欠陥があり、その電荷の不足分に相当するNaイ
オンが層間に存在する。このNaイオンはイオン交換可
能であり、スチブンサイトはイオン交換能を持つ。式1
で、xの値は通常0〜1程度である。ヘクトライトの理
想的な組成は式2で表される。
【0021】
【数2】 Nax (Mg6-x Lix )〔Si4220(OH)4 ・nH2 O 式2
【0022】ヘクトライトは3−八面体層のMgのサイ
トにLiが置換し、その電荷の不足分に相当するNaイ
オンが層間に存在する。このNaイオンはイオン交換可
能であり、ヘクトライトはイオン交換能を持つ。式2
で、xの値は通常0〜1程度である。サポナイトの理想
的な組成は式3で表される。
【0023】
【数3】 Nay-x (Mg6-x Alx )〔Si8-y Aly 〕O20(OH)4 ・nH2 O だだし y−x>O 式3
【0024】サポナイトは四面体層のSiのサイトおよ
び3−八面体層のMgのサイトにAlが置換し、その電
荷の不足分に相当するNaイオンが層間に存在する。こ
のNaイオンはイオン交換可能であり、サポナイトはイ
オン交換能を持つ。式3で、yの値は通常0〜1程度で
あり、xの値はそれより小さい。
【0025】本発明において用いられるSiとMgを主
成分とする層状粘土鉱物は天然物でも合成品でもよい
が、合成品が好ましい。一般に合成品の方が純度が高く
表面積が大きい傾向がある。また、その表面積は100
2 /g以上であることが必要であり、好ましくは20
0m2 /g以上、さらに好ましくは300m2 /g以
上、さらに特に好ましくは400m2 /g以上700m
2 /g以下である。表面積が100m2 /g未満である
と、本発明の効果が実質的に現れない。
【0026】また、本発明において用いられるSiとM
gを主成分とする層状粘土鉱物の平均細孔直径は、窒素
吸着法で測定した値で、1nm以上10nm以下が好ま
しく、さらに好ましくは2nm以上8nm以下、さらに
特に好ましくは3nm以上5nm以下である。
【0027】本発明に用いられるSiとMgを主成分と
するイオン交換可能な層状粘土鉱物のカチオンは、少な
くとも一部はアンモニウムイオンまたは水素イオンに交
換しておくことが好ましい。アンモニウムイオンは、後
述する焼成処理によりアンモニアが脱離し、水素イオン
に転換される。イオン交換率は好ましくは30%以上、
さらに好ましくは50%以上、さらに特に好ましくは8
0%以上である。なお、カチオン交換能を利用して、種
々の物質をインターカレーションして得られる粘土層間
化合物は、本発明には好ましくない。
【0028】本発明に用いられる非晶質の金属酸化物
は、非晶質の化学的に安定な金属酸化物であり、水素化
分解に通常用いられるものを用いることができる。具体
的には、シリカ・アルミナ、アルミナ・ボリア等の複合
酸化物や、γ−アルミナ等の単独の酸化物があげられ
る。この中では酸性を持つ複合酸化物が好ましく、とく
にシリカ・アルミナが好ましい。
【0029】本発明の担体に用いられるSiとMgを主
成分とする層状粘土鉱物の量は、担体に対して2〜80
質量%が好ましく、5〜60質量%がさらに好ましく、
10〜40質量%がさらに特に好ましい。また、本発明
の担体に用いられる非晶質の金属酸化物の量は、担体に
対して20〜98質量%が好ましく、40〜95質量%
がさらに好ましく、60〜90質量%がさらに特に好ま
しい。なお、非晶質の金属酸化物がバインダーの役割も
果たすので、通常はバインダーを添加する必要はない。
【0030】また、本発明に用いられる担体に、少量の
第三成分を添加してもさしつかえない。ただし、ゼオラ
イト等の分解活性の高いものを添加すると、中間留分選
択性が低下する等の好ましくない効果が現われる。
【0031】本発明に用いられる担体は、任意の方法で
成型することができる。具体的には、押し出し成型、打
錠成型、オイルドロップ法などがあげられる。成型後の
担体は焼成することが好ましい。焼成温度は200〜7
00℃が好ましく、400〜600℃がさらに好まし
い。高温で焼成すると層状粘土鉱物が破壊される恐れが
ある。
【0032】本発明の水素化分解触媒は、上記の担体に
周期律表第VIII族金属から選ばれた少なくとも1種
の金属またはその化合物と周期律表第VIA族金属から
選ばれた少なくとも1種の金属またはその化合物を担持
したものである。周期律表第VIII族金属とは、具体
的にはFe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、I
r、Ptである。好ましくはNi、Coであり、さらに
好ましくはNiである。これらの金属は単独で用いても
良く、2種以上の金属を組み合わせて用いても良い。周
期律表第VIA族金属とは、具体的にはCr、Mo、W
を指す。好ましくはMo、Wであり、さらに好ましくは
Wである。これらの金属は単独で用いても良く、2種以
上の金属を組み合わせて用いても良い。
【0033】周期律表第VIII族金属に関しては、金
属の担持量は触媒全体に対し酸化物として2〜20質量
%の範囲が好ましく、5〜15質量%がさらに好まし
く、8〜12質量%がさらに特に好ましい。周期律表第
VIA族金属に関しては、金属の担持量は触媒全体に対
し酸化物として3〜30質量%の範囲が好ましく、5〜
25質量%がさらに好ましく、10〜20質量%がさら
に特に好ましい。これらの活性金属の担持方法として
は、含浸法、混練法などの方法で調製することができる
が、含浸法が好ましく、その中で吸着法、蒸発乾固法、
スプレー法が好ましい。また、層状粘土鉱物にイオン交
換などで予め上記金属の全量または一部を担持しておく
方法も有効である。
【0034】本発明の水素化分解方法において、反応器
の形式は任意であり、具体的には固定床、流動床、膨張
床、懸濁床のいずれでもよいが、固定床が好ましい。反
応の様式は、流通法、回分法のいずれでもよいが、流通
法が好ましい。固定床流通系反応器を用いる場合、本発
明の水素化分解触媒は単独で用いることもできるが、前
処理触媒を前段に充填して反応を行うことが好ましい。
【0035】前処理触媒を用いる場合、前処理触媒とし
て石油留出油の水素化脱硫処理に用いられる通常の触媒
を用いることができるが、安定な非晶質の金属酸化物の
担体にMo、W、Ni、Coの内から少なくとも1種の
金属を担持した触媒が好ましい。アルミナまたはシリカ
・アルミナに、Ni、Coの内から少なくとも1種の金
属とMo、Wの内から少なくとも1種の金属を担持した
触媒がさらに好ましい。アルミナにNiおよび/または
Coと、Moを担持した触媒が特に好ましい。これらの
金属の担持量は、酸化物として3〜30質量%の範囲が
好ましい。
【0036】本発明で用いる前処理触媒および水素化分
解触媒は、反応前に硫化処理を行うことが好ましい。硫
化処理は公知の方法で行うことができる。硫化処理に用
いる硫化剤の例としては、硫化水素、二硫化炭素、ジメ
チルジスルフィドなどがあげられる。
【0037】本発明の水素化分解方法に用いられる原料
油は、重質な炭化水素油であり、沸点が250〜600
℃の重質な炭化水素油が好ましい。例えば減圧軽油、常
圧蒸留残油または減圧蒸留残油などが挙げられる。特に
減圧軽油が好ましい。反応温度は300〜500℃が好
ましく、さらに好ましくは340〜450℃であり、さ
らに特に好ましくは350〜430℃である。なお、こ
こでいう反応温度とは反応器内の平均温度をさす。反応
圧力は2〜20MPaが好ましく、さらに好ましくは3
〜15MPaであり、さらに特に好ましくは5〜13M
Paである。なお、ここでいう反応圧力とは反応器内の
全圧をさす。反応に用いる水素ガスは、純粋な水素ガス
でもよく、水素を含んだ混合ガスでもよい。例えば、接
触改質装置から得られる水素ガスに富んだガスや、他の
水素化処理装置からのブリードガスなどを好適に用いる
ことができる。用いる水素ガスの水素純度は60体積%
以上が好ましく、さらに好ましくは70体積%以上であ
り、さらに特に好ましく80体積%以上である。
【0038】LHSV(液空間速度)は0.05〜10
-1が好ましく、さらに好ましくは0.1〜5h-1であ
り、さらに特に好ましくは0.2〜3h-1である。な
お、ここでいうLHSVとは前処理触媒と水素化分解触
媒の合計量に対する値のことである。水素/油比は20
0〜1500Nm3 /m3 が好ましく、さらに好ましく
は300〜1000Nm3 /m3 であり、さらに特に好
ましくは400〜800Nm3 /m3 である。
【0039】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例をあげて
詳細に説明するが、本発明は実施例の範囲に限定される
ものではない。 (実施例1)Na型の合成スチブンサイト(商品名;I
ONITE−T、水澤化学工業株式会社)を、3.5M
硝酸アンモニウム水溶液中に入れ攪拌しながら80℃、
3hイオン交換しロ過した。この操作を3回繰り返した
後、洗浄、乾燥した。このアンモニウム型にイオン交換
したスチブンサイトの表面積は459m2 /gであっ
た。乾燥状態でシリカ70質量%、アルミナ30質量%
となるように調製したシリカアルミナヒドロゲルをろ
過、洗浄、捏和した。捏和時に上記のイオン交換したス
チブンサイトを添加した。添加量は乾燥状態で10質量
%となるようにした。捏和後、径が1/16インチにな
るように押し出し成型を行い、乾燥、焼成して触媒担体
を調製した。
【0040】この担体に、NiO、WO3 換算でそれぞ
れ11質量%、20質量%となるようNiとWを含浸法
で担持し、焼成して水素化分解触媒を得た。表1に触媒
の性状を示した。
【0041】固定床流通系反応器の入口側に、前処理触
媒としてγ−アルミナにNiO、MoO3 換算でそれぞ
れ5質量%、20質量%となるようNiとMoを担持し
た触媒67cm3 を充填し、その出口側に表1に示した
水素化分解触媒133cm3を充填した後、硫化処理
し、表3に示した条件で、表2に示した性状の原料油
(減圧軽油)を水素化分解処理した。反応温度を380
℃に設定し、96h保持した後、転化率を測定した。な
お、転化率の定義は式4のとおりである。
【0042】
【数4】
【0043】反応速度は、この転化率を用いて1次反応
速度式から算出した。その後、転化率を60%になるよ
うに反応温度を変え、96h保持した後、灯油、軽油の
選択率を求めた。反応結果を表4に示した。
【0044】(実施例2)Na型の合成スチブンサイト
の代わりに、スメクタイトとほぼ同一のXRD(X線回
折)ピークパターンを示すシリカマグネシア系鉱物のミ
ズカライフ(商品名、水澤化学工業株式会社)を、実施
例1と同様にイオン交換した。このアンモニウム型にイ
オン交換したミズカライフの表面積は550m2 /gで
あった。イオン交換したスチブンサイトの代わりに、イ
オン交換したミズカライフを用いて、実施例1と同様に
調製した水素化分解触媒を用いた他は、実施例1と同様
に水素化分解処理した。結果を表4に示した。
【0045】(実施例3)Na型の合成スチブンサイト
の代わりに、Na型の合成ヘクトライト(商品名;IO
NITE−H、水澤化学工業株式会社)を、実施例1と
同様にイオン交換した。このアンモニウム型にイオン交
換したヘクトライトの表面積は526m2 /gであっ
た。イオン交換したスチブンサイトの代わりに、イオン
交換したヘクトライトを用いて、実施例1と同様に調製
した水素化分解触媒を用いた他は、実施例1と同様に水
素化分解処理した。結果を表4に示した。
【0046】(実施例4)Na型の合成スチブンサイト
の代わりに、Na型の合成サポナイト(商品名;スメク
トンSA、クニミネ工業株式会社)を、実施例1と同様
にイオン交換した。このアンモニウム型にイオン交換し
たサポナイトの表面積は366m2 /gであった。イオ
ン交換したスチブンサイトの代わりに、イオン交換した
サポナイトを用いて、実施例1と同様に調製した水素化
分解触媒を用いた他は、実施例1と同様に水素化分解処
理した。結果を表4に示した。
【0047】(比較例1)触媒にスチブンサイトを添加
しないで、実施例1と同様に調製した触媒を用いた他
は、実施例1と同様に水素化分解処理した。結果を表4
に示した。
【0048】(比較例2)イオン交換したスチブンサイ
トの代わりに、酸型のYゼオライト(SiO2 /Al2
3 比40、東ソー株式会社)を用いて、実施例1と同
様に調製した触媒を用いた他は、実施例1と同様に水素
化分解処理した。結果を表4に示した。
【0049】(比較例3)Na型の合成スチブンサイト
の代わりに、Na型の天然セピオライトを、実施例1と
同様にイオン交換した。このアンモニウム型にイオン交
換したセピオライトの表面積は260m2 /gであっ
た。イオン交換したスチブンサイトの代わりに、イオン
交換したセピオライトを用いて、実施例1と同様に調製
した触媒を用いた他は、実施例1と同様に水素化分解処
理した。結果を表4に示した。
【0050】(比較例4)Na型の合成スチブンサイト
の代わりに、Na型のモンモリロナイトを、実施例1と
同様にイオン交換した。このアンモニウム型にイオン交
換したモンモリロナイトの表面積は45m2 /gであっ
た。イオン交換したスチブンサイトの代わりに、イオン
交換したモンモリロナイトを用いて、実施例1と同様に
調製した触媒を用いた他は、実施例1と同様に水素化分
解処理した。結果を表4に示した。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】
【表3】
【0054】
【表4】
【0055】表4から明らかなように、本発明の触媒
(実施例1〜4の触媒)は重質な炭化水素油から灯油、
軽油等の中間留分の選択率を落とさずに高い水素化分解
活性を実現できることが判る。また本発明の水素化分解
方法(実施例1〜4)は、重質な炭化水素油から高転化
率、高選択率で灯油、軽油等の中間留分を製造するのに
優れた方法であることが判る。
【0056】(実施例5)Na型の合成スチブンサイト
(商品名;IONITE−T、水澤化学工業株式会社)
を、3.5M硝酸アンモニウム水溶液中に入れ攪拌しな
がら80℃、3hイオン交換しロ過した。この操作を3
回繰り返した後、洗浄、乾燥した。このアンモニウム型
にイオン交換したスチブンサイトの表面積は459m2
/gであった。別途アルミナヒドロゲルをろ過、洗浄、
捏和した。捏和時に上記のイオン交換したスチブンサイ
トを添加した。添加量は乾燥状態で10質量%となるよ
うにした。捏和後、径が1/16インチになるように押
し出し成型を行い、乾燥、焼成して触媒担体を調製し
た。この担体に、NiO、WO3 換算でそれぞれ11質
量%、20質量%となるようNiとWを含浸法で担持
し、焼成して水素化分解触媒を得た。該水素化分解触媒
を用いた他は、実施例1と同様に水素化分解処理した。
結果を表5に示した。転化率の定義は実施例1〜4に用
いたものと同じである。
【0057】(比較例5)比較例1と同様の触媒と、表
6に示した性状の原料油(常圧蒸留残油)を用いた他
は、実施例1と同様に水素化分解処理した。結果を表5
に示した。
【0058】(実施例6)Na型の合成スチブンサイト
(商品名;IONITE−T、水澤化学工業株式会社)
を、3.5M硝酸アンモニウム水溶液中に入れ攪拌しな
がら80℃、3hイオン交換しロ過した。この操作を3
回繰り返した後、洗浄、乾燥した。このアンモニウム型
にイオン交換したスチブンサイトの表面積は459m2
/gであった。別途アルミナヒドロゲルをろ過、洗浄、
捏和した。捏和時に上記のイオン交換したスチブンサイ
トを添加した。添加量は乾燥状態で10質量%となるよ
うにした。捏和後、径が1/16インチになるように押
し出し成型を行い、乾燥、焼成して触媒担体を調製し
た。この担体に、NiO、MoO3 換算でそれぞれ5質
量%、15質量%となるようNiとMoを含浸法で担持
し、焼成して水素化分解触媒を得た。固定床流通系反応
器の入口側に、前処理触媒としてγ−アルミナにNi
O、MoO3 換算でそれぞれ2質量%、5質量%となる
ようNiとMoを担持した触媒100cm3 を充填し、
その出口側に上記の水素化分解触媒100cm3 を充填
した後、硫化処理し、表7に示した反応条件で、表6に
示した性状の原料油(常圧蒸留残油)を水素化分解処理
した。反応温度を400℃に設定し、1500h保持し
た後、転化率を測定した。なお、転化率の定義は式4の
とおりである。結果を表8に示した。
【0059】(比較例6)実施例6と同様の調製法であ
るが、合成スチブンサイトの代わりに、比較例2で用い
たものと同じゼオライトを添加した触媒を調製した。担
持金属量はNiO、MoO3 換算でそれぞれ5質量%、
15質量%とした。該触媒を用いた他は、実施例6と同
様に水素化分解処理した。結果を表8に示した。
【0060】(比較例7)実施例6と同様の調製法であ
るが、層状粘土鉱物を含まない触媒を調製した。担持金
属量はNiO、MoO3 換算で5質量%、15質量%と
した。該触媒を用いた他は、実施例6と同様に水素化分
解処理した。結果を表8に示した。
【0061】
【表5】
【0062】
【表6】
【0063】
【表7】
【0064】
【表8】
【0065】表5から明らかなように、同一条件下で本
発明触媒は高い分解活性とともに高い中間留分収率が得
られることが判った。表8から明らかなように、本発明
の触媒(実施例6の触媒)の分解活性(360℃+ 転化
率)はゼオライトよりも低いものの、中間留分の収率は
高いことが判る。
【0066】
【発明の効果】本発明の触媒は重質な炭化水素油から灯
油、軽油等の中間留分の選択率を落とさずに高い水素化
分解活性を実現できる。また本発明の水素化分解方法
は、重質な炭化水素油から高転化率、高選択率で灯油、
軽油等の中間留分を製造する優れた方法である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面積が100m2 /g以上で、Siと
    Mgを主成分とする層状粘土鉱物及び非晶質の金属酸化
    物を含有する担体と周期律表第VIA族金属から選ばれ
    る少なくとも1種の金属及び第VIII族金属から選ば
    れる少なくとも1種の金属を含むことを特徴とする重質
    炭化水素油の水素化分解触媒。
  2. 【請求項2】 表面積が100m2 /g以上で、Siと
    Mgを主成分とする層状粘土鉱物及び非晶質の金属酸化
    物を含有する担体と周期律表第VIA族金属から選ばれ
    る少なくとも1種の金属及び第VIII族金属から選ば
    れる少なくとも1種の金属を含む触媒の存在下で重質炭
    化水素油と水素を接触させることを特徴とする重質炭化
    水素油の水素化分解方法。
  3. 【請求項3】 重質炭化水素油が減圧軽油である請求項
    2記載の重質炭化水素油の水素化分解方法。
  4. 【請求項4】 重質炭化水素油が常圧蒸留残油または減
    圧蒸留残油である請求項2記載の重質炭化水素油の水素
    化分解方法。
JP8182276A 1995-08-22 1996-07-11 重質炭化水素油の水素化分解触媒及び水素化分解方法 Pending JPH09117662A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008503622A (ja) * 2004-06-22 2008-02-07 アルベマール・ネーザーランズ・ベーブイ 液状炭化水素仕込み物の品質を向上させる方法

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